JP3704809B2 - 回路ボックス - Google Patents

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JP3704809B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機器の制御等を行なう電気回路を収めた回路ボックスに関するものであり、特に外部回路との接続に供する端子台を半田付けした基板を収めた回路ボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開平7―151363号公報に示されているような換気システムにおいて、複数の換気扇をコントロールする回路ボックスには多くの電線ケーブルが接続されることになる。接続する電線ケーブルと端子台が多い程、回路ボックス内部での配線は複雑になり、誤結線も起き易い。そのため制御回路等を構成しているプリント基板に端子台を半田付けにしてボックス外殻に収めて回路ボックスを構成する技術が採用されている。
【0003】
この種の回路ボックスに使われている端子台は、電線ケーブルを差込む複数の差込口を有し、差込口に電線ケーブルの端を差込むことにより接続状態に維持される。差込口の近傍には解除ボタンが配設されていて、解除ボタンを押しながら差込まれている電線ケーブルを引っ張れば、電線ケーブルを差込口から引き抜くことができる。
【0004】
このような端子台をプリント基板に半田付けしたものでは、電線ケーブルの引き抜き操作に伴って端子台の根元に引張力が加わることがあり、引張力が強く掛かった場合には端子台の半田抜けやプリント基板の割れや撓みにより回路が損傷することがある。そのため、引張力の加わる方向に対して端子台を押える端子台押えを設けているものが多い。一方、回路ボックスの小型化の要請には、従来においてはプリント基板を分割構成することにより対応しているものが多い。この場合、プリント基板同士の間隔を離すか、プリント基板間に絶縁シートを介在させてプリント基板同士の絶縁が図られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の回路ボックスにおいては、引張力から端子台やプリント基板を保護するための端子台押えが必要で、端子台の数が増えればそれに応じた数の端子台押えが必要になり、構成が複雑になりコストも割り高になる。また、従来の端子台押えは、単に端子台の一部を押え付けているだけの構造であるため、強い引張力が作用した場合には端子台やプリント基板に対する十分な保護機能を果たさないことがある。
【0006】
一方、プリント基板を分割構成にしてコンパクト化を図っている回路ボックスについては、プリント基板間に十分な空間距離を設定した場合にはコンパクト化はあまり達成できない。また、絶縁シートを介在させるものでは、絶縁シートやそれを固定する固定手段が必要になり、これによりコストが上昇するといった問題点がある。
【0007】
この他にも一般的な回路ボックスについていくつかの問題点が指摘されている。即ち、端子台を外部に臨ませるためにボックス外殻に形成された開口部の隙間から内部に芥や埃が侵入し、プリント基板に芥や埃が付着し、機能が損なわれることがあるということ。端子台の外部に露出した箇所に埃がたまり、この箇所で埃によるトラッキング現象が起こりうる懸念を払拭できないこと。ボックス外殻に信号線接続のためのコネクタ接続口を外部に臨ませ、このコネクタ接続口に信号線のコネクタを接続した回路ボックスでは、信号線のコネクタ接続部の被覆を薄くするためこの部分が取付相手のエッジ等により損傷を受け易いことなどである。
【0008】
本発明は上記した従来の問題点を解消するためになされたもので、その課題とするところは、端子台及びそれを半田付けにした基板に対する外力からの保護機能の優れた回路ボックスを得ること、端子台露出部から内部へ芥や埃が侵入することを防止する機能を持つ回路ボックスを得ること、端子台部分での埃によるトラッキング現象の発生を防止する機能を持つ回路ボックスを得ること、トラッキング現象が発生してもその事後対策機能を有する回路ボックスを得ること、回路ボックスのコンパクト化や低コスト化を推進すること、コネクタ接続口に信号線のコネクタを接続する回路ボックスに対する、信号線のコネクタ接続部の保護を簡素な構成により実現できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために請求項1の発明は、半田付けされた端子台を有する回路基板を、その端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部から外に露出させて固定状態に収納するプラスチックの容器体と、容器体を収納し外殻を構成する金属製のボックス外殻とを備えさせ、その容器体の窓部を端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積となし、ボックス外殻には容器体の窓部を露出させる開口部を設け、容器体をその窓部がボックス外殻の開口部の口縁に内側から密接し当接するようにボックス外殻に収納固定する手段を採用する。
