JP3700469B2 - テープ印刷装置の画像印刷方法 - Google Patents

テープ印刷装置の画像印刷方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷画像をテープに印刷するテープ印刷装置の画像印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、相互に相異なるテープ幅のテープに対して印刷を行う種々のテープ印刷装置が知られている。この種のテープ印刷装置では、相異なるテープ幅のテープを収容したテープカートリッジを装着してテープに対する印刷を行い、印刷後のテープを所望の長さ(任意長さ)でカットすることにより、そのテープ幅に応じた幅と任意長さを有するラベル等を作成できる。また、任意の(例えば整数倍の)拡大率を設定することにより、基礎となる印刷画像(基礎印刷画像)を拡大した印刷画像(拡大印刷画像)を印刷できるテープ印刷装置も知られている。この種のテープ印刷装置では、拡大印刷画像をそのまま印刷したのでは装着されたテープのテープ幅に印刷できない場合に、その拡大印刷画像を複数枚のテープに分割印刷する。このため、ユーザは、複数の分割印刷された画像(分割印刷画像)を隣接して貼り合わせるなどにより接合して、テープ幅を超える拡大印刷画像を印刷したラベル等を作成できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えばサーマル方式のテープ印刷装置の場合、テープの幅方向両端まで完全に印刷するのは、実際上、不可能である。すなわち、両端まで完全に印刷するためには、サーマルヘッドの発熱素子の発熱幅(印刷画像データの印加幅)をテープの幅に完全に一致させて発熱させる必要があるが、サーマルヘッドを備え付ける位置や姿勢、テープカートリッジの装着位置、テープカートリッジ内のテープの収容位置、テープの走行経路(蛇行等)等の誤差要因により、完全に一致させるのは不可能である。また、テープ幅を超えた(はみ出した)印刷により両端まで印刷するのは、そのはみ出した部分の熱によりプラテン等を痛めたり、余分なインクを付着して各部に汚れ等を生じさせて、印刷品質の低下を誘発するので、構造上好ましくない。そして、これらの理由により、テープの幅方向両端には、従来から、テープ幅を超えた印刷を回避するための余白部分(超幅印刷回避領域)が設けられている。また、最大のテープ幅より超幅印刷回避領域の幅(印刷回避幅)分だけ小さい印刷ヘッド(サーマルヘッド)しか備えていないテープ印刷装置も存在する。
【0004】
しかしながら、超幅印刷回避領域を設けて拡大印刷し、分割印刷画像をそのまま隣接して貼り合わせれば、分割印刷画像の接合部に画像としての隙間(余白等)が発生する。すなわち隣接する分割印刷画像の双方に印刷回避幅分の余白があるため、そのままではぴったりと接合できない。この場合、双方の印刷回避幅分をカットして隣接して貼り合わせるか、片方の印刷回避幅分をカットして他方の印刷回避幅分を糊代として重ねて貼り合わせるなどの方法が考えられるが、印刷回避幅分をカットしようにも、上述した各種の従来のテープ印刷装置では、上記の印刷回避幅を考慮していないため、カットの目安がない。また、目分量でカットすれば、カットの過不足が生じて、接合部の画像に隙間や段差ができたり、整合しない余白が残るなどの不具合を生じることがあった(図10参照)。また、逆に隣接する分割印刷画像の相互間で画像としてのつながりが薄い場合、隙間(余白を含む)や段差ができにくい反面、相互間の距離の目安、すなわちカットの目安がないため、カットや糊代の過不足により、拡大率に適合した幅のラベルを作成することは困難であった(図11参照)。
【0005】
本発明は、テープの幅方向両端部に所定の印刷回避幅の超幅印刷回避領域を設けて、基礎印刷画像を拡大した拡大印刷画像を複数枚のテープに分割印刷しても、分割印刷画像を接合する場合に隙間等が生じ難く、かつ、設定された拡大率に適合するラベル等を作成できるテープ印刷装置の画像印刷方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像印刷方法は、テープ幅Twを超えた印刷を回避するための印刷回避幅dを印刷対象領域である印刷対象幅p(p=Tw−2d)の両外側に設けたテープを用いて、基礎印刷画像を拡大した拡大印刷画像を印刷したラベル幅Lwのラベルを作成するために、ラベル幅Lwの少なくとも一部となるテープ幅Tw内の有用部分とその他の無用部分との境界を示す境界マークを付加して印刷を行うテープ印刷装置の画像印刷方法であって、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pを決定する印刷対象幅決定工程と、任意の拡大率m(mは1以上の実数)を設定する拡大率設定工程と、設定された拡大率mに応じてラベル幅Lwを決定するラベル幅決定工程と、基礎印刷画像を拡大してラベル幅Lwの拡大印刷画像を作成する拡大印刷画像作成工程と、ラベル幅Lw、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pに基づいて、境界マークを、拡大印刷画像に付加する境界マーク付加工程と、境界マークが付加された拡大印刷画像の少なくとも一部を印刷対象領域に印刷する印刷工程と、を備え、テープのテープ幅方向両端の一方を基準端、他方を設定端としたとき、拡大印刷画像の設定端側の端部に、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示す第1境界マークを、境界マークの1種として付加するとともに、拡大印刷画像の基準端側の余白領域の幅が印刷回避幅d未満のときには、拡大印刷画像の基準端側の端を示す第2境界マークを、境界マークの1種として付加し、印刷対象領域の基準端側の端に拡大印刷画像の基準端側の端を合わせて、印刷幅Pw=Lwの拡大印刷画像を印刷し、余白領域の幅が印刷回避幅d以上のときには、拡大印刷画像の基準端側の印刷回避幅d分を削除して、印刷幅Pw=Lw−dの部分拡大印刷画像を作成し、印刷対象領域の基準端側の端に部分拡大印刷画像の基準端側の端を合わせて、部分拡大印刷画像を拡大印刷画像の代わりに印刷することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、テープ幅Twの幅方向両端部に印刷回避幅d(超幅印刷回避領域)を設けたテープを用いて、印刷対象幅p(p=Tw−2d)の印刷対象領域に、基礎印刷画像を任意の拡大率mにより拡大した拡大印刷画像を印刷する。具体的には、装着されたテープの印刷回避幅dおよび印刷対象幅pを決定する一方、任意の拡大率m(mは1以上の実数)を設定し、設定された拡大率mに応じて基礎印刷画像の印刷幅のm倍に相当する印刷幅をラベル幅Lwとして決定し、基礎印刷画像をm倍に拡大することにより、ラベル幅Lwの拡大印刷画像を作成する。また、そのラベル幅Lw、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pに基づいて、ラベル幅Lwのラベルとしての有用部分と無用部分との境界を示す境界マークを、拡大印刷画像に付加して印刷対象領域に印刷する。
また、テープのテープ幅方向両端の一方を基準端、他方を設定端としたとき、拡大印刷画像の設定端側の端部に、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示す第1境界マークを、境界マークの1種として付加する。すなわち、この拡大印刷画像を印刷したときに、その拡大印刷画像の設定端側の端部に、第1境界マークが印刷されるので、ユーザは、その第1境界マークを参照して長手方向のカット等の処理を容易に行うことができる。また、この第1境界マークは、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すので、カット等により、設定された拡大率mに適合するラベル幅Lwのラベルを作成できる。
さらに、超幅印刷回避領域を設けずにそのまま印刷する場合、拡大印刷画像の幅方向両端部の余白がそのままラベルの幅方向両端部の余白となる。これに対し、超幅印刷回避領域を設けた場合、そのまま印刷すれば、ラベルの幅方向両端部の余白には、拡大印刷画像の幅方向両端部の余白に印刷回避幅d分の余白が加わる。すなわち、印刷回避幅d分だけ余白が大きくなってしまい、これにより、作成されたラベルの幅方向両端部の余白が所望の幅にならない不具合が生じる。この画像印刷方法では、拡大印刷画像の基準端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、拡大印刷画像の基準端側の印刷回避幅d分を削除して、印刷幅Pw=Lw−dの部分拡大印刷画像を作成し、印刷対象領域の基準端側の端に部分拡大印刷画像の基準端側の端を合わせて、部分拡大印刷画像を拡大印刷画像の代わりに印刷する。この場合、印刷結果の基準端側の余白は印刷回避幅d分だけ大きくなるが、印刷前に印刷回避幅d分だけ削除しているので、もとの拡大印刷画像の基準端側の余白と一致させることができる。また、印刷対象となった実際の印刷幅Pwは、印刷幅Pw=Lw−dであるが、テープの基準端側には、印刷回避幅d分の余白があるので、超幅印刷回避領域を設けずに印刷幅Pw=Lwの拡大印刷画像をそのまま印刷したときと、同等の印刷結果が得られる。
またさらに、この画像印刷方法では、拡大印刷画像の基準端側の余白領域の幅が印刷回避幅d未満のときに、拡大印刷画像の基準端側の端を示す第2境界マークを、境界マークの1種として付加し、印刷対象領域の基準端側の端に拡大印刷画像の基準端側の端を合わせて、印刷幅Pw=Lwの拡大印刷画像を印刷する。すなわち、この拡大印刷画像を印刷したときに、その拡大印刷画像の基準端側の端を示す第2境界マークが印刷されるので、ユーザは、その第2境界マークを参照してカット等の処理を容易に行うことができる。また、この第2境界マークは、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すので、カット等により、設定された拡大率mに適合するラベル幅Lwのラベルを作成できる。
【0009】
この場合、ラベル幅Lwや、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pに基づいて、境界マークを拡大印刷画像に付加して印刷するので、印刷された境界マークに基づいて、テープを長手方向にカットするなどが容易にできる。また、ラベル幅Lwに応じて複数枚のテープに分割印刷する必要がある場合には、その印刷された境界マークに基づいて、分割印刷した複数の分割印刷画像を接合するなどが容易にできる。したがって、テープの幅方向両端部に所定の印刷回避幅の超幅印刷回避領域を設けて拡大印刷画像を印刷しても、超幅印刷回避領域を設けない場合と同等のラベル等を作成でき、また、拡大印刷画像を複数枚のテープに分割印刷しても、分割印刷画像を接合する場合に隙間等が生じ難く、かつ、設定された拡大率mに適合した印刷幅(ラベル幅)Lwのラベル等を作成できる。なお、従来、分割印刷画像をテープ幅いっぱいに印刷して接合する都合上、拡大率mは一般に整数(整数倍)であったが、ここでは、カットの目安が明確になるので、整数倍でなくとも、例えば1以上の小数でも良い。
【0011】
また、上述の画像印刷方法において、前記印刷回避幅dおよび前記印刷対象幅pは前記テープ幅Twに対応して定められており、前記印刷対象幅決定手段は、装着されたテープのテープ幅Twを検出するテープ幅検出手段と、検出したテープ幅Twに応じて対応する所定の印刷回避幅dおよび印刷対象幅pを設定する印刷対象幅設定手段と、を有することが好ましい。
【0012】
この画像印刷方法では、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pはテープ幅Twに対応して定められていて、装着されたテープのテープ幅Twを検出し、検出したテープ幅Twに応じて対応する所定の印刷回避幅dおよび印刷対象幅pを設定する。すなわち、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pはテープ幅Twに対応して定められているので、装着されたテープのテープ幅Twを検出することにより、それに対応する所定のものを印刷回避幅dおよび印刷対象幅pとして決定して容易に設定できる。
【0020】
また、上述の画像印刷方法において、前記ラベル幅Lw、前記印刷対象幅pおよび前記印刷回避幅dについて、Lw>p+dの関係が成立し、かつ、前記拡大印刷画像の前記基準端側に前記印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、前記印刷幅Pw=Lw−dをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、前記印刷幅Pwの部分拡大印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割拡大印刷画像に分割する拡大印刷画像分割工程をさらに備え、前記境界マーク付加工程は、前記n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の前記基準端側の端を示す第3境界マークを、前記境界マークの1種として付加する第3境界マーク付加工程と、前記n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の前記設定端側の端を示す第4境界マークを、前記境界マークの1種として付加する第4境界マーク付加工程と、をさらに有し、前記印刷工程は、前記印刷対象領域に前記n個のうちの1個の分割拡大印刷画像を、順次または任意に印刷することが好ましい。
【0021】
この画像印刷方法では、ラベル幅Lw、印刷対象幅pおよび印刷回避幅dについて、Lw>p+dの関係が成立し、かつ、拡大印刷画像の基準端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、印刷幅Pw=Lw−dをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、印刷幅Pwの部分拡大印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割拡大印刷画像に分割する。この場合、n個の各分割拡大印刷画像の分割印刷幅Piは、0≦Pi≦pなので、印刷対象幅pの印刷対象領域に印刷できるものとなる。また、この場合、n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の基準端側の端を示す第3境界マークを、境界マークの1種として付加し、n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の設定端側の端を示す第4境界マークを、境界マークの1種として付加して、印刷対象領域にn個のうちの1個の分割拡大印刷画像を、順次または任意に印刷する。この場合、j番目の分割拡大印刷画像を印刷したときには、その分割拡大印刷画像の第3境界マークはj−1番目との境界を示すことになるので、その外側(基準端側)は無用部分となり、同様に、k番目の分割拡大印刷画像を印刷したときには、その第4境界マークはk+1番目との境界を示すことになるので、その外側(設定端側)は無用部分となる。
【0022】
このため、ユーザは、第3境界マークや第4境界マークを参照して無用部分のカット等の処理を容易に行うことができる。また、n個の全ての分割拡大印刷画像を印刷し、それらの第3境界マークや第4境界マークが示す無用部分を全てカットして隣接して貼れば、または有用部分を隣接する無用部分に重ねて貼れば、n個の分割拡大印刷画像をぴったりと接合できる。また、分割印刷幅Piの総和ΣPi=Pwであり、印刷幅Pw=Lw−dなので、i=1の分割印刷幅P1の分割拡大印刷画像の基準端側に印刷回避幅d分の余白が加わることにより、接合結果の幅の総計はラベル幅Lwに一致する。すなわち、超幅印刷回避領域を設けずに分割拡大印刷画像を各テープ幅方向両端まで印刷して隣接して貼ったときと、同等の印刷結果が得られ、接合した結果としても同等の設定された拡大率mに適合するラベル幅Lwのラベルが作成できる。
【0027】
また、上述の画像印刷方法において、前記ラベル幅Lwおよび前記印刷対象幅pについて、Lw>pの関係が成立し、かつ、前記拡大印刷画像の前記基準端側の余白領域の幅が前記印刷回避幅d未満のときに、前記印刷幅Pwをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、前記印刷幅Pwの部分拡大印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割拡大印刷画像に分割する拡大印刷画像分割工程をさらに備え、前記境界マーク付加工程は、前記n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の前記基準端側の端を示す第3境界マークを、前記境界マークの1種として付加する第3境界マーク付加工程と、前記n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の前記設定端側の端を示す第4境界マークを、前記境界マークの1種として付加する第4境界マーク付加工程と、をさらに有し、前記印刷工程は、前記印刷対象領域に前記n個のうちの1個の分割拡大印刷画像を、順次または任意に印刷することが好ましい。
