JPH09321444A - 回路ボックス - Google Patents

回路ボックス

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JPH09321444A
JPH09321444A JP13872496A JP13872496A JPH09321444A JP H09321444 A JPH09321444 A JP H09321444A JP 13872496 A JP13872496 A JP 13872496A JP 13872496 A JP13872496 A JP 13872496A JP H09321444 A JPH09321444 A JP H09321444A
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新 篠塚
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兼芳 大嶋
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成人 佐藤
Takuya Shimizu
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子台及びそれを半田付けにした基板に対す
る外力からの保護機能の優れた回路ボックスを得る。 【解決手段】 半田付けされた端子台10を有する回路
基板7,8を、その端子台10に設けられた電線ケーブ
ルの差込孔12を窓部19,20から外に露出させて固
定状態に収納するプラスチックの容器体17と、容器体
17を収納し外殻を構成する金属製のボックス外殻1と
を有し、容器体17の窓部19,20を端子台10の差
込孔12のある面11とほぼ同じ広さの開口面積とな
し、ボックス外殻1には容器体17の窓部19,20を
露出させる開口部15,16を設け、容器体17をその
窓部19,20がボックス外殻1の開口部15,16の
口縁に内側から密接するようにボックス外殻1に収納固
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機器の制御等を行
なう電気回路を収めた回路ボックスに関するものであ
り、特に外部回路との接続に供する端子台を半田付けし
た基板を収めた回路ボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平7―151363号公報に
示されているような換気システムにおいて、複数の換気
扇をコントロールする回路ボックスには多くの電線ケー
ブルが接続されることになる。接続する電線ケーブルと
端子台が多い程、回路ボックス内部での配線は複雑にな
り、誤結線も起き易い。そのため制御回路等を構成して
いるプリント基板に端子台を半田付けにしてボックス外
殻に収めて回路ボックスを構成する技術が採用されてい
る。
【0003】この種の回路ボックスに使われている端子
台は、電線ケーブルを差込む複数の差込口を有し、差込
口に電線ケーブルの端を差込むことにより接続状態に維
持される。差込口の近傍には解除ボタンが配設されてい
て、解除ボタンを押しながら差込まれている電線ケーブ
ルを引っ張れば、電線ケーブルを差込口から引き抜くこ
とができる。
【0004】このような端子台をプリント基板に半田付
けしたものでは、電線ケーブルの引き抜き操作に伴って
端子台の根元に引張力が加わることがあり、引張力が強
く掛かった場合には端子台の半田抜けやプリント基板の
割れや撓みにより回路が損傷することがある。そのた
め、引張力の加わる方向に対して端子台を押える端子台
押えを設けているものが多い。一方、回路ボックスの小
型化の要請には、従来においてはプリント基板を分割構
成することにより対応しているものが多い。この場合、
プリント基板同士の間隔を離すか、プリント基板間に絶
縁シートを介在させてプリント基板同士の絶縁が図られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の回
路ボックスにおいては、引張力から端子台やプリント基
板を保護するための端子台押えが必要で、端子台の数が
増えればそれに応じた数の端子台押えが必要になり、構
成が複雑になりコストも割り高になる。また、従来の端
子台押えは、単に端子台の一部を押え付けているだけの
構造であるため、強い引張力が作用した場合には端子台
やプリント基板に対する十分な保護機能を果たさないこ
とがある。