【0010】
前記課題を達成するために請求項2の発明は、半田付けされた端子台を有する回路基板を、その端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部から露出させて固定状態に収納するプラスチックの容器体と、この容器体を収納し外殻を構成する金属製のボックス外殻とを備えさせ、容器体には差込孔を露出させる窓部の周囲にこの窓部を囲む枠部を一体に形成するとともにこの枠部の一部に窓部の外側に向って張り出す掛止部を設け、ボックス外殻には枠部で囲まれる窓部の開口面積にほぼ等しい開口部を形成し、容器体を、その枠部に設けた掛止部をボックス外殻の開口部の口縁の外側に掛止めて、枠部の端面が開口部の口縁に内側から密接し当接するようボックス外殻に収納固定する手段を採用する。
【0011】
前記課題を達成するために請求項3の発明は、半田付けされた端子台を有する回路基板を、その端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部から外に露出させて固定状態に収納するプラスチックの容器体と、この容器体を収納し外殻を構成する金属製のボックス外殻とを備えさせ、容器体の窓部を端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積となし、その窓部の周囲にはこの窓部を囲む枠部を一体に形成するとともにこの枠部の一部に窓部の外側に向って張り出す掛止部を設け、ボックス外殻には枠部で囲まれる窓部の開口面積にほぼ等しい開口部を形成し、容器体を、その枠部に設けた掛止部をボックス外殻の開口部の口縁の外側に掛止めて、枠部の端面が開口部の口縁に内側から密接し当接するようボックス外殻に収納固定する手段を採用する。
【0012】
前記課題を達成するために請求項4の発明は、半田付けされた端子台をそれぞれ有する複数枚の回路基板と、この回路基板の何枚かをその端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部から外に露出させて固定状態に収納するプラスチックの容器体と、他の回路基板をその端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を、外表に並んで設けた開口部に臨ませて取付け収納するとともに、容器体も収納し外殻を構成する金属製のボックス外殻とを備えさせ、容器体の窓部を端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積となすとともに、この窓部に隣接してボックス外殻側の回路基板における端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積の窓部を形成し、これらの各窓部の周囲にはこの窓部を囲む枠部を一体に形成するとともにこの枠部の一部に各窓部の外側に向って張り出す掛止部をそれぞれ設け、ボックス外殻の各開口部を各枠部で囲まれる窓部の開口面積にほぼ等しい開口部とし、容器体を、その枠部に設けた掛止部をボックス外殻の各開口部の口縁の外側に掛止めて、枠部の端面が各開口部の口縁に内側から密接し当接するようボックス外殻に収納固定する手段を採用する。
【0013】
前記課題を達成するために請求項5の発明は、請求項1〜請求項4までのいずれかに係る前記手段におけるボックス外殻の開口部を設けた面に、この開口部を外側から被覆するカバーをネジ締めにより装着し、このカバーの一側には端子台に接続された電線ケーブルの引出口を設け、この引出口の口縁にはカバーのネジ締め方向に伸縮できる緩衝材を被着する手段を採用する。
【0014】
