JP2002180885A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2002180885A JP2000380962A JP2000380962A JP2002180885A JP 2002180885 A JP2002180885 A JP 2002180885A JP 2000380962 A JP2000380962 A JP 2000380962A JP 2000380962 A JP2000380962 A JP 2000380962A JP 2002180885 A JP2002180885 A JP 2002180885A
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久 大木
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尚史 曲田
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関の排気浄化装置において、触媒冷間時
等の排気エミッションの悪化を防止することを目的とす
る。 【解決手段】内燃機関1と、排気浄化触媒20と、運転
状態検出手段35と、機関出力とはならない時期に燃料
を噴射させる副噴射手段35と、副噴射実行の可否を判
定する燃料添加判定手段35と、EGR装置26と、を
具備し、排気浄化触媒20が活性温度に達していなく、
且つ、内燃機関1が暖機されていないときには、副噴射
を行うとともにEGRガス割合を10パーセント以下に
制御してEGRガスを導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気を
浄化する排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等に搭載される内燃機関、
特に酸素過剰状態の混合気(所謂、リーン空燃比の混合
気)を燃焼可能とするディーゼル機関やリーンバーン・
ガソリン機関では、該内燃機関の排気中に含まれる窒素
酸化物(NOx)を浄化する技術が望まれている。
【0003】このような要求に対し、内燃機関の排気系
にリーンNOx触媒を配置する技術が提案されている。
排気中の有害成分を浄化する排気浄化装置として、選択
還元型NOx触媒や吸蔵還元型NOx触媒などのリーンN
Ox触媒が知られている。
【0004】選択還元型NOx触媒は、酸素過剰の雰囲
気で炭化水素(HC)の存在下でNOxを還元または分
解する触媒であり、この選択還元型NOx触媒でNOxを
浄化するためには適量のHC成分(還元剤)が必要とさ
れる。この選択還元型NOx触媒を前記内燃機関の排気
浄化に用いる場合、該内燃機関の通常運転時の排気中の
HC成分の量は極めて少ないので、通常運転時にNOx
を浄化するためには、選択還元型NOx触媒にHC成分
を供給する必要がある。
【0005】一方、吸蔵還元型NOx触媒は、流入排気
の空燃比がリーン空燃比のときはNOxを吸収し、流入
排気の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出し、
2に還元する触媒である。
【0006】この吸蔵還元型NOx触媒が内燃機関の排
気系に配置されると、内燃機関が希薄燃焼運転されて排
気の空燃比が高くなるときは排気中の窒素酸化物(NO
x)が吸蔵還元型NOx触媒に吸収され、吸蔵還元型NO
x触媒に流入する排気の空燃比が低くなったときは吸蔵
還元型NOx触媒に吸収されていた窒素酸化物(NOx)
が放出されつつ窒素(N2)に還元される。
【0007】これらリーンNOx触媒を用いた排気浄化
システムにおいては、リーンNOx触媒の触媒床温の管
理が非常に重要である。
【0008】例えば、リーンNOx触媒には活性温度が
あり、触媒床温がこの活性温度範囲から外れると、浄化
能力が極度に低下する。
【0009】このような問題に対し、特許第28450
56号公報に記載されたような内燃機関の排気浄化装置
が提案されている。この公報に記載された内燃機関の排
気浄化装置は、吸蔵還元型NOx触媒において排気中の
酸素と反応して消費される還元剤の量と吸蔵還元型NO
x触媒に吸収されている窒素酸化物(NOx)を還元する
ために必要となる還元剤の量とを考慮して、還元剤の添
加量を決定することにより、還元剤の過剰供給や供給不
足を防止、以てNOx吸蔵材の温度の低下の問題を解決
しようとするものである。
【0010】また、内燃機関から排出される窒素酸化物
(NOx)の量を低減する方法としては、内燃機関の排
気通路を流れる排気の一部を該内燃機関の吸気通路へ再
循環させる排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recircul
ation)装置を利用する方法が提案されている。
【0011】EGR装置は、排気中に含まれる水蒸気
(H2O)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2
等の不活性ガス成分が持つ不燃性及び吸熱性を利用し
て、内燃機関の燃焼室における混合気の燃焼速度及び燃
焼温度を低下させ、以て燃焼時に発生する窒素酸化物
(NOx)の量を低減させるものである。
【0012】尚、上記したようなEGR装置としては、
内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路
と、EGR通路内を流れる排気(EGRガス)の流量を
調整するEGR弁とから構成される装置や、EGR通路
及びEGR弁に加えてEGRガスを冷却するためのEG
RクーラをEGR通路の途中に設けて構成される装置
等、種々の構成の装置が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、内燃機関始動
直後はリーンNOx触媒が活性温度に達していないた
め、触媒が機能せず、排気中のNOxは浄化されずにN
Ox触媒を通過し、大気中に放出されることになる。そ
こで、内燃機関の始動直後等にNOx触媒を早期に温度
上昇させることが重要となる。
【0014】NOx触媒の温度を早期に上昇させる手段
として、内燃機関の気筒内へ機関出力のための燃料を噴
射させる主噴射の後の機関出力とはならない時期(例え
ば膨張行程)に再度燃料を噴射させる副噴射(ポスト噴
射ともいう)を例示できる。副噴射により噴射された燃
料は内燃機関の気筒内で燃焼し排気の温度を上昇させ
る。この副噴射を用いるとNOx触媒の温度を早期に上
昇させることができるが、この場合においてもNOx触
媒が活性温度に達するまでにはある程度の時間が必要と
なる。
【0015】そこで、NOx触媒が活性温度に達するま
での期間のNOxの排出を抑制することも重要となる。
このようなときにEGRを使用するとNOxの排出を低
減することが可能となるが、排気のエネルギーの一部を
EGRガスとして取り出すため、例えばEGRクーラ装
着の場合などはEGRクーラへ排気のエネルギーを与え
ることになり逆に、再循環した排気の温度は低下するの
で、NOx触媒が活性温度に達するまでの時間が長くな
る。また、EGRガス割合が多くなると失火の原因とな
りHC排出量が増加する。しかし、反対にEGR量を減
少させるとNOxの排出量が多くなるばかりでなく、吸
気絞り弁を使用している場合には、内燃機関の吸気量が
減少するため圧縮圧力が低下し、失火の原因となりHC
