JP3695220B2 - 蓋開閉装置及び蓋開閉装置を備えた電子機器 - Google Patents

蓋開閉装置及び蓋開閉装置を備えた電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、収納対象物として、例えば、バッテリーパックや乾電池等の携帯用電源、或いは、テープカセットやディスクカセット等の記録用媒体、その他の物品を着脱可能に収納できるようにした電子機器に関し、特に、これらの収納対象物が収納される対象物収納部の開口部を開閉する蓋体の蓋開閉装置及び当該蓋開閉装置を備えた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、バッテリーパックを携帯用電源として用いて、このバッテリーパックを収納対象物として着脱可能に収納できるようにした電子機器としては、例えば、電子式デジタルスチルカメラ(以下「デジタルスチルカメラ」という。)等が知られている。このデジタルスチルカメラは、像を光として捕らえるレンズ部と、このレンズ部を通過してきた光の像を電気信号(デジタル信号)に変換する光電変換部と、そのデジタル信号を処理する信号処理部等を有し、写真を撮るカメラとしての基本性能に加えて、撮ったその場ですぐ再生できる等の機能を備えている。
【0003】
図16A〜Cは、このデジタルスチルカメラの要部を示すもので、バッテリーパック1が着脱可能に収納されるバッテリー収納部2及び、このバッテリー収納部2の開口部2aを開閉する蓋体3が現されている。バッテリー収納部2は、デジタルスチルカメラの機器本体4の一側に設けられており、その開口部2aは機器本体4の下面に設定されている。このバッテリー収納部2の開口部2aは、機器本体4に取り付けられた蓋体3によって開閉可能とされている。この蓋体3は、機器本体4に対して回動可能に支持されていると共に前後方向へ所定量だけ摺動可能に構成されている。
【0004】
また、蓋体3には、この蓋体3が誤って開かれるのを防止するための蓋ロック機構が設けられている。この蓋ロック機構は、蓋体3に摺動可能に支持された摺動部材を有し、この摺動部材にはボタン部5とロック部とが設けられている。摺動部材のボタン部5は、蓋体3を貫通して下面側に突出されて外部から摺動操作が可能とされている。このボタン部5を操作して摺動部材をスライド動作させることにより、ロック部がロック位置とアンロック位置とに切り換えられる。
【0005】
このような構成を有する蓋開閉装置の開閉動作は、図16A〜Cに示すようにして行われる。図16Aは、バッテリー収納部2の開口部2aが蓋体3によって閉じられている状態、同図Bは、蓋体3を開放操作した後バッテリーパック1を開口部2aから挿入する状態、同図Cは、バッテリー収納部2にバッテリーパック1を収納した後蓋体3を閉じる状態を示すそれぞれ説明図である。
【0006】
蓋体3を開放操作する場合には、図16Aに示すように、蓋体3の下面凹部内に突出された摺動部材のボタン部5を、矢印S1で示すように横方向にスライド動作させる。その結果、摺動部材のロック部がアンロック位置に移動し、蓋体3の面方向(機器本体4の底面と同じ水平方向)における前方へのスライド動作が可能となる。そこで、同図Aにおいて矢印S2で示すように、蓋体3を機器本体4の前方へ所定量だけスライドさせる。これにより、蓋体3の回動操作が可能となる。そこで、同図Aにおいて矢印S3で示すように、蓋体3を前側に倒すように回動させる。その結果、同図Bに示すように、開口部2aが開かれてバッテリー収納部2が露出される。
【0007】
この開口部2aにバッテリーパック1の挿入側を臨ませ、同図Bにおいて矢印S4で示すように、バッテリーパック1をバッテリー収納部2内に挿入する。これにより、バッテリーパック1が機器本体4内の所定位置に収納される。
【0008】
次に、蓋体3を閉じる場合について説明する。この場合は、同図Cに示すように、まず、蓋体3を矢印S5のように回動させ、機器本体4の底面と同一平面上に移動させる。このとき、蓋体3の先端部は機器本体4の前面よりも所定量だけ前方へ突出されている。次に、同図Cにおいて矢印S6で示す方向に蓋体3を押圧して機器本体4側にスライドさせる。これにより、蓋体3が閉じられて同図Aに示す状態に戻り、バッテリー収納部2の開口部2aが蓋体3によって閉じられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の蓋開閉装置においては、蓋体3を開くためにその蓋体3を摺動させる方向と、この蓋体3の誤った開放操作を防止するために設けた蓋ロック機構を操作するためのボタン部5の摺動方向とが、同一平面内において互いに直交する方向となるように構成されていた。そのため、蓋体3を開放操作する場合には、まず、ボタン部5を横方向へスライド動作させて蓋ロック機構による蓋体3のロックを解除し、次に、蓋体3を機器本体4の前側へスライド動作させることにより、蓋体3が開かれてバッテリー収納部2の開口部2aが開放されるようになっていた。
【0010】
その結果、蓋体3を開放操作するためには、ボタン部5の摺動操作と蓋体3の摺動操作との2段階の操作が必要であって、そのボタン部5の摺動方向が横方向であるのに対して蓋体3の摺動方向が前方向であり、その操作方向が同一平面内において異なる方向に設定されていたため、蓋体3の操作方法が複雑になっていた。従って、操作方法の説明を受けていない初めて使用するユーザーにおいては「開け方がわからない」、「開け難い」等の不具合を生じるという課題があった。
