JP3705483B2 - ストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、被包装物を収容したトレイ容器等の物品をストレッチフィルムにより包装するストレッチ包装機において、物品の周りにフィルムを巻き付けて筒状とした筒状フィルムを物品間の中間位置で切断した際に、この物品から突出するこの筒状フィルムの両切断端部を物品の移送中に物品の底面側に折りたたむフィルム折りたたみ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、この種のフィルム折りたたみ装置においては、各物品を両側から挟持して移送する物品搬送ベルトコンベヤの下方で巻掛け機構と吸引箱とが配設されている。この巻掛け機構では、物品移送方向に沿って巻き掛けられて回転する一対のエンドレスチェーン間に折りたたみバーが架設されて物品の底面に沿って移動し得る。この吸引箱は、物品移送向きに対する反対向きへ突出する筒状フィルムの後側切断端部を物品の下方へ吸引して引張る。折りたたみバーを物品移送向きへ物品の移送速度よりも速い速度で移動させると、吸引箱に引張られた後側切断端部が折りたたみバーにより物品の底面側に折りたたまれる。
【0003】
上記フィルム折りたたみ装置の巻掛け機構において、折りたたみバーは、折りたたみ前位置から物品の底面に沿って物品移送向きへ折りたたみ後位置まで移動した後に、反転して物品の底面から下方へ離間し、物品移送向きに対する反対向きへ移動して再び折りたたみ前位置に戻る。そのため、巻掛け機構において物品移送方向と高さ方向とのサイズが大きくなる問題があった。また、前記巻掛け機構はチェーンを採用しているので、高速運転時に騒音の問題も生じる。
【0004】
さらに、物品移送向きへ突出する筒状フィルムの前側切断端部を折りたたむ機構を上記巻掛け機構に対し物品移送向き側で隣接させて設けた場合には、フィルム折りたたみ装置がより一層大型化する問題があった。
【0005】
そのほか、筒状フィルムの後側切断端部を折りたたむフィルム折りたたみ装置としては、特開昭55−163106号公報に示すものが知られている。このフィルム折りたたみ装置においては、同公報の図面に示すように、カム35とレバー34とを備えたカム機構により、スプリング30により付勢されたスライダー26がベルト32を介して可動バー10とともに往復動する。また、この装置は間欠運転するものであって、切断刃7は、カム15とベルクランク13とを備えたカム機構により、トレイTの停止中に上下動し、チューブCを切断する。前記可動バー10は、トレイTの移動速度よりも速い速度で移動し、移送中のトレイTから突出するチューブCの後端C2 をトレイTの底面側に折りたたむ。
【0006】
しかし、上記公報にかかるフィルム折りたたみ装置においては、チューブCの後端C2 は、切断刃7による切断後に何ら保持されることなく、トレイTの底面側に折りたたまれる。そのため、折りたたみ時にチューブCの後端C2 が不安定になり、高速運転時、特にトレイTを連続的に移送する連続高速運転の場合、トレイTに対する後端C2 の折りたたみ状態が不良となるおそれがあった。また、ベルト32の振れ等により、スライダー26の動作が不確実になるおそれがあり、高速運転には不向きである。
【0007】
本発明は、ストレッチ包装機にあって、フィルム折りたたみ装置を小型化するとともに、フィルム折りたたみ装置で高速運転時や連続運転時にあっても良好な折りたたみ状態を得ることを目的にしている。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
後記実施形態の図面(図1〜7)の符号を援用して本発明を説明する。
* 請求項1、2、5、7の発明に共通する構成
この発明にかかるストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置は、下記のように構成されている。
【0009】
このストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置においては、供給されて移送される物品(91)の周りに、引き出されたフィルム(4)を巻き付けて筒状とした筒状フィルム(8)内で、各物品(91)を物品移送方向(X)へ並べて収容した状態で、この筒状フィルム(8)を各物品(91)間の中間位置で切断し、この物品(91)の移送中にこの筒状フィルム(8)の両切断端部(80,81)のうち物品移送向き(XF)に対する反対向き(XR)へ突出する後側切断端部(80)をこの物品(91)の底面(92)側に折りたたむ。
【0010】
このフィルム折りたたみ装置は、物品移送方向(X)に沿って往復動可能な後側切断端部用吸引口(76a)と、物品移送方向(X)に沿って往復動可能で且つこの後側切断端部用吸引口(76a)に対しても相対動可能な後側切断端部用折りたたみ部材(66)とを備えている。前記後側切断端部用吸引口(76a)は、移送される物品(91)とともに物品移送向き(XF)へ移動しながら、前記筒状フィルム(8)の後側切断端部(80)をこの物品(91)の下方へ引張る。前記後側切断端部用折りたたみ部材(66)は、移送される物品(91)とともに物品移送向き(XF)へ移動しながら、前記後側切断端部用吸引口(76a)へ引張られた後側切断端部(80)をこの物品(91)の底面(92)側に折りたたむ。
【0011】
さらに、この後側切断端部用折りたたみ部材(66)は、物品移送向き(XF)へ移動する際に、前記物品(91)の移送速度より速く移動する高速領域と、この高速領域における速度より遅い速度で移動する低速領域とを有するように設定されている。前記低速領域では前記後側切断端部用折りたたみ部材(66)が前記後側切断端部用吸引口(76a)を物品移送向き(XF)側へ追い越さない状態で移動し、この低速領域に続く前記高速領域では前記後側切断端部用吸引口(76a)により引張られた後側切断端部(80)を前記後側切断端部用折りたたみ部材(66)が物品(91)の底面(92)側に折りたたむように、この後側切断端部用折りたたみ部材(66)を作動させる後側切断端部用作動手段を備えている。
【0012】
この発明は下記・の効果を奏する。
