JP2000102719A - 排ガスの処理方法及び装置 - Google Patents
排ガスの処理方法及び装置Info
- Publication number
- JP2000102719A JP2000102719A JP10275612A JP27561298A JP2000102719A JP 2000102719 A JP2000102719 A JP 2000102719A JP 10275612 A JP10275612 A JP 10275612A JP 27561298 A JP27561298 A JP 27561298A JP 2000102719 A JP2000102719 A JP 2000102719A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- exhaust gas
- moving bed
- carbonaceous adsorbent
- bed reactor
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
- Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高脱硝率が得られ、副製品の生成も容易な排
ガスの処理方法及び装置を提供する。 【解決手段】 SOx、NOx、DXN類を含有する排
ガスは、L1を介して内部に充填された炭素質吸着剤が
流動して流動層1aを形成している向流型移動層反応器
1の底部に供給される。反応器1下部では、排ガス中の
SOx、DXN類が炭素質吸着剤に吸着除去され、上部
では、排ガス中のNOxが、アンモニア供給装置4から
ラインL2を介して供給されたアンモニアと反応して分
解、除去される。炭素質吸着剤は再生器2で再生され、
この際に吸着されていたDXN類はSO3により分解さ
れる。発生した脱離ガスは、ラインL8、L9を介して
一部が排ガスと混合され、再生された炭素質吸着剤は、
分離器3を経て反応器1の頂部に戻される。
ガスの処理方法及び装置を提供する。 【解決手段】 SOx、NOx、DXN類を含有する排
ガスは、L1を介して内部に充填された炭素質吸着剤が
流動して流動層1aを形成している向流型移動層反応器
1の底部に供給される。反応器1下部では、排ガス中の
SOx、DXN類が炭素質吸着剤に吸着除去され、上部
では、排ガス中のNOxが、アンモニア供給装置4から
ラインL2を介して供給されたアンモニアと反応して分
解、除去される。炭素質吸着剤は再生器2で再生され、
この際に吸着されていたDXN類はSO3により分解さ
れる。発生した脱離ガスは、ラインL8、L9を介して
一部が排ガスと混合され、再生された炭素質吸着剤は、
分離器3を経て反応器1の頂部に戻される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガスの処理装置
及び方法に関し、特に向流型移動層反応器を用いた硫黄
酸化物、窒素酸化物及びダイオキシン類を含有する排ガ
スの処理装置及び方法に関する。
及び方法に関し、特に向流型移動層反応器を用いた硫黄
酸化物、窒素酸化物及びダイオキシン類を含有する排ガ
スの処理装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硫黄酸化物(SOx)及び窒素酸化物
(NOx)を含有する排ガス、例えば、ボイラー、製鉄
所焼結炉、廃棄物焼却炉等の排ガスを処理する方法とし
ては、排ガスにアンモニアを混合して、触媒としても機
能する活性炭等の炭素質吸着剤と接触させることで、脱
硫・脱硝処理を行なう処理方法が知られている(特許1
544547号等)。
(NOx)を含有する排ガス、例えば、ボイラー、製鉄
所焼結炉、廃棄物焼却炉等の排ガスを処理する方法とし
ては、排ガスにアンモニアを混合して、触媒としても機
能する活性炭等の炭素質吸着剤と接触させることで、脱
硫・脱硝処理を行なう処理方法が知られている(特許1
544547号等)。
【0003】この方法では、排ガス中のSOxは、硫酸
及び硫酸アンモニウム塩として炭素質吸着剤上に吸着除
去され、NOxは、炭素質吸着剤を触媒として排ガス中
に添加されたアンモニアと反応して還元されることで分
解除去される。この方法は、排ガス中のNOxとSOx
を同時に除去できる点が利点である。
及び硫酸アンモニウム塩として炭素質吸着剤上に吸着除
去され、NOxは、炭素質吸着剤を触媒として排ガス中
に添加されたアンモニアと反応して還元されることで分
解除去される。この方法は、排ガス中のNOxとSOx
を同時に除去できる点が利点である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特許1544
547号記載の技術では、SOxを吸着した炭素質吸着
剤の触媒としての性能は劣化するため、脱硝性能を上げ
ることが困難であるという問題がある。そして、NOx
の除去率を高めるために、注入するアンモニアガスの量
を多くすると、炭素質吸着剤に吸着されるアンモニアガ
スの量と二酸化硫黄ガス(SO2)の量との比、すなわ
ち、NH3/SO2比が高くなる。この場合、炭素質吸着
剤の加熱再生時のアンモニアガスの窒素への分解率が低
くなってしまう。その結果、炭素質吸着剤の再生に伴っ
て発生する脱離ガス中に多量のアンモニアガスが混入
し、回収された脱離ガスから硫酸、硫黄、石膏等を副製
品として得ようとしても、副製品の純度が低くなった
り、生成装置が閉塞するといった問題が起こる。
547号記載の技術では、SOxを吸着した炭素質吸着
剤の触媒としての性能は劣化するため、脱硝性能を上げ
ることが困難であるという問題がある。そして、NOx
の除去率を高めるために、注入するアンモニアガスの量
を多くすると、炭素質吸着剤に吸着されるアンモニアガ
スの量と二酸化硫黄ガス(SO2)の量との比、すなわ
ち、NH3/SO2比が高くなる。この場合、炭素質吸着
剤の加熱再生時のアンモニアガスの窒素への分解率が低
くなってしまう。その結果、炭素質吸着剤の再生に伴っ
て発生する脱離ガス中に多量のアンモニアガスが混入
し、回収された脱離ガスから硫酸、硫黄、石膏等を副製
品として得ようとしても、副製品の純度が低くなった
り、生成装置が閉塞するといった問題が起こる。
【0005】また、約100℃以下の温度の排ガスを処理
した場合、炭素質吸着剤によって吸着されて生成される