【0006】一方、プリント基板を分割構成にしてコン
パクト化を図っている回路ボックスについては、プリン
ト基板間に十分な空間距離を設定した場合にはコンパク
ト化はあまり達成できない。また、絶縁シートを介在さ
せるものでは、絶縁シートやそれを固定する固定手段が
必要になり、これによりコストが上昇するといった問題
点がある。
【0007】この他にも一般的な回路ボックスについて
いくつかの問題点が指摘されている。即ち、端子台を外
部に臨ませるためにボックス外殻に形成された開口部の
隙間から内部に芥や埃が侵入し、プリント基板に芥や埃
が付着し、機能が損なわれることがあるということ。端
子台の外部に露出した箇所に埃がたまり、この箇所で埃
によるトラッキング現象が起こりうる懸念を払拭できな
いこと。ボックス外殻に信号線接続のためのコネクタ接
続口を外部に臨ませ、このコネクタ接続口に信号線のコ
ネクタを接続した回路ボックスでは、信号線のコネクタ
接続部の被覆を薄くするためこの部分が取付相手のエッ
ジ等により損傷を受け易いことなどである。
【0008】本発明は上記した従来の問題点を解消する
ためになされたもので、その課題とするところは、端子
台及びそれを半田付けにした基板に対する外力からの保
護機能の優れた回路ボックスを得ること、端子台露出部
から内部へ芥や埃が侵入することを防止する機能を持つ
回路ボックスを得ること、端子台部分での埃によるトラ
ッキング現象の発生を防止する機能を持つ回路ボックス
を得ること、トラッキング現象が発生してもその事後対
策機能を有する回路ボックスを得ること、回路ボックス
のコンパクト化や低コスト化を推進すること、コネクタ
接続口に信号線のコネクタを接続する回路ボックスに対
する、信号線のコネクタ接続部の保護を簡素な構成によ
り実現できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に請求項1の発明は、半田付けされた端子台を有する回
路基板を、その端子台に設けられた電線ケーブル差込み
用の差込孔を窓部から外に露出させて固定状態に収納す
るプラスチックの容器体と、容器体を収納し外殻を構成
する金属製のボックス外殻とを備えさせ、その容器体の
窓部を端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面
積となし、ボックス外殻には容器体の窓部を露出させる
開口部を設け、容器体をその窓部がボックス外殻の開口
部の口縁に内側から密接するようにボックス外殻に収納
固定する手段を採用する。
【0010】前記課題を達成するために請求項2の発明
は、半田付けされた端子台を有する回路基板を、その端
子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部
から露出させて固定状態に収納するプラスチックの容器
体と、この容器体を収納し外殻を構成する金属製のボッ
クス外殻とを備えさせ、容器体には差込孔を露出させる
窓部の周囲にこの窓部を囲む枠部を一体に形成するとと
もにこの枠部の一部に窓部の外側に向って張り出す掛止
部を設け、ボックス外殻には枠部で囲まれる窓部の開口
面積にほぼ等しい開口部を形成し、容器体を、その枠部
に設けた掛止部をボックス外殻の開口部の口縁の外側に
掛止めて、枠部の端面が開口部の口縁に内側から密接す
るようボックス外殻に収納固定する手段を採用する。
【0011】前記課題を達成するために請求項3の発明
は、半田付けされた端子台を有する回路基板を、その端
子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部
から外に露出させて固定状態に収納するプラスチックの
容器体と、この容器体を収納し外殻を構成する金属製の
ボックス外殻とを備えさせ、容器体の窓部を端子台の差
込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積となし、その窓
部の周囲にはこの窓部を囲む枠部を一体に形成するとと
もにこの枠部の一部に窓部の外側に向って張り出す掛止
部を設け、ボックス外殻には枠部で囲まれる窓部の開口
面積にほぼ等しい開口部を形成し、容器体を、その枠部
に設けた掛止部をボックス外殻の開口部の口縁の外側に
掛止めて、枠部の端面が開口部の口縁に内側から密接す
るようボックス外殻に収納固定する手段を採用する。
【0012】前記課題を達成するために請求項4の発明
は、半田付けされた端子台をそれぞれ有する複数枚の回