・ 後側切断端部用折りたたみ部材(66)が物品移送方向(X)に沿って往復動するため、後側切断端部用折りたたみ部材(66)の前後両移動端の間隔が短くなる。従って、フィルム折りたたみ装置を小型化することができる。
【0013】
・ 後側切断端部用吸引口(76a)により筒状フィルム(8)の後側切断端部(80)を引張った状態で、この後側切断端部(80)を物品(91)の底面(92)側に折りたたむため、折りたたみ時に筒状フィルム(8)の後側切断端部(80)が安定して保持される。その場合、低速領域では後側切断端部用折りたたみ部材(66)が後側切断端部用吸引口(76a)を物品移送向き(XF)側へ追い越さない状態で移動するため、折りたたみ前において後側切断端部(80)は後側切断端部用吸引口(76a)で確実に保持される。従って、物品(91)に対する後側切断端部(80)の折りたたみ状態が良好になる。
【0014】
・ 後側切断端部用吸引口(76a)と後側切断端部用折りたたみ部材(66)とは、移送される物品(91)とともに物品移送向き(XF)へ移動しながらそれぞれの機能を果たす。そのため、高速で折りたたみ処理できるとともに、物品(91)を連続的に移送する連続運転にも対応可能である。従って、高速運転時や連続運転時にあっても良好な折りたたみ状態を得る。
【0015】
* 請求項1の発明
この発明は、上述した共通の構成に加えて、下記のように構成されている。
前記筒状フィルム(8)の両切断端部(80,81)のうち物品移送向き(XF)へ突出する前側切断端部(81)を物品(91)の底面(92)側に折りたたむ前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)と、この前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)を物品移送方向(X)に沿って往復動させる前側切断端部用作動手段とを備えている。この前側切断端部(81)を物品(91)の下方へ引張る前側切断端部用吸引口(77a)と、前記後側切断端部用折りたたみ部材(66)とこの前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)との間に配設したフィルム切断機構(30)とを備えている。前記後側切断端部用作動手段及び前側切断端部用作動手段は、前記筒状フィルム(8)を各物品(91)間の中間位置で切断する時に前記後側切断端部用折りたたみ部材(66)と前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)とを物品(91)の底面(92)と後側切断端部用吸引口(76a)及び前側切断端部用吸引口(77a)との間で互いに近接させ、この筒状フィルム(8)の切断後にこの後側切断端部用折りたたみ部材(66)と前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)とを互いに離間させる この発明は下記・の効果も奏する。
・ 前側切断端部用吸引口(77a)により筒状フィルム(8)の前側切断端部(81)を引張った状態で、この前側切断端部(81)を物品(91)の底面(92)側に折りたたむため、折りたたみ時に筒状フィルム(8)の前側切断端部(81)が安定して保持される。従って、物品(91)に対する前側切断端部(81)の折りたたみ状態が良好になる。
・ 後側切断端部用折りたたみ部材(66)と前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)とを互いに近接させた状態で、各物品(91)間の中間位置にある筒状フィルム(8)を切断している。従って、筒状フィルム(8)の切断を確実に行なうことができる。
* 請求項2の発明
この発明は、上述した共通の構成に加えて、下記のように構成されている。
前記後側切断端部用作動手段は、前記後側切断端部用折りたたみ部材(66)に連動する状態で物品移送方向(X)に沿って往復動可能な揺動部材(54)を備え、移送される物品(91)とともにこの揺動部材(54)が物品移送向き(XF)へ移動しながら、前記後側切断端部用折りたたみ部材(66)を前記低速領域と高速領域とに設定する。この発明では、揺動部材(54)を利用した簡単な構造で、高速運転時や連続運転時にあっても良好な折りたたみ状態を得る。
【0016】
* 請求項3の発明
この発明は、請求項2の発明を前提として下記のように構成されている。
前記後側切断端部用作動手段は、前記揺動部材(54)に連動するホロアー(59)とこのホロアー(59)が接触するカム(60)を有するカム機構(58)を備え、移送される物品(91)とともにこの揺動部材(54)が物品移送向き(XF)へ移動する際に、このカム機構(58)でホロアー(59)がカム(60)の形状に沿って移動して、前記後側切断端部用折りたたみ部材(66)を前記低速領域と高速領域とに設定する。この発明では、揺動部材(54)及びカム機構(58)を利用した簡単な構造で、高速運転時や連続運転時にあっても良好な折りたたみ状態を得る。
【0017】
* 請求項4の発明
この発明は、請求項2の発明を前提として下記のように構成されている。
前記後側切断端部用作動手段は、前記揺動部材(54)に連動する可動部材(47)を備え、この揺動部材(54)及び前記後側切断端部用吸引口(76a)が物品移送向き(XF)へ移動する際に、この可動部材(47)により、この揺動部材(54)の移動速度をこの後側切断端部用吸引口(76a)の移動速度より速くする状態に設定し得る。この発明では、揺動部材(54)と可動部材(47)とを利用した簡単な構造で、高速運転時や連続運転時にあっても良好な折りたたみ状態を得る。
【0018】
* 請求項5の発明
この発明は、上述した共通の構成に加えて、下記のように構成されている。
【0019】
物品移送方向(X)に沿って往復動可能なフィルム切断機構(30)を備えている。このフィルム切断機構(30)は、移送される物品(91)とともに物品移送向き(XF)へ移動しながら、前記筒状フィルム(8)を各物品(91)間の中間位置で切断する。この発明おいて、フィルム切断機構(30)は、移送される物品(91)とともに物品移送向き(XF)へ移動しながら切断機能を果たす。従って、高速運転時や連続運転時に対応可能である。