排出量が増加する。
【0016】そこで、NOx排出量低減及びNOx触媒の
早期温度上昇を実現するための最適なEGR量を求める
ことが重要となる。
【0017】本発明は、上記したような種々の問題に鑑
みてなされたものであり、内燃機関の排気浄化装置にお
いて、吸気中のEGRガス割合を調整することにより、
触媒を早期に温度上昇させ、且つ、その期間のNOxの
排出を低減する技術を提供し、以て、始動直後等におけ
る触媒冷間時等の排気エミッションの悪化を防止するこ
とを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。即ち、本発明に係
る内燃機関の排気浄化装置は、酸素過剰状態の混合気を
燃焼可能とする希薄燃焼式の内燃機関と、前記内燃機関
の排気通路に設けられ、排気中の有害成分を浄化する排
気浄化触媒と、前記車両の運転状態を検出する運転状態
検出手段と、前記内燃機関へ機関出力のための燃料が主
噴射された後の機関出力とはならない時期に再度燃料を
噴射させる副噴射手段と、前記運転状態検出手段により
検出された車両の運転状態に基づいて前記副噴射手段の
実行の可否を判定する燃料添加判定手段と、前記内燃機
関の吸気系に排気の一部を再循環させるEGR装置と、
を具備し、前記排気浄化触媒が活性温度に達していな
く、且つ、前記内燃機関が暖機されていないときには、
副噴射を行うとともにEGRガス割合を10パーセント
以下に制御してEGRガスを導入した。
【0019】本発明においては、前記内燃機関に吸入さ
れる新気の量を調整する吸気絞り弁を具備し、EGR制
御を行うとともに吸気絞り弁の閉弁制御を行うことがで
きる。
【0020】このように構成された内燃機関の排気浄化
装置では、排気中の有害成分が排気浄化装置の触媒によ
って浄化される。また、内燃機関始動直後の排気浄化装
置が活性温度に達していないときには、機関出力を発生
させるための燃料が内燃機関の気筒内へ主噴射された後
に、機関出力に影響しない例えば膨張行程に再度燃料を
噴射させる副噴射が行われる。この副噴射により噴射さ
れた燃料は気筒内で燃焼し排気の温度が上昇する。この
ように通常よりも温度の高い排気が排気浄化触媒に到達
すると排気浄化触媒の温度が早期に上昇する。
【0021】また、内燃機関から排出された排気の一部
は吸気系に再循環され、再循環ガス(EGRガス)とな
って新気と共に燃焼室に吸入される。EGRガスは自ら
燃焼することはなく、燃焼温度を低下させる働きをし、
以て窒素酸化物(NOx)の発生量が抑制される。
【0022】ここで、NOxの発生を抑制するという点
においては、吸気中のEGRガス割合は大きいほど良い
が、排気浄化触媒の早期温度上昇という点においては、
EGRガス割合は小さいほど良い。
【0023】また、吸気絞り弁を使用すると、内燃機関
に吸入される新気量を調整することができ、空燃比制御
が容易に行える。しかし、吸気絞り弁によって内燃機関
に吸入される新気の量が制限され気筒内の圧力が低くな
るために、内燃機関の圧縮行程における圧縮圧力が上昇
せず、失火する虞がある。このようなときには、EGR
ガスを吸入させることにより圧縮圧力を増加させ、失火
を抑制することができる。
【0024】この場合、EGRガス割合が大きいほど圧
縮圧力は大きくなるが、所定割合以上になると、新気量
が減少することに起因した失火により排気中の未燃炭化
水素量(以下、THC:Total Hydorocarbonsとする)が
増加する。
【0025】また、EGRガスが所定割合よりも少なく
なると圧縮圧力が上昇しないことに起因した失火により
THCが増加する。
【0026】このように、内燃機関に吸入される吸気中
のEGRガス割合は、排気中のガス成分及び排気浄化触
媒の温度上昇に影響する。
【0027】そこで、本発明においては、実験結果に基
づけば最適なEGRガス割合は10パーセント以下であ
り、内燃機関に吸入されるEGRガス割合を調整するこ
とにより、有害成分の発生を抑制しつつ排気浄化触媒を
早期に温度上昇させることによって、排気中の有害成分
が大気中へ放出されることを抑制する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る内燃機関の排
気浄化装置の具体的な実施態様について図面に基づいて
説明する。ここでは、本発明に係る排気浄化装置を車両
駆動用のディーゼル機関に適用した場合を例に挙げて説
明する。
【0029】図1は、本発明に係る排気浄化装置を適用
する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図であ
る。
【0030】図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を
有する水冷式の4サイクル・ディーゼル機関である。
【0031】内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃
料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。各燃料噴射弁
3は、燃料を所定圧まで蓄圧する蓄圧室(コモンレー
ル)4と接続されている。このコモンレール4には、該
コモンレール4内の燃料の圧力に対応した電気信号を出
力するコモンレール圧センサ4aが取り付けられてい
る。
【0032】前記コモンレール4は、燃料供給管5を介
して燃料ポンプ6と連通している。この燃料ポンプ6
は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転ト
ルクを駆動源として作動するポンプであり、該燃料ポン
プ6の入力軸に取り付けられたポンププーリ6aが内燃
機関1の出力軸(クランクシャフト)に取り付けられた
クランクプーリ1aとベルト7を介して連結されてい
る。
【0033】このように構成された燃料噴射系では、ク
ランクシャフトの回転トルクが燃料ポンプ6の入力軸へ
伝達されると、燃料ポンプ6は、クランクシャフトから
該燃料ポンプ6の入力軸へ伝達された回転トルクに応じ
た圧力で燃料を吐出する。
【0034】前記燃料ポンプ6から吐出された燃料は、
燃料供給管5を介してコモンレール4へ供給され、コモ
ンレール4にて所定圧まで蓄圧されて各気筒2の燃料噴
射弁3へ分配される。そして、燃料噴射弁3に駆動電流
が印加されると、燃料噴射弁3が開弁し、その結果、燃
料噴射弁3から気筒2内へ燃料が噴射される。
【0035】次に、内燃機関1には、吸気枝管8が接続
されており、吸気枝管8の各枝管は、各気筒2の燃焼室
と図示しない吸気ポートを介して連通している。
【0036】前記吸気枝管8は、吸気管9に接続され、
この吸気管9は、エアクリーナボックス10に接続され
ている。前記エアクリーナボックス10より下流の吸気
管9には、該吸気管9内を流通する吸気の質量に対応し
た電気信号を出力するエアフローメータ11と、該吸気
管9内を流通する吸気の温度に対応した電気信号を出力
する吸気温度センサ12とが取り付けられている。
【0037】前記吸気管9における吸気枝管8の直上流
に位置する部位には、該吸気管9内を流通する吸気の流
量を調節する吸気絞り弁13が設けられている。この吸
気絞り弁13には、ステッパモータ等で構成されて該吸
気絞り弁13を開閉駆動する吸気絞り用アクチュエータ
14が取り付けられている。
【0038】前記エアフローメータ11と前記吸気絞り