前記課題を達成するために請求項6の発明は、請求項1〜請求項5までのいずれかに係る前記手段におけるボックス外殻を取付箇所に取付けられる取付枠に挿入して取付けるように構成し、このボックス外殻の側面にコネクタ接続口を外部に臨ませ、この側面に対向する取付枠の内面との間に収まりコネクタ接続口に接続する信号線を側面に沿って保持する配索ガイドを設け、取付枠には取付状態においてボックス外殻のコネクタ接続口の外方を覆う保護構造を設ける手段を採用する。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1〜図3に示すこの実施の形態1の回路ボックスは、機能的には受信機として構成されたものであり、送信機との組合わせで換気装置等の機器の運転・停止を行なうものである。回路ボックスの外殻は、一端面の開放した6面体状に形成された板金製のボックス外殻1により構成され、このボックス外殻1の開放した一端に形成されたフランジ2に対して表示パネル3が開放端を塞ぐ状態に着脱可能に装着されている。表示パネル3の内側には受信センサーや運転状態を表示する表示ランプ等を実装した回路基板A4が装着されている。ボックス外殻1の周側面の一面は着脱可能の蓋板5により構成され、蓋板5を固定しているネジ6を弛めて蓋板5を外すことによりボックス外殻1の内部が露呈する。
【0018】
ボックス外殻1の内部には、表示パネル3の内側に設けられた回路基板A4に電線で連結接続されている回路基板B7と、回路基板B7に電線で連結接続されている回路基板C8とがそれぞれ組込まれている。回路基板B7と回路基板C8とには外部回路に接続する電線ケーブル9を接続するための端子台10が半田付けにより装着されている。端子台10は回路基板B,C、7,8側に対向する面と側面とによる稜角部を斜めにカットした面11に、電線ケーブル差込み用の差込孔12を配列させた構成で、各差込孔12に対応する解除ボタンを備えている。
【0019】
回路基板B7は、蓋板5に対向するボックス外殻1の内側面に沿って、その内側面から離反する位置に数本のPCBサポート14により固定されている。この回路基板B7上の端子台10は、ボックス外殻1の表示パネル3の装着側に対向する端面に開設された平面長方形の開口部15に臨み、その電線ケーブル差込み用の差込孔12の列のある面11は開口部15に向って蓋板5が形成する側面に向って外方へ斜めに向いている。ボックス外殻1には、この開口部15の蓋板5寄りに並んでもう一つの開口部16が開設されている。これらの開口部15,16は同形同寸法に形成され、中央の仕切部を境にして隣接している。
【0020】
回路基板C8は、プラスチックの容器体17に収められてボックス外殻1内の開口部15,16側に組込まれている。容器体17は電気的絶縁性の高いプラスチックで形成され、端子台10付きの回路基板C8を一側から差込み装着し内装する基板装着構造18と、装着状態において端子台10の電線ケーブル差込み用の差込孔12の配列する面11を外に露出させる窓部19と、この窓部19に隣接した窓部20とを備えている。基板装着構造18に差込み装着された回路基板C8は差込口に掛止爪により装着される押え板21によって抜け止めされている。この押え板21は、図1に示すように容器体17の窓部19に対し、側面方向から差込口に挿入した回路基板C8を、その容器体17の差込口を閉止する形態に装着されている。各窓部19,20は各端子台10の差込孔12の列のある面11とほぼ同じか僅かに小さい開口面積に形成され、それらの周囲には各窓部19,20を囲む枠部22が一体に形成されている。基板装着構造18に連絡した窓部19の隣の窓部20は、基板装着構造18に相当する部分がそのまま開放した構造となっている。
【0021】
枠部22は、その囲む平面積がボックス外殻1の開口部15,16にほぼ等しくなるように構成され、そのうちの回路基板C8の差込孔12の列方向に沿う一辺部は端子台10の一側面に下端がほぼ垂直に当り、他の一辺部は差込孔12の列のある面11に斜めに当るように斜面構成となっている。即ち、容器体17の窓部19に対する回路基板C8の端子台10の配置関係は、先に説明したボックス外殻1の開口部15に対する回路基板B7の端子台10の配置関係と同様になっている。そして、端子台10の一側面に下端がほぼ垂直に当る枠部22の二つの一辺部の上端にはそれぞれ当該窓部19,20の外側に向って張り出した掛止部23がフランジ状に形成されている。
【0022】