アンモニウム塩により、炭素質吸着剤の細孔が破壊さ
れ、炭素質吸着剤が粉化してしまうという問題がある。
した場合、炭素質吸着剤によって吸着されて生成される
アンモニウム塩により、炭素質吸着剤の細孔が破壊さ
れ、炭素質吸着剤が粉化してしまうという問題がある。
【0006】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みて、
高脱硝率が得られ、副製品の生成も容易な排ガスの処理
方法及び装置を提供することを課題とする。
高脱硝率が得られ、副製品の生成も容易な排ガスの処理
方法及び装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の排ガスの処理方法は、SOx、NOx及び
DXN類を含有する排ガスの処理方法であって、向流型
移動層反応器の底部に処理対象の排ガスを導入して、こ
の向流型移動層反応器内部に充填され、反応器内部を下
降する移動層を形成している炭素質吸着剤と接触させ
て、排ガス中のSOx及びDXN類を吸着除去する吸着
工程と、向流型移動層反応器の中間部にアンモニアガス
を導入して、吸着工程を経た排ガスとアンモニアガスと
を炭素質吸着剤を触媒として還元反応させる脱硝工程
と、向流型移動層反応器の底部から排出された炭素質吸
着剤を加熱再生した後、向流型移動層反応器の上部に供
給する再生工程と、を備えていることを特徴とする。
め、本発明の排ガスの処理方法は、SOx、NOx及び
DXN類を含有する排ガスの処理方法であって、向流型
移動層反応器の底部に処理対象の排ガスを導入して、こ
の向流型移動層反応器内部に充填され、反応器内部を下
降する移動層を形成している炭素質吸着剤と接触させ
て、排ガス中のSOx及びDXN類を吸着除去する吸着
工程と、向流型移動層反応器の中間部にアンモニアガス
を導入して、吸着工程を経た排ガスとアンモニアガスと
を炭素質吸着剤を触媒として還元反応させる脱硝工程
と、向流型移動層反応器の底部から排出された炭素質吸
着剤を加熱再生した後、向流型移動層反応器の上部に供
給する再生工程と、を備えていることを特徴とする。
【0008】一方、本発明の排ガスの処理装置は、反応
器本体の頂部に炭素質吸着剤の供給口を、底部に取り出
し口を、下部に処理対象排ガスの導入部を、上部に処理
済排ガスの排出口を、導入部と排出口の中間にアンモニ
アガス導入口を、それぞれ有し、排ガスと炭素質吸着剤
とを反応器内部で逆方向に移動させて接触させ、排ガス
中の硫黄酸化物、窒素酸化物及びダイオキシン類を吸着
又は還元反応により処理する向流型移動層反応器と、こ
の向流型移動層反応器の底部から引きぬかれた炭素質吸
着剤を加熱再生する再生器と、再生器で再生された炭素
質吸着剤中の不純物を分離して除去する分離器と、この
分離器で不純物を除去された炭素質吸着剤を向流型移動
層反応器に導く供給手段と、を備えていることを特徴と
する。
器本体の頂部に炭素質吸着剤の供給口を、底部に取り出
し口を、下部に処理対象排ガスの導入部を、上部に処理
済排ガスの排出口を、導入部と排出口の中間にアンモニ
アガス導入口を、それぞれ有し、排ガスと炭素質吸着剤
とを反応器内部で逆方向に移動させて接触させ、排ガス
中の硫黄酸化物、窒素酸化物及びダイオキシン類を吸着
又は還元反応により処理する向流型移動層反応器と、こ
の向流型移動層反応器の底部から引きぬかれた炭素質吸
着剤を加熱再生する再生器と、再生器で再生された炭素
質吸着剤中の不純物を分離して除去する分離器と、この
分離器で不純物を除去された炭素質吸着剤を向流型移動
層反応器に導く供給手段と、を備えていることを特徴と
する。
【0009】本発明によれば、排ガスは、炭素質吸着剤
の移動層が内部に形成されている向流型移動層反応器の
底部に導かれる。ここで排ガスは移動層と反対方向に向
かって流れ、移動層の炭素質吸着剤と接触し、SO2や
DXN類、重金属が炭素質吸着剤に吸着され、除去され
る。その後、この排ガスは、反応器の中部でアンモニア
ガスが添加されて、接触している炭素質吸着剤を触媒と
して排ガス中のNOxとアンモニアガスが還元反応し
て、脱硝処理される。こうして、脱硫脱硝処理された排
ガスは上部から排出される。
の移動層が内部に形成されている向流型移動層反応器の
底部に導かれる。ここで排ガスは移動層と反対方向に向
かって流れ、移動層の炭素質吸着剤と接触し、SO2や
DXN類、重金属が炭素質吸着剤に吸着され、除去され
る。その後、この排ガスは、反応器の中部でアンモニア
ガスが添加されて、接触している炭素質吸着剤を触媒と
して排ガス中のNOxとアンモニアガスが還元反応し
て、脱硝処理される。こうして、脱硫脱硝処理された排
ガスは上部から排出される。
【0010】一方、SO2やDXN類を吸着した炭素質
吸着剤は、反応器の底部から引きぬかれて、再生器で加
熱処理される。このとき、DXN類は再生時に発生する
SO3ガスと反応して酸化分解される。この再生処理に
より無害化された吸着剤は、不純物が除去されたあと、
反応器の上部へ供給され、再使用される。反応器の上部
の脱硝側では、吸着物のないきれいな炭素質吸着剤が使
用されるので、触媒としての性能が高く、高い脱硝性能
が得られる。
吸着剤は、反応器の底部から引きぬかれて、再生器で加
熱処理される。このとき、DXN類は再生時に発生する
SO3ガスと反応して酸化分解される。この再生処理に
より無害化された吸着剤は、不純物が除去されたあと、
反応器の上部へ供給され、再使用される。反応器の上部
の脱硝側では、吸着物のないきれいな炭素質吸着剤が使
用されるので、触媒としての性能が高く、高い脱硝性能
が得られる。
【0011】処理対象排ガスを向流型移動層反応器に導
く前に再生工程で得られた脱離ガスを添加する添加工程
をさらに備えていることが好ましい。
く前に再生工程で得られた脱離ガスを添加する添加工程
をさらに備えていることが好ましい。
【0012】脱離ガスにはSO2が高濃度で含まれてお
り、これを処理対象排ガスに添加することにより、炭素
質吸着剤に硫酸として吸着されるSO2の量が増す。前
述のように炭素質吸着剤の加熱再生時、この硫酸は脱離
される際にDXN類の酸化分解を促進する。したがっ
て、付着される硫酸の量が多ければ、言い替えれば、排
ガス中のSO2濃度が高ければ、DXN類の酸化分解が
促進されることになる。また、炭素質吸着剤のSO2吸
着量が多い場合、加熱再生によって脱硫、脱硝活性も向
