JP4028141B2 - 上包み機の胴折り装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば薄肉で腰の弱いフィルム等の包材による包装に好適した上包み機の胴折り装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
上包み機において包材を胴折りする装置は例えば、特公平2−23412号公報に記載されている。この公知の装置は巻たばこ包装体を形成する上包み機に適用されており、その包装材料となるフィルム状のシートは、ロールから繰り出されて所定長さ毎に切断される。また、公知の装置はサクションコンベヤを備えており、その搬送面は巻たばこ包装体の移送方向に対し直交して配置されている。巻たばこ製品の移送方向でみて、サクションコンベヤの先方にはターレットが配置されており、そのポケット内への巻たばこ製品の挿入は、包装体軌道、つまり、製品ガイドにより案内されるようになっている。
【0003】
サクションコンベヤは、シートから切断された包装素材を吸引保持した状態で搬送し、そして、その素材を巻たばこ製品の移送方向に対して直交する位置に保持する。この状態で、巻たばこ製品がサクションコンベヤの手前からターレットポケットに向けて移送されると、その製品は包装素材とともに製品ガイド内に突っ込まれ、この際、製品の外面に沿って包装素材がU字状に胴折りされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した公知の装置にあっては、サクションコンベヤの搬送面と製品ガイドの入口との間には、包装素材の通過を許容できるだけの隙間が僅かに確保されているものと考えられる。しかしながら、この種の包装素材は可撓性が極めて大きいため、サクションコンベヤの搬送面上で完全な平面姿勢を保持していることは難しい。このため、公知の装置の場合、製品ガイドとサクションコンベヤとの隙間にて包装素材の詰まり(ジャミング)を生じる虞がある。
【0005】
この点、上記の隙間をより大きく確保することで、この隙間に対する包装素材の詰まりを防止する対策が考えられるものの、この場合には、製品が製品ガイドの入口に到達するまでの間、製品がフリーの状態となるため、この間に包装素材の位置ずれを生じやすく、包装品の仕上がり品質を安定して管理することが著しく困難となる。
【0006】
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、包材の薄肉化による搬送姿勢のばらつきを許容して、その詰まり等のトラブルを防止することができ、また、その包材を胴折りする際に、被包装品との合成を常に正確に安定して行うことができる上包み機の胴折り装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上包み機の胴折り装置(請求項1)は、搬送経路を通じて包装シート片を胴折り位置に向けて搬送する搬送手段と、包装シート片が胴折り位置に位置付けられたとき、その手前から被包装品を包装シート片に対して押し込むプッシャ手段と、胴折り位置の先方で被包装品を包装シート片とともに受け入れ、更にその押し込みに伴い、包装シート片を介して被包装品の外面を案内するガイドユニットと、このガイドユニットを包装経路に沿って移動自在に支持する支持機構とを備え、更に、プッシャ手段により被包装品が押し込まれるとき、搬送経路上にある包装シート片に対してガイドユニットを近接させる一方、包装シート片が胴折り位置に搬送されるとき、搬送経路からガイドユニットを離間させる駆動手段を備え、ガイドユニットは、包装経路を挟んで配置され、被包装品の前記外面をそれぞれ案内する一対のガイド部材と、一方のガイド部材に他方のガイド部材に向かう付勢力を付与し、一方のガイド部材を他方のガイド部材に対する接離方向に変位自在にするスプリングとを含んでいる。
【0008】