【0011】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、蓋ロック機構の操作方向を蓋体の操作方向に合せ、蓋ロック機構による蓋体のロックを解除しながら蓋体を移動させることができる構成とすることにより、上記課題を解決することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述したような課題等を解決し、上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の蓋開閉装置は、収納対象物が着脱可能に収納される対象物収納部の開口部を摺動動作を経て開閉する蓋体と、開口部を閉じた状態で蓋体をロックする蓋ロック機構と、を備えた蓋開閉装置であって、蓋ロック機構は、蓋体の摺動方向と略垂直に交差する垂直方向に作用する力を加えることによりロックを解除して蓋体の摺動動作を可能とした蓋開閉装置において、蓋ロック機構は、蓋体に回動可能に支持されると共に蓋体を貫通して外部に突出されるボタン部を有する回動部材と、蓋体に摺動可能に支持されると共に回動部材の回動動作に連動して摺動方向と略直交する方向に摺動される摺動部材と、この摺動部材の摺動によりロックを解除するロック部材と、を有すると共に、蓋体はロック部材に対して摺動可能に取り付けられ、ロック部材は、機器本体に固定される本体側部材とヒンジ結合されると共に開口部を常に開く方向に付勢されていて、蓋体を開口部を閉じた位置からロックを解除し摺動動作をさせた位置で回動動作が可能となり、付勢されて略90度蓋体が回動されて開いた状態となり、蓋体が開いた状態において、蓋体が機器本体と当接するようにして、蓋体を直立した状態に保持されて、蓋体が直立した状態では、摺動部材とロック部材とが係合されて蓋体のロック部材に対するスライド動作をさせないようにして、この状態から蓋体を回動させ、開口部を覆うようにしたときには、ロック部材が本体側部材に当接して摺動部材が移動することにより蓋体のロック部材に対するスライド動作が可能となるよう構成したことを特徴としている。
【0014】
本発明の請求項記載の蓋開閉装置は、回動部材には、その回動方向に傾斜された斜面を有する入力部を設けると共に、摺動部材には、入力部に対応した斜面を有する作用部を設け、入力部から作用部に力を伝達させて回動部材の回動運動を摺動部材の摺動運動に変換させるようにしたことを特徴としている。
【0015】
本発明の請求項記載の蓋開閉装置は、摺動部材は、第1の弾性部材によって常時ロック側に付勢されていることを特徴としている。
【0016】
本発明の請求項4記載の蓋開閉装置を備えた電子機器は、収納対象物が着脱可能に収納される対象物収納部の開口部を摺動動作を経て開閉する蓋体と、開口部を閉じた状態で蓋体をロックする蓋ロック機構と、を有し、蓋ロック機構は、蓋体の摺動方向と略垂直に交差する垂直方向に作用する力を加えることによりロックを解除して蓋体の摺動動作を可能とした蓋開閉装置を備えた電子機器において、蓋ロック機構は、蓋体に回動可能に支持されると共に蓋体を貫通して外部に突出されるボタン部を有する回動部材と、蓋体に摺動可能に支持されると共に回動部材の回動動作に連動して摺動方向と略直交する方向に摺動される摺動部材と、この摺動部材の摺動によりロックを解除するロック部材と、を有すると共に、蓋体はロック部材に対して摺動可能に取り付けられ、ロック部材は、機器本体に固定される本体側部材とヒンジ結合されると共に開口部を常に開く方向に付勢されていて、蓋体を開口部を閉じた位置からロックを解除し摺動動作をさせた位置で回動動作が可能となり、付勢されて略90度蓋体が回動されて開いた状態となり、蓋体が開いた状態において、蓋体が機器本体と当接するようにして、蓋体を直立した状態に保持されて、蓋体が直立した状態では、摺動部材とロック部材とが係合されて蓋体のロック部材に対するスライド動作をさせないようにして、この状態から蓋体を回動させ、開口部を覆うようにしたときには、ロック部材が本体側部材に当接して摺動部材が移動することにより蓋体のロック部材に対するスライド動作が可能となるよう構成したことを特徴としている。
また、本発明の請求項5記載の蓋開閉装置を備えた電子機器は、蓋開閉装置を備えた電子機器は、デジタルスチルカメラであることを特徴としている。
【0017】
上述のように構成したことにより、本発明の請求項1記載の蓋開閉装置では、蓋体をロックする蓋ロック機構に対して蓋体の摺動方向と略垂直に交差する垂直方向に作用する力を加えることにより、蓋ロック機構のロックを解除して蓋体の摺動動作を可能とすることができる。また、蓋ロック機構は回動部材と摺動部材とロック部材とを有し、ボタン部を押して摺動部材をスライド動作させることにより、ロック部材によるロックが解除されて蓋体の開放操作が可能となる。更にロック部材は、本体側部材とヒンジ結合されると共に開口部を常に開く方向に付勢されており、蓋体を摺動動作させると、開口部を開放した状態、即ち、蓋体を機器本体と当接するようにして直立した状態に保持することができる。また、蓋体が直立した状態では、摺動部材とロック部材とが係合されて蓋体のスライド動作を阻止し、その状態から蓋体を回動させて開口部を覆うときには、ロック部材が本体側部材に当接して摺動部材が移動することにより蓋体のロック部材に対するスライド動作が可能となる。
【0019】
本発明の請求項記載の蓋開閉装置では、回動部材を押圧することにより入力部から摺動部材の作用部に運動が伝達され、回動部材の回動運動が摺動部材の摺動運動に変換されて蓋体の開放操作が可能となる。
【0020】
本発明の請求項記載の蓋開閉装置では、第1の弾性部材によって摺動部材が常時ロック位置側に付勢され、蓋ロック機構によるロック状態を確保することができる。
【0021】
本発明の請求項4記載の蓋開閉装置を備えた電子機器では、蓋体をロックする蓋ロック機構に対して蓋体の摺動方向と略垂直に交差する垂直方向に作用する力を加えることにより、蓋ロック機構のロックを解除して蓋体の摺動動作を可能とすることができる。また、蓋ロック機構は回動部材と摺動部材とロック部材とを有し、ボタン部を押して摺動部材をスライド動作させることにより、ロック部材によるロックが解除されて蓋体の開放操作が可能となる。更にロック部材は、本体側部材とヒンジ結合されると共に開口部を常に開く方向に付勢されており、蓋体を摺動動作させると、開口部を開放した状態、即ち、蓋体を機器本体と当接するようにして直立した状態に保持することができる蓋開閉装置を備えた電子機器を提供することができる。更に、蓋体が直立した状態では、摺動部材とロック部材とが係合されて蓋体のスライド動作を阻止し、その状態から蓋体を回動させて開口部を覆うときには、ロック部材が本体側部材に当接して摺動部材が移動することにより蓋体のロック部材に対するスライド動作が可能となる。
また、本発明の請求項5記載の蓋開閉装置を備えた電子機器では、摺動部材をスライド動作させることにより、ロック部材によるロックが解除されて蓋体の摺動動作及び開放操作を可能とすることができると共に、蓋体を機器本体と当接するようにして直立した状態に保持することができる蓋開閉装置を備えたデジタルスチルカメラを提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1〜図15は、本発明の実施の一例を示すもので、電子機器の一具体例を示すデジタルスチルカメラに適用したものである。