弁13との間に位置する吸気管9には、排気の熱エネル
ギを駆動源として作動する遠心過給機(ターボチャージ
ャ)15のコンプレッサハウジング15aが設けられ、
コンプレッサハウジング15aより下流の吸気管9に
は、前記コンプレッサハウジング15a内で圧縮されて
高温となった吸気を冷却するためのインタークーラ16
が設けられている。
【0039】このように構成された吸気系では、エアク
リーナボックス10に流入した吸気は、該エアクリーナ
ボックス10内の図示しないエアクリーナによって吸気
中の塵や埃等が除去された後、吸気管9を介してコンプ
レッサハウジング15aに流入する。
【0040】コンプレッサハウジング15aに流入した
吸気は、該コンプレッサハウジング15aに内装された
コンプレッサホイールの回転によって圧縮される。前記
コンプレッサハウジング15a内で圧縮されて高温とな
った吸気は、インタークーラ16にて冷却された後、必
要に応じて吸気絞り弁13によって流量を調節されて吸
気枝管8に流入する。吸気枝管8に流入した吸気は、各
枝管を介して各気筒2の燃焼室へ分配され、各気筒2の
燃料噴射弁3から噴射された燃料を着火源として燃焼さ
れる。
【0041】一方、内燃機関1には、排気枝管18が接
続され、排気枝管18の各枝管が図示しない排気ポート
を介して各気筒2の燃焼室と連通している。
【0042】前記排気枝管18は、前記遠心過給機15
のタービンハウジング15bと接続されている。前記タ
ービンハウジング15bは、排気管19と接続され、こ
の排気管19は、下流にて図示しないマフラーに接続さ
れている。
【0043】前記排気管19の途中には、排気中の有害
ガス成分を浄化するための排気浄化触媒20が配置され
ている。排気浄化触媒20より下流の排気管19には、
該排気管19内を流通する排気の空燃比に対応した電気
信号を出力する空燃比センサ23と、該排気管19内を
流通する排気の温度に対応した電気信号を出力する排気
温度センサ24とが取り付けられている。
【0044】前記した空燃比センサ23及び排気温度セ
ンサ24より下流の排気管19には、該排気管19内を
流通する排気の流量を調節する排気絞り弁21が設けら
れている。この排気絞り弁21には、ステッパモータ等
で構成されて該排気絞り弁21を開閉駆動する排気絞り
用アクチュエータ22が取り付けられている。
【0045】このように構成された排気系では、内燃機
関1の各気筒2で燃焼された混合気(既燃ガス)が排気
ポートを介して排気枝管18へ排出され、次いで排気枝
管18から遠心過給機15のタービンハウジング15b
へ流入する。タービンハウジング15bに流入した排気
は、該排気が持つ熱エネルギを利用してタービンハウジ
ング15b内に回転自在に支持されたタービンホイール
を回転させる。その際、タービンホイールの回転トルク
は、前述したコンプレッサハウジング15aのコンプレ
ッサホイールへ伝達される。
【0046】前記タービンハウジング15bから排出さ
れた排気は、排気管19を介して排気浄化触媒20へ流
入し、排気中の有害ガス成分が除去又は浄化される。排
気浄化触媒20にて有害ガス成分を除去又は浄化された
排気は、必要に応じて排気絞り弁21によって流量を調
節された後にマフラーを介して大気中に放出される。
【0047】また、排気枝管18と吸気枝管8とは、排
気枝管18内を流通する排気の一部を吸気枝管8へ再循
環させる排気再循環通路(EGR通路)25を介して連
通されている。このEGR通路25の途中には、電磁弁
などで構成され、印加電力の大きさに応じて前記EGR
通路25内を流通する排気(以下、EGRガスと称す
る)の流量を変更する流量調整弁(EGR弁)26が設
けられている。
【0048】前記EGR通路25においてEGR弁26
より上流の部位には、該EGR通路25内を流通するE
GRガスを冷却するEGRクーラ27が設けられてい
る。
【0049】このように構成された排気再循環機構で
は、EGR弁26が開弁されると、EGR通路25が導
通状態となり、排気枝管18内を流通する排気の一部が
前記EGR通路25へ流入し、EGRクーラ27を経て
吸気枝管8へ導かれる。
【0050】その際、EGRクーラ27では、EGR通
路25内を流通するEGRガスと所定の冷媒との間で熱
交換が行われ、EGRガスが冷却されることになる。
【0051】EGR通路25を介して排気枝管18から
吸気枝管8へ還流されたEGRガスは、吸気枝管8の上
流から流れてきた新気と混ざり合いつつ各気筒2の燃焼
室へ導かれ、燃料噴射弁3から噴射される燃料を着火源
として燃焼される。
【0052】ここで、EGRガスには、水(H2O)や
二酸化炭素(CO2)などのように、自らが燃焼するこ
とがなく、且つ、吸熱性を有する不活性ガス成分が含ま
れているため、EGRガスが混合気中に含有されると、
混合気の燃焼温度が低められ、以て窒素酸化物(NO
x)の発生量が抑制される。
【0053】更に、EGRクーラ27においてEGRガ
スが冷却されると、EGRガス自体の温度が低下すると
ともにEGRガスの体積が縮小されるため、EGRガス
が燃焼室内に供給されたときに該燃焼室内の雰囲気温度
が不要に上昇することがなくなるとともに、燃焼室内に
供給される新気の量(新気の体積)が不要に減少するこ
ともない。
【0054】次に、本実施の形態に係る排気浄化触媒2
0について具体的に説明する。
【0055】排気浄化触媒20は、還元剤の存在下で排
気中の窒素酸化物(NOx)を浄化するNOx触媒であ
る。このようなNOx触媒としては、選択還元型NOx触
媒や吸蔵還元型NOx触媒等を例示することができる
が、ここでは吸蔵還元型NOx触媒を例に挙げて説明す
る。以下、排気浄化触媒20を吸蔵還元型NOx触媒2
0と称するものとする。
【0056】吸蔵還元型NOx触媒20は、例えば、ア
ルミナを担体とし、その担体上に、カリウム(K)、ナ
トリウム(Na)、リチウム(Li)、もしくはセシウ
ム(Cs)等のアルカリ金属と、バリウム(Ba)もし
くはカルシウム(Ca)等のアルカリ土類と、ランタン
(La)もしくはイットリウム(Y)等の希土類とから
選択された少なくとも1つと、白金(Pt)等の貴金属
とを担持して構成されている。尚、本実施の形態では、
アルミナからなる担体上にバリウム(Ba)と白金(P
t)とを担持して構成される吸蔵還元型NOx触媒を例
に挙げて説明する。
【0057】このように構成された吸蔵還元型NOx触
媒20は、該吸蔵還元型NOx触媒20に流入する排気
の酸素濃度が高いときは排気中の窒素酸化物(NOx)
を吸収する。
【0058】一方、吸蔵還元型NOx触媒20は、該吸
蔵還元型NOx触媒20に流入する排気の酸素濃度が低
下したときは吸収していた窒素酸化物(NOx)を放出
する。その際、排気中に炭化水素(HC)や一酸化炭素
(CO)等の還元成分が存在していれば、吸蔵還元型N
Ox触媒20は、該吸蔵還元型NOx触媒20から放出さ
れた窒素酸化物(NOx)を窒素(N2)に還元せしめる
ことができる。
【0059】尚、吸蔵還元型NOx触媒20のNOx吸放
出作用については明らかにされていない部分もあるが、
おおよそ以下のようなメカニズムによって行われている
と考えられる。
【0060】先ず、吸蔵還元型NOx触媒20では、該
吸蔵還元型NOx触媒20に流入する排気の空燃比がリ
ーン空燃比となって排気中の酸素濃度が高まると、図2
(A)に示されるように、排気中の酸素(O2)がO2 -