【0028】
この画像印刷方法では、ラベル幅Lwおよび印刷対象幅pについて、Lw>pの関係が成立し、かつ、拡大印刷画像の基準端側の余白領域の幅が印刷回避幅d未満のときに、印刷幅Pwをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、印刷幅Pwの部分拡大印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割拡大印刷画像に分割するので、前述と同様に、n個の各分割拡大印刷画像は、印刷対象幅pの印刷対象領域に印刷できる。また、分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の基準端側の端を示す第3境界マークを付加し、分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の設定端側の端を示す第4境界マークを付加して、印刷対象領域に順次または任意に印刷し、同様に、j番目の分割拡大印刷画像の第3境界マークはj−1番目との境界を示し、k番目の分割拡大印刷画像の第4境界マークはk+1番目との境界を示すため、それらを参照して無用部分のカット等の処理を容易に行うことができる。また、n個の分割拡大印刷画像を印刷して第3境界マークや第4境界マークが示す無用部分を全てカットして隣接したり、有用部分を隣接する無用部分に重ねて、ぴったりと貼り付けて接合でき、総和ΣPi=Pw=Lwなので、接合結果の幅の総計はラベル幅Lwに一致する。すなわち、超幅印刷回避領域を設けずに分割拡大印刷画像を各テープ幅方向両端まで印刷して隣接して貼ったときと、同等の印刷結果が得られ、接合した結果としても同等の設定された拡大率mに適合するラベル幅Lwのラベルを作成できる。
【0039】
また、上述の画像印刷方法において、前記境界マーク付加工程では、前記印刷幅Pwについて、Pw=h×p+d(ただし、hは1以上の任意の整数)が成立し、かつ、前記拡大印刷画像の前記設定端側に前記印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、前記第1境界マークの付加を省略し、前記印刷工程では、前記印刷幅Pw=h×p+dが成立し、かつ、前記拡大印刷画像の前記設定端側に前記印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、前記拡大印刷画像の前記設定端側の前記印刷回避幅d分を削除した画像を前記拡大印刷画像の代わりに印刷することが好ましい。
【0040】
この画像印刷方法では、印刷幅Pwについて、Pw=h×p+d(ただし、hは1以上の任意の整数)が成立し、かつ、拡大印刷画像の設定端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、第1境界マークの付加を省略し、拡大印刷画像の設定端側の印刷回避幅d分を削除した画像を拡大印刷画像の代わりに印刷する。ここで、印刷幅Pw=h×p+d(ただし、hは1以上の任意の整数)が成立する場合とは、h枚分のテープの印刷対象幅pの総和h×pより印刷回避幅d分だけ大きな印刷幅Pwの場合である。前述のように、超幅印刷回避領域を設けずにそのまま印刷する場合と異なり、超幅印刷回避領域を設けた場合、そのまま印刷すれば、ラベルの幅方向両端部の余白は、印刷回避幅d分だけ大きくなる。このため、印刷幅h×p分だけ(すなわちPw−d分だけ)印刷すれば、それに印刷回避幅dが加わり、超幅印刷回避領域を設けずにそのまま印刷幅Pw分を印刷する場合と同等になる。また、この場合、拡大印刷画像の設定端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるので、そのうちの印刷回避幅d分を印刷回避幅dの余白で代用しても何等支障がない。また、この場合、第1境界マークが示すべき境界線はテープの設定端と一致するので、カット等の処理をする必要がない。したがって、この画像印刷方法では、第1境界マークの付加およびその印刷を省略でき、カット等の処理も省略できるとともに、超幅印刷回避領域を設けない場合と同等の印刷結果が得られる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る画像印刷方法およびその装置を適用したテープ印刷装置について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。まず、図1は、テープ印刷装置の制御系のブロック図である。
【0048】
このテープ印刷装置1は、キー入力した所望の文字などに基づいて作成した印刷画像を、テープTにサーマル方式でカラー印刷すると共に、このテープTの印刷部分を切断してラベルを作成するものである。
【0049】
テープTは、基材テープと基材テープの裏面に塗着した粘着層と粘着層に貼着した剥離紙テープとで構成され、基材テープは、紙やコート層を有する紙、あるいはコート層を有するフィルム等のインクを十分吸収できる素材で構成される。粘着層は、ラベルとしての印刷テープをファイルなどの貼付対象物に貼り付けるためのものであり、また剥離紙テープは、この粘着層にゴミなどが付着するのを防止するためのものである。テープTには、テープ幅4.5mm〜48mm程度の各種のものが用意され、それぞれテープカートリッジ5に収容された状態で提供され、テープ幅に応じて幅方向24ドット〜1024ドット程度の解像度の印刷画像が印刷される。なお、これらのテープTには、材質の異なるものや、地色が白色以外のものなども用意されており、将来採用されるものも含めれば、少なくとも数十種類のものが使用可能となっている。
【0050】
図1に示すように、テープ印刷装置1は、基本的な構成として、キーボード3やディスプレイ4を有してユーザとのインタフェースを行う操作部11、サーマル方式の印刷ヘッド7によりテープカートリッジ5のテープTに印刷を行う印刷部12、印刷後のテープTの切断を行う切断部13、各種センサを有して各種検出を行う検出部14、各種ドライバを有して各部回路を駆動する駆動部270、、外部メモリ(ファイルパック)を着脱可能な外部メモリ装着部280、電源部290、および、テープ印刷装置1内の各部を制御する制御部200を備えている。このため、装置内部には、印刷部12、切断部13、検出部14、外部メモリ装着部280などの他、図外の回路基板が収納されている。この回路基板には、電源部290の他、駆動部270や制御部200の各回路などが搭載されている。電源部290の電源ユニットは、ACアダプタ接続口や外部から着脱可能なニッカド電池等の電池に接続され、テープ印刷装置1内の各部に電力を供給する。
【0051】
詳細な図示はしないが、まず、印刷部12では、テープカートリッジ5は、カートリッジケースの内部にテープTとインクリボンRとを収容して構成されており、印刷部12のポケットに配設されたヘッドユニットに差し込むための貫通孔が形成され、ポケットの位置決めピンに差し込まれるテープリールおよびポケットの巻取り駆動軸に差し込まれるリボン巻取りリールが収納され、また、テープTとインクリボンRとが重なる部分には、ヘッドユニットに内蔵された印刷ヘッド(サーマルヘッド)7に対応してポケットのプラテン駆動軸に差し込まれるプラテンローラが収納されている。
【0052】
テープカートリッジ5には、内蔵するテープTの相異なる幅等の種別を識別できるように、裏面に小さな複数の孔が設けられ、上記のポケットには、この孔の有無を検出するマイクロスイッチなどのテープ識別センサが設けられていて、これにより、テープTの種別を検出できるようになっている。また、ポケットには、環境(周囲)温度を検出して報告するサーミスタなどの周囲温度センサが設けられていて、周囲温度を検出して制御部200に報告する。また、印刷ヘッド7の表面に密着してサーミスタなどのヘッド表面温度センサが設けられていて、サーマルヘッド7の表面温度を検出して制御部200に報告する。装置ケースには、ポケットと装置外部とを連通するテープ排出口が形成され、テープ排出口には、送りだしたテープTを切断するテープカッタが臨んでいる。
【0053】
テープカートリッジ5がポケットに装着されると、ヘッドユニットにテープカートリッジ5の貫通孔が、位置決めピンにテープリールが、プラテン駆動軸にプラテンローラが、巻取り駆動軸にリボン巻取りリールが、それぞれ差し込まれ、テープTおよびインクリボンRの送りが可能になる。また、この状態でテープTおよびインクリボンRを挟み込んで印刷ヘッド7がプラテンローラに当接して、印刷が可能になる。テープTはテープリールから繰り出され、インクリボンRはリボンリールから繰り出され、テープTと重なって併走した後、リボン巻取りリールに巻き取られる。すなわち、プラテンローラとリボン巻取りリールとが同期して回転することにより、テープTとインクリボンRとが同時に送られ、かつこれらに同期して印刷ヘッド7が駆動することで、印刷が行われる。
【0054】
テープ印刷装置1では、ユーザは、印刷部12のポケットにテープカートリッジ5を装着した後、キーボード3により所望のキャラクタ(文字、数字、記号、図形等)などの印刷画像の情報を入力し、同時にディスプレイ4により入力結果を確認すると共に編集を行う。その後、キーボード3を介して印刷を指示すると、印刷部12のテープ送り部が駆動され、テープカートリッジ5からテープTを繰り出すと同時に、印刷ヘッド7が駆動して、テープTに所望の印刷を行う。そして、テープTの印刷済み部分は、印刷動作に並行してテープ排出口から随時外部に送り出される。このようにして、所望の印刷が完了すると、プラテンローラの回転(リボン巻取りリールも同期回転する)を所定時間続行することでテープTの送りが続行され、余白分を含むテープ長さに適合した所定の切断位置がテープカッタの位置まで送られる。
【0055】
印刷部12のテープ送り部は、上記のポケットの側方に配設したテープフィードモータ(TFモータ)を動力(駆動)源として、上記のプラテン駆動軸および巻取り駆動軸を回転させるものであり、ポケットの側方から下方に亘る空間に配設されている。テープ送り部は、TFモータ、プラテン駆動軸、巻取り駆動軸、TFモータの動力を各駆動軸に伝達する減速歯車列、およびこれらを支持するシャーシとを備えている。
【0056】
なお、本実施形態におけるTFモータは、DCモータで構成され、印刷部12のテープ送り部は、TFモータ(DCモータ)の回転数を検出するためのエンコーダをさらに備え、エンコーダは、円盤状の周方向の4箇所に検出開口が形成され、DCモータの主軸の先端に固着されている。この回転速度センサは、上述のエンコーダの検出開口に臨むフォトセンサと、フォトセンサを支持すると共にその間で光電変換を行うセンサ回路基板とを備えている。フォトセンサには、発光素子と受光素子とが対向配置され、発光素子の光が回転するエンコーダ(の円盤周方向)の検出開口を通過して受光素子に受光されることにより、DCモータの回転数(パルス数)が検出される。すなわち、受光素子で受光された光の明滅が、センサ回路基板により光電変換され、パルス信号として制御部200に出力される。もちろん、パルス制御信号により所定のステップ(パルス)数だけステップ送りしやすいように、上記のTFモータをステッピングモータ(パルスモータ)で構成して、上記のエンコーダや回転速度センサを省略した構成にすることもできる。
【0057】
図1では、制御系の説明の便宜上、検出部14が、上述したテープ識別センサ、周囲温度センサ、ヘッド表面温度センサ、および回転速度センサを備えているものとしている。ここで、検出部14は、これらのセンサにより検出した各種検出信号を制御部200に報告する。なお、実状に合わせて、テープ印刷装置1の各部に電力を供給する電源部290の電源ユニットに接続されてその電位変動を検出する電圧センサ等の他のセンサを設けることもできるし、また、上記TFモータがパルスモータの場合には回転速度センサを省略するなど、一部を省略した構成とすることもできる。
【0058】
次に、切断部13は、テープカッタとそれを切断動作させるカッタモータとを備えている。このため、定長印刷時等における自動カットの場合、印刷が終了して余白分だけテープ送りされ、それが停止すると同時に、カッタモータが駆動され、テープTの切断が行われる。なお、テープ印刷装置1では、このカッタによる切断動作を手動でも行えるように、カットキーを設け、モード設定によって、自動/手動を切り替えられるようにしている。このため、任意長印刷時等における手動カットの場合、印刷が完了した時点で、ユーザが、カットキーを押すことで、テープカッタが作動し、テープTが所望の長さに切断される。
【0059】
駆動部270は、ディスプレイドライバ、ヘッドドライバ、モータドライバを備え、ディスプレイドライバは、制御部200から出力される制御信号に基づき、その指示に従って、操作部11のディスプレイ4を駆動する。同様に、ヘッドドライバは、制御部200の指示に従って、印刷部12の印刷ヘッド7を駆動する。また、モータドライバは、印刷部12のTFモータを駆動するTFモータドライバと、切断部13のカッタモータを駆動するカッタモータドライバとを有し、制御部200の指示に従って、各モータを駆動する。
【0060】
次に、テープ印刷装置1では、ユーザは、後述のRAM240の補助記憶として、文書ファイル等を多数記憶可能な外部メモリ(以下「ファイルパック」)281を着脱自在に装着できるようになっている。このファイルパック281は、SRAMを1つまたは複数(例えば2個)搭載して構成され、テープ印刷装置1から外しても記憶したデータを保持しておくように電池等によりバックアップされている。また、外部メモリ装着部280のポケットにファイルパック281を装着すると、ユーザからはRAM240の記憶領域の一部(例えば1つのディレクトリ等)に見えるように機能し、制御処理の作業領域として使用される。
【0061】
また、操作部11は、キーボード3とディスプレイ4とを備えている。ディスプレイ4は、横方向(X方向)約8cm×縦方向(Y方向)4cmの長方形の形状の内側に、例えば198ドット×64ドットの表示画像データを表示可能な表示画面41を有し、ユーザがキーボード3からデータを入力して、文字、数字、記号、簡易図形等のキャラクタ(以下、これらを代表して「文字」といい、キャラクタの意味で使用)を配置した文字列画像やそれを含む印刷画像を表現するマトリクスデータを作成・編集したり、その結果等を視認したり、キーボード3から各種指令・選択指示等を入力したりする際などに用いられる。
【0062】
キーボード3には、(いずれも図示しない)アルファベットキー群311、記号キー群312、数字キー群313、平仮名や片仮名等の仮名キー群314、および外字を呼び出して選択するための外字キー群315等を含む文字キー群31の他、各種の動作モードなどを指定するための機能キー群32などが配列されている。
【0063】
機能キー群32には、図外の電源キー321、印刷動作を指示するための印刷キー322、テキスト入力時のデータ確定や改行および選択画面における各種モードの選択指示のための選択キー323、印刷画像データの印刷色やその中間色(混色)を指定するための色指定キー324、文字色や背景色を設定するための色設定キー325、並びに、それぞれ上(「↑」)、下(「↓」)、左(「←」)、右(「→」)方向へのカーソル移動や表示画面41の表示範囲を移動させるための4個のカーソルキー330(330U、330D、330L、330R:以下「カーソル「↑」キー330U」などという。ただし、代表して表現するときは「カーソルキー330」という。)が含まれる。
【0064】
機能キー群32には、さらに、各種指示を取り消すための取消キー326、各キーの役割を変更したり、描画登録画像データや外字登録画像データの修正等に用いられるシフトキー327、テキスト入力画面や選択画面と印刷画像データの表示画面(イメージ画面)とを相互に切り換えるためのイメージキー328、印刷画像データとイメージ画面に表示する表示画像データとの大きさの比率を変更するための比率変更(ズーム)キー329、各種スタイルを設定するためのスタイルキー331、ファイル操作のためのファイルキー332、背景画選択のためのイラストキー333、テープTを手動でカットするためのカットキー340、外字登録操作のための外字キー341、かな漢字変換等の各種変換操作のための変換キー342、ファイルパック281を初期化したりその設定を変更するためのパックキー343、地紋印刷や定長印刷などの書式設定のための書式キー344、並びに、基礎となる印刷画像を任意の拡大率で拡大して印刷する拡大印刷を指示する拡大印刷キー345が含まれる。
【0065】
なお、当然ながら、一般的なキーボードと同様に、これらのキー入力は、各キー入力毎に個別にキーを設けて入力しても良いし、シフトキー327等と組み合わせてより少ない数のキーを用いて入力しても良い。ここでは、理解を容易にするために上記の分だけキーがあるものとして説明する。
