JP3704159B2 - 排ガス処理方法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、排ガス処理に関するものである。
背景技術
従来、ボイラ排ガス、焼結炉排ガス、廃棄物焼却炉排ガス等の硫黄酸化物(SOx)及び窒素酸化物(NOx)を含有する排ガスを処理する排ガス処理装置においては、硫黄酸化物濃度が比較的低い排ガスを、活性炭、活性コークス、活性チャー等の炭素質触媒が充填(てん)された移動層反応器に通し、約60〜180〔℃〕の処理温度、すなわち、低温領域で処理を行うようにしている。
この場合、排ガス中の硫黄酸化物及び窒素酸化物の除去(脱硫及び脱硝)を同時に行うために、また、移動層反応器の炭素質触媒を繰り返し使用するために、前記排ガスにアンモニアガス(NH3)が注入される(特開昭50−92858号公報参照)。
ところが、前記排ガス処理装置においては、低温領域において排ガスの処理が行われるので、窒素酸化物を効率よく除去することができない。そこで、窒素酸化物を効率よく除去するために、処理温度を200〔℃〕以上にすることが考えられるが、その場合、炭素質触媒の一部が排ガス中に存在する酸素と反応して炭酸ガスになってしまう。
しかも、通常、ボイラ排ガス、廃棄物焼却炉排ガス等の排ガスの温度は、エアヒータ、ボイラ等の出口で150〔℃〕前後であり、焼結炉排ガス等の排ガスの温度は、約100〔℃〕前後であるので、処理温度を200〔℃〕以上にするために予熱を行わなければならない。
そこで、100〜150〔℃〕前後の低温領域で硫黄酸化物及び窒素酸化物を同時に除去することができるようにした排ガス処理装置が提供されている(特公昭59−11329号公報参照)。
この場合、直交流式の移動層反応器を2基使用し、まず、アンモニアガスが注入された排ガスを、第1の移動層反応器に供給して大部分の硫黄酸化物を除去し、その後、第1の移動層反応器から排出された排ガスに再びアンモニアガスを注入し、この排ガスを第2の移動層反応器に供給して窒素酸化物を除去するようにしている。
ところで、排ガスにアンモニアガスを注入して硫黄酸化物及び窒素酸化物を除去する方法においては、排ガス中の硫黄酸化物が炭素質触媒と接触し、式(1)及び(2)に示すように、炭素質触媒に吸着され、硫酸となって除去される。
SO2+1/2O2+H2O→H2SO4 ……(1)
SO3+H2)O→H2SO4 ……(2)
そして、前記硫酸とアンモニアガスとが、式(3)及び(4)に示すように反応(中和反応)して、アンモニウム塩に変わる。
2SO4+NH3→NH4HSO4 ……(3)
NH4HSO4+NH3→(NH42SO4 ……(4)
このように、炭素質触媒は、硫酸及びアンモニウム塩を吸着して次第に不活化するので、加熱して再生する必要がある。
一方、排ガス中の窒素酸化物は、炭素質触媒の触媒作用によってアンモニアガスと反応し、式(5)に示すように、窒素になる。
NH3+NO+1/4O2→N2+3/2H2O ……(5)
ここで、150〔℃〕前後又はそれ以下の低温領域で排ガスの処理を行うと、アンモニアガスの大部分が、前記式(3)及び(4)の反応によって消費される。
このため、150〔℃〕前後又はそれ以下の低温領域で窒素酸化物を除去する場合、必要なアンモニアガスの注入量は、前記式(3)及び(4)の反応によって消費される量を加えて設定する必要がある。
すなわち、アンモニアガスの注入量と脱硝率との間にはほぼ次のような関係がある。
(アンモニアガスの注入量〔ppm〕)=(硫黄酸化物濃度〔ppm〕×脱硫率)×(炭素質触媒に吸着されるNH4 +/SO4 2-のモル比0.5〜2.0)+(窒素酸化物濃度〔ppm〕×脱硝率)+(アンモニアガスの吸着量〔ppm〕)+(アンモニアガスのリーク量〔ppm〕)
特に、脱硝率を高くするためにアンモニアガスの注入量を多くすると、炭素質触媒に吸着されるNH4 +/SO4 2-のモル比(0.5〜2.0)は、1前後又はそれ以上になる。この場合、このような炭素質触媒を加熱して再生しても、アンモニウム塩の窒素への分解率は低くなってしまう。炭素質触媒の表面に吸着されたNH4 +を加熱し再生したときの窒素への分解のメカニズムは明確ではないが、以下のように考えられる。
すなわち、炭素質触媒の表面に吸着された硫酸及び該硫酸のアンモニウム塩は、次の式のように、炭素質触媒の加熱過程でまず解離する。
2SO4→SO3+H2O ……(6)
(NH42SO4→NH4HSO4+NH3 ……(7)
NH4HSO4→NH3+SO3+H2O ……(8)
その後、三酸素硫黄、アンモニアガス等は、次の式のように、酸化還元反応によって二酸化硫黄及び窒素に分解される。
2/3NH3+SO3→SO2+H2O+1/3N2 ……(9)
SO3+1/2C→SO2+1/2CO2 ……(10)
式(9)から明らかなように、NH4 +の吸着量がSO4 2-の吸着量に比べて多いほどNH4 +の窒素への分解率は低くなる。
その結果、アンモニアガスの注入量が多い運転条件で使用された炭素質触媒を加熱し再生して硫黄酸化物を回収すると、該硫黄酸化物に多量のアンモニアガスが混入してしまう。この場合、回収された硫黄酸化物から硫酸、硫黄等を副生品として得ようとしても、副生品の純度が低くなったり、副生品を生成する装置が閉塞(そく)したりしてしまう。
