JP3704016B2 - 電動送風機 - Google Patents

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    • H02K9/06—Arrangements for cooling or ventilating by ambient air flowing through the machine having means for generating a flow of cooling medium with fans or impellers driven by the machine shaft

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気掃除機等に用いられる電動送風機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
図６は従来の電動送風機を示す半分断面の側面図、図７は従来の電動送風機のブラケットを示す平面図である。図において、１３は側面に排気口１３ａを有すると共に、中央部に軸受ハウジング１３ｂを有し、固定子２と高速で回転する回転子３等を内包したモータフレーム、１４はモータフレーム１３に固定され中央部に軸受ハウジング１４ａを有すると共に、軸受ハウジング１４ａの周囲に通気口１４ｂを有したブラケット、５は回転子３の軸６の両端に固定された軸受７をモータフレーム１３及びブラケット１４の軸受ハウジング１３ｂ、１４ａで支持したモータ、８は回転子３の軸６に固定され回転子３と共に回転する送風ファン、９は送風ファン８より吸引した空気をモータ部５へ導く案内羽根、１０は送風ファン８と案内羽根９を覆い、ブラケット１４の外周部に圧入固定されたファンカバーである。また、１１は固定子コイル、１２は回転子コイルである。
【０００３】
この状態でモータ部５を駆動すると、回転子３の軸６に取りつ付けられた送風ファン８が回転し、この送風ファン８より吸引された空気は、図中の矢印で示すように送風ファン８の内部を通り案内羽根９で整流され、圧力を回復しながら、ファンカバー１０とブラケット１４の外周部内壁を転向し、モータ部５に導かれ固定子２及び回転子３の固定子コイル１１、回転子コイル１２等を冷却しながら、モータフレーム１３の排気口１３ａから排出されていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように構成した従来の電動送風機によれば、案内羽根９によりモータ部５に導かれた空気は、ブラケット１４の通気口１４ａより流れ込むが、流れ込んだ空気は固定子コイル１１の上部１１ａ及び側部１１ｂからしか当たらなかった。また、電動送風機の小形化によりブラケット１４の通気口１４ａより固定子コイル１１の上部１１ａが案内羽根９側に突出するような場合は、固定子コイル１１が壁となり十分な空気が回転子３まで届かない等、冷却の面で不十分であった。したがって、温度上昇によりモータ部５が劣化しやすい、またはモータ効率の低下等により電動送風機本来の性能を出しきれないという課題があった。
【０００５】
この発明は上記のような課題を解決するものであり、冷却効率を向上させ、モータ部の温度上昇による劣化を防止し、長寿命の電動送風機を得ることを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電動送風機は、一端側は開口し、側面に排気口が形成され、内部に固定子と回転子が設けられるモータフレームと、該モータフレームの開口側に設けられ、中央部に軸受ハウジングを有すると共に、該軸受ハウジングの周囲であって、前記固定子に巻装されたコイルと対向する位置に第１の通気口を形成したブラケットと、前記回転子の軸に設けられて該回転子と共に回転する送風ファンと、該送風ファンより吸引した空気をモータ部へ導く案内羽根と、前記送風ファンと前記案内羽根を覆うファンカバーとを備え、前記ブラケットの第１の通気口の外周部に第２の通気口を形成し、前記モータフレームの開口側に、第２の通気口より流れ込む空気が通過する段差部を形成し、前記送風ファンからの空気は前記第１の通気口と前記第２の通気口から前記モータ部へ導かれるものである。
【０００７】
また、段差部の高さは固定子の高さと同一としたものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１はこの発明の実施の形態を示す電動送風機の半分断面の側面図、図２は図１の要部拡大図、図３は図１に示す電動送風機のブラケットの平面図、図４はブラケットとコイルの位置関係を示す図、図５はブラケットの要部斜視図である。図において、従来と同一の構成には同じ符号を付し、説明は省略する。１は一端側が開口され、側面に排気口１ａを有すると共に、他端側中央部に軸受ハウジング１ｂを有する有底筒状のモータフレームであり、内部には固定子２と回転子３等が内包されている。また、１ｃはモータフレーム１の開口側の端部に形成された段差部である。４はモータフレーム１の開口側に固定されて中央部に軸受ハウジング４ａを有するブラケットであり、軸受ハウジング４ａの周囲には第１の通気口４ｂ、第２の通気口４ｃがそれぞれ形成されている。第１の通気口４ｂは固定子コイル１１に対向する位置に形成されている。また、第２の通気口４ｃは第１の通気口４ｂの外周に複数設けられている。第２の通気口４ｃは、例えば固定子コイル１１に沿って複数設けるようにしてもよい。また、第２の通気口４ｃと第２の通気口４ｃの間には、案内羽根９からの空気を第１の通気口４ｂへ導くガイド部４ｄが設けられている。ガイド部４ｄは、案内羽根９から転向した空気を第１の通気口４ｂに導くための整流板の役割を果たしている。
