JP3704525B2 - 輪転機の紙引き装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輪転機の印刷部と当該印刷部で印刷された走行紙を折り畳む折り部との間に配設され、前記印刷部の印刷ユニットで印刷された単数又は複数の走行紙を、印刷部から折り部に引き込むための輪転機の紙引き装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
新聞の印刷に使用されている輪転機は、ロール状の巻き取り紙から走行紙を供給する一つ又は複数の給紙部と、この給紙部から供給された走行紙の片面又は両面に印刷を行う印刷部と、この印刷部で印刷された走行紙の走行経路を決定するレールフレーム部と、このレールフレーム部の下流に設けられ、前記走行紙を断裁して折り畳み、重ね合わせて新聞を形成する折り部とを有している。
【0003】
前記した折り部には、重ね合わされた複数枚の走行紙を折り畳む三角形状のフォーマーが設けられている。そして、このフォーマーの手前には、印刷部で印刷され、重ね合わされた複数枚の走行紙を前記フォーマーに送り込むための紙引き装置が配置されている。この紙引き装置は、一般に、モータ等の駆動体の駆動によって回転駆動するドラッグローラと、このドラッグローラに前記走行紙を押しつけるためのワリスローラとを有している(例えば、本願出願人による特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−337307号公報(明細書の[0004]〜[0008]及び図面の図7参照)
【0005】
図5は、上記の特許文献1に記載された従来の紙引き装置の要部の構造を説明する概略側面図、図6は、紙引き装置におけるワリスローラの配置を説明するための概略平面図である。
図5に示すように、紙引き装置は、回転駆動するドラッグローラ102と、重ね合わされた走行紙104の上からドラッグローラ102に押し付けられるワリスローラ101と、このワリスローラ101を所定の押力でドラッグローラ102に押し付ける押力調整手段103とを有している。
【0006】
ワリスローラ101は、図6に示すように、重ね合わされた複数枚の走行紙104を、しわ等を生じさせることなく確実に紙引きできるようにするため、新聞2頁幅の走行紙104の幅に対して複数設けられるのが一般的である。例えば、図6(a)に示すように、走行紙104の左右両側に印刷面104aを有する通常の新聞印刷の場合は、走行紙104の両側の余白部分及び中央の余白部分(頁と頁の間の余白部分)の四カ所で走行紙104を押さえるようにワリスローラ101を配置している。また、図6(b)に示すように、走行紙104のほぼ全幅に亘って印刷面104aを有する見開き印刷の場合は、走行紙104の両側の余白部分の二カ所のみで走行紙104を押さえるようにワリスローラ101を配置している。
【0007】
このワリスローラ101は、図示しない支持部材に回転自在に配設してあり、ドラッグローラ102の回転に従動して回転する。また、ワリスローラ101は、エアシリンダ107を主構成要素とする押力調整手段103によって、重ね合わされた複数枚の走行紙104をドラッグローラ102に押し付けている。そして、ドラッグローラ102と接触する走行紙104が、ドラッグローラ102の表面に対して滑らないようにしているとともに、重ね合わされた走行紙104どうしが滑らないようにしている。
【0008】
前記した押力調整手段103は、輪転機のフレーム等に取り付けられる固定部材105と、この固定部材105に一端が回動自在に取り付けられ、ワリスローラ101を回転自在に取り付ける図示しない支持部材と、シリンダ基部が固定部材105に取り付けられ、伸縮自在なピストンロッド107aの先端が支持部材106の他端に取り付けられたエアシリンダ107とから概略構成される。
【0009】
そして、エアシリンダ107のピストンロッド107aを縮退させることでワリスローラ101をドラッグローラ102から遠ざけ、ピストンロッド107aを伸長させることで、ワリスローラ101とドラッグローラ102との間に走行紙104を挟み込むことができるようになっている。また、エアシリンダ107は、エアの供給圧力を調整することにより、走行紙104に対するワリスローラ101の押し付け力を強弱調整することが可能である。
【0010】
ところで、上記した従来の紙引き装置には以下のような問題点がある。この問題点を、図7を参照しながら説明する。