また、回収された硫黄酸化物を水洗によって精製しようとすると、排水中にアンモニウム塩等が大量に溶解して損失が生じてしまう。
さらに、100〔℃〕前後又はそれ以下の排ガスにアンモニアガスを注入して硫黄酸化物及び窒素酸化物を除去すると、炭素質触媒に吸着されたアンモニウム塩によって、炭素質触媒の細孔が破壊され、炭素質触媒が粉化してしまう。なお、この場合、アンモニアガスの注入量を多くして脱硝率を高くするほどアンモニウム塩の生成量が多くなり、炭素質触媒の粉化は顕著になる。
そこで、排ガスの流れ、すなわち、排ガス流を二つに分割するようにした排ガス処理装置が提供されている(特公平1−54089号公報参照)。
この場合、排ガス流を第1、第2の排ガス流に分割し、第1の排ガス流の排ガスにアンモニアガスを注入し、この排ガスを第1の移動層反応器に供給し、第2の排ガス流の排ガスを第2の移動層反応器に供給するとともに、第1の移動層反応器の底部から排出された炭素質触媒を第2の移動層反応器の頂部に供給し、第2の移動層反応器の底部から排出された炭素質触媒を再生器で加熱し再生した後、第1の移動層反応器の頂部に供給するようにしている。
この場合、第1の移動層反応器内の炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は約1であるが、第1の移動層反応器から排出された炭素質触媒は第2の移動層反応器において再びほぼ同じ量のSO4 2-を吸着するので、第2の移動層反応器から排出された炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は約0.5になる。したがって、第2の移動層反応器から排出された炭素質触媒を加熱し再生して硫黄酸化物を回収したときに、該硫黄酸化物に多量のアンモニアガスが混入するのを防止することができる。
しかしながら、前記従来の排ガス処理装置においては、第1の移動層反応器から排出された炭素質触媒同士が互いに混合されて第2の移動層反応器に供給されるので、第1の移動層反応器内においてガス入口側を下降して、窒素酸化物、アンモニアガス、ハロゲン化水素等を多く吸着した炭素質触媒が、第2の移動層反応器内においてガス出口側を下降すると、窒素酸化物、アンモニアガス、ハロゲン化水素等が脱離して排ガスに混入してしまい、排ガス処理装置の処理能力が低下してしまう。
また、2基の移動層反応器が必要になるだけでなく、2基の移動層反応器間で炭素質触媒を搬送するためのコンベヤ等の移送ラインが必要になるので、コストが高くなってしまう。
本発明は、前記従来の排ガス処理装置の問題点を解決して、回収された硫黄酸化物に多量のアンモニアガスが混入することがなく、低温領域で硫黄酸化物及び窒素酸化物を除去することができ、処理能力を高くすることができ、コストを低くすることができる排ガス処理方法を提供することを目的とする。
発明の開示
そのために、本発明の排ガス処理方法においては、炭素質触媒が収容された直交流式の移動層に排ガスを通過させて排ガスの処理を行うとともに、該排ガスの処理に伴って不活化した炭素質触媒を再生するようになっている。
そして、排ガス流を複数の排ガス流に分割し、各排ガス流のうちの所定の排ガス流の排ガスにアンモニアガスを所定の注入量注入し、該アンモニアガスが所定の注入量注入された排ガスを炭素質触媒が収容された前記移動層の所定の部分に供給し、前記アンモニアガスが注入されない排ガス、又はアンモニアガスの注入量が前記所定の注入量より少なくされた排ガスを、前記移動層における所定の部分の下方に連続させて形成された部分に供給して排ガスの処理を行う。
また、前記移動層の底部から排出されて再生器に供給される炭素質触媒に吸着されたNH4 +/SO4 2-のモル比が1以下になるように、前記アンモニアガスの注入量を調節する。
この場合、前記移動層の所定の部分の炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は大きいが、移動層を下方に移動するのに伴って、炭素質触媒がSO4 2-を吸着するので、移動層反応器から排出された炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は十分に小さくなる。したがって、移動層反応器から排出された炭素質触媒を加熱し再生して硫黄酸化物を回収したときに、硫黄酸化物に多量のアンモニアガスが混入するのを防止することができる。
また、アンモニアガスが排ガスに注入されるので、低温領域で硫黄酸化物及び窒素酸化物を除去することができる。
そして、炭素質触媒は1基の移動層反応器内を上方から下方に向けて均一に下降させられるので、移動層内の炭素質触媒同士が互いに混合されることがない。したがって、ガス入口室側において炭素質触媒に吸着された窒素酸化物、アンモニアガス、ハロゲン化水素等が、ガス出口室側において脱離して排ガスに混入することがなくなるので、排ガス処理装置の処理能力を高くすることができる。