またはO2-の形で白金(Pt)の表面上に付着する。排
気中の一酸化窒素(NO)は、白金(Pt)の表面上で
2 -またはO2-と反応して二酸化窒素(NO2)を形成
する(2NO+O2→2NO2)。二酸化窒素(NO2
は、白金(Pt)の表面上で更に酸化され、硝酸イオン
(NO3 -)の形で吸蔵還元型NOx触媒20に吸収され
る。尚、吸蔵還元型NOx触媒20に吸収された硝酸イ
オン(NO3 -)は、酸化バリウム(BaO)と結合して
硝酸バリウム(Ba(NO32)を形成する。
【0061】このように吸蔵還元型NOx触媒20に流
入する排気の空燃比がリーン空燃比であるときは、排気
中の窒素酸化物(NOx)が硝酸イオン(NO3-)とし
て吸蔵還元型NOx触媒20に吸収される。
【0062】上記したようなNOx吸収作用は、流入排
気の空燃比がリーン空燃比であり、且つ吸蔵還元型NO
x触媒20のNOx吸収能力が飽和しない限り継続され
る。従って、吸蔵還元型NOx触媒20に流入する排気
の空燃比がリーン空燃比であるときは、吸蔵還元型NO
x触媒20のNOx吸収能力が飽和しない限り、排気中の
窒素酸化物(NOx)が吸蔵還元型NOx触媒20に吸収
され、排気中から窒素酸化物(NOx)が除去されるこ
とになる。
【0063】これに対して、吸蔵還元型NOx触媒20
では、該吸蔵還元型NOx触媒20に流入する排気の酸
素濃度が低下すると、白金(Pt)の表面上において二
酸化窒素(NO2)の生成量が減少するため、酸化バリ
ウム(BaO)と結合していた硝酸イオン(NO3 -)が
逆に二酸化窒素(NO2)や一酸化窒素(NO)となっ
て吸蔵還元型NOx触媒20から離脱する。
【0064】その際、排気中に炭化水素(HC)や一酸
化炭素(CO)等の還元成分が存在していれば、それら
の還元成分が白金(Pt)上の酸素(O2 -またはO2-
と部分的に反応して活性種を形成する。この活性種は、
吸蔵還元型NOx触媒20から放出された二酸化窒素
(NO2)や一酸化窒素(NO)を窒素(N2)に還元せ
しめることになる。
【0065】従って、吸蔵還元型NOx触媒20に流入
する排気の空燃比が理論空燃比又はリッチ空燃比となっ
て排気中の酸素濃度が低下するとともに還元剤の濃度が
高まると、吸蔵還元型NOx触媒20に吸収されていた
窒素酸化物(NOx)が放出及び還元され、以て吸蔵還
元型NOx触媒20のNOx吸収能力が再生されることに
なる。
【0066】ところで、内燃機関1が希薄燃焼運転され
ている場合は、内燃機関1から排出される排気の空燃比
がリーン雰囲気となり排気の酸素濃度が高くなるため、
排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)が吸蔵還元型N
Ox触媒20に吸収されることになるが、内燃機関1の
希薄燃焼運転が長期間継続されると、吸蔵還元型NOx
触媒20のNOx吸収能力が飽和し、排気中の窒素酸化
物(NOx)が吸蔵還元型NOx触媒20にて除去されず
に大気中へ放出されてしまう。
【0067】特に、内燃機関1のようなディーゼル機関
では、大部分の運転領域においてリーン空燃比の混合気
が燃焼され、それに応じて大部分の運転領域において排
気の空燃比がリーン空燃比となるため、吸蔵還元型NO
x触媒20のNOx吸収能力が飽和し易い。
【0068】従って、内燃機関1が希薄燃焼運転されて
いる場合は、吸蔵還元型NOx触媒20のNOx吸収能力
が飽和する前に吸蔵還元型NOx触媒20に流入する排
気中の酸素濃度を低下させるとともに還元剤の濃度を高
め、吸蔵還元型NOx触媒20に吸収された窒素酸化物
(NOx)を放出及び還元させる必要がある。
【0069】これに対し、本実施の形態に係る内燃機関
の排気浄化装置は、吸蔵還元型NOx触媒20より上流
の排気通路を流通する排気中に還元剤たる燃料(軽油)
を添加する還元剤供給機構を備え、この還元剤供給機構
から排気中へ燃料を添加することにより、吸蔵還元型N
Ox触媒20に流入する排気の酸素濃度を低下させると
ともに還元剤の濃度を高めるようにした。
【0070】還元剤供給機構は、図1に示されるよう
に、その噴孔が排気枝管18内に臨むよう内燃機関1の
シリンダヘッドに取り付けられ、所定の開弁圧以上の燃
料が印加されたときに開弁して燃料を噴射する還元剤噴
射弁28と、前述した燃料ポンプ6から吐出された燃料
を前記還元剤噴射弁28へ導く還元剤供給路29と、こ
の還元剤供給路29の途中に設けられ該還元剤供給通路
29内を流通する燃料の流量を調整する流量調整弁30
と、この流量調整弁30より上流の還元剤供給路29に
設けられて該還元剤供給路29内の燃料の流通を遮断す
る遮断弁31と、前記流量調整弁30より上流の還元剤
供給路29に取り付けられ該還元剤供給路29内の圧力
に対応した電気信号を出力する還元剤圧力センサ32
と、を備えている。
【0071】尚、還元剤噴射弁28は、該還元剤噴射弁
28の噴孔が排気枝管18におけるEGR通路25との
接続部位より下流であって、排気枝管18における4つ
の枝管の集合部に最も近い気筒2の排気ポートに突出す
るとともに、排気枝管18の集合部へ向くようシリンダ
ヘッドに取り付けられることが好ましい。
【0072】これは、還元剤噴射弁28から噴射された
還元剤(未燃の燃料成分)がEGR通路25へ流入する
のを防止するとともに、還元剤が排気枝管18内に滞る
ことなく遠心過給機のタービンハウジング15bへ到達
するようにするためである。
【0073】尚、図1に示す例では、内燃機関1の4つ
の気筒2のうち1番(#1)気筒2が排気枝管18の集
合部と最も近い位置にあるため、1番(#1)気筒2の
排気ポートに還元剤噴射弁28が取り付けられている
が、1番(#1)気筒2以外の気筒2が排気枝管18の
集合部と最も近い位置にあるときは、その気筒2の排気
ポートに還元剤噴射弁28が取り付けられるようにす
る。
【0074】また、前記還元剤噴射弁28は、シリンダ
ヘッドに形成された図示しないウォータージャケットを
貫通、あるいはウォータージャケットに近接して取り付
けられるようにし、前記ウォータージャケットを流通す
る冷却水を利用して還元剤噴射弁28が冷却されるよう
にしてもよい。
【0075】このような還元剤供給機構では、流量調整
弁30が開弁されると、燃料ポンプ6から吐出された高
圧の燃料が還元剤供給路29を介して還元剤噴射弁28
へ印加される。そして、還元剤噴射弁28に印加される
燃料の圧力が開弁圧以上に達すると、該還元剤噴射弁2
8が開弁して排気枝管18内へ還元剤としての燃料が噴
射される。
【0076】還元剤噴射弁28から排気枝管18内へ噴
射された還元剤は、排気枝管18の上流から流れてきた
排気ととともにタービンハウジング15bへ流入する。
タービンハウジング15b内に流入した排気と還元剤と
は、タービンホイールの回転によって撹拌されて均質に
混合され、リッチ空燃比の排気を形成する。
【0077】このようにして形成されたリッチ空燃比の
排気は、タービンハウジング15bから排気管19を介
して吸蔵還元型NOx触媒20に流入し、吸蔵還元型N
Ox触媒20に吸収されていた窒素酸化物(NOx)を放
出させつつ窒素(N2)に還元することになる。
【0078】その後、流量調整弁30が閉弁されて燃料
ポンプ6から還元剤噴射弁28への還元剤の供給が遮断
されると、還元剤噴射弁28に印加される燃料の圧力が
前記開弁圧未満となり、その結果、還元剤噴射弁28が