上述した胴折り装置によれば、被包装品の押し込みがなされるとき、ガイドユニットのガイド部材は包装シート片に近接していることで、胴折り位置の直後で被包装品と包装シート片とを合成させ、更にその押し込みに伴い、被包装品の外面に沿って包装シート片の胴折りを案内する。この後、新たに包装シート片を胴折り位置に向けて搬送する際、ガイドユニットのガイド部材は搬送経路から離れ、その包装シート片に対して退避していることで、包装シート片との干渉が避けられる
また、一方のガイド部材が他方のガイド部材に対してスプリングにより接離方向に変位自在となっているから、一対のガイド部材間の間隔を被包装品の対応するサイズよりも小さくしておくことで、被包装品が包装シート片とともに一対のガイド部材間に押し込まれるとき、一方のガイド部材がスプリングの付勢力に抗して他方のガイド部材から離れる方向に変位する。それ故、一対のガイド部材は包装シート片を介し、被包装品を弾性的に挟み込む。
【0009】
また好ましくは、ガイド部材はガイドローラからなり、そして、ガイドユニットは、一対のガイド部材間に被包装品が存在しないとき、一対のガイド部材間に確保される隙間を更に含んでいる(請求項2)。この場合、一対のガイドローラは、包装シート片を介して被包装品を厚み方向に挟み込み、包装シート片の位置ずれを確実に拘束する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、上包み機内での包装過程が概略的に示されている。ここで、上包みされる被包装品は例えば、コンパクトディスク(CD)や光ディスク等を収納した薄物プラスティックケース(以下、製品と称する)であり、これら製品Pは所定の包装経路2に沿って上包み機内を移送される。
【0011】
具体的には、上包み機は製品Pの自動供給装置4を有しており、この自動供給装置4は、製品Pをその前工程から供給コンベヤ6にて受け取り、そして、受け取った製品Pを切り離し部8により1個ずつ、上包み機の包装サイクルに同期したタイミングで間欠的に送出する。
自動供給装置4の下流側には第1及び第2ターレット10,12が連なって配置されており、図1中、これら第1及び第2ターレット10,12はその回転軸線のみが1点鎖線で示されている。
【0012】
上述した自動供給装置4と第1ターレット10との間には、カード供給装置14が配置されており、このカード供給装置14は、包装経路2上の個々の製品Pに向けて一枚ずつカードCを供給する。カードCは製品Pの間欠搬送に伴い、その製品Pのヘッドエンドに対して折り込まれ、このヘッドエンドに被せられる。一方、包装経路2の上方には、フィルムリールFRが回転自在に配置されており、このフィルムリールFRは第2ターレット12の上方に位置付けられている。フィルムリールFRから繰り出された長尺なフィルムシートFSは、所定の繰出経路を通じて第1ターレット10の入口手前、つまり、胴折り位置の上方まで案内される。また、フィルムシートFSの繰出経路の途中には、ティアテープボビンTBが配置されており、このティアテープボビンTBから繰り出されたティアテープTはこの繰出経路上にて、フィルムシートFSの一側縁部に貼り付けられる。
【0013】
上述したフィルムシートFSは、胴折り位置の直上から包装経路2に向けて垂下され、そして、その先頭から所定の長さの位置で切断されてフィルムシート片Fに形成される。
図2を参照すると、本実施例の胴折り装置が具体的に示されている。胴折り装置はサクションコンベヤ20(搬送手段)を備えており、このサクションコンベヤ20は、鉛直に配置された複数のサクションベルトからなっている。具体的には、サクションコンベヤ20は、フィルムシート片Fの両側縁部を支持する左右一対のサイドコンベヤ(図示されていない)と、これらサイドコンベヤ間にてフィルムシート片Fの中央部を支持する2本のセンタコンベヤ22と、これらセンタコンベヤ22の下方にてフィルムシート片Fの下端部を支持する2本のロワコンベヤ24とを有している。
【0014】
公知のように、これら各種のコンベヤ22,24等はその内周にサクション室26を有しており、そのベルト面上にフィルムシート片Fを吸引保持することができる。また、これらベルト面はサクションコンベヤ20の搬送面(搬送経路)を構成し、この搬送面は上述した胴折り位置で、包装経路2に対し直交して配置されている。センタコンベヤ22とロワコンベヤ24とは、上述の包装経路2を挟んで互いに離間しており、これらコンベヤ22,24間に製品Pの押し込み通路28が確保されている。
