JP2003200494A - 基板にフィルムをラミネートする方法およびラミネータ - Google Patents

基板にフィルムをラミネートする方法およびラミネータ

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JP2003200494A
JP2003200494A JP2001400893A JP2001400893A JP2003200494A JP 2003200494 A JP2003200494 A JP 2003200494A JP 2001400893 A JP2001400893 A JP 2001400893A JP 2001400893 A JP2001400893 A JP 2001400893A JP 2003200494 A JP2003200494 A JP 2003200494A
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film
cutter
laminator
groove
blade
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JP2001400893A
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Eiichi Miyake
栄一 三宅
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San Ei Giken Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムに形成される断続的な複数の切れ目
と、切れ目どうしの間の連続部分に形成される溝とを確
実に整合させる。 【解決手段】 ラミネータは、円形ブレード2の形態を
したカッター1と、フィルム9の幅方向に延びるカッタ
ーバックアップ8とを備える。円形ブレード2の外周縁
部には連続した刃3が設けられる。カッターバックアッ
プ8はフィルム支持面10を有する。フィルム支持面1
0は、フィルム9を挟んでカッター1とは反対側でフィ
ルム9を支持する。フィルム支持面10には、複数の凹
所20が長手方向に沿って断続的に配置されている。フ
ィルム支持面10に支持されたフィルム9上で円形ブレ
ード2を転動させると、円形ブレード2は、フィルム9
に断続的な複数の切れ目を形成すると同時に、フィルム
9を凹所20内に押し込みながらフィルム9をその厚さ
全体にまでは達しない深さに切った溝を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロール状態から繰
り出された連続フィルムを基板上にラミネートする場合
において、ラミネートが完了する前に、フィルムの所定
の位置にて該フィルムの幅方向に沿って断続的な複数の
切れ目を形成しておくラミネート方法およびラミネータ
に関する。また、本発明は特に、ロール状態から繰り出
された連続フィルムの先端を基板に仮付けし、一対の圧
着ローラ間に基板をフィルムとともに送り込んで基板上
にフィルムをラミネートするのに際し、ラミネートが完
了する前にフィルムを所定長さに切断するようになされ
ているラミネート方法およびそれに用いられるオートカ
ットラミネータに適しているが、これに限定されるもの
ではない。連続フィルムを切断することなく複数の基板
に次々にラミネートしてゆき、後に基板間のフィルム部
分を切断するような、連続法によるラミネータにも適用
できる。
【0002】
【従来の技術】上述したようなオートカットラミネータ
は、例えば感光性材料を片面に有するフィルムをプリン
ト回路用基板にラミネートするためのものとして、特開
昭60−85927号公報に開示されている。かかるオ
ートカットラミネータでは、切断された連続フィルムの
後端部が、フィルムガイドを離れて圧着ロールへと移行
する際に張力を失い、基板上に落下することもある。か
かる状態でラミネートを行うと、フィルム後端部が基板
上でシワになったり、フィルム後端部と基板との間に気
泡が発生してしまい、製品は不良品となる。
【0003】そこで、ラミネート完了の直前までフィル
ムに十分な張力が維持されるようにして、基板へのラミ
ネート時のシワや気泡の発生を防ごうとするラミネート