【0066】
図1に示すように、キーボード3は、上述のような種々の指令およびデータを制御部200に入力する。
【0067】
制御部200は、CPU210、ROM220、キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)230、RAM240、入出力制御回路(IOC)250を備え、互いに内部バス260により接続されている。
【0068】
ROM220は、CPU210で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラム領域221の他、仮名漢字変換テーブル(辞書)、色変換テーブル、文字修飾テーブルなどを含む制御データを記憶する制御データ領域222を有している。CG−ROM230は、テープ印刷装置1に用意されている文字等のフォントデータを記憶していて、文字等を特定するコードデータが与えられたときに、対応するフォントデータを出力する。
【0069】
RAM240は、電源キー321の操作により電源がオフにされても、記憶したデータを保持しておくようにバックアップされていて、各種フラグ等として使用される各種レジスタ群241、ユーザがキーボード3から入力した文字等のテキストデータを記憶するテキストデータ領域242、ディスプレイ4の表示画面の表示画像データを記憶する表示画像データ領域243、印刷画像データを記憶する印刷画像データ領域244、描画登録画像データを記憶する描画登録画像データ領域245、外字登録画像データを記憶する外字登録画像データ領域246、背景画の候補となる背景画像データや対応する文字色データを記憶する背景画像データ領域247、文字展開バッファ、色変換バッファ、基本色別配置バッファ、印刷バッファなどの各種バッファ領域248などの領域を有し、制御処理のための作業領域として使用される。
【0070】
IOC250には、CPU21の機能を補うとともに各種周辺回路とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなどにより構成されて組み込まれている。例えば、種々の計時を行うタイマなどもIOC250内の機能として組み込まれている。このため、IOC250は、検出部14の各種センサやキーボード3と接続され、検出部14からの各種検出信号およびキーボード3からの各種指令や入力データなどをそのままあるいは加工して内部バス260に取り込むとともに、CPU210と連動して、CPU210等から内部バス260に出力されたデータや制御信号を、そのままあるいは加工して駆動部270に出力する。
【0071】
また、IOC250は、外部メモリ装着部280と接続され、RAM240に対するアクセスのうち、実際にはファイルパック281に対するアクセスとなるデータの入出力を制御し、これにより、ファイルパック281を装着したときに、ユーザからは外見上(ファイル等の扱い上)、RAM240を増設した(RA240のメモリ容量を増加させた)ように見えるように制御する。そこで、以下、特に断らない限り、RAM240にはファイルパック281分のメモリ容量を含み、RAM240内にファイルパック281に記憶したデータがあるものとして説明する(理解しやすいように、ファイルパック領域249として図示するが、実際には上記の各領域の一部または全部を分担させることもできる)。
【0072】
そして、CPU210は、上記の構成により、ROM220内の制御プログラムに従って、IOC250を介してテープ印刷装置1内の各部から各種信号・データ等を入力し、CG−ROM230からのフォントデータ、RAM240(上述のように、ファイルパック領域249(ファイルパック281分)を含む)内の各種データ等を処理し、IOC250を介してテープ印刷装置1内の各部に各種信号・データ等を出力することにより、印刷の位置制御、表示画面41の表示制御等を行うとともに、印刷ヘッド7を制御して所定の印刷条件でテープTに印刷するなど、テープ印刷装置1全体を制御している。
【0073】
次に、テープ印刷装置1の制御全体の処理フローについて、図2を参照して説明する。電源キー321を押すこと(電源オン)により処理が開始すると、同図に示すように、まず、テープ印刷装置1を、前回の電源オフ時の状態に戻すために、退避していた各制御フラグを復旧するなどの初期設定を行い(S1)、次に、前回の表示画面を初期画面として表示する(S2)。図2のその後の処理、すなわちキー入力か否かの判断分岐(S3)および各種割込処理(S4)は、概念的に示した処理である。実際には、テープ印刷装置1では、初期画面表示(S2)が終了すると、キー入力割込を許可し、キー入力割込が発生するまでは、そのままの状態を維持し(S3:No)、何らかのキー入力割込が発生すると(S3:Yes)、それぞれの割込処理に移行して(S4)、その割込処理が終了すると、再度、その状態を維持する(S3:No)。
【0074】
上述のように、テープ印刷装置1では、主な処理を割込処理により行うので、印刷画像作成・印刷の準備ができていれば、ユーザが任意の時点で印刷キー322を押すことにより、印刷処理割込が発生して、印刷処理が起動され、印刷画像データに基づいて印刷画像の印刷ができる。すなわち、印刷に至るまでの操作手順は、ユーザが任意に選択できる。
【0075】
例えば図3に示すように、1行目の文字(キャラクタ)列「ABCDE」を入力後のテキスト編集画面表示の状態(画面T10:以下、ディスプレイ4の表示画面41の表示状態を画面T××で表現し、参照番号としてはT××のみで示す。また、カーソル位置はカーソルKで図示する。)で、ユーザにより印刷キー322が押されると、印刷中のメッセージの表示とともに文字列「ABCDE」の文字列画像を印刷画像として印刷し(T11)、印刷が終了すると、元のテキスト編集画面に戻る(T12:T10と同じ)。ただし、この種の文字列画像の印刷は従来と同様なので、詳細な説明は省略する。
【0076】
なお、正確には、表示画像や印刷画像は、表示された画像自体または印刷された画像自体を指し、装置内では、表示画像を表現する表示画像データや印刷画像を表現する印刷画像データを扱う。すなわち、装置内で作成・修正・登録等の処理の対象となるのは画像データであり、画像自体ではないが、以下では説明を簡略化して、「〜画像を表現する〜画像データ」をその画像自体と同様に「〜画像」という。
【0077】
ところで、例えばインクジェット方式のテープ印刷装置の場合、テープの幅を超える印刷を行うことにより、テープの幅方向両端まで完全に印刷(全面印刷)することも可能である。すなわち、テープ幅を超えた部分のインクを適宜処理することにより、特に問題なくテープの幅方向両端まで全面印刷が可能である。これに対し、前述のように、例えばサーマル方式のテープ印刷装置の場合、サーマルヘッドを備え付ける位置や姿勢、テープカートリッジの装着位置、テープカートリッジ内のテープの収容位置、テープの走行経路(蛇行等)等の誤差要因があり、また、それにより、プラテン等を痛めたり、余分なインクを付着して各部に汚れ等を生じさせ、印刷品質の低下を誘発させる可能性があるので、テープの幅方向両端まで完全に印刷するのは、実際上、不可能である。
【0078】
そして、本実施形態のテープ印刷装置1もサーマル方式なので、従来と同様に、テープの幅方向両端には、テープ幅を超えた印刷を回避するための余白部分(超幅印刷回避領域)が設けられている。このため、従来なら、作成されたラベルの幅方向両端の余白が所望の幅にならなかったり、分割印刷して接合する場合の接合部に画像としての隙間(余白等)が発生したり、などの不具合を生じることがあったが、テープ印刷装置1では、テープTの幅方向両端部に所定の印刷回避幅dの超幅印刷回避領域を設けて印刷画像を印刷しつつ、超幅印刷回避領域を設けない場合と同等の任意幅(ラベル幅)Lwのラベル等を作成できるようにしている。以下、この点について詳述する。
【0079】
図4に示すように、まず、前述と同様のテキスト編集画面を表示した状態(T10)で、ユーザにより書式キー344が押されると(操作されると)、同図に示すように、各種の書式を選択して設定するための「書式」の第1階層の選択画面を表示する(T20)。なお、テープ印刷装置1では、ユーザは、キー入力による各種指示を取消キー326により取り消すことができ、この第1階層の状態(T20)から取消キー326を押すことにより、元のテキスト編集画面表示(T10)に戻すことができる(以下、特に断らないかぎり取消キー326による作用は同様なので、説明は省略する)。
【0080】
この選択画面(T20)では、「書式」の選択肢として、例えば「地紋印刷」、「ラベル幅」、「定長印刷」などの選択肢を表示する。ユーザはこれらの選択肢のうちのいずれかを、カーソルキー330を操作して反転表示または点滅表示(点網掛けで図示)させ、選択キー323を押すことにより、反転表示または点滅表示された選択肢を選択・指定できる。各選択画面に遷移した直後には、直近に選択(アクセス)された選択肢(それがない場合は初期設定によりデフォルトで選択される選択肢)が反転表示され、ユーザがカーソルキー330を操作して他の選択肢を表示させたときには、直近に選択された選択肢ではないので、点滅表示される。テープ印刷装置1の選択画面における反転表示または点滅表示された選択肢は、その状態での選択キー323の操作で選択される選択肢なので、以下「選択表示」という。また、以下の説明では、直近に選択されたか否かは関係しないので、全て点滅表示(点網掛けで図示)とする。
【0081】
上記の状態(T20)で、ユーザによりカーソル「↓」キー330Dまたはカーソル「→」キー330Rが押されると、「定長印刷」が選択表示された状態となる。また逆にカーソル「↑」キー330Uまたはカーソル「←」キー330Lが押されると、「地紋印刷」が選択表示された状態となる。ただし、ここでは、ユーザは、ラベル幅Lwを設定したいので、「ラベル幅」を選択表示させて選択キー323を押す(操作する)ことになる。「ラベル幅」が選択表示された状態(T20)で、ユーザにより選択キー323が押されると、「ラベル幅」が選択され、その第2階層の選択画面に画面遷移する(T21)。
【0082】
この第2階層の「ラベル幅」の選択画面では、「ラベル幅」の選択肢として、例えば「自動」、「6mm」、……、「9mm」、……、「12mm」、……(これらの図示は省略)、「22mm」、「23mm」、……などの選択肢を表示する。ユーザはこれらの選択肢のうちのいずれかを、カーソルキー330を操作して選択表示させ、選択キー323を押すことにより、選択表示された選択肢を選択・指定できる。また、この「ラベル幅」の選択画面では、数字キー群313を押す(操作する)ことにより、ラベル幅を数字により直接入力(直接設定)することもできる。
【0083】
ここで、「自動」の選択肢は、装着されているテープTのテープ幅Tw、すなわち検出部14のテープ識別センサにより検出されたテープ幅Twをラベル幅Lwとする選択肢である。テープ印刷装置1では、この「自動」を「ラベル幅」として何も指定しない場合のデフォルトの選択肢としているので、ラベル幅を設定しない場合のラベル幅Lwは、装着されたテープTのテープ幅(検出されたテープ幅)Tw、すなわちLw=Twとなる。一方、例えばユーザによりカーソルキー330が操作され、「22mm」が選択表示された状態(T21)で、選択キー323が押されると、「ラベル幅」として「22mm」が選択され、すなわちラベル幅Lw=22mmが設定され、次に「スリット印刷」の選択画面に画面遷移する(T22)。
【0084】
この「スリット印刷」の選択画面では、「スリットライン印刷」の選択肢として、例えば「切捨てライン」、「幅合せライン」、「両方」、「無し」などの選択肢を表示する。ユーザはこれらの選択肢のうちのいずれかを、カーソルキー330を操作して選択表示させ、選択キー323を押すことにより、選択表示された選択肢を選択・指定できる。ここで、例えば「幅合せライン」が選択表示された状態(T22)で、選択キー323が押されると、「幅合せラインのみ印刷」が選択され、次に元のテキスト編集画面に戻る(T23:T10と同じ)。この状態(T23)で、図3で前述と同様に印刷が指示されると(ユーザにより印刷キー322が押されると)、上記で設定された「ラベル幅」や「スリットライン印刷」に従って、印刷が行われる。
【0085】
なお、上記の「切捨てライン」や「幅合せライン」は後述の境界マークの一種であり、境界マークについては、より一般的な概念としてさらに詳述するが、ここでは、上記の「切捨てライン」や「幅合せライン」の表現のまま、具体例を挙げておく。
【0086】
例えば装着されたテープTのテープ幅Tw=18mm、設定されたラベル幅Lw=14mm、「スリットライン」としては「幅合せライン」または「両方」を選択して設定した状態で、前述と同様の文字列「ABCDE」を印刷すると、例えば図5に示すように、同図(a)の所望のラベルR0に対し、同図(b)のように、幅合せラインC1、すなわち幅合せのためのスリットライン(点線)C1が印刷される。図示の斜線は印刷結果としての不要部分(無用部分)を示すものであり、実際に斜線が印刷される訳ではなく余白領域となる。そして、この場合、上記の幅合せラインC1に沿ってテープTを長手方向にカットすれば、同図(a)のラベルR0を作成できる。なお、以下の説明においても同様であるが、対応する図面では、理解を助けるため、説明の要所となる部分を少し誇張して描いている。例えば上記の例では無用部分の斜線部分の幅はTw−Lw=4mmであり、テープ幅Tw=18に対して実際には図示より小さくなるが、少し誇張して描いている。
【0087】
次に、前述の「切捨てライン」は、主に(正確には後述するが)テープ幅Twより設定されたラベル幅Lwが大きいとき、すなわちテープ幅Tw<ラベル幅Lwの関係となったときに利用される。例えば装着されたテープTのテープ幅Tw=18mm、設定されたラベル幅Lw=22mm、「スリットライン」としては「両方」を選択して設定した状態で、図7に示すように、前述と同様の文字列「ABCDE」が用意された状態(T10)で、ユーザにより印刷が指示されると(印刷キー322が押されると)、例えば図8に示すように、同図(a)の所望のラベルR2に対し、同図(b)、(c)のように、2枚のテープTに分割印刷する。
【0088】
そこで、図7に示すように、上記の文字列「ABCDE」が用意された状態(T10)で、印刷キー322が押されると、次に、分割印刷する旨、および分割数n(上記の図8の例ではn=2なので、この例で図示)を確認するメッセージを表示する(T30)。ここで、さらに分割数nを大きく(例えばn=3と)したいときには、ユーザは、数字キー群313によりその分割数(例えば3)を入力して設定することもできる。一方、その表示された分割数n(=2)で良いときには、図示のように、選択キー323を押すことにより、表示された分割数n(=2)をそのまま設定できる。
【0089】
上記の確認メッセージが表示された状態(T30)で、ユーザにより選択キー323が押されると、次に、「印刷位置」の選択画面を表示する(T31)。この選択画面では、例えば分割数n=2の場合、「全部」、「1枚目」および「2枚目」の選択肢を表示する。ユーザはこれらの選択肢のうちのいずれかを、カーソルキー330を操作して選択表示させ、選択キー323を押すことにより選択表示された選択肢を選択・指定できる。ここで、ユーザにより例えば「1枚目」の選択肢が選択されると、元の印刷画像をn(ここではn=2)に分割した(i=)1番目の分割印刷画像のみを印刷する、例えば図8の例では、同図(b)の(i=)1番目の分割印刷画像のみを印刷する。同様に、「2枚目」の選択肢が選択されると、(i=)2番目の分割印刷画像のみ、例えば図8(c)の(i=)2番目の分割印刷画像のみを印刷する。また、図示のように、「全部」の選択肢が選択表示された状態(T31)で、ユーザにより選択キー323が押されると、「全部」の選択肢が選択される。この場合、例えば図8の例では、同図(b)および(c)の(i=)1番目および2番目の分割印刷画像を順に印刷する。
【0090】
上記の「全部」の選択肢が選択表示された状態(T31)で、ユーザにより選択キー323が押されると、1枚目および2枚目の印刷中のメッセージの表示とともに、1枚目のテープTには(i=)1番目の分割印刷画像を印刷し、2枚目のテープTには(i=)2番目の分割印刷画像を印刷して(T32〜T33)、印刷が終了すると、元のテキスト編集画面に戻る(T34:T10と同じ)。このようにして、例えば図8の例では、同図(b)および(c)の(i=)1番目および2番目の分割印刷画像が順に印刷される。なお、印刷の途中の状態(T32〜T33)で、ユーザにより取消キー326が押されると、その時点で印刷を終了して元の「印刷位置」の選択画面に戻る(T31)ので、ユーザは印刷中であっても任意の時点でその印刷を中止できる。
【0091】