路基板と、この回路基板の何枚かをその端子台に設けら
れた電線ケーブル差込み用の差込孔を窓部から外に露出
させて固定状態に収納するプラスチックの容器体と、他
の回路基板をその端子台に設けられた電線ケーブル差込
み用の差込孔を、外表に並んで設けた開口部に臨ませて
取付け収納するとともに、容器体も収納し外殻を構成す
る金属製のボックス外殻とを備えさせ、容器体の窓部を
端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積とな
すとともに、この窓部に隣接してボックス外殻側の回路
基板における端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの
開口面積の窓部を形成し、これらの各窓部の周囲にはこ
の窓部を囲む枠部を一体に形成するとともにこの枠部の
一部に各窓部の外側に向って張り出す掛止部をそれぞれ
設け、ボックス外殻の各開口部を各枠部で囲まれる窓部
の開口面積にほぼ等しい開口部とし、容器体を、その枠
部に設けた掛止部をボックス外殻の各開口部の口縁の外
側に掛止めて、枠部の端面が各開口部の口縁に内側から
密接するようボックス外殻に収納固定する手段を採用す
る。
【0013】前記課題を達成するために請求項5の発明
は、請求項4に係る前記手段における容器体を電気的絶
縁性を備えたプラスチックで形成する手段を採用する。
【0014】前記課題を達成するために請求項6の発明
は、請求項1〜請求項5までのいずれかに係る前記手段
におけるボックス外殻の開口部を設けた面に、この開口
部を外側から被覆するカバーをネジ締めにより装着し、
このカバーの一側には端子台に接続された電線ケーブル
の引出口を設け、この引出口の口縁にはカバーのネジ締
め方向に伸縮できる緩衝材を被着する手段を採用する。
【0015】前記課題を達成するために請求項7の発明
は、請求項1〜請求項5までのいずれかに係る前記手段
におけるボックス外殻の開口部を設けた面に、この開口
部を外側から被覆する金属性のカバーをネジ締めにより
装着し、このカバーの一側には端子台に接続された電線
ケーブルの引出口を設け、この引出口の口縁にはカバー
のネジ締め方向に伸縮できる緩衝材を被着する手段を採
用する。
【0016】前記課題を達成するために請求項8の発明
は、請求項1〜請求項7までのいずれかに係る前記手段
におけるボックス外殻を取付箇所に取付けられる取付枠
に挿入して取付けるように構成し、このボックス外殻の
側面にコネクタ接続口を外部に臨ませ、この側面に対向
する取付枠の内面との間に収まりコネクタ接続口に接続
する信号線を側面に沿って保持する配索ガイドを設け、
取付枠には取付状態においてボックス外殻のコネクタ接
続口の外方を覆う保護構造を設ける手段を採用する。
【0017】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。 実施の形態1.図1〜図3に示すこの実施の形態1の回
路ボックスは、機能的には受信機として構成されたもの
であり、送信機との組合わせで換気装置等の機器の運転
・停止を行なうものである。回路ボックスの外殻は、一
端面の開放した6面体状に形成された板金製のボックス
外殻1により構成され、このボックス外殻1の開放した
一端に形成されたフランジ2に対して表示パネル3が開
放端を塞ぐ状態に着脱可能に装着されている。表示パネ
ル3の内側には受信センサーや運転状態を表示する表示
ランプ等を実装した回路基板A4が装着されている。ボ
ックス外殻1の周側面の一面は着脱可能の蓋板5により
構成され、蓋板5を固定しているネジ6を弛めて蓋板5
を外すことによりボックス外殻1の内部が露呈する。
【0018】ボックス外殻1の内部には、表示パネル3
の内側に設けられた回路基板A4に電線で連結接続され
ている回路基板B7と、回路基板B7に電線で連結接続
されている回路基板C8とがそれぞれ組込まれている。
回路基板B7と回路基板C8とには外部回路に接続する
電線ケーブル9を接続するための端子台10が半田付け
により装着されている。端子台10は回路基板B,C、
7,8側に対向する面と側面とによる稜角部を斜めにカ
ットした面11に、電線ケーブル差込み用の差込孔12
を配列させた構成で、各差込孔12に対応する解除ボタ
ンを備えている。
【0019】回路基板B7は、蓋板5に対向するボック
ス外殻1の内側面に沿って、その内側面から離反する位
置に数本のPCBサポート14により固定されている。
この回路基板B7上の端子台10は、ボックス外殻1の