【0023】
即ち、図1は本発明の一実施例に係るデジタルスチルカメラを下面側から見た斜視図、図2は図1に示すデジタルスチルカメラに記録用媒体であるFD(フロッピーディスク)を挿入する状態を示す正面側から見た斜視図、図3〜図6は図1に示すデジタルスチルカメラの要部を示すもので、バッテリー収納部の開口部を開閉する蓋体の動作を示すそれぞれ説明図、図7は図1等に示す蓋体の分解斜視図、図8は蓋体を正面側から見た斜視図、図9〜図15は蓋体を背面側から見たもので蓋ロック機構の動作を示すそれぞれ説明図である。
【0024】
尚、この発明が適用可能な電子機器の他の具体例としては、例えば、デジタルビデオカメラレコーダ(カメラ一体型ビデオテープレコーダ)、電子ブックプレーヤ、デジタルフォトプリンタ、カラービデオプリンタ、パーソナルコンピュータ等を挙げることができる。また、この実施例では、収納対象物の一具体例としてバッテリーパックを適用した例について説明するが、その他にも、乾電池その他の携帯用電源は勿論のこと、テープカセットやディスクカセットその他の記録用媒体、その他この種の電子機器に対して着脱可能に装着される各種の物品を適用することができる。
【0025】
デジタルスチルカメラ10は、図1及び図2に示すように、略長方形をす筐体からなる機器本体11を備えている。この機器本体11は、正面側である前半分を形成するフロントケース11aと、背面側である後半分を形成するリアケース11bとを有している。両ケース11a,11bを重ね合わせた後、固定ねじ等の固着手段を用いて結合することにより、機器本体11が分解可能に組み立てられている。この機器本体11の内部に、レンズ部と光電変換部と信号処理部等の機構や装置が内蔵されている。
【0026】
この機器本体11のフロントケース11aには、図2に示すように、上部の一側に配置されたレンズ部の対物レンズ12が露出されており、フォーカスリング13を回動することによって焦点合わせを行うことができる。この対物レンズ12の近傍には、発光装置の発光部14と、音声記録装置のマイクロホン15が配設されている。更に、機器本体11の上部の他側にはシャッタボタン16が配置されている。
【0027】
また、機器本体11のリアケース11bには、図1に示すように、レンズ部を通過して光電変換部に入力された画像を表示する液晶ディスプレイ18が上部の略中央部に取り付けられている。このリアケース11bの液晶ディスプレイ18の一側には、電源スイッチ19とズームレバー20とが配置されている。このズームレバー20を操作することにより、画像を劣化させることなくズームアップを行うことができる。このリアケース11bの液晶ディスプレイ18の他側には、液晶ディスプレイ18のためのバックライトスイッチ21と、液晶ディスプレイ18の明るさを調整するためのブライトボタン22と、音量を調整するためのボリュームボタン23とが配置されている。
【0028】
更に、リアケース11bの液晶ディスプレイ18の下側には、プレイ(再生)とスチル(静止画)とムービー(動画)との3機能のうちから任意の機能を選択することができる機能切換スイッチ24と、その他の機能を選択することができるコントロールボタン25とが配置されている。そして、リアケース11bの下部において、ボリュームボタン23の下側にはスピーカー26が内蔵され、他側である電源スイッチ19の下側にはディスクイジェクトレバー27が配置されている。ディスクイジェクトレバー27は、機器本体11の一側から出し入れされる記録用媒体であるフロッピーディスク(FD)28を排出するためのものである。
【0029】
FD28が出し入れされるディスク挿入口29はフロントケース11aとリアケース11bとの接合部に設定されていて、上下方向に細長く形成されたスリット状の開口部からなっている。このディスク挿入口28の奥にディスク収納部が設定されており、機器本体11内においてディスク収納部の前側にバッテリー収納部30が設けられている。このバッテリー収納部30の前面側を形成するフロントケース11aの一側部は、収納されるバッテリーパック31の大きさ及び形状に合わせて蒲鉾状に膨出されている。このフロントケース11aの上下方向に延びる膨出部32が、機器本体11を把持するための把持部とされている。
【0030】
バッテリー収納部30は、機器本体11の下面側に開口されていて、その底部であるフロントケース11aの上部には、図示しないが、収納されたバッテリーパック31の端子と電気的に接続される接点部と、バッテリーパック31をバッテリー収納部30から排出させる方向に付勢するイジェクトバネとが設けられている。このバッテリー収納部30の開口部30aは、蓋開閉装置33によって開閉自在に構成されている。
【0031】
蓋開閉装置33は、図3〜図6及び図7〜図15に示すような構成とされている。即ち、蓋開閉装置33は、蓋体34と回動部材35と摺動部材36と第1の弾性部材である板バネ37とロック部材38とカバー部材39と本体側部材40と第2の弾性部材であるねじりコイルバネ41(図5を参照)等を備えている。
【0032】
蓋開閉装置33の蓋体34は、図3及び図4に示すように、バッテリー収納部30の開口部30aに見合う形状とされていて、開口部30aを閉じた状態において機器本体11の一部をなして同一面を形成するように構成されている。即ち、蓋体34は、図5〜図7に示すように、機器本体11の底面の一部となる底面部34aと、この底面部34aの一辺を縁取るように連続して立上げられた正面部34bとを有し、この正面部34bが膨出部32の曲面と対応するように湾曲させて形成されている。蓋体34の底面部34aは横長とされていて、その略中央部には表裏面を貫通する貫通穴42が設けられている。
【0033】
蓋体34の貫通穴42は略四角形をなす長穴からなり、図10に示すように、底面部34aの外面において貫通穴42の周囲には、回動部材35のボタン部43を突出させるための凹陥部44が設けられている。この凹陥部44の大きさは人の指先が入る程度とされていて、その正面部34b側には滑り止め用の凹凸部44aと、滑り止めを兼ねる円弧状の凸部からなる脚部44bとが設けられている。