上記の図8の例の場合、同図(b)の(i=)1枚目のテープTの下端部(設定端側の端部)には、切捨てラインC4、すなわち下端部の超幅印刷回避領域の印刷回避幅d分を切り捨てるためのスリットライン(点線)C4が印刷される。図示の点網掛け装飾は印刷結果としての不要部分(無用部分)を示すものであり、実際に点網掛け装飾されたものが印刷される訳ではなく余白領域となる。同様に、同図(c)の(i=)2枚目のテープTの上端部(基準端側の端部)には、切捨てラインC3、すなわち上端部の超幅印刷回避領域の印刷回避幅d分を切り捨てるためのスリットライン(点線)C3が印刷される。また、この(i=)2枚目のテープTには、図5(b)で前述の幅合せラインC1が印刷される。そして、この場合、上記の切捨てラインC4、切捨てラインC3および幅合せラインC1に沿ってテープTを長手方向にカットし、隣接して貼れば、同図(a)の所望のラベルR2を作成できる。図示の一点鎖線は、(i=)1枚目と(i=)2枚目のテープTをカットして貼ったときの境界線C0を示す仮想線であり、実際に印刷される線ではない。
【0092】
そして、この場合、上記の切捨てラインC3は、印刷結果のテープTの有用部分と無用部分との境界線を示すものであると同時に、元の印刷画像を分割数n=2に分割した(i=)2番目の分割印刷画像の上端(基準端側の端)を示すものである。また、カット後の境界線C0を示すものであり、言い替えれば(i=)1番目の分割印刷画像との境界線を示すものである。同様に、上記の切捨てラインC4は、印刷結果のテープTの有用部分と無用部分との境界線を示すと同時に、元の印刷画像を分割数n=2に分割した(i=)1番目の分割印刷画像の下端(設定端側の端)を示し、カット後の境界線C0、すなわち(i=)2番目の分割印刷画像との境界線を示すものである。
【0093】
そこで、以下、上述した内容について、さらに一般的な概念として原理的な説明を加える。なお、上述の例では、切捨てラインや幅合せラインはカットのためのライン、すなわちカットラインであったが、カットの目安としてはライン(線)でなくとも、例えば後述の図19(c)〜(e)のように長手方向両端のマークでも良いので、以下、より広い概念としてカットの目安となるマークをカットマークという。さらに、図8で上述のように分割印刷画像を接合する場合、隣接する分割印刷画像の双方の端(境界線C0)をカットするばかりでなく、例えば後述の図15のように一方を糊代として残して重ねて貼っても良いので、この糊代とするためのマークを糊代マークとし、カットマークも糊代マークも双方とも(カットや重ねて貼るための)画像としての境界線を示すので、これらを統合して、より広い概念として境界マークという。
【0094】
前述のように、また、図5、図6、図8および図9等にも示すように(図12以降も同様)、テープ印刷装置1では、テープ幅TwのテープTの幅方向両端部に所定の印刷回避幅dの超幅印刷回避領域を設けて、印刷対象幅p(p=Tw−2d)の印刷対象領域に印刷画像を印刷する。このため、従来なら、超幅印刷回避領域を設けた場合に、作成されたラベルの幅方向両端の余白が所望の幅にならなかったり、分割印刷して接合する場合の接合部に画像としての隙間(余白等)が発生したり、などの不具合を生じることがあったが、テープ印刷装置1では、これらの点を以下のように解決している。
【0095】
まず、全体として、テープ印刷装置1では、任意のテープTを印刷対象物として装着し、装着されたテープTの印刷回避幅dおよび印刷対象幅pを決定するとともに、任意のラベル幅Lwを設定し、そのラベル幅Lw、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pに基づいて、印刷結果のテープTの有用部分と無用部分との境界線を示す1種以上の境界マークを、印刷画像に付加し、1種以上の境界マークが付加された印刷画像をテープTに印刷する。この場合、設定された任意のラベル幅Lwや、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pに基づいて、有用部分と無用部分との境界線を示す1種以上の境界マークを印刷画像に付加して印刷するので、印刷された境界マークに基づいて、テープTを長手方向にカットしたり、分割印刷した複数枚のテープTを接合したりすることができる。したがって、テープTの幅方向両端部に所定の印刷回避幅dの超幅印刷回避領域を設けて印刷画像を印刷しつつ、超幅印刷回避領域を設けない場合と同等の任意幅(ラベル幅)Lwのラベル等を作成できる。
【0096】
より具体的に、テープ印刷装置1では、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pはテープ幅Twに対応して定められていて、前述のテープ識別センサにより、装着されたテープTのテープ幅Twを検出し、検出したテープ幅Twに応じて対応する所定の印刷回避幅dおよび印刷対象幅pを設定する。すなわち、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pはテープ幅Twに対応して定められているので、装着されたテープTのテープ幅Twを検出することにより、それに対応する所定のものを印刷回避幅dおよび印刷対象幅pとして決定して容易に設定できる。
【0097】
また、図5でも前述のように(図6、図8および図9等でも同じ)、テープTのテープ幅方向両端の一方(図示の例の場合、上端)を基準端、他方(図示の例の場合、下端)を設定端としたとき、印刷画像の設定端(下端)側の端部に、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示す第1境界マーク(図5等の幅合せライン)C1を、境界マークの1種として付加する。すなわち、この印刷画像を印刷したときに、その印刷画像の設定端(下端)側の端部に、第1境界マークC1が印刷されるので、ユーザは、その第1境界マークC1を参照して長手方向のカット等の処理を容易に行うことができる。また、この第1境界マークC1は、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すので、カット等により、設定されたラベル幅Lwに適合するラベルを作成できる。
【0098】
なお、図示とは逆に、下端を基準端とし上端を設定端としても良く、その場合でも同様に、印刷画像の設定端(上端)側の端部に、第1境界マークC1が印刷されるので、ユーザは、その第1境界マークC1を参照して長手方向のカット等の処理を容易に行うことができ、第1境界マークC1は、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すので、カット等により、設定されたラベル幅Lwに適合するラベルを作成できる。上端および下端の一方を基準端、他方を設定端とすれば、どちらを基準端(または設定端)としても同様なので、以下では、上端を基準端、下端を設定端として説明するものとし、逆の場合の説明は省略する。
【0099】
ところで、超幅印刷回避領域を設けずにそのまま印刷する場合、印刷画像の幅方向両端部の余白がそのままラベルの幅方向両端部の余白となる。これに対し、超幅印刷回避領域を設けた場合、そのまま印刷すれば、ラベルの幅方向両端部の余白には、印刷画像の幅方向両端部の余白に印刷回避幅d分の余白が加わる。すなわち、印刷回避幅d分だけ余白が大きくなってしまい、これにより、前述のように、作成されたラベルの幅方向両端部の余白が所望の幅にならない不具合が生じる。
【0100】
そこで、テープ印刷装置1では、図5に示すように、印刷画像の基準端(上端)側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、印刷画像の基準端側の印刷回避幅d分を削除して、印刷幅Pw=Lw−dの部分印刷画像を作成し、印刷対象領域の基準端側の端に部分印刷画像の基準端側の端を合わせて、部分印刷画像を印刷画像の代わりに印刷する。この場合、印刷結果の基準端側の余白は印刷回避幅d分だけ大きくなるが、印刷前に印刷回避幅d分だけ削除しているので、もとの印刷画像の基準端側の余白と一致させることができる。また、印刷対象となった実際の印刷幅Pwは、印刷幅Pw=Lw−dであるが、テープの基準端側には、印刷回避幅d分の余白があるので、超幅印刷回避領域を設けずに印刷幅Pw=Lwの印刷画像をそのまま印刷したときと、同等の印刷結果が得られる。
【0101】
一方、図6に示すように、印刷画像の基準端側の余白領域の幅が印刷回避幅d未満のときに、印刷画像の基準端側の端を示す第2境界マークC2を、境界マークの1種として付加し、印刷対象幅pの印刷対象領域の基準端側の端に印刷画像の基準端側の端を合わせて、印刷幅Pw=Lwの印刷画像を印刷する。すなわち、この印刷画像を印刷したときに、その印刷画像の基準端側の端を示す第2境界マークC2が印刷されるので、ユーザは、その第2境界マークC2を参照してカット等の処理を容易に行うことができる。また、この第2境界マークC2は、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すので、カット等により、設定されたラベル幅Lwに適合するラベルR1を作成できる。
【0102】
例えば、装着されたテープTのテープ幅Tw=40mmに対して規定された印刷回避幅d=3mmとすると、印刷対象幅p=Tw−2d=40−6=34mmとなる。この場合、設定されたラベル幅Lw=30mmで、かつ、印刷画像の基準端(上端)側に印刷回避幅d以上、例えば5mmの幅の余白領域があるときには、図5で上述のように、印刷画像の基準端側の印刷回避幅d分を削除して、印刷幅Pw=Lw−d=30−3=27mmの部分印刷画像を作成し、印刷対象幅p=34mmの印刷対象領域の基準端側の端に部分印刷画像の基準端側の端を合わせて、部分印刷画像を印刷画像の代わりに印刷する。この場合、印刷結果の基準端側の余白は印刷回避幅d=3mm分だけ大きくなるが、印刷前に印刷回避幅d=3mm分だけ削除しているので、もとの印刷画像の基準端側の余白と一致させることができる。また、印刷対象となった実際の印刷幅Pwは、印刷幅Pw=Lw−d=27mmであるが、テープTの基準端側には、印刷回避幅d=3mm分の余白があるので、超幅印刷回避領域を設けずに印刷幅Pw=Lw=30mmの印刷画像をそのまま印刷したときと、同等の印刷結果が得られる。なお、この場合、印刷画像の設定端(下端)側の端部に、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線(この例では基準端から30mmの位置)を示す第1境界マークC1が付加されて印刷される。
【0103】
一方、上記と同様に、テープ幅Tw=40mmに対して印刷回避幅d=3mm、印刷対象幅p=Tw−2d=34mmの場合に、同じ大きさの文字列で余白を小さく、例えば2mmとした印刷画像を印刷するために、ラベル幅Lw=24mmを設定すると、印刷画像の基準端側の余白領域の幅が印刷回避幅d未満、すなわち2mmなので、図6に示すように、印刷画像の基準端側の端(すなわちテープTの基準端から3mmの位置)を示す第2境界マークC2を、境界マークの1種として付加し、印刷対象幅p=34mmの印刷対象領域の基準端側の端(テープTの基準端から3mmの位置)に印刷画像の基準端側の端を合わせて、印刷幅Pw=Lw=24mmの印刷画像を印刷する。すなわち、この印刷画像を印刷したときに、その印刷画像の基準端側の端を示す第2境界マークC2が印刷されるので、ユーザは、その第2境界マークC2を参照して印刷回避幅d=3mm分のカット等の処理を容易に行うことができる。また、この第2境界マークC2は、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すので、カット等により、設定されたラベル幅Lw=24mmに適合するラベルR1を作成できる。なお、この場合、印刷画像の設定端(下端)側の端部に、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線(この例では基準端から27mmの位置)を示す第1境界マークC1が付加されて印刷される。
【0104】
上記と同様のことは、分割印刷する場合にも適用される。まず、図8に示すように、ラベル幅Lw、印刷対象幅pおよび印刷回避幅dについて、Lw>p+dの関係が成立し、かつ、印刷画像の基準端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、印刷幅Pw=Lw−dをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、印刷幅Pwの部分印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割印刷画像に分割する。この場合、n個の各分割印刷画像の分割印刷幅Piは、0≦Pi≦pなので、印刷対象幅pの印刷対象領域に印刷できるものとなる。
【0105】
例えば、装着されたテープTのテープ幅Tw=24mmに対して規定された印刷回避幅d=3mmとすると、印刷対象幅p=Tw−2d=24−6=18mmとなる。この場合、設定されたラベル幅Lw=30mmで、かつ、印刷画像の基準端(上端)側に印刷回避幅d以上、例えば5mmの幅の余白領域があるときには、図5で上述のように、印刷画像の基準端側の印刷回避幅d=3mm分を削除して、印刷幅Pw=Lw−d=30−3=27mmの部分印刷画像を作成し、印刷対象幅p=34mmの印刷対象領域の基準端側の端に部分印刷画像の基準端側の端を合わせて、部分印刷画像を印刷画像の代わりに印刷する。
【0106】
ただし、ここでは、Lw(=30mm)>p+d(=18+3=21)の関係が成立するので、例えば印刷幅Pw=Lw−d=27mmをn個(ここではn=2)の分割印刷幅Pi(ここではP1およびP2、ただし、P1=18mm、P2=9mm、総和ΣPi=P1+P2=27=Pw)に割り当て、印刷幅Pwの部分印刷画像を各分割印刷幅P1、P2を有する(n=)2個の分割印刷画像に分割する。この場合、2個の各分割印刷画像の分割印刷幅P1(i=1)、P2(i=2)は、0≦Pi≦p、すなわちP1=18mm、P2=9mmなので、印刷対象幅p=18mmの印刷対象領域に印刷できるものとなる。なお、後述する例も同様であるが、この場合P1=15mm、P2=12mmとするなど、分割の割り当ては総和ΣPiが同じである限り任意である。ただし以下においても、理解し易さ、処理の容易さから、最後の(iが最大の)分割印刷幅Pi以外はPi=pとして説明する。
【0107】
また、この場合、n個の分割印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個の分割印刷画像に、各分割印刷画像の基準端側の端を示す第3境界マーク(図8で前述の切捨てライン)C3を、境界マークの1種として付加し、n個の分割印刷画像のうちの分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個の分割印刷画像に、各分割印刷画像の設定端側の端を示す第4境界マーク(図8で前述の切捨てライン)C4を、境界マークの1種として付加して、印刷対象領域にn個のうちの1個の分割印刷画像を順次または任意に印刷する。すなわち、図7で前述のように「全部」を選択したときには全部の分割印刷画像を順次、または「1枚目」等の任意の分割印刷画像を選択したときには任意に選択したその分割印刷画像を印刷する。
【0108】
例えば上記の例では、図8に示すように、(n=)2個の分割印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個、すなわち同図(c)の分割印刷幅P2を有する1個、の分割印刷画像に、分割印刷画像の基準端側の端(すなわちテープTの基準端から3mmの位置)を示す第3境界マークC3を、境界マークの1種として付加する。また、n個の分割印刷画像のうちの分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個、すなわち同図(b)の分割印刷幅P1を有する1個、の分割印刷画像に、分割印刷画像の設定端側の端(すなわちテープTの設定端から3mmの位置)を示す第4境界マークC4を、境界マークの1種として付加して、印刷対象領域に(n=)2個のうちの1個の分割印刷画像を順次または任意に印刷する。例えば「全部」を選択すると、同図(b)の(i=)1番目の分割印刷画像に続いて、同図(c)の(i=)2番目の分割印刷画像を印刷する。もちろん、「1枚目」を選択することにより、同図(b)の(i=)1番目の分割印刷画像のみを、「2枚目」を選択することにより、同図(c)の(i=)2番目の分割印刷画像のみを、任意に印刷できる。
【0109】
この場合、j番目の分割印刷画像を印刷したときには、その分割印刷画像の第3境界マークC3はj−1番目との境界を示すことになるので、その外側(基準端側)は無用部分となり、同様に、k番目の分割印刷画像をしたときには、その第4境界マークC4はk+1番目との境界を示すことになるので、その外側(設定端側)は無用部分となる。すなわち、上記の例では、前述のように、同図(c)の(j=)2番目の分割印刷画像の第3境界マーク(前述の切捨てライン)C3は、印刷結果のテープTの有用部分と無用部分との境界線を示すものであると同時に、元の印刷画像を分割数n=2に分割した(i=j=)2番目の分割印刷画像の上端(基準端側の端)を示し、カット後の境界線C0を示し、(i=j−1=)1番目の分割印刷画像との境界線を示すものである。同様に、(k=)1番目の分割印刷画像の第4境界マーク(前述の切捨てライン)C4は、印刷結果のテープTの有用部分と無用部分との境界線を示すと同時に、元の印刷画像を分割数n=2に分割した(i=k=)1番目の分割印刷画像の下端(設定端側の端)を示し、カット後の境界線C0、すなわち(i=k+1=)2番目の分割印刷画像との境界線を示すものである。このため、ユーザは、第3境界マークC3や第4境界マークC4を参照して無用部分のカット等の処理を容易に行うことができる。
