JP3704028B2 - 自動修正時計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば電波信号を受けて時刻修正を行う電波修正時計等の自動修正時計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電波修正時計は、たとえば日本標準時を高精度で伝える長波(40kHz)の標準電波を受信し、受信信号に基づいて、いわゆる帰零などを行う機能を有している。そして、帰零の際、指針の位置を正確に正時に合わせるなどのため、指針位置検出装置が設けられている。
【0003】
この種の電波修正時計は、標準電波を受信する受信系回路と、受信信号に基づいて指針駆動系を駆動して時刻修正を行う制御回路とを内蔵しており、時刻修正モードとしては、たとえば初期状態で時刻データの無い初期修正モードと通常修正モードを有している。
【0004】
初期修正モードにおいては、たとえば電波修正時計を購入し、屋内の所定の箇所に載置するに際し、まず時計の所定の位置に電池が挿入されセットされる。
次に、初期の針合わせとして、針位置検出並びに帰零動作が行われる。
帰零動作が完了すると、受信回路による標準電波の受信が開始され、この受信電波が制御回路に入力される。
【0005】
制御回路では、入力した受信電波に基づいて時刻へのデコード動作が行われる。デコードの結果、時刻化が可能である場合には、指針位置がデコードした時刻コードに応じた位置に修正され、初期修正モードが終了し、通常修正モードへ移行する。
【0006】
一方、時刻化が不可能である場合には指針位置の修正が行われず、その旨が、たとえば時計本体に設けられた報知手段としてのLED等を点灯させて、ユーザーに報知される。
【0007】
通常修正モードでは、初期修正モードで指針位置の修正を行った後、指針位置が受信した電波信号の時刻コードに応じた位置に修正される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した電波修正時計の場合、指針により時刻を表示するアナログ表示機能のみを有しているが、このアナログ電波修正時計には、秒針、分針、時針のいわゆるアナログ3針の電波修正時計、あるいは分針および時針のアナログ2針の電波修正時計がある。
【0009】
以上のように、いわゆるムーブメントや表示機能が異なり、これに伴いスイッチボタンの操作が異なる場合には、従来、1つの制御回路で1機種に対応するように構成している。
【0010】
しかしながら、同時に多品種の製品が必要な場合、種類の違う回路が多数必要になり、対応が煩雑で、ひいてはコストの増大を招く。
【0011】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、煩雑な手間を要さず、同時に多品種の製品に対応できる自動修正時計を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、時針、分針、および秒針の3つの指針による3針アナログ時刻表示と時針および分針の2つの指針による2針アナログ時刻表示が可能で、時刻コードを受けて指針位置を検出した後、表示時刻を修正する自動修正時計であって、3針アナログ時刻表示の場合には、第1の領域に第1の制御信号を受けて秒針車を含む輪列を駆動する秒針駆動系を配置し、第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系を配置することが可能で、2針アナログ表示の場合には、上記第1の領域には上記秒針駆動系を配置せず、上記第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系のみを配置可能な指針駆動系と、時針車、分針車、および秒針車のそれぞれに形成された基準位置を示す指標の重なり状態により指針位置を検出する指針位置検出系と、上記指針位置検出系であらかじめ決められた検出結果が得られた場合には、3針アナログ時刻表示に対応して上記指針駆動系が構成されているものと判断して、上記第1の制御信号を上記秒針駆動系に出力し、上記第2の制御信号を時分針駆動系に出力し、秒針駆動系および時分針駆動系を駆動して時刻修正、および時刻表示を行い、上記指針位置検出系であらかじめ決められた検出結果が得られない場合には、2針アナログ時刻表示に対応して上記指針駆動系が構成されているものと判断して、上記第2の制御信号のみを時分針駆動系に出力し、時分針駆動系を駆動して時刻修正、および時刻表示を行う制御回路とを有する。
【0013】
また、本発明では、上記時針車、分針車、および秒針車のそれぞれに形成された基準位置を示す指標は少なくとも一つの透孔であり、上記指針位置検出系は、上記各透孔が重なり合うことができる領域に検出光を出射する発光素子と、上記発光素子の出射光のうち上記透孔の重なり領域の全ての透孔を通過した光を受光可能な位置に配置され、受光レベルに応じた検出信号を出力する受光素子を有する透過型光検出センサを含む。
【0014】
本発明によれば、たとえば指針位置検出系においてあらかじめ決められた検出結果が得られた場合には、制御回路において3針アナログ時刻表示に対応して指針駆動系が構成されていると判断される。
すなわち、この場合、指針駆動系は、第1の領域に第1の制御信号を受けて秒針車を含む輪列を駆動する秒針駆動系が配置され、第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系が配置されている。
そして、時刻修正を行う場合に、第1の制御信号が秒針駆動系に出力され、第2の制御信号が時分針駆動系に出力されて、秒針駆動系および時分針駆動系の両者が駆動されてたとえば早送りで行われる。
また、通常運針の場合にも、秒針駆動系および時分針駆動系の両者が駆動されて3針によるアナログ時刻表示が行われる。
【0015】
指針位置検出系においてあらかじめ決められた検出結果が得られない場合には、制御回路において2針アナログ時刻表示に対応して指針駆動系が構成されていると判断される。
すなわち、この場合、指針駆動系は、第1の領域には上記秒針駆動系が配置されず、第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系のみが配置されている。
そして、時刻修正を行う場合には、たとえば第1の制御信号が秒針駆動系に出力されず、第2の制御信号が時分針駆動系に出力されて、時分針駆動系が駆動されてたとえば早送りで行われる。
また、通常運針の場合にも、時分針駆動系が駆動されて2針によるアナログ時刻表示が行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る自動修正時計としての電波修正時計の信号処理系回路の一実施形態を示すブロック構成図である。