表示パネル3の装着側に対向する端面に開設された平面
長方形の開口部15に臨み、その電線ケーブル差込み用
の差込孔12の列のある面11は開口部15に向って蓋
板5が形成する側面に向って外方へ斜めに向いている。
ボックス外殻1には、この開口部15の蓋板5寄りに並
んでもう一つの開口部16が開設されている。これらの
開口部15,16は同形同寸法に形成され、中央の仕切
部を境にして隣接している。
【0020】回路基板C8は、プラスチックの容器体1
7に収められてボックス外殻1内の開口部15,16側
に組込まれている。容器体17は電気的絶縁性の高いプ
ラスチックで形成され、端子台10付きの回路基板C8
を一側から差込み装着し内装する基板装着構造18と、
装着状態において端子台10の電線ケーブル差込み用の
差込孔12の配列する面11を外に露出させる窓部19
と、この窓部19に隣接した窓部20とを備えている。
基板装着構造18に差込み装着された回路基板C8は差
込口に掛止爪により装着される押え板21によって抜け
止めされている。各窓部19,20は各端子台10の差
込孔12の列のある面11とほぼ同じか僅かに小さい開
口面積に形成され、それらの周囲には各窓部19,20
を囲む枠部22が一体に形成されている。基板装着構造
18に連絡した窓部19の隣の窓部20は、基板装着構
造18に相当する部分がそのまま開放した構造となって
いる。
【0021】枠部22は、その囲む平面積がボックス外
殻1の開口部15,16にほぼ等しくなるように構成さ
れ、そのうちの回路基板C8の差込孔12の列方向に沿
う一辺部は端子台10の一側面に下端がほぼ垂直に当
り、他の一辺部は差込孔12の列のある面11に斜めに
当るように斜面構成となっている。即ち、容器体17の
窓部19に対する回路基板C8の端子台10の配置関係
は、先に説明したボックス外殻1の開口部15に対する
回路基板B7の端子台10の配置関係と同様になってい
る。そして、端子台10の一側面に下端がほぼ垂直に当
る枠部22の二つの一辺部の上端にはそれぞれ当該窓部
19,20の外側に向って張り出した掛止部23がフラ
ンジ状に形成されている。
【0022】容器体17は回路基板C8を収納固定した
状態で、蓋板5を外したボックス外殻1の開放部分から
ボックス外殻1の開口部15,16に向ってスライドさ
せるようにして装着することができる。即ち、窓部1
9,20を開口部15,16の方に向け、各掛止部23
が回路基板B7の端子台10のある方に向く姿勢に保持
した容器体17を、ボックス外殻1の開放部分から内部
に入れ、各掛止部23を各開口部15,16に対応させ
て開口部15,16の内部から外に呈出させて全体を押
込んでやれば、容器体17は二箇所の掛止部23の各開
口部15,16の口縁への係着により保持されることに
なる(図3参照)。このとき最終的な容器体17の押込
みとともに容器体17の空になっている方の窓部20
に、回路基板B7に付けられている端子台10の差込孔
12の列のある面11がはまり込み、あたかもこの端子
台10も回路基板C8の端子台10と同様に、当初から
容器体17に組込まれていたかの様相を呈して係合す
る。
【0023】ボックス外殻1に装着された容器体17の
各窓部19,20には、各端子台10の差込孔12が列
をなしていずれも同じ方向に向って斜めに開口している
(図3参照)。各窓部19,20の枠部22の端面はそ
れぞれに対応する開口部15,16の内側口縁に密接
し、各掛止部23は各開口部15,16の外側口縁の一
部に密接している。これにより、各端子台10の差込孔
12のある面11が臨んで露呈している容器体17の各
窓部19,20は、ボックス外殻1の各開口部15,1
6の奥において外部に露出した状態になっているが、各
窓部19,20の周囲はボックス外殻1に密接する枠部
22に囲まれ、さらに開口部15,16の口縁が掛止部
23で被覆されているのでボックス外殻1内に通じる隙
間はなく、この部分から内部へ塵埃が侵入することは事
実上ない。
【0024】容器体17を装着したボックス外殻1の側
面は蓋板5のネジ付けにより閉止される。この蓋板5の
装着により容器体17は押込み側へ押え付けられ、しっ
かりとボックス外殻1に収納固定される。この状態の容
器体17の回路基板B7側の部分24は、回路基板B7
と回路基板C8とを電気的絶縁状態におく絶縁機能を果
している。ボックス外殻1の開口部15,16のある端
面には二つの開口部15,16を一括して外側から被覆
