JP3694707B2 - 杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤に設置された杭とこの杭上に構築される事務所ビル、集合住宅、戸建住宅、橋脚等の基礎を含む上部構造物との間の接合部におけるエネルギー吸収構造に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
通常、事務所ビル、集合住宅、戸建住宅、橋脚等(以下、事務所ビル等という)を構築する場合には、地盤に杭を設置し、この杭頭上にコンクリートを打設して基礎を形成する。
【0003】
このような杭は、基礎に固着されることになるために、地震により上部構造物が地盤に対して横揺れ(水平方向振動)すると、杭頭に過大な力が付加され、杭頭が破壊される虞がある。
【0004】
また、最近では、事務所ビル等と基礎との間に免震装置を配して、事務所ビル等と地盤との水平方向の相対移動を免震装置により許容すると共に相対移動のエネルギーを吸収して、事務所ビル等への地盤の振動の伝達を当該免震装置により少なくして、事務所ビル等の免震化が図られているのであるが、斯かる免震装置は、事務所ビル等と基礎との間に配するものであるために、その間に比較的大きな空間を必要とし、事務所ビル等の下面の高さが高くなる虞を有する。
【0005】
本発明は前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、杭頭の破壊を回避でき、しかも、事務所ビル等の下面の高さを低くできると共に、地震等による事務所ビル等の振動エネルギーを効果的に吸収できる杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造は、地盤に設置された杭と、この杭の杭頭上に配された上部構造物と、一端部では杭に固定されており、他端部では上部構造物に固定された少なくとも一本の鋼材と、この鋼材の一端部と他端部との間の部位の周囲を囲繞して上部構造物に埋設されており、当該部位と上部構造物との間に介在された粘弾性体又は鉛とを具備している。
【0007】
第一の態様のエネルギー吸収構造によれば、粘弾性体又は鉛が鋼材の一端部と他端部との間の部位の周囲を囲繞して当該部位と上部構造物との間に介在されているために、地盤に固定される杭に対して上部構造物が横揺れ又は揺動しても、粘弾性体又は鉛内での鋼材の上部構造物に対する鉛直及び水平方向を含む相対変位を可能とし、而して、杭頭へ大きな力が付与されることをなくし得て杭頭の破壊を回避でき、更に、この上部構造物に対する相対変位に基づく粘弾性体又は鉛と鋼材との間の相対変位で、粘弾性体又は鉛に流動又は剪断変形を生じさせて、この流動又は剪断変形によるエネルギー吸収で上部構造物の横揺れ又は揺動エネルギー(振動エネルギー)を吸収できる。
【0008】
第一の態様のエネルギー吸収構造は、粘弾性体又は鉛を介して杭と上部構造物とを連結するものであるために、杭に対して上部構造物が水平、鉛直及び回転方向に関して自由度をもち、これにより上部構造物を、杭を介して地盤に対して免震支持できるのである。そして、第一の態様のエネルギー吸収構造では、粘弾性体又は鉛等が実質的に上部構造物に埋設されるものであるために、これらのために特に準備された空間を必要とせず、而して、事務所ビル等の下面の高さを低くできるのである。
【0009】
本発明に用いる粘弾性体としては、エポキシ系高分子材料、シリコーンゲル又は高減衰ゴムからなる粘弾性体を好ましい例として挙げることができ、また一方、鉛としては、所望のエネルギー吸収を行わせるために、高純度、例えば純度99.9%以上のものがよい。
【0010】
本発明において杭としては、本発明の第二の態様のエネルギー吸収構造のように、場所打ち若しくは既製コンクリート杭、場所打ち若しくは既製鋼管コンクリート杭又は鋼管杭であってもよい。鋼材の一端部を鋼管杭に固定するために鋼管杭に中詰めコンクリートを打設する場合、固まった中詰めコンクリートが鋼管杭から容易に抜け出ないように、コンクリートの打設前に鋼管杭の内周面に予め凹凸を設けておいてもよい。
【0011】
本発明の第三の態様のエネルギー吸収構造では、第一又は第二の態様のエネルギー吸収構造において、鋼材の一端部は、定着金具、緊縛具、接続金具、蓋鉄板又はスタッドを介して杭に固定されている。
【0012】
本発明では、第三の態様のエネルギー吸収構造のように、鋼材の一端部を、定着金具、緊縛具、接続金具、蓋鉄板又はスタッドを介して杭に固定すると、鋼材の一端部が杭から抜け出ないようにできて、鋼材の一端部を杭にしっかりと固定することができ好ましいのであるが、この場合、場所打ちコンクリート杭、場所打ち鋼管コンクリート杭、既製中空コンクリート杭、既製鋼管中空コンクリート杭又は鋼管杭の場合には、鋼材の一端部を、本発明の第四の態様のエネルギー吸収構造のように、杭頭のコンクリート(既製中空コンクリート杭、既製鋼管中空コンクリート杭及び鋼管杭の場合には中詰めコンクリート)に埋め込まれた定着金具を介して杭に固定するとよく、また、場所打ちコンクリート杭の場合には、鋼材の一端部を、本発明の第五の態様のエネルギー吸収構造のように、緊縛具又は接続金具を介して杭のコンクリートに埋設される鉄筋の一端に連結して、杭に固定するとよく、また、特に既製中空コンクリート杭、既製鋼管中空コンクリート杭及び鋼管杭の場合には、鋼材の一端部を、本発明の第六の態様のエネルギー吸収構造のように、杭の杭頭に形成された中詰めコンクリートの下面に配された蓋鉄板に連結して、杭に固定するか、本発明の第七の態様のエネルギー吸収構造のように、杭の上端面に固着された蓋鉄板に連結して、杭に固定するとよい。第五の態様のエネルギー吸収構造において、鋼材の一端部が連結される鉄筋としては、丸棒からなるものであってもよいが、好ましくは、異形鉄筋からなる。