本実施形態に係る電波修正時計の信号処理系回路は、たとえば2つの機種、具体的には、時針、分針、および秒針の3針でアナログ時刻表示を行うアナログ3針、および時針および分針の2針でアナログ時刻表示を行うアナログ2針として対応できるように構成されている。
【0017】
また、本実施形態では、アナログ3針とアナログ2針とでは、そのムーブメント並びに指針位置検出系(指針駆動系)は共通のものを用いることができるように構成されている。
すなわち、ムーブメントはアナログ3針用の一系統のみ用い、後述するように、制御回路の制御の下、秒針の帰零動作時にフォトトランジスタの出力パターンがあらかじめ決められたパターンである場合には、アナログ3針であると判断し時刻修正および通常運針を行い、フォトトランジスタの出力パターンがあらかじめ決められたパターンでない場合には、アナログ2針であると判断して時刻修正および通常運針を行うように構成されている。
【0018】
なお、本実施形態に係る指針駆動系では、後述するように、アナログ3針の場合には、第1の領域には上記秒針駆動系が配置され、第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系が配置される。
また、アナログ2針の場合には、第1の領域には上記秒針駆動系が配置されず、第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系のみが配置される。
【0019】
図2は本発明に係る3針電波修正時計の指針駆動系の一実施形態の全体構成を示す断面図、図3は本発明に係る3針電波修正時計の指針駆動系の要部の平面図である。
また、図4は本発明に係る2針電波修正時計の指針駆動系の一実施形態の全体構成を示す断面図、図5は本発明に係る2針電波修正時計の指針駆動系の要部の平面図である。
【0020】
図において、10は信号処理系回路、11は標準電波信号受信および送信系(以下、送受信系という)、12はリセット/強制受信スイッチ、13は発振回路、14は制御回路、15はドライブ回路、16は報知手段としての発光素子、17、18はドライブ回路、VCCは電源電圧、C1 〜C3 はキャパシタ、R1 〜R5 は抵抗素子、100は時計本体、120は秒針を駆動する秒針駆動系、130は指針である分針および時針を駆動する時分針駆動系、140は光透過型光検出センサ、および150は利用者が手により直接時刻合わせを行う手動修正系をそれぞれ示している。
【0021】
標準電波信号受信系11は、受信アンテナ11aと、たとえばキー局から送信された時刻コード信号を含む長波(たとえば40kHz)を受信し、所定の処理を行いパルス信号S11として制御回路14に出力する長波受信回路11bとから構成されている。
この長波受信回路11bは、たとえばRFアンプ、検波回路、整流回路、および積分回路により構成されている。
【0022】
なお、標準電波信号受信系11で受信される、日本標準時を高精度で伝える長波(40kHz)の標準電波は、図6(a)に示すような形態で送られてくる。
具体的には、「1」信号の場合には1秒(s)の間に500ms(0.5s)だけ40kHzの信号が送られ、「0」信号の場合には1秒(s)の間に800ms(0.8s)だけ40kHzの信号が送られ、「P」信号の場合には1秒(s)の間に200ms(0.2s)だけ40kHzの信号が送られてくる。
受信状態が良好な場合には、長波受信回路11bからは図6(b)に示すように、40kHzの有無に応じたパルス信号として信号S11が制御回路14に出力される。
【0023】
図7は、標準時刻電波信号の時刻コードの一例を示している。
現在の日本の長波標準電波は、郵政省通信総合研究所(CRL)の運用のもとで、福島県より送信されており、送信情報は、分・時・1月1日からの積算日となっている。
【0024】
時刻データの送信は、1bit/秒で1分間を1フレームとしており、このフレーム内に前述した分・時・1月1日からの積算日の情報がBCDコードで提供されている。また送信されるデータは、0・1の他にPコードというマーカーが含まれており、このPコードは1フレームに数カ所あり、正分(0秒)、9秒、19秒、29秒、39秒、49秒、59秒に現れる。このPコードが続けて現れるのは1フレーム中1回で59秒、0秒の時だけで、この続けて現れる位置が正分位置となる。つまり分・時データなどの時刻データはこの正分位置を基準としてフレーム中の位置が決まっているためこの正分位置の検出を行わないと時刻データを取り出すことはできない。
【0025】
次に、長波標準電波について説明する。
【0026】
現在の標準電波は以前(実験局当時)の送信データに加え、年下2桁、曜、分パリティ、時パリティ、サマータイム導入の際に使用予定である予備ビット、うるう秒が追加された(図7(a)参照)。また、毎時15分、45分には電波の送信を中断する停波情報も付加された(図7(b)参照)。以下にこれら新設された情報のうち、特に予備ビット、うるう秒情報、停波情報について説明する。
【0027】
予備ビットは表1に示される如く、SU1、SU2を使用する。これらは将来の情報拡張のために用意されたものである。サマータイム情報でこのビットが活用されるときは、SU1=SU2=0では「6日以内に夏時間への変更無し」、SU1=1・SU2=0では「6日以内に夏時間への変更有り」、SU1=0・SU2=1では「夏時間実施中」、SU1=SU2=1では「6日以内に夏時間終了」となるような情報形態となっている。夏時間への切り替わりについては日本ではまだサマータイムが導入されておらず、未だ不明の状態であるが欧州のサマータイムの切り替わりを見ると、夜中のうちに行っている場合が多い。
【0028】
【表1】
Figure 0003704028
【0029】
次にうるう秒は表2に示される如く、LS1、LS2の2ビットを使用し、LS1=LS2=0では「1ヶ月以内にうるう秒の補正を行わない」、LS1=1・LS2=0では「1ヶ月以内に負のうるう秒(削除)あり」つまり1分間が59秒となり、LS1=LS2=1では「1ヶ月以内に正のうるう秒(挿入)あり」つまり1分間が61秒となるような情報形態となっている。うるう秒の補正のタイミングは既に決められており、UTC時刻の1月1日もしくは7月1日の直前に行われることになっている。よって、日本時間(JTC)では1月1日もしくは7月1日午前9:00直前に行われることになる。
【0030】
【表2】
Figure 0003704028
【0031】