容器体17は回路基板C8を収納固定した状態で、蓋板5を外したボックス外殻1の開放部分からボックス外殻1の開口部15,16に向ってスライドさせるようにして装着することができる。即ち、窓部19,20を開口部15,16の方に向け、各掛止部23が回路基板B7の端子台10のある方に向く姿勢に保持した容器体17を、ボックス外殻1の開放部分から内部に入れ、各掛止部23を各開口部15,16に対応させて開口部15,16の内部から外に呈出させて全体を押込んでやれば、容器体17は二箇所の掛止部23の各開口部15,16の口縁への係着により保持されることになる(図3参照)。このとき最終的な容器体17の押込みとともに容器体17の空になっている方の窓部20に、回路基板B7に付けられている端子台10の差込孔12の列のある面11がはまり込み、あたかもこの端子台10も回路基板C8の端子台10と同様に、当初から容器体17に組込まれていたかの様相を呈して係合する。より詳細には、図3に示すように容器体17の掛止部23をボックス外殻1の内部から開口部15を貫通したときに、容器体17と、回路基板B7の端子台10に干渉しないようにする。即ち、端子台10を開口部15に投影したとき、容器体17のスライド挿入側の寸法が掛止部23が開口部15を貫通可能な寸法よりも大きな開口部15とし、掛止部23の位置を容器体17のスライド挿入方向の先頭部付近にする。開口部15を掛止部23が貫通したら、そのまま容器体17をスライド挿入し、回路基板B7の端子台10に被せる。
【0023】
ボックス外殻1に装着された容器体17の各窓部19,20には、各端子台10の差込孔12が列をなしていずれも同じ方向に向って斜めに開口している(図3参照)。各窓部19,20の枠部22の端面はそれぞれに対応する開口部15,16の内側口縁に密接し、各掛止部23は各開口部15,16の外側口縁の一部に密接している。これにより、各端子台10の差込孔12のある面11が臨んで露呈している容器体17の各窓部19,20は、ボックス外殻1の各開口部15,16の奥において外部に露出した状態になっているが、各窓部19,20の周囲はボックス外殻1に密接する枠部22に囲まれ、さらに開口部15,16の口縁が掛止部23で被覆されているのでボックス外殻1内に通じる隙間はなく、この部分から内部へ塵埃が侵入することは事実上ない。
【0024】
容器体17を装着したボックス外殻1の側面は蓋板5のネジ付けにより閉止される。この蓋板5の装着により容器体17は押込み側へ押え付けられ、しっかりとボックス外殻1に収納固定される。この状態の容器体17の回路基板B7側の部分24は、回路基板B7と回路基板C8とを電気的絶縁状態におく絶縁機能を果している。ボックス外殻1の開口部15,16のある端面には二つの開口部15,16を一括して外側から被覆する金属製のカバー25がネジ締めにより装着されている。このカバー25は、浅い皿型の容器状に形成され、一側部に電線ケーブル9を引出すための引出口26が開設されている。この引出口26の口縁にはカバー25のネジ締め方向に伸縮できる難燃性を備えた緩衝材27が被着されている。カバー25の取付けは図1に示すようにカバー25を伏せた形態にしてボックス外殻1の端面に重ね、カバー25のフランジ28に形成されただるま孔29を通じてボックス外殻1へネジ30を締め込むことにより行なわれる。
【0025】
実際にはカバー25のボックス外殻1への装着は、各端子台10の差込孔12に必要とする電線ケーブル9の一端を差込み、端子台10と電線ケーブル9を接続した後に行なわれる。各端子台10の差込孔12は図3に示すように、いずれも同じ方向に斜めに向いて開口しており、電線ケーブル9も同じ方向に配索されることになる。この電線ケーブル9を引出口26から引出し、カバー25をネジ締めしていくと、引出口26に被着されている緩衝材27が電線ケーブル9を押え付けながら弾性的に縮み、電線ケーブル9を押え付けて安定に保持するとともに引出口26を適度に塞ぎ外部からの塵埃の侵入を防止することになる(図3参照)。このとき、カバー25のネジ締めの度合いを加減することにより、緩衝材27と電線ケーブル9との状態及び引出口26の閉止状態とを適切な状態に調整することができる。このようにカバー25の装着により端子台10の露出部分が被覆され、当該部に塵や埃が付着することが防止される。これにより、端子台10の外部に露出した箇所に塵や埃がたまり、たまった塵や埃によってトラッキング現象が起きるような不都合は回避される。また、カバー25が金属製であるので、なんらかの原因で端子台10の部分から発火したとしても、外部への延焼は防止される。
【0026】
端子台10の差込孔12に差込んで接続した電線ケーブル9は、解除ボタンを押しつつ引っ張れば差込孔12から抜き取ることができ、端子台10との接続をし直すことができる。この時、解除ボタンの操作忘れや操作ミスにより、電線ケーブル9にかけられた引張力が端子台10に直接的に加わることがある。接続のし直しの時以外でも電線ケーブル9が不用意に引っ張られることもあり、こうした場合にもやはり、電線ケーブル9に加わった引張力が端子台10に直接的にかかることになる。
【0027】