閉弁し、排気枝管18内への還元剤の添加が停止される
ことになる。
【0079】以上述べたように構成された内燃機関1に
は、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット
(ECU:Electronic Control Unit)35が併設され
ている。このECU35は、内燃機関1の運転条件や運
転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユ
ニットである。
【0080】ECU35には、コモンレール圧センサ4
a、エアフローメータ11、吸気温度センサ12、吸気
管圧力センサ17、空燃比センサ23、排気温度センサ
24、還元剤圧力センサ32、クランクポジションセン
サ33、水温センサ34、アクセル開度センサ36等の
各種センサが電気配線を介して接続され、上記した各種
センサの出力信号がECU35に入力されるようになっ
ている。
【0081】一方、ECU35には、燃料噴射弁3、吸
気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエー
タ22、EGR弁26、流量調整弁30、遮断弁31等
が電気配線を介して接続され、上記した各部をECU3
5が制御することが可能になっている。
【0082】ここで、ECU35は、図3に示すよう
に、双方向性バス350によって相互に接続された、C
PU351と、ROM352と、RAM353と、バッ
クアップRAM354と、入力ポート356と、出力ポ
ート357とを備えるとともに、前記入力ポート356
に接続されたA/Dコンバータ(A/D)355を備え
ている。
【0083】前記入力ポート356は、クランクポジシ
ョンセンサ33のようにデジタル信号形式の信号を出力
するセンサの出力信号を入力し、それらの出力信号をC
PU351やRAM353へ送信する。
【0084】前記入力ポート356は、コモンレール圧
センサ4a、エアフローメータ11、吸気温度センサ1
2、吸気管圧力センサ17、空燃比センサ23、排気温
度センサ24、還元剤圧力センサ32、水温センサ3
4、アクセル開度センサ36、等のように、アナログ信
号形式の信号を出力するセンサのA/D355を介して
入力し、それらの出力信号をCPU351やRAM35
3へ送信する。
【0085】前記出力ポート357は、燃料噴射弁3、
吸気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエ
ータ22、EGR弁26、流量調整弁30、遮断弁31
等と電気配線を介して接続され、CPU351から出力
される制御信号を、前記した燃料噴射弁3、吸気絞り用
アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエータ22、
EGR弁26、流量調整弁30、あるいは遮断弁31へ
送信する。
【0086】前記ROM352は、燃料噴射弁3を制御
するための燃料噴射制御ルーチン、吸気絞り弁13を制
御するための吸気絞り制御ルーチン、排気絞り弁21を
制御するための排気絞り制御ルーチン、EGR弁26を
制御するためのEGR制御ルーチン、吸蔵還元型NOx
触媒20に吸収された窒素酸化物(NOx)を浄化する
ためのNOx浄化制御ルーチン、吸蔵還元型NOx触媒2
0の酸化物による被毒を解消するための被毒解消制御ル
ーチン等のアプリケーションプログラムを記憶してい
る。
【0087】前記ROM352は、上記したアプリケー
ションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶して
いる。前記制御マップは、例えば、内燃機関1の運転状
態と基本燃料噴射量(基本燃料噴射時間)との関係を示
す燃料噴射量制御マップ、内燃機関1の運転状態と基本
燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マップ、
内燃機関1の運転状態と吸気絞り弁13の目標開度との
関係を示す吸気絞り弁開度制御マップ、内燃機関1の運
転状態と排気絞り弁21の目標開度との関係を示す排気
絞り弁開度制御マップ、内燃機関1の運転状態とEGR
弁26の目標開度との関係を示すEGR弁開度制御マッ
プ、内燃機関1の運転状態と還元剤の目標添加量(もし
くは、排気の目標空燃比)との関係を示す還元剤添加量
制御マップ、還元剤の目標添加量と流量調整弁30の開
弁時間との関係を示す流量調整弁制御マップ等である。
【0088】前記RAM353は、各センサからの出力
信号やCPU351の演算結果等を記憶する。前記演算
結果は、例えば、クランクポジションセンサ33がパル
ス信号を出力する時間的な間隔に基づいて算出される機
関回転数である。これらのデータは、クランクポジショ
ンセンサ33がパルス信号を出力する都度、最新のデー
タに書き換えられる。
【0089】前記バックアップRAM354は、内燃機
関1の運転停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモ
リである。
【0090】前記CPU351は、前記ROM352に
記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作し
て、燃料噴射弁制御、吸気絞り制御、排気絞り制御、E
GR制御、NOx浄化制御、被毒解消制御等を実行す
る。
【0091】例えば、燃料噴射弁制御では、CPU35
1は、先ず、燃料噴射弁3から噴射される燃料量を決定
し、次いで燃料噴射弁3から燃料を噴射する時期を決定
する。
【0092】燃料噴射量を決定する場合は、CPU35
1は、RAM353に記憶されている機関回転数とアク
セル開度センサ36の出力信号(アクセル開度)とを読
み出す。CPU351は、燃料噴射量制御マップへアク
セスし、前記機関回転数及び前記アクセル開度に対応し
た基本燃料燃料噴射量(基本燃料噴射時間)を算出す
る。CPU351は、エアフローメータ11、吸気温度
センサ12、水温センサ34等の出力信号値等に基づい
て前記基本燃料噴射時間を補正し、最終的な燃料噴射時
間を決定する。
【0093】燃料噴射時期を決定する場合は、CPU3
51は、燃料噴射開始時期制御マップへアクセスし、前
記機関回転数及び前記アクセル開度に対応した基本燃料
噴射時期を算出する。CPU351は、エアフローメー
タ11、吸気温度センサ12、水温センサ34等の出力
信号値をパラメータとして前記基本燃料噴射時期を補正
し、最終的な燃料噴射時期を決定する。
【0094】燃料噴射時間と燃料噴射時期とが決定され
ると、CPU351は、前記燃料噴射時期とクランクポ
ジションセンサ33の出力信号とを比較し、前記クラン
クポジションセンサ33の出力信号が前記燃料噴射開始
時期と一致した時点で燃料噴射弁3に対する駆動電力の
印加を開始する。CPU351は、燃料噴射弁3に対す
る駆動電力の印加を開始した時点からの経過時間が前記
燃料噴射時間に達した時点で燃料噴射弁3に対する駆動
電力の印加を停止する。
【0095】尚、燃料噴射制御において内燃機関1の運
転状態がアイドル運転状態にある場合は、CPU351
は、水温センサ34の出力信号値や、車室内用空調装置
のコンプレッサのようにクランクシャフトの回転力を利
用して作動する補機類の作動状態等をパラメータとして
内燃機関1の目標アイドル回転数を算出する。そして、