上記構成の紙引き装置においては、ドラッグローラ102には、走行紙104の滑りを防止するために、例えば、機械加工により軸方向に溝を設けたり、コーティングによりザラツキを形成するなどの処理が施されている。そのため、ドラッグローラ102が回転すると、その表面には、ドラッグローラ102の回転と同方向に気流(図中符号Iで示す)が発生する。
【0011】
この気流が、走行紙104とともにドラッグローラ102とワリスローラ101とによる紙引き部分まで導入されると、ワリスローラ101によって走行紙104が押さえ付けられている部分では、ワリスローラ101によって、走行紙104とドラッグローラ102との間の空気及び走行紙104と走行紙104の間の空気が大気中に追い出されるものの、ワリスローラ101によって押さえ付けられていない部分では、前記気流によってドラッグローラ102と走行紙104との間に空気層が形成され、走行紙104をドラッグローラ102の表面から浮かび上がらせる。
また、走行紙104にも、表面には微小な凹凸があることから、走行紙104の走行によってその表面に気流(図中符号IIで示す)が発生し、この気流がワリスローラ101によって押さえ付けられていない部分の空気層の形成をさらに助長する。
【0012】
このような空気層の形成は、走行紙104の走行速度が大きくなるほど顕著になり、ドラッグローラ102とワリスローラ101による紙引きの際に走行紙を滑りやすくする。さらに、図6(b)に示したような見開き印刷の場合は、ワリスローラ101を走行紙の両端にしか設けることができず、ワリスローラ101による空気の押し出し作用が小さくなるため、上記の問題が顕著になる。そのため、走行紙104を高速で走行させるときには、強い力でワリスローラ101を走行紙104に押し付ける必要があった。
【0013】
ところが、ワリスローラ101の押し付け力を大きくすると、ドラッグローラの表面形状(溝やザラツキ)により、走行紙104が傷つけられたり、破れたりするおそれがある。また、ドラッグローラ102の表面やワリスローラ101の摩耗が早くなるという問題が生じる。また、走行紙104の印刷面に汚れが生じやすくなるという問題もある。
なお、上記の特許文献1に記載の技術では、ワリスローラによる印刷面の汚れ防止のために、ワリスローラに替えて、ベルトで走行紙をドラッグローラに押し付けるようにしているが、ドラッグローラの表面と走行紙との間に空気層が形成されるという問題は解決することができない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題を解決するために提案されたものであり、ドラッグローラの回転や走行紙の走行により発生した気流によるドラッグローラと走行紙との間の空気層の形成を抑制して、高速で走行紙を走行させたり、見開き印刷を行ったりする場合にも、ドラッグローラとワリスローラとで滑りなく紙引きを行うことができ、簡素な構成で、かつ、低コストで実施が可能な輪転機の紙引き装置の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の第一の手段では、輪転機の印刷部と折り部との間に設けられ、前記印刷部で印刷された走行紙の紙引きを行う輪転機の紙引き装置であって、回転駆動されるドラッグローラと、このドラッグローラに前記走行紙を押し付ける押付け部材と、前記ドラッグローラと前記押付け部材とによって前記走行紙の紙引きが行われる紙引き部分の近傍に設けられ、前記ドラッグローラ表面の気流を遮断するドラッグローラ気流遮断部材とを有する構成としてある。
【0016】
また、上記目的を達成するための本発明の第二の手段では、輪転機の印刷部と折り部との間に設けられ、前記印刷部で印刷された走行紙の紙引きを行う輪転機の紙引き装置であって、回転駆動されるドラッグローラと、このドラッグローラに前記走行紙を押し付ける押付け部材と、前記ドラッグローラと前記押付け部材とによって前記走行紙の紙引きが行われる紙引き部分の上流側に設けられ、前記走行紙の走行経路に近接させて、前記走行紙の走行にともなって発生した気流を遮断する走行紙気流遮断部材とを有する構成としてある。
【0017】
この構成によれば、ドラッグローラ気流遮断部材が、ドラッグローラの回転にともなって前記紙引き部分に向かう空気の流れを遮断する。また、走行紙気流遮断部材が走行紙の走行にともなって前記紙引き部分に向かう空気の流れを遮断する。そのため、ワリスローラ等の押付け部材によって押さえ付けられていない部分において、ドラッグローラと走行紙との間に空気層が形成されるのを効果的に防止することができる。