【0020】
* 請求項6の発明
この発明は、請求項5の発明を前提として下記のように構成されている。
前記筒状フィルム(8)の両切断端部(80、81)のうち物品移送向き(XF)へ突出する前側切断端部(81)を保持し得る保持部(75a,79a)を有する前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)を備えている。この前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)は、この前側切断端部(81)に対する保持状態で物品(91)がこの保持部(75a,79a)から物品移送向き(XF)へ離間してこの前側切断端部(81)を物品(91)の底面(92)側に折りたたむ。この発明では、保持部(75a,79a)で前側切断端部(81)を保持するだけで折りたたむことができるため、前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)にあって物品移送方向(X)の長さが短くなる。従って、フィルム折りたたみ装置を小型化することができる。
【0024】
* 請求項7の発明
この発明は、上述した共通の構成に加えて、下記のように構成されている。
【0025】
前記筒状フィルム(8)の両切断端部(80、81)のうち物品移送向き(XF)へ突出する前側切断端部(81)を保持し得る保持部(75a,79a)を有する前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)を備えている。この前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)は、この前側切断端部(81)に対する保持状態で物品(91)がこの保持部(75a,79a)から物品移送向き(XF)へ離間してこの前側切断端部(81)を物品(91)の底面(92)側に折りたたむ。この発明では、保持部(75a,79a)で前側切断端部(81)を保持するだけで折りたたむことができるため、前側切断端部用折りたたみ部材(75,79)にあって物品移送方向(X)の長さが短くなる。従って、フィルム折りたたみ装置を小型化することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態にかかるストレッチ包装機を図面を参照して説明する。
【0027】
<図1で概略的に示すストレッチ包装機の概要>
物品91(被包装物を収容したトレイ容器等)は、物品供給コンベヤ1に供給されてフィルム製筒装置2へ向けて移送される。この物品移送方向Xに沿う水平方向を前後方向X(図2,4参照)とし、この前後方向Xに対し直交する水平方向を左右方向Y(図3,5参照)とする。また、この物品移送方向Xのうち、物品91が進む物品移送向きXFを前側(下流側)とし、この物品移送向きXFに対する反対向きXRを後側(上流側)とする。前記フィルム製筒装置2においては、供給ロール3から引き出された帯状のストレッチフィルム4の左右端縁部が左右両側のフィルム送り機構5を経てフィルム絞り機構6に至る。このフィルム絞り機構6で、帯状のストレッチフィルム4の左右端縁部は、左右のセンタロール6a間に挟持されて絞られる。絞られたフィルム4は、物品供給コンベヤ1で順次移送されてくる各物品91の周りに巻き付けられ、図6(a)に示す筒状フィルム8になる。各物品91は筒状フィルム8を介して左右両側の物品搬送コンベヤ7間に挟持されて物品移送向きXFへ移送され、この筒状フィルム8内で各物品91が前後方向Xへ並べられて収容される。各物品91の底面92に面するこの筒状フィルム8の下側で互いに重ね合わされた前記フィルム4の左右端縁部が前記センタロール6aで熱シールされる。この筒状フィルム8内に収容された各物品91は、左右両側の物品搬送コンベヤ7により挟持されて、フィルム製筒装置2からフィルム折りたたみ装置9(後で詳述)へ移送される。そして、このフィルム折りたたみ装置9でこの筒状フィルム8が各物品91ごとに切断されるとともに折りたたまれる。その後、包装製品93が物品排出コンベヤ10から搬出される。
【0028】
<図2〜5に示す前記フィルム折りたたみ装置9の詳細>
機枠11には上下のスライド軸12が前後方向Xへ互いに平行に延びるように支持されている。この上下両スライド軸12間で往復動部材13が支持されている。この往復動部材13は、上下両スライド軸12に対し前後方向Xへ移動可能に挿嵌された軸受部14と、この上下両軸受部14間に架設された前後の案内腕部15とからなり、この前後両案内腕部15間には上下方向Zへ延びる案内溝16を有している。この往復動部材13に隣接して機枠11には遊星歯車機構17が支持されている。この遊星歯車機構17は、機枠11に対し回転可能に支持された回転軸18と、この回転軸18の中心と同一の中心を有するように機枠11に固定された太陽歯車19と、この太陽歯車19の中心を回転中心線20aとして回転し得るように前記回転軸18に固定された回転腕20とを備えている。さらに、この遊星歯車機構17は、後記旋回軸24に固定された遊星歯車21と、この回転腕20に対し回転可能に支持されてこの太陽歯車19と遊星歯車21とに噛合された中間歯車22を備えている。前記回転軸18は、図示しない駆動モータにより回転するスプロケット23に連動して回転する。前記遊星歯車21の回転中心線21aと同一の中心線24aを持つ旋回軸24が前記回転腕20に対し回転可能に支持されて前記往復動部材13側へ向けて左右方向Yへ延設されている。この回転腕20付近で案内ローラ25がこの旋回軸24に対し回転可能に支持されている。この案内ローラ25は、前記往復動部材13で前後両案内腕部15間の案内溝16に挟入され、この前後両案内腕部15に沿って転動しながら上下動し得る。
【0029】