【0034】
また、蓋体34の内面には、貫通穴42の周囲3辺を囲うようにコ字状に配置された第1〜第3の仕切り片45a,45b,45cが設けられている。第1の仕切り片45aは、貫通穴42の正面部34b側の長辺に沿うように形成されていて、その中途部には適宜な大きさの切欠き部46が設けられている。貫通穴42の短辺側に対向するように配置された第2及び第3の仕切り片45b,45cには、それぞれ軸受孔47a,47bが設けられている。そして、第3の仕切り片45cには、上部が幅広とされて下部が軸受孔47bに向けて収束するような傾斜面からなるガイド面47cが設けられている。
【0035】
蓋体34の第1の仕切り片45aと正面部34bとの間には、第1の仕切り片45aと平行をなすように延在された第1のガイド片48aが設けられている。更に、第1のガイド片48aと第1の仕切り片45aとの間には摺動部材36を摺動可能に支持する第1の支持突条49aが設けられている。また、第2の仕切り片45bの第1の仕切り片45aと反対側の端部には、第1のガイド片48aと平行をなすように延在された第2のガイド片48bが設けられている。この第2のガイド片48bの先端側には、第2の仕切り片45bと平行をなすように延在された第3のガイド片48cが設けられている。この第3のガイド片48cの内側には第1の段部51aが形成されている。
【0036】
第3のガイド片48cと第2のガイド片48bとの間には所定の大きさの隙間が設定されており、この隙間内には第2の支持突条49bが設けられている。そして、第3のガイド片48cの外部には係合爪50が設けられている。この係合爪50は、蓋体34を完全に閉じた状態においてバッテリー収納部30内に設けられたロック解除凸部61に係合される。また、第3の仕切り片45cの外側には、所定の隙間をあけて平行をなすように延在された第4のガイド片48dが設けられている。この第4のガイド片48dは正面部34bまで延在されており、その内側には第1の段部51aと平行をなすように延在された第2の段部51bが形成されている。
【0037】
更に、蓋体34の底面部34aの2箇所には、カバー部材39を蓋体34にネジ止めするためのネジ止め軸部52a,52bが設けられている。第1のネジ止め軸部52aは、第1の仕切り片45aの第3の仕切り片45c側に設定されている。そして、第2のネジ止め軸部52bは、第1のガイド片48aと第3のガイド片48cとが交わる部分に設定されている。
【0038】
蓋開閉装置33の回動部材35は、図7及び図8A〜Dに示すような構成とされている。この回動部材35は、部材本体35aと回動軸35bとを備え、部材本体35aにボタン部43と入力部53とが設けられている。回動部材35の部材本体35aは略四角形をなす板状体からなり、その幅方向の一側に回動軸35bが一体に設けられている。この部材本体35aの一面に膨出するように、ボタン部43が一体に設けられている。ボタン部43の大きさは、蓋体34の貫通穴42に緩く嵌まり込むことができる大きさとされている。そして、ボタン部43の高さは、貫通穴42に嵌まり込んだ状態において先端面が、蓋体34の外面から外へ突出することのない高さとされている。
【0039】
この回動部材35の回動軸35bは、部材本体35aの長手方向に沿って延在されていて、その両端から外方へ突出されている。更に、回動軸35bの両端には、他の部分よりも若干小径とされた軸部35c,35cが設けられている。この回動軸35bと反対側において部材本体35aの長手方向の略中央部に入力部53が、回動軸35bから離れる方向へ突出するように設けられている。この入力部53には、ボタン部43側である基部を広くして先部を細くしたカム面をなす斜面53aが設けられている。
【0040】
このような構成を有する回動部材35は、回動軸35bの両端に設けた軸部35c,35cを第2及び第3の仕切り片45b,45cに設けた軸受孔47a,47bに回動自在に嵌合することによって蓋体34に取り付けられる。この組立状態において、回動部材35のボタン部43は貫通穴42内に容易に嵌まり込み、このとき入力部53は第1の仕切り片45aの切欠き部46内に挿入される。そして、回動部材35の外側に配置されるカバー部材39により、ボタン部43が貫通穴42内に沈み込むのを防止している。
【0041】
蓋開閉装置33の摺動部材36は、図7及び図9A〜Cに示すような構成とされている。この摺動部材36は、クランク状に形成されたレバー状の部材からなり、操作片36aと連結片36bと係合片36cとを備えている。摺動部材36の操作片36aは、蓋体34の第1の仕切り片45aと第1のガイド片48aとの間に摺動可能に収納されている。連結片36bは操作片36aの一端において直交する方向に延在されており、第2の仕切り片45bと第1〜第3のガイド片48a〜48cとで囲まれた空間内に収納されている。更に、連結片36bの一端に連続された係合片36cは、操作片36aと平行をなすよう反対側に延在され、第2のガイド片48bと第3のガイド片48cとの間に摺動可能に収納されている。
【0042】
この摺動部材36の操作片36aには、回動部材35の入力部53が嵌まり込む凹欠部54を設け、この凹欠部54の一側に作用部55が設けられている。この作用部55には、入力部53の斜面53aに対応した傾斜角度を有する斜面55aが設けられている。これらの斜面53a,55aは、同一平面上において作用部55に入力部53を係合させたときには互いに面接触するような関係となるように形成されている。この作用部55の斜面53aと反対側には、斜面53aの傾斜側に突出する切換凸部56が設けられている。更に、操作片36aの先端部には、板バネ37が圧接されるバネ受け凸部57が設けられている。この操作片36aの上面及び両側面には、接触面との間の摩擦抵抗を軽減させるための断面半円形をなす突条部58a,58bが設けられている。
【0043】
この操作片36aと連結片36bとが連続する外側の角部には、蓋体34に設けたネジ止め軸部52bとの干渉を避けるための切欠き59が設けられている。また、係合片36cの先端部には、蓋体34をロックするロック部60が設けられている。このロック部60は、板バネ37で摺動部材36がロック側へ付勢されている状態において機器本体11のバッテリー収納部30内に設けられたロック解除凸部61(図5を参照)の後方に突出して、蓋体34をロックする役目を果たすものである。係合片36cの一面であってロック部60の内側には、操作片36aと同様に突条部58cが設けられている。