CPU351は、実際のアイドル回転数が目標アイドル
回転数と一致するよう燃料噴射量をフィードバック制御
する。
【0096】また、吸気絞り制御では、CPU351
は、例えば、RAM353に記憶されている機関回転数
とアクセル開度とを読み出す。CPU351は、吸気絞
り弁開度制御マップへアクセスし、機関回転数及びアク
セル開度に対応した目標吸気絞り弁開度を算出する。C
PU351は、前記目標吸気絞り弁開度に対応した駆動
電力を吸気絞り用アクチュエータ14に印加する。その
際、CPU351は、吸気絞り弁13の実際の開度を検
出して、実際の吸気絞り弁13の開度と目標吸気絞り弁
開度との差分に基づいて前記吸気絞り用アクチュエータ
14をフィードバック制御するようにしてもよい。
【0097】また、排気絞り制御では、CPU351
は、例えば、内燃機関1が冷間始動後の暖機運転状態に
ある場合や、車室内用ヒータが作動状態にある場合など
に排気絞り弁21を閉弁方向へ駆動すべく排気絞り用ア
クチュエータ22を制御する。
【0098】この場合、内燃機関1の負荷が増大し、そ
れに対応して燃料噴射量が増量されることなる。その結
果、内燃機関1の発熱量が増加し、内燃機関1の暖機が
促進されるとともに、車室内用ヒータの熱源が確保され
る。
【0099】次に、NOx浄化制御では、CPU351
は、吸蔵還元型NOx触媒20に流入する排気の空燃比
を比較的に短い周期でスパイク的(短時間)にリッチ空
燃比とする、リッチスパイク制御を実行する。
【0100】リッチスパイク制御では、CPU351
は、所定の周期毎にリッチスパイク制御実行条件が成立
しているか否かを判別する。このリッチスパイク制御実
行条件としては、例えば、吸蔵還元型NOx触媒20が
活性状態にあるか、排気温度センサ24の出力信号値
(排気温度)が所定の上限値以下であるか、被毒解消制
御が実行されていないか、等の条件を例示することがで
きる。
【0101】上記したようなリッチスパイク制御実行条
件が成立していると判定された場合は、CPU351
は、還元剤噴射弁28からスパイク的に還元剤たる燃料
を噴射させるべく流量調整弁30を制御することによ
り、吸蔵還元型NOx触媒20に流入する排気の空燃比
を一時的に所定の目標リッチ空燃比とする。
【0102】具体的には、CPU351は、RAM35
3に記憶されている機関回転数、アクセル開度センサ3
6の出力信号(アクセル開度)、エアフローメータ11
の出力信号値(吸入空気量)、燃料噴射量等を読み出
す。更に、CPU351は、前記した機関回転数とアク
セル開度と吸入空気量と燃料噴射量とをパラメータとし
てROM352の還元剤添加量制御マップへアクセス
し、排気の空燃比を予め設定された目標リッチ空燃比と
する上で必要となる還元剤の添加量(目標添加量)を算
出する。
【0103】続いて、CPU351は、前記目標添加量
をパラメータとしてROM352の流量調整弁制御マッ
プへアクセスし、還元剤噴射弁28から目標添加量の還
元剤を噴射させる上で必要となる流量調整弁30の開弁
時間(目標開弁時間)を算出する。
【0104】流量調整弁30の目標開弁時間が算出され
ると、CPU351は、流量調整弁30を開弁させる。
この場合、燃料ポンプ6から吐出された高圧の燃料が還
元剤供給路29を介して還元剤噴射弁28へ供給される
ため、還元剤噴射弁28に印加される燃料の圧力が開弁
圧以上に達し、還元剤噴射弁28が開弁する。
【0105】CPU351は、流量調整弁30を開弁さ
せた時点から前記目標開弁時間が経過すると、流量調整
弁30を閉弁させる。この場合、燃料ポンプ6から還元
剤噴射弁28への還元剤の供給が遮断されるため、還元
剤噴射弁28に印加される燃料の圧力が開弁圧未満とな
り、還元剤噴射弁28が閉弁する。
【0106】このように流量調整弁30が目標開弁時間
だけ開弁されると、目標添加量の燃料が還元剤噴射弁2
8から排気枝管18内へ噴射されることになる。そし
て、還元剤噴射弁28から噴射された還元剤は、排気枝
管18の上流から流れてきた排気と混ざり合って目標リ
ッチ空燃比の混合気を形成して吸蔵還元型NOx触媒2
0に流入する。
【0107】この結果、吸蔵還元型NOx触媒20に流
入する排気の空燃比は、比較的に短い周期で「リーン」
と「スパイク的な目標リッチ空燃比」とを交互に繰り返
すことになり、以て、吸蔵還元型NOx触媒20が窒素
酸化物(NOx)の吸収と放出・還元とを交互に短周期
的に繰り返すことになる。
【0108】また、EGR制御では、CPU351は、
RAM353に記憶されている機関回転数、水温センサ
34の出力信号(冷却水温度)、アクセル開度センサ3
6の出力信号(アクセル開度)等を読み出し、EGR制
御の実行条件が成立しているか否かを判別する。
【0109】上記したEGR制御実行条件としては、冷
却水温度が所定温度以上にある、内燃機関1が始動時か
ら所定時間以上連続して運転されている、アクセル開度
の変化量が正値である等の条件を例示することができ
る。
【0110】上記したようなEGR制御実行条件が成立
していると判定した場合は、CPU351は、機関回転
数とアクセル開度とをパラメータとしてEGR弁開度制
御マップへアクセスし、前記機関回転数及び前記アクセ
ル開度に対応した目標EGR弁開度を算出する。CPU
351は、前記目標EGR弁開度に対応した駆動電力を
EGR弁26に印加する。一方、上記したようなEGR
制御実行条件が成立していないと判定した場合は、CP
U351は、EGR弁26を全閉状態に保持すべく制御
する。
【0111】ここで、本発明においては、内燃機関1の
始動直後等でNOx触媒20が活性温度に達していない
ときに、吸気中のEGRガス割合を調整して排気中の有
害物質を低減し、更に、NOx触媒20を早期に温度上
昇させることとした。
【0112】以下、本発明に係るEGR制御について述
べる。
【0113】内燃機関1の始動直後はNOx触媒20が
活性温度に達していないため、NOx触媒20が機能し
ていない。
【0114】このような状態においては、排気中のNO
xは浄化されずにNOx触媒20を通過し、大気中に放出
されることになる。
【0115】ここで、NOx触媒20の温度を早期に上
昇させる手段として、内燃機関1の膨張行程中に燃料を
副次的に噴射させる副噴射(ポスト噴射)を行うことが
有効である。このように膨張行程で燃料を噴射させるの
は、圧縮行程中に行う燃料噴射は機関出力を上昇させ運
転状態が悪化する虞があるためである。副噴射により噴
射された燃料は気筒2内で燃焼し気筒2内のガス温度を
上昇させる。温度が上昇したガスは排気となって排気管
19を通りNOx触媒20に到達し、NOx触媒20の温
度を上昇させる。このように副噴射を用いるとNOx触
媒の温度を早期に上昇させることができる。
【0116】副噴射の量及び噴射時期は、アクセル開度
と機関回転数と副噴射量又は副噴射時期との関係を予め
マップ化しておきROM352に記憶させておけば、そ
のマップとアクセル開度と機関回転数とから算出するこ
とができる。更に、パラメータとして内燃機関1の冷却
水温度を加えてもよい。
【0117】しかし、NOx触媒20の温度が上昇し、
触媒の活性温度に達するまでにはある程度の時間が必要
となる。この間に排出されるNOxは浄化されずにNOx
触媒20を通過し、大気中へと放出される。そこで、こ
の間のNOx排出量自体を低減する必要が生じる。
【0118】NOx排出量を低減する手段としてEGR