停波情報は表3の(a)、(b)、(c)に示される如く、ST1、ST2、ST3、ST4、ST5、ST6を使用し、ST1・ST2・ST3で停波開始予告、ST4で停波時間帯予告、ST5・ST6で停波期間予告の停波情報を提供する。まず停波開始予告について説明すると、ST1=ST2=ST3=0では「停波予定無し」、ST1=ST2=0・ST3=1では「7日以内に停波」、ST1=0・ST2=1・ST3=0では「3から6日以内に停波」、ST1=0・ST2=ST3=1では「2日以内に停波」、ST1=1・ST2=ST3=0では「24時間以内に停波」、ST1=1・ST2=0・ST3=1では「12時間以内に停波」、ST1=ST2=1・ST3=0では「2時間以内に停波」となっている。次に停波時間帯予告は、ST4=1では「昼間のみ」、ST4=0では「終日、または停波予定無し」である。次に停波期間予告は、ST5=ST6=0では「停波予定無し」、ST5=0・ST6=1では「7日以上停波、または期間不明」、ST5=1・ST6=0では「2から6日以内で停波、ST5=ST6=1では「2日未満で停波」となっている。
【0032】
【表3】
Figure 0003704028
【0033】
以上、郵政省通信総合研究所(CRL)が運用管理している長波の標準時刻情報を含む電波による送信情報については詳述した如く、標準時刻情報以外に予備ビットによる情報、うるう秒情報、停波情報も送信情報に含まれる。
【0034】
リセット/強制受信スイッチ12は、制御回路14の各種状態を初期状態に戻すときにオンにされる。
このリセット/強制受信スイッチ12がオンされたとき、または図示しない電池をセットしたときに本電波修正時計は、たとえば標準時刻電波信号を強制的に受信して修正を行う修正モードになる。
【0035】
発振回路13は、水晶発振器CRYおよびキャパシタC2 ,C3 により構成され、所定周波数の基本クロックを制御回路14に供給する。
【0036】
制御回路14は、図示しない分針カウンタ、秒針カウンタ、標準分・秒カウンタ等を有しており、たとえば初期修正モード時には、標準電波信号受信系11によるパルス信号S11を受けて、受信した標準電波信号の受信状態があらかじめ決められた基準範囲と比較し、受信状態が基準範囲内にある場合には、第1および第2の制御信号CTL1,CTL2 をバッファ17を介して、秒針駆動系としての秒針用のステッピングモータ121および時分針駆動系としての時分針用のステッピングモータ131に出力して指針位置検出(初期設定)を行い、受信状態が基準範囲内にない場合には、第1および第2の制御信号CTL1,CTL2 を出力せずに、ドライブ信号DR1 をドライブ回路15に出力して、報知手段としての発光素子16を発光させてユーザーに電波受信がほとんどできない旨を報知させる。
【0037】
そして、受信状態が基準範囲内にある場合には、上記したように秒針駆動系および時分針駆動系を駆動して指針位置を検出を行う際に、光透過型光検出センサ140の出力パターンが、たとえば図8に示すようなあらかじめ決められたパルスパターンの場合には、指針駆動系は図2および図3に示すようなアナログ3針用に構成されているものと判断して、受信した電波信号をデコードし、デコードの結果、時刻化が可能である場合には、発振回路13による基本クロックに基づいて各種カウンタのカウント制御並びに光検出センサによる検出信号DT1 の入力レベルに応じて、第1および第2の制御信号CTL1,CTL2 をバッファ17を介して秒針用のステッピングモータ121および時分針用のステッピングモータ131に出力して回転制御を行うことにより早送り時刻修正制御を行う。
【0038】
また、受信状態が基準範囲内にある場合であって、上記したように秒針駆動系および時分針駆動系を駆動して指針位置の検出を行う際に、光透過型光検出センサ140の出力パターンが、たとえば図9に示すように、図8のあらかじめ決められたパルスパターンと異なる場合には、指針駆動系は図4および図5に示すようなアナログ2針用に構成されているものと判断して、受信した電波信号をデコードし、デコードの結果、時刻化が可能である場合には、発振回路13による基本クロックに基づいて各種カウンタのカウント制御並びに光検出センサによる検出信号DT1 の入力レベルに応じて、第2の制御信号CTL2 のみをバッファ17を介して時分針用のステッピングモータ131に出力して回転制御を行うことにより早送り時刻修正制御を行う。
一方、デコードの結果、時刻化が不可能である場合には、第2の制御信号CTL2 も出力せずに、ドライブ信号DR1 をドライブ回路15に出力して、報知手段としての発光素子16を発光させてユーザーに電波受信が良好でない旨を報知させる。
これにより、初期修正モードの動作を完了させる。
【0039】
また、制御回路14は、初期修正モードの動作を完了させた後、通常修正モードおよび通常運針モードの制御を行う。
通常修正モードおよび通常運針モードにおいては、初期修正モード時の初期設定動作後と同様の動作を行う。
具体的には、3針機種の場合には、受信した電波信号をデコードし、デコードの結果、時刻化が可能である場合には、発振回路13による基本クロックに基づいて各種カウンタのカウント制御並びに光検出センサ140による検出信号DT1 の入力レベルに応じて、第1および第2の制御信号CTL1,CTL2 をバッファ17を介して秒針用のステッピングモータ121および時分針用のステッピングモータ131に出力して回転制御を行うことにより早送り時刻修正制御を行う。
一方、デコードの結果、時刻化が不可能である場合には、制御信号CTL1,CTL2 を出力せずに、ドライブ信号DR1 をドライブ回路15に出力して、報知手段としての発光ダイオード16を発光させてユーザーに電波受信が良好でない旨を報知させる。
また、通常運針の場合にも、第1および第2の制御信号CTL1,CTL2 をバッファ17を介して秒針用のステッピングモータ121および時分針用のステッピングモータ131に出力して3針によるアナログ時刻表示制御を行う。
【0040】
2針機種の場合には、受信した電波信号をデコードし、デコードの結果、時刻化が可能である場合には、発振回路13による基本クロックに基づいて各種カウンタのカウント制御並びに光検出センサによる検出信号DT1 の入力レベルに応じて、第2の制御信号CTL2 のみをバッファ17を介して時分針用のステッピングモータ131に出力して回転制御を行うことにより早送り時刻修正制御を行う。
一方、デコードの結果、時刻化が不可能である場合には、第2の制御信号CTL2 も出力せずに、ドライブ信号DR1 をドライブ回路15に出力して、報知手段としての発光素子16を発光させてユーザーに電波受信が良好でない旨を報知させる。
また、通常運針の場合にも、第2の制御信号CTL2 のみをバッファ17を介して時分針用のステッピングモータ131に出力して2針によるアナログ時刻表示制御を行う。
【0041】
なお、上記の説明では、受信状態が基準範囲外にあると判別するときは、電波が弱かったり、ノイズが多いときである。
電波が非常に弱い場合には、図6(c)に示すように、数個の信号分、ローレベル(L)かハイレベル(H)のままになる。