前記旋回軸24は前記左右両搬送コンベヤ7のベルト26の上方で左右方向Yへ延設されている。この左右両搬送コンベヤ7はそれらの間の中央位置である搬送中心線7aに対し間隔調節機構(図示せず)により接近または離間し、この左右両搬送コンベヤ7の間隔が調節されるようになっている。この左右両搬送コンベヤ7に固定されたフレーム27には円形状の案内孔28aを有する案内部材28が取着されている。前記旋回軸24には左右両案内輪29が回転可能に支持されている。この左右両案内輪29の外周には溝29aが形成され、この溝29aが前記左右両案内孔28aの周縁に係合している。この左右両案内輪29は、左右両案内孔28aの周縁に沿って移動し得るとともに、旋回軸24の回転中心線24aの方向へ移動し得る。この左右両案内輪29間で旋回軸24の下側にはフィルム切断機構30の一部品である切断ガイド31が取り付けられている。この切断ガイド31は、前記左右両搬送コンベヤ7間の搬送中心線7aで旋回軸24に対し一体回転可能に固定された中央ガイド32と、この旋回軸24に対し一体回転可能に且つ旋回軸24の回転中心線24aの方向へ移動可能に挿嵌された左右両ガイド33とからなる。この左右両ガイド33に対し前記左右両案内輪29が連結されている。この中央ガイド32及び左右両ガイド33の下端部にはそれぞれガイド板32a,33aが備えられ、この各ガイド板32a,33aは前後方向Xで相対向するように二枚ずつ設けられている。左右両ガイド33のガイド板33aは中央ガイド32のガイド板32aに対し左右方向Yへ移動可能に重合されている。前記左右両搬送コンベヤ7の間隔が調節されると、この左右両搬送コンベヤ7に連動する左右両案内部材28及び左右両案内輪29を介して左右両ガイド33の間隔も調節され、切断ガイド31を左右両搬送コンベヤ7間に位置させ得る。
【0030】
前記遊星歯車機構17において回転腕20が回転して旋回軸24が旋回すると、前記切断ガイド31は、図6(a)(b)及び図7(a)(b)に示すように、この遊星歯車機構17の作用により真下を向いたまま、図6(b)の下死点状態を経て前後方向Xを含む鉛直面に沿って旋回運動する。また、この旋回運動に伴い、前記案内ローラ25が旋回するとともに前記往復動部材13の案内溝16を上下動しながら、この往復動部材13が案内ローラ25の旋回直径と同じ量の移動ストロークで前後方向Xへ往復動する。
【0031】
前記往復動部材13の下端部にはレール支持部材34が取着されている。このレール支持部材34には上側レール35と下側レール36とがそれぞれ前後方向Xへ延びるように取着されている。このレール支持部材34には吸引箱支持部材37と切断機構支持部材38とが取着されている。この吸引箱支持部材37には可動吸引箱39が取り付けられている。この切断機構支持部材38にはフィルム切断機構30の一部品である切断刃40とフィルム押え部材41とが前記切断ガイド31のガイド板32a,33aに対応して取り付けられている。このフィルム切断機構30においてフィルム押え部材41は、切断刃40の周りで上下動可能に支持されて圧縮ばね42により上方へ付勢されて静止している。また、切断刃40の上端はフィルム押え部材41より上方へ突出するとともに、筒状フィルム8より下方に位置するように設定されている。この可動吸引箱39と切断刃40とフィルム押え部材41とは、往復動部材13の往復動に伴い一体となってこの切断ガイド31に対応し前後方向Xへ移動し得る。
【0032】
前記レール支持部材34において、上側レール35にはローラ支持部材43が前後方向Xへ移動可能に支持され、下側レール36にはレバー支持部材44が前後方向Xへ移動可能に支持されている。このレバー支持部材44とレール支持部材34との間に引張りばね45が連結され、前記切断機構支持部材38に取着されたストッパ46に対しレバー支持部材44がこの引張りばね45の弾性力により当接する最接近位置で停止し得る。
【0033】
前記往復動部材13の付近で機枠11に対し二段レバー47(後側切断端部用作動手段の一部である可動部材)が支点部48で回動可能に支持されている。この二段レバー47は、支点部48から下方へ延びる基端側レバー49と、この基端側レバー49の下端部に対し連結部50で回動可能に支持されて下方へ延びる先端側レバー51とからなる。この連結部50付近で基端側レバー49と前記往復動部材13の案内腕部15との間はリンク52aで連結されている。この先端側レバー51の下端部はレバー支持部材44に対しリンク52bで連結されている。この基端側レバー49と先端側レバー51とは共に前後方向Xを含む鉛直面に沿って揺動し得る。前記連結部50の付近で基端側レバー49にはストッパ53が形成されている。先端側レバー51は、このストッパ53に当接した状態で基端側レバー49から一直線状に伸長し、基端側レバー49に対する後方への揺動が規制されるが、ストッパ53から離間した状態でこの基端側レバー49に対し前方へ屈曲し得る。この二段レバー47は前記往復動部材13の往復動に伴いリンク52aを介して揺動し得る。この二段レバー47の揺動により、レバー支持部材44はリンク52bを介して前後方向Xへ移動し得る。前記した配設関係により、レバー支持部材44の移動ストロークは増幅され、往復動部材13とともに移動する可動吸引箱39や切断刃40やフィルム押え部材41の移動ストロークよりも長くなる。
【0034】
前記レバー支持部材44にはL形状の前側二股レバー54(後側切断端部用作動手段の一部である揺動部材)が支点部55で回動可能に支持されている。この前側二股レバー54は、支点部55から上方へ延びる長尺レバー56と、支点部55から下方へ延びる短尺レバー57とからなる。この短尺レバー57と機枠11とにはカム機構58(後側切断端部用作動手段の一部)が設けられている。このカム機構58においては、短尺レバー57に支持されたホロアー59(ローラ)が、機枠11に設けられたカム60のカム溝61に係合されている。このカム溝61は大別して低速溝部62と高速溝部63とからなる。この低速溝部62は、後端部62aから高速溝部63との境界部62bに向かうに従い若干下るカム曲線を描く。この高速溝部63は、低速溝部62との境界部63aから前端部63bに向かうに従い大きく上るカム曲線を描く。前記長尺レバー56は前記ローラ支持部材43に対しリンク64で連結されている。このローラ支持部材43においては、前記左右両搬送コンベヤ7の若干下方で左右方向Yへ延設された軸部65に対し前側折りたたみローラ66(後側切断端部用折りたたみ部材)が前記左右両搬送コンベヤ7間の中央に対応するようにして回動自在に支持されている。前記レバー支持部材44が前側二股レバー54とともに前後方向Xへ往復動すると、前記カム機構58により前側二股レバー54の長尺レバー56が前後方向Xへ揺動する。すると、前記ローラ支持部材43に配設された前側折りたたみローラ66が、前記フィルム切断機構30の切断刃40の前方において、後記前側吸引口76aの前方と後方との間で前後方向Xへ往復動する。なお、前記前側二股レバー54にあって長尺レバー56が短尺レバー57よりも長いため、この前側折りたたみローラ66の移動ストロークはホロアー59の移動ストロークよりも増幅される。