方法およびラミネータが、特開2001−287271
号公報に開示されている。そのラミネート方法は、ラミ
ネートが完了する前に、フィルムの先端から所定長さの
位置にてフィルムの横方向に沿って該フィルムに断続的
な複数の切れ目を形成し、ラミネート中に、該複数の切
れ目によって構成される切れ目線が一対の圧着ローラ間
に進入する直前にフィルムの張力を増大させて該切れ目
線にてフィルムを切断させるようにしたことを特徴とす
る。
【0004】ここで、フィルムに断続的な複数の切れ目
を形成するのに用いられるカッターは、外周縁部に複数
の刃と複数の切り欠きとを交互に備えた円形ブレードで
ある。カッターと協働する部材としてカッターバックア
ップが用意される。カッターバックアップは、フィルム
の幅方向に延び、フィルムを挟んでカッターとは反対側
でフィルムを支持するフィルム支持面を有する。フィル
ム支持面に支持されたフィルムの上を円形ブレードが転
動すると、複数の刃によってフィルムには断続的な複数
の切れ目が形成される。フィルムに大きな張力を加える
と、切れ目によって構成される切れ目線(概念的な線)
からフィルムは切断される。
【0005】しかしながら、フィルム切断時に切れ目の
端部において張力方向に凹凸ができ、切断された部分が
切れ目線に沿ってきれいな直線状にならないことがあ
る。この問題を解消するため、切れ目線上で切れ目が形
成されていない部分、すなわち、切れ目どうしの間の連
結部分をあらかじめ弱化させておく方法が考えられた。
それは、外周縁部に複数の刃と複数の切り欠きとを交互
に備えた円形ブレードでフィルムに複数の断続的な切れ
目を形成する前、または、形成した後に、別の加工工具
でフィルムの連結部分に相当する箇所に溝を形成するこ
とである。この溝は、刃のつけてない加工工具で形成さ
れる押圧溝でもよいし、刃をつけた加工工具で形成され
る切り溝であってもよい。溝によって連結部分を弱化さ
れたフィルムは、大きな張力を加えられることにより、
切れ目線に沿ってきれいな直線状に切断される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで新たな問題点が
持ち上がった。円形ブレードにより形成される切れ目
と、別の加工工具によって形成される溝とが、切れ目線
上で整列しない場合が生じるのである。切れ目と溝とが
ずれると、フィルム切断部分がきれいな直線状にならな
い。
【0007】そこで本発明が解決しようとする課題は、
切れ目と溝とが切れ目線上で整合することを確実にする
ような工程を含む、基板にフィルムをラミネートする方
法および該方法に用いるラミネータを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明によれば、ロール状態から繰り出された連続
フィルムを基板上にラミネートする方法にして、ラミネ
ートが完了する前に、前記フィルムの所定の位置にて該
フィルムの幅方向に沿って断続的な複数の切れ目を形成
しておくラミネート方法において、円形ブレードの形態
をしたカッターを、カッターバックアップに支持された
前記フィルム上で転動させることにより、前記フィルム
に前記断続的な複数の切れ目を形成すると同時に、該複
数の切れ目によって構成される切れ目線上にて切れ目と
切れ目との間の連結部分に溝を形成することを特徴とす
る、ラミネート方法が提供される。
【0009】前記溝は、前記円形ブレードで前記フィル
ムを押圧して形成される押圧溝とすることができる。あ
るいはまた、前記溝を、前記円形ブレードで前記フィル
ムをその厚さ全体にまでは達しない深さに切って形成さ
れる切り溝とすることもできる。
【0010】本発明によればさらに、ロール状態から繰
り出された連続フィルムを基板上にラミネートするため
のラミネータにして、ラミネートが完了する前に、前記
フィルムの所定の位置にて該フィルムの幅方向に沿って
断続的な複数の切れ目を形成しておくラミネータにおい
て、円形ブレードの形態をしたカッターと、前記フィル
ムの幅方向に延びるカッターバックアップにして、前記
フィルムを挟んで前記カッターとは反対側で該フィルム
を支持するフィルム支持面を有するカッターバックアッ
プとを備えており、前記円形ブレードの外周縁部の形状
と、前記カッターバックアップの前記フィルム支持面の
