JP3695378B2 - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
リーン空燃比のもとで燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOを放出し還元するNO吸収剤と、NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を制御するための排気制御弁と、NO吸収剤に還元剤を供給するための還元剤供給装置とを配置し、NO吸収剤から吸収されているNOを放出させ還元するために排気制御弁を閉弁しながらNO吸収剤に還元剤を供給するようにした排気ガス浄化装置が公知である(特開平10−306717号公報参照)。排気制御弁を閉弁するとNO吸収剤に流入する排気ガスの量が低減され、従ってこの排気ガス浄化装置ではNO吸収剤に流入する排気ガスの空燃比をリーンからリッチに切り換えるのに必要な還元剤の量を低減することができる。
【0003】
一方、この排気ガス浄化装置では排気制御弁の閉弁時にわずかな量の排気ガスが排気制御弁から漏れてNO吸収剤内を流通している。このような排気ガス流れがあると還元剤をNO吸収剤全体に速やかに拡散させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排気制御弁の開度を或る開度に固定した場合には排気制御弁から漏れる排気ガスの量は機関運転状態に依存し、即ち吸入空気量が少なくなるとNO吸収剤内を流通する排気ガスの量が少なくなる。従って、吸入空気量が少ないときには還元剤をNO吸収剤全体に速やかに拡散させるのが困難になるという問題点がある。
【0005】
そこで本発明の目的は、機関運転状態に関わらず添加物質をNO吸収剤全体に速やかに拡散させることができる排気ガス浄化装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために1番目の発明によれば、リーン空燃比のもとで燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOを放出し還元するNO吸収剤と、NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を制御するための排気制御弁と、NO吸収剤に添加物質を供給するための添加物質供給装置とを配置し、NO吸収剤に添加物質を供給するときには排気制御弁を閉弁しながら該NO吸収剤に添加物質を供給するようにした排気ガス浄化装置において、NO吸収剤に添加物質を供給すべきときに吸入空気量が少ないときには多いときに比べて、排気制御弁の開度を大きくしている。即ち1番目の発明では、吸入空気量が少なくなってもNO吸収剤内を流通する排気ガスの量が低減するのが阻止され、従って添加物質がNO吸収剤全体に速やかに拡散される。
【0007】
また、上記課題を解決するために2番目の発明によれば、リーン空燃比のもとで燃焼が行われる内燃機関の排気通路を分岐して形成される一対の分岐排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOを放出し還元するNO吸収剤と、各NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を制御するための排気制御弁と、各NO吸収剤に添加物質を供給するための添加物質供給装置とをそれぞれ配置し、NO吸収剤に添加物質を供給するときには対応する排気制御弁を閉弁しながら該NO吸収剤に添加物質を供給するようにした排気ガス浄化装置において、NO吸収剤に添加物質を供給すべきときに吸入空気量が少ないときには多いときに比べて、対応する排気制御弁の開度を大きくしている。即ち2番目の発明でも、吸入空気量が少なくなってもNO吸収剤内を流通する排気ガスの量が低減するのが阻止され、従って添加物質がNO吸収剤全体に速やかに拡散される。
【0008】
また、3番目の発明によれば2番目の発明において、NO吸収剤に添加物質を供給すべきときに吸入空気量が予め定められた設定量よりも多いときには対応する排気制御弁の開度を、該NO吸収剤内をわずかな量の排気ガスが流通するように予め定められた一定の設定開度に保持するようにしている。
【0009】
また、4番目の発明によれば2番目又は3番目の発明において、NO吸収剤に添加物質を供給すべきときに吸入空気量が予め定められた設定量よりも少ないときには対応する排気制御弁の開度を吸入空気量が少なくなるにつれて大きくしている。
【0010】
また、5番目の発明によれば4番目の発明において、NO吸収剤に添加物質を供給すべきときに吸入空気量が前記設定量よりも少ないときには対応する排気制御弁の開度を、吸入空気量が少なくなるにつれて大きくなるように機関運転状態に応じて予め定められた開度に一致させている。
【0011】
また、6番目の発明によれば3番目の発明において、一対の分岐排気通路内に追加の排気制御弁をそれぞれ配置し、前記排気制御弁の開度が前記設定開度に保持されているときには対応する追加の排気制御弁の開度を吸入空気量が多くなるにつれて小さくしている。
【0012】