【0110】
ここで、従来の問題点を復習しておくと、例えば図10(a)に示すように、超幅印刷回避領域を設け、かつ分割印刷した場合、分割印刷画像をそのまま隣接して貼り合わせても、同図(b)のように印刷回避幅d分を重ねて貼り合わせても(重ねられた裏側のテープTの端を仮想的に一点鎖線で図示)、分割印刷画像の接合部に画像としての隙間(余白等)が発生する。すなわち隣接する分割印刷画像の双方に印刷回避幅d分の余白があるため、そのままではぴったりと接合できない。
【0111】
この場合、同図(c)のように双方の印刷回避幅d分をカットして隣接して貼り合わせるか、同図(d)のように片方の印刷回避幅d分をカットして他方の印刷回避幅d分を糊代として重ねて貼り合わせるなどの方法が考えられるが、印刷回避幅d分をカットしようにも、従来のテープ印刷装置では、印刷回避幅dを考慮していないため、カットの目安がない。このため、目分量でカットせざるを得ず、カットの過不足が生じて、接合部の画像に隙間や段差ができたり(同図(c)参照)、整合しない余白が残る(同図(d)参照)、などの不具合を生じることがあった。また、図11(a)に示すように、隣接する分割印刷画像の相互間で画像としてのつながりが薄い場合、隙間(余白を含む)や段差ができにくい反面、相互間の距離の目安、すなわちカットの目安がないため、カットや糊代の過不足が発生し、それにより、同図(b)のように接合したときに、設定したラベル幅Lwに適合するラベルを作成することは困難であった。
【0112】
これに対して、例えば図8で上述の例では、前述のように、j番目(この例では2番目)の分割印刷画像の第3境界マークC3はj−1番目(1番目)との境界を示すことになるので、その外側(基準端側)は無用部分となり、k番目(この例では1番目)の分割印刷画像の第4境界マークC4はk+1番目(2番目)との境界を示すことになるので、その外側(設定端側)は無用部分となる。このため、第3境界マークC3および第4境界マークC4を、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークとすれば、ユーザは、第3境界マークC3や第4境界マークC4を参照して、すなわちこれらをカットの目安として、無用部分をカットすることにより、各分割印刷画像の隣接部の無用部分をカットでき、これらを隣接して貼ることにより、同図(a)のように隣接する分割印刷画像をぴったりと接合できる。また、第3境界マークC3をカットマークおよび糊代マークの一方、第4境界マークを他方とした場合も同様であり、片方をカットマークとして参照してカットし、隣接する方を糊代マークとして参照して、カットした方の端を糊代マークに合わせて上に重ねて貼れば、隣接する分割印刷画像をぴったりと接合できる。
【0113】
また、分割印刷幅Pi(P1、P2)の総和ΣPi(=P1+P2=18+9=27)=Pwであり、印刷幅Pw=Lw−d(=30−3=27)なので、i=1の分割印刷幅P1の分割印刷画像の基準端側に印刷回避幅d分の余白が加わることにより、接合結果の幅の総計はラベル幅Lw(=Pw+d=27+3=30)に一致する。すなわち、超幅印刷回避領域を設けずに分割印刷画像を各テープ幅方向両端まで印刷して隣接して貼ったときと、同等の印刷結果が得られ、接合した結果としても同等の所望のラベル幅Lw(=30mm)のラベルR2が作成できる。なお、この場合、印刷画像の設定端(下端)側の端部、すなわち図8(c)の(i=)2番目の分割印刷画像の設定端側の端部に、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線(この例では2枚目の基準端から9+3=12mmの位置)を示す第1境界マークC1が付加されて印刷されるので、ユーザは、その第1境界マークC1を参照してカットすることにより、所望のラベル幅Lwとすることができる。
【0114】
次に、前述の図5と図6との関係と同様のことは、分割印刷する場合にも適用される。すなわち、例えば図9に示すように、ラベル幅Lwおよび印刷対象幅pについて、Lw>pの関係が成立し、かつ、印刷画像の基準端側の余白領域の幅が印刷回避幅d未満のときに、印刷幅Pwをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、印刷幅Pwの印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割印刷画像に分割するので、図8で前述の例と同様に、n個の各分割印刷画像は、印刷対象幅pの印刷対象領域に印刷できる。
【0115】
例えば、図8と同様に、装着されたテープTのテープ幅Tw=24mmに対して規定された印刷回避幅d=3mm、印刷対象幅p=Tw−2d=24−6=18mmの場合に、同じ大きさの文字列で余白を小さく、例えば2mmとした印刷画像を印刷するために、ラベル幅Lw=24mmを設定すると、印刷画像の基準端側の余白領域の幅が印刷回避幅d未満、すなわち2mmなので、図6で前述のように、印刷画像の基準端側の端(すなわち1枚目のテープTの基準端から3mmの位置)を示す第2境界マークC2を、境界マークの1種として付加し、印刷対象幅p=18mmの印刷対象領域の基準端側の端(テープTの基準端から3mmの位置)に印刷画像の基準端側の端を合わせて、印刷幅Pw=Lw=24mmの印刷画像を印刷する。この第2境界マークC2は、図6で前述の例と同様に、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークであり、印刷画像の基準端側の端、すなわちラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すものであり、印刷画像を印刷したときに印刷されるので、ユーザは、その第2境界マークC2を参照してカットすることにより、設定されたラベル幅Lwに適合するラベルR3を作成できる。
【0116】
ただし、この図9の例では、ラベル幅Lw=24mmおよび印刷対象幅p=18mmについて、Lw(=24mm)>p(=18mm)の関係が成立するので、例えば印刷幅Pw=24mmをn個(ここではn=2)の分割印刷幅Pi(ここではP1およびP2、ただし、P1=18mm、P2=6mm、総和ΣPi=P1+P2=18+6=24=Pw)に割り当て、印刷幅Pwの印刷画像を各分割印刷幅P1、P2を有する(n=)2個の分割印刷画像に分割する。この場合、図8で前述の例と同様に、P1=18mm、P2=9mmなので、印刷対象幅p=18mmの印刷対象領域に印刷できる。
【0117】
また、この場合、図8の例と同様に、(n=)2個の分割印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個、すなわち図9(c)の分割印刷幅P2を有する1個、の分割印刷画像に、分割印刷画像の基準端側の端(すなわちテープTの基準端から3mmの位置)を示す第3境界マークC3を、境界マークの1種として付加し、分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個、すなわち同図(b)の分割印刷幅P1を有する1個、の分割印刷画像に、分割印刷画像の設定端側の端(すなわちテープTの設定端から3mmの位置)を示す第4境界マークC4を付加して、印刷対象領域に(n=)2個のうちの1個の分割印刷画像を順次または任意に印刷する。また、j番目(この例では2番目)の分割印刷画像の第3境界マークC3はj−1番目(1番目)との境界を示し、k番目(この例では1番目)の分割印刷画像の第4境界マークC4はk+1番目(2番目)との境界を示すため、それらを参照して無用部分のカット等の処理を容易に行うことができる。
【0118】
また、(n=)2個の分割印刷画像を印刷して第3境界マークC3や第4境界マークC4が示す無用部分を全てカットして隣接したり、有用部分を隣接する無用部分に重ねて、ぴったりと貼り付けて接合でき、総和ΣPi(=P1+P2=18+6=24)=Pw=Lwなので、接合結果の幅の総計はラベル幅Lwに一致する。すなわち、超幅印刷回避領域を設けずに分割印刷画像を各テープ幅方向両端まで印刷して隣接して貼ったときと、同等の印刷結果が得られ、接合した結果としても同等の所望のラベル幅Lw(=24mm)のラベルR3を作成できる。なお、この場合、印刷画像の設定端(下端)側の端部、すなわち図9(c)の(i=)2番目の分割印刷画像の設定端側の端部に、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線(この例では2枚目の基準端から6+3=9mmの位置)を示す第1境界マークC1が付加されて印刷されるので、ユーザは、その第1境界マークC1を参照してカットすることにより、所望のラベル幅Lwとすることができる。
【0119】
次に、例えば、装着されたテープTのテープ幅Tw=20mmに対して規定された印刷回避幅d=3mmとすると、印刷対象幅p=Tw−2d=20−6=14mmとなる。この場合、例えば図12に示すように、所望のラベルR4の幅として設定されたラベル幅Lw=48mmで、かつ、印刷画像の基準端(上端)側に印刷回避幅d以上、例えば8mmの幅の余白領域があるときには、図5や図8で上述のように、印刷画像の基準端側の印刷回避幅d=3mm分を削除して、印刷幅Pw=Lw−d=48−3=45mmの部分印刷画像を作成し、印刷対象幅p=14mmの印刷対象領域の基準端側の端に部分印刷画像の基準端側の端を合わせて、部分印刷画像を印刷画像の代わりに印刷する。
【0120】
この場合、図5や図8の例と同様に、Lw(=48mm)>p+d(=14+3=17)の関係が成立するので、前述と同様に、例えば印刷幅Pw=Lw−d=45mmをn個(ここではn=3)の分割印刷幅Pi(ここではP1、P2、P3およびP4、ただし、P1=P2=P3=14mm、P4=3、総和ΣPi=P1+P2+P3+P4=45=Pw)に割り当て、印刷幅Pw=45の印刷画像を各分割印刷幅P1、P2、P3、P4を有する(n=)4個の分割印刷画像に分割して、それらを印刷することもできる(別の方法を後述)。この場合、印刷画像の設定端(下端)側の端部、すなわち(i=)4番目の分割印刷画像の設定端側の端部に、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線(この例では4枚目の基準端から3+3=6mmの位置)を示す第1境界マークC1が付加されて印刷される。この第1境界マークC1は、前述のように、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークであり、印刷画像の設定端側の端、すなわちラベル幅Lw(=48mm)の内側と外側との境界線を示すものであり、印刷画像を印刷したときに印刷されるので、ユーザは、その第1境界マークC1を参照してカットすることにより、設定されたラベル幅Lw(=48mm)に適合するラベルを作成できる。
【0121】
ところで、上述の例では、最後(i=4番目)の分割印刷幅P4は印刷回避幅dと一致し、P4=dとなっている。すなわち、印刷幅Pwについて、Pw=h×p+d(ただし、hは1以上の任意の整数)が成立している。また、図12から明らかなように、この例では、基準端側の余白領域(8mm幅)と同様の印刷回避幅d以上の幅の余白領域が、印刷画像の設定端側にもある。このため、i=4番目の分割印刷画像は全て余白の画像となる。前述の図5、図6、図8および図9の例では、全て、印刷画像の設定端(下端)側の端部に、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示す第1境界マークC1を付加して印刷したが、上述のような場合、テープ印刷装置1では、1個前(上記の例ではi=3)の設定端側の分割印刷幅dの印刷回避領域を、最後(i=4)の分割印刷画像の代用とし、第1境界マークC1の付加を省略する。すなわち、テープ印刷装置1では、印刷幅Pwについて、Pw=h×p+d(ただし、hは1以上の任意の整数)が成立し、かつ、印刷画像の設定端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、第1境界マークC1の付加を省略し、印刷画像の設定端側の印刷回避幅d分を削除した画像を印刷画像の代わりに印刷する。ここで、印刷幅Pw=h×p+d(ただし、hは1以上の任意の整数)が成立する場合とは、h枚分のテープの印刷対象幅pの総和h×pより印刷回避幅d分だけ大きな印刷幅Pwの場合である。
【0122】
例えば上述の図12の場合、印刷幅Pw(=45)=h(ここではh=3)×p(=14)+d(=3)=42+3が成立するので、第1境界マークC1の付加を省略し、印刷画像の設定端側の印刷回避幅d分を削除した画像を印刷画像の代わりに印刷する。このため、この場合の印刷画像は、設定端側の印刷回避幅d分を削除した画像、すなわち印刷幅Pws=Pw−d=45−3=42mmの画像となる。図13に示すように、印刷幅Pws=42mmをn個(ここではn=h=3)の分割印刷幅Pi(ここではP1、P2およびP3、ただし、P1=P2=P3=14mm、総和ΣPi=P1+P2+P3=42=Pws)に割り当て、印刷幅Pwsの部分印刷画像を各分割印刷幅P1、P2、P3を有する(n=)3個の分割印刷画像に分割する。この場合、3個の各分割印刷画像の分割印刷幅P1(i=1)、P2(i=2)、P3(i=3)は、0≦Pi≦p、すなわちP1=P2=P3=14mmなので、印刷対象幅p=14mmの印刷対象領域に印刷できるものとなる。
【0123】
また、前述のように、超幅印刷回避領域を設けずにそのまま印刷する場合と異なり、超幅印刷回避領域を設けた場合、そのまま印刷すれば、ラベルの幅方向両端部の余白は、印刷回避幅d分だけ大きくなる。このため、印刷幅Pws=h×p分だけ(すなわちPw−d分だけ)印刷すれば、それに印刷回避幅dが加わり、超幅印刷回避領域を設けずにそのまま印刷幅Pw分を印刷する場合と同等になる。また、この場合、印刷画像の設定端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるので、そのうちの印刷回避幅d分を印刷回避幅dの余白で代用しても何等支障がない。また、この場合、第1境界マークC1が示すべき境界線はテープTの設定端と一致するので、カット等の処理をする必要がない。したがって、この図12〜図14で上述の例では、第1境界マークC1の付加およびその印刷を省略でき、カット等の処理も省略できるとともに、超幅印刷回避領域を設けない場合と同等の印刷結果が得られる。
【0124】
なお、この例では、基準端側と設定端側との双方に同様の余白領域を有する例としたが、設定端側にのみ印刷回避幅d以上の余白領域が有る場合、基準端側の処理が図6や図9と同様で印刷幅Pw=Lwとなるのを除けば、同様に処理でき、すなわち、同様に第1境界マークC1を省略できる。また、この例では、hを複数としたが、1枚(h=1)のテープTに印刷できる場合も同様である。
【0125】
一方、上記の例の場合も、図14に示すように、図8や図9の例と同様に、(n=)3個の分割印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個、すなわち同図(b)および(c)の分割印刷幅P2、P3を有する(n−1=)2個、の分割印刷画像に、分割印刷画像の基準端側の端(すなわちテープTの基準端から3mmの位置)を示す第3境界マークC3を、境界マークの1種として付加する。また、n個の分割印刷画像のうちの分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個、すなわち同図(a)および(b)の分割印刷幅P1、P2を有する(n−1=)2個、の分割印刷画像に、分割印刷画像の設定端側の端(すなわちテープTの設定端から3mmの位置)を示す第4境界マークC4を、境界マークの1種として付加する。そして、印刷対象領域に(n=)3個のうちの1個の分割印刷画像を順次または任意に印刷する。このため、ユーザは、第3境界マークC3や第4境界マークC4を参照して無用部分のカット等を容易に行うことができる。
【0126】