形状とが、前記円形ブレードを前記フィルム支持面に支
持された前記フィルム上で転動させたときに互いに協働
して、前記フィルムに前記断続的な複数の切れ目を形成
すると同時に、該複数の切れ目によって構成される切れ
目線上にて切れ目と切れ目との間の連結部分に溝を形成
するようになされている、ラミネータも提供される。
【0011】前記円形ブレードの外周縁部は、複数の刃
と複数の切り欠きとを交互に備えているものとし、該切
り欠きが底縁を有しており、前記カッターバックアップ
の前記フィルム支持面が平坦な弾性面であり、該平坦な
弾性面と前記底縁とは互いに協働して前記連結部分に前
記溝を形成するように構成することができる。
【0012】前記底縁には刃がつけられておらず、前記
溝が、前記底縁が前記平坦な弾性面に前記フィルムを押
しつけるようにして該フィルムに形成する押圧溝である
ようにすることができる。
【0013】あるいはまた、前記底縁には刃がつけられ
ており、前記溝が、前記底縁が前記平坦な弾性面上の前
記フィルムをその厚さ全体にまでは達しない深さに切る
ことにより形成される切り溝であるようにすることこと
ができる。
【0014】別の形態として、前記円形ブレードの外周
縁部を、連続した刃を備えたものとし、前記カッターバ
ックアップの前記フィルム支持面が、長手方向に沿って
断続的に配置された複数の凹所を有する弾性面であり、
前記溝が、前記円形ブレードの前記連続した刃が前記フ
ィルムを前記凹所内に押し込みながら該フィルムをその
厚さ全体にまでは達しない深さに切ることにより形成さ
れる切り溝であるようにすることもできる。
【0015】前記凹所は円形のくぼみとすることができ
る。あるいはまた、前記凹所を、前記カッターバックア
ップ部材の横方向に延びる溝形のくぼみとすることもで
きる。
【0016】さらに、前記凹所内に、前記フィルム支持
面よりも柔らかい弾性部材を配置するようにしてもよ
い。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によるラミネータ
の一実施例におけるカッターおよびカッターバックアッ
プならびにその周辺の部材を示す図である。カッター1
は、円形ブレード2の形態をしている。この円形ブレー
ド2は、外周縁部に連続した刃3を備えている。円形ブ
レード2は、レバー4のほぼ中央に枢着されている。レ
バー4の一端はピン5によってホルダ6に枢着されてい
る。レバー4の他端とホルダ6との間には圧縮バネ7が
設けられている。バネ7は、レバー4に枢着された円形
ブレード2を図で見て下方に押している。
【0018】図で見てカッター1の下方には、カッター
バックアップ8が位置づけられている。カッターバック
アップ8は、フィルム9の幅方向に延びている。カッタ
ーバックアップ8は、カッター1によってフィルム9に
切れ目を形成するときに、フィルム9を挟んでカッター
1とは反対側でフィルム9と接してこれを支持するフィ
ルム支持面10を有している。フィルム支持面10は、
カッターバックアップ8の長手方向に延びるように配置
された弾性体11の上面となる弾性面である。弾性体1
1は、カッター1でフィルム9に切れ目を形成する際、
円形ブレード2の刃3を損傷から保護する。また、フィ
ルム9に切れ目を形成する際に該フィルム9を安定して
保持するため、カッターバックアップ8の、弾性体11
の両側でフィルム9と接してこれを支持する面12に
は、フィルム吸着用の吸引孔13が開口している。この
吸引孔13は、吸引溝としてもよい。吸引孔13または
吸引溝は、図示しない負圧源に連通している。
【0019】カッター1を保持するホルダ6は、リニア
ベアリング14を介してリニアレール15上にスライド
可能に装架される。リニアレール15は、ラミネータの
左右の側板にそれぞれ取り付けられた一対のフレーム間
に延びている。
【0020】図示しないモータにより駆動されるベルト
16は、一方の側で、ホルダ6の突出部17に形成され
た凹所18内に嵌め込まれ、その上からクランプ板19
をボルト止めされることにより、ホルダ6と結合され
る。したがって、ベルト16を左右に駆動することによ
り、カッター1を保持するホルダ6をカッターバックア
ップ8の長手方向すなわちフィルム9の幅方向に沿って
移動させることができる。