また、上記課題を解決するために7番目の発明によれば、リーン空燃比のもとで燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOを放出し還元するNO吸収剤と、NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を制御するための排気制御弁と、NO吸収剤に添加物質を供給するための添加物質供給装置とを配置し、NO吸収剤に添加物質を供給するときには排気制御弁を閉弁しながら該NO吸収剤に添加物質を供給するようにした排気ガス浄化装置において、排気制御弁を閉弁しながらNO吸収剤に添加物質を供給しているときに該NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を検出する手段を具備し、該検出された排気ガスの量に基づいて排気制御弁の開度を制御するようにしている。即ち7番目の発明では、NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を正確に制御することが可能になる。
【0013】
また、上記課題を解決するために8番目の発明によれば、リーン空燃比のもとで燃焼が行われる内燃機関の排気通路を分岐して形成される一対の分岐排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOを放出し還元するNO吸収剤と、各NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を制御するための排気制御弁と、各NO吸収剤に添加物質を供給するための添加物質供給装置とをそれぞれ配置し、NO吸収剤に添加物質を供給するときには対応する排気制御弁を閉弁しながら該NO吸収剤に添加物質を供給するようにした排気ガス浄化装置において、対応する排気制御弁を閉弁しながらNO吸収剤に添加物質を供給しているときに該NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を検出する手段を具備し、該検出された排気ガスの量に基づいて対応する排気制御弁の開度を制御するようにしている。即ち8番目の発明でも、NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を正確に制御することが可能になる。
【0014】
また、9番目の発明によれば8番目の発明において、検出された排気ガスの量が予め定められた目標量に一致するように対応する排気制御弁の開度を制御している。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を圧縮着火式内燃機関に適用した場合を示している。なお、本発明は火花点火式内燃機関にも適用することもできる。
【0016】
図1を参照すると、1は機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートを夫々示す。吸気ポート8は対応する吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、サージタンク12は吸気ダクト13を介して排気ターボチャージャ14のコンプレッサ15に連結される。吸気ダクト13内にはステップモータ16により駆動されるスロットル弁17が配置され、更に吸気ダクト13周りには吸気ダクト13内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置18が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置18内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。
【0017】
一方、排気ポート10は排気マニホルド19及び排気管20を介して排気ターボチャージャ14の排気タービン21に連結され、排気タービン21の出口は分岐管22を介して第1及び第2の上流側排気ダクトDU1,DU2に接続される。これら上流側排気ダクトDU1,DU2は第1及び第2のケーシングCA1,CA2にそれぞれ接続され、これらケーシングCA1,CA2は第1及び第2の下流側排気ダクトDL1,DL2に接続され、これら下流側排気ダクトDL1,DL2は共通の排気管23に接続される。
【0018】
排気マニホルド19とサージタンク12とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路24を介して互いに連結され、EGR通路24内には電気制御式EGR制御弁25が配置される。また、EGR通路24周りにはEGR通路24内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置26が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置26内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。一方、各燃料噴射弁6は燃料供給管6aを介して燃料リザーバ、いわゆるコモンレール27に連結される。このコモンレール27内へは電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ28から燃料が供給され、コモンレール27内に供給された燃料は各燃料供給管6aを介して燃料噴射弁6に供給される。コモンレール27にはコモンレール27内の燃料圧を検出するための燃料圧センサ29が取付けられ、燃料圧センサ29の出力信号に基づいてコモンレール27内の燃料圧が目標燃料圧となるように燃料ポンプ28の吐出量が制御される。
【0019】
第1及び第2の上流側排気ダクトDU1,DU2内には第1及び第2の電気制御式二次燃料供給ノズルNF1,NF2が配置される。これら二次燃料供給ノズルNF1,NF2へは電気制御式の吐出量可変な二次燃料ポンプ30から燃料が供給される。一方、第1及び第2の下流側排気ダクトDL1,DL2内には第1及び第2の下流側排気制御弁VL1,VL2がそれぞれ配置される。これら排気制御弁はそれぞれ対応するアクチュエータによりそれぞれ駆動される。また、第1及び第2のケーシングCA1,CA2内には第1及び第2のNO吸収剤NA1,NA2がそれぞれ収容されている。