上する。
り、これを処理対象排ガスに添加することにより、炭素
質吸着剤に硫酸として吸着されるSO2の量が増す。前
述のように炭素質吸着剤の加熱再生時、この硫酸は脱離
される際にDXN類の酸化分解を促進する。したがっ
て、付着される硫酸の量が多ければ、言い替えれば、排
ガス中のSO2濃度が高ければ、DXN類の酸化分解が
促進されることになる。また、炭素質吸着剤のSO2吸
着量が多い場合、加熱再生によって脱硫、脱硝活性も向
上する。
【0013】向流型移動層反応器に供給される処理対象
排ガス中のSO2濃度は、200〜500ppmに維持
されていることが好ましい。前述したように、DXN類
の酸化分解の観点から見れば、排ガス中のSO2濃度が
高いほうが好ましい。しかし、SO2濃度を高くしすぎ
ると、移動層反応器下部の脱硫部で吸着しきれず、上部
の脱硝部までSO2が残存したまま排ガスが送られてし
まう。そうなると、注入したアンモニアが炭素質吸着剤
に吸着された硫酸と反応してアンモニア塩を生成し、無
駄に消費されるばかりか、炭素質吸着剤の細孔を破壊す
る虞がある。したがって、排ガスのSO2濃度を上記の
範囲に維持することで、再生器におけるDXN類の酸化
分解促進と、排ガス中のSOxの脱硫部でのほぼ完全な
除去を両立させることが可能となる。
排ガス中のSO2濃度は、200〜500ppmに維持
されていることが好ましい。前述したように、DXN類
の酸化分解の観点から見れば、排ガス中のSO2濃度が
高いほうが好ましい。しかし、SO2濃度を高くしすぎ
ると、移動層反応器下部の脱硫部で吸着しきれず、上部
の脱硝部までSO2が残存したまま排ガスが送られてし
まう。そうなると、注入したアンモニアが炭素質吸着剤
に吸着された硫酸と反応してアンモニア塩を生成し、無
駄に消費されるばかりか、炭素質吸着剤の細孔を破壊す
る虞がある。したがって、排ガスのSO2濃度を上記の
範囲に維持することで、再生器におけるDXN類の酸化
分解促進と、排ガス中のSOxの脱硫部でのほぼ完全な
除去を両立させることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について説明する。図1は、本発明
の排ガス処理装置の全体構成を示す概略図である。
の好適な実施の形態について説明する。図1は、本発明
の排ガス処理装置の全体構成を示す概略図である。
【0015】図1に示されるように本発明の排ガス処理
装置は、向流型移動層式の反応器1を備えており、この
反応器1は、内部に活性炭等の炭素質吸着剤が充填さ
れ、この炭素質吸着剤が図中破線矢印で示すように鉛直
方向下向きに移動することにより移動層1aを形成して
いる。そして、反応器1には、その移動層1aの下流
側、つまり底部に処理対象の排ガスをラインL1を介し
て導入する排ガス導入口11が設けられ、この導入口1
1は、容器内の排ガス入口11aに接続され、排ガスを
図中太線矢印で示すように移動層1aの流れと対向する
ように鉛直方向上向きに移動させる。反応器1の中間部
には、ラインL2を介してアンモニア供給装置4と接続
されたアンモニアガス導入口12が設けられており、こ
の導入口12は、容器内のアンモニアガス入口12aに
接続され、導入されたアンモニアガスを図中白矢印で示
すように移動させて、排ガスと混合する。反応器1の上
部には、排ガス出口13aが設けられ、これは、排ガス
排出口13を介してラインL3に接続されている。
装置は、向流型移動層式の反応器1を備えており、この
反応器1は、内部に活性炭等の炭素質吸着剤が充填さ
れ、この炭素質吸着剤が図中破線矢印で示すように鉛直
方向下向きに移動することにより移動層1aを形成して
いる。そして、反応器1には、その移動層1aの下流
側、つまり底部に処理対象の排ガスをラインL1を介し
て導入する排ガス導入口11が設けられ、この導入口1
1は、容器内の排ガス入口11aに接続され、排ガスを
図中太線矢印で示すように移動層1aの流れと対向する
ように鉛直方向上向きに移動させる。反応器1の中間部
には、ラインL2を介してアンモニア供給装置4と接続
されたアンモニアガス導入口12が設けられており、こ
の導入口12は、容器内のアンモニアガス入口12aに
接続され、導入されたアンモニアガスを図中白矢印で示
すように移動させて、排ガスと混合する。反応器1の上
部には、排ガス出口13aが設けられ、これは、排ガス
排出口13を介してラインL3に接続されている。
【0016】反応器1の底部には、炭素質吸着剤の取り
出し口14が設けられ、ラインL4を介して不活性化し
た炭素質吸着剤を加熱再生する再生器2に接続されてい
る。一方、反応器1の頂部には、炭素質吸着剤の供給口
15が設けられ、ラインL7を介して炭素質吸着剤の貯
蔵槽5に接続されている。ここで、再生器2は、ライン
L5を介して再生した炭素質吸着剤の不純物を除去する
分離器3に接続されており、分離器3からは分離した炭
素質吸着剤を再び反応器1に戻すラインL6が設けられ
ている。
出し口14が設けられ、ラインL4を介して不活性化し
た炭素質吸着剤を加熱再生する再生器2に接続されてい
る。一方、反応器1の頂部には、炭素質吸着剤の供給口
15が設けられ、ラインL7を介して炭素質吸着剤の貯
蔵槽5に接続されている。ここで、再生器2は、ライン
L5を介して再生した炭素質吸着剤の不純物を除去する
分離器3に接続されており、分離器3からは分離した炭
素質吸着剤を再び反応器1に戻すラインL6が設けられ
ている。
【0017】さらに、再生器2には再生時に発生した脱
離ガスを取り出すラインL8が接続され、このラインL
8は、流量調整バルブ8により排ガス供給ラインL1に
接続されるラインL9と、図示していない処理装置に接
続されるラインL10に分岐される。この流量調整バル
ブ8は制御装置6に接続されており、制御装置6には、
ラインL1とラインL9との接続部より下流に設けられ
たSO2濃度センサ7に接続されている。
離ガスを取り出すラインL8が接続され、このラインL
8は、流量調整バルブ8により排ガス供給ラインL1に
接続されるラインL9と、図示していない処理装置に接
続されるラインL10に分岐される。この流量調整バル
ブ8は制御装置6に接続されており、制御装置6には、
ラインL1とラインL9との接続部より下流に設けられ
たSO2濃度センサ7に接続されている。
【0018】以下、この処理装置の動作、すなわち、本
発明の排ガス処理方法について具体的に説明する。