【0021】バックアップ8の弾性体11の上面である
フィルム支持面10には、複数の凹所20がカッターバ
ックアップ8の長手方向に沿って断続的に配置されてい
る。図2(1)に示すように、この凹所20は円形のく
ぼみである。しかしながら、この凹所20の代わりに、
図2(2)に示すように、カッターバックアップ8の横
方向に延びる溝形のくぼみである凹所21を利用しても
よい。
【0022】ベルト16を駆動させると、円形ブレード
2は、バネ7の作用により刃3をカッターバックアップ
8のフィルム支持面12上のフィルム9に押しつけられ
たまま、フィルム9上を転動する。それによって、凹所
20が設けられた箇所以外のフィルム支持面10に支持
されたフィルム9の部分には、円形ブレード2の外周縁
部に形成された刃3がフィルム9を貫通するように入り
込み、切れ目が形成される。一方、凹所20に面したフ
ィルム9の部分は、刃3によって凹所20内に押し込ま
れながら、フィルム9の厚さ全体にまでは達しない深さ
の切り溝を形成される。このようにして、フィルム9に
複数の断続的な切れ目を形成すると同時に、切れ目と切
れ目との間の連結部分に弱化用の溝を形成することがで
きる。これらの切れ目と連結部分の溝とは、単一の加工
工具であるカッター1によって形成されるものなので、
切れ目線上で確実に整合する。
【0023】凹所20の径の大きさおよび深さ、凹所2
0の相互配置間隔、バネ7によるフィルム9へのカッタ
ー1の押圧力、弾性体11の硬さなどを調整することに
より、最適な切れ目および連結部分の溝を形成すること
ができる。
【0024】凹所20または凹所21には、フィルム支
持面10よりも柔らかい弾性部材を配置してもよい。か
かる弾性部材は、円形ブレード2の刃3によってフィル
ム9の一部が凹所20,21内に押し込まれようとする
ときにある程度の抵抗を与え、その結果として、フィル
ム9の連続部分に深めの切り溝を与える図3は別の形態
のカッター1’を示す。カッター1’は、円形ブレード
2’の形態をしており、この円形ブレード2’は、外周
縁部に複数の刃22と複数の切り欠き23とを交互に備
えている。切り欠き23は底縁24を有している。この
カッター1’と共に使用されるカッターバックアップ8
の弾性体11には、凹所20または21を形成しない。
したがって、この場合のフィルム支持面10は全体的に
平坦な弾性面を呈する。この平坦な弾性面であるフィル
ム支持面10と、切り欠き23の底縁24とが互いに協
働して、フィルム9の切れ目と切れ目との間の連結部分
に溝を形成する。
【0025】詳細に言えば、カッターバックアップ8の
平坦なフィルム支持面10に支持されたフィルム9の上
でカッター1’を転動させると、刃22によってフィル
ム9に複数の断続的な切れ目が形成されると同時に、切
り欠き23の底縁24によって連結部分に溝が形成され
る。底縁24に刃がつけられていない場合には、底縁2
4がフィルム支持面10である平坦な弾性面にフィルム
9を押し付けるようにして連結部分に押圧溝を形成す
る。また、底縁24に刃がつけられている場合には、底
縁24はフィルム9の連結部分をその厚さ全体にまでは
達しない深さに切ることにより、連結部分に切り溝を形
成する。
【0026】本発明の一実施例によるラミネータを図4
および図5に示す。このラミネータは、基板25に感光
性材料付きのフィルム9をラミネートするためのもので
ある。図示したラミネータは、連続フィルム9を巻いた
状態のフィルムロール26と、該フィルムロール26か
ら繰り出された連続フィルム9の先端を基板25に仮付
けするための仮付け部材27、27’とを備えている。
上側の仮付け部材27は、仮付け準備位置(図4(1)
に破線で示す)から矢印Bで示すように下方に移動して
基板25に近づく。このとき、仮付け部材27に形成さ
れた吸引孔37の吸着作用により、仮付け部材27は連
続フィルム9の先端を一時的に保持し、基板25に仮付
けする。仮付け完了後、フィルム先端を基板25に付着
させたまま、仮付け部材27は矢印Cに示すように上方
へ移動して仮付け準備位置へと戻る。
【0027】連続フィルム9がロール26から繰り出さ
れるとき、一対のストリップローラ28(図4(3)参
照)により、フィルム9の外表面の保護フィルム29が
剥がされる。剥がされた保護フィルム29はロール30