する金属製のカバー25がネジ締めにより装着されてい
る。このカバー25は、浅い皿型の容器状に形成され、
一側部に電線ケーブル9を引出すための引出口26が開
設されている。この引出口26の口縁にはカバー25の
ネジ締め方向に伸縮できる難燃性を備えた緩衝材27が
被着されている。カバー25の取付けは図1に示すよう
にカバー25を伏せた形態にしてボックス外殻1の端面
に重ね、カバー25のフランジ28に形成されただるま
孔29を通じてボックス外殻1へネジ30を締め込むこ
とにより行なわれる。
【0025】実際にはカバー25のボックス外殻1への
装着は、各端子台10の差込孔12に必要とする電線ケ
ーブル9の一端を差込み、端子台10と電線ケーブル9
を接続した後に行なわれる。各端子台10の差込孔12
は図3に示すように、いずれも同じ方向に斜めに向いて
開口しており、電線ケーブル9も同じ方向に配索される
ことになる。この電線ケーブル9を引出口26から引出
し、カバー25をネジ締めしていくと、引出口26に被
着されている緩衝材27が電線ケーブル9を押え付けな
がら弾性的に縮み、電線ケーブル9を押え付けて安定に
保持するとともに引出口26を適度に塞ぎ外部からの塵
埃の侵入を防止することになる(図3参照)。このと
き、カバー25のネジ締めの度合いを加減することによ
り、緩衝材27と電線ケーブル9との状態及び引出口2
6の閉止状態とを適切な状態に調整することができる。
このようにカバー25の装着により端子台10の露出部
分が被覆され、当該部に塵や埃が付着することが防止さ
れる。これにより、端子台10の外部に露出した箇所に
塵や埃がたまり、たまった塵や埃によってトラッキング
現象が起きるような不都合は回避される。また、カバー
25が金属製であるので、なんらかの原因で端子台10
の部分から発火したとしても、外部への延焼は防止され
る。
【0026】端子台10の差込孔12に差込んで接続し
た電線ケーブル9は、解除ボタンを押しつつ引っ張れば
差込孔12から抜き取ることができ、端子台10との接
続をし直すことができる。この時、解除ボタンの操作忘
れや操作ミスにより、電線ケーブル9にかけられた引張
力が端子台10に直接的に加わることがある。接続のし
直しの時以外でも電線ケーブル9が不用意に引っ張られ
ることもあり、こうした場合にもやはり、電線ケーブル
9に加わった引張力が端子台10に直接的にかかること
になる。
【0027】このような引張力が端子台10にかかる
と、端子台10の根元に引張力が加わり端子台10の半
田抜けや回路基板B,C、7,8の割れや撓みにより回
路が損傷することがある。しかしながら、この実施の形
態1の回路ボックスでは、容器体17の各窓部19,2
0によりいずれの端子台10も差込孔12の列のある面
11と、それに隣接する側面の双方が密接して保持され
ていて、電線ケーブル9にかかる引張力をすべて容器体
17が全体で受け止めるので、端子台10の回路基板
B,C、7,8への半田付け部分や回路基板B,C、
7,8に電線ケーブル9からの引張力が作用することは
回避される。容器体17は容器構造のブロックであり、
これまで使われてきた端子押えよりはるかに強度が高
く、しかも、端子台10及び回路基板C8を収納する形
態であるので、強い引張力にも十分に端子台10及び回
路基板B,C、7,8に対する保護機能を果たすことが
できる。
【0028】このようにこの実施の形態1の回路ボック
スには、端子台10及びそれを半田付けにした回路基板
B,C、7,8に対する外力からの保護機能が優れてい
る特徴があり、また、端子台10の外部へ露出した部分
から内部へ芥や埃が侵入することが防止され、機能の保
全性が良いという特徴がある他、端子台10部分での埃
によるトラッキング現象の発生も防止する機能を持ち、
発火に対する安全性の向上も図られている。この他に
も、容器体17自体の構造により、回路基板B7と回路
基板C8との絶縁が図られているので、絶縁にかかる別
部品及びその固定手段も不要であることからコンパクト
化と低コスト化を推進することもできる特徴を備えてい
る。
【0029】なお、この実施の形態1では端子台10を
備えた二つの回路基板B,C、7,8を備えた回路ボッ
クスについて説明したが、回路基板C8のみの場合でも
上述のような容器体17とボックス外殻1との構成を採
用することにより、その効果は得られる。また、端子台
10を設けた回路基板B,C、7,8の他にさらに端子
台10を設けた回路基板D(図示なし)があるような構
成であっても、容器体17に例えば回路基板C8,回路