発明の排ガス処理方法について具体的に説明する。
【0019】処理対象となるSOx、NOx、DXN類
を含有する排ガスを約80〜250℃に温度調整した後に、
ラインL1を介して、反応器1の底部の排ガス導入口1
1に供給する。供給された排ガスは、反応器1の容器内
に形成された移動層1a内部の排ガス入口11aから太
矢印で示されるように排出されて反応器1内を垂直方向
上向きに流れ、反応器1内を破線矢印で示されるように
垂直方向下向きに移動している移動層1aの炭素質吸着
剤と接触し、これにより排ガス中のSOx、DXN類
が、炭素質吸着剤に吸着されて排ガスから除去される。
このとき、排ガス中のSOxは主に硫酸として炭素質吸
着剤に吸着される。
を含有する排ガスを約80〜250℃に温度調整した後に、
ラインL1を介して、反応器1の底部の排ガス導入口1
1に供給する。供給された排ガスは、反応器1の容器内
に形成された移動層1a内部の排ガス入口11aから太
矢印で示されるように排出されて反応器1内を垂直方向
上向きに流れ、反応器1内を破線矢印で示されるように
垂直方向下向きに移動している移動層1aの炭素質吸着
剤と接触し、これにより排ガス中のSOx、DXN類
が、炭素質吸着剤に吸着されて排ガスから除去される。
このとき、排ガス中のSOxは主に硫酸として炭素質吸
着剤に吸着される。
【0020】反応器1には、更に、ラインL2を介して
アンモニア供給装置4からアンモニアガスが反応器1の
中部に設けられたアンモニアガス導入口12を介して添
加される。添加されたアンモニアガスは、反応器1内の
アンモニアガス入口12aから白矢印で示されるように
放出されて、SOx、DXN類が除去された排ガスと移
動層1a内で混合される。これにより排ガス中のNOx
は、移動層1a内の炭素質吸着剤の触媒作用で、添加さ
れたアンモニアガスと反応して窒素に分解される。ここ
で、炭素質吸着剤は、反応器1の上部から送られてきた
吸着物のない清浄な状態であるため、触媒としての機能
を十分に発揮することができ、高い脱硝率が維持され
る。NOx、SOxを同時に処理する場合と比較して、
炭素質吸着剤に吸着された硫酸に添加したアンモニアが
無駄に消費されることがなく、アンモニアの供給量を減
らすことができ、リークアンモニアも低減できる。処理
された排ガスは、反応器1の上部に設けられた排ガス出
口13aから排ガス排出口13を介して取り出され、ラ
インL3を経て直接、あるいは集塵機でガス中に混合し
ているダスト等を除去された後、大気中に放出される。
アンモニア供給装置4からアンモニアガスが反応器1の
中部に設けられたアンモニアガス導入口12を介して添
加される。添加されたアンモニアガスは、反応器1内の
アンモニアガス入口12aから白矢印で示されるように
放出されて、SOx、DXN類が除去された排ガスと移
動層1a内で混合される。これにより排ガス中のNOx
は、移動層1a内の炭素質吸着剤の触媒作用で、添加さ
れたアンモニアガスと反応して窒素に分解される。ここ
で、炭素質吸着剤は、反応器1の上部から送られてきた
吸着物のない清浄な状態であるため、触媒としての機能
を十分に発揮することができ、高い脱硝率が維持され
る。NOx、SOxを同時に処理する場合と比較して、
炭素質吸着剤に吸着された硫酸に添加したアンモニアが
無駄に消費されることがなく、アンモニアの供給量を減
らすことができ、リークアンモニアも低減できる。処理
された排ガスは、反応器1の上部に設けられた排ガス出
口13aから排ガス排出口13を介して取り出され、ラ
インL3を経て直接、あるいは集塵機でガス中に混合し
ているダスト等を除去された後、大気中に放出される。
【0021】一方、移動層1a内の炭素質吸着剤は、反
応器下部でSOx、DXN類を吸着することで不活性化
するが、こうして不活性化した炭素質吸着剤は、反応器
1の底部の取り出し口14より引き抜かれ、ラインL4
を介して再生器2に供給され、約300〜600℃の不活性ガ
ス雰囲気下でこの炭素質吸着剤を加熱することにより、
吸着した物質を脱離ガスとして放出することにより再生
される。この際に、吸着された硫酸の熱分解により発生
したSO3から放出される活性の高い酸素(発生期の酸
素)がDXN類を酸化分解するので、DXN類が無害化
される。
応器下部でSOx、DXN類を吸着することで不活性化
するが、こうして不活性化した炭素質吸着剤は、反応器
1の底部の取り出し口14より引き抜かれ、ラインL4
を介して再生器2に供給され、約300〜600℃の不活性ガ
ス雰囲気下でこの炭素質吸着剤を加熱することにより、
吸着した物質を脱離ガスとして放出することにより再生
される。この際に、吸着された硫酸の熱分解により発生
したSO3から放出される活性の高い酸素(発生期の酸
素)がDXN類を酸化分解するので、DXN類が無害化
される。
【0022】ここで、DXN類を吸着している炭素質吸
着剤を加熱して再生する場合、DXN類の分解率は、吸
着しているSO2の量及びNH3/SO2の比により大き
く変化し、SO2吸着量が多いほど、すなわちNH3/S
O2比が小さいほどDXN類の分解率は高くなる。とい
うのは、以下の理由による。
着剤を加熱して再生する場合、DXN類の分解率は、吸
着しているSO2の量及びNH3/SO2の比により大き
く変化し、SO2吸着量が多いほど、すなわちNH3/S
O2比が小さいほどDXN類の分解率は高くなる。とい
うのは、以下の理由による。
【0023】SOx、アンモニアを吸着している炭素質
吸着剤を加熱再生すると、SO3、アンモニアガスが脱
離ガス中に発生し、次式の反応により、アンモニアが分
解される。
吸着剤を加熱再生すると、SO3、アンモニアガスが脱
離ガス中に発生し、次式の反応により、アンモニアが分
解される。
【0024】SO3+2/3NH3→SO2+H2O+1/3N2 この反応は、DXN類の分解反応に先行すると考えられ
る。つまり、NH3/SO2のモル比が2/3を越えるとN
H3が、2/3未満ではSO3が残存する。DXN類は、S
O3が残存している場合に、酸化分解され、無害化され
ると考えられるので、NH3が少ないほどDXN類の酸
化分解に作用するSO3がリッチになり、よりDXN類
の分解が促進されると考えられる。
る。つまり、NH3/SO2のモル比が2/3を越えるとN
H3が、2/3未満ではSO3が残存する。DXN類は、S
O3が残存している場合に、酸化分解され、無害化され