このような引張力が端子台10にかかると、端子台10の根元に引張力が加わり端子台10の半田抜けや回路基板B,C、7,8の割れや撓みにより回路が損傷することがある。しかしながら、この実施の形態1の回路ボックスでは、容器体17の各窓部19,20によりいずれの端子台10も差込孔12の列のある面11と、それに隣接する側面の双方が密接して保持されていて、電線ケーブル9にかかる引張力をすべて容器体17が全体で受け止めるので、端子台10の回路基板B,C、7,8への半田付け部分や回路基板B,C、7,8に電線ケーブル9からの引張力が作用することは回避される。容器体17は容器構造のブロックであり、これまで使われてきた端子押えよりはるかに強度が高く、しかも、端子台10及び回路基板C8を収納する形態であるので、強い引張力にも十分に端子台10及び回路基板B,C、7,8に対する保護機能を果たすことができる。つまり、図3に示すように、電線ケーブル9の張力方向に対し、端子台10を保持できるように容器体17を端子台10に当接させている。これにより、張力が容器体17に作用し、端子台10の根元の半田付け部分へ張力が作用するのを防ぐことができる。
【0028】
このようにこの実施の形態1の回路ボックスには、端子台10及びそれを半田付けにした回路基板B,C、7,8に対する外力からの保護機能が優れている特徴がある。また、図1に示すように、端子台10の側面部は容器体17及び押え板21で覆われていて、そして、容器体17の窓部19及び窓部20は、ボックス外殻1の開口部16及び開口部15と当接しているので、端子台10の外部へ露出した部分から内部へ芥や埃が侵入することが防止され、機能の保全性が良いという特徴がある他、端子台10部分での埃によるトラッキング現象の発生も防止する機能を持ち、発火に対する安全性の向上も図られている。この他にも、容器体17自体の構造により、回路基板B7と回路基板C8との絶縁が図られているので、絶縁にかかる別部品及びその固定手段も不要であることからコンパクト化と低コスト化を推進することもできる特徴を備えている。
【0029】
なお、この実施の形態1では端子台10を備えた二つの回路基板B,C、7,8を備えた回路ボックスについて説明したが、回路基板C8のみの場合でも上述のような容器体17とボックス外殻1との構成を採用することにより、その効果は得られる。また、端子台10を設けた回路基板B,C、7,8の他にさらに端子台10を設けた回路基板D(図示なし)があるような構成であっても、容器体17に例えば回路基板C8,回路基板Dを個別に収納するようにすることにより、上述のような容器体17とボックス外殻1との構成を採ることができ、同様の効果が得られる。
【0030】
実施の形態2.
図4はこの実施の形態2の回路ボックスを示す分解斜視図である。この図からも分るようにこの実施の形態2の回路ボックスも基本的な構成は上述の実施の形態1のものと同じである。この回路ボックスの特徴は信号線31を接続するコネクタ接続口32を備えていることと、取付枠33を介して天井等に取付け送信機との組合わせで換気装置等の機器の運転・停止を行なうものであることであり、これらに係る構成以外は、実施の形態1のものと同じである。従って、実施の形態1の図はこれをそのまま援用するとともに、同一部分については同一の符号を用いそれらについての説明は省略する。
【0031】
この回路ボックスは、ボックス外殻1を建物の天井等の取付箇所に取付けられる取付枠33に挿入して取付けるように構成されている。また、ボックス外殻1の一側面に信号線31を接続するコネクタ接続口32が外部に臨んで配設されている。取付枠33は、金属製の両端の開放した角筒体として構成され、対向する側面には取付箇所に固定するための固定金具(図示しない)が一つずつ設けられている。取付枠33の一方の開口端は回路ボックス挿入口34として形成され、天井面等に当て沿わすためのフランジ35が口縁に形成されている。固定金具が設けられた側面の回路ボックス挿入口34寄りには、それぞれ対向位置において内方へ突き出す取付片36が切り曲げにより形成されている。この各取付片36にはネジ孔が形成され、端子台10の露出した端面側から回路ボックスを回路ボックス挿入口34へ各取付片36に回路ボックスの表示パネル3を装着しているフランジ2が当接するまで挿入し、表示パネル3側から各ネジ孔にネジを締め込むことにより回路ボックスが取付枠33に内装される。
【0032】