【0020】
ここで、第1の上流側排気ダクトDU1及び第1の下流側排気ダクトDL1を第1の排気ダクトと称し、第1の下流側排気制御弁VL1を第1の排気制御弁と称し、第1の二次燃料供給ノズルNF1を第1の添加物質供給装置と称すると、第1の排気ダクト内に第1のNO吸収剤NA1と第1の排気制御弁と第1の添加物質供給装置とが配置されているということになる。同様に、第2の上流側排気ダクトDU2及び第2の下流側排気ダクトDL2を第2の排気ダクトと称し、第2の下流側排気制御弁VL2を第2の排気制御弁と称し、第2の二次燃料供給ノズルNF2を第2の添加物質供給装置と称すると、第2の排気ダクト内に第2のNO吸収剤NA2と第2の排気制御弁と第2の添加物質供給装置とが配置されているということになる。
【0021】
電子制御ユニット40はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス41によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)42、RAM(ランダムアクセスメモリ)43、CPU(マイクロプロセッサ)44、入力ポート45及び出力ポート46を具備する。燃料圧センサ29の出力信号は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。また、スロットル弁17下流の吸気ダクト13内には吸入空気量を検出するためのエアフローメータ49が取付けられ、このエアフローメータ49の出力信号は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。第1及び第2の二次燃料供給ノズルNF1,NF2下流の第1及び第2の上流側排気ダクトDU1,DU2内には第1及び第2のNO吸収剤NA1,NA2内に流入する排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサS1,S2がそれぞれ取付けられ、これら空燃比センサS1,S2の出力信号は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。
【0022】
一方、アクセルペダル50にはアクセルペダル50の踏込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ51が接続され、負荷センサ51の出力電圧は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。更に入力ポート45にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ52が接続される。一方、出力ポート46は対応する駆動回路48を介して燃料噴射弁6、スロットル弁駆動用ステップモータ16、EGR制御弁25、燃料ポンプ28、二次燃料ポンプ30、排気制御弁VL1,VL2の各アクチュエータ、及び二次燃料供給ノズルNF1,NF2にそれぞれ接続される。
【0023】
各NO吸収剤NA1,NA2は例えばアルミナを担体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つと、白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRh、イリジウムIrのような貴金属とが担持されている。なお、排気ガス中に含まれる固体炭素からなる微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタにNO吸収剤NA1,NA2を担持させることもできる。
【0024】
このNO吸収剤は流入する排気ガスの平均空燃比がリーンのときにはNOを吸収し、流入する排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOを放出するNOの吸放出作用を行う。なお、本明細書では排気通路の或る位置よりも上流の排気通路、燃焼室5、及び吸気通路内に供給された空気と燃料との比をその位置における排気ガスの空燃比と称している。
【0025】
NO吸収剤の詳細な吸放出メカニズムについては完全には明らかにされていない。しかしながら、現在考えられている吸放出メカニズムを、担体上に白金Pt及びバリウムBaを担持させた場合を例にとって簡単に説明すると次のようになる。
【0026】
即ち、NO吸収剤に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもかなりリーンになると流入する排気ガス中の酸素濃度が大巾に増大し、酸素OがO 又はO2−の形で白金Ptの表面に付着する。一方、流入する排気ガス中のNOは白金Ptの表面上でO 又はO2−と反応し、NOとなる(2NO+O→2NO)。次いで生成されたNOの一部は白金Pt上でさらに酸化されつつ吸収剤内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら、硝酸イオンNO の形で吸収剤内に拡散する。このようにしてNOがNO吸収剤内に吸収される。
【0027】
これに対し、NO吸収剤に流入する排気ガスの空燃比がリッチ又は理論空燃比になると、排気ガス中の酸素濃度が低下してNOの生成量が低下し、反応が逆方向(NO →NO)に進み、斯くして吸収剤内の硝酸イオンNO がNOの形で吸収剤から放出される。この放出されたNOは排気ガス中のHC,COと反応して還元せしめられる。このようにして白金Ptの表面上にNOが存在しなくなると吸収剤から次から次へとNOが放出され、還元される。