【0044】
蓋開閉装置33の板バネ37は、図7に示すような構成とされている。この板バネ37は、短冊状に細長く形成されたバネ本体37aを有し、このバネ本体37aをU字状に折り曲げることによって一側に接触片37bが設けられている。バネ本体37aの他側には、幅方向の一側に連続する固定片37cと、幅方向の他側に連続する係合片37dとが設けられている。固定片37cには、固定ネジが挿通されるネジ穴62aが設けられている。また、係合片37dは、スリットによって幅方向に分割されている。この係合片37dのスリットをネジ止め軸部52aの連結部52cに係合させることにより、板バネ37の位置決めがなされている。
【0045】
蓋開閉装置33のロック部材38は、図7に示すような構成とされている。このロック部材38は、略四角形をなすプレート状の部材からなり、その一辺にはヒンジ継手の一方をなす軸受部38aが設けられている。このロック部材38には、2つの開口窓63,64と、ネジ止め軸部52bとの干渉を避けるための逃げ溝65とが設けられている。第1の開口窓63は、摺動部材36の切換凸部56と回動部材35の入力部53とが挿通されるものである。この第1の開口窓63の切換凸部56と対応する位置には、ロック位置とアンロック位置とを設定する仕切り凸部66が設けられている。
【0046】
第2の開口窓64は、ネジ止め軸部52aの近傍を露出させるためのものである。更に、ロック部材38の一面には、蓋体34側の部材との摩擦抵抗を低減させるための突条部38b,38bが設けられている。このロック部材38は、蓋体34の第3及び第4のガイド片48c,48d間に摺動可能に装着され、このロック部材38にガイドされて蓋体34が機器本体11の前後方向へ所定量だけ摺動動作可能とされている。
【0047】
蓋開閉装置33のカバー部材39は、図7に示すような構成とされている。このカバー部材39は、図5及び図6に示すように、蓋体34の内面の略全体を覆うことができる大きさ及び形状とされている。但し、カバー部材39の一部には、摺動部材36のロック部60を露出させるための切欠き39aが設けられている。更に、カバー部材39には2つのネジ用穴39b,39bが設けられている。これらのネジ用穴39b,39bに挿通される固定ネジ67により、カバー部材39が蓋体34に締付固定される。
【0048】
蓋開閉装置33の本体側部材40は、図14及び図15に示すような構成とされている。この本体側部材40は、横長とされたプレート状の部材からなり、その幅方向の一辺にはヒンジ継手の他方をなす軸受部40aが設けられている。本体側部材40の長手方向の両側部には、互いに反対方向に折り曲げられた固定片40b,40cが設けられている。これら固定片40b,40cを、図示しない固定ネジ等の固着手段で固定することにより、本体側部材40が機器本体11に取り付けられる。この本体側部材40にロック部材38がヒンジ結合され、このロック部材38に蓋体34が摺動可能に取り付けられる。
【0049】
ロック部材38の一対の軸受部38a,38aは、本体側部材40の一対の軸受部40a,40a間に介在される。これらの軸受部38a,40aにヒンジ軸68を貫通させることによってロック部材38と本体側部材40とがヒンジ結合され、本体側部材40に対してロック部材38が90度以上回動可能とされている。更に、ロック部材38の一対の軸受部38a間にはねじりコイルバネ41が装着されている。このねじりコイルバネ41のコイル部の一方に連続するバネ片はロック部材38に係止され、そのコイル部の他方に連続するバネ片は本体側部材40に設けられたバネ受け片40dに係止されている。このねじりコイルバネ41のバネ力により、ロック部材38は常に開口部30aを開く方向に付勢されている。
【0050】
また、バッテリー収納部30の開口部30aには、所定位置まで挿入されたバッテリーパック31を係止して抜け出しを防止するためのストッパ部材70が設けられている。このストッパ部材70は、先端に鉤形の爪部70aを有し、全体に弾性を持たせて開口部30aの周縁部に配置されている。このストッパ部材70の爪部70aは、バッテリーパック31の移動軌跡上に突出されており、弾性体のバネ力で常時排出側に付勢されているバッテリーパック31の背面を係止してその飛び出しを防止している。上述した回動部材35と摺動部材36とロック部材38とによって蓋ロック機構が構成されている。
【0051】
上述した蓋体34と回動部材35と摺動部材36の材質としては、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)その他のプラスチックが好適であるが、アルミニウム合金その他の金属を用いることもできる。また、板バネ37とロック部材38とカバー部材39と本体側部材40の材質としては、ステンレス合金その他の金属が好適であるが、ABSその他のプラスチックを用いることもできる。
【0052】
このような構成を有する蓋開閉装置33は、例えば、次のようにして組み立てることができる。まず、ロック部材38及び本体側部材40は、予めヒンジ手段により結合して回動自在に連結させておく。これは、本体側部材40の一対の軸受部40a,40a間にロック部材38の一対の軸受部38a,38aを介在させ、これらの穴にヒンジ軸68を挿通させる。このとき、図15に示すように、ロック部材38の一対の軸受部38a,38a間にはねじりコイルバネ41のコイル部を介在させておき、軸受部38a及び40aと共通にしてヒンジ軸68を貫通させる。そして、ねじりコイルバネ41の一方のバネ片を本体側部材40のバネ受け片40dに係止させ、他方のバネ片をロック部材38のバネ受け孔38cに係止させる。
【0053】
次に、ロック部材38が連結された本体側部材40を、機器本体11のバッテリー収納部30内の所定位置に取り付ける。これは、本体側部材40の固定片40b,40cをバッテリー収納部30内の所定位置にネジ止めすることによって行うことができる。これにより、本体側部材40がバッテリー収納部30内に収納され、ロック部材38が開口部30aから所定量だけ突出される。
【0054】