この状態の回路ボックスの表示パネル3は取付枠33の回路ボックス挿入口34より若干奥側に位置し、回路ボックスの他端側は取付枠33の開放端から取付枠33の外部に突き出している。ボックス外殻1の蓋板5とこれに対向する側面には、表示パネル3の近くに外方へ突出する掛止片37が切起されている。この二箇所の掛止片37を使って取付枠33の回路ボックス挿入口34全体を被覆する化粧グリル38が二又状の掛けバネ39の掛け止めにより着脱可能に装着される。この化粧グリル38は取付枠33内の表示パネル3を視認できるように構成されている。
【0033】
回路ボックスの蓋板5による側面に隣接した一側の表示パネル3寄りには回路基板B7に設けられたコネクタ接続口32が外部に臨んで配設されている。この側面にはコネクタ接続口32に接続する信号線31を側面に沿って回路ボックスの端子台10側の端面に向って保持する樹脂製の配索ガイド40が数個間隔をおいて取付けられている。これらの配索ガイド40は、当該側面に対向する取付枠33の内面との間に収まり、側方から信号線31を保持させることができる。取付枠33のコネクタ接続口32側の側面はコネクタ接続口32と配索ガイド40のいくつかを覆いうるように保護構造41として延設されている。また、保護構造41の側面に隣接する二面の側面の端縁は、電線ケーブル9や信号線31に対する保護構造としてのカーリング42が施されている。これ以外の構成は実施の形態1のものと同じである。
【0034】
この実施の形態2の回路ボックスでは、一般には信号線31のコネクタ接続部はその被覆を薄くするためこの部分が損傷を受け易いが、コネクタ接続口32が取付枠33の保護構造41で覆われ、しかも配索ガイド40で保護構造41との隙間が保持されているので信号線31の当該部が損傷を受けることは殆どない。また、取付枠33に対する回路ボックスの挿入方向である端面に電線ケーブル9及び信号線31が配索されているので、取付枠33への回路ボックスの取付作業はし易く、作業性が良い。さらに、電線ケーブル9や信号線31が接触し易い取付枠33の端縁にカーリング42による保護構造が施されているので、電線ケーブル9や信号線31の損傷が防止される。これ以外の機能や利点は実施の形態1のものと同じであるのでそれらの説明は省略する。
【0035】
【発明の効果】
以上、実施の形態による説明からも明らかなように、請求項1の発明によれば端子台及びそれを半田付けにした基板に対する外力からの保護機能の優れた回路ボックスが得られる。
【0036】
請求項2の発明によれば、端子台の露出部分から内部へ芥や埃が侵入することを防止できる回路ボックスが得られる。
【0037】
請求項3の発明によれば、端子台及びそれを半田付けにした基板に対する外力からの保護機能が優れ、端子台の露出部分から内部へ芥や埃が侵入することも防止できる回路ボックスが得られる。
【0038】
請求項4の発明によれば、複数の端子台及びそれを半田付けにした複数の基板に対する外力からの保護機能が優れ、各端子台の露出部分から内部へ芥や埃が侵入することも防止できる回路ボックスが得られる。
【0039】
請求項5の発明によれば、請求項1〜請求項4までのいずれかに係る前記効果とともに端子台部分での埃によるトラッキング現象の発生を防止することができる。
【0040】
請求項6の発明によれば、請求項1〜請求項5までのいずれかに係る前記効果とともに、コネクタ接続口に信号線のコネクタを接続する回路ボックスに対する、信号線のコネクタ接続部の保護を簡素な構成により実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の回路ボックスを示す分解斜視図である。
【図2】 実施の形態1の回路ボックスを一部を破断して示す平面図である。
【図3】 実施の形態1の回路ボックスを一部を破断して示す側面図である。
【図4】 実施の形態2の回路ボックスを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ボックス外殻
7 回路基板B
8 回路基板C
9 電線ケーブル
10 端子台
11 面
12 差込孔
15 開口部
16 開口部
17 容器体
19 窓部
20 窓部
22 枠部
23 掛止部
24 部分
25 カバー
26 引出口
27 緩衝材
30 ネジ
31 信号線
32 コネクタ接続口
33 取付枠
40 配索ガイド
41 保護構造

Claims (6)

  1. 半田付けされた端子台を有する回路基板を、その端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部から外に露出させて固定状態に収納するプラスチックの容器体と、この容器体を収納し外殻を構成する金属製のボックス外殻とを有し、上記容器体の上記窓部を上記端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積となし、上記ボックス外殻には上記容器体の上記窓部を露出させる開口部を設け、上記容器体をその窓部が上記ボックス外殻の上記開口部の口縁に内側から密接し当接するように上記ボックス外殻に収納固定したことを特徴とする回路ボックス。