また、1基の移動層反応器を配設するだけでよいので、炭素質触媒を搬送するためのコンベヤ等の移送ラインが不要になり、排ガス処理装置のコストをその分低くすることができる。
本発明の他の排ガス処理方法においては、さらに、前記アンモニアガスが注入された排ガスを、前記移動層の上部に供給し、前記アンモニアガスが注入されない排ガスを、前記移動層の下部に供給する。
この場合、移動層の上部の炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は大きいが、移動層を下方に移動するのに伴って、炭素質触媒がSO4 2-を吸着するので、移動層反応器から排出された炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は十分に小さくなる。したがって、移動層反応器から排出された炭素質触媒を加熱し再生して硫黄酸化物を回収したときに、硫黄酸化物に多量のアンモニアガスが混入するのを防止することができる。
本発明の更に他の排ガス処理方法においては、さらに、前記アンモニアガスが注入された排ガスを、前記移動層の上部及び中間部に供給し、前記アンモニアガスが注入されない排ガスを、前記移動層の下部に供給する。
この場合、移動層の上部及び中間部の炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は大きいが、移動層を下方に移動するのに伴って、炭素質触媒がSO4 2-を吸着するので、移動層反応器から排出された炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は十分に小さくなる。したがって、移動層反応器から排出された炭素質触媒を加熱し再生して硫黄酸化物を回収したときに、硫黄酸化物に多量のアンモニアガスが混入するのを防止することができる。
本発明の更に他の排ガス処理方法においては、さらに、前記移動層の上部に供給される排ガスに注入されるアンモニアガスの量は少なくされ、前記移動層の中間部に供給される排ガスに注入されるアンモニアガスの量は多くされる。
この場合、移動層の上部及び中間部の炭素質触媒上におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は大きいが、移動層を下方に移動するのに伴って、炭素質触媒がSO4 2-を吸着するので、移動層反応器から排出された炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は十分に小さくなる。したがって、移動層反応器から排出された炭素質触媒を加熱し再生して硫黄酸化物を回収したときに、硫黄酸化物に多量のアンモニアガスが混入するのを防止することができる。
そして、各排ガス流の排ガスに、それぞれ適量のアンモニアガスが注入されるので、移動層の上部におけるアンモニアガスのリーク量を少なくすることができるとともに、脱硝率を高くすることができる。また、再生器において炭素質触媒の再生に伴って発生させられる脱離ガス中のアンモニアガスの量を少なくすることもできる。
本発明の更に他の排ガス処理方法においては、さらに、前記排ガス流を第1、第2の排ガス流に分割し、第1の排ガス流の排ガスにアンモニアガスを注入し、アンモニアガスが注入された排ガスを前記移動層の上部に供給し、第2の排ガス流の排ガスに、前記第1の排ガス流の排ガスに注入されるアンモニアガスの1/3以下の量のアンモニアガスを注入し、該アンモニアガスが注入された第2の排ガス流の排ガスを前記移動層の下部に供給する。
この場合、移動層反応器から排出されたNH4 +とSO4 2-とのモル比(NH4 +/SO4 2-)を1以下にすることができる。
本発明の更に他の排ガス処理方法においては、さらに、前記移動層内を下降する炭素質触媒の流れは複数に分割される。
この場合、前記移動層を下降する炭素質触媒の流れは複数に分割されるので、移動層内の炭素質触媒同士が互いに混入されるのを確実に防止することができる。したがって、ガス入口室側において炭素質触媒に吸着された窒素酸化物、アンモニアガス、ハロゲン化水素等が、ガス出口室側において脱離して排ガスに混入することがなくなるので、排ガス処理装置の処理能力を一層高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施の形態における排ガス処理装置の概略図、第2図は本発明の第2の実施の形態における排ガス処理装置の概略図、第3図は第2図のX−X断面図、第4図は本発明の第3の実施の形態における排ガス処理装置の概略図、第5図は移動層の出口側のアンモニアガスのリーク量のパターンを示す図、第6図は本発明の第4の実施の形態における排ガス処理装置の概略図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
第1図は本発明の第1の実施の形態における排ガス処理装置の概略図である。
図において、11は直交流式の移動層反応器であり、該移動層反応器11は、ガス入口室51、活性炭、活性コークス、活性チャー等の図示しない炭素質触媒を収容し、かつ、下方に移動させるための直交流式の移動層52、及びガス出口室53を有し、前記ガス入口室51と移動層52とは入口側ルーバ55によって、移動層52とガス出口室53とは出口側ルーバ56によってそれぞれ分離させられる。