【0035】
前記吸引箱支持部材37にはL形状の後側二股レバー67が支点部68で回動可能に支持されている。この後側二股レバー67は、支点部68から上方へ延びる長尺レバー69と、支点部68から下方へ延びる短尺レバー70とからなる。この短尺レバー70と機枠11とにはカム機構71が設けられている。このカム機構71においては、短尺レバー70に支持されたホロアー72(ローラ)が、機枠11に設けられたカム板73のカム面73aに対し引張りばね74により押し付けられている。この長尺レバー69には前記左右両搬送コンベヤ7の若干下方で左右方向Yへ延設された後側折りたたみローラ75(前側切断端部用折りたたみ部材)が前記左右両搬送コンベヤ7間の中央に対応するようにして回動自在に支持されている。前記吸引箱支持部材37が後側二股レバー67とともに前後方向Xへ往復動すると、前記カム機構71により後側二股レバー67の長尺レバー69が前後方向Xへ揺動する。すると、後側折りたたみローラ75が、前記フィルム切断機構30の切断刃40の後方において、後記後側吸引口77aの前方と後記挟持部79との間で前後方向Xへ往復動する。
【0036】
前記可動吸引箱39は、前記フィルム切断機構30の切断刃40及びフィルム押え部材41に近接して、その前後で互いに区画された前側吸引部76と後側吸引部77とからなり、機枠11に固定された固定吸引箱78に対し前後方向Xへ移動可能に載置されている。この前側吸引部76と後側吸引部77とはそれぞれこの固定吸引箱78に連通されている。この固定吸引箱78は図示しないブロワーに接続されている。この前側吸引部76の最上部及び後側吸引部77の最上部にはそれぞれ前側吸引口76a(後側切断端部用吸引口)及び後側吸引口77a(前側切断端部用吸引口)が形成されて上方へ開放されている。この後側吸引部77には後側吸引口77aの後側で挟持部79(前側切断端部用折りたたみ部材)が後側吸引口77aの上方域を避けるように上方へ突設されている。この挟持部79と前記後側折りたたみローラ75と前記前側折りたたみローラ66とは、物品91の底面92(筒状フィルム8)の下方にあって前記後側吸引口77a及び前側吸引口76aよりも上方で前後方向Xへ並設されている。この後側折りたたみローラ75にあって保持部としての保持面75a(周面)は、前記後側二股レバー67の揺動に伴い、この挟持部79にあって保持部としての保持面79aに対し当接し得る。
【0037】
<図6,7に示す前記フィルム折りたたみ装置9の作用>
前記フィルム切断機構30における切断刃40及びフィルム押え部材41と、前記可動吸引箱39における前側吸引部76及び後側吸引部77とは、前記往復動部材13の往復動により、一体となって前後方向Xへ往復動する。そして、これらの機械部品40,41,76,77は、図6(a)に示す上流側移動端状態と、図7(b)に示す下流側移動端状態とのほかに、それらの状態の間で、図6(b)及び図7(a)に示す移動途中状態を取り得る。なお、各図中において二点鎖線で示した円は前記切断ガイド31における下端の移動軌跡である。前述したように、各物品91が筒状フィルム8内で物品移送方向Xへ並べられて収容された状態で、この各物品91及び筒状フィルム8は、前記左右両側の物品搬送コンベア7により挟持されて物品移送向きXFへ移送され、図6(a)の上流側移動端状態にあるフィルム折りたたみ装置9へ順次至る。前記切断ガイド31は、図6(b)の移動途中状態で下死点状態となる。前記後側折りたたみローラ75は、図6(a)の上流側移動端状態から図7(b)の下流側移動端状態に至る少し前の時点までの間、前記後側吸引部77の挟持部79に対し前方へ離間する。この間、この後側折りたたみローラ75は、後側吸引部77の後側吸引口77aよりも常に若干前方に位置して後側吸引口77aと一体的に下流側へ移動し、この後側吸引口77aの上方域を開放するようになっている。
【0038】
前記各機械部品(前記切断刃40及びフィルム押え部材41や、前記前側吸引部76及び後側吸引部77など)が、図6(a)の上流側移動端状態から図6(b)の移動途中状態(切断ガイド31の下死点状態)まで移動する間、前記レバー支持部材44は、前記レール支持部材34側のストッパ46に対し引張りばね45の弾性力により押し付けられながら、この各機械部品40,41,76,77と一体となって移動する。その間、前記二段レバー47のうち先端側レバー51はストッパ53から離間して基端側レバー49に対し前方へ屈曲している。
【0039】
図6(b)の移動途中状態(切断ガイド31の下死点状態)では、前記二段レバー47のうち屈曲状態の先端側レバー51はストッパ53に当接して基端側レバー49から一直線状に伸長する。その後、この二段レバー47は、図6(b)の移動途中状態から図7(a)の移動途中状態を経て図7(b)の下流側移動端状態になるまでの間、この伸長状態を保持したまま、下流側へ揺動する。この二段レバー47の揺動により、前記レバー支持部材44が引張りばね45の弾性力に抗してレール支持部材34側のストッパ46から離間してレール支持部材34よりも下流側へ先に進む。すなわち、レバー支持部材44にある前側二股レバー54は、レール支持部材34に配設された前記切断刃40及びフィルム押え部材41や、前側吸引部76及び前側吸引口76aや、後側吸引部77及び後側吸引口77aよりも速い移動速度で下流側へ移動する。前側二股レバー54は下流側へ移動する際に前記カム機構58の作用により揺動する。図6(a)から図7(a)に示す状態に移行する際は、このカム機構58にあってホロアー59がカム溝61の低速溝部62にある状態で、この前側二股レバー54の長尺レバー56はレバー支持部材44に対し後側へ揺動する。