基板Dを個別に収納するようにすることにより、上述の
ような容器体17とボックス外殻1との構成を採ること
ができ、同様の効果が得られる。
【0030】実施の形態2.図4はこの実施の形態2の
回路ボックスを示す分解斜視図である。この図からも分
るようにこの実施の形態2の回路ボックスも基本的な構
成は上述の実施の形態1のものと同じである。この回路
ボックスの特徴は信号線31を接続するコネクタ接続口
32を備えていることと、取付枠33を介して天井等に
取付け送信機との組合わせで換気装置等の機器の運転・
停止を行なうものであることであり、これらに係る構成
以外は、実施の形態1のものと同じである。従って、実
施の形態1の図はこれをそのまま援用するとともに、同
一部分については同一の符号を用いそれらについての説
明は省略する。
【0031】この回路ボックスは、ボックス外殻1を建
物の天井等の取付箇所に取付けられる取付枠33に挿入
して取付けるように構成されている。また、ボックス外
殻1の一側面に信号線31を接続するコネクタ接続口3
2が外部に臨んで配設されている。取付枠33は、金属
製の両端の開放した角筒体として構成され、対向する側
面には取付箇所に固定するための固定金具(図示しな
い)が一つずつ設けられている。取付枠33の一方の開
口端は回路ボックス挿入口34として形成され、天井面
等に当て沿わすためのフランジ35が口縁に形成されて
いる。固定金具が設けられた側面の回路ボックス挿入口
34寄りには、それぞれ対向位置において内方へ突き出
す取付片36が切り曲げにより形成されている。この各
取付片36にはネジ孔が形成され、端子台10の露出し
た端面側から回路ボックスを回路ボックス挿入口34へ
各取付片36に回路ボックスの表示パネル3を装着して
いるフランジ2が当接するまで挿入し、表示パネル3側
から各ネジ孔にネジを締め込むことにより回路ボックス
が取付枠33に内装される。
【0032】この状態の回路ボックスの表示パネル3は
取付枠33の回路ボックス挿入口34より若干奥側に位
置し、回路ボックスの他端側は取付枠33の開放端から
取付枠33の外部に突き出している。ボックス外殻1の
蓋板5とこれに対向する側面には、表示パネル3の近く
に外方へ突出する掛止片37が切起されている。この二
箇所の掛止片37を使って取付枠33の回路ボックス挿
入口34全体を被覆する化粧グリル38が二又状の掛け
バネ39の掛け止めにより着脱可能に装着される。この
化粧グリル38は取付枠33内の表示パネル3を視認で
きるように構成されている。
【0033】回路ボックスの蓋板5による側面に隣接し
た一側の表示パネル3寄りには回路基板B7に設けられ
たコネクタ接続口32が外部に臨んで配設されている。
この側面にはコネクタ接続口32に接続する信号線31
を側面に沿って回路ボックスの端子台10側の端面に向
って保持する樹脂製の配索ガイド40が数個間隔をおい
て取付けられている。これらの配索ガイド40は、当該
側面に対向する取付枠33の内面との間に収まり、側方
から信号線31を保持させることができる。取付枠33
のコネクタ接続口32側の側面はコネクタ接続口32と
配索ガイド40のいくつかを覆いうるように保護構造4
1として延設されている。また、保護構造41の側面に
隣接する二面の側面の端縁は、電線ケーブル9や信号線
31に対する保護構造としてのカーリング42が施され
ている。これ以外の構成は実施の形態1のものと同じで
ある。
【0034】この実施の形態2の回路ボックスでは、一
般には信号線31のコネクタ接続部はその被覆を薄くす
るためこの部分が損傷を受け易いが、コネクタ接続口3
2が取付枠33の保護構造41で覆われ、しかも配索ガ
イド40で保護構造41との隙間が保持されているので
信号線31の当該部が損傷を受けることは殆どない。ま
た、取付枠33に対する回路ボックスの挿入方向である
端面に電線ケーブル9及び信号線31が配索されている
ので、取付枠33への回路ボックスの取付作業はし易
く、作業性が良い。さらに、電線ケーブル9や信号線3
1が接触し易い取付枠33の端縁にカーリング42によ
る保護構造が施されているので、電線ケーブル9や信号
線31の損傷が防止される。これ以外の機能や利点は実
施の形態1のものと同じであるのでそれらの説明は省略
する。
【0035】
【発明の効果】以上、実施の形態による説明からも明ら
かなように、請求項1の発明によれば端子台及びそれを
半田付けにした基板に対する外力からの保護機能の優れ