ると考えられるので、NH3が少ないほどDXN類の酸
化分解に作用するSO3がリッチになり、よりDXN類
の分解が促進されると考えられる。
【0025】本発明によれば、アンモニアはSOxが存
在しない状態で添加されるので、その炭素質吸着剤への
吸着量は少なく、NH3/SO2比も小さくなるので、D
XN類の分解率の向上にも適している。
在しない状態で添加されるので、その炭素質吸着剤への
吸着量は少なく、NH3/SO2比も小さくなるので、D
XN類の分解率の向上にも適している。
【0026】再生された炭素質吸着剤は、ラインL5を
介して分離器3に供給され、粉化した炭素質吸着剤等が
除去された後、ラインL6により反応器1の頂部に供給
されて循環使用される。除去された粉化した炭素質吸着
剤による減少分は、貯蔵槽5よりラインL7を介して補
充される。
介して分離器3に供給され、粉化した炭素質吸着剤等が
除去された後、ラインL6により反応器1の頂部に供給
されて循環使用される。除去された粉化した炭素質吸着
剤による減少分は、貯蔵槽5よりラインL7を介して補
充される。
【0027】再生器2での炭素質吸着剤の再生に伴い発
生する高濃度のSO2を含有する脱離ガスは、ラインL
8を介して取り出され、その一部が流量調整バルブ8、
ラインL9を介してラインL1を流れる処理対象排ガス
と混合される。この混合量は、ラインL1の下流に設置
されたSO2センサ7の出力を基にして混合された排ガ
ス中のSO2濃度が所定の濃度になるように制御装置6
で流量調整バルブ8を制御することにより調整される。
残りの脱離ガスは、図示していない洗浄塔に供給して、
水洗等によって精製後、硫酸、硫黄、石膏等を回収処理
する。このガス中にはアンモニアがほとんど存在しない
ので副製品の回収処理が容易である。
生する高濃度のSO2を含有する脱離ガスは、ラインL
8を介して取り出され、その一部が流量調整バルブ8、
ラインL9を介してラインL1を流れる処理対象排ガス
と混合される。この混合量は、ラインL1の下流に設置
されたSO2センサ7の出力を基にして混合された排ガ
ス中のSO2濃度が所定の濃度になるように制御装置6
で流量調整バルブ8を制御することにより調整される。
残りの脱離ガスは、図示していない洗浄塔に供給して、
水洗等によって精製後、硫酸、硫黄、石膏等を回収処理
する。このガス中にはアンモニアがほとんど存在しない
ので副製品の回収処理が容易である。
【0028】脱離ガスを排ガスに添加することで、排ガ
ス中のSO2濃度を高くして、炭素質触媒で吸着される
SO2の量を増加させることができる。前述したよう
に、SO2濃度が高いほど、炭素質吸着剤再生時のDX
N類の酸化分解が促進されるので好ましい。しかし、あ
まりSO2濃度を高くしすぎると、SO2が反応器1の下
部で完全には除去されず、反応器1の上部まで残存して
しまうため、アンモニアを用いた脱硝反応を阻害するこ
とになるので好ましくない。したがって、排ガス中のS
O2濃度は200〜500ppmとすることが好まし
い。排ガス中のSO2濃度が高い場合や、DXN類の濃
度が低い場合などは、脱離ガスを戻して排ガスに添加し
ないでもよいが、DXN類の濃度が高く、処理対象排ガ
ス中のSO2濃度が低い場合は、脱離ガスを戻して排ガ
スに添加したほうがDXN類の分解効率が増すので好ま
しい。
ス中のSO2濃度を高くして、炭素質触媒で吸着される
SO2の量を増加させることができる。前述したよう
に、SO2濃度が高いほど、炭素質吸着剤再生時のDX
N類の酸化分解が促進されるので好ましい。しかし、あ
まりSO2濃度を高くしすぎると、SO2が反応器1の下
部で完全には除去されず、反応器1の上部まで残存して
しまうため、アンモニアを用いた脱硝反応を阻害するこ
とになるので好ましくない。したがって、排ガス中のS
O2濃度は200〜500ppmとすることが好まし
い。排ガス中のSO2濃度が高い場合や、DXN類の濃
度が低い場合などは、脱離ガスを戻して排ガスに添加し
ないでもよいが、DXN類の濃度が高く、処理対象排ガ
ス中のSO2濃度が低い場合は、脱離ガスを戻して排ガ
スに添加したほうがDXN類の分解効率が増すので好ま
しい。
【0029】なお、ここでは、反応器1と再生器2を分
離した例を示したが、反応器1の底部に再生器2を設け
一体型に形成してもよい。
離した例を示したが、反応器1の底部に再生器2を設け
一体型に形成してもよい。
【0030】本発明で使用される炭素質吸着剤として
は、石炭等の炭素含有物質を原料とし、これを熱処理又
は水蒸気、空気などで賦活して得られる活性炭、活性コ
ークス、活性チャー等が一般的に使用される。本発明で
は、NOxの還元剤としてアンモニアガスを使用する例
を示してあるが、アンモニア水でもかまわない。
は、石炭等の炭素含有物質を原料とし、これを熱処理又
は水蒸気、空気などで賦活して得られる活性炭、活性コ
ークス、活性チャー等が一般的に使用される。本発明で
は、NOxの還元剤としてアンモニアガスを使用する例
を示してあるが、アンモニア水でもかまわない。
【0031】
【実施例】本発明者らは、本発明の排ガスの処理方法に
よる脱硝率向上効果等を確認する比較実験を行った。以
下、その実験結果について説明する。
よる脱硝率向上効果等を確認する比較実験を行った。以
下、その実験結果について説明する。
【0032】実施例1 図1に示される装置を用いて処理試験を行なった。処理
対象排ガスは、SOxを100ppm、NOxを200ppm、DX
N類を5ng-TEQ/Nm3含んでおり、これを140℃に温度調
整した後、ラインL1から100Nm3/h供給した。
対象排ガスは、SOxを100ppm、NOxを200ppm、DX
N類を5ng-TEQ/Nm3含んでおり、これを140℃に温度調
整した後、ラインL1から100Nm3/h供給した。
【0033】反応器1には、直径が9mm、長さが10mmの
活性コークス吸着剤を200L充填しており、反応器底部
から活性コークスを1.2Kg/h引き抜いて、活性コークス
の滞留時間を100時間とした。そして、再生器2で窒素
ガス流通下で400℃にて1時間再生を行った。
活性コークス吸着剤を200L充填しており、反応器底部
から活性コークスを1.2Kg/h引き抜いて、活性コークス
の滞留時間を100時間とした。そして、再生器2で窒素
ガス流通下で400℃にて1時間再生を行った。