そして、図6(b)から図7(a)に示す状態に移行する際、すなわち少なくとも筒状フィルム8がほぼ切断される時点から所定の間(後述するように前記前側吸引口76aが後記後側切断端部80を下方へ引張るまでの間)は、移動している前記前側吸引口76aに対する前記前側折りたたみローラ66の位置がほぼ一定である。すなわち、前記前側折りたたみローラ66は、低速領域にあって、前側吸引口76aよりも常に若干後方に位置し、この前側吸引口76aの上方域を物品移送向きXF側へ超えて進まないように、前側吸引口76aと略一体的に下流側へ移動する。前記後側折りたたみローラ75に対する前側折りたたみローラ66の距離は、図6(b)の移動途中状態(切断ガイド31の下死点状態)の近辺で最も小さくなり、図6(a)の上流側移動端状態や図7(a)の移動途中状態で若干大きくなる。
【0040】
前記切断ガイド31は、図6(b)の移動途中状態で下死点状態になる少し前から、前記筒状フィルム8を前記前側折りたたみローラ66と後側折りたたみローラ75との間で前記切断刃40に押し付け、さらにこの切断刃40の前後で前記フィルム押え部材41との間で圧縮ばね42による弾性に抗して挟持する。そのため、この筒状フィルム8は、互いに隣接する先行物品91と後続物品91との間の中間位置で切断刃40により切断される。その切断後、この筒状フィルム8には、物品移送向きXFに対する反対向きXRへ先行物品91から突出する後側切断端部80と、物品移送向きXFへ後続物品91から突出する前側切断端部81とが形成される。
【0041】
図6(b)の移動途中状態から図7(a)の移動途中状態になるまでの間に、前記切断ガイド31がフィルム押え部材41から上方へ離れるため、それらの間で切断後も挟持されていた筒状フィルム8の後側切断端部80及び前側切断端部81は、いずれも解放される。そのため、先行物品91側の後側切断端部80が前側吸引口76aにより下方へ引張られて前側吸引部76内に挿入されるとともに、後続物品91側の前側切断端部81が後側吸引口77aにより下方へ引張られて後側吸引部77内に挿入される。この前側吸引部76及び後側吸引部77には常に吸引力が働いている。
【0042】
図7(a)の移動途中状態を過ぎると、前記レバー支持部材44にある前側二股レバー54を揺動させるカム機構58にあってホロアー59がカム溝61の高速溝部63に移る。すると、前記前側二股レバー54の長尺レバー56はレバー支持部材44に対し前側へ揺動するとともに、その揺動範囲が急速に大きくなる。そのため、前側折りたたみローラ66は、前記低速領域から高速領域に移行する。この高速領域では、前側折りたたみローラ66が物品91の移送速度よりも速く移動して前側吸引口76aを物品移送向きXF側へ追い越すように進む。そのため、前側吸引口76aに引張られている筒状フィルム8の後側切断端部80が、先行物品91の底面92の下方に位置する前側折りたたみローラ66により、この底面92側に折りたたまれて図7(a)の移動途中状態から図7(b)の下流側移動端状態になる。ちなみに、前記低速領域とは、筒状フィルム8の切断後において、前側折りたたみローラ66が、移動している前側吸引口76aを物品移送向きXF側へ追い越さない状態で移動する範囲、詳しくは、前側折りたたみローラ66の前端部が、移動している前側吸引口76aの前端部を物品移送向きXF側へ追い越さない状態で移動する範囲であって、前側折りたたみローラ66が前記高速領域における速度よりも遅い速度で移動する範囲を指す。例えば、前述した実施形態での前側折りたたみローラ66については、概ね図6(b)の移動途中状態から図7(a)の移動途中状態になるまでの移動範囲が低速領域となる。低速領域での前側折りたたみローラ66の移動速度は、物品91(筒状フィルム8)の移送速度と同一かまたはその付近の速度となっている。
【0043】
一方、図7(a)の移動途中状態から図7(b)の下流側移動端状態になる少し前に、前記後側二股レバー67を揺動させるカム機構71が働く。そのため、後側吸引口77aに引張られている筒状フィルム8の前側切断端部81を後側折りたたみローラ75が挟持部79との間で挟んで保持する。図7(b)の下流側移動端状態になった後、前記切断ガイド31は上方を旋回して図6(a)の上流側移動端状態に戻るとともに、前記各機械部品(前記切断刃40及びフィルム押え部材41や、前記前側吸引部76及び後側吸引部77や、前記前側折りたたみローラ66や、前記後側折りたたみローラ75など)は、前述した場合と逆の動作をしながら、物品移送向きXFに対する反対向きXRへ移動する。しかし、後続物品91はそのまま物品移送向きXFへ移送される。そのため、前記筒状フィルム8の前側切断端部81は、後続物品91の底面92の下方に位置する後側折りたたみローラ75と挟持部79との間から引き抜かれながら、この底面92側に折りたたまれる。
【0044】
〔別例〕
* 前述した実施形態では、ローラ支持部材43及びレバー支持部材44を移動可能に支持するレール35,36は、機枠11に対し往復動するように配設されているが、これらのレール35,36を機枠11に対して固定してもよい。
【0045】
* ローラ支持部材43(前側折りたたみローラ66)で必要な移動ストロークに応じて、二段レバー47を省略し、前側二股レバー54を前側吸引部76及び切断刃40等と一体に移動するように往復動部材13に配設する。
【0046】
* 前述した実施形態で、二段レバー47に代わるクランク機構により、レバー支持部材44を移動させることも考え得る。また、二段レバー47及び前側二股レバー54に代わるクランク機構をローラ支持部材43に対し直接連結して前側折りたたみローラ66を移動させることも考え得る。さらに、これらのクランク機構に代えて、空気圧シリンダなどの各種アクチュエータを採用してもよい。
【0047】
* 前述した実施形態のフィルム切断機構30では、切断ガイド31が旋回軸24に取り付けられているとともに、切断刃40及びフィルム押え部材41がレール支持部材34に取り付けられている。この構成に代え、切断ガイド31をレール支持部材34に取り付けるとともに、切断刃40及びフィルム押え部材41を旋回軸24に取り付けてもよい。