【0028】
図1に示される内燃機関では、第1及び第2の下流側排気制御弁VL1,VL2のうちいずれか一方が全開にされ、他方が閉弁される。従って、或る時点で全開にされている方の下流側排気制御弁をVLi、下流側排気制御弁VLiに対応するNO吸収剤をNAi(i=1,2)、閉弁されている方の下流側制御弁をVLj、下流側排気制御弁VLjに対応するNO吸収剤をNAjで表すとすると(j=1,2)、NO吸収剤NAiに排気ガスの大部分が導かれ、NO吸収剤NAjには排気ガスがほとんど導かれないということになる。或いは、概略的に言うと、下流側排気制御弁VL1,VL2が排気ガスをいずれか一方のNO吸収剤NA1,NA2に選択的に導いているという見方もできる。
【0029】
一方、図1に示される内燃機関ではリーン空燃比のもとで燃焼が継続して行われる。従って、NO吸収剤NAiに吸収されているNOの量、即ちNO吸収量が次第に増大する。次いで、NO吸収量が予め定められた上限量よりも多くなると下流側排気制御弁VLiが閉弁され、下流側排気制御弁VLjが全開にされる。この状態で、NO吸収剤NAi内に吸収されているNOを放出させ還元するためにNO吸収剤NAiに対応する二次燃料供給ノズルNFiから二次燃料又は還元剤が一時的に供給される。
【0030】
また、内燃機関から排出される排気ガス中にはイオウ分例えばSOも含まれており、NO吸収剤NAiにはNOだけでなくSOも吸収される。従って、NO吸収剤NAiに吸収されているSOの量、即ちSO吸収量が次第に増大する。次いで、SO吸収量が予め定められた上限量よりも多くなると下流側排気制御弁VLiが閉弁され、下流側排気制御弁VLjが全開にされる。この状態で、NO吸収剤NAi内に吸収されているSOを放出させ還元するためにNO吸収剤NAiに対応する二次燃料供給ノズルNFiから二次燃料又は還元剤が一時的に供給される。
【0031】
更に、図1に示される内燃機関では、NO吸収剤NAiの温度を上昇させるべきときには下流側排気制御弁VLiが閉弁され、下流側排気制御弁VLjが全開にされる。この状態で、NO吸収剤NAiの温度を上昇させるためにNO吸収剤NAiに対応する二次燃料供給ノズルNFiから二次燃料が一時的に供給される。二次燃料供給ノズルNFiから供給された二次燃料はNO吸収剤NAiにおいて、流入する排気ガス中の酸素と発熱反応し、斯くしてNO吸収剤NAiの温度が上昇せしめられる。
【0032】
ここで、NO吸収剤NAiの温度を例えば活性温度以上に上昇させるためにNO吸収剤NAiの温度を上昇させることもできるし、NO吸収剤NA1,NA2がパティキュレートフィルタ上に担持されている場合にはパティキュレートフィルタ上に堆積している微粒子を酸化除去させるためにNO吸収剤NAiの温度即ちパティキュレートフィルタの温度を上昇させることもできる。
【0033】
なお、NO吸収剤NAiからNOもしくはSOを放出させ還元し、又はNO吸収剤NAiの温度を上昇させるために、NO吸収剤NAiに水素H、一酸化炭素CO、アンモニアもしくは尿素水溶液、又は燃料以外の炭化水素HCを供給することもできる。
【0034】
いずれの場合でも、図1に示される内燃機関では、対応する下流側排気制御弁VLiを閉弁し、それによりNO吸収剤NAiにおける排気ガスの空間速度を低下させながらNO吸収剤NAiに二次燃料を供給しているということになる。このようにすると、NO吸収剤NAiに流入する排気ガスの空燃比をリーンからリッチに切り替え又はNO吸収剤NAiの温度を上昇させるのに必要な二次燃料の量を低減することができる。
【0035】
また、NO吸収剤NAiに二次燃料を供給するときに、下流側排気制御弁VLiは完全に閉弁されておらず、若干開弁されている。その結果、NO吸収剤NAi内を少量の排気ガスが流通し、この排気ガスによって二次燃料がNO吸収剤NAi全体に速やかに拡散される。
【0036】
この場合、下流側排気制御弁VLiの開度OPLiを最小開度MINに固定すれば、NO吸収剤NAi内を流通する排気ガスの量Geiを少なくでき、従って二次燃料量を低減することができる。
【0037】
ところが、図2の破線で示されるように、吸入空気量Gaが少なくなるにつれてNO吸収剤NAi内を流通する排気ガスの量Geiが少なくなり、吸入空気量Gaが下限量GGよりも少なくなると二次燃料量を少なく維持しながら二次燃料を良好に拡散させるために必要な排気ガスの量、即ち必要排気ガス量GeRよりも少なくなってしまう。二次燃料は液体の形でNO吸収剤NAiに供給されるので、排気ガス量Geiが少なくなると二次燃料の拡散が極めて困難になる。
【0038】
そこで本発明による第1実施例では、図2の実線で示されるように、吸入空気量Gaが下限量GGよりも多いときには下流側排気制御弁VLiの開度OPLiを最小開度MINに保持し、吸入空気量Gaが下限量GGよりも少ないときには排気ガス量Geiが必要排気ガス量GeRに維持されるように下流側排気制御弁VLiの開度OPLiを吸入空気量Gaが少なくなるにつれて大きくしている。その結果、吸入空気量Gaが少ないときにも二次燃料をNO吸収剤NAi全体に速やかに拡散させることができる。
【0039】
排気ガス量Geiを必要排気ガス量GeRに維持するのに必要な下流側排気制御弁VLiの開度即ち必要開度OPLRは機関運転状態、例えば機関回転数N及び吸入空気量Gaに応じて変動しうる。そこで本発明による第1実施例では、必要開度OPLRを機関回転数N及び吸入空気量Gaの関数として予め実験により求めておき、図3に示すマップの形で予めROM42内に記憶している。
【0040】