【0018】
この場合、前記走行紙気流遮断部材の上流側に、前記走行経路から遠ざかる方向に傾斜する傾斜面を形成するのが好ましい。この傾斜面は、走行紙が前記紙引き部分に導入される際に、走行紙と走行紙気流遮断部材との干渉を防止して、走行紙が破れたり、傷付いたりするのを防止する。
また、前記傾斜面には、空気が流通する空気逃がし孔等の空気流通部を形成するとよい。この空気流通部は、走行紙の表面に生じた気流をスムースに走行紙の表面から剥離させ、大気中に拡散させる効果がある。
【0019】
さらに、上記目的を達成するための本発明の第三の手段では、輪転機の印刷部と折り部との間に設けられ、前記印刷部で印刷された走行紙の紙引きを行う輪転機の紙引き装置であって、回転駆動されるドラッグローラと、このドラッグローラに前記走行紙を押し付ける押付け部材と、前記ドラッグローラと前記押付け部材とによって前記走行紙の紙引きが行われる紙引き部分の上流側に設けられ、前記走行紙を下方に押圧する押さえ部材とを有する構成としてある。
【0020】
この構成によれば、前記押さえ部材が、走行紙のドラッグローラへの接触圧を高め、走行紙の浮き上がりを抑制することができる。また、走行紙が、ドラッグローラとワリスローラとによって紙引きが行われる紙引き部分に導入されるに先立ち、走行紙から空気の層を押し出すことができる。すなわち、押さえ部材は、走行紙を走行紙気流遮断部材側に押さえることで、走行紙の間の空気の層を押し出し、かつ、走行紙の走行によって生じた走行紙表面の空気の層を押し出すので、ドラッグローラからの走行紙の浮き上がりを抑制するわけである。
【0021】
なお、前記押さえ部材は、走行紙との接触によって走行紙の印刷面に傷等を付けないものであればその形態は問わない。走行紙との接触面を平滑に仕上げた板状のものであってもよいし、前記走行紙の走行とともに回転するローラ状のもの(押さえローラ)であってもよい。
また、本発明は、ワリスローラにより前記走行紙をドラッグローラに押し付けるタイプの紙引き装置のほかに、ベルトにより前記走行紙をドラッグローラに押し付けるタイプの紙引き装置にも適用が可能である。
上記した第一〜第三の手段は、それぞれ単独でも効果を発揮するが、これらを適宜に組み合わせて実施することで、ドラッグローラからの走行紙の浮き上がり抑制に対して、顕著な効果を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の輪転機の紙引き装置の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第一の実施形態]
まず、図1を参照しながら、本発明の第一の実施形態について説明する。
図1(a)は、本発明の第一の実施形態にかかる紙引き装置の構成を説明する側面図、図1(b)は、図1(a)の紙引き装置におけるドラッグローラ,ワリスローラ及びドラッグローラ気流遮断部材の配置関係を示す概略平面図である。なお、図1において、上記の従来技術で説明した図5及び図6と同一の部材、同一の部位には同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。また、以下の説明において、「上流」というときには、走行紙の走行方向の上流(図1〜図4の紙面右側)を指し、「下流」というときには、走行紙の走行方向の下流(図1〜図4の紙面左側)を指すものとする。
【0023】
図1(a)に示すように、第一の実施形態の紙引き装置は、ドラッグローラ102の上流側に、ドラッグローラ102の回転にともなって発生した気流が、ワリスローラ101とドラッグローラ102とによって紙引きが行われる部分に侵入しないようにするドラッグローラ気流遮断部材110を有している。
このドラッグローラ気流遮断部材110は、折り部の三角板108を支持している輪転機のフレーム100等に取り付けられた支持部112と、この支持部112に取り付けられ、支持部112からドラッグローラ102の表面の近傍まで延出する気流遮断部111とから構成されている。
【0024】
気流遮断部111の幅(図1の紙面に直交する方向の幅)は、図1(b)に示すように、少なくとも走行紙104の幅より広幅とするのがよく、ドラッグローラ102の軸方向の全長とほぼ同じとするのが好ましい。また、その先端111aは、ドラッグローラ102の表面から気流を効率良く剥離できるように、図1(a)に示すように、ドラッグローラ102の表面の近傍で、ドラッグローラ102の回転方向とは逆側に、U字状に折り返すのが好ましい。