【0048】
* 前述した実施形態のフィルム切断機構30は、移送される物品91とともに移動する。この構成に代え、物品91とともに移動しないフィルム切断機構を採用すれば、フィルム折りたたみ装置9へ物品91が間欠的に移送されるストレッチ包装機に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態にかかるストレッチ包装機を示す概略正面図である。
【図2】 上記ストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置を正面側から見た部分断面図である。
【図3】 同じくフィルム折りたたみ装置を図2の右側面側から見た部分断面図である。
【図4】 同じくフィルム折りたたみ装置を正面側から見た部分断面図である。
【図5】 同じくフィルム折りたたみ装置を図2の右側面側から見た部分断面図である。
【図6】 上記フィルム折りたたみ装置の作用説明図である。
【図7】 上記フィルム折りたたみ装置の作用説明図である。
【符号の説明】
4…ストレッチフィルム、8…筒状フィルム、30…フィルム切断機構、47…二段レバー(可動部材)、54…前側二股レバー(揺動部材)、58…カム機構、59…ホロアー、60…カム、66…前側折りたたみローラ(後側切断端部用折りたたみ部材)、75…後側折りたたみローラ(前側切断端部用折りたたみ部材)、75a…保持面(保持部)、76a…前側吸引口(後側切断端部用吸引口)、77a…後側吸引口(前側切断端部用吸引口)、79…挟持部(前側切断端部用折りたたみ部材)、79a…保持面(保持部)、80…後側切断端部、81…前側切断端部、91…物品、92…底面、X…物品移送方向(前後方向)、XF…物品移送向き、XR…物品移送向きに対する反対向き。
Claims (7)
- 供給されて移送される物品の周りに、引き出されたフィルムを巻き付けて筒状とした筒状フィルム内で、各物品を物品移送方向へ並べて収容した状態で、この筒状フィルムを各物品間の中間位置で切断し、この物品の移送中にこの筒状フィルムの両切断端部のうち物品移送向きに対する反対向きへ突出する後側切断端部をこの物品の底面側に折りたたむストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置において、
物品移送方向に沿って往復動可能な後側切断端部用吸引口と、物品移送方向に沿って往復動可能で且つこの後側切断端部用吸引口に対しても相対動可能な後側切断端部用折りたたみ部材とを備え、
前記後側切断端部用吸引口は、移送される物品とともに物品移送向きへ移動しながら、前記筒状フィルムの後側切断端部をこの物品の下方へ引張り、
前記後側切断端部用折りたたみ部材は、移送される物品とともに物品移送向きへ移動しながら、前記後側切断端部用吸引口へ引張られた後側切断端部をこの物品の底面側に折りたたみ、
さらに、この後側切断端部用折りたたみ部材は、物品移送向きへ移動する際に、前記物品の移送速度より速く移動する高速領域と、この高速領域における速度より遅い速度で移動する低速領域とを有するように設定され、
前記低速領域では前記後側切断端部用折りたたみ部材が前記後側切断端部用吸引口を物品移送向き側へ追い越さない状態で移動し、この低速領域に続く前記高速領域では前記後側切断端部用吸引口により引張られた後側切断端部を前記後側切断端部用折りたたみ部材が物品の底面側に折りたたむように、この後側切断端部用折りたたみ部材を作動させる後側切断端部用作動手段を備え、
前記筒状フィルムの両切断端部のうち物品移送向きへ突出する前側切断端部を物品の底面側に折りたたむ前側切断端部用折りたたみ部材と、この前側切断端部用折りたたみ部材を物品移送方向に沿って往復動させる前側切断端部用作動手段と、この前側切断端部を物品の下方へ引張る前側切断端部用吸引口と、前記後側切断端部用折りたたみ部材とこの前側切断端部用折りたたみ部材との間に配設したフィルム切断機構とを備え、
前記後側切断端部用作動手段及び前側切断端部用作動手段は、前記筒状フィルムを各物品間の中間位置で切断する時に前記後側切断端部用折りたたみ部材と前側切断端部用折りたたみ部材とを物品の底面と後側切断端部用吸引口及び前側切断端部用吸引口との間で互いに近接させ、この筒状フィルムの切断後にこの後側切断端部用折りたたみ部材と前側切断端部用折りたたみ部材とを互いに離間させる
ことを特徴とするストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置。 - 供給されて移送される物品の周りに、引き出されたフィルムを巻き付けて筒状とした筒状フィルム内で、各物品を物品移送方向へ並べて収容した状態で、この筒状フィルムを各物品間の中間位置で切断し、この物品の移送中にこの筒状フィルムの両切断端部のうち物品移送向きに対する反対向きへ突出する後側切断端部をこの物品の底面側に折りたたむストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置において、
物品移送方向に沿って往復動可能な後側切断端部用吸引口と、物品移送方向に沿って往復動可能で且つこの後側切断端部用吸引口に対しても相対動可能な後側切断端部用折りたたみ部材とを備え、
前記後側切断端部用吸引口は、移送される物品とともに物品移送向きへ移動しながら、前記筒状フィルムの後側切断端部をこの物品の下方へ引張り、
前記後側切断端部用折りたたみ部材は、移送される物品とともに物品移送向きへ移動しながら、前記後側切断端部用吸引口へ引張られた後側切断端部をこの物品の底面側に折りたたみ、
さらに、この後側切断端部用折りたたみ部材は、物品移送向きへ移動する際に、前記物品の移送速度より速く移動する高速領域と、この高速領域における速度より遅い速度で移動する低速領域とを有するように設定され、
前記低速領域では前記後側切断端部用折りたたみ部材が前記後側切断端部用吸引口を物品移送向き側へ追い越さない状態で移動し、この低速領域に続く前記高速領域では前記後側切断端部用吸引口により引張られた後側切断端部を前記後側切断端部用折りたたみ部材が物品の底面側に折りたたむように、この後側切断端部用折りたたみ部材を作動させる後側切断端部用作動手段を備え、