また、ノイズが多いときは、時刻電波と無関係にレベルが変化する。
これらの状態にある信号S11を、たとえば10秒に2回あるいはそれ以上受けたときには、受信状態が基準範囲外にあると判別する。
具体的には、たとえば10秒程度を検出時間として、時間内においてレベルの変化が1秒以内に検出されなかったときおよび検出したパルス幅が0.8、0.5、0.2秒近辺でなかったときをNGとして、NGが2回以上発生したときには受信不可と判断する。
【0042】
ドライブ回路15はpnp型トランジスタQ1および抵抗素子R1 ,R2 により構成されている。
トランジスタQ1のベースが抵抗素子R1 を介して制御回路14のドライブ信号DR1 の出力ラインに接続され、コレクタが抵抗素子R2 を介して発光ダイオードからなる発光素子16のアノードに接続され、エミッタが電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。そして、発光素子16のカソードが接地されている。
すなわち、発光素子16は、制御回路14からローレベルのドライブ信号DR1 が出力されたときに発光するようにドライブ回路15に接続されている。
【0043】
また、ドライブ回路18は、pnp型トランジスタQ2、および抵抗素子R3,R4 により構成されている。
【0044】
次に、3針電波修正時計のムーブメントおよび指針位置検出系の具体的な構成について、図2、図3、図10〜図18に関連付けて説明する。
【0045】
時計本体100は、互いに対向して接続されて輪郭を形成する第2ケースとしての下ケース111および第1ケースとしての上ケース112と、この下ケース111および上ケース112で形成される空間内のほぼ中央部において下ケース111と連結した状態で配置される中板113とを備えており、空間内の下ケース111、中板113、上ケース112の所定の位置に対して、秒針駆動系120、時分針駆動系130、光検出センサ140、手動修正系150等が固定あるいは軸支されている。
【0046】
秒針駆動系120は、図2、図3および図10に示すように、略コ字状のステータ121a、このステータ121aの一方側の脚片に巻回された駆動コイル121b、このステータ121aの他方の磁極間において回動自在に配置されたロータ121cにより構成された秒針用ステッピングモータ121と、ロータ121cのピニオン121c’に大径歯車122aが噛合した第1伝達歯車(第1検出用歯車)としての第1の5番車122と、この第1の5番車122の小径歯車122bに噛合した第2検出用歯車(第1指針車)としての秒針車123とにより構成されている。
ここで、秒針用ステッピングモータ121は、ステータ121aが中板113に載置して固定され、ロータ121cが中板113と上ケース12とに軸支されており、制御回路14の出力制御信号CTL1 に基づいて、その回転方向、回転角度および回転速度が制御される。
そして、秒針駆動系120は、図2に示すように、A1で示す第1領域に配置される。
【0047】
第1の5番車122は、大径歯車122aの歯数が60個、小径歯車122bの歯数が15個に形成され、下ケース111および上ケース112に回動自在に軸支され、その大径歯車122aが秒針用ステッピングモータ121のロータ121c(ピニオン121c’)と噛合して、ロータ121cの回転速度を所定速度に減速させる。この第1の5番車122には、図12および図14に示すように、秒針車123と重なる領域において周方向に等間隔(中心角α1が120°)で配置された3個の円形状をなす透孔122cが形成されている。この透孔122cは、光検出センサ140の検出光を通過させるだけでなく、少なくともその1つは、第1の5番車122を組付ける際の位置決め孔(度決め孔)として用いられるものである。
【0048】
秒針車123は、大径歯車123aの歯数が60個に形成され、その軸部の一端が上ケース112に軸支され、中板113を下ケース111側に貫通したその他端側には秒針軸123bが圧入されており、この秒針軸123bは、後述する分針パイプ134pの内部に挿通されて、その先端に秒針202が取り付けられている。この秒針車123には、図13に示すように、回転により第1の5番車122と重なる領域において周方向に等間隔(中心角α2が30°)で配置された11個の円形状をなす透孔123cと、一箇所だけピッチの異なる位置決め遮光部123d(透孔123cと透孔123cとの中心角が60°)とが形成されている。そして、上記第1の5番車122の透孔122cが位置決め遮光部123dに対向した後に最初に透孔123cと対向する時に、秒針が正時を指すように構成されている。
【0049】
透孔123cは、光検出センサ140の検出光を通過させるだけでなく、少なくともその1つは、秒針車123を組付ける際の位置決め孔(度決め孔)として用いられるものである。
また、これらの透孔123cの内側には、周方向に長尺で回転軸方向に突出する円弧状の付勢ばね123eが、切り欠き孔123fにより画定されている。この円弧状付勢ばね123eは、秒針車123をその回転軸方向に付勢するものである。
【0050】
ここで、位置決め遮光部123dは、周方向において切り欠き孔123fから離れた位置、すなわち、2つの切り欠き孔123fが途切れて離れた領域に形成されている。したがって、切り欠き孔123fと位置決め遮光部123eとの距離を十分確保できるため、位置決め遮光部123dの領域において検出光が切り欠き孔123fに回り込むようなことはなく、確実にこの位置決め遮光部123dで検出光を遮ることができる。すなわち、検出光の回り込みによる誤検出を生じ易い切り欠き孔123fを設けた領域から離れた位置に位置決め遮光部123dが形成されていることから、この位置決め遮光部123dを、秒針車122の回転角度位置の位置決めに用いることで、確実な位置決めを行うことができる。
【0051】
秒針車123においては、図13に示すように、複数(11個)の透孔123cを設ける代わりに、図14に示すように、位置決め遮光部123dと径方向において対向する位置にある透孔123cのみを残して、その他の透孔123cをそれぞれ切り欠き孔123gと一体的に開けてもよい。これによれば、検出光の通過を許容する部分において、検出光の通過をより一層確実なものとし、また、秒針車122を形成する材料の無駄を低減することができる。
【0052】