このようにすることで、ドラッグローラ102の回転にともなってその表面に発生する気流を、ほぼ完全に遮断することができる。
【0025】
なお、気流遮断部111の材質は、ドラッグローラ102の回転にともなって発生する気流を遮断することができるのであればその種類は問わないが、先端111aをドラッグローラ102に接触させる場合は、少なくともドラッグローラ101よりも軟質の材料で形成するのが好ましい。
【0026】
[第二の実施形態]
次に、図2を参照しながら、本発明の第二の実施形態について説明する。
図2(a)は、本発明の第一の実施形態にかかる紙引き装置の構成を説明する側面図、図2(b)は、図2(a)の紙引き装置におけるドラッグローラ,ワリスローラ及びドラッグローラ気流遮断部材の配置関係を示す概略平面図である。この図2においても、従来技術で説明した図5及び図6と同一の部材、同一の部位には同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0027】
図2(a)に示すように、この第二の実施形態の紙引き装置は、ドラッグローラ102の上流側に、ドラッグローラ102の回転にともなって発生した気流及び走行紙104の走行によって発生した気流を、ワリスローラ101とドラッグローラ102とによって紙引きが行われる部分に差し向けないようにする気流遮断部材120を有している。
【0028】
この気流遮断部材120は、折り部の三角板108を支持しているフレーム100に取り付けられた支持部122と、この支持部122に取り付けられ、ドラッグローラ102の回転にともなって発生した気流を遮断する第一の気流遮断部121と、この第一の気流遮断部121の上流側の端部に取り付けられ、走行紙104の走行によって発生した気流を遮断する第二の気流遮断部123とから構成されている。
【0029】
第一の気流遮断部121の幅(図2の紙面に直交する方向の幅)は、図2(b)に示すように、少なくとも走行紙104の幅より広幅とするのがよく、ドラッグローラ102の軸方向の全長とほぼ同じであるのが好ましい。また、その先端121aは、第一の実施形態のドラッグローラ気流遮断部110と同様に、U字状に折り返すのが好ましい。
【0030】
第二の気流遮断部123は、走行紙104の走行経路とほぼ平行な面を有する板状の部材から形成され、その幅は、少なくとも走行紙104の幅と同じか、走行紙104の幅より若干広幅にするのが好ましい。
また、第二の気流遮断部123の上流側の端部には、上流に向かうほど走行紙104の走行経路から遠ざかる方向に傾斜する傾斜面123aを形成するのが好ましい。この傾斜面123aは、走行紙104と第二の気流遮断部123との干渉を防止して、走行紙104が破れたり、印刷面に傷が付いたりするのを防止する。
【0031】
さらに、傾斜面123aには、図2(b)に示すように、傾斜面123aの表面側(走行紙104側)から裏面側に空気を逃すための空気逃がし孔123bを一つ又は複数形成するのが好ましい。この空気逃がし孔123bは、走行紙104の表面に生じた気流を、スムースに走行紙104の表面から剥離させ、大気中に拡散させる効果がある。
なお、傾斜面123aの表面側(走行紙104側)から裏面側に空気を逃すことができるのであれば、孔の形状は図2(b)に示すものに限られない。また、空気を逃すことができるのであれば、孔に限らず、例えば切り欠き状の溝を傾斜面123aに一つ又は複数形成してもよい。
【0032】
第二の気流遮断部123に対峙する位置には、走行紙104を第二の気流遮断部123側に押す押さえローラ132が配置されている。この押さえローラ132は、アーム131によって固定部材105の上端に軸支され、固定部材105の上端を中心に回動自在である。また、図示しないばね等の付勢手段により、アーム131及び押さえローラ132は常時下方(図2の紙面の下方)に付勢されていて、走行紙104を押さえることができるようになっている。
なお、図示するように、押さえローラ132は、第二の気流遮断部123に接触させない程度の力で走行紙104を押すのがよく、また、走行紙104の印刷面に傷を付けることがないように、樹脂等の軟質の材料で形成するのが好ましい。
【0033】