前記後側切断端部用作動手段は、前記後側切断端部用折りたたみ部材に連動する状態で物品移送方向に沿って往復動可能な揺動部材を備え、移送される物品とともにこの揺動部材が物品移送向きへ移動しながら、前記後側切断端部用折りたたみ部材を前記低速領域と高速領域とに設定することを特徴とするストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置。 - 前記後側切断端部用作動手段は、前記揺動部材に連動するホロアーとこのホロアーが接触するカムとを有するカム機構を備え、移送される物品とともにこの揺動部材が物品移送向きへ移動する際に、このカム機構でホロアーがカムの形状に沿って移動して、前記後側切断端部用折りたたみ部材を前記低速領域と高速領域とに設定することを特徴とする請求項2に記載のストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置。
- 前記後側切断端部用作動手段は、前記揺動部材に連動する可動部材を備え、この揺動部材及び前記後側切断端部用吸引口が物品移送向きへ移動する際に、この可動部材により、この揺動部材の移動速度をこの後側切断端部用吸引口の移動速度より速くする状態に設定し得ることを特徴とする請求項2に記載のストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置。
- 供給されて移送される物品の周りに、引き出されたフィルムを巻き付けて筒状とした筒状フィルム内で、各物品を物品移送方向へ並べて収容した状態で、この筒状フィルムを各物品間の中間位置で切断し、この物品の移送中にこの筒状フィルムの両切断端部のうち物品移送向きに対する反対向きへ突出する後側切断端部をこの物品の底面側に折りたたむストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置において、
物品移送方向に沿って往復動可能な後側切断端部用吸引口と、物品移送方向に沿って往復動可能で且つこの後側切断端部用吸引口に対しても相対動可能な後側切断端部用折りたたみ部材とを備え、
前記後側切断端部用吸引口は、移送される物品とともに物品移送向きへ移動しながら、前記筒状フィルムの後側切断端部をこの物品の下方へ引張り、
前記後側切断端部用折りたたみ部材は、移送される物品とともに物品移送向きへ移動しながら、前記後側切断端部用吸引口へ引張られた後側切断端部をこの物品の底面側に折りたたみ、
さらに、この後側切断端部用折りたたみ部材は、物品移送向きへ移動する際に、前記物品の移送速度より速く移動する高速領域と、この高速領域における速度より遅い速度で移動する低速領域とを有するように設定され、
前記低速領域では前記後側切断端部用折りたたみ部材が前記後側切断端部用吸引口を物品移送向き側へ追い越さない状態で移動し、この低速領域に続く前記高速領域では前記後側切断端部用吸引口により引張られた後側切断端部を前記後側切断端部用折りたたみ部材が物品の底面側に折りたたむように、この後側切断端部用折りたたみ部材を作動させる後側切断端部用作動手段を備え、
物品移送方向に沿って往復動可能なフィルム切断機構を備え、このフィルム切断機構は、移送される物品とともに物品移送向きへ移動しながら、前記筒状フィルムを各物品間の中間位置で切断することを特徴とするストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置。 - 前記筒状フィルムの両切断端部のうち物品移送向きへ突出する前側切断端部を保持し得る保持部を有する前側切断端部用折りたたみ部材を備え、この前側切断端部用折りたたみ部材はこの前側切断端部に対する保持状態で物品がこの保持部から物品移送向きへ離間してこの前側切断端部を物品の底面側に折りたたむ
ことを特徴とする請求項5に記載のストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置。 - 供給されて移送される物品の周りに、引き出されたフィルムを巻き付けて筒状とした筒状フィルム内で、各物品を物品移送方向へ並べて収容した状態で、この筒状フィルムを各物品間の中間位置で切断し、この物品の移送中にこの筒状フィルムの両切断端部のうち物品移送向きに対する反対向きへ突出する後側切断端部をこの物品の底面側に折りたたむストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置において、
物品移送方向に沿って往復動可能な後側切断端部用吸引口と、物品移送方向に沿って往復動可能で且つこの後側切断端部用吸引口に対しても相対動可能な後側切断端部用折りたたみ部材とを備え、
前記後側切断端部用吸引口は、移送される物品とともに物品移送向きへ移動しながら、前記筒状フィルムの後側切断端部をこの物品の下方へ引張り、
前記後側切断端部用折りたたみ部材は、移送される物品とともに物品移送向きへ移動しながら、前記後側切断端部用吸引口へ引張られた後側切断端部をこの物品の底面側に折りたたみ、
さらに、この後側切断端部用折りたたみ部材は、物品移送向きへ移動する際に、前記物品の移送速度より速く移動する高速領域と、この高速領域における速度より遅い速度で移動する低速領域とを有するように設定され、
前記低速領域では前記後側切断端部用折りたたみ部材が前記後側切断端部用吸引口を物品移送向き側へ追い越さない状態で移動し、この低速領域に続く前記高速領域では前記後側切断端部用吸引口により引張られた後側切断端部を前記後側切断端部用折りたたみ部材が物品の底面側に折りたたむように、この後側切断端部用折りたたみ部材を作動させる後側切断端部用作動手段を備え、
前記筒状フィルムの両切断端部のうち物品移送向きへ突出する前側切断端部を保持し得る保持部を有する前側切断端部用折りたたみ部材を備え、この前側切断端部用折りたたみ部材はこの前側切断端部に対する保持状態で物品がこの保持部から物品移送向きへ離間してこの前側切断端部を物品の底面側に折りたたむことを特徴とするストレッチ包装機のフィルム折りたたみ装置。
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