NO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきときには図3のマップから必要開度OPLRが算出され、下流側排気制御弁VLiの目標開度OPLiTがこの必要開度OPLRとされる。下流側排気制御弁VLiはその開度が目標開度OPLiTに一致するように制御される。
【0041】
図4は上述した本発明による第1実施例を実行するためのルーチンである。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。
【0042】
図4を参照すると、まずステップ100ではパラメータi,jが決定される。即ち、この時点で下流側排気制御弁VL1が全開にされているときにはi=1,j=2とされ、下流側排気制御弁VL2が全開にされているときにはi=2,j=1とされる。続くステップ101ではNO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきか否かが判別される。NO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきでないときには処理サイクルを終了し、NO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきときにはステップ102に進み、吸入空気量Gaが下限量GGよりも少ないか否かが判別される。Ga≧GGのときにはステップ103に進み、下流側排気制御弁VLiの目標開度OPLiTが最小開度MINとされ、下流側排気制御弁VLjの目標開度OPLjTが最大開度FLとされる。次いでステップ105に進む。これに対し、Ga<GGのときにはステップ104に進み、下流側排気制御弁VLiの目標開度OPLiTが図3のマップを用いて算出され、下流側排気制御弁VLjの目標開度OPLjTが最大開度FLとされる。次いでステップ105に進む。
【0043】
ステップ105では下流側排気制御弁VLi,VLjの開度がそれぞれの目標開度OPLiT,OPLjTになるように制御される。続くステップ106ではNO吸収剤NAiに二次燃料が供給される。即ち、二次燃料ポンプ30が作動され、二次燃料供給ノズルNFiが開弁される。続くステップ107では二次燃料の供給を停止すべきか否かが判別される。二次燃料の供給を停止すべきでないときにはステップ102に戻り、二次燃料の供給を停止すべきときにはステップ108に進み、二次燃料の供給が停止される。即ち、二次燃料ポンプ30が停止され、二次燃料供給ノズルNFiが閉弁される。
【0044】
次に、図5及び図6を参照して本発明による第2実施例を説明する。
【0045】
図5を参照すると、本発明による第2実施例では二次燃料供給ノズルNF1,NF2とNO吸収剤NA1,NA2間の上流側排気ダクトDU1,DU2内に、それぞれ対応するNO吸収剤NA1,NA2内を流通する排気ガスの量Ge1,Ge2を検出するための排気ガス量メータM1,M2がそれぞれ配置される。これら排気ガス量メータM1,M2の出力信号は対応するAD変換器を介して電子制御ユニットの入力ポートに入力される。
【0046】
本発明による第2実施例では、二次燃料を供給すべきNO吸収剤NAi内に流入する排気ガスの量Geiを検出し、この排気ガス量Geiに基づいて下流側排気制御弁VLiの開度を制御するようにしている。
【0047】
具体的には、検出された排気ガス量Geiが上述した必要排気ガス量GeRよりも多いときには下流側排気制御弁VLiの開度OPLiを最小開度MINに保持し、検出された排気ガス量Geiが必要排気ガス量GeRよりも少ないときには下流側排気制御弁VLiの開度OPLiを、排気ガス量Geiを必要排気ガス量GeRに維持するのに必要な開度、即ち必要開度OPLRに一致させている。
【0048】
図6は上述した本発明による第2実施例を実行するためのルーチンである。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。
【0049】
図6を参照すると、まずステップ200ではパラメータi,jが決定される。即ち、この時点で下流側排気制御弁VL1が全開にされているときにはi=1,j=2とされ、下流側排気制御弁VL2が全開にされているときにはi=2,j=1とされる。続くステップ201ではNO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきか否かが判別される。NO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきでないときには処理サイクルを終了し、NO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきときにはステップ202に進み、NO吸収剤NAi内を流通する排気ガスの量Geiが必要排気ガス量GeRよりも少ないか否かが判別される。Gei≧GeRのときにはステップ203に進み、下流側排気制御弁VLiの目標開度OPLiTが最小開度MINとされ、下流側排気制御弁VLjの目標開度OPLjTが最大開度FLとされる。次いでステップ205に進む。これに対し、Gei<GeRのときにはステップ204に進み、下流側排気制御弁VLiの目標開度OPLiTが図3のマップから算出され、下流側排気制御弁VLjの目標開度OPLjTが最大開度FLとされる。次いでステップ205に進む。
【0050】
ステップ205では下流側排気制御弁VLi,VLjの開度がそれぞれの目標開度OPLiT,OPLjTになるように制御される。続くステップ206ではNO吸収剤NAiに二次燃料が供給される。即ち、二次燃料ポンプ30が作動され、二次燃料供給ノズルNFiが開弁される。続くステップ207では二次燃料の供給を停止すべきか否かが判別される。二次燃料の供給を停止すべきでないときにはステップ202に戻り、二次燃料の供給を停止すべきときにはステップ208に進み、二次燃料の供給が停止される。即ち、二次燃料ポンプ30が停止され、二次燃料供給ノズルNFiが閉弁される。