そして、この場合、(n=)3個の分割印刷画像を印刷して第3境界マークC3や第4境界マークC4が示す無用部分を全てカットして隣接して貼り付けても良いし、例えば図15に示すように、(i=)2枚目、(i=)3枚目の第3境界マークC3をカットして、(i=)1枚目の第4境界マークC4を糊代マークとして(i=)2枚目を、その(i=)2枚目の第4境界マークC4を糊代マークとして(i=)3枚目を重ねて貼り付けても良い。また、基準端(上端)側の第3境界マークC3をカットして設定端(下端)側に重ねたのでは埃やゴミ等がたまり易いなどの事情がある場合に、その逆に、例えば図16に示すように、(i=)1枚目、(i=)2枚目の第4境界マークC4をカットして、(i=)3枚目の第3境界マークC3を糊代マークとして(i=)2枚目を、その(i=)2枚目の第3境界マークC3を糊代マークとして(i=)1枚目を重ねて貼り付けても良い。また、(i=)2枚目の第3境界マークC3および第4境界マークC4をカットして、それぞれ(i=)1枚目の第4境界マークC4および(i=)3枚目の第3境界マークC3を糊代マークとして重ねて貼り付けても良いし、逆に(i=)1枚目の第4境界マークC4および(i=)3枚目の第3境界マークC3をカットして、それぞれ(i=)2枚目の第3境界マークC3および第4境界マークを糊代マークとして重ねて貼り付けても良い。
【0127】
これらのいずれの場合であっても、無用部分を全てカットして隣接したり、有用部分を隣接する無用部分に重ねることにより、ぴったりと貼り付けて接合でき、基準端側の印刷回避幅d(=3)+総和ΣPi(=P1+P2+P3=42)+設定端側の印刷回避幅d(=3)=48=Lwなので、接合結果の幅の総計はラベル幅Lw(=48)に一致する。すなわち、超幅印刷回避領域を設けずに分割印刷画像を各テープ幅方向両端まで印刷して隣接して貼ったときと、同等の印刷結果が得られ、接合した結果としても同等の所望のラベル幅Lw(=48mm)のラベルR4を作成できる。すなわち、テープ印刷装置1はサーマル方式のテープ印刷装置であるため、超幅印刷回避領域を設けることになるが、図4〜図16で上述のように、超幅印刷回避領域を設けない場合と同等の、設定された任意幅(ラベル幅)Lwのラベルを作成できる。
【0128】
ところで、図3〜図16で上述の例は、任意幅をラベル幅Lwとして直接設定し、そのラベル幅Lwのラベルを作成する例であったが、テープ印刷装置1では、従来のテープ印刷装置と同様に、任意の拡大率を設定することにより、基礎となる印刷画像(基礎印刷画像)を拡大した印刷画像(拡大印刷画像)を印刷できる拡大印刷の機能を備えている。そして、この拡大印刷に関しても、従来は、超幅印刷回避領域を考慮していないために、作成されたラベルの幅方向両端の余白が所望の幅にならなかったり、分割印刷して接合する場合の接合部に画像としての隙間(余白等)が発生するなどにより、設定された拡大率に適合するラベル幅のラベルが作成できない、などの不具合を生じることがあった。
【0129】
そこで、テープ印刷装置1では、任意のラベル幅Lwを直接設定する場合と同様の処理により、テープTの幅方向両端部に所定の印刷回避幅dの超幅印刷回避領域を設けて、基礎印刷画像を拡大した拡大印刷画像を複数枚のテープTに分割印刷しても、分割印刷画像を接合する場合に隙間等が生じ難く、かつ、設定された拡大率mに適合するラベル幅Lwのラベル等を作成できるようにしている。以下、この点について、第2実施形態として説明する。なお、これに対応させて、前述の任意のラベル幅Lwを設定した場合を第1実施形態とする。また以下では、拡大率mの場合、幅方向、長幅向の双方にm倍するものを想定するが、幅方向にのみm倍する場合も同様となる。
【0130】
図17に示すように、まず、前述の図3等と同様に、1行目の文字列「123A」(ここでは、分割数の多い図12で前述の例に合わせて説明する)を入力後のテキスト編集画面表示の状態(T40)で、ユーザにより拡大印刷キー345が押されると(操作されると)、図17に示すように、拡大率mの設定に相当する「拡大印刷」の各種書式を設定する第1階層の選択画面を表示する(T41)。この選択画面(T41)では、選択肢として、拡大率m=1の「しない」、拡大率m=2の「2倍でかでか」(表示およびその図示では「でかでか」を「でか2 」と表現する)、拡大率m=3の「3倍でかでか」、拡大率m=4の「4倍でかでか」、……などの選択肢を表示する。ユーザはこれらの選択肢のうちのいずれかを、カーソルキー330を操作して選択表示(点網掛けで図示)させ、選択キー323を押すことにより、選択表示された選択肢を選択・指定できる。
【0131】
ここでは、例えば拡大率m=3の「3倍でかでか」が選択表示された状態(T42)で、ユーザにより選択キー323が押されると、「3倍でかでか」が選択され、その第2階層の選択画面に画面遷移する(T43)。また、この拡大率mを選択する画面では、数字キー群313を押す(操作する)ことにより、拡大率mを数字により直接入力(直接設定)することもでき、この場合の第2階層の選択画面では、「3倍でかでか」等のタイトルの代わりに、例えば「拡大率2.5」等のタイトルが表示される。
【0132】
次に、上記の「3倍でかでか」の選択画面では、印刷する分割印刷画像の選択画面を表示する(T43)。この選択画面では、例えば分割数n=3の場合、図7で前述の「全部」に相当する「3/3」、前述の「1枚目」に相当する「1/3」、および前述の「1枚目」および「2枚目」(すなわち2枚目まで)に相当する「2/3」の選択肢を表示する。もちろん、前述と同様の表示にしても良い。そして、ユーザはこれらの選択肢のうちのいずれかを、カーソルキー330を操作して選択表示させ、選択キー323を押すことにより選択表示された選択肢を選択・指定できる。ここで、図示のように、例えば「3/3」(すなわち「全部」相当)の選択肢が選択表示された状態(T43)で、ユーザにより選択キー323が押されると、「3/3」の選択肢が選択され、次に、第3階層の境界マークの有無を選択する選択画面に画面遷移する(T44:図18と共通)。この選択画面では、境界マークを付加して印刷する「いれる」および境界マークを付加しないで印刷する「いれない」のいずれかを選択できる(T44)。もちろん、図4で前述のT22の画面のように、境界マークの種類を設定できるようにしても良い。
【0133】
図18に示すように、上記の「いれる」の選択肢が選択表示された状態(T44)で、ユーザにより選択キー323が押されると、「印刷実行?」の確認メッセージを表示し(T45)、この状態で、ユーザにより選択キー323が押されると、「拡大印刷中」のメッセージの表示(T46)とともに、1枚目のテープTには(i=)1番目の分割印刷画像(分割拡大印刷画像)を印刷し、2枚目のテープTには(i=)2番目の分割印刷画像を印刷し、3枚目のテープTには(i=)3番目の分割印刷画像を印刷して、印刷が終了すると、元のテキスト編集画面に戻る(T47:図17のT40と同じ)。このようにして、例えば図12の例では、図14(a)〜(c)の(i=)1番目〜3番目の分割印刷画像が順に印刷される。なお、前述の図7と同様に、1枚目、2枚目および3枚目の印刷とともに、1枚目、2枚目および3枚目の印刷中のメッセージを表示するようにしても良い。また、同様に、ユーザは「拡大印刷中」であっても任意の時点でその印刷を取消キー326により中止できる。
【0134】
次に、前述の任意のラベル幅Lwを設定する場合と同様に、拡大印刷についても、さらに一般的な概念として原理的な説明を加える。テープ印刷装置1では、テープ幅TwのテープTの幅方向両端部に所定の印刷回避幅dの超幅印刷回避領域を設けて、印刷対象幅p(p=Tw−2d)の印刷対象領域に、基礎印刷画像を任意の拡大率により拡大した拡大印刷画像を印刷する。このため、従来なら、前述した種々の不具合を生じたが、テープ印刷装置1では、下記のように解決している。
【0135】
まず、全体として、テープ印刷装置1では、任意のテープTを印刷対象物として装着し、装着されたテープTの印刷回避幅dおよび印刷対象幅pを決定する一方、任意の拡大率m(mは1以上の実数)を設定し、設定された拡大率mに応じて基礎印刷画像の印刷幅のm倍に相当する印刷幅をラベル幅Lwとして決定し、基礎印刷画像をm倍に拡大することにより、ラベル幅Lwの拡大印刷画像を作成する。また、そのラベル幅Lw、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pに基づいて、印刷結果のテープTの有用部分と無用部分との境界線を示す1種以上の境界マークを、拡大印刷画像に付加し、1種以上の境界マークが付加された拡大印刷画像をテープTに印刷する。
【0136】
この場合、ラベル幅Lwや、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pに基づいて、有用部分と無用部分との境界線を示す1種以上の境界マークを拡大印刷画像に付加して印刷するので、印刷された境界マークに基づいて、テープTを長手方向にカットするなどが容易にできる。また、ラベル幅Lwに応じて複数枚のテープTに分割印刷する必要がある場合には、その印刷された境界マークに基づいて、分割印刷した複数の分割印刷画像を接合するなどが容易にできる。
【0137】
したがって、テープTの幅方向両端部に所定の印刷回避幅dの超幅印刷回避領域を設けて拡大印刷画像を印刷しても、超幅印刷回避領域を設けない場合と同等のラベル等を作成でき、また、拡大印刷画像を複数枚のテープTに分割印刷しても、分割印刷画像を接合する場合に隙間等が生じ難く、かつ、設定された拡大率mに適合した印刷幅(ラベル幅)Lwのラベル等を作成できる。なお、従来、分割印刷画像をテープ幅いっぱいに印刷して接合する都合上、拡大率mは一般に整数(整数倍)であったが、ここでは、カットの目安が明確になるので、整数倍でなくとも、例えば1以上の小数でも良い。ただし、拡大率mが小数であっても、その拡大率mに適合するラベル幅Lwのラベルを作成するという意味では、拡大率mが整数の場合と同様なので、以下では説明を簡単にするため、拡大率mとして主に整数を用いる。
【0138】
そして、上記のように、拡大印刷画像を作成し、設定された拡大率mに適合したラベル幅Lwを決定すると、それ以降は、上記の拡大印刷画像を前述の印刷画像とし、決定したラベル幅Lwを前述の設定されたラベル幅Lwとすることにより、基本的には前述の任意のラベル幅Lwを設定した場合(第1実施形態)と同等の処理が行われ、同等の作用・効果等を得られる。このため、以下では、構成や機能等の要点及びそれらによる作用・効果等の説明のみを列記し、具体例としては、前述の種々の例を参照するに止め、詳細な説明は重複となるので省略する。
【0139】
まず、テープ印刷装置1では、拡大印刷の場合においても、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pはテープ幅Twに対応して定められていて、装着されたテープTのテープ幅Twを検出し、検出したテープ幅Twに応じて対応する所定の印刷回避幅dおよび印刷対象幅pを設定する。すなわち、印刷回避幅dおよび印刷対象幅pはテープ幅Twに対応して定められているので、装着されたテープTのテープ幅Twを検出することにより、それに対応する所定のものを印刷回避幅dおよび印刷対象幅pとして決定して容易に設定できる。
【0140】
また、テープTのテープ幅方向両端の一方を基準端、他方を設定端としたとき、拡大印刷画像の設定端側の端部に、ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示す第1境界マークC1を、境界マークの1種として付加する(図5、図6、図8、図9参照)。すなわち、この拡大印刷画像を印刷したときに、その拡大印刷画像の設定端側の端部に、第1境界マークC1が印刷され、本実施形態では、第1境界マークC1は、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークなので、ユーザは、その第1境界マークC1を参照して容易かつ正確にカットすることができ、これにより、設定された拡大率mに適合するラベル幅LwのラベルR0〜R3等を作成できる。
【0141】
また、前述のように、超幅印刷回避領域を設けない場合と異なり、超幅印刷回避領域を設けた場合、そのまま印刷すれば、拡大印刷画像の幅方向両端部の余白に印刷回避幅d分の余白が加わるので、印刷回避幅d分だけ余白が大きくなってしまい、作成されたラベルの幅方向両端部の余白が所望の幅にならない不具合が生じる。テープ印刷装置1では、拡大印刷画像の基準端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、拡大印刷画像の基準端側の印刷回避幅d分を削除して、印刷幅Pw=Lw−dの部分拡大印刷画像を作成し、印刷対象領域の基準端側の端に部分拡大印刷画像の基準端側の端を合わせて、部分拡大印刷画像を拡大印刷画像の代わりに印刷する(図5、図8、図14参照)。この場合、印刷対象となった実際の印刷幅Pw=Lw−dであるが、テープTの基準端側には、印刷回避幅d分の余白があるので、元の拡大印刷画像の基準端側の余白と一致させることができ、超幅印刷回避領域を設けずに印刷幅Pw=Lwの拡大印刷画像をそのまま印刷したときと、同等の印刷結果が得られる。
【0142】
また、ラベル幅Lw、印刷対象幅pおよび印刷回避幅dについて、Lw>p+dの関係が成立し、かつ、拡大印刷画像の基準端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、印刷幅Pw=Lw−dをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、印刷幅Pwの部分拡大印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割拡大印刷画像に分割する(図8、図14参照)。この場合、n個の各分割拡大印刷画像の分割印刷幅Piは、0≦Pi≦pなので、印刷対象幅pの印刷対象領域に印刷できる。また、n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の基準端側の端を示す第3境界マークC3を、n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の設定端側の端を示す第4境界マークC4を、それぞれ境界マークの1種として付加して、印刷対象領域にn個のうちの1個の分割拡大印刷画像を、順次または任意に印刷する。
【0143】
この場合、j番目の分割拡大印刷画像を印刷したときには、その分割拡大印刷画像の第3境界マークC3はj−1番目との境界を示し、同様に、k番目の分割拡大印刷画像を印刷したときには、その第4境界マークC4はk+1番目との境界を示すので、ユーザは、第3境界マークC3や第4境界マークC4を参照して無用部分のカット等の処理を容易に行うことができる。また、n個の全ての分割拡大印刷画像を印刷し、それらの第3境界マークC3や第4境界マークC4が示す無用部分を全てカットして隣接して貼れば、または有用部分を隣接する無用部分に重ねて貼れば(図15、図16参照)、n個の分割拡大印刷画像をぴったりと接合できる。また、分割印刷幅Piの総和ΣPi=Pwであり、印刷幅Pw=Lw−dなので、i=1の分割印刷幅P1の分割拡大印刷画像の基準端側に印刷回避幅d分の余白が加わることにより、接合結果の幅の総計はラベル幅Lwに一致する。すなわち、超幅印刷回避領域を設けずに分割拡大印刷画像を各テープ幅方向両端まで印刷して隣接して貼ったときと、同等の印刷結果が得られ、接合した結果としても同等の設定された拡大率mに適合するラベル幅Lwのラベルが作成できる。
【0144】
また、拡大印刷画像の基準端側の余白領域の幅が印刷回避幅d未満のときに、拡大印刷画像の基準端側の端を示す第2境界マークC2を、境界マークの1種として付加し、印刷対象領域の基準端側の端に拡大印刷画像の基準端側の端を合わせて、印刷幅Pw=Lwの拡大印刷画像を印刷する(図6、図9参照)。この場合、この拡大印刷画像を印刷したときに、その拡大印刷画像の基準端側の端、すなわちラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示す第2境界マークC2が印刷され、本実施形態では、第2境界マークC2は、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークなので、ユーザは、その第2境界マークC2を参照して容易かつ正確にカットすることができ、これにより、設定された拡大率mに適合するラベル幅Lwのラベルを作成できる。
【0145】
また、この場合も、ラベル幅Lwおよび印刷対象幅pについて、Lw>pの関係が成立するときには、印刷幅Pwをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、印刷幅Pwの部分拡大印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割拡大印刷画像に分割するので、n個の各分割拡大印刷画像は、印刷対象幅pの印刷対象領域に印刷できる(図9参照)。また、分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の基準端側の端を示す第3境界マークC3を付加し、分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の設定端側の端を示す第4境界マークC4を付加して、印刷対象領域に順次または任意に印刷し、同様に、j番目の分割拡大印刷画像の第3境界マークC3はj−1番目との境界を示し、k番目の分割拡大印刷画像の第4境界マークC4はk+1番目との境界を示すため、それらの外側は無用部分となる。
