JP4488842B2 - 真空包装機における袋口処理装置 - Google Patents

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本発明は、上下2枚のフイルムの間に挟み込んだブロック肉を、前記両フイルムと一体に直線軌道に沿って運搬すると共に、前記ブロック肉の前後側において前記両フイルムの合掌縁を加熱シールして同フイルムをチュープ化する製筒機器から、この製筒機器の後域に配置した真空包装チャンバー内のシール台にかけての、前記包装体両側袋口の処理装置に関する。
下記の特許文献1には、ブロック肉の直線運搬軌道の上域から帯状の上フイルムを繰り出すと共に、同軌道の下域から帯状下フイルムを繰り出し、前記両フイルムの先端の合掌縁を溶着して繋ぎ合せた部分にブロック肉を押し込んで同肉に前記両フイルムを被せたあと、前記両フイルムを前記ブロック肉の後ろ側で溶着してチュープ化する製筒機器と、前記製筒機器の後域の袋口処理装置を備える真空包装チャンバーとを開示する。
真空包装機において袋口を皺なくシールすることは気密という点で重要であり、前記の袋口処理とは、袋口を皺なく前記チャンバーにおけるシール台上に運びいれることを指し、これを補うべく前記特許文献1は、空気噴射圧による袋口の緊張手段と、帯状ベルトに搭載して袋口をシール台に運び入れる手段とを開示する。
しかし、ノズルにより両フイルムの繋ぎ部分に空気噴射圧を作用させる前記手段は、上下一対のシールバーが突き合い前記空気の噴射通路を遮断した瞬間、空気噴射圧は遮断されて緊張を保っていた袋口は途端に萎びるという問題があり、また一方、帯状ベルトで袋口をシール台に運び上げる前記手段は、シール台を挟んで狭い領域で前記帯状ベルトと、包装体搬入ベルトとが向き合い、前記シール台を支持する定盤面との間に、向き合う2個の段差が比較的狭い領域に生ずるから、チャンバー開口縁に設けたゴム製シール材の弾力をもってしても空気漏洩を防げないという問題がある。
実開昭58−151504号公報
解決する問題点は、袋口の緊張を維持させること及び、チャンバー内で包装体を載置する定盤と、空気漏洩の原因である包装体搬入ベルとの段差数を減少させることにあり、さらに袋口の搬送路に沿うスライドプレートを途切れなく配置する点にある。
搬入用コンベヤのほぼ中間点における上下一対の製筒用シールバーにより、長手方向に向けて繰り出される上下両帯状フイルムを、その間のブロック肉の前後でクロスシールして包装体を形成する一方、前記搬入コンベヤの後域に、運搬用ベルトを平坦な定盤の上面にスライド状に配置する共に、前記運搬用ベルトの両側において前記定盤上に一対のシール台を平行設置する一方、前記定盤上域に真空チャンバーを配置した真空包装機において、
前記前位の製筒用シールバーと前記後位のシール台間の領域における前記搬入コンベヤ両側に、前記シール台の上面に向く登坂用スライドプレートを配置し、前記登坂用スライドプレート下側から前記シール台の上面にかけて配置した橋板を、該橋板に連結したガイド棒を支持ブロックにスライド自在に支持して設置する一方、機台フレームに枢支するベルクランクの一端を前記ガイド棒に係合し、前記真空チャンバーの下降運動を伝達する前記ベルクランクの回転により前記橋板を前記登坂用スライドプレートの下に押し込み、同前記真空チャンバーの上昇運動で同橋板を元に戻す機構と、
前記登坂用スライドプレートに平行配置したガイドレールに、前記真空チャンバーの上下運動に対応して往復動する一対のフイガーバーを、ブロッモーション運動を附加して支持する機構とにより構成する。
前記一対のフインガーバーは前進時、フイルム内に互いに突き出しかつ両側の袋口を前方に張りながら、登坂用スライドプレートに沿って運び上げ、ブロックモーション軌道を経由して元に戻る。
一方、前記登坂用スライドプレートとシール台との上面を跨ぐ橋板の存在により、前記袋口のシール台上への搬入がスムーズに行なわれ、そのあと前記チャンバーの下降を妨害しないように同チャンバーの下降運動によって同橋板は退避する。この結果、袋口搬入ベルトの設置の必要性がなくなるので、それだけ真空チャンバーと袋口搬入ベルトとの段差の総体数が減り、チャンバーの気密性は向上する。
装置の簡略を示す図2は、ブロック肉11の搬入用コンベヤ10と、包装体12の運搬用ベルト20とを直線軌道上に配置すると共に、前記搬入コンベヤ10の中間上下のシールバー13,14により、前記ブロック肉11を覆う上域の帯状上フイルム15と、同下域の帯状下フイルム16とを、ブロック肉の前後で溶着し製筒することにより、両側に袋口17を備える前記包装体12を所定の間隔で形成する製筒機構である。