時分針駆動系130は、図2、図3、および図12に示すように、略コ字状のステータ131a、このステータ131aの一方側の脚片に巻回された駆動コイル131b、このステータ131aの他方の磁極間において回動自在に配置されたロータ131cにより構成された時分針用ステッピングモータ131と、ロータ131cのピニオン131c’に大径歯車132aが噛合した中間歯車としての第2の5番車132と、この第2の5番車132の小径歯車132bに大径歯車133aが噛合した第2伝達歯車(第3検出用歯車)としての3番車133と、この3番車133の小径歯車133bに大径歯車134aが噛合した第4検出用歯車(第2指針車)としての分針車134と、この分針車134の小径歯車134bに大径歯車135aが噛合した中間歯車としての日の裏車135と、この日の裏車135の小径歯車135bに噛合した第5検出用歯車(第2指針車)としての時針車136とにより構成されている。
ここで、時分針用ステッピングモータ131は、ステータ131aが中板113に載置して固定され、ロータ131cが中板113と上ケース112とに軸支されており、制御回路の出力制御信号に基づいて、その回転方向、回転角度および回転速度が制御される。
そして、秒針駆動系120は、図2に示すように、A2で示す第2領域に配置される。
【0053】
第2の5番車132は、大径歯車132aの歯数が60個、小径歯車132bの歯数が15個に形成され、中板113および上ケース112に軸支され、その大径歯車132aが時分針用ステッピングモータ131のロータ131c(ピニオン131c’)と噛合して、ロータ131cの回転速度を所定速度に減速させる。なお、この第2の5番車132としては、前述の第1の5番車122を流用、すなわち、透孔122cが設けられたものを用いてもよい。これにより、部品の共用化が行なえ製品のコストを低減することができる。
【0054】
3番車133は、大径歯車133aの歯数が60個、小径歯車133bの歯数が10個に形成され、軸部の一端が上ケース112に軸支され、他端側が中板113を貫通した状態で回動自在に配設されており、第2の5番車132の回転を減速して分針車134に伝達する。また、3番車133には、図13に示すように、回転により秒針車123および第1の5番車122と重なる領域において周方向に等間隔(中心角α3が36°)で配置された10個の円形状をなす透孔133cが形成されている。この透孔133cは、光検出センサ140の検出光を通過させるだけでなく、少なくともその1つは、3番車133を組付ける際の位置決め孔(度決め孔)として用いられるものである。
【0055】
分針車134は、大径歯車134aの歯数が60個、小径歯車134bの歯数が14個に形成され、その中央部には小径歯車134bが一体的に形成された分針パイプ134pが、側面視にて略T字形状をなすように形成されている。そして、分針パイプ134pの一端部が中板13に回動自在に軸支され、他端側の軸部は後述する時針車136の時針パイプ136pの内部に回動自在に挿通されいる。また、分針1パイプ34pは、下ケース111を貫通して時計の文字板201側に突出しており、その先端には分針203が取り付けられている。
【0056】
また、分針車134には、図16に示すように、回転により秒針車123,第1の5番車122,3番車133と重なる領域において周方向に長尺な3個の円弧状透孔134c,134d,134eが形成されている。これら円弧状透孔134cと円弧状透孔134dとは、中心角α5で30°隔てて形成され、円弧状透孔134dと円弧状透孔134eとは、中心角α6で30°隔てて形成され、また、円弧状透孔134eと円弧状透孔134cとは、中心角α7で60°隔てて形成されている。すなわち、円弧状透孔134eと円弧状透孔134cとの間に、最も幅の広い遮光部Aが形成され、円弧状透孔134cと円弧状透孔134dとの間および円弧状透孔134dと円弧状透孔134eとの間に、上記遮光部Aよりも幅狭の遮光部Bが形成されている。
【0057】
また、円弧状透孔134cは、一端側の円形部134c’と、他端側から伸びる幅広円弧部134c’’と、両者を連結する幅狭円弧部134c’’’とにより形成されている。この幅狭円弧部134c’’’により画定される円形部134c’は、検出光を通過させるだけでなく、分針車134を組み付ける際の位置決め孔(度決め孔)として用いられるものである。
【0058】
時針車136は、大径歯車136aの歯数が40個に形成され、その中央部に円筒状の時針パイプ136pが一体的に取り付けられており、この時針パイプ136pの内部に前述の分針パイプ134pが挿通されている。そして、時針パイプ136pは、下ケース11に形成された軸受け孔111aに挿通されて回動自在に軸支されており、また、その先端側は下ケース111を貫通して時計の文字板201側に突出しており、その先端には時針204が取り付けられている。
【0059】
また、時針車136には、図17に示すように、回転により秒針車123,第1の5番車122,3番車133,分針車134と重なる領域において周方向に長尺な3個の円弧状透孔136c,136d,136eが形成されている。これら円弧状透孔136cと円弧状透孔136dとは、中心角α8で45°隔てて形成され、円弧状透孔136dと円弧状透孔136eとは、中心角α9で60°隔てて形成され、また、円弧状透孔136eと円弧状透孔136cとは、中心角α10で30°隔てて形成されており、さらに、円弧状透孔136c,136d,136eの長さは、中心角β1+β2,β3,β4がそれぞれ75°,60°,90°となるように設定されている。すなわち、円弧状透孔36eと円弧状透孔136cとの間に、最も幅の狭い遮光部Cが形成され、円弧状透孔136cと円弧状透孔136dとの間に、遮光部Cよりも幅の広い遮光部Dが形成され、円弧状透孔136dと円弧状透孔136eとの間に、遮光部Dよりも幅の広い遮光部Eが形成されている。
【0060】
また、円弧状透孔136cは、一端側から中心角β1で7.5°のところに位置する円形部136c’と、他端側から伸びる幅広円弧部136c’’と、両者を連結すると共に円形部136c’の両側に位置する幅狭円弧部136c’’’とにより形成されている。この幅狭円弧部136c’’’により画定される円形部136c’は、検出光を通過させるだけでなく、時針車136を組み付ける際の位置決め孔(度決め孔)として用いられるものである。
【0061】
日の裏車135は、大径歯車135aの歯数が42個、小径歯車135bの歯数が10個に形成され、下ケース111に形成された突部111bに対して回動自在に軸支されており、大径歯車135aが分針パイプ134pに形成された小径歯車134bに噛合し、また、小径歯車135bが時針車136(136a)に噛合して、分針車134の回転を減速して時針車136に伝達する。
【0062】
光検出センサ140は、図2に示すように、上ケース12の壁面に固定された回路基板141に取付けられた発光ダイオードからなる発光素子142と、この発光素子142に対向するように、下ケース111の壁面に固定された回路基板143に取付けられたフォトトランジスタからなる受光素子144とにより形成されている。