【0015】
また、実施例の胴折り装置は、製品Pの押し込みプッシャ30を備えており、このプッシャ30は上述の押し込み通路28を通じて製品Pをフィルムシート片Fに対して押し込むことができる(プッシャ手段)。具体的には、プッシャ30はスライドブロック32に固着して取り付けられており、このスライドブロック32の移動は、ガイドレール34により案内されている。
【0016】
スライドブロック32はリンクロッド36を介して連結アーム38の先端に接続されており、この連結アーム38は、その基端が回動軸40に固着して取り付けられている。回動軸40は包装経路2とは直交する水平方向に延びており、その両端部はそれぞれ、上包み機の機体フレームに軸受(何れも図示していない)を介して回動自在に支持されている。
【0017】
回動軸40の下方には駆動軸41が配置されており、この駆動軸41の両端部は前述の機体フレーム及び機体ベース42にそれぞれ、図示しない軸受を介して回転自在に支持されている。また、駆動軸41は駆動モータ43及びその動力伝達機構44に接続されており、この駆動モータ43の動力により一方向に回転されるようになっている。なお、回動軸40及び駆動軸41は、図示しないクランク機構を介して相互に連結されており、このクランク機構は、駆動軸41の回転を回動軸40の往復回動に変換して伝達する。従って、駆動軸41の回転により回動軸40が往復回動されると、上述の連結アーム38が包装経路2に沿って揺動し、プッシャ30を往復動させる。
【0018】
また、実施例の胴折り装置はガイドユニット45を備えており、このガイドユニット45は、上述したサクションコンベヤ20と第1ターレット10との間に配置されている。具体的には、ガイドユニット45は包装経路2を挟んで配置された上下一対のガイドローラ46,47を有しており、これらガイドローラ46,47は、包装経路2とは直交する水平方向に延びている。また、これらガイドローラ46,47はサクションコンベヤ20の前面をその幅全域に亘って延び、両端がサクションコンベヤ20の両側に突出している。
【0019】
ガイドユニット45は、サクションコンベヤ20の両側に配置された左右一対のローラホルダ48,49を有しており、上述した各ガイドローラ46,47の両端部は、それぞれ軸受50を介してローラホルダ48,49に回転自在に支持されている。このうち、一方のローラホルダ48は、その他方のローラホルダ49に対して上下に変位することができ、そして、その左右のローラホルダ48には、何れも図示しないスプリングを介して下方向への付勢力が与えられている。なお、図示の状態で、ガイドローラ46,47間には一定の隙間が確保されており、この状態で、ローラホルダ48の下方への変位は拘束されている。
【0020】
一方、左右のローラホルダ49にはそれぞれ支持プレート52が取り付けられており、この支持プレート52はローラホルダ49から鉛直下方に延びている。また、支持プレート52はサクションコンベヤ20の両側に位置し、左右で対をなしている。各支持プレート52は、その一側面にてスライドブロック54に取り付けられており、このスライドブロック54は、ガイドレール56に沿って水平に移動することができる。なお、ガイドレール56は包装経路2の両側にそれぞれ配置され、包装経路2に平行な水平方向に延びている。また、各ガイドレール56は、ブラケット58を介して機体フレームに取り付けられている。
【0021】
上述したスライドブロック54の移動は、支持プレート52とともにガイドユニット45を包装経路2に沿って水平方向に移動させる。一方、支持プレート52の下端にはリンクロッド60の一端が連結されており、このリンクロッド60の他端は連結レバー62の先端に連結されている。連結レバー62は、その基端が回動軸64に固着して取り付けられており、この回動軸64もまた、包装経路2と直交する水平方向に延びている。回動軸64は、前述の駆動軸41及び回動軸40の上方に配置されており、その両端部はそれぞれ、図示しない軸受を介して機体フレームに回動自在に支持されている。なお、上述したリンクロッド60及び連結レバー62は何れも、左右の支持プレート52にそれぞれ対応して設けられている。