【０００９】
上記のように構成された電動送風機においては、モータ部５を駆動すると回転子３の軸６に取り付けられた送風ファン８が回転し、この送風ファン８より吸引された空気は、図中の矢印で示すように送風ファン８の内部を通り案内羽根９で整流され圧力を回復しながら、ファンカバー１０とブラケット４の外周部内壁を転向し、ブラケット４の第１及び第２の通気口４ｂ、４ｃよりモータ部５へ流れ込む。そして、固定子２及び回転子３の固定子コイル１１、回転子コイル１２等を冷却しながらモータフレーム１の排気口１ａから排出される。
【００１０】
この発明の実施の形態によれば、送風ファン８より排出された空気は、ブラケット４に設けられた第１の通気口４ｂ及び第２の通気口４ｃより流れ込むため、固定子２に巻かれた固定子コイル１１の上部１１ａ及び側部１１ｂは、第１の通気口４ｂからの空気で冷却され、固定子コイル１１の下部１１ｃは第２の通気口４ｃからの空気で冷却され、回転子３は第１の通気口４ｂ及び第２の通気口４ｃからの空気で冷却されるため、高い冷却効果が得られる。また、これにより、高効率化、小形化も図ることができる。
【００１１】
なお、固定子２の上面２ａの高さと段差部１ｃの高さが同一になるように設けてもよい。この構成によれば、送風ファン８より排出された空気は、案内羽根９を通り、ファンカバー１０とブラケット４の外周部内壁を転向し、ブラケット４の第１及び第２の通気口４ｂ、４ｃよりモータ部５へ流れ込む。そして、第２の通気口４ｃから流れ込む空気は段差部１ｃに当たり、屈曲して段差部１ｃ上を通過する。つまり、固定子コイル１１の上部１１ａ及び側部１１ｂは、第１の通気口４ｂから流れ込む空気で冷却され、固定子コイル１１の下部１１ｃ及び回転子３は、第２の通気口４ｃから流れ込む滑らかで流速の速い空気で冷却されることになる。したがって、より高い冷却効果を得ることができる。
【００１２】
【発明の効果】
以上のように、この発明は、一端側は開口し、側面に排気口が形成され、内部に固定子と回転子が設けられるモータフレームと、該モータフレームの開口側に設けられ、中央部に軸受ハウジングを有すると共に、該軸受ハウジングの周囲であって、前記固定子に巻装されたコイルと対向する位置に第１の通気口を形成したブラケットと、前記回転子の軸に設けられて該回転子と共に回転する送風ファンと、該送風ファンより吸引した空気をモータ部へ導く案内羽根と、前記送風ファンと前記案内羽根を覆うファンカバーとを備え、前記ブラケットの第１の通気口の外周部に第２の通気口を形成し、前記モータフレームの開口側に、第２の通気口より流れ込む空気が通過する段差部を形成し、前記送風ファンからの空気は前記第１の通気口と前記第２の通気口から前記モータ部へ導かれるので、例えば、固定子に巻装されたコイルを上部及び側部だけでなく、下部からも冷却することが可能となる。また、回転子においても、固定子コイルを通過する多くの空気を送風することができ、高い冷却効果を得ることができる。したがって、コイルの温度上昇を低減でき、モータ部の劣化を防止できると共に電動送風機の小形高効率化と長寿命化を図ることができる。
【００１３】
また、段差部と固定子の上面の高さを同一としたため、ブラケットの第２の通気口より流れ込んだ空気は、例えば、固定子コイルの下部を通過する際、乱流がなく滑らかに流れ込むため、流速の速い空気を回転子に送ることができるので、高い冷却効果が得られ、コイルの温度上昇を低減でき、モータ部の劣化を防止できると共に電動送風機の小形高効率化と長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明の実施の形態を示す電動送風機の半分断面の側面図である。
【図２】 この発明の実施の形態を示す電動送風機の要部拡大図である。
【図３】 この発明の実施の形態を示す電動送風機のブラケットの平面図である。
【図４】 この発明の実施の形態を示すブラケットとコイルの位置関係を示す図である。
【図５】 この発明の実施の形態を示す電動送風機のブラケットの要部斜視図である。
【図６】 従来の電動送風機を示す半分断面の側面図である。
【図７】 従来の電動送風機のブラケットを示す平面図である。
【符号の説明】
１ モータフレーム、１ａ 排気口、１ｂ 軸受ハウジング、１ｃ 段差部、
２ 固定子、３ 回転子、４ ブラケット、４ａ 軸受ハウジング、
４ｂ 第１の通気口、４ｃ 第２の通気口、４ｄ ガイド部、５ モータ部、
６ 軸、７ 軸受、８ 送風ファン、９ 案内羽根、１０ ファンカバー、
１１ 固定子コイル、１２ 回転子コイル。

Claims (2)

  1. 一端側は開口し、側面に排気口が形成され、内部に固定子と回転子が設けられるモータフレームと、
    該モータフレームの開口側に設けられ、中央部に軸受ハウジングを有すると共に、該軸受ハウジングの周囲であって、前記固定子に巻装されたコイルと対向する位置に第１の通気口を形成したブラケットと、
    前記回転子の軸に設けられて該回転子と共に回転する送風ファンと、
    該送風ファンより吸引した空気をモータ部へ導く案内羽根と、
    前記送風ファンと前記案内羽根を覆うファンカバーとを備え、
    前記ブラケットの第１の通気口の外周部に第２の通気口を形成し、前記モータフレームの開口側に、第２の通気口より流れ込む空気が通過する段差部を形成し、
    前記送風ファンからの空気は前記第１の通気口と前記第２の通気口から前記モータ部へ導かれることを特徴とする電動送風機。
  2. 段差部の高さは固定子の高さと同一としたことを特徴とする請求項１記載の電動送風機。
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