【0034】ラインL2からのNH3供給量は、処理対
象の排ガス中の濃度に換算して200ppmとし、脱離ガスの
供給量は、混合後のSO2濃度が200ppmとなるよ
うに調整した。
象の排ガス中の濃度に換算して200ppmとし、脱離ガスの
供給量は、混合後のSO2濃度が200ppmとなるよ
うに調整した。
【0035】この処理により得られた最終的な脱硫率、
脱硝率と処理ガス中のDXN類の濃度、活性コークス中
のDXN類吸着量、NH3/SO2比、再生時のDXN類
分解率、脱離ガス中のアンモニアガス濃度をそれぞれ表
1に示す。
脱硝率と処理ガス中のDXN類の濃度、活性コークス中
のDXN類吸着量、NH3/SO2比、再生時のDXN類
分解率、脱離ガス中のアンモニアガス濃度をそれぞれ表
1に示す。
【0036】実施例2 ラインL8、L9を介した脱離ガスの処理対象排ガスへ
の混合を行なっていない点を除いて、実施例1と同様の
条件で試験を行なった。
の混合を行なっていない点を除いて、実施例1と同様の
条件で試験を行なった。
【0037】この処理により得られた最終的な脱硫率、
脱硝率と処理ガス中のDXN類の濃度、活性コークス中
のDXN類吸着量、NH3/SO2比、再生時のDXN類
分解率、脱離ガス中のアンモニアガス濃度をそれぞれ表
1に合わせて示す。
脱硝率と処理ガス中のDXN類の濃度、活性コークス中
のDXN類吸着量、NH3/SO2比、再生時のDXN類
分解率、脱離ガス中のアンモニアガス濃度をそれぞれ表
1に合わせて示す。
【0038】比較例1 ここでは、アンモニアをラインL2を介して、反応器1
の中部へ供給するのではなく、ラインL1の排ガスに直
接混合した点を除いて、実施例1と同一条件で処理を行
なった。
の中部へ供給するのではなく、ラインL1の排ガスに直
接混合した点を除いて、実施例1と同一条件で処理を行
なった。
【0039】この処理により得られた最終的な脱硫率、
脱硝率と処理ガス中のDXN類の濃度、活性コークス中
のDXN類吸着量、NH3/SO2比、再生時のDXN類
分解率、脱離ガス中のアンモニアガス濃度をそれぞれ表
1に合わせて示す。
脱硝率と処理ガス中のDXN類の濃度、活性コークス中
のDXN類吸着量、NH3/SO2比、再生時のDXN類
分解率、脱離ガス中のアンモニアガス濃度をそれぞれ表
1に合わせて示す。
【0040】比較例2 ここでは、アンモニアをラインL2を介して、反応器1
の中部へ供給するのではなく、ラインL1の排ガスに直
接混合した点を除いて、実施例2と同一条件で処理を行
なった。
の中部へ供給するのではなく、ラインL1の排ガスに直
接混合した点を除いて、実施例2と同一条件で処理を行
なった。
【0041】この処理により得られた最終的な脱硫率、
脱硝率と処理ガス中のDXN類の濃度、活性コークス中
のDXN類吸着量、NH3/SO2比、再生時のDXN類
分解率、脱離ガス中のアンモニアガス濃度をそれぞれ表
1に合わせて示す。
脱硝率と処理ガス中のDXN類の濃度、活性コークス中
のDXN類吸着量、NH3/SO2比、再生時のDXN類
分解率、脱離ガス中のアンモニアガス濃度をそれぞれ表
1に合わせて示す。
【0042】
【表1】 この比較実験結果により、本発明の処理方法及び装置に
より、高い脱硝率、脱硫率とDXN除去効率を得ると同
時に、DXN類の分解率も向上させる効果が確認され
た。
より、高い脱硝率、脱硫率とDXN除去効率を得ると同
時に、DXN類の分解率も向上させる効果が確認され
た。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
向流型移動層反応器の底部で脱硫・脱DXN処理を行
い、上部で脱硫処理後に導入したアンモニアガスと反応
させて脱硝処理を行なっているので、清浄な炭素質吸着
剤を触媒として用いることができ、高い脱硝性能が得ら
れる。さらに、硫酸、DXN類を吸着した炭素質吸着剤
の加熱再生処理時に発生するSO3によりDXN類を高
い効率で分解することができる。
向流型移動層反応器の底部で脱硫・脱DXN処理を行
い、上部で脱硫処理後に導入したアンモニアガスと反応
させて脱硝処理を行なっているので、清浄な炭素質吸着
剤を触媒として用いることができ、高い脱硝性能が得ら
れる。さらに、硫酸、DXN類を吸着した炭素質吸着剤
の加熱再生処理時に発生するSO3によりDXN類を高
い効率で分解することができる。
【0044】この再生処理により発生した脱離ガスを再
度排ガスに添加することで、炭素質吸着剤に吸着される
硫酸の量を増し、その再生処理時に発生するSO3の量
を増加させることができるので、DXN類を良好に分解
可能である。
度排ガスに添加することで、炭素質吸着剤に吸着される
硫酸の量を増し、その再生処理時に発生するSO3の量
を増加させることができるので、DXN類を良好に分解
可能である。
【図1】本発明の排ガス処理装置の全体構成図である。
1…反応器、2…再生器、3…分離器、4…アンモニア
供給装置、5…貯蔵槽、6…制御装置、7…SO2セン
サ、8…流量制御バルブ、L1〜L10…ライン。
供給装置、5…貯蔵槽、6…制御装置、7…SO2セン
サ、8…流量制御バルブ、L1〜L10…ライン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/74 B01D 53/36 102F 53/70 53/94 (72)発明者 後藤 浩平 神奈川県平塚市夕陽ヶ丘63番30号 住友重 機械工業株式会社平塚事業所内 Fターム(参考) 4D002 AA02 AA12 AA21 BA04 CA08 DA07 DA41 EA01 EA08 EA13 EA14 GA01 GA03 GB02 GB03 GB08 GB20 4D012 CA12 CA15 CA16 CC07 CD01 CE03 CF05 CG01 CJ10 4D048 AA02 AA06 AA11 AB02 AC04 BA05X BA13X BD01 CB01 CC27 CD03 DA03 DA08 EA04
Claims (6)
- 【請求項1】 硫黄酸化物、窒素酸化物及びダイオキシ
ン類を含有する排ガスの処理方法であって、 向流型移動層反応器の底部に処理対象の前記排ガスを導
入して、前記向流型移動層反応器内部に充填され、前記
向流型移動層反応器内部を下降する移動層を形成してい
る炭素質吸着剤と接触させて、前記排ガス中の硫黄酸化
物及びダイオキシン類を吸着除去する吸着工程と、 前記向流型移動層反応器の中間部にアンモニアガスを導