次に、蓋体34に回動部材35と摺動部材36と板バネ37とを逐次的に組み立てる。まず、蓋体34に回動部材35を取り付ける。これは、蓋体34の内面に回動部材35を臨ませ、その回動軸35bの両端に設けた軸部35c,35cを第2及び第3の仕切り片45b,45cの軸受孔47a,47bに嵌合させる。そして、回動部材35のボタン部43を蓋体34の貫通穴42内に内側から嵌め込む。このとき、先に、回動軸35bの一方の軸部35cを第2の仕切り片45bの軸受孔47aに係合し、次に、他方の軸部35cを第3の仕切り片45cのガイド面47cに係合させる。その後、回動部材35を強く押圧することにより、軸部35cがガイド面47cにガイドされて軸受孔47bに入り込むため、両端の軸部35c,35cを一対の軸受孔47a,47bに容易に嵌合させることができる。
【0055】
次に、蓋体34に板バネ37を組み立てる。これは、板バネ37のバネ本体37aに設けた係合片37dのスリットを第1のネジ止め軸部52aの連結部52cに係合させ、その状態で所定深さまで押し込むことによって実行される。これにより、板バネ37の接触片37bは、第1の仕切り片45aと第1のガイド片48aとの間の空間部に臨むことになる。
【0056】
次に、蓋体34に摺動部材36を組み立てる。これは、摺動部材36を第1及び第2の仕切り片45a,45bと第1〜第3のガイド片48a〜48cとで囲まれた空間部に臨ませ、バネ受け凸部57で板バネ37の接触片37bを押圧するようにしてその空間部内に差し込む。これにより、接触片37bの弾性によって摺動部材36が第3のガイド片48c側に付勢され、他端に設けたロック部60が第2のガイド片48bとの間の空間部から外に突出される。そして、摺動部材36に設けた作用部55の斜面55aが回動部材35に設けた入力部53の斜面53aに当接される。この状態を示す図が、図11である。
【0057】
次に、回動部材35等が組み立てられた蓋体34をロック部材38に組み立てる。これは、蓋体34をロック部材38の一面に臨ませ、第3及び第4のガイド片48c,48d間に介在させる。この状態を示す図が、図12である。このとき、摺動部材36に設けた切換凸部56は第1の開口窓63を貫通して上方へ突出し、仕切り凸部66の一側に位置している。
【0058】
その後、カバー部材39をロック部材38の上に臨ませ、固定ネジ67で締付固定する。この状態を示す図が、図5及び図6である。これにより、蓋開閉装置33の組立作業が完了する。
【0059】
この組立完了状態において、図5及び図6に示すように、蓋体34が開いているときには、摺動部材36の切換凸部56は、第1の開口窓63における仕切り凸部66の図15に示す一方のロック位置Yにある。これに対して、図3に示すように、蓋体34が閉じているときには、摺動部材36のロック部60がロック解除凸部61により押圧されて切換凸部56が仕切り凸部66を乗り越え、図12に示す他方のロック位置Zに移動する。
【0060】
次に、この蓋開閉装置33の開閉動作について説明する。図3に示すように、蓋体34が完全に閉じられている状態では、摺動部材36の切換凸部56は、図15に示すように、第1の開口窓63内の仕切り凸部66の一方のロック位置Yにある。このとき、摺動部材36のロック部60が突出していて、ロック解除凸部61の裏面に係合されている。そのため、蓋ロック機構はロックされた状態となっており、蓋体34を摺動させることができない。
【0061】
この蓋体34を開くためには、まず、図4に示すように、蓋体34の裏面に設けた凹陥部44内に突出されているボタン部43を押圧する。これにより、図13及び図14に示すように、回動部材35の入力部53が押し下げられ、その回動力が入力部53の斜面53aから摺動部材36の作用部55の斜面55aに伝達される。このとき、摺動部材36は、回動部材35の回動方向と交差する方向にのみ移動可能とされているため、斜面53aから斜面55aに伝達される力によって摺動部材36が、板バネ37のバネ力に抗して仕切り凸部66から離れる方向に移動する。
【0062】
その結果、摺動部材36のスライド動作に伴ってロック部60が後退し、ロック解除凸部61との係合が解除される。そのため、蓋体34を機器本体11の前方へスライドさせる摺動動作が可能となる。そこで、図4に示すように蓋体34を前方にスライドさせる。そして、蓋体34を所定量だけ前方へスライドさせることにより、蓋体34に設けた係合爪50がロック解除凸部61から外れる。その結果、蓋体34の回動動作が可能となるため、ねじりコイルバネ41のバネ力によって蓋体34が開かれ、図5に示す状態となる。
【0063】
次に、ストッパ部材70を後方に弾性変形させて爪部70aによるバッテリーパック31のロックを解除する。これにより、バッテリーパック31は、バッテリー収納部30の奥に設定されているバネの付勢力によって押し出され、図6に示す状態となる。このバッテリーパック31の突出部を持って引き出すことによって、バッテリーパック31をバッテリー収納部30から取り出すことができる。このとき、蓋体34が略90度開かれた状態において、その一面が機器本体11の底面に当接するように蓋体34のストロークを調整しておくことにより、蓋体34を直立した状態に保持することができる。
【0064】
次に、蓋体34を閉じる場合について説明する。この場合は、蓋体34を押して前方に略90度回動させる。これにより、蓋体34が若干前方にずれた状態となって、開口部30aを覆うことになる。このとき、蓋体34を閉じる最終段階においてロック部60がロック解除凸部61に当接し、このロック解除凸部61からの反力によって摺動部材36が板バネ37側に摺動する。その結果、切換凸部56が仕切り凸部66と干渉しない位置に移動するため、蓋体34のスライド動作が可能となる。
【0065】
そこで、蓋体34を押し込むことにより、蓋体34が後方にスライドして、図3に示す閉じられた状態となる。このとき、切換凸部56は仕切り凸部66の他方のロック位置Zに移動するため、蓋体34の開閉操作が不能となる。
【0066】
以上説明したが、本発明は上記実施の例に限定されるものではなく、上記実施例においては、収納対象物としてバッテリーパック31を適用した例について説明したが、乾電池その他の携帯用電源に適用できることは勿論のこと、携帯用電源以外にも、例えば、磁気テープが収納されたテープカセット、光磁気ディスクが収納されたMD(ミニディスク)その他の記録用媒体等にも適用することができる。