た回路ボックスが得られる。
【0036】請求項2の発明によれば、端子台の露出部
分から内部へ芥や埃が侵入することを防止できる回路ボ
ックスが得られる。
【0037】請求項3の発明によれば、端子台及びそれ
を半田付けにした基板に対する外力からの保護機能が優
れ、端子台の露出部分から内部へ芥や埃が侵入すること
も防止できる回路ボックスが得られる。
【0038】請求項4の発明によれば、複数の端子台及
びそれを半田付けにした複数の基板に対する外力からの
保護機能が優れ、各端子台の露出部分から内部へ芥や埃
が侵入することも防止できる回路ボックスが得られる。
【0039】請求項5の発明によれば、請求項4に係る
前記効果とともにコンパクト化と低コスト化を推進でき
る。
【0040】請求項6の発明によれば、請求項1〜請求
項5までのいずれかに係る前記効果とともに端子台部分
での埃によるトラッキング現象の発生を防止することが
できる。
【0041】請求項7の発明によれば、請求項1〜請求
項5までのいずれかに係る前記効果とともに、端子台部
分での埃によるトラッキング現象の発生を防止すること
ができ、安全性の一層の向上を図ることができる。
【0042】請求項8の発明によれば、請求項1〜請求
項7までのいずれかに係る前記効果とともに、コネクタ
接続口に信号線のコネクタを接続する回路ボックスに対
する、信号線のコネクタ接続部の保護を簡素な構成によ
り実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の回路ボックスを示す分解斜視
図である。
【図2】 実施の形態1の回路ボックスを一部を破断し
て示す平面図である。
【図3】 実施の形態1の回路ボックスを一部を破断し
て示す側面図である。
【図4】 実施の形態2の回路ボックスを示す分解斜視
図である。
【符号の説明】
1 ボックス外殻 7 回路基板B 8 回路基板C 9 電線ケーブル 10 端子台 11 面 12 差込孔 15 開口部 16 開口部 17 容器体 19 窓部 20 窓部 22 枠部 23 掛止部 24 部分 25 カバー 26 引出口 27 緩衝材 30 ネジ 31 信号線 32 コネクタ接続口 33 取付枠 40 配索ガイド 41 保護構造
フロントページの続き (72)発明者 清水 拓也 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半田付けされた端子台を有する回路基板
    を、その端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差
    込孔を窓部から外に露出させて固定状態に収納するプラ
    スチックの容器体と、この容器体を収納し外殻を構成す
    る金属製のボックス外殻とを有し、上記容器体の上記窓
    部を上記端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口
    面積となし、上記ボックス外殻には上記容器体の上記窓
    部を露出させる開口部を設け、上記容器体をその窓部が
    上記ボックス外殻の上記開口部の口縁に内側から密接す
    るように上記ボックス外殻に収納固定したことを特徴と
    する回路ボックス。
  2. 【請求項2】 半田付けされた端子台を有する回路基板
    を、その端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差
    込孔を窓部から露出させて固定状態に収納するプラスチ
    ックの容器体と、この容器体を収納し外殻を構成する金
    属製のボックス外殻とを有し、上記容器体には差込孔を
    露出させる上記窓部の周囲にこの窓部を囲む枠部を一体
    に形成するとともにこの枠部の一部に上記窓部の外側に
    向って張り出す掛止部を設け、上記ボックス外殻には上
    記枠部で囲まれる上記窓部の開口面積にほぼ等しい開口
    部を形成し、上記容器体を、その枠部に設けた上記掛止
    部を上記ボックス外殻の上記開口部の口縁の外側に掛止
    めて、上記枠部の端面が上記開口部の口縁に内側から密
    接するよう上記ボックス外殻に収納固定したことを特徴
    とする回路ボックス。
  3. 【請求項3】 半田付けされた端子台を有する回路基板
    を、その端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差