の形状に巻かれる。
【0028】ラミネータはさらに、一対の圧着ローラ3
1を備えている。連続フィルム9の先端を仮付けされた
基板25は、ローラコンベヤのような搬送装置(図示せ
ず)によってフィルム9とともに一対の圧着ローラ31
間に送り込まれることにより、該フィルム9を連続的に
表面に圧着されてゆく。
【0029】本発明によるラミネータはさらに、図1に
示すカッター1(または図3に示すカッター1’)およ
び図2に示すカッターバックアップ8を備えている。カ
ッターバックアップ8は、フィルム9の幅寸法を越える
横方向長さを有している。
【0030】カッター1(1’)およびカッターバック
アップ8によってフィルムの幅方向に沿って断続的な複
数の切れ目を形成した後、回転する一対の圧着ローラ3
1間への連続フィルム9の送りを停止させることによ
り、フィルムの張力を一時的に増大させることができ
る。このフィルム張力の増大により、複数の切れ目から
構成される切れ目線(概念的な線)にてフィルム9を切
断することができる。フィルム送りを停止させてフィル
ムの張力を一時的に増大させるための張力付与機構とし
て、前述した一対のストリップローラ28を利用するこ
とができる。ストリップローラ28を、走行する連続フ
ィルム9を一時的に強く挟持して停止させることのでき
るピンチローラとして機能させるのである。
【0031】別の実施例においては、張力付与機構とし
て、連続フィルムのロール26の回転を停止させるブレ
ーキ機構(図示せず)を採用することができる。ラミネ
ート時に連続フィルム9を繰り出すように回転するロー
ル26にブレーキをかけて停止させることにより、フィ
ルム送りを中断させ、フィルム9に一時的に大きな張力
を作用させることができる。
【0032】さらに変形した実施例においては、張力付
与機構として、ラミネート時に連続フィルム9を繰り出
すように回転するロール26を逆転させる機構(図示せ
ず)を採用することができる。この場合、張力の一時的
な増大によってフィルムが切断された後、新たに形成さ
れた連続フィルムの先端が持ち上げられる。フィルム先
端を仮付け準備位置まで持ち上げておくと、次の基板へ
のラミネート作業を迅速に行うことができる。
【0033】さらに別の実施例においては、張力付与機
構として、仮付け部材27の真空吸引孔37、フィルム
ガイド36の真空吸引孔38およびカッターバックアッ
プ8の真空吸引孔13のうちの少なくとも一つを利用す
る。すなわち、これらの3つの部材のうちの任意の一つ
又は二つの部材、あるいは全ての部材の吸引孔を同時に
作動させてフィルム9を吸着させることにより、フィル
ム9の張力を一時的に増大させるのである。
【0034】このように、フィルムに切れ目を形成した
後に該フィルムの張力を増大させることによりフィルム
を切断する、という方法をとることによって、ラミネー
トが完了する直前までフィルムに十分な張力を与えるこ
とが可能になる。
【0035】本発明によるラミネート方法の一実施例を
説明する。まず、フィルムロール26から繰り出された
連続フィルム9の先端部分を仮付け部材27の吸着作用
によって保持し、前述したように基板25の前端部に仮
付けする(図4(1))。基板25の前端部のどの位置
に仮付けするかは、フィルムの貼付形態いかんによる。
基板25の全面にフィルムを貼る場合には、基板25の
前端エッジに近い位置に仮付けする。基板25の周縁に
はフィルムを貼らないようにする場合には、基板25の
前端エッジから内側へ入り込んだ位置に仮付けする。
【0036】仮付け部材27は、仮付け作業が終了して
仮付け準備位置へと戻った後、カッターバックアップ8
とともに、さらに上方の案内位置(図4(2)の位置)
へと移動する。次に、基板25はローラコンベヤのよう
な搬送装置(図示せず)によって一対の圧着ローラ31
間に送り込まれ、フィルムガイド36によって案内され
るフィルム9は該圧着ローラ間にて基板25上に連続的
にラミネートされてゆく。
【0037】次に、フィルムをラミネートしている間
に、該フィルム9からその基板25にラミネートすべき
所定長さのフィルムシートを形成すべく、その準備段階
として前述のごとくフィルム9の幅方向に沿って断続的
な複数の切れ目と溝とを同時に形成する。そのために、