【0022】
また、回動軸64には別の連結レバー66が固着して取り付けられており、この連結レバー66は回動軸64の軸線方向でみて、左右の連結レバー62の間に位置している。また連結レバー66は、回動軸64から包装経路2の後方に向けて延びている。
上述した駆動軸41は、その外周にカムディスク68を有しており、このカムディスク68は駆動軸41の回転に伴い、一体的に回転することができる。また、上述した回動軸40には、その軸線方向でみてカムディスク68に対応する位置にロッカアーム70が取り付けられており、このロッカアーム70は軸受72を介して回動軸40に揺動自在に支持されている。従って、ロッカアーム70は上述した回動軸40の往復回動とは無関係に、回動軸40を中心として単独で揺動することができる。
【0023】
上述した連結レバー66の先端とロッカアーム70の一端とは、リンクロッド74を介して相互に連結されている。一方、ロッカアーム70の他端部にはローラ状のカムフォロア76が回転自在に取り付けられており、このカムフォロア76はカムディスク68の周面、つまり、そのカム面に所定の付勢力を受けて転接されている。すなわち、ロッカアーム70の先端と機体フレームとの間には、引張コイルスプリングからなる復帰スプリング78が架け渡されている。
【0024】
駆動モータ43が駆動され、その動力伝達機構44を介して駆動軸41が一方向に回転されると、カムディスク68の回転によりロッカアーム70が揺動する。このロッカアーム70の揺動はリンクロッド74を介して連結アーム66に伝達され、回動軸64を往復回動させる。一方、回動軸64の往復回動は、その左右の連結レバー62を揺動させるとともに、リンクロッド60を介して支持プレート52を前後に往復動させる。このとき、ガイドユニット45が包装経路2に沿って水平に往復動する結果、ガイドローラ46,47がサクションコンベヤ20の搬送面に対して接離運動する。
【0025】
ここで、駆動軸41は上包み機の包装サイクル中に1回転するべく調速されており、カムディスク68はそのリフト特性上、駆動軸41の1回転あたりガイドユニット45を1往復、つまり、サクションコンベア20の搬送面に対する近接及び離間の動作をそれぞれ与えることができる。
次に、図3〜図4を追加して、上述した胴折り装置の作動を説明する。また、以下の説明により、上述したカムディスク68のリフト特性により決定されるガイドユニット45の接離タイミングもまた明瞭となる。
【0026】
図3に示されるように、サクションコンベア20によりフィルムシート片Fが搬送され、その胴折り位置に位置付けられたとき、この時点でガイドユニット45はフィルムシート片Fに対して近接された状態にある。そして、この状態でプッシャ30が包装経路2に沿って前進し、その手前から製品Pをフィルムシート片Fに対して押し込む。なお、ガイドユニット45が最もサクションコンベア20に近接された状態で、フィルムシート片Fとガイドローラ46,47の外面との間隔は、例えば1mm程度に設定されている。
【0027】
上述した製品Pの押し込みは、フィルムシート片Fとともに胴折り位置の直後の位置でガイドローラ46,47に受け入れられる。このとき、製品Pとフィルムシート片Fとが合成され、そして、更なる製品Pの押し込みに伴い、一方のガイドローラ46が製品の厚み方向に変位し、他方のガイドローラ47との間にフィルムシート片Fを介して製品Pを挟み込む。また、これらガイドローラ46,47は製品Pの押し込みに伴い、その外面に沿ってフィルムシート片Fの胴折りを案内する。
【0028】