また、前記ガス入口室51は、中央に配設された仕切板57によって分割され、炭素質触媒の移動方向における上流側に第1区画室58が、下流側に第2区画室59がそれぞれ形成される。なお、前記仕切板57は、第1区画室58内の排ガス中のダストが落下しても、堆(たい)積することがないように、移動層52側を下に向けて傾斜させられる。
約60〜180〔℃〕の排ガスを供給するラインL1は、第1ラインL2と第2ラインL3とに分岐する。したがって、ラインL1内の排ガス流は、複数の排ガス流、すなわち、第1ラインL2内の第1の排ガス流と、第2ラインL3内の第2の排ガス流とに分割される。そして、第1の排ガス流の排ガスは前記第1区画室58を介して移動層52の所定の部分としての上部に、第2の排ガス流の排ガスは前記第2区画室59を介して移動層52の下部にそれぞれ供給される。また、前記第1の排ガス流の排ガスにはアンモニアガス(NH3)が注入される。
そして、前記移動層52に供給された排ガスは、移動層52内を下降する炭素質触媒と接触して硫黄酸化物及び窒素酸化物が除去され、前記硫黄酸化物及び窒素酸化物が除去された後の排ガスは、ガス出口室53からラインL4に排出される。その後、該ラインL4に排出された排ガスは直接、又は集塵(じん)器によってダストが除去された後、図示しない煙突から大気中に放出される。
一方、炭素質触媒は、移動層反応器11の頂部に形成された供給口24から徐々に供給された後、移動層52内を下降しながら排ガスの脱硫・脱硝を行う。そして、炭素質触媒は、移動層反応器11の底部に配設された整流体20によって整流された後、排出口25から炭素質触媒排出バルブ17を介してラインL5に排出され、該ラインL5を通って再生器18に送られる。前記炭素質触媒は、前記再生器18内において約300〜600〔℃〕の高温不活性ガスの雰囲気下で再生され、再生された炭素質触媒はラインL6を通って前記供給口24に送られ、再び使用される。なお、15は炭素質触媒供給バルブである。
そして、前記再生器18において炭素質触媒の再生に伴って発生させられた高濃度の二酸化硫黄ガスはラインL7に排出され、直接、又は水洗等によって精製された後、硫酸、硫黄、石膏(せっこう)等の副生品を回収するための工程に送られる。
この場合、移動層52の上部の炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は大きいが、移動層52の下部に移動するのに伴って炭素質触媒がSO4 2-を吸着するので、移動層反応器11から排出された炭素質触媒におけるNH4 +/SO4 2-のモル比は十分に小さくなる。したがって、移動層反応器11から排出された炭素質触媒を加熱し再生して硫黄酸化物を回収したときに、硫黄酸化物に多量のアンモニアガスが混入するのを防止することができる。
また、炭素質触媒は1基の移動層反応器11内を上方から下方に向けて均一に下降させられるので、移動層52内の炭素質触媒同士が互いに混合されることがない。したがって、ガス入口室51側において炭素質触媒に吸着された窒素酸化物、アンモニアガス、ハロゲン化水素等が、ガス出口室53側において脱離して排ガスに混入することがなくなるので、排ガス処理装置の処理能力を高くすることができる。
また、1基の移動層反応器11を配設するだけでよいので、炭素質触媒を搬送するためのコンベヤ等の移送ラインが不要になり、排ガス処理装置のコストをその分低くすることができる。
そして、本実施の形態において、第1の排ガス流の排ガスの量と第2の排ガス流の排ガスの量との割合は、排ガスの硫黄酸化物濃度及び窒素酸化物濃度の性状、目標とする脱硝率等によって適宜決定されるが、第1の排ガス流の排ガスの量は排ガス全体の量の約1/3〜2/3程度とする。
また、本実施の形態においては、第1の排ガス流の排ガスだけにアンモニアガスを注入するようにしているが、第2の排ガス流の排ガスにも少量のアンモニアガスを注入することもできる。
この場合、移動層反応器11の底部から排出されて再生器18に供給される不活化した炭素質触媒に吸着されたNH4 +とSO4 2-とのモル比(NH4 +/SO4 2-)を0.7〜1以下にすることが好ましい。そこで、移動層52の下部に供給される排ガス中のアンモニアガスの量は、上部に供給される排ガス中のアンモニアガスの量の1/3〜1/4又はそれ以下にされる。
さらに、本実施の形態においては、炭素質触媒として、石炭等に酸化処理、熱処理又は水蒸気等による賦活を施すことによって得られた活性炭、活性コークス、活性チャー等を使用するようになっているが、活性炭、活性コークス、活性チャー等にバナジウム、鉄、銅、マンガン等の金属化合物を担持させたものを使用することもできる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2図は本発明の第2の実施の形態における排ガス処理装置の概略図、第3図は第2図のX−X断面図である。