図3は、前記両シールバーを操作する機構部の正面図であり、機台フレーム32のスリーブ70に支持する両側一対の昇降棒71それぞれによって支える架材72に、空気袋73を介して前記上部のシールバー13を支持一方、前記下部シールバー14の両端をそれぞれコンロッド75に支持する。図4に示すごとく前記上部シールバー13の両側に配置するフイルム押さえ76は、架材72の下降で反力が強まるスプリング77でフイルム15,16を押さえながら、空気袋73の膨張圧を利用して両シールバー13,14により、ブロック肉11の周囲でフイルムを溶着して製筒化したあと、シリンダー78により操作する刃物79によりフイルムをカットする構造である。
また図2後域において、運搬用ベルト20の下面を支えるように定盤21を配置し、該定盤21の上域の真空チャンバー22から垂下するバー23の両側縁を複数組の案内ロール24で支持する一方、前記バーに固定したラック歯25に係合する原動歯車26の回転動力により、前記チャンバー22は上下動する。
図5は真空包装機構全体のほぼ半領域を示す正面図で、すでに説明した定盤21の上面を、プーリ27に支持した前記運搬用ベルト20がスライドし、このベルト20の両側において前記定盤21に設けたシール台28の上域に、前記包装体12の両側の袋口17が運び込まれ、その都度、下降する真空チャンバー22内を圧力降下させたあと、シリンダー31によりシーラ30を下域のシール台28に押し付けて前記袋口17を、真空環境下で密封するのである。
図6は装置全体の正面図であり、図7は同側面図であるが、でに説明した上下両フイルム15,16を機台フレーム32に支持し、特に前記上フイルム15はその芯軸33の両端を、駆動軸34を介して枢支する両側一対のアーム35に支持するので、前記駆動軸34のモータ動力で前記アーム35を上、下限位置まで回転して、高重量フイルムの補充作業を低い位置で行なえる利点があり、この場合上下ストッパー37,38に設置した電流開閉器は、前記駆動軸のモータ制御を行なう。
図2における真空チャンバー22内の空気排除にかかる時間数値はほぼ一定であり、従ってタイマーが設定するサイクルに従って真空チャンバー22は上下動し、また同制御信号により前記搬入コンベヤ10及び運搬ベルト20は間歇移動する。この場合、図8においてブロック肉11の重量を受ける下フイルム16が、搬入コンベヤ10の回転で移動すると、同フイルム16は重量負荷型のダンサローラ40を引き上げながら送り出され、前記コンベヤ10が停止した直後、原動軸41はロール42の回転でフイルム16を繰り出し、前記ダンサロール40を元の位置に復帰させる運動を繰り替えす。
前記の原動軸41がロール42を回転し、ダンサローラ40の重量でフイルム16を引き出す動きにあわせ、インクリボンを使用する加熱捺印型のプリンター45は、前記フイルム16の下降速度に合わせて、同フイルムに数段の段階的プリントを行なう。
なお、ブロック肉11が軽量のため、フイルム16とローラとの摩擦によってフイルム16がコンベヤ10の回転角と比例した量だけ進行することが困難な場合、駆動軸43は補助ローラ44を回転してフイルム16の移送を助成する。
図1は、複雑な機構を削除しかつ搬送軌道に沿って設置したスライドプレートの片域のみを示したもので、製袋用シールバー14の前域に第1スライドプレート50を、また前記製袋用シールバー14と前記シール台28との間に、前記シール台28の上面高さまで袋口17を持ち上げる登坂用スライドプレート51をそれぞれ配置すると共に、前記第1、登坂用両スライドプレート50、51間に渡し板52を、また前記登坂用スライドプレート50とシール台28との間に橋板53をそれぞれ配置する。
前図においてフインガーバー54は袋口17を緊張状態に保つが、該バーの総体構成は図9に示すごとくである。
すなわち既に説明した両側一対の登坂用スライドプレート51の上域に、このプレートと平行配置するように、1本の流体シリンダー55と、2本のガイドレール56とを型枠57に固定して設置すると共に、前記ガイドレール56にスライド自在に支持したブロックベース58に、ストロークアクチュエータ59と連結する前記のフインハガーバー54を設置するのである。
つまり前記フインガーバー54を支えるブロックベース58は、流体シリンダー55によってガイドレール56を往復動し、一方フインガーバー54はストロークアクチュエータ59により軸方向に往復動する結果、ブロックベース58がブロック肉11と同方向に前進するとき、フインガーバー54は袋口17を緊張状で登坂用スライドプレート51上に誘導し、そのあと同フインガバー54は前記袋口から引き抜かれて後退する、いわゆるブロックモーションを繰り返すのである。