  2. 半田付けされた端子台を有する回路基板を、その端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部から露出させて固定状態に収納するプラスチックの容器体と、この容器体を収納し外殻を構成する金属製のボックス外殻とを有し、上記容器体には差込孔を露出させる上記窓部の周囲にこの窓部を囲む枠部を一体に形成するとともにこの枠部の一部に上記窓部の外側に向って張り出す掛止部を設け、上記ボックス外殻には上記枠部で囲まれる上記窓部の開口面積にほぼ等しい開口部を形成し、上記容器体を、その枠部に設けた上記掛止部を上記ボックス外殻の上記開口部の口縁の外側に掛止めて、上記枠部の端面が上記開口部の口縁に内側から密接し当接するよう上記ボックス外殻に収納固定したことを特徴とする回路ボックス。
  3. 半田付けされた端子台を有する回路基板を、その端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部から外に露出させて固定状態に収納するプラスチックの容器体と、この容器体を収納し外殻を構成する金属製のボックス外殻とを有し、上記容器体の上記窓部を上記端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積となし、その窓部の周囲にはこの窓部を囲む枠部を一体に形成するとともにこの枠部の一部に上記窓部の外側に向って張り出す掛止部を設け、上記ボックス外殻には上記枠部で囲まれる上記窓部の開口面積にほぼ等しい開口部を形成し、上記容器体を、その枠部に設けた上記掛止部を上記ボックス外殻の上記開口部の口縁の外側に掛止めて、上記枠部の端面が上記開口部の口縁に内側から密接し当接するよう上記ボックス外殻に収納固定したことを特徴とする回路ボックス。
  4. 半田付けされた端子台をそれぞれ有する複数枚の回路基板と、この回路基板のうちの何枚かをその端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部から外に露出させて固定状態に収納するプラスチックの容器体と、他の回路基板をその端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を外表に並んで設けた開口部に臨ませて取付け収納するとともに、上記容器体も収納し外殻を構成する金属製のボックス外殻とを有し、上記容器体の上記窓部を上記端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積となすとともに、この窓部に隣接して上記ボックス外殻側の回路基板における端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積の窓部を形成し、これらの各窓部の周囲にはこの窓部を囲む枠部を一体に形成するとともにこの枠部の一部に上記各窓部の外側に向って張り出す掛止部をそれぞれ設け、上記ボックス外殻の各開口部を上記各枠部で囲まれる上記窓部の開口面積にほぼ等しい開口部とし、上記容器体を、その枠部に設けた上記掛止部を上記ボックス外殻の上記各開口部の口縁の外側に掛止めて、上記枠部の端面が上記各開口部の口縁に内側から密接し当接するよう上記ボックス外殻に収納固定したことを特徴とする回路ボックス。
  5. 請求項1〜請求項4までのいずれかに記載の回路ボックスであって、ボックス外殻の開口部を設けた面にこの開口部を外側から被覆するカバーをネジ締めにより装着し、このカバーの一側には端子台に接続された電線ケーブルの引出口を設け、この引出口の口縁にはカバーのネジ締め方向に伸縮できる緩衝材を被着したことを特徴とする回路ボックス。
  6. 請求項1〜請求項5までのいずれかに記載の回路ボックスであって、ボックス外殻を取付箇所に取付けられる取付枠に挿入して取付けるように構成するとともに、ボックス外殻の側面にコネクタ接続口を外部に臨ませ、この側面に対向する取付枠の内面との間に収まり上記コネクタ接続口に接続する信号線を側面に沿って保持する配索ガ イドを設け、上記取付枠には取付状態において上記ボックス外殻のコネクタ接続口の外方を覆う保護構造を設けたことを特徴とする回路ボックス。
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