図において、31は直交流式の移動層反応器であり、該移動層反応器31は、中央に形成されたガス入口室61、該ガス入口室61の外側に形成され、図示しない炭素質触媒を収容し、かつ、下方に移動させるための移動層62、及び該移動層62の外側に形成されたガス出口室63を有し、前記ガス入口室61と移動層62とは入口側ルーバ65によって、移動層62とガス出口室63とは図示しない出口側ルーバによってそれぞれ分離させられる。
また、前記ガス入口室61は、中央に配設された仕切板67によって分割され、炭素質触媒の移動方向における上流側に第1区画室68が、下流側に第2区画室69がそれぞれ形成される。なお、前記仕切板67は、第1区画室68内の排ガス中のダストが落下しても、堆積することがないように、移動層62側を下に向けて傾斜させられる。
この場合、前記第1区画室68にはアンモニアガスが注入された排ガスが、第2区画室69にはアンモニアガスが注入されない排ガスがそれぞれ供給され、第1区画室68及び第2区画室69内の排ガスは更に移動層62に供給される。
そして、該移動層62に供給された排ガスは、移動層62内を下降する炭素質触媒と接触して硫黄酸化物及び窒素酸化物が除去される。
なお、14はロールフィーダ等の触媒定量排出機、15は炭素質触媒供給バルブ、17は炭素質触媒排出バルブ、20は整流体、36は排ガス入口である。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
第4図は本発明の第3の実施の形態における排ガス処理装置の概略図である。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
この場合、移動層52内が多孔板等のスクリーン81、82によって区画され、前室71、中室72及び後室73が形成される。したがって、炭素質触媒の流れが三つに分割されるので、移動層52内の炭素質触媒同士が互いに混合されるのを確実に防止することができ、前室71内の炭素質触媒が中室72に流入したり、該中室72内の炭素質触媒が後室73に流入したりすることがなくなる。
その結果、ガス入口室51側において炭素質触媒に吸着された窒素酸化物、アンモニアガス、ハロゲン化水素等が、ガス出口室53側において脱離して排ガスに混入することがなくなるので、排ガス処理装置の処理能力を一層高くすることができる。
また、前室71、中室72及び後室73の下端には、それぞれロールフィーダ等の触媒定量排出機14は配設されるので、例えば、前室71内の炭素質触媒の下降速度を高く、後室73内の炭素質触媒の下降速度を低く設定することによって、排ガス中のダストによって移動層反応器41が閉塞するのを防止したり、ガス出口室53からラインL4に排出される排ガス中のダストの量を少なくしたりすることができる。
なお、本実施の形態においては、移動層反応器41内を前室71、中室72及び後室73の3室に分割するようにしているが、任意の数の室に分割することができる。
ところで、一般に、硫黄酸化物濃度が50〜100〔ppm〕以下の排ガス(低SOx排ガス)の処理を行って、排ガス中の窒素酸化物を除去しようとすると、移動層52の上部において排ガス中のアンモニアガスが過剰になり、出口側のアンモニアガスのリーク量が多くなる。
第5図は移動層の出口側のアンモニアガスのリーク量のパターンを示す図である。なお、図において、横軸に硫黄酸化物及び窒素酸化物の除去率、並びにアンモニアガスのリーク量を、縦軸に移動層の位置を採ってある。
図において、LN1は硫黄酸化物の除去率を、LN2は窒素酸化物の除去率を、LN3はアンモニアガスのリーク量を示す線である。
図から分かるように、一般に、アンモニアガスのリーク量は、移動層の上端から上端近傍の位置S1にかけて多くなり、位置S1においてピーク値を採った後、前記位置S1から移動層の下端にかけて次第に少なくなる。
したがって、前記各実施の形態において、硫黄酸化物濃度が50〜100〔ppm〕以下であるような排ガスを処理して排ガス中の窒素酸化物を除去しようとすると、炭素質触媒に吸着されて生成される硫酸の量が少なくなる。したがって、硫酸と反応するアンモニアガスが少なくなるので、排ガス中のアンモニアガスは過剰になり、リークする。
そして、移動層52(第1、4図)、62(第2図)の上部においては、排ガス中のアンモニアガスは特に過剰になり、リーク量が極めて多くなる。これは、再生器18内で、炭素質触媒が約300〜600〔℃〕の高温不活性ガスの雰囲気下で再生されるときに、炭素質触媒の表面に還元性物質が生成されるが、前記炭素質触媒が移動層に供給されると、前記還元性物質が窒素酸化物の還元に利用されるので、窒素酸化物と反応するアンモニアガスがその分少なくなるからである。
なお、硫黄酸化物及びアンモニアガスを多量に吸着した炭素質触媒を再生する場合、又は炭素質触媒の活性を向上させるために再生器18に酸化剤、アンモニアガス等を注入した場合には、炭素質触媒の表面に生成される還元性物質の量が多くなるので、移動層52、62の上部におけるアンモニアガスのリーク量の増加は顕著になる。
そこで、移動層52、62の上部におけるアンモニアガスのリーク量の増加を抑制するようにした本発明の第4の実施の形態について説明する。
第6図は本発明の第4の実施の形態における排ガス処理装置の概略図である。