入して、前記吸着工程を経た前記排ガスと前記アンモニ
アガスとを前記炭素質吸着剤を触媒として還元反応させ
る脱硝工程と、 前記向流型移動層反応器の底部から排出された前記炭素
質吸着剤を加熱再生した後、前記向流型移動層反応器の
上部に供給する再生工程と、 を備えていることを特徴とする排ガスの処理方法。 - 【請求項2】 前記処理対象排ガスを前記向流型移動層
反応器に導く前に前記再生工程で得られた脱離ガスを添
加する添加工程をさらに備えていることを特徴とする請
求項1記載の排ガスの処理方法。 - 【請求項3】 前記向流型移動層反応器に供給される前
記処理対象排ガス中のSO2濃度が200〜500pp
mに維持されるよう前記脱離ガスの添加量を制御するこ
とを特徴とする請求項2記載の排ガスの処理方法。 - 【請求項4】 硫黄酸化物、窒素酸化物及びダイオキシ
ン類を含有する排ガスの処理装置であって、 反応器本体の頂部に炭素質吸着剤の供給口を、底部に取
り出し口を、下部に処理対象排ガスの導入部を、上部に
処理済排ガスの排出口を、前記導入部と前記排出口の中
間にアンモニアガス導入口を、それぞれ有し、前記排ガ
スと前記炭素質吸着剤とを反応器内部で逆方向に移動さ
せて接触させ、前記排ガス中の硫黄酸化物、窒素酸化物
及びダイオキシン類を吸着又は還元反応により処理する
向流型移動層反応器と、 前記向流型移動層反応器の底部から引きぬかれた前記炭
素質吸着剤を加熱再生する再生器と、 前記再生器で再生された前記炭素質吸着剤中の不純物を
分離して除去する分離器と、 前記分離器で不純物を除去された前記炭素質吸着剤を前
記向流型移動層反応器の供給口に導く供給手段と、 を備えていることを特徴とする排ガスの処理装置。 - 【請求項5】 前記再生器での前記炭素質吸着剤再生時
に発生した脱離ガスを前記処理対象排ガスに添加する脱
離ガス供給手段をさらに備えている請求項4記載の排ガ
スの処理装置。 - 【請求項6】 前記向流型移動層反応器に供給される前
記処理対象排ガス中のSO2濃度が200〜500pp
mに維持されるよう前記脱離ガスの添加量を制御する添
加量制御系をさらに備えている請求項5記載の排ガスの
処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10275612A JP2000102719A (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 排ガスの処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10275612A JP2000102719A (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 排ガスの処理方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000102719A true JP2000102719A (ja) | 2000-04-11 |
Family
ID=17557887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10275612A Pending JP2000102719A (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 排ガスの処理方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000102719A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008071446A1 (de) * | 2006-12-14 | 2008-06-19 | Horst Grochowski | Verfahren und vorrichtung zum reinigen von abgasen eines sinterprozesses von erzen und/oder anderen metallhaltigen materialien in der metallerzeugung |
KR101257047B1 (ko) | 2011-03-31 | 2013-04-22 | 현대제철 주식회사 | 배기가스 처리 장치 |
KR101257049B1 (ko) * | 2011-03-31 | 2013-04-22 | 현대제철 주식회사 | 배기가스 처리 장치 |
KR101377634B1 (ko) | 2011-09-27 | 2014-03-26 | 현대제철 주식회사 | 배가스 처리 장치 및 방법 |
WO2015182052A1 (ja) * | 2014-05-28 | 2015-12-03 | 川崎重工業株式会社 | 二酸化炭素分離システム |
CN105903314A (zh) * | 2016-06-01 | 2016-08-31 | 北京神雾环境能源科技集团股份有限公司 | 流化床气体吸附脱附系统及其处理方法 |
WO2020033986A1 (de) * | 2018-08-17 | 2020-02-20 | Integral Engineering Und Umwelttechnik Gmbh | Adsorber zur reinigung von abgasen und verfahren dafür |
-
1998
- 1998-09-29 JP JP10275612A patent/JP2000102719A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101520106B1 (ko) | 2006-12-14 | 2015-05-13 | 호르스트 그로초비스키 | 금속 제조시 광석 및/또는 기타 물질 함유 물질의 소결 공정의 배출 가스를 정화하기 위한 방법 및 장치 |
WO2008071215A1 (de) * | 2006-12-14 | 2008-06-19 | Horst Grochowski | Verfahren und vorrichtung zum reinigen von abgasen eines sinterprozesses von erzen und/oder anderen metallhaltigen materialien in der metallerzeugung |