【0051】
次に、図7に示すルーチンを参照しながら本発明による第3実施例を説明する。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。
【0052】
図7を参照すると、まずステップ300ではパラメータi,jが決定される。即ち、この時点で下流側排気制御弁VL1が全開にされているときにはi=1,j=2とされ、下流側排気制御弁VL2が全開にされているときにはi=2,j=1とされる。続くステップ301ではNO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきか否かが判別される。NO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきでないときには処理サイクルを終了し、NO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきときにはステップ302に進み、下流側排気制御弁VLjの開度が最大開度FLに維持されると共に、NO吸収剤NAi内を流通する排気ガスの量Geiが必要排気ガス量GeRに一致するように下流側排気制御弁VLiの開度がフィードバック制御される。従って、排気ガス量Geiを確実に必要排気ガス量GeRに一致させることができる。
【0053】
続くステップ303ではNO吸収剤NAiに二次燃料が供給される。即ち、二次燃料ポンプ30が作動され、二次燃料供給ノズルNFiが開弁される。続くステップ304では二次燃料の供給を停止すべきか否かが判別される。二次燃料の供給を停止すべきでないときにはステップ302に戻り、二次燃料の供給を停止すべきときにはステップ305に進み、二次燃料の供給が停止される。即ち、二次燃料ポンプ30が停止され、二次燃料供給ノズルNFiが閉弁される。
【0054】
次に、図8から図11を参照して本発明による第4実施例を説明する。
【0055】
本発明による第4実施例は図8に示されるように、二次燃料供給ノズルNF1,NF2よりも上流の上流側排気ダクトDU1,DU2内に第1及び第2の上流側排気制御弁VU1,VU2がそれぞれ追加されている点で、上述した本発明による第1実施例と構成を異にしている。これら上流側排気制御弁VU1,VU2はそれぞれ対応するアクチュエータによってそれぞれ駆動される。
【0056】
本発明による第4実施例では、第1の上流側及び下流側排気制御弁VU1,VL1と第2の上流側及び下流側排気制御弁VU2,VL2とのうちいずれか一方が全開にされ、他方が閉弁される。或る時点で全開にされている上流側及び下流側排気制御弁VUi,VLiに対応するNO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきときには、上流側及び下流側排気制御弁VUi,VLiが閉弁され、他方の上流側及び下流側排気制御弁VUj,VLjが全開にされる(i=1,2、j=1,2)。
【0057】
この場合、図9に示されるように、NO吸収剤NAi内を流通する排気ガスの量Geiが上述した必要排気ガス量GeRに維持されるように上流側排気制御弁VUiの開度OPUi及び下流側排気制御弁VLiの開度OPLiは吸入空気量Gaが少なくなるにつれて大きくされる。
【0058】
もう少し詳しく説明すると、例えば下流側排気制御弁VLiの開度OPLiは吸入空気量Gaが下限量GGよりも多いときには最小開度MINに保持され、吸入空気量Gaが下限量GGよりも少ないときには吸入空気量Gaが少なくなるにつれて大きくされる。これに対し、上流側排気制御弁VUiの開度OPUiは下流側排気制御弁VLiの開度OPLiよりも大きく維持されながら、吸入空気量Gaが少なくなるにつれて大きくされる。このようにすると、下流側排気制御弁VLiが最小開度MINに保持されているときに排気ガス量Geiが必要排気ガス量GeRを越えて増大するのを阻止できる(図2参照)。
【0059】
ここで、上流側排気制御弁VUiを追加の排気制御弁と考えれば、下流側排気制御弁VLiが最小開度MINに保持されているときに追加の排気制御弁の開度を吸入空気量Gaが大きくなるにつれて小さくしているという見方もできる。
【0060】
排気ガス量Geiを必要排気ガス量GeRに維持するのに必要な上流側排気制御弁VUiの開度即ち上流側必要開度OPUR、及び下流側排気制御弁VLiの開度即ち下流側必要開度OPLRは機関運転状態、例えば機関回転数N及び吸入空気量Gaに応じて変動しうる。そこで本発明による第4実施例では、上流側及び下流側必要開度OPUR,OPLRを機関回転数N及び吸入空気量Gaの関数として予め実験によりそれぞれ求めておき、図10及び11にそれぞれ示すマップの形で予めROM42内に記憶している。
【0061】
NO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきときには図10及び11のマップから上流側及び下流側必要開度OPUR,OPLRが算出され、上流側及び下流側排気制御弁VUi,VLiの目標開度OPUiT,OPLiTがそれぞれ対応する必要開度OPUR,OPLRとされる。上流側及び下流側排気制御弁VUi,VLiはそれぞれの開度が対応する目標開度OPUiT,OPLiTに一致するように制御される。
【0062】