図において、111は直交流式の移動層反応器であり、該移動層反応器111はガス入口室151、図示しない炭素質触媒を収容し、かつ、下方に移動させるための直交流式の移動層52、及びガス出口室53を有し、前記ガス入口室151と移動層52とは入口側ルーバ55によって、移動層52とガス出口室53とは出口側ルーバ(又はスクリーン等)56によってそれぞれ分離させられる。
また、前記ガス入口室151は、内部に配設された仕切板57、157によって分割され、炭素質触媒の移動方向における上流側に第1区画室158が、中間部に第2区画室159が、下流側に第3区画室160がそれぞれ形成される。
約60〜180〔℃〕の排ガスを供給するラインL1は、第1ラインL12、第2ラインL13及び第3ラインL14に分岐する。したがって、ラインL1内の排ガス流は、複数の排ガス流、すなわち、第1ラインL12内の第1の排ガス流と、第2ラインL13内の第2の排ガス流と、第3ラインL14内の第3の排ガス流とに分割される。そして、第1の排ガス流の排ガスは前記第1区画室158を介して移動層52の所定の部分としての上部に、第2の排ガス流の排ガスは前記第2区画室159を介して移動層52の所定の部分としての中間部に、第3の排ガス流の排ガスは前記第3区画室160を介して移動層52の下部にそれぞれ供給される。
本実施の形態において、第1の排ガス流の排ガスの量と第2の排ガス流の排ガスの量と第3の排ガス流の排ガスの量との割合は、排ガスの硫黄酸化物濃度及び窒素酸化物濃度の性状、目標とする脱硝率、許容されるアンモニアガスのリーク量等によって適宜決定されるが、ほぼ(0.05〜0.2):(0.2〜0.5):(0.3〜0.6)程度である。
また、前記第1、第2の排ガス流の各排ガスにはアンモニアガス(NH3)が注入される。この場合、移動層反応器111の底部から排出されて再生器18に供給される不活化した炭素質触媒に吸着されたNH4 +とSO4 2-とのモル比(NH4 +/SO4 2-)が0.7〜1又はそれ以下になるようにアンモニアガスの注入量が調整される。
そして、前記移動層52に供給された排ガスは、移動層52内を下降する炭素質触媒として接触して硫黄酸化物及び窒素酸化物が除去され、前記硫黄酸化物及び窒素酸化物が除去された後の排ガスは、ガス出口室53からラインL4に排出される。その後、該ラインL4に排出された排ガスは直接、又は集塵器によってダストが除去された後、図示しない煙突から大気中に放出される。
一方、炭素質触媒は、移動層反応器111の頂部に形成された供給口24から徐々に供給された後、移動層52内を下降しながら排ガスの脱硫・脱硝を行う。そして、炭素質触媒は、移動層反応器111の底部に配設された整流体20によって整流された後、排出口25から炭素質触媒排出バルブ17を介してラインL5に排出され、該ラインL5を通って再生器18に送られる。前記炭素質触媒は、前記再生器18内において約300〜600〔℃〕の高温不活性ガスの雰囲気下で再生され、再生された炭素質触媒はラインL6を通って前記供給口24に送られ、再び使用される。なお、15は炭素質触媒供給バルブである。
そして、前記再生器18において、炭素質触媒の再生に伴って発生させられた高濃度の二酸化硫黄ガスはラインL7に排出され、直接、又は水洗等によって精製された後、硫酸、硫黄、石膏等の副生品を回収するための工程に送られる。
ところで、本実施の形態においては、排ガス流が第1〜第3の排ガス流に分割され、第1、第2の排ガス流の各排ガスに、それぞれ適量のアンモニアガスが注入されるので、排ガス流が2個の排ガス流に分割される場合と比べ、移動層52の上部におけるアンモニアガスのリーク量を少なくすることができるとともに、脱硝率を高くすることができる。また、再生器18において炭素質触媒の再生に伴って発生させられた脱離ガス中のアンモニアガスの量を少なくすることもできる。
そのために、移動層52の上部に供給される排ガスに注入されるアンモニアガスの量を少なくし、移動層52の中間部に供給される排ガスに注入されるアンモニアガスの量を多くし、移動層52の下部に供給される排ガスにはアンモニアガスを注入しない。
なお、本実施の形態においては、第1、第2の排ガス流の各排ガスだけにアンモニアガスを注入するようにしているが、第3の排ガス流の排ガスにも少量のアンモニアガスを注入することもできる。その場合、第3の排ガス流の排ガスに注入されるアンモニアガスの量は極めて少なくされる。また、移動層52の上部に供給される排ガスにアンモニアガスを注入しないようにすることもできる。
なお、本実施の形態においては、排ガス流が第1〜第3の排ガス流に分割されるようになっているが、排ガス流を4個以上に分割し、各排ガス流の排ガスに注入されるアンモニアガスの量を適正な値に調整することによって、移動層52の各部におけるアンモニアガスのリーク量を少なくすることができるとともに、脱硝率を高くすることができる。また、再生器18において炭素質触媒の再生に伴って発生させられた脱離ガス中のアンモニアガスの量を少なくすることもできる。
〔実施例1〕