図10において登坂用スライドプレート51の下域に存在する橋板53は、2本のガイド棒60を介して、機台フレームに固定するブロック61にスライド自在であり、前記ガイド棒60を操作することにより、前記橋板53の一部がシール台28の上域に突き出し、包装体におけるの袋口17の、前記シール台28への誘導が支障なく容易になるのであり、その運動構成は下記に示すごとくである。
すなわち図11における機台フレームに支持ピン62をもって枢支するL字型のベルクランク63の一端を、真空チャンバー22にリンク64を介して連結する一方、前記ベルクランク63の他端の長穴65を、前記案内棒60のピンに係合する。このため真空チャンバー22が定盤21に向けて下降する運動により、前記ベルクランク63は逆時計方向に回転して前記橋板53を登坂用スライドプレート51の下に退避させ、前記チャンバー22の定盤21上面への密着を容易にするのである。
図12は、すでに図1において説明した渡し板52を操作する機構の説明図であり、図13でも明らかであるように、前記渡し板52の下方に連結するガイド棒81を、機台フレームに立設する枠材82にスライド自在に支持する一方、機台フレームに上端を枢支83するカムレバー84の弓形スリット85に、上部架材72の昇降棒71の側面に突き出るにピン86を係合する。
つまり図3のごとく上部架材72を操作する昇降棒71に締め付け部材87を介して固定した前記ピン86を、カムレバー84に形成した弓形スリットに係合するのであり、図13においてピン86が弓形スリット85に沿って上下滑動することにより、カムレバー85は前記枢支軸83を支点として揺動し、かかる揺動運動をリンク88を介して前記渡し板52に伝達する結果、包装体袋口の、登坂用スライドプレート51への誘導が可能になる一方、下部シールバー14の上昇運動にあたっては、前記渡し板52の矢印89方向への退避が可能になるのである。
各種スライドプレートの斜視図 装置の側面簡略図 フイルムシーラ部分の正面図 前図の部分的な側面作用説明図 真空包装機構の部分説明図 装置全体の正面図 前図の側面図 フイルムシーラ部分側面図 フイルム緊張手段の平面説明図 橋板操作の説明斜視図 前図の側面図 橋板操作機構の平面説明図 前図の側面図
符号の説明
10…搬送用コンベヤ
12…包装体
13,14…製袋用シールバー
15…上フイルム
16…下フイルム
17…袋口
20…搬送用ベルト
21…定盤
22…真空チャンバー
28…シーズ台
51…登坂用スライドプレート
52…渡し板
53…橋板
54…フインガーバー
56…ガイドレール
60…ガイド棒
61…支持ブロック
63…ベルクランク
81…ガイド棒
82…支持ブロック
85…カムレバー
88…リンク

Claims (2)

  1. 搬入用コンベヤのほぼ中間点における上下一対の製筒用シールバーにより、長手方向に向けて繰り出される上下両帯状フイルムを、その間のブロック肉の前後でクロスシールして包装体を形成する一方、前記搬入コンベヤの後域に、運搬用ベルトを平坦な定盤の上面にスライド状に配置する共に、前記運搬用ベルトの両側において前記定盤上に一対のシール台を平行設置する一方、前記定盤上域に真空チャンバーを配置した真空包装機であって、
    前記前位の製筒用シールバーと前記後位のシール台間の領域における前記搬入コンベヤ両側に、前記シール台の上面に向く登坂用スライドプレートを配置し、前記登坂用スライドプレート下側から前記シール台の上面にかけて配置した橋板を、該橋板に連結したガイド棒を支持ブロックにスライド自在に支持して設置する一方、機台フレームに枢支するベルクランクの一端を前記ガイド棒に係合し、前記真空チャンバーの下降運動を伝達する前記ベルクランクの回転により前記橋板を前記登坂用スライドプレートの下に押し込み、同前記真空チャンバーの上昇運動で同橋板を元に戻す機構と、
    前記登坂用スライドプレートに平行配置したガイドレールに、前記真空チャンバーの上下運動に対応して往復動する一対のフイガーバーを、ブロッモーション運動を附加して支持する機構とにより構成する装置。
  2. 搬入コンベヤの両側において、下側の製筒用シールバーの上面を覆いかつ一部を登坂用スライドプレートの上を覆う渡し板を、該渡し板に連結するガイド棒を支持ブロックにスライド自在に支持して設置する一方、前記製筒用シールバーの上下動により揺動するカムレバーの運動をリンク及び前記ガイド棒を介して前記渡し板に伝達し、前記上下の製筒用シールバーの接近運動により前記渡し板を、前記製筒用シールバーの運動領域から退避する構成の請求項1に記載装置。
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