なお、図11に示される下流側必要開度OPURは上流側排気制御弁VUiの開度が上流側必要開度OPURに維持されているときに排気ガス量Geiを必要排気ガス量GeRに維持するのに必要な開度であり、従って図3に示される必要開度OPLRとは若干内容が異なっている。また、下流側排気制御弁VLiの開度OPLiを上流側排気制御弁VUiの開度OPUiよりも大きく維持するようにしてもよい。
【0063】
図12は上述した本発明による第4実施例を実行するためのルーチンである。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。
【0064】
図12を参照すると、まずステップ400ではパラメータi,jが決定される。即ち、この時点で上流側及び下流側排気制御弁VU1,VL1が全開にされているときにはi=1,j=2とされ、上流側及び下流側排気制御弁VU2,VL2が全開にされているときにはi=2,j=1とされる。続くステップ401ではNO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきか否かが判別される。NO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきでないときには処理サイクルを終了し、NO吸収剤NAiに二次燃料を供給すべきときにはステップ402に進み、吸入空気量Gaが下限量GGよりも少ないか否かが判別される。Ga≧GGのときにはステップ403に進み、上流側排気制御弁VUiの目標開度OPUiTが図10のマップを用いて算出され、下流側排気制御弁VLiの目標開度OPLiTが最小開度MINとされ、上流側及び下流側排気制御弁VUj,VLjの目標開度OPUjT,OPLjTがそれぞれ最大開度FLとされる。次いでステップ405に進む。これに対し、Ga<GGのときにはステップ404に進み、上流側排気制御弁VUiの目標開度OPUiTが図10のマップを用いて算出され、下流側排気制御弁VLiの目標開度OPLiTが図11のマップを用いて算出され、上流側及び下流側排気制御弁VUj,VLjの目標開度OPUjT,OPLjTがそれぞれ最大開度FLとされる。次いでステップ405に進む。
【0065】
ステップ405では上流側及び下流側排気制御弁VUi,VUj,VLi,VLjの開度がそれぞれの目標開度OPUiT,OPUjT,OPLiT,OPLjTになるように制御される。続くステップ406ではNO吸収剤NAiに二次燃料が供給される。即ち、二次燃料ポンプ30が作動され、二次燃料供給ノズルNFiが開弁される。続くステップ407では二次燃料の供給を停止すべきか否かが判別される。二次燃料の供給を停止すべきでないときにはステップ402に戻り、二次燃料の供給を停止すべきときにはステップ408に進み、二次燃料の供給が停止される。即ち、二次燃料ポンプ30が停止され、二次燃料供給ノズルNFiが閉弁される。
【0066】
これまで述べてきた本発明による第4実施例では、吸入空気量Gaに基づいて上流側及び下流側排気制御弁VUi,VLiの開度が制御される。しかしながら、排気ガス量Geiを検出するための排気ガス量メータを設け、検出された排気ガス量Geiに基づいて上流側及び下流側排気制御弁VUi,VLiの開度を制御するようにしてもよい。
【0067】
また、上述した本発明による各実施例では、第1及び第2の下流側排気制御弁VL1,VL2又は第1及び第2の上流側排気制御弁VU1,VU2をそれぞれ別個の排気制御弁から形成している。しかしながら、図13に示されるように例えば第1及び第2の下流側排気制御弁VL1,VL2を排気管23内に配置される単一の排気制御弁VLから形成することもできる。この場合、第1のNO吸収剤NA1内を流通する排気ガスの量Ge1と第2のNO吸収剤NA2内を流通する排気ガスの量Ge2とがほぼ等しくなっている中間位置から例えば排気ガス量Ge1を減少させる方向に排気制御弁VLが変位されると、第1の下流側排気制御弁VL1の開度が小さくされ、第1の下流側排気制御弁VL2の開度が大きくされたのと同じことになる。
【0068】
更に、本発明による第1から第3実施例において、下流側排気制御弁の代わりに上流側排気制御弁のみを設けることもできる。
【0069】
更に、上述した本発明による各実施例では一対のNO吸収剤NA1,NA2を備えている。しかしながら、図14に示されるように単一のNO吸収剤NAを備えた内燃機関に本発明を適用することもできる。この場合、分岐管22と排気管23とはNO吸収剤NAを迂回するバイパス管60によって互いに接続され、排気管23内に単一の排気制御弁VLが配置される。この排気制御弁VLが全開にされるとバイパス管60が遮断され、閉弁されるとNO吸収剤NA内を流通する排気ガスの量が低減される。
【0070】
排気制御弁VLは通常全開に維持されており、NO吸収剤NAに二次燃料を供給すべきときに閉弁される。この場合、排気制御弁VLの開度は例えば吸入空気量Gaが下限量GGよりも多いときには最小開度MINに保持され、吸入空気量Gaが下限量GGよりも少ないときには吸入空気量Ga、又は排気ガス量メータMにより検出された排気ガス量に基づいて制御される。NO吸収剤NAへの二次燃料の供給が完了すると排気制御弁VLが全開に戻される。
【0071】
【発明の効果】
機関運転状態に関わらず添加物質をNO吸収剤全体に速やかに拡散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】本発明による第1実施例を説明するための線図である。
【図3】必要開度OPLRを示す線図である。
【図4】本発明による第1実施例を実行するためのフローチャートである。
【図5】本発明による第2実施例を示す内燃機関の部分図である。
【図6】本発明による第2実施例を実行するためのフローチャートである。