の使用が挙げられる。図4は、吸気中のEGRガス割合
とNOx排出量との関係を求めた図である。この図か
ら、EGRガス割合が大きいほどNOx排出量が減少す
ることが判る。しかし、EGRガスとなって再循環する
排気ガスは、NOx触媒20を加熱することなく気筒2
内へ吸入される。この間にEGRガスの温度は低下する
ので、EGRガス割合が大きいほどNOx触媒20に到
達する排気の温度は低くなり、NOx触媒20を早期に
温度上昇させるという当初の目的に反することとなる。
【0119】このように、NOxの排出量を低減すると
いう点においては、吸気中のEGRガス割合は大きいほ
ど良いが、NOx触媒20の早期温度上昇という点にお
いては、EGRガス割合は小さいほど良い。
【0120】また、吸気絞り弁13を使用すると、内燃
機関1に吸入される新気量を調整することができ、空燃
比制御が容易に行えるため排気浄化に有効である。しか
し、吸気絞り弁13によって内燃機関1に吸入される新
気の量が制限され気筒2内の圧力が低くなるために、内
燃機関の圧縮行程における圧縮圧力が上昇せず、失火す
る虞がある。図5は、吸気中のEGRガス割合と気筒2
内の圧縮圧力との関係を求めた図である。この図から、
EGRガス割合が大きいほど圧縮圧力が高くなることが
判る。即ち、EGRガスを吸入させると気筒2内の圧力
低下を抑制し、圧縮圧力を増加させ、失火を抑制するこ
とができる。
【0121】一方、図6は吸気中のEGRガス割合と未
燃炭化水素量(THC:Total Hydorocarbons)との関係
を求めた図である。吸気中のEGRガス割合が大きくな
ると吸気中の新気の割合が小さくなるために失火の原因
となりTHC排出量が増加する。反対に排気中のEGR
ガス割合を小さくすると、吸気絞り弁13を使用してい
る場合には、圧縮圧力が低下するために失火の原因とな
りTHC排出量が増加する。
【0122】このように、内燃機関1に吸入された吸気
中のEGRガス割合は、排気中のガス成分及びNOx触
媒20の温度上昇に影響する。
【0123】そこで、排気中の有害成分の低減及びNO
x触媒20の早期温度上昇を実現するための最適なEG
Rガス割合を求めることが重要となる。
【0124】本発明においては、最適なEGRガス割合
を定め、その割合となるようにEGR制御を行い上記問
題を解決した。
【0125】ここで、実験により求められた図4乃至図
6に基づいて、最適なEGRガス割合は、吸気中の10
パーセント以下とするのが好ましい。このような割合に
することにより、NOxの排出を抑制することができ、
必要とされる圧縮圧力を確保することができ、THCの
排出を抑制することができる。
【0126】本実施の形態に係るEGR制御では、CP
U351は、内燃機関1の吸入新気量をパラメータとし
てEGR弁26の開度をフィードバック制御し、吸入新
気量及びEGRガス量を調整する。
【0127】EGR弁フィードバック制御では、例え
ば、CPU351は、アクセル開度や機関回転数等をパ
ラメータとして内燃機関1の目標吸入新気量を決定す
る。その際、アクセル開度と機関回転数と目標吸入新気
量との関係を予めマップ化しておき、そのマップとアク
セル開度と機関回転数とから目標吸入新気量が算出され
る。
【0128】また、上記したようにエミッションの要求
から吸気中のEGRガス割合が、10パーセント以下と
なるようにEGRガス量及び吸入新気量を調整すること
が好ましい。そこで、CPU351は、算出された目標
吸入新気量に基づいて吸気中のEGRガス割合が10パ
ーセント以下となるような目標EGRガス量を算出す
る。
【0129】ここで、EGR弁26及び吸気絞り弁13
の開弁変化量と内燃機関1に吸入されるEGRガス量と
の関係を予め実験により求めてマップ化しROM352
に記憶させておけば、目標EGRガス量に基づいてEG
R弁26及び吸気絞り弁13の開弁量を補正するための
開弁補正量を算出することができる。更に、パラメータ
として内燃機関1の冷却水温度を加えてもよい。
【0130】CPU351は、前記算出された開弁補正
量に基づいてEGR弁26及び吸気絞り弁13の開弁量
を変更しEGRガス量及び吸入新気量を調整する。
【0131】上記した手順により目標吸入新気量及び目
標EGRガス量が決定されると、CPU351は、RA
M353に記憶されたエアフローメータ11の出力信号
値(実際の吸入新気量)を読み出し、実際の吸入新気量
と目標吸入新気量とを比較する。
【0132】前記した実際の吸入新気量が目標吸入新気
量より少ない場合には、CPU351は、EGR弁26
を所定量閉弁させ、吸気絞り弁13を所定量開弁させ
る。この場合、EGR通路25から吸気枝管8へ流入す
るEGRガス量が減少し、それに応じて内燃機関1の気
筒2内に吸入されるEGRガス量が減少することにな
る。その結果、内燃機関1の気筒2内に吸入される新気
の量は、EGRガスが減少した分だけ増加する。
【0133】一方、実際の吸入新気量が目標吸入新気量
より多い場合には、CPU351は、EGR弁26を所
定量開弁させ、吸気絞り弁13を所定量閉弁させる。こ
の場合、EGR通路25から吸気枝管8へ流入するEG
Rガス量が増加し、それに応じて内燃機関1の気筒2内
に吸入されるEGRガス量が増加する。この結果、内燃
機関1の気筒2内に吸入される新気の量は、EGRガス
が増加した分だけ減少する。
【0134】以上のようにEGRガス量と吸入新気量を
調整することにより吸気中のEGRガス割合を10パー
セント以下に調整することができる。
【0135】次に、本実施の形態の制御フローについて
説明する。
【0136】図7は、本実施の形態に係るNOx触媒昇
温及びEGR制御のフローチャート図である。
【0137】ステップ101では、RAM353に記憶
されているアクセル開度や機関回転数のデータの読み込
みが行われる。
【0138】ステップ102では、RAM353に記憶
されている冷却水温度、排気温度等のデータの読み込み
が行われる。
【0139】ステップ103では、NOx触媒20の床
温が所定温度(例えば300℃)以下であり、且つ、内
燃機関1の冷却水温度が所定温度(例えば60℃)以下
であるか否かの判定を行う。ここでは、副噴射によるN
Ox触媒20の昇温及びEGRガス割合を所定割合以下
にする必要があるか否かの判定が行われる。
【0140】ここで、NOx触媒20の床温は排気温度
センサ24の出力値を代用する。
【0141】この条件を満たしている場合はステップ1
05へ進み、満たしていない場合は、ステップ104へ
進む。
【0142】ステップ104では、NOx触媒20が活
性温度に達しているか又は内燃機関1が暖機された状態
なので、通常どおりの燃料噴射制御及びEGR制御が行
われる。即ち、NOx触媒20を早期昇温するための制
御は行われない。
【0143】ステップ105では、NOx触媒20が活
性温度に達していないで且つ内燃機関1が暖機されてい
ない状態なので、NOx触媒20を早期に活性温度まで
昇温させるための制御が開始される。
【0144】ステップ106では、副噴射及びEGRガ
ス割合を所定割合以下にするEGR制御が行われる。N
Ox触媒20の早期昇温が図られ、また、NOx、THC
等の有害ガス成分の発生が抑制される。
【0145】このようにして、NOx触媒20及び内燃
機関1の状態に基づいて、EGRガス割合を変更するこ
とができる。
【0146】また、NOx触媒20が活性温度に達して