切れ目を入れるべきフィルム上の位置がカッター1
(1’)に到達したならば、該カッター1(1’)は、
カッターバックアップ8および仮付け部材27ととも
に、フィルム9の走行速度と実質的に等しい速度でフィ
ルム9と同じ方向に移動する(図4(2)の矢印D)。
このようにしてフィルム9とカッター1(1’)および
カッターバックアップ8との間の相対速度をゼロにした
状態で、カッター1(1’)をフィルム9の幅方向に沿
って移動させる(図5(1))。カッター1(1’)
が、カッターバックアップ8に支持されたフィルム9上
を転動することにより、フィルム9には複数の切れ目お
よび溝が断続的に形成される。これら複数の切れ目によ
り概念的に構成される線(仮想線)を「切れ目線」と呼
ぶ。
【0038】切れ目および溝が形成された後、仮付け部
材27,カッター1(1’)およびカッターバックアッ
プ8は、仮付け準備位置で移動を停止するが、圧着ロー
ラ31によるフィルム9のラミネートは中断することな
く続けられる。したがって、まだ連続状態であるフィル
ム9に加わる張力は、ラミネート作業当初と変わらな
い。
【0039】そして、ラミネート作業が完了する直前、
すなわち、切れ目線が一対の圧着ローラ31間に入り込
む直前に、前述した張力付与機構を作用させる。すなわ
ち、一対のストリップローラ28をピンチロールとして
フィルム9を強く挟持させたり、連続フィルムのロール
26の回転を停止させたり、該ロール26の回転を逆転
させたり、仮付け部材27の真空吸引孔37、フィルム
ガイド36の真空吸引孔38およびカッターバックアッ
プ8の真空吸引孔13のうちの少なくとも一つを同時に
作動させてフィルム9を吸着させたりする。すると、フ
ィルム9は張力が一時的に増大し、切れ目線の箇所で引
き裂かれるように切断される(図4(3)および図5
(2))。
【0040】このようにして所定の長さに形成されたフ
ィルムシート9’の後端部には、もはや張力は作用して
いない。しかし、該フィルム後端部の最大長さは図5
(2)にAで示すように非常に短いので、基板25上に
垂れ落ちたりする心配がないのはもちろんのこと、瞬時
にして基板25にラミネートされてしまうので、シワや
気泡が発生することもない。
【0041】この実施例におけるラミネータはさらに、
切断された連続フィルム9の新たな先端を圧着ローラ3
1の近くから仮付け準備位置まで引き上げるための機構
32(図4(3)参照)を備えている。この機構32
は、もともとフィルム張力を調整するための機構で、フ
ィルム9に接してこれを案内するガイドローラ33(中
間ローラ)と、一端にて該ガイドローラ33を回転可能
に支持するとともに他端にてラミネータの側板(図示せ
ず)に枢着されているレバー34と、一端を該レバー3
4に枢着され、他端をラミネータの側板に枢着されてい
るエアシリンダ装置35とによって構成されている。一
枚の基板25についてラミネートが終了し、切断された
連続フィルム9の先端が圧着ローラ31の近くにあると
き(図4(3)および図5(2))、エアシリンダ装置
35を作動させて伸長させることによりガイドローラ3
3をフィルム9に接触させたまま破線位置に向けて移動
させると、フィルム9の先端を持ち上げることができ
る。前述したように、フィルムの先端を持ち上げるに
は、連続フィルムのロール26を逆転させてもよい。こ
のようにして、フィルム切断により新たに形成された連
続フィルム9の先端は、圧着ローラ31の直前の位置か
ら矢印E(図5(2))の方向へと、仮付け準備位置ま
で引き上げられる(図5(3))。フィルム先端の仮付
け準備位置は、カッターバックアップ8の中央位置すな
わちカッター1(1’)の位置である。フィルム先端を
仮付け準備位置へと移動させておけば、次の基板へのフ
ィルムラミネート作業の準備を迅速に行うことができ
る。
【0042】図5(3)の状態から図4(1)の状態へ
と移行することにより、次の基板へのフィルムラミネー
ト作業を進めることができる。本発明によるラミネート
方法およびラミネータの実施例について、連続フィルム
から切り取られたフィルムシートを一枚一枚の基板にラ
ミネートしてゆくオートカットラミネータに適用した場
合を説明してきたが、本発明は、連続フィルムを切らず
に次々と複数の基板にラミネートしてゆき、後で基板間