プッシャ30による押し込み動作が完了すると、図4に示されるように製品Pはフィルムシート片Fとともに第1ターレット10のポケット内に完全に挿入される。なお、この時点でフィルムシート片Fの胴折りが完了し、また、U字状をなすフィルムシート片は、製品Pのヘッドエンドにて左右の耳折りがなされる。この後、図5に示されるようにプッシャ30は後退して、押し込み通路28から後方に抜け出る。なお、図5中の矢印に示されるように、プッシャ30はその後退に伴い、包装経路2をその下方に迂回しながら次の製品Pの後方に回り込む。なお、このようなプッシャ30の動作は公知であり、その機構についての説明は図示ともに省略する。
【0029】
また、プッシャ30が押し込み通路28から抜け出るタイミングにて、サクションコンベア20は新たなフィルムシート片Fを胴折り位置に向けて搬送する。このとき、ガイドユニット45は、図5中の矢印に示されるようにサクションコンベア20の搬送面から離間し、搬送されるフィルムシート片Fに対して退避する。なお、ガイドユニット45の移動ストロークが最大に達した状態で、ガイドローラ46,47の外周面と搬送面との間には、例えば5〜6mm程度の隙間が確保されるようにその移動ストロークが設定されている。
【0030】
また、このとき第1ターレットが回転することにより、フィルムシート片Fの上下の胴フラップが製品Pのテールエンドに折り込まれ、そして、これらは互いに1次ヒートシールされる。この後、フィルムシート片Fは、図1に示されるように第1ターレット10の回転に伴い、その胴シール部が更に胴2次シールされる。
【0031】
これ以降の包装過程に関して図1を再度参照すれば、製品Pを受け入れたポケットが第1ターレット10の出口位置に到達したとき、製品Pはその供給姿勢に対して反転された状態にあり、そして、ポケットから製品Pが送出される際、そのテールエンドにて左右の耳折りがなされる。第1ターレットから送出された製品Pは、図示しない2段プッシャにより包装経路2上を移送され、次に第2ターレット12のポケット内に挿入される過程にて、そのフィルムシート片Fにおける左右の下サイドフラップが折り上げられる。
【0032】
この後、第2ターレット12の回転に伴い、左右の上サイドフラップが折り下げられ、そして、その左右にて上下のサイドフラップが互いに重ね合わされる。次に、第2ターレット12の回転に伴い、これら上下のサイドフラップが相互にヒートシールされ、そして、製品Pは元の供給姿勢にまで反転されて第2ターレット12のポケットから送出される。この時点で製品Pの上包みが完了し、包装品Hとして上包み機から排出される。
【0033】
上述のように、製品Pがフィルムシート片Fに対して押し込まれるとき、その直後の位置にて製品Pとフィルムシート片Fとが合成されるので、製品Pに対するフィルムシート片Fの位置ずれが極めて少ない。このため、その胴シール位置が製品P毎に一定するので、常に安定した包装品Hの仕上がり品質を得ることができる。
【0034】
一方、フィルムシート片Fを胴折り位置まで搬送する際、ガイドローラ46,47がそのフィルムシート片Fに対して退避していれば、フィルムシート片Fの詰まり等のトラブルが未然に防止される。
また、上述のようにフィルムシート片Fと製品Pとの安定した合成及びその確実な搬送が確保されていれば、極めて薄肉で腰の弱いフィルムシート片Fを使用する場合に上記の効果を大きく発揮する。
【0035】
なお、上述した実施例の胴折り装置を適用することにより、サクションコンベヤ20において押し込み通路28の幅を従来のものより広く確保できると考えられる。この結果、フィルムシート片Fに対する静電気の影響や、サクション系から受ける風、また、サクション圧の変動等によるフィルムシート片Fの姿勢の乱れが生じても、その姿勢の変位は押し込み通路28の領域内にてある程度吸収されるので、フィルムシート片Fの詰まりを防止する効果も更に大となる。
【0036】
本発明は上述した一実施例に制約されることなく、種々に変形して実施可能である。例えば、実施例のガイドローラ46,47に代えて、上下一対のガイドプレートを適用してもよい。この場合、製品Pの押し込みをターレットポケットの入口直前まで案内することができ、その挿入がより確実となる。また、箱詰め製品などの弾力性のある製品Pを上包みする際は、ガイドプレートによる案内の方がより好適である。