走行紙104を第二の気流遮断部123側に押すことで、走行紙104のドラッグローラ102への接触圧を高め、走行紙104の浮き上がりを抑制することができる。また、走行紙104がドラッグローラ102とワリスローラ101とによる紙引き部分に導入されるに先立ち、走行紙から空気の層を押し出すことができる。すなわち、押さえローラ132は、走行紙104を第二の気流遮断部123に向けて押さえることで、走行紙104の間の空気の層を押し出し、かつ、走行紙104の走行によって生じた表面の空気の層を押し出すので、ドラッグローラ102の表面と走行紙104との間における空気層の形成抑制効果をさらに高めることができるわけである。
【0034】
なお、押さえローラ132の幅は、走行紙104の幅と同等としてもよいが、ワリスローラ101によって押さえつけられていない部分の走行紙104の浮き上がりを防止することができればよいのであるから、図2(b)に示すように、ワリスローラ101とワリスローラ104との間隔と同一か、これよりも若干小さい幅を有するものとしてもよい。また、小さい幅の押さえローラ132を、走行紙104の幅方向に複数配置するようにしてもよい。
【0035】
[第三の実施形態]
次に、図3を参照しながら、本発明の第三の実施形態について説明する。
走行紙104を第二の気流遮断部123側に押すことで、走行紙104の表面から空気の層を確実に押し出すことができるのであれば、押さえ部材はローラ状のものに限らず、他の形態のものを使用することができる。
そこで、この第三の実施形態の紙引き装置では、第二の実施形態の押さえローラ132に代えて、アーム131に板状の押さえ部材142を取り付けている。
【0036】
板状の押さえ部材142の幅は、第二の実施形態の押さえローラ132と同様に、走行紙104の幅とほぼ同じであってもよいし、ワリスローラ101とワリスローラ104との間隔と同一か、これよりも若干小さいものとしてもよい。また、押さえ部材142の前後両端は、走行紙104と干渉して破れを生じさせたり傷を付けたりしないように、図示するように傾斜状に形成するのが好ましい。さらに、走行紙104の印刷面に傷を付けないように、押さえ部材142は樹脂等の軟質の材料で形成するのが好ましく、走行紙104と接触する面は平滑に仕上げるのが好ましい。
【0037】
[第四の実施形態]
本発明においては、例えば、第二の実施形態で説明した第一の気流遮断部121,第二の気流遮断部123をそれぞれ個別に実施することが可能で、各々を独立して実施することによっても、ワリスローラ101とドラッグローラ102とによって紙引きを行う紙引き部分における空気層の形成を抑制することができる。
また、上記の第二の実施形態における押さえローラ132及び第三の実施形態の押さえ部材142についても、独立して実施することが可能である。
【0038】
この第四の実施形態では、図4に示すように、第二の実施形態の押さえローラ132のみを用いて、走行紙104をドラッグローラ102側に押圧するようにしている。このように、押さえローラ132のみによっても、走行紙104のドラッグローラ102への接触圧を高め、走行紙104の浮き上がりを抑制することができる。また、走行紙104がドラッグローラ102とワリスローラ101とによる紙引き部分に導入されるに先立ち、走行紙104の間から空気の層を押し出すことができる。
【0039】
本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態により何ら限定されるものではない。
例えば、上記の説明では、走行紙104をドラッグローラ102に押し付けるための押付け部材としてワリスローラ101を用いた紙引き装置を例に挙げて説明したが、本発明は、例えば、上記の特許文献1(特開2002−337307号公報)に開示されているような、ベルトによって走行紙104をドラッグローラ102に押し付ける紙引き装置にも適用が可能である。
【0040】
また、本発明は、折り部の上方に設けられた紙引き装置に限らず、印刷部と折り部との間に設けられた他の紙引き装置に適用が可能である。
さらに、上記の説明で押さえローラ132及び押さえ部材142は、ばねの付勢力によって走行紙104を下方に付勢するものとして説明したが、ローラ132又は押さえ部材142を予め決定した位置に固定し、走行紙104がローラ132又は押さえ部材142を通過する際に、ローラ132又は押さえ部材142によって、走行紙104に下向きの押圧力が付勢されるように構成することも可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の輪転機の紙引き装置によれば、ドラッグローラの回転や走行紙の走行によって発生する気流が、ドラッグローラとワリスローラとによって紙引きが行われる部分の手前で有効に遮断されるので、当該部分におけるドラッグローラと走行紙との間の空気層の形成を効果的に抑制して、高速で走行紙を走行させたり、見開き印刷を行ったりする場合にも、ドラッグローラとワリスローラとで滑りなく紙引きを行うことができる。