150〔ppm〕の硫黄酸化物、200〔ppm〕の窒素酸化物、20〔ppm〕の塩化水素、10〔%〕の水分、13〔%〕の酸素を含有する100〔℃〕の排ガスをラインL1(第1図)に1000〔m3N/h〕供給し、第1ラインL2及び第2ラインL3にそれぞれ500〔m3N/h〕ずつ流すとともに、第1ラインL2の排ガスにアンモニアガスを400〔ppm〕注入した後、前記排ガスを、2.5〔m3〕の炭素質触媒としての粒状活性炭(径が約7〔mm〕、長さが約8〔mm〕)が充填された移動層52の上部に供給した。
一方、移動層反応器11の排出口25から排出される粒状活性炭に吸着されたNH4 +/SO4 2-のモル比を約0.7に保持するために、第2ラインL3の排ガスにはアンモニアガスを注入することなく、移動層52の下部(全体の1/2)に供給した。
また、移動層反応器11の排出口25からの粒状活性炭の排出量を17.5〔kg/h〕に設定し、粒状活性炭の滞留時間を移動層52の上部及び下部ともに50時間とし、全体で100時間とした。
その結果、移動層52の上部における脱硝率は80〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、塩化水素除去率は80〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は11〔ppm〕になった。
また、移動層52の下部における脱硝率は40〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、塩化水素除去率は42〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は1〔ppm〕になった。
そして、移動層52の上部及び下部からそれぞれ排出された排ガスをガス出口室53において合流させたところ、合流後の排ガスの元の排ガスに対する脱硝率は60〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、塩化水素除去率は61〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は6〔ppm〕になった。
〔実施例2〕
50〔ppm〕の硫黄酸化物、200〔ppm〕の窒素酸化物、10〔%〕の水分、13〔%〕の酸素を含有する100〔℃〕の排ガスをラインL1(第6図)に1000〔m3N/h〕供給し、第1ラインL12、第2ラインL13及び第3ラインL14にそれぞれ100〔m3N/h〕、400〔m3N/h〕、500〔m3N/h〕ずつ流すとともに、前記第1ラインL12の排ガスにアンモニアガスを150〔ppm〕、第2ラインL13の排ガスにアンモニアガスを337〔ppm〕それぞれ注入した後、前記排ガスを2.5〔m3〕の炭素質触媒としての粒状活性炭(径が約7〔mm〕、長さが約8〔mm〕)が充填された移動層52の上部及び中間部に供給した。
一方、移動層反応器11の排出口25から排出される粒状活性炭に吸着されたNH4 +/SO4 2-のモル比を約0.9に保持するために、第3ラインL14の排ガスにはアンモニアガスを注入することなく、移動層52の下部(全体の1/2)に供給した。
また、移動層反応器111の排出口25からの粒状活性炭の排出量を17.5〔kg/h〕に設定し、移動層52の上部、中間部及び下部における粒状活性炭の滞留時間をそれぞれ10時間、40時間及び50時間とし、全体で100時間とした。
その結果、移動層52の上部における脱硝率は95〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は12〔ppm〕になった。また、移動層52の中間部における脱硝率は87〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は10〔ppm〕になった。そして、移動層52の下部における脱硝率は52〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は1〔ppm〕になった。
また、移動層52の上部、中間部及び下部からそれぞれ排出された排ガスをガス出口室53において合流させたところ、合流後の排ガスの元の排ガスに対する脱硝率は70.3〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は5.7〔ppm〕になった。
〔比較例1〕
比較例として、実施例1と同じ排ガスを1/2ずつに分割し、一方の500〔m3N/h〕の排ガスにアンモニアガスを400〔ppm〕注入した後、前記排ガスを、1.25〔m3〕の粒状活性炭が充填された第1の移動層反応器に供給した。この場合、第1の移動層反応器内の粒状活性炭の滞留時間は50時間に設定した。
その結果、前記第1の移動層反応器における脱硝率は80〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、塩化水素除去率は80〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は11〔ppm〕になった。
また、他方の500〔m3N/h〕の排ガスにはアンモニアガスを注入することなく、1.25〔m3〕の粒状活性炭(第1の移動層反応器から排出されたもの)が充填された第2の移動層反応器に供給した。この場合、第2の移動層反応器における粒状活性炭の滞留時間は50時間に設定した。