【0067】
また、上記実施例では、第1の弾性部材として板バネを適用したが、コイルバネやねじりバネ等の他の形式の弾性体を用いることができる。更に、第2の弾性部材としてねじりバネを適用したが、板バネやコイルバネ等の他の形式の弾性体を用いることができる。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものである。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1記載の蓋開閉装置によれば、対象物収納部の開口部を開閉する蓋体と、回動部材と摺動部材とロック部材とからなり蓋体をロックする蓋ロック機構とを備える構成としたため、蓋体をロックする蓋ロック機構に対して蓋体の摺動方向と略垂直に交差する垂直方向に作用する力を加えることにより、蓋ロック機構の回動部材のボタン部を押して摺動部材をスライド動作させ、ロック部材のロックを解除して蓋体の摺動動作及び開放操作を可能とすることができる。これにより、蓋体の開閉操作をスムースに且つ確実に行うことができる。
しかも、蓋ロック機構のロックを解除するボタン部が倒れ込む方向と蓋体の摺動方向とを一致させるようにしたため、初めて使用するユーザーであっても、非常に分かりやすく自然的に且つ手軽に蓋体の開閉操作を行うことができ、操作性に優れた蓋開閉装置を提供することができるという効果を得ることができる。更に蓋体を機器本体と当接するようにして直立した状態に保持することにより、収納対象物の着脱操作を容易に実行できる蓋開閉装置を提供すること ができる。また、蓋体が直立した状態では、摺動部材とロック部材とが係合されて蓋体のスライド動作を阻止し、その状態から蓋体を回動させて開口部を覆うときには、ロック部材が本体側部材に当接して摺動部材が移動することにより蓋体のロック部材に対するスライド動作が可能となるため、収納対象物の着脱操作を容易に行うことができる。
【0070】
本発明の請求項記載の蓋開閉装置によれば、回動部材に入力部を設けると共に摺動部材には作用部を設け、入力部から作用部に力を伝達させて運動方向を変換させる構成としたため、回動部材を押圧することによって回動部材の回動運動が摺動部材の摺動運動に変換され、蓋体の開閉操作をスムースに且つ確実に行うことができる蓋開閉装置を提供することができる。
【0071】
本発明の請求項記載の蓋開閉装置によれば、第1の弾性部材によって摺動部材をロック側に付勢する構成としたため、蓋ロック機構によるロック及びそのロック解除を簡単且つ確実に実行できる蓋開閉装置を提供することができる。
【0072】
本発明の請求項4記載の蓋開閉装置を備えた電子機器によれば、対象物収納部の開口部を開閉する蓋体と、回動部材と摺動部材とロック部材とからなりこの蓋体をロックする蓋ロック機構とを備える構成としたため、蓋体をロックする蓋ロック機構に対して蓋体の摺動方向と略垂直に交差する垂直方向に作用する力を加えることにより、蓋ロック機構の回動部材のボタン部を押して摺動部材をスライド動作させ、ロック部材のロックを解除して蓋体の摺動動作及び開放操作を可能とすることができる。これにより、蓋体の開閉操作をスムースに且つ確実に行うことができる蓋開閉装置を備えた電子機器を提供することができる。
しかも、蓋ロック機構のロックを解除するボタン部が倒れ込む方向と蓋体の摺動方向とを一致させるようにしたため、初めて使用するユーザーであっても、非常に分かりやすく自然的に且つ手軽に蓋体の開閉操作を行うことができ、操作性に優れた蓋開閉装置を備えた電子機器を提供することができるという効果を得ることができる。更に蓋体を機器本体と当接するようにして直立した状態に保持することができ、蓋体が直立した状態では、摺動部材とロック部材とが係合されて蓋体のスライド動作を阻止し、その状態から蓋体を回動させて開口部を覆うときには、ロック部材が本体側部材に当接して摺動部材が移動することにより蓋体のロック部材に対するスライド動作が可能となるため、収納対象物の着脱操作を容易に実行できる蓋開閉装置を備えた電子機器を提供することができる。
また、本発明の請求項5記載の蓋開閉装置を備えた電子機器によれば、摺動部材をスライド動作させることにより、ロック部材のロックを解除して蓋体の摺動動作及び開放操作を可能とすることができ、蓋体の開閉操作をスムースに且つ確実に行うことができる蓋開閉装置を備えたデジタルスチルカメラを提供することができる。また、蓋ロック機構のロックを解除するボタン部が倒れ込む方向と蓋体の摺動方向とを一致させるようにしたため、非常に分かりやすく自然的に且つ手軽に蓋体の開閉操作を行うことができ、操作性に優れた蓋開閉装置を備えたデジタルスチルカメラを提供することができる。更に、蓋体を機器本体と当接するようにして直立した状態に保持することにより、収納対象物の着脱操作を容易に実行できる蓋開閉装置を備えたデジタルスチルカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋開閉装置が用いられた電子機器の一実施例を示すもので、電子機器として適用された電子式デジタルスチルカメラを背面下方から見た状態の斜視図である。
【図2】図1に示す電子式デジタルスチルカメラに記録用媒体であるフロッピーディスクを装着する状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示す電子式デジタルスチルカメラに適用された蓋開閉装置を示すもので、蓋体を閉じた状態の斜視図である。
【図4】図1に示す電子式デジタルスチルカメラに適用された蓋開閉装置を示すもので、蓋体を前方に摺動させた状態の斜視図である。
【図5】図1に示す電子式デジタルスチルカメラに適用された蓋開閉装置を示すもので、蓋体を上方に回動させた状態の斜視図である。
【図6】図1に示す電子式デジタルスチルカメラに適用された蓋開閉装置を示すもので、蓋体を上方に回動させた後ストッパ部材を操作してバッテリーパックを突出させた状態の斜視図である。
【図7】図1に示す電子式デジタルスチルカメラに適用された蓋開閉装置を分解して示す斜視図である。
【図8】本発明の蓋開閉装置に係る回動部材を示すもので、同図Aは正面図、同図Bは平面図、同図Cは側面図、同図Dは同図BのX−X線断面図である。