そして、発光素子142のアノードは一端がpnpトランジスタQ2 のコレクタに接続されたドライブ回路18における抵抗素子R4 の他端に接続され、カソードは、接地されるとともに、受光素子144のエミッタに接続されている。
受光素子144のコレクタは、制御回路14に接続されている。この制御回路との接続ラインは、検出信号DT1 の制御回路14への出力ラインとなっており、この出力ラインは、抵抗素子R5 を介して電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。
すなわち、発光素子142は、制御回路14からローレベルのドライブ信号DR2 が出力されたとき発光するようにドライブ回路18に接続されている。
【0063】
また、図3に示すように、平面視にて第1の5番車122、秒針車123、3番車133、分針車134、時針車136の全てが同時に重なる位置に配置されている。そして、第1の5番車122の透孔122c、3番車133の透孔133c、秒針車123の透孔123c、分針車の透孔134c(134d、134e)、時針車136の透孔136c(136d、136e)が重なり合った時に、発光素子142から発せられた検出光が受光素子144により受光されて、秒針、分針、時針が正時等の位置を指していることを出力するようになっている。
【0064】
さらに、発光素子142は、上ケース112の外側に開口するように形成された第1配置部としての取付け凹部112c内に配置されており、この取付け凹部112cの底面には、所定径の円形貫通孔112dが開けられている。この円形貫通孔112dは、発光素子142から発せられる検出光が末広がり状に広がる性質があるため、その広がった部分の光を遮断して収束された光のみを通過させて誤検出を防止できるようにするものである。
同様に、受光素子144は、下ケース111の外側に開口するように形成された第2配置部としての取付け凹部111c内に配置されており、この取付け凹部111cの底面には、所定径の円形貫通孔111dが開けられている。この円形貫通孔111dは、発光素子142から発せられ、上記透孔を通過してきた光のみをできるだけ通過させて誤検出を防止できるようにするものである。
【0065】
第1の5番車122、3番車133、秒針車123、分針車134、時針車136を組付ける場合は、所定の位置決めピンが、下ケース111の円形貫通孔111d、位置決めとして用いられるそれぞれの透孔、および上ケース112の円形貫通孔112dを貫くように、順次に組付ける。そして、上ケース112および下ケース111を接合して一体化した後、位置決めピンを引き抜いて、貫通孔112dが位置する取付け凹部112cに発光素子142を取付け、また、貫通孔111dが位置する取付け凹部111cに受光素子144を取付ける。
【0066】
これにより、貫通孔112dおよび111dは完全に塞がれ、上ケース112および下ケース111により画定される内部空間に外部の光が侵入するのを防止できる。したがって、外部の光が侵入することによる誤検出を防止できると共に、組付け時の位置決め孔と光検出用の透孔とを兼用していることから、これらの孔を別々に設ける場合に比べて装置の集約化、小型化を行なうことができる。
【0067】
手動修正系150は、図2および図3に示すように、上述の分針車134の小径歯車134bおよび時針車136の大径歯車136aに噛合する日の裏車135と、この日の裏車135の大径歯車135aに噛合する歯車151aを有する手動修正軸151とにより構成されている。この手動修正軸151は、上ケース112の外部に位置付けられて利用者が直接指を触れることのできる頭部151bと、この頭部151bから伸びて上ケース112に形成された開口112eを貫挿し下ケース111に形成された突部111eに対して軸支された柱状部151cとからなり、この柱状部151cの下方領域に歯車151aが形成されている。
【0068】
手動修正軸151は、分針車134と同位相で回転するように構成されており、上述の時分針駆動系130により分針車134が駆動されているときには日の裏車135を介して分針車134と同相で回転するとともに、時分針駆動系130の非作動時には、頭部151bを指で回転させることにより、指針位置を手動修正できるようになっている。
【0069】
上記のように、秒針車123の秒針軸123bが分針車134の分針パイプ134pに挿通され、分針車134の分針パイプ134pが時針車136の時針パイプ136pに挿通されていることから、秒針車123と、分針車134と、時針車136とは、それぞれの回転中心軸が共通しており、また、時刻表示の際に、秒針が60秒間に1回転、分針が60分間に1回転、時針が12時間に1回転するように駆動される。
【0070】
分針車134の分針パイプ134pの先端部および時針車136の時針パイプ136pの先端部には、図16に示すように、径方向に所定幅をなして伸びる位置決めのための第1指標としての溝134gおよび第2指標としての溝136gが形成されている。そして、これらの溝134gおよび溝136gが、一直線に並んだとき所定の時刻例えば12時00分を指すように設定されている。
【0071】
このような位置決め指標を設けたことにより、分針車134および時針車136を下ケース111および上ケース112により囲繞して覆ってしまった後においても、溝134gおよび136gが一直線に並んでいれば予め設定された概略の時刻を指していることが分かるため、その状態を基に分針および時針を容易に取り付けることができ、その他の位置合わせおよび位置確認工程が不要になり、製造ラインおよび検査ラインでの製造時間および検査時間を短縮することができる。なお、位置決め指標としては、上記の溝に限るものではなく、ポッチ等のマークでもよい。
【0072】
2針電波修正時計の指針駆動系は、図4に示すように、第1の領域A1に秒針駆動系120を配置せず、第2の領域A2に時分針駆動系130、光検出センサ140等を配置した構成となっている。
すなわち、図4および図5に示す2針電波修正時計の指針駆動系は、図2および図3に示す3針電波修正時計の指針駆動系から秒針駆動系を削除した(配置しない)構成と等価であり、その他の構成は同様であることから、各部の詳細な説明は省略する。
【0073】
次に、本電波修正時計の時刻修正動作を、図19および図20に関連付けて説明する。
3針電波修正時計の場合には、指針駆動系は、第1の領域A1に秒針駆動系120が配置され、第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系130が少なくとも配置される。
また、アナログ2針の場合には、第1の領域A1には秒針駆動系が配置されず、第2の領域A2に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系130のみが配置される。