いないときには、EGRガス割合を所定値以下に調整す
ることにより、NOx、THC等の有害ガス成分の発生
を抑制することができる。
【0147】さらに、EGRクーラ等を通過するEGR
ガス量を減少させるので、EGRガスが不要に冷却され
ることなくNOx触媒20の早期暖機が可能となるの
で、内燃機関1の始動直後においてもNOxを早期に浄
化することができる。
【0148】このようにしてEGRガス割合に対応した
空燃比制御を行うことができ、排気エミッションの悪化
を防止することができる
【0149】
【発明の効果】本発明によれば、吸気中のEGRガス割
合を10パーセント以下に調整し、排気の温度を上昇さ
せて排気浄化装置を早期に温度上昇させつつ排気中の有
害成分を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置を適用
する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図であ
る。
【図2】(A)は、吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸収メ
カニズムを説明する図である。(B)は、吸蔵還元型N
Ox触媒のNOx放出メカニズムを説明する図である。
【図3】 ECUの内部構成を示すブロック図である。
【図4】 排気中のEGRガス割合とNOx排出量との
関係を示す図である。
【図5】 排気中のEGRガス割合と気筒内の圧縮圧力
との関係を示す図である。
【図6】 排気中のEGRガス割合と未燃炭化水素量と
の関係を示す図である。
【図7】 本発明に係るNOx触媒昇温制御及びEGR
制御のフローチャート図である。 1・・・・内燃機関 2・・・・気筒 3・・・・燃料噴射弁 4・・・・コモンレール 5・・・・燃料供給管 6・・・・燃料ポンプ 18・・・排気枝管 19・・・排気管 20・・・吸蔵還元型NOx触媒 21・・・排気絞り弁 23・・・空燃比センサ 25・・・EGR通路 26・・・EGR弁 27・・・EGRクーラ 28・・・還元剤噴射弁 29・・・還元剤供給路 30・・・流量調整弁 31・・・遮断弁 32・・・還元剤圧力センサ 33・・・クランクポジションセンサ 34・・・水温センサ 35・・・ECU 351・・CPU 352・・ROM 353・・RAM 354・・バックアップRAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/24 F01N 3/24 S 3G301 F02D 9/02 S 4D048 F02D 9/02 301Z 301 21/08 301A 21/08 301 301B 41/06 310 41/06 310 41/38 B 41/38 45/00 314B 45/00 314 F02M 25/07 550R F02M 25/07 550 570J 570 570D 570E B01D 53/36 101A (72)発明者 曲田 尚史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小林 正明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 柴田 大介 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 根上 秋彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小田 富久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 原田 泰生 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大坪 康彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 青山 太郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G062 AA01 AA05 AA06 BA05 BA06 DA09 EA10 ED08 FA08 GA01 GA04 GA06 GA08 GA09 GA15 GA17 GA22 3G065 AA01 AA03 AA10 GA01 GA05 GA09 GA10 GA12 GA18 GA27 GA41 GA46 3G084 AA01 AA03 BA05 BA13 BA19 BA20 CA01 DA10 EB02 EB16 EC02 FA07 FA10 FA20 FA33 3G091 AA02 AA10 AA11 AA12 AA18 AA28 AB05 AB06 BA03 BA11 BA14 BA32 BA33 CA13 CA18 CB02 CB03 CB07 CB08 DA01 DA02 DB10 DC01 EA00 EA01 EA05 EA06 EA07 EA15 EA16 EA17 EA30 EA31 EA34 FA02 FA04 FA06 FA12 FB02 FB10 FB11 FB12 FC07 GB01X GB02W GB03W GB04W GB05W GB06W GB10X GB16X HA37 HB05 HB06 3G092 AA02 AA17 AA18 AB03 BA01 BB02 BB13 DC03 DC12 DE02S DG08 EA05 EA17 EC02 FA17 GA01 GA02 HA01Z HA04Z HA06X HB01X HD07X HE01Z HE04Z 3G301 HA02 HA06 HA11 HA13 JA25 KA01 LA03 NA08 NC01 NC04 ND02 NE13 PA01Z PA10Z PD15A PE01Z PE04Z PE08Z PF03Z 4D048 AA06 AB02 AC02 BA15X BA30X CA01 DA01 DA02 EA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素過剰状態の混合気を燃焼可能とする希
    薄燃焼式の内燃機関と、 前記内燃機関の排気通路に設けられ、排気中の有害成分
    を浄化する排気浄化触媒と、 前記車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 前記内燃機関へ機関出力のための燃料が主噴射された後
    の機関出力とはならない時期に再度燃料を噴射させる副
    噴射手段と、 前記運転状態検出手段により検出された車両の運転状態
    に基づいて前記副噴射手段の実行の可否を判定する燃料
    添加判定手段と、 前記内燃機関の吸気系に排気の一部を再循環させるEG
    R装置と、 を具備し、 前記排気浄化触媒が活性温度に達していなく、且つ、前
    記内燃機関が暖機されていないときには、副噴射を行う
    とともにEGRガス割合を10パーセント以下に制御し
    てEGRガスを導入することを特徴とする内燃機関の排
    気浄化装置。
  2. 【請求項2】前記内燃機関に吸入される新気の量を調整
    する吸気絞り弁を具備し、EGR制御を行うとともに吸
    気絞り弁の閉弁制御を行うことを特徴とする請求項1に
    記載の内燃機関の排気浄化装置。
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