【図9】本発明の蓋開閉装置に係る摺動部材を示すもので、同図Aは平面図、同図Bは正面図、同図Cは側面図である。
【図10】本発明の蓋開閉装置に係る蓋体を外側から見たもので、ボタン部を押す前の状態の斜視図である。
【図11】本発明の蓋開閉装置に係る蓋体を内側から見たもので、ボタン部を押す前の状態の斜視図である。
【図12】本発明の蓋開閉装置を内側から見たもので、切換凸起が第2のロック位置Zにロックされた状態の斜視図である。
【図13】本発明の蓋開閉装置に係る蓋体を内側から見たもので、ボタン部を押した状態の斜視図である。
【図14】本発明の蓋開閉装置を内側から見たもので、切換凸起が第2のロック位置Zから外れてロックが解除された状態の斜視図である。
【図15】本発明の蓋開閉装置を内側から見たもので、切換凸起が第1のロック位置Yにロックされる状態の斜視図である。
【図16】従来の蓋開閉装置を示すもので、同図Aは蓋体を閉じた状態、同図Bは蓋体を開いてバッテリーパックを挿入する状態、同図Cは蓋体を閉じる状態、を示すそれぞれ斜視図である。
【符号の説明】
10 デジタルスチルカメラ(電子機器)、 11 機器本体、 30 バッテリー収納部(対象物収納部)、 31 バッテリーパック(収納対象物)、 33 蓋開閉装置、 34 蓋体、 35 回動部材、 35c 軸部、 36摺動部材、 37 板バネ(第1の弾性部材)、 37b 接触片、 38 ロック部材、 39 カバー部材、 40 本体側部材、 41 ねじりコイルバネ(第2の弾性部材)、 43 ボタン部、 45a,45b,45c 仕切り片、 47a,47b 軸受孔、 48a,48b,48c,48d ガイド片、 53 入力部、 55 作用部、 56 切換凸部、 60 ロック部、61 ロック解除凸部、 63 開口窓、 66 仕切り凸部、 70 ストッパ部材、 Y,Z ロック位置

Claims (5)

  1. 収納対象物が着脱可能に収納される対象物収納部の開口部を摺動動作を経て開閉する蓋体と、
    上記開口部を閉じた状態で上記蓋体をロックする蓋ロック機構と、を備えた蓋開閉装置であって、
    上記蓋ロック機構は、上記蓋体の上記摺動方向と略垂直に交差する垂直方向に作用する力を加えることにより上記ロックを解除して当該蓋体の摺動動作を可能とした蓋開閉装置において、
    上記蓋ロック機構は、上記蓋体に回動可能に支持されると共に当該蓋体を貫通して外部に突出されるボタン部を有する回動部材と、上記蓋体に摺動可能に支持されると共に上記回動部材の回動動作に連動して上記摺動方向と略直交する方向に摺動される摺動部材と、この摺動部材の摺動により上記ロックを解除するロック部材と、を有すると共に、
    上記蓋体は上記ロック部材に対して摺動可能に取り付けられ、
    上記ロック部材は、機器本体に固定される本体側部材とヒンジ結合されると共に上記開口部を常に開く方向に付勢されていて、
    上記蓋体を上記開口部を閉じた位置から上記ロックを解除し摺動動作をさせた位置で回動動作が可能となり、付勢されて略90度蓋体が回動されて開いた状態となり、
    上記蓋体が開いた状態において、上記蓋体が上記機器本体と当接するようにして、上記蓋体を直立した状態に保持されて、
    上記蓋体が直立した状態では、上記摺動部材と上記ロック部材とが係合されて上記蓋体の上記ロック部材に対するスライド動作をさせないようにして、
    この状態から上記蓋体を回動させ、上記開口部を覆うようにしたときには、上記ロック部材が上記本体側部材に当接して上記摺動部材が移動することにより上記蓋体の上記ロック部材に対するスライド動作が可能となる
    よう構成したことを特徴とする蓋開閉装置。
  2. 上記回動部材には、その回動方向に傾斜された斜面を有する入力部を設けると共に、上記摺動部材には、上記入力部に対応した斜面を有する作用部を設け、上記入力部から上記作用部に力を伝達させて回動部材の回動運動を摺動部材の摺動運動に変換させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の蓋開閉装置。
  3. 上記摺動部材は、第1の弾性部材によって常時ロック側に付勢されていることを特徴とする請求項1記載の蓋開閉装置。
  4. 収納対象物が着脱可能に収納される対象物収納部の開口部を摺動動作を経て開閉する蓋体と、上記開口部を閉じた状態で上記蓋体をロックする蓋ロック機構と、を有し、
    上記蓋ロック機構は、上記蓋体の上記摺動方向と略垂直に交差する垂直方向に作用する力を加えることにより上記ロックを解除して当該蓋体の摺動動作を可能とした蓋開閉装置を備えた電子機器において、
    上記蓋ロック機構は、上記蓋体に回動可能に支持されると共に当該蓋体を貫通して外部に突出されるボタン部を有する回動部材と、上記蓋体に摺動可能に支持されると共に上記回動部材の回動動作に連動して上記摺動方向と略直交する方向に摺動される摺動部材と、この摺動部材の摺動により上記ロックを解除するロック部材と、を有すると共に、
    上記蓋体は上記ロック部材に対して摺動可能に取り付けられ、
    上記ロック部材は、機器本体に固定される本体側部材とヒンジ結合されると共に上記開口部を常に開く方向に付勢されていて、
    上記蓋体を上記開口部を閉じた位置から上記ロックを解除し摺動動作をさせた位置で回動動作が可能となり、付勢されて略90度蓋体が回動されて開いた状態となり、
    上記蓋体が開いた状態において、上記蓋体が上記機器本体と当接するようにして、上記蓋体を直立した状態に保持されて、
    上記蓋体が直立した状態では、上記摺動部材と上記ロック部材とが係合されて上記蓋体の上記ロック部材に対するスライド動作をさせないようにして、
    この状態から上記蓋体を回動させ、上記開口部を覆うようにしたときには、上記ロック部材が上記本体側部材に当接して上記摺動部材が移動することにより上記蓋体の上記ロック部材に対するスライド動作が可能となる
    よう構成したことを特徴とする蓋開閉装置を備えた電子機器。
  5. 上記蓋開閉装置を備えた電子機器は、デジタルスチルカメラであることを特徴とする請求項4記載の蓋開閉装置を備えた電子機器。
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