    込孔を窓部から外に露出させて固定状態に収納するプラ
    スチックの容器体と、この容器体を収納し外殻を構成す
    る金属製のボックス外殻とを有し、上記容器体の上記窓
    部を上記端子台の差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口
    面積となし、その窓部の周囲にはこの窓部を囲む枠部を
    一体に形成するとともにこの枠部の一部に上記窓部の外
    側に向って張り出す掛止部を設け、上記ボックス外殻に
    は上記枠部で囲まれる上記窓部の開口面積にほぼ等しい
    開口部を形成し、上記容器体を、その枠部に設けた上記
    掛止部を上記ボックス外殻の上記開口部の口縁の外側に
    掛止めて、上記枠部の端面が上記開口部の口縁に内側か
    ら密接するよう上記ボックス外殻に収納固定したことを
    特徴とする回路ボックス。
  4. 【請求項4】 半田付けされた端子台をそれぞれ有する
    複数枚の回路基板と、この回路基板のうちの何枚かをそ
    の端子台に設けられた電線ケーブル差込み用の差込孔を
    窓部から外に露出させて固定状態に収納するプラスチッ
    クの容器体と、他の回路基板をその端子台に設けられた
    電線ケーブル差込み用の差込孔を外表に並んで設けた開
    口部に臨ませて取付け収納するとともに、上記容器体も
    収納し外殻を構成する金属製のボックス外殻とを有し、
    上記容器体の上記窓部を上記端子台の差込孔のある面と
    ほぼ同じ広さの開口面積となすとともに、この窓部に隣
    接して上記ボックス外殻側の回路基板における端子台の
    差込孔のある面とほぼ同じ広さの開口面積の窓部を形成
    し、これらの各窓部の周囲にはこの窓部を囲む枠部を一
    体に形成するとともにこの枠部の一部に上記各窓部の外
    側に向って張り出す掛止部をそれぞれ設け、上記ボック
    ス外殻の各開口部を上記各枠部で囲まれる上記窓部の開
    口面積にほぼ等しい開口部とし、上記容器体を、その枠
    部に設けた上記掛止部を上記ボックス外殻の上記各開口
    部の口縁の外側に掛止めて、上記枠部の端面が上記各開
    口部の口縁に内側から密接するよう上記ボックス外殻に
    収納固定したことを特徴とする回路ボックス。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の回路ボックスであっ
    て、容器体を電気的絶縁性を備えたプラスチックで形成
    したことを特徴とする回路ボックス。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5までのいずれかに記
    載の回路ボックスであって、ボックス外殻の開口部を設
    けた面にこの開口部を外側から被覆するカバーをネジ締
    めにより装着し、このカバーの一側には端子台に接続さ
    れた電線ケーブルの引出口を設け、この引出口の口縁に
    はカバーのネジ締め方向に伸縮できる緩衝材を被着した
    ことを特徴とする回路ボックス。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5までのいずれかに記
    載の回路ボックスであって、ボックス外殻の開口部を設
    けた面にこの開口部を外側から被覆する金属性のカバー
    をネジ締めにより装着し、このカバーの一側には端子台
    に接続された電線ケーブルの引出口を設け、この引出口
    の口縁にはカバーのネジ締め方向に伸縮できる緩衝材を
    被着したことを特徴とする回路ボックス。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7までのいずれかに記
    載の回路ボックスであって、ボックス外殻を取付箇所に
    取付けられる取付枠に挿入して取付けるように構成する
    とともに、ボックス外殻の側面にコネクタ接続口を外部
    に臨ませ、この側面に対向する取付枠の内面との間に収
    まり上記コネクタ接続口に接続する信号線を側面に沿っ
    て保持する配索ガイドを設け、上記取付枠には取付状態
    において上記ボックス外殻のコネクタ接続口の外方を覆
    う保護構造を設けたことを特徴とする回路ボックス。
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