その結果、前記第2の移動層反応器における脱硝率は28〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、塩化水素除去率は30〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は9〔ppm〕になった。
そして、前記第1、2の移動層反応器から排出された排ガスを合流させたところ、合流後の排ガスの元の排ガスに対する脱硝率は54〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、塩化水素除去率は55〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は10〔ppm〕になった。
〔比較例2〕
比較例として、実施例2と同じ排ガスを1/2ずつに分割し、一方の500〔m3N/h〕の排ガスにアンモニアガスを300〔ppm〕注入し、移動層反応器の上部に供給した。また、他方の500〔m3N/h〕の排ガスにアンモニアガスを注入することなく、前記移動層反応器の下部に供給した。
その結果、移動層の上部における脱硝率は85〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は25〔ppm〕になった。また、移動層の下部における脱硝率は45〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は1〔ppm〕になった。
そして、移動層の上部及び下部から排出された排ガスをガス出口室において合流させたところ、合流後の排ガスの元の排ガスに対する脱硝率は65〔%〕に、脱硫率は100〔%〕に、アンモニアガスのリーク量は13〔ppm〕になった。
このように、実施例1及び2の排ガス処理方法は、比較例1及び2の排ガス処理方法に比べ、脱硝率及びアンモニアガスのリーク量においていずれも優れていることが分かる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
産業上の利用可能性
この発明は、ボイラ排ガス、焼結炉排ガス、廃棄物焼却炉排ガス等の硫黄酸化物(SOx)及び窒素酸化物(NOx)を含有する排ガスを処理する排ガス処理装置に利用することができる。

Claims (7)

  1. 炭素質触媒が収容された直交流式の移動層に排ガスを通過させて排ガスの処理を行うとともに、該排ガスの処理に伴って不活化した炭素質触媒を再生する排ガス処理方法において、
    (a)排ガス流を複数の排ガス流に分割し、
    (b)各排ガス流のうちの所定の排ガス流の排ガスにアンモニアガスを所定の注入量注入し、
    (c)該アンモニアガスが所定の注入量注入された排ガスを炭素質触媒が収容された前記移動層の所定の部分に供給し、前記アンモニアガスが注入されない排ガス、又はアンモニアガスの注入量が前記所定の注入量より少なくされた排ガスを、前記移動層における所定の部分の下方に連続させて形成された部分に供給して排ガスの処理を行うとともに、
    (d)前記移動層の底部から排出されて再生器に供給される炭素質触媒に吸着されたNH4 +/SO4 2-のモル比が1以下になるように、前記アンモニアガスの注入量を調節することを特徴とする排ガス処理方法。
  2. (a)前記アンモニアガスが注入された排ガスを、前記移動層の上部に供給し、
    (b)前記アンモニアガスが注入されない排ガスを、前記移動層の下部に供給する請求項1に記載の排ガス処理方法。
  3. (a)前記アンモニアガスが注入された排ガスを、前記移動層の上部及び中間部に供給し、
    (b)前記アンモニアガスが注入されない排ガスを、前記移動層の下部に供給する請求項1に記載の排ガス処理方法。
  4. (a)前記移動層の上部に供給される排ガスに注入されるアンモニアガスの量は少なくされ、
    (b)前記移動層の中間部に供給される排ガスに注入されるアンモニアガスの量は多くされる請求項3に記載の排ガス処理方法。
  5. (a)前記アンモニアガスが注入された排ガスを、前記移動層の中間部に供給し、
    (b)前記アンモニアガスが注入されない排ガスを、前記移動層の上部及び下部に供給する請求項1に記載の排ガス処理方法。
  6. (a)前記排ガス流を第1、第2の排ガス流に分割し、
    (b)第1の排ガス流の排ガスにアンモニアガスを注入し、アンモニアガスが注入された排ガスを前記移動層の上部に供給し、
    (c)第2の排ガス流の排ガスに、前記第1の排ガス流の排ガスに注入されるアンモニアガスの1/3以下の量のアンモニアガスを注入し、該アンモニアガスが注入された第2の排ガス流の排ガスを前記移動層の下部に供給する請求項1に記載の排ガス処理方法。
  7. 前記移動層内を下降する炭素質触媒の流れは複数に分割される請求項1〜6のいずれか1項に記載の排ガス処理方法。
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