【0037】
本発明において、被包装品及びその包装シート片は特に限定されておらず、また、ガイド部材に往復動を与えるための機構に関しても、その具体的な部材の構成を任意に変更可能であることはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の上包み機の胴折り装置(請求項1)によれば、包装経路に沿って移動可能なガイドユニットを備える一方、ガイドユニットの一方のガイド部材が他方のガイド部材に対し、スプリングにより変位自在とされていることで、完成された包装製品の品質が安定し、その品質管理を容易化できる。特に、極めて薄肉の包材を使用する場合にあっても、その搬送及び被包装品との合成作業において、常に正確な取り扱いが可能となる。
【0039】
また、被包装品の押し込みの際、ガイド部材がガイドローラからなり、ガイドローラが被包装品の案内をなすものであれば(請求項2)、被包装品の移送及び包装シート片の胴折りもまたスムーズである。
【図面の簡単な説明】
【図1】上包み機内にて上包みされる製品Pの流れを示した概略図である。
【図2】実施例の胴折り装置の具体的な構成を示した側面図である。
【図3】製品の押し込みタイミングにおける胴折り装置の作動を説明するための図である。
【図4】図3の状態から製品が完全に押し込まれたときの状態を示す図である。
【図5】図4の状態から次の動作に移行したときの胴折り装置の作動を説明するための図である。
【符号の説明】
2 包装経路
20 サクションコンベヤ(搬送手段)
30 プッシャ(プッシャ手段)
43 駆動モータ(駆動手段)
52 支持プレート(支持機構)
54 スライドブロック(支持機構)
56 ガイドレール(支持機構)
60,74 リンクロッド(駆動手段)
62,66 連結レバー(駆動手段)
64 回動軸(駆動手段)
68 カムディスク(駆動手段)
70 ロッカアーム(駆動手段)

Claims (2)

  1. 長尺な包材を繰り出し、所定長さ毎に切断して包装シート片を形成する一方、所定の包装経路に沿って被包装品を移送し、この移送過程で前記包装シート片により被包装品を上包みする上包み機において、
    所定の胴折り位置で前記包装経路に直交する搬送経路を有し、この搬送経路を通じて前記包装シート片を前記胴折り位置に向けて搬送する搬送手段と、
    前記包装シート片が前記胴折り位置に位置付けられたとき、その手前から前記包装シート片に対して被包装品を押し込むプッシャ手段と、
    前記胴折り位置の先方にて被包装品を前記包装シート片とともに受け入れ、前記プッシャ手段による押し込みに伴い、前記包装シート片を介して被包装品の外面を案内するガイドユニットと、
    前記ガイドユニットを前記包装経路に沿って移動自在に支持する支持機構と、
    前記プッシャ手段により被包装品が押し込まれるとき、前記搬送経路上にある前記包装シート片に対して前記ガイドユニットを近接させ、一方、前記包装シート片が前記胴折り位置に搬送されるとき、前記搬送経路から前記ガイドユニットを離間させる駆動手段とを具備し、
    前記ガイドユニットは、
    前記包装経路を挟んで配置され、被包装品の前記外面をそれぞれ案内する一対のガイド部材と、
    前記一方のガイド部材に前記他方のガイド部材に向かう付勢力を付与し、前記一方のガイド部材を前記他方のガイド部材に対する接離方向に変位自在にするスプリングと
    を含むことを特徴とする上包み機の胴折り装置。
  2. 前記各ガイド部材は回転自在に支持されたガイドローラからなり、
    前記ガイドユニットは、前記一対のガイド部材間に被包装品が存在しないとき、前記一対のガイド部材間に確保される隙間を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の上包み機の胴折り装置。
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