また、本発明は、既存の紙引き装置に簡単な改良を施すだけでよいので、低コストで大きな効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の第一の実施形態にかかる紙引き装置の構成を説明する側面図、図1(b)は、図1(a)の紙引き装置におけるドラッグローラ,ワリスローラ及びドラッグローラ気流遮断部材の配置関係を示す概略平面図である。
【図2】図2(a)は、本発明の第一の実施形態にかかる紙引き装置の構成を説明する側面図、図2(b)は、図2(a)の紙引き装置におけるドラッグローラ,ワリスローラ及びドラッグローラ気流遮断部材の配置関係を示す概略平面図である。
【図3】本発明の第三の実施形態にかかる紙引き装置の構成を説明する側面図である。
【図4】本発明の第四の実施形態にかかる紙引き装置の構成を説明する側面図である。
【図5】本発明の従来例にかかる紙引き装置の構成を説明する側面図である。
【図6】紙引き装置におけるワリスローラの配置を説明するための平面図である。
【図7】図5の紙引き装置における空気層形成の問題点を説明する部分拡大概略図である。
【符号の説明】
100 フレーム
101 ワリスローラ(押付け部材)
102 ドラッグローラ
103 押力調整手段
104 走行紙
104a 印刷面
105 固定部材
107 エアシリンダ
107a ピストンロッド
108 三角板
110 ドラッグローラ気流遮断部材
111 気流遮断部
111a 先端
112 支持部材
120 気流遮断部材
121 第一の気流遮断部
121a 先端
122 支持部材
123 第二の気流遮断部
123a 傾斜面
123b の空気逃がし孔
131 アーム
132 押さえローラ
142 押さえ部材
I ドラッグローラ表面の気流を示す矢印
II 走行紙表面の気流を示す矢印

Claims (7)

  1. 輪転機の印刷部と折り部との間に設けられ、前記印刷部で印刷された走行紙の紙引きを行う輪転機の紙引き装置であって、
    回転駆動されるドラッグローラと、
    このドラッグローラに前記走行紙を押し付ける押付け部材と、
    前記ドラッグローラと前記押付け部材とによって前記走行紙の紙引きが行われる紙引き部分の近傍に設けられ、前記ドラッグローラ表面の気流を遮断するドラッグローラ気流遮断部材と、
    を有することを特徴とする輪転機の紙引き装置。
  2. 輪転機の印刷部と折り部との間に設けられ、前記印刷部で印刷された走行紙の紙引きを行う輪転機の紙引き装置であって、
    回転駆動されるドラッグローラと、
    このドラッグローラに前記走行紙を押し付ける押付け部材と、
    前記ドラッグローラと前記押付け部材とによって前記走行紙の紙引きが行われる紙引き部分の上流側に設けられ、前記走行紙の走行経路に近接させて、前記走行紙の走行にともなって発生した気流を遮断する走行紙気流遮断部材と、
    を有することを特徴とする輪転機の紙引き装置。
  3. 前記走行紙気流遮断部材の上流側に、前記走行経路から遠ざかる方向に傾斜する傾斜面を形成したことを特徴とする請求項2に記載の輪転機の紙引き装置。
  4. 前記傾斜面に、空気が流通する空気流通部を形成したことを特徴とする請求項3に記載の輪転機の紙引き装置。
  5. 輪転機の印刷部と折り部との間に設けられ、前記印刷部で印刷された走行紙の紙引きを行う輪転機の紙引き装置であって、
    回転駆動されるドラッグローラと、
    このドラッグローラに前記走行紙を押し付ける押付け部材と、
    前記ドラッグローラと前記押付け部材とによって前記走行紙の紙引きが行われる紙引き部分の上流側に設けられ、前記走行紙を下方に押圧する押さえ部材と、
    を有することを特徴とする輪転機の紙引き装置。
  6. 前記押さえ部材が、前記走行紙の走行によって回転する押さえローラであることを特徴とする請求項5に記載の輪転機の紙引き装置。
  7. 前記押付け部材がワリスローラ又はベルトであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の輪転機の紙引き装置。
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