JP2010512984A (ja) * | 2006-12-14 | 2010-04-30 | グロコウスキー、ホルスト | 金属製造における鉱石および/または他の金属含有材料の焼結工程の排ガスを浄化する方法および装置 |
US8192706B2 (en) | 2006-12-14 | 2012-06-05 | Horst Grochowski | Method and device for purifying the flue gases of a sintering process of ores and/or other material-containing materials in metal production |
WO2008071446A1 (de) * | 2006-12-14 | 2008-06-19 | Horst Grochowski | Verfahren und vorrichtung zum reinigen von abgasen eines sinterprozesses von erzen und/oder anderen metallhaltigen materialien in der metallerzeugung |
KR101257047B1 (ko) | 2011-03-31 | 2013-04-22 | 현대제철 주식회사 | 배기가스 처리 장치 |
KR101257049B1 (ko) * | 2011-03-31 | 2013-04-22 | 현대제철 주식회사 | 배기가스 처리 장치 |
KR101377634B1 (ko) | 2011-09-27 | 2014-03-26 | 현대제철 주식회사 | 배가스 처리 장치 및 방법 |
WO2015182052A1 (ja) * | 2014-05-28 | 2015-12-03 | 川崎重工業株式会社 | 二酸化炭素分離システム |
JP2015223558A (ja) * | 2014-05-28 | 2015-12-14 | 川崎重工業株式会社 | 二酸化炭素分離システム |
CN106457123A (zh) * | 2014-05-28 | 2017-02-22 | 川崎重工业株式会社 | 二氧化碳分离系统 |
AU2015265343B2 (en) * | 2014-05-28 | 2018-01-18 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Carbon dioxide separation system |
CN105903314A (zh) * | 2016-06-01 | 2016-08-31 | 北京神雾环境能源科技集团股份有限公司 | 流化床气体吸附脱附系统及其处理方法 |
WO2020033986A1 (de) * | 2018-08-17 | 2020-02-20 | Integral Engineering Und Umwelttechnik Gmbh | Adsorber zur reinigung von abgasen und verfahren dafür |
CN110833743A (zh) * | 2018-08-17 | 2020-02-25 | 英特佳工程与环境技术有限公司 | 用于废气净化的吸附器和方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3237795U (ja) | 低温吸着原理に基づく煙道ガスの一体化脱硫と脱硝システム | |
JPS5843224A (ja) | 乾式排煙脱硫脱硝方法 | |
US10722844B2 (en) | Selective catalytic reduction process and method of regenerating deactivated SCR catalyst of a parallel flue gas treating system | |
JP2021534960A (ja) | 選択的触媒還元プロセスとそのプロセスの不活性化触媒を再生する方法 | |
JP2000102719A (ja) | 排ガスの処理方法及び装置 | |
JP2977759B2 (ja) | 排ガスの乾式処理方法及び装置 | |
JP3248956B2 (ja) | 排ガスの処理方法 | |
JPH0154089B2 (ja) | ||
JP4429404B2 (ja) | 乾式排ガス処理方法及び処理装置 | |
JP2000262861A (ja) | 排ガス処理方法及び装置 | |
JP2000015058A (ja) | 焼却炉の排ガス処理装置及び方法 | |
JP4266267B2 (ja) | 排ガス処理方法および装置 | |
JP2002284510A (ja) | 排ガス処理システムの硫酸回収方法及び硫酸回収装置 | |
JP3704159B2 (ja) | 排ガス処理方法 | |
JPH1147536A (ja) | 排ガス処理方法 | |
JP2000254453A (ja) | 排ガス処理方法及び装置 | |
JP2001252533A (ja) | 排ガス処理方法及び装置 | |
JP2000015057A (ja) | 焼却炉の排ガス処理装置及び方法 | |
JP5143983B2 (ja) | 排ガス処理方法 | |
JPS5841893B2 (ja) | ハイエンガスシヨリホウホウ | |
JP2007203265A (ja) | アンモニア含有排ガスの処理方法 | |
JP2001038149A (ja) | 排ガス処理装置及び方法 | |
JP3393825B2 (ja) | 排ガス処理装置及び方法 | |
JPH06262038A (ja) | 排ガスの処理方法 | |
JPH10230129A (ja) | 排煙脱硫方法および排煙脱硫装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041110 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060104 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061121 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070403 |