【図7】本発明による第3実施例を実行するためのフローチャートである。
【図8】本発明による第4実施例を示す内燃機関の部分図である。
【図9】本発明による第4実施例を説明するための線図である。
【図10】上流側必要開度OPURを示す線図である。
【図11】下流側必要開度OPLRを示す線図である。
【図12】本発明による第4実施例を実行するためのフローチャートである。
【図13】本発明による別の実施例を示す内燃機関の部分図である。
【図14】本発明による更に別の実施例を示す内燃機関の部分図である。
【符号の説明】
1…機関本体
NA1,NA2…NO吸収剤
VL1,VL2…排気制御弁
NF1,NF2…二次燃料供給ノズル

Claims (9)

  1. リーン空燃比のもとで燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOを放出し還元するNO吸収剤と、NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を制御するための排気制御弁と、NO吸収剤に添加物質を供給するための添加物質供給装置とを配置し、NO吸収剤に添加物質を供給するときには排気制御弁を閉弁しながら該NO吸収剤に添加物質を供給するようにした排気ガス浄化装置において、NO吸収剤に添加物質を供給すべきときに吸入空気量が少ないときには多いときに比べて、排気制御弁の開度を大きくする排気ガス浄化装置。
  2. リーン空燃比のもとで燃焼が行われる内燃機関の排気通路を分岐して形成される一対の分岐排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOを放出し還元するNO吸収剤と、各NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を制御するための排気制御弁と、各NO吸収剤に添加物質を供給するための添加物質供給装置とをそれぞれ配置し、NO吸収剤に添加物質を供給するときには対応する排気制御弁を閉弁しながら該NO吸収剤に添加物質を供給するようにした排気ガス浄化装置において、NO吸収剤に添加物質を供給すべきときに吸入空気量が少ないときには多いときに比べて、対応する排気制御弁の開度を大きくする排気ガス浄化装置。
  3. NO吸収剤に添加物質を供給すべきときに吸入空気量が予め定められた設定量よりも多いときには対応する排気制御弁の開度を、該NO吸収剤内をわずかな量の排気ガスが流通するように予め定められた一定の設定開度に保持するようにした請求項2に記載の排気ガス浄化装置。
  4. NO吸収剤に添加物質を供給すべきときに吸入空気量が予め定められた設定量よりも少ないときには対応する排気制御弁の開度を吸入空気量が少なくなるにつれて大きくする請求項2又は3に記載の排気ガス浄化装置。
  5. NO吸収剤に添加物質を供給すべきときに吸入空気量が前記設定量よりも少ないときには対応する排気制御弁の開度を、吸入空気量が少なくなるにつれて大きくなるように機関運転状態に応じて予め定められた開度に一致させる請求項4に記載の排気ガス浄化装置。
  6. 一対の分岐排気通路内に追加の排気制御弁をそれぞれ配置し、前記排気制御弁の開度が前記設定開度に保持されているときには対応する追加の排気制御弁の開度を吸入空気量が多くなるにつれて小さくする請求項3に記載の排気ガス浄化装置。
  7. リーン空燃比のもとで燃焼が行われる内燃機関の排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOを放出し還元するNO吸収剤と、NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を制御するための排気制御弁と、NO吸収剤に添加物質を供給するための添加物質供給装置とを配置し、NO吸収剤に添加物質を供給するときには排気制御弁を閉弁しながら該NO吸収剤に添加物質を供給するようにした排気ガス浄化装置において、排気制御弁を閉弁しながらNO吸収剤に添加物質を供給しているときに該NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を検出する手段を具備し、該検出された排気ガスの量に基づいて排気制御弁の開度を制御するようにした排気ガス浄化装置。
  8. リーン空燃比のもとで燃焼が行われる内燃機関の排気通路を分岐して形成される一対の分岐排気通路内に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに流入する排気ガス中のNOを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOを放出し還元するNO吸収剤と、各NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を制御するための排気制御弁と、各NO吸収剤に添加物質を供給するための添加物質供給装置とをそれぞれ配置し、NO吸収剤に添加物質を供給するときには対応する排気制御弁を閉弁しながら該NO吸収剤に添加物質を供給するようにした排気ガス浄化装置において、対応する排気制御弁を閉弁しながらNO吸収剤に添加物質を供給しているときに該NO吸収剤内を流通する排気ガスの量を検出する手段を具備し、該検出された排気ガスの量に基づいて対応する排気制御弁の開度を制御するようにした排気ガス浄化装置。
  9. 検出された排気ガスの量が予め定められた目標量に一致するように対応する排気制御弁の開度を制御する請求項8に記載の排気ガス浄化装置。
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