【0146】
このため、例えば第3境界マークC3および第4境界マークC4の双方を、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークとすることにより、ユーザは、それらを参照して各分割拡大印刷画像の隣接部の無用部分を容易にカットでき、これらを隣接してぴったりと貼ることができる。また、第3境界マークC3により示される無用部分と第4境界マークC4により示される無用部分は、ラベルとして並べたときの隣接部分となるため、第3境界マークC3を、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークおよび重ねて貼るための糊代マークの一方とし、第4境界マークC4を、カットマークおよび糊代マークの他方として、片方をカットマークとして参照してカットし、隣接する方を糊代マークとして参照して、カットした方の端を糊代マークに合わせて上に重ねて貼れば、隣接する分割拡大印刷画像をぴったりと接合できる。また、これらの場合、総和ΣPi=Pw=Lwなので、接合結果の幅の総計はラベル幅Lwに一致し、超幅印刷回避領域を設けずに分割拡大印刷画像を各テープ幅方向両端まで印刷して隣接して貼ったときと、同等の印刷結果が得られ、接合した結果としても同等の設定された拡大率mに適合するラベル幅Lwのラベルを作成できる。
【0147】
また、拡大印刷の場合も、印刷幅Pwについて、Pw=h×p+d(ただし、hは1以上の任意の整数)が成立し、かつ、拡大印刷画像の設定端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、第1境界マークC1の付加を省略し、拡大印刷画像の設定端側の印刷回避幅d分を削除した画像を拡大印刷画像の代わりに印刷する(図14参照)。前述のように、超幅印刷回避領域を設けた場合、印刷結果のラベルの幅方向両端部の余白は、印刷回避幅d分だけ大きくなるため、印刷幅h×p分だけ(すなわちPw−d分だけ)印刷すれば、それに印刷回避幅dが加わり、超幅印刷回避領域を設けずにそのまま印刷幅Pw分を印刷する場合と同等になる。また、拡大印刷画像の設定端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるので、そのうちの印刷回避幅d分を印刷回避幅dの余白で代用しても何等支障がない。また、第1境界マークC1が示すべき境界線はテープTの設定端と一致するので、カット等の処理をする必要がない。したがって、第1境界マークC1の付加およびその印刷を省略でき、カット等の処理も省略できるとともに、超幅印刷回避領域を設けない場合と同等の印刷結果が得られる。
【0148】
そして、テープ印刷装置1はサーマル方式のテープ印刷装置であるため、超幅印刷回避領域を設けることになるが、上述のように、超幅印刷回避領域を設けない場合と同等の、設定された拡大率mに適合するラベル幅Lwのラベル等を作成できる。
【0149】
なお、図5、図6、図8、図9、図14で上述の各例では、各境界マークC1〜C4をスリットライン(点線)で示した(印刷した)が、これらの境界マークとしては、図19に示すように、各種の印刷方法が考えられる。すなわち、同図(a)の実線や同図(b)の点線(図5等で上述の各例が該当)等のラインにより、画像としての境界線をそのまま示したり、同図(c)〜(e)のように、境界線の始点と終点に相当する位置(テープTのラベルと成る部分の長手方向の両端)にのみ示すようにしても良い。上述の同図(a)〜(e)のいずれを採用しても、カットマークとして使用するときにはカットの目安、糊代マークとして使用するときには重ねて貼るための目安となる。また、同図(d)および(e)は、カット後に隣接して貼る場合の、あるいは糊代として重ねて貼る場合の、前後(図示の左右)の位置合わせマークとしても兼用できる。また、同図(a)および(b)の実線や点線等のラインで示す場合、同図(f)に示すように、文字部分と重ならないように示す(印刷する)こともできる。
【0150】
また、これらの場合、図20(a)に示すように、1種以上の境界マーク、例えば境界マークC4に対して、文字を余分に印刷することにより、片方を糊代として重ねて貼る場合に(図10(d)参照:この場合、裏(下)側の文字を余分に印刷することにより)、整合しない余白の発生を抑えることができる。なお、図20において、小さな丸「○」は、印刷のインクのドットをイメージ(模擬)的に示したものである。
【0151】
また、図19(a)〜(f)で上述の各種境界マークは、従来と同様に、その中心または中心線によって画像の境界線を示しているが、同図(g)のように、画像の境界線を内側(有用部分側)の端で示し、その外側(無用部分)に所定の幅(印刷幅:境界幅)qとなるように、境界マークを付加しても良い。また、上述の同図(f)の考え方を合体させ、文字部分と重ならないように示し(付加し、印刷し)ても良い。この場合の様子をイメージで示したものが図20(b)であり、例えば境界マークC4を、カットや重ね貼りの目安として目立ち易いように所定の印刷幅(境界幅)qを有し、かつ、その上端側(基準端側)の端が画像の境界線を示すように(すなわち例えば中心線によって画像の境界線を示す仮想的な境界マークCLと同じ境界線を示すように)、付加することができる。
【0152】
ところで、上述の各種境界マークをカットの目安にしてテープTを長手方向にカットする場合、あるいは、上述の各種境界マークを糊代の目安にして重ねて貼る場合、カットや糊代(重ね貼り)の目安とするためには、すなわち正確にカットまたは貼り合わせて所望の幅のラベルを作成するためには、境界マークはある程度目立つ必要がある。かといって、カット後や重ねて貼った後に境界マークの一部でも残ったのでは、作成されたラベルの見栄えが良くない。従来、この種の境界マークとしては、印刷結果のテープTの有用部分と無用部分との境界線を描く例えば点線等の境界マークが採用されていたが、境界マーク自体(境界マークの中心または中心線)が境界線となるため、細い線で描けば(印刷すれば)、カットや糊代の目安として目立ち難く、かといって、太い線で描けば(印刷すれば)、カット後や重ねて貼った後に境界マークの一部が残ってしまい、見栄えが悪い、という問題点があった。
【0153】
このため、カットや重ねて貼るための目安として目立ち易く、かつ、カット後や重ねて貼った後に境界マークが残りにくい、と言う点においては、図19(g)あるいは図20(b)で上述の境界マークが好ましいといえる。そこで、以下、この考え方を採用した場合について、すなわち印刷画像を印刷したテープTの有用部分と無用部分との境界線を示す1種以上の境界マークを、カットや重ね貼りの際の目安として適するように、かつ、カット後にまたは重ねて貼った後に残りにくいように印刷できる画像印刷方法(およびその装置)を、テープ印刷装置1に適用した場合について、第3実施形態として説明する。ただし、前述の第1実施形態および第2実施形態において、各境界マークの役割等の具体例については説明しているので、以下では、最初から一般的な概念として原理的な説明をする。
【0154】
まず、本実施形態のテープ印刷装置1では、全体として、印刷対象物であるテープTに印刷画像を印刷するとともに、印刷結果のテープTの有用部分と無用部分との境界線を示す1種以上の境界マークを、印刷画像に付加して印刷するが、印刷画像のテープ幅方向に隣接して、所定の印刷幅である境界幅q(q>0)を有する1種以上の境界マークを印刷し、その境界幅qの境界マークの印刷画像側の端が有用部分と無用部分との境界線を示す。従来、例えば点線等による境界マークは、その中心線が有用部分と無用部分との境界線に一致していたが、ここでの境界マークは、所定の境界幅(印刷幅)qで印刷され、かつ、その印刷画像側の端が境界線を示す。このため、境界幅qをある程度大きくすれば目立ち易くなる。また、カットや重ね貼りをするときには、境界マーク全体をカットしたり、境界マーク全体を糊代として利用することにより、ラベル作成後に残らないようにすることができる。したがって、印刷画像を印刷したテープTの有用部分と無用部分との境界線を示す1種以上の境界マークを、カットや重ね貼りの際の目安として適するように、かつ、カット後にまたは重ねて貼った後に残りにくいように印刷できる。
【0155】
この場合、テープ印刷装置1では、任意のテープTを印刷対象物として装着し、装着されたテープTのテープ幅Twのうちの、印刷画像を印刷するための印刷対象領域の幅である印刷対象幅pおよび境界幅qを決定するとともに、任意のラベル幅Lwを設定し(図4、図17参照)、ラベル幅Lw、印刷対象幅pおよび境界幅qに基づいて、1種以上の境界マークを、印刷画像に付加し、1種以上の境界マークが付加された印刷画像をテープTに印刷する。
【0156】
例えば図4で前述の場合、設定された任意のラベル幅Lwや、印刷対象幅pおよび境界幅qに基づいて、有用部分と無用部分との境界線を示す1種以上の境界マークを境界幅qで印刷画像に付加して印刷する。このため、例えば図5で前述の例では画像の境界線を第1境界マークC1の中心線により示していたが、ここでは、その代わりに、画像の境界線を印刷画像側(基準端側:図示の上端側)の端で示して境界幅qを有する境界マークを(本実施形態における)第1境界マークC1として印刷する。すなわち、この場合、画像の境界線の外側(設定端側:図示の下端側)に境界幅qの第1境界マークC1が印刷される。同様に、図6の例に相当する例では、境界幅qの第1境界マークC1や第2境界マークC2が、画像の境界線の外側に付加されて印刷される。図8、図9、図14の例に相当する例についても同様であり、境界幅qの第1〜第4境界マークC1〜C4が、画像の境界線の外側に付加されて印刷される。なお、超幅印刷回避領域を設ける場合、超幅印刷回避領域やその印刷回避幅dの定義が異なってくるので、この点については、図14の例に対応する例として、さらに後述する。
【0157】
上述のように、本実施形態のテープ印刷装置1では、設定された任意のラベル幅Lwや、印刷対象幅pおよび境界幅qに基づいて、有用部分と無用部分との境界線を示す1種以上の境界マークを境界幅qで印刷画像に付加して印刷するので、印刷された境界マークを目安にして、テープTを長手方向にカットしたり、分割印刷した複数枚のテープTを接合したりすることが容易にでき、それによって、所望の任意のラベル幅Lwのラベルを作成でき、また、境界幅qの印刷画像側の端が境界線を示すので、カットや重ねて貼った後に境界マークが残りにくい。
【0158】
ここで、図17等で前述の拡大印刷の場合も、任意の拡大率mを介してラベル幅Lwを設定できるので、任意のラベル幅Lwを設定するという概念に含まれる。このため、拡大印刷についても、任意のラベル幅Lwを直接設定する場合と同様に、境界幅qの印刷画像側の端が境界線を示す境界マークを適用できる。この場合、任意の拡大率m(mは1以上の実数)を設定し、設定された拡大率mに応じて基礎となる画像の印刷幅のm倍に相当する印刷幅をラベル幅Lwとして決定するので、ラベル幅Lwを容易に設定でき、基礎となる画像をm倍に拡大することにより、ラベル幅Lwの印刷画像を作成するので、予め作成された印刷画像ばかりでなく、基礎となる画像を元に、ラベル幅Lwの印刷画像を容易に作成できる。すなわち、通常の印刷ばかりでなく、拡大印刷にも適用でき、その場合にも、印刷された境界マークを目安にして、テープTを長手方向にカットしたり、分割印刷した複数枚のテープTを接合したりすることが容易にでき、設定された拡大率mに適したラベル幅Lwのラベルを作成でき、また、境界幅qの印刷画像側の端が境界線を示すので、カットや重ねて貼った後に境界マークが残りにくい。
【0159】
また、これらの場合、テープ印刷装置1では、印刷対象幅pおよび境界幅qはテープ幅Twに対応して定められていて、装着されたテープTのテープ幅Twを検出し、検出したテープ幅Twに応じて対応する所定の印刷対象幅pおよび境界幅qを設定する。すなわち、印刷対象幅pおよび境界幅qはテープ幅Twに対応して定められているので、装着されたテープTのテープ幅Twを検出することにより、それに対応する所定のものを印刷対象幅pおよび境界幅qとして決定して容易に設定できる。
【0160】
また、テープTのテープ幅方向両端の一方を基準端、他方を設定端としたとき、境界幅qを有してその基準端側の端がラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示す第1境界マークC1を、境界マークの1種として、印刷画像の設定端側の端の外側に隣接するように付加する。すなわち、この印刷画像を印刷したときに、その印刷画像の設定端側の端の外側に隣接するように第1境界マークC1が印刷され、本実施形態においても第1境界マークC1は、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークなので、ユーザは、その第1境界マークC1を参照して長手方向のカットを容易かつ正確に行うことができる。また、この第1境界マークC1は、境界幅qの基準端側の端によりラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すので、カットにより設定されたラベル幅Lwに適合するラベルを作成でき、第1境界マークC1全体をカットするので、その後にラベルの一部として残らないものとなる。
【0161】
また、本実施形態においても、ラベル幅Lwおよび印刷対象幅pについて、Lw>pの関係が成立するときに、印刷画像の印刷幅Pwをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、印刷幅Pwの印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割印刷画像に分割する。これにより、n個の各分割印刷画像は、印刷対象幅pの印刷対象領域に印刷できる。また、テープTのテープ幅方向両端の一方を基準端、他方を設定端としたときのn個の分割印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個の分割印刷画像の基準端側の端の外側に隣接するように、境界幅qを有してその設定端側の端が各分割印刷画像の基準端側の端を示す第3境界マークC3を、同様に、分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個の分割印刷画像の設定端側の端の外側に隣接するように、境界幅qを有してその基準端側の端が各分割印刷画像の設定端側の端を示す第4境界マークC4を、それぞれ境界マークの1種として付加して、印刷対象領域にn個のうちの1個の分割印刷画像を、順次または任意に印刷する。
【0162】
この場合、j番目の分割印刷画像の第3境界マークC3は、境界幅qの設定端側の端によりj−1番目との境界(j番目の分割印刷画像の基準端側の端)を示し、k番目の分割印刷画像の第4境界マークC4は、境界幅qの基準端側の端によりk+1番目との境界(k番目の分割印刷画像の設定端側の端)を示すため、それらを参照して無用部分のカット等の処理を容易に行うことができ、境界幅qの全体がそのカット等の対象となるので、カット等の後に残ることがなく、また、これにより、設定されたラベル幅Lwに適合するラベルを作成できる。
【0163】
すなわち、第3境界マークC3および第4境界マークC4の双方を、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークとすることにより、ユーザは、境界幅qの第3境界マークC3や第4境界マークC4の全体をカットの対象として容易にカットすることができ、全体をカットするのでその後に残ることがない。また、第3境界マークC3を含めてそれより基準端側は無用部分であり、第4境界マークC4を含めてそれより設定端側は無用部分なので、第3境界マークC3により示される無用部分と第4境界マークC4により示される無用部分は、ラベルとして並べたときの隣接部分となる。このため、第3境界マークC3を、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークおよび糊代マークの一方とし、第4境界マークC4を他方とすることにより、片方をカットマークとして参照してカットし、隣接する方を糊代マークとして参照して、カットした方の端を糊代マークに合わせて上に重ねて貼れば、隣接する分割印刷画像をぴったりと接合でき、この場合も境界マークの全体をカットや重ね貼りの対象とするので、ラベルの一部としてその後に残ることがない。また、これらの場合、無用部分を全てカットして隣接したり、有用部分を隣接する無用部分に重ねて、ぴったりと貼り付けて接合した総和ΣPi=Pw=Lwなので、接合結果の幅の総計はラベル幅Lwに一致し、これにより、所望のラベル幅Lwのラベルを作成できる。
【0164】