【0074】
まず、いずれの場合にかかわりなく、制御回路14からドライブ信号DR2 がドライブ回路18のローレベルで出力される。これにより、トランジスタQ2 がオンし、発光素子142、すなわち発光ダイオードから検出光が発せられる(ST1)。
続いて、秒針用ステッピングモータ121をパルス駆動するように第1の制御信号CTL1 が出力されて(ST2)、受光素子144すなわちフォトトランジスタがオンし、検出信号DT1 がハイレベル(電源電圧VCCレベル)からローレベルに切り換わったか否かの判断が行われる(ST3)。
【0075】
ここで、フォトトランジスタからの検出信号DT1 がハイレベルのままに保持されている場合には、ステップ駆動を行うためのパルス数を加算する度に、フォトトランジスタからの検出信号DT1 がハイレベル(電源電圧VCCレベル)からローレベルに切り換わったか否かの判断が行われる(ST4〜ST6)。
そして、パルス数が9に達してもフォトトランジスタからの検出信号DT1 出力がハイレベル(電源電圧VCCレベル)からローレベルに切り換わらない場合には、時分針用ステップピングモータ131が1ステップ(パルス)駆動され(ST7)、その後再び秒針用ステッピングモータ121をステップ駆動し(ST2)て秒針車123を回転駆動するように第1の制御信号CTL1 が出力される。
【0076】
一方、ステップST3において、フォトトランジスタによる検出信号DT1 がハイレベルからローレベルに切り換わったと判断されると、秒針車123を早送りするように第1の制御信号CTL1 が出力されて(ST8)、制御回路14であらかじめ記憶された出力パターンとの比較が行われる(ST9)。
比較の結果、得られた出力パターンとあらかじめ決められて記憶された出力パターンとが適合しない場合は、本電波修正時計は、秒針駆動系が配置されていない2針電波修正時計であると判断して、ステップST11の処理に移行し、分針車の早送り制御が行われる。
【0077】
一方、ステップST9において、得られた出力パターンと記憶された出力パターンとが適合した場合には、本電波修正時計は、秒針駆動系が配置されている3針電波修正時計であると判断して、その時点(5ステップ目でもフォトトランジスタにより検出信号DT1 のレベルがローレベルに切り換わらない場合において次にフォトトランジスタの出力がローレベルに切り換わった時点)で、第1の制御信号CTL1 の出力が停止されて、秒針車123の回路駆動が停止される。そして、秒針車123が帰零位置で停止する(ST10)。このとき、秒針は所定時刻たとえば正時(0秒)の位置に修正される。そして、ステップST11の処理に移行する。
【0078】
ステップST11においては、制御回路14から第2の制御信号CTL2 が出力されて時分針用ステップモータ131のみが所定の出力周波数でパルス駆動されて分針車134が早送りされる(ST11)。
そして、フォトトランジスタからの出力パターンと制御回路14にあらかじめ記憶された出力パターンとの比較が行われる(ST912)。
比較の結果、得られた出力パターンと記憶された出力パターンとが適合しない場合は、ステップST11の処理に戻り、再び分針車134が早送りされる。
【0079】
一方、ステップST12の比較の結果、得られた出力パターンと記憶された出力パターンとが適合した場合は、その時点で、第2の制御信号CTL2 の出力が停止されて、時分針用ステッピングモータ131が停止されて、分針車134および時針車136の駆動が停止される(ST13)。
【0080】
ここで、たとえば上記出力パターンとあらかじめ記憶されたパターンとの比較による時刻修正は、3種類のパターンのいずれかに合わせることにより行われる。
すなわち、分針車134によるフォトトランジスタの出力パターンは、図20(a)に示すように、遮光部が作用するオフの幅として、2つの幅狭のB部と1つの幅広のA部とが交互に現れるようなパターンとなり、また、時針車136によるフォトトランジスタの出力パターンは、図20(b)に示すように、遮光部が作用するオフの幅が3種類のD部、E部、C部が所定間隔をおいて交互に現れるようなパターンとなり、両者を合成した出力パターンは、図20(c)に示すように、D部,B部およびA部が組み合わされたパターンと、E部,B部およびA部が組み合わされたパターンと、C部,B部およびA部が組み合わされたパターンの3種類が所定間隔をおいて現れるパターンとなる。
なお、図23に示すパターンのうちオンとなるパターンの部分は、実際には3番車133の遮光部によりオフとなる部分があるので、歯抜け状のパターンとなっている。
【0081】
そこで、D部,B部およびA部の組み合わせからなるパターンが確認されたときを例えば4時00分、E部,B部およびA部の組み合わせからなるパターンが確認されたときを、たとえば8時00分、C部,B部およびA部の組み合わせからなるパターンが確認されたときを、たとえば12時00分としてあらかじめ設定しておけば、これらのパターンのいずれかを検出したきに時分針用ステッピングモータ131を停止させることで、分針車134および時針車136すなわち分針203および時針204を所定の時刻に時刻修正することができる。
【0082】
そして、時分針用ステッピングモータ131を停止させた後、制御回路14によるドライブ信号DR2 がハイレベルに切り換えられる。
これにより、ドライブ回路18のトランジスタQ2 がオフし、発光ダイオードの発光が停止され(ST14)、時刻修正動作を終了する。
【0083】
このように、指針の修正動作において、分針車134および時針車136に、検出光を通過させるための透孔として、円弧状透孔すなわち長孔を用いているため、光検出センサ140がオンとなる範囲が広がり、位置検出時間を短縮でき、その結果、秒針の時刻修正を行なう時間を短縮することができる。また、時針車136に3種類の遮光部C,D,Eを設けたことから、3箇所のいずれかを検出して時刻修正を行なうことができ、また、最も回転速度の遅い時針車136を従来に比べ略1/3回転させるだけで位置検出ができ、これにより、分針203および時針204の時刻修正を行なう時間を短縮することができる。
【0084】