のフィルム部分を切断する連続法においても適用可能で
ある。ラミネート完了前にフィルムに形成された切れ目
から構成される切れ目線は、フィルムに大きな張力をか
けてフィルムを切断するときばかりでなく、所定領域の
保護フィルムだけを剥ぎ取るときにも利用できる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、単一のカッターとカッ
ターバックアップとによって、フィルムに切れ目と弱化
用の溝とを同時に形成することができるので、切れ目線
上で切れ目と溝とを確実に整合することができる。した
がって、フィルムをきれいな直線状に切断することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるラミネータにおける
カッターおよびカッターバックアップならびにその周辺
部材を示す断片図であり、(1)は平面図、(2)は側
面図。カッターバックアップは断面で示してある。
【図2】 図1のカッターと共に使用されるカッターバ
ックアップの二つの例を、フィルム支持面を上にした状
態で見た断片平面図。
【図3】 カッターの別の実施例を示す図であり、
(1)は平面図、(2)は側面図。
【図4】 本発明の一実施例によるラミネータと、該ラ
ミネータによってフィルムを基板にラミネートする方法
とを説明するための一連の側面図。(1)は基板の前端
部に連続フィルムの先端を仮付けする状態を示す図、
(2)は圧着ローラによって連続フィルムを基板にラミ
ネートしながら、該フィルムの横方向に沿って断続的な
複数の切れ目および溝を形成してゆく状態を示す図、
(3)はラミネート作業の終盤段階でフィルムの切れ目
線が圧着ローラ間に入り込む直前にフィルムの張力を増
大させて該切れ目線の箇所でフィルムを切断した直後の
状態を示す。
【図5】 本発明によるラミネート方法の後半段階を説
明するための一連の側面図。(1)はフィルムの幅方向
に沿って断続的な複数の切れ目および溝を形成した直後
の状態を示す。(2)はラミネート作業の終盤段階でフ
ィルムの切れ目線が圧着ローラ間に入り込む直前にフィ
ルムの張力を増大させて該切れ目線の箇所でフィルムを
切断した直後の状態を示す。(3)はフィルムのラミネ
ートが完了した後に連続フィルムの先端を仮付け準備位
置へと引き上げた状態を示す。
【符号の説明】
1,1’ カッター、2 円形ブレード、3 連続した
刃、4 レバー、5 ピン、6 ホルダ、7 圧縮バ
ネ、8 カッターバックアップ、9 フィルム、9’
フィルムシート、10 フィルム支持面、11 弾性
体、12 フィルムを支持する面、13 吸引孔、14
リニアベアリング、15 リニアレール、16 ベル
ト、17 ホルダの突出部、18 突出部の凹所、19
クランプ板、20、21 フィルム支持面の凹所、2
2 複数の刃、23 切り欠き、24底縁、25 基
板、26 フィルムロール、27、27’ 仮付け部
材、28ストリップローラ、29 保護フィルム、30
保護フィルムのロール、31圧着ローラ、32 連続
フィルムの先端を引き上げるための機構、33 ガイド
ローラ、34 レバー、35 エアシリンダ装置、36
フィルムガイド、37仮付け部材の吸引孔、38 フ
ィルムガイドの吸引孔。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール状態から繰り出された連続フィル
    ムを基板上にラミネートする方法にして、ラミネートが
    完了する前に、前記フィルムの所定の位置にて該フィル
    ムの幅方向に沿って断続的な複数の切れ目を形成してお
    くラミネート方法において、 円形ブレードの形態をしたカッターを、カッターバック
    アップに支持された前記フィルム上で転動させることに
    より、前記フィルムに前記断続的な複数の切れ目を形成
    すると同時に、該複数の切れ目によって構成される切れ
    目線上にて切れ目と切れ目との間の連結部分に溝を形成
    することを特徴とする、ラミネート方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のラミネート方法におい
    て、 前記溝が、前記円形ブレードで前記フィルムを押圧して
    形成される押圧溝であることを特徴とする、ラミネート