ところで、本実施形態における上述の説明は、前述の第1、第2実施形態の場合と異なり、超幅印刷回避領域を設ける場合にも設けない場合にも適用できる。例えば図5に対応する例では、Tw−Lwの無用部分の幅が境界幅q以上、すなわちTw≧qであれば、印刷回避幅dの有無に関係なく、境界幅qの第1境界マークを印刷できるので、適用できる。図6に対応する例は、そもそも印刷回避幅dを設けなければ、図5に対応する例と同じになる。また、図8に対応する例では、第1境界マークC1については、上記の図5等と同様であり、同図(b)の設定端側(下端側)および同図(c)の基準端側(上端側)に、印刷回避幅dの代わりに境界幅qを設ければ、そこに境界幅qの第3境界マークC3および第4境界マークC4を付加して印刷できるので、超幅印刷回避領域を設けない場合にも適用できる。図9に対応する例は、そもそも印刷回避幅dを設けなければ、図8に対応する例と同じになる。図14で前述の例では、各境界マークを付加していない状態が図13に示してあり、この図13から明らかなように、印刷回避幅dの代わりに境界幅qを設ければ、超幅印刷回避領域を設けない場合にも適用できる。
【0165】
そこで、以下、第1、第2実施形態と同様に、超幅印刷回避領域を設ける場合について、上記の各例のうちの図14対応のものを例に挙げて説明する。すなわち、以下で説明する画像印刷方法(および装置)は、印刷画像のテープ幅Twを超えた印刷を回避するための超幅印刷回避領域が、テープTの幅方向両端部に所定の印刷回避幅dとなるように設けられ、テープ幅Twの印刷回避幅dを除く部分を印刷対象幅p(p=Tw−2d)として、テープTの印刷対象幅pの印刷対象領域に印刷画像を印刷するテープ印刷装置に適用でき、もちろん、サーマル方式の本実施形態のテープ印刷装置1にも適用できる。
【0166】
ただし、ここでは、図21に示すように、前述の誤差要因の影響を避けるための印刷回避幅を、印刷画像および1種以上の境界マークの双方の印刷を回避するための全印刷回避幅fとし、それ以外に、印刷画像の印刷を回避する反面、1種以上の境界マークの印刷は回避しない付加印刷幅e(e≧q)を設けて、印刷回避幅d=e+fの印刷回避領域とする。すなわち、ここでの印刷回避幅dの超幅印刷回避領域は、印刷画像の印刷を回避する反面、1種以上の境界マークの印刷は回避しない付加印刷幅e(e≧q)の付加印刷領域と、印刷画像および1種以上の境界マークの双方の印刷を回避するための全印刷回避幅f(f=d−e)の全印刷回避領域と、を有する。これにより、印刷対象幅pの一部を使用しなくても境界マークを付加でき、超幅印刷回避領域を設けるテープ印刷装置1において、境界幅qの境界マークを付加することによる前述の各種利点を得られる。すなわち、印刷画像を印刷したテープTの有用部分と無用部分との境界線を示す1種以上の境界マークを、カットや重ね貼りの際の目安として適するように、かつ、カット後にまたは重ねて貼った後に残りにくいように印刷できる。
【0167】
なお、上述の図21の例は、前述の図14に対応させたため、図5、図8および図14の例と同様に、印刷画像の基準端側に印刷回避幅d以上の幅の余白領域がある例であり、この場合、印刷画像の基準端側の印刷回避幅d分を削除して、印刷幅Pw=Lw−dの部分印刷画像を作成し、印刷対象領域の基準端側の端に部分印刷画像の基準端側の端を合わせて、部分印刷画像を印刷画像の代わりに印刷している。この場合、印刷対象となった実際の印刷幅Pw=Lw−dであるが、テープTの基準端側には、印刷回避幅d分の余白があるので、元の印刷画像の基準端側の余白と一致させることができ、超幅印刷回避領域を設けずに印刷幅Pw=Lwの印刷画像をそのまま印刷したときと、同等の印刷結果が得られる。
【0168】
もちろん、前述の図6や図9の例に対応させて、印刷画像の基準端側の余白領域の幅が印刷回避幅d未満のときにも適用できる。すなわち、テープTのテープ幅方向両端の一方を基準端、他方を設定端としたときの印刷画像の基準端側の余白領域の幅が印刷回避幅d未満のときに、境界マークの1種として、境界幅qを有してその設定端側の端が印刷画像の基準端側の端を示す第2境界マークC2を、印刷画像の基準端側の端の外側に隣接するように付加し、印刷対象領域の基準端側の端に印刷画像の基準端側の端を合わせて、印刷幅Pw=Lwの印刷画像を印刷する。このため、この印刷画像を印刷したときに、その印刷画像の基準端側の端の外側に隣接するように第2境界マークC2が印刷される。ここで、本実施形態のおいても前述の実施形態と同様に、第2境界マークC2は、テープTを印刷後に長手方向にカットするためのカットマークである。この第2境界マークC2は、印刷画像の基準端側の端、すなわちラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すものであり、印刷画像を印刷したときに印刷されるので、ユーザは、その第2境界マークC2を参照してカットすることにより、設定されたラベル幅Lwに適合するラベルを作成でき、境界幅qの全体が対象となるので、ラベルの一部に残ることがない。
【0169】
また、上述の図21の例では、図14に対応して、最後の(図21の例ではi=3の(c)の設定端(下端)側の)印刷回避幅dがラベルの設定端(下端)側の余白の一部として代用でき、第1境界マークC1を省略できる例なので、第1境界マークC1も付加されていないが、図5、図6、図8および図9に対応した例を示せば、同様に第1境界マークC1が付加されて印刷されることになる。これらの場合でも、この第1境界マークC1は、印刷画像の設定端側の端、すなわちラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すものであり、印刷画像を印刷したときに印刷されるので、ユーザは、その第1境界マークC1を参照してカットすることにより、設定されたラベル幅Lwに適合するラベルを作成でき、境界幅qの基準端側の端によりラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示すので、第1境界マーク全体をカットすることにより、その後にラベルの一部として残らないものとなる。
【0170】
なお、上述した第1〜第3の実施形態における分割印刷の例の場合には、第3境界マークC3および第4境界マークC4の双方を付加して印刷し、一方をカットマークとしてカットし、他方を糊代マークとして重ね貼りの目安とする例を挙げたが、一方のカットが正確に実行でき、文字列の印刷結果等の関係から糊代が明確に分かるような場合には、糊代マークとなる側の境界マークの付加およびその印刷を省略しても良い。例えば上述の図21の例の場合、図22に示すように、第4境界マークC3側の付加およびその印刷を省略しても、第4境界マークC4側が明確なので正確にカットし易く、また、文字列「123A」のいずれも分割対象となり、図21の場合の第3境界マーク(この場合の糊代マーク)C3で示すべく境界線が容易かつ比較的正確にイメージできるので、図22に示すように、第3境界マークの付加およびその印刷を省略しても良い。また、このような場合、境界マークを省略する側(図22の例の基準端(上端)側)の付加印刷幅eを省略し、印刷画像および1種以上の境界マークの双方の印刷を回避するための全印刷回避幅fのみとして、すなわち第1および第2実施形態と同様に、印刷回避幅d=fとして、その省略した付加印刷幅e分だけ、印刷対象幅pを広げることもできる。
【0171】
そして、テープ印刷装置1はサーマル方式のテープ印刷装置であるため、超幅印刷回避領域を設けることになるが、上述のように、超幅印刷回避領域を設けない場合と同等の、任意に設定された(または任意に設定された拡大率mに適合する)ラベル幅Lwのラベル等を作成できる。
【0172】
なお、上述の実施形態では、サーマル方式のテープ印刷装置の例を挙げたが、他の方式においても、超幅印刷回避領域を設けるテープ印刷装置であれば、同様に適用できる。もちろん、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【0173】
【発明の効果】
上述のように、本発明のテープ印刷装置の画像印刷方法およびその装置によれば、テープの幅方向両端部に所定の印刷回避幅の超幅印刷回避領域を設けて、基礎印刷画像を拡大した拡大印刷画像を複数枚のテープに分割印刷しても、分割印刷画像を接合する場合に隙間等が生じ難く、かつ、設定された拡大率に適合するラベル等を作成できる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像印刷方法およびその装置を適用したテープ印刷装置1の制御系のブロック図である。
【図2】図1のテープ印刷装置の制御全体の概念的処理を示すフローチャートである。
【図3】画像印刷のための表示画面およびその表示画面上での典型的な操作の一例を示す説明図である。
【図4】ラベル幅を設定する操作の一例を示す、図3と同様の説明図である。
【図5】作成対象のラベルとそのための画像印刷の印刷結果との関係の一例を示す説明図である。
【図6】別の例を示す、図5と同様の説明図である。
【図7】分割印刷の場合の印刷指示操作のときの一例を示す、図3と同様の説明図である。
【図8】図7に対応して、さらに別の一例を示す、図5と同様の説明図である。
【図9】図7に対応して、さらに別の一例を示す、図5と同様の説明図である。
【図10】従来の問題点の一例を示す説明図である。
【図11】さらに別の問題点の一例を示す、図10と同様の説明図である。
【図12】作成対象のラベルの別の一例を示す説明図である。
【図13】図12のラベルを作成するための画像印刷の印刷結果の問題点の一例を示す説明図である。
【図14】図13の問題点を解決するための分割印刷画像の印刷結果の一例を示す説明図である。
【図15】図13の印刷結果の分割印刷画像を一部重ねて貼ることによりラベルを作成するための概念的な説明図である。
【図16】別の例を示す、図15と同様の説明図である。
【図17】拡大印刷の場合の拡大率を設定する操作の一例を示す、図3と同様の説明図である。
【図18】図17に続く、図17と同様の説明図である。
【図19】境界マークの種々の例を示す説明図である。
【図20】文字部分と境界マークとの関係の一例をイメージ的に示す説明図である。
【図21】図19(g)の境界マークを採用して、さらに別の例を示す、図14と同様の説明図である。
【図22】さらに別の例を示す、図21と同様の説明図である。
【符号の説明】
1 テープ印刷装置
3 キーボード
4 ディスプレイ
5 テープカートリッジ
7 印刷ヘッド
11 操作部
12 印刷部
13 切断部
14 検出部
41 表示画面
200 制御部
210 CPU
220 ROM
230 キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)
240 RAM
250 入出力制御回路(IOC)
260 内部バス
270 駆動部
280 外部メモリ装着部
290 電源部
T テープ

Claims (5)

  1. テープ幅Twを超えた印刷を回避するための印刷回避幅dを印刷対象領域である印刷対象幅p(p=Tw−2d)の両外側に設けたテープを用いて、基礎印刷画像を拡大した拡大印刷画像を印刷したラベル幅Lwのラベルを作成するために、前記ラベル幅Lwの少なくとも一部となる前記テープ幅Tw内の有用部分とその他の無用部分との境界を示す境界マークを付加して印刷を行うテープ印刷装置の画像印刷方法であって、
    前記印刷回避幅dおよび前記印刷対象幅pを決定する印刷対象幅決定工程と、
    任意の拡大率m(mは1以上の実数)を設定する拡大率設定工程と、
    設定された前記拡大率mに応じて前記ラベル幅Lwを決定するラベル幅決定工程と、
    前記基礎印刷画像を拡大して前記ラベル幅Lwの拡大印刷画像を作成する拡大印刷画像作成工程と、
    前記ラベル幅Lw、前記印刷回避幅dおよび前記印刷対象幅pに基づいて、前記境界マークを、前記拡大印刷画像に付加する境界マーク付加工程と、
    前記境界マークが付加された拡大印刷画像の少なくとも一部を前記印刷対象領域に印刷する印刷工程と、を備え、
    前記テープのテープ幅方向両端の一方を基準端、他方を設定端としたとき、
    前記拡大印刷画像の前記設定端側の端部に、前記ラベル幅Lwの内側と外側との境界線を示す第1境界マークを、前記境界マークの1種として付加するとともに、
    前記拡大印刷画像の前記基準端側の余白領域の幅が前記印刷回避幅d未満のときには、前記拡大印刷画像の前記基準端側の端を示す第2境界マークを、前記境界マークの1種として付加し、前記印刷対象領域の前記基準端側の端に前記拡大印刷画像の基準端側の端を合わせて、印刷幅Pw=Lwの前記拡大印刷画像を印刷し、
    前記余白領域の幅が前記印刷回避幅d以上のときには、前記拡大印刷画像の前記基準端側の前記印刷回避幅d分を削除して、印刷幅Pw=Lw−dの部分拡大印刷画像を作成し、前記印刷対象領域の前記基準端側の端に前記部分拡大印刷画像の基準端側の端を合わせて、前記部分拡大印刷画像を前記拡大印刷画像の代わりに印刷することを特徴とするテープ印刷装置の画像印刷方法。
  2. 前記印刷回避幅dおよび前記印刷対象幅pは前記テープ幅Twに対応して定められており、
    前記印刷対象幅決定工程は、
    装着されたテープのテープ幅Twを検出するテープ幅検出工程と、
    検出したテープ幅Twに応じて対応する所定の印刷回避幅dおよび印刷対象幅pを設定する印刷対象幅設定工程と、
    を有することを特徴とする、請求項1に記載のテープ印刷装置の画像印刷方法。
  3. 前記ラベル幅Lw、前記印刷対象幅pおよび前記印刷回避幅dについて、Lw>p+dの関係が成立し、かつ、前記拡大印刷画像の前記基準端側に前記印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、前記印刷幅Pw=Lw−dをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、前記印刷幅Pwの部分拡大印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割拡大印刷画像に分割する拡大印刷画像分割工程をさらに備え、
    前記境界マーク付加工程は、
    前記n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の前記基準端側の端を示す第3境界マークを、前記境界マークの1種として付加する第3境界マーク付加工程と、
    前記n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の前記設定端側の端を示す第4境界マークを、前記境界マークの1種として付加する第4境界マーク付加工程と、
    をさらに有し、
    前記印刷工程は、前記印刷対象領域に前記n個のうちの1個の分割拡大印刷画像を、順次または任意に印刷することを特徴とする、請求項1または2に記載のテープ印刷装置の画像印刷方法。
  4. 前記ラベル幅Lwおよび前記印刷対象幅pについて、Lw>pの関係が成立し、かつ、前記拡大印刷画像の前記基準端側の余白領域の幅が前記印刷回避幅d未満のときに、前記印刷幅Pwをn個(nは2以上の整数)の分割印刷幅Pi(0≦Pi≦p、ここで、i=1〜n、ただし、総和ΣPi=Pw)に割り当て、前記印刷幅Pwの拡大印刷画像を各分割印刷幅Pi(i=1〜n)を有するn個の分割拡大印刷画像に分割する拡大印刷画像分割工程をさらに備え、
    前記境界マーク付加工程は、
    前記n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pj(j=2〜n)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の前記基準端側の端を示す第3境界マークを、前記境界マークの1種として付加する第3境界マーク付加工程と、
    前記n個の分割拡大印刷画像のうちの分割印刷幅Pk(k=1〜n−1)を有するn−1個の分割拡大印刷画像に、各分割拡大印刷画像の前記設定端側の端を示す第4境界マークを、前記境界マークの1種として付加する第4境界マーク付加工程と、
    をさらに有し、
    前記印刷工程は、前記印刷対象領域に前記n個のうちの1個の分割拡大印刷画像を、順次または任意に印刷することを特徴とする、請求項1または2に記載のテープ印刷装置の画像印刷方法。
  5. 前記境界マーク付加工程では、前記印刷幅Pwについて、Pw=h×p+d(ただし、hは1以上の任意の整数)が成立し、かつ、前記拡大印刷画像の前記設定端側に前記印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、前記第1境界マークの付加を省略し、
    前記印刷工程では、前記印刷幅Pw=h×p+dが成立し、かつ、前記拡大印刷画像の前記設定端側に前記印刷回避幅d以上の幅の余白領域があるときに、前記拡大印刷画像の前記設定端側の前記印刷回避幅d分を削除した画像を前記拡大印刷画像の代わりに印刷することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載のテープ印刷装置の画像印刷方法。
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