以上説明したように、本実施形態によれば、3針アナログ時刻表示の場合には、第1の領域に第1の制御信号を受けて秒針車を含む輪列を駆動する秒針駆動系120を配置し、第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系130を配置することが可能で、2針アナログ表示の場合には、第1の領域には秒針駆動系を配置せず、第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系130のみを配置可能な指針駆動系と、指針位置検出系であらかじめ決められた検出結果が得られた場合には、3針アナログ時刻表示に対応して指針駆動系が構成されているものと判断して、第1の制御信号を上記秒針駆動系に出力し、第2の制御信号を時分針駆動系に出力し、秒針駆動系および時分針駆動系を駆動して時刻修正、および時刻表示を行い、指針位置検出系であらかじめ決められた検出結果が得られない場合には、2針アナログ時刻表示に対応して指針駆動系が構成されているものと判断して、第2の制御信号のみを時分針駆動系に出力し、時分針駆動系を駆動して時刻修正、および時刻表示を行う制御回路14を設けたので、部品を新たに製作することなく指針駆動系を3針と2針で共用でき、2煩雑な手間を要さず、同時に多品種の製品に対応でき、また、時刻修正時に指針位置や受信など現在の動作が確認できる利点がある。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、部品を新たに製作することなく指針駆動系を3針と2針で共用でき、2煩雑な手間を要さず、同時に多品種の製品に対応できる自動修正時計を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電波修正時計の信号処理系回路の一実施形態を示すブロック構成図である。
【図2】本発明に係る3針電波修正時計の指針駆動系の一実施形態の全体構成を示す断面図である。
【図3】本発明に係る3針電波修正時計の指針駆動系の要部の平面図である。
【図4】本発明に係る2針電波修正時計の指針駆動系の一実施形態の全体構成を示す断面図である。
【図5】本発明に係る2針電波修正時計の指針駆動系の要部の平面図である。
【図6】本発明に係る制御回路における初期修正モード時の帰零動作前の受信電波状態の判別基準を説明するための図である。
【図7】標準時刻電波信号の時刻コードの一例を示す図である。
【図8】秒針帰零時の3針機種の場合のセンサ出力パターンを示す図である。
【図9】秒針帰零時の2針機種の場合のセンサ出力パターンを示す図である。
【図10】本発明に係る3針電波修正時計の自動修正時計の一部である秒針を駆動する秒針駆動系を示す平面図である。
【図11】本発明に係る3針電波修正時計の自動修正時計の一部である分針および時針を駆動する時分針駆動系を示す平面図である。
【図12】本発明に係る3針電波修正時計の秒針を駆動する秒針駆動系の一部をなす第1の5番車を示す平面図である。
【図13】本発明に係る3針電波修正時計の秒針を駆動する秒針駆動系の一部をなす秒針車を示す平面図である。
【図14】本発明に係る3針電波修正時計の秒針を駆動する秒針駆動系の一部をなす秒針車の他の例を示す平面図である。
【図15】本発明に係る3針電波修正時計の分針および時針を駆動する時分針駆動系の一部をなす3番車を示す平面図である。
【図16】本発明に係る3針電波修正時計の分針および時針を駆動する時分針駆動系の一部をなす分針車を示す平面図である。
【図17】本発明に係る3針電波修正時計の分針および時針を駆動する時分針駆動系の一部をなす時針車を示す平面図である。
【図18】本発明に係る3針電波修正時計の分針パイプおよび時針パイプの先端部を示す端面図である。
【図19】本発明に係る電波修正時計の時刻修正動作を説明するためのフローチャートである。
【図20】修正動作において、分針車、時針車、および両者の合成による検出手段の出力パターンを示す図である。
【符号の説明】
10…信号処理系回路
11…標準電波信号送受信系
12…リセットスイッチ
13…発振回路
14…制御回路
15…ドライブ回路
16…発光素子
17…バッファ回路
18…ドライブ回路
100…時計本体
111…下ケース
111c…取付け凹部
111d…円形貫通孔
112…上ケース
112c…取付け凹部
112d…円形貫通孔
113…中板
120…秒針駆動系
121…秒針用ステッピングモータ
122…第1の5番車
122c…透孔
123…秒針車
123c…透孔
123d…位置決め遮光部
123e…付勢ばね
123f…切り欠き孔
123g…切り欠き孔
130…時分針駆動系
131…分針系ステッピングモータ
132…第2の5番車
133…3番車
133c…透孔
134…分針車
134c…円弧状透孔
134d…円弧状透孔
134e…円弧状透孔
134g…溝
134p…分針パイプ
135…日の裏車
136…時針車
136c…円弧状透孔
136d…円弧状透孔
136e…円弧状透孔
136g…溝
136p…時針パイプ
140…光検出センサ
142…発光素子
144…受光素子
150…手動修正系
CC…電源電圧
1 〜C3 …キャパシタ
1 〜R5 …抵抗素子

Claims (2)

  1. 時針、分針、および秒針の3つの指針による3針アナログ時刻表示と時針および分針の2つの指針による2針アナログ時刻表示が可能で、時刻コードを受けて指針位置を検出した後、表示時刻を修正する自動修正時計であって、
    3針アナログ時刻表示の場合には、第1の領域に第1の制御信号を受けて秒針車を含む輪列を駆動する秒針駆動系を配置し、第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系を配置することが可能で、2針アナログ表示の場合には、上記第1の領域には上記秒針駆動系を配置せず、上記第2の領域に第2の制御信号を受けて時針車および分針車を含む輪列を駆動する時分針駆動系のみを配置可能な指針駆動系と、
    時針車、分針車、および秒針車のそれぞれに形成された基準位置を示す指標の重なり状態により指針位置を検出する指針位置検出系と、
    上記指針位置検出系であらかじめ決められた検出結果が得られた場合には、3針アナログ時刻表示に対応して上記指針駆動系が構成されているものと判断して、上記第1の制御信号を上記秒針駆動系に出力し、上記第2の制御信号を時分針駆動系に出力し、秒針駆動系および時分針駆動系を駆動して時刻修正、および時刻表示を行い、上記指針位置検出系であらかじめ決められた検出結果が得られない場合には、2針アナログ時刻表示に対応して上記指針駆動系が構成されているものと判断して、上記第2の制御信号のみを時分針駆動系に出力し、時分針駆動系を駆動して時刻修正、および時刻表示を行う制御回路と
    を有する自動修正時計。
  2. 上記時針車、分針車、および秒針車のそれぞれに形成された基準位置を示す指標は少なくとも一つの透孔であり、
    上記指針位置検出系は、上記各透孔が重なり合うことができる領域に検出光を出射する発光素子と、上記発光素子の出射光のうち上記透孔の重なり領域の全ての透孔を通過した光を受光可能な位置に配置され、受光レベルに応じた検出信号を出力する受光素子を有する透過型光検出センサを含む
    請求項1記載の自動修正時計。
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