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のラミネート方法におい
    て、 前記溝が、前記円形ブレードで前記フィルムをその厚さ
    全体にまでは達しない深さに切って形成される切り溝で
    あることを特徴とする、ラミネート方法。
  4. 【請求項4】 ロール状態から繰り出された連続フィル
    ムを基板上にラミネートするためのラミネータにして、
    ラミネートが完了する前に、前記フィルムの所定の位置
    にて該フィルムの幅方向に沿って断続的な複数の切れ目
    を形成しておくラミネータにおいて、 円形ブレードの形態をしたカッターと、前記フィルムの
    幅方向に延びるカッターバックアップにして、前記フィ
    ルムを挟んで前記カッターとは反対側で該フィルムを支
    持するフィルム支持面を有するカッターバックアップと
    を備えており、 前記円形ブレードの外周縁部の形状と、前記カッターバ
    ックアップの前記フィルム支持面の形状とが、前記円形
    ブレードを前記フィルム支持面に支持された前記フィル
    ム上で転動させたときに互いに協働して、前記フィルム
    に前記断続的な複数の切れ目を形成すると同時に、該複
    数の切れ目によって構成される切れ目線上にて切れ目と
    切れ目との間の連結部分に溝を形成するようになされて
    いる、ラミネータ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のラミネータにおいて、 前記円形ブレードの外周縁部が、複数の刃と複数の切り
    欠きとを交互に備えており、該切り欠きが底縁を有して
    おり、前記カッターバックアップの前記フィルム支持面
    が平坦な弾性面であり、該平坦な弾性面と前記底縁とが
    互いに協働して前記連結部分に前記溝を形成するように
    なされていることを特徴とする、ラミネータ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のラミネータにおいて、 前記底縁には刃がつけられておらず、前記溝が、前記底
    縁が前記平坦な弾性面に前記フィルムを押しつけるよう
    にして該フィルムに形成する押圧溝であることを特徴と
    する、ラミネータ。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のラミネータにおいて、 前記底縁には刃がつけられており、前記溝が、前記底縁
    が前記平坦な弾性面上の前記フィルムをその厚さ全体に
    までは達しない深さに切ることにより形成される切り溝
    であることを特徴とする、ラミネータ。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載のラミネータにおいて、 前記円形ブレードの外周縁部が、連続した刃を備えてお
    り、前記カッターバックアップの前記フィルム支持面
    が、長手方向に沿って断続的に配置された複数の凹所を
    有する弾性面であり、前記溝が、前記円形ブレードの前
    記連続した刃が前記フィルムを前記凹所内に押し込みな
    がら該フィルムをその厚さ全体にまでは達しない深さに
    切ることにより形成される切り溝であることを特徴とす
    る、ラミネータ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のラミネータにおいて、 前記凹所が円形のくぼみであることを特徴とする、ラミ
    ネータ。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載のラミネータにおい
    て、 前記凹所が、前記カッターバックアップ部材の横方向に
    延びる溝形のくぼみであることを特徴とする、ラミネー
    タ。
  11. 【請求項11】 請求項8ないし10のいずれかに記載
    のラミネータにおいて、 前記凹所内に、前記フィルム支持面よりも柔らかい弾性
    部材が配置されていることを特徴とする、ラミネータ。
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