【0013】
既製コンクリート杭又は既製鋼管コンクリート杭において杭頭にスタッドを打ち込める場合には、このスタッドに緊縛具又は接続金具を用いて鋼材の一端部を、当該スタッドに連結して杭に固定するようにすればよい。
【0014】
更に、場所打ちコンクリート杭、場所打ち鋼管コンクリート杭、既製中空コンクリート杭、既製鋼管中空コンクリート杭又は鋼管鋼の場合には、定着金具、緊縛具、接続金具又は蓋鉄板等を用いることなしに、本発明の第八の態様のエネルギー吸収構造のように、鋼材の一端部を、杭のコンクリート(既製中空コンクリート杭、既製鋼管中空コンクリート杭及び鋼管鋼の場合には中詰めコンクリート)内において重ね継手して、杭に固定してもよい。なお、重ね継手による鋼材の一端部の杭への固定は、可能であれば、杭頭のコンクリートに埋め込まれた定着金具を介する杭への固定と併用すると、更に強固な固定を得ることができて好ましい。
【0015】
本発明の第九の態様のエネルギー吸収構造では、第一から第八のいずれかの態様のエネルギー吸収構造において、鋼材の他端部は、上部構造物に埋め込まれて、上部構造物に固定されている。
【0016】
本発明では、第九の態様のエネルギー吸収構造のように、鋼材の他端部を上部構造物に埋め込んで、上部構造物に固定するのが好ましいのであるが、本発明の第十の態様のエネルギー吸収構造のように、鋼材の他端部を、定着板を介して上部構造物に固定すると、鋼材の他端部が上部構造物から抜け出ないようにできて、鋼材の他端部を上部構造に更にしっかりと固定することができ好ましい。
【0017】
鋼材の他端部が埋め込まれる上部構造物としては、杭の杭頭上に配された基礎であっても又は基礎の上に若しくは場合により杭頭上に直接形成される事務所等の床スラブであってもよい。
【0018】
本発明の第十一の態様のエネルギー吸収構造では、第一から第十のいずれかの態様のエネルギー吸収構造において、鋼材の他端部は、弾性手段を介して上部構造物に固定されている。鋼材の他端部に上記の定着板が取り付けられている場合には、当該他端部は、鋼材に加えられる引っ張りに基づいて弾性変形を生じるように当該定着板と筒体の上端面との間に介在された上記の弾性手段とを介して、上部構造物に固定されていてもよい。
【0019】
第十一の態様のエネルギー吸収構造のように、鋼材の他端部が弾性手段を介して上部構造物に固定されると、地震における杭の振動に際しての鋼材の引っ張りによる弾性手段の弾性変形で、鋼材の一端部と他端部との間の部位と粘弾性体又は鉛との間に大きな相対変位を生じさせることができ、而して、好ましく振動エネルギーを吸収できる。
【0020】
弾性手段としては、本発明の第十二の態様のエネルギー吸収構造のように、コイルばね、板ばね、ばねワッシャ又はゴム体の少なくとも一つを具備しており、これらにおいて、エネルギー減衰性を有した材料から形成したものを用いると更に好ましい。
【0021】
本発明の第十三の態様のエネルギー吸収構造は、第一から第十二のいずれかの態様のエネルギー吸収構造において、上部構造物に埋め込まれた鋼製の筒体を更に具備しており、粘弾性体又は鉛は、筒体の中に収容されている。
【0022】
第十三の態様のエネルギー吸収構造によれば、粘弾性体又は鉛を収容する筒体を具備しているために、粘弾性体又は鉛を上部構造物に埋設する作業が容易となり、製造性の向上を図ることができる。なお、このような筒体を用いない際には、一端部と他端部との間の鋼材の部位の周囲を囲繞するように粘弾性体又は鉛を配した後に、コンクリート等を粘弾性体又は鉛の周りに打設して、基礎等の上部構造物を形成するとよい。
【0023】
筒体としては、円筒状のものに限らず、四角等の角筒状のものであっても、截頭円錐台状又は鼓状等のいずれの形状ものであってもよい。
【0024】
本発明の第十四の態様のエネルギー吸収構造では、第十三の態様のエネルギー吸収構造において、筒体の外周面には凹凸が付されている。
【0025】
第十四の態様のエネルギー吸収構造によれば、凹凸により筒体がしっかりと上部構造物に保持される。なお、このような凹凸を筒体の内周面にも付すことにより、筒体の内部において粘弾性体又は鉛の外周面側をしっかりと保持できるために更に好ましい。
【0026】
本発明の第十五の態様のエネルギー吸収構造では、第十三又は第十四の態様のエネルギー吸収構造において、筒体は、その下端面及び上端面で閉塞されており、粘弾性体又は鉛は、下端面及び上端面が閉塞された筒体の中に密に充填されて収容されている。
【0027】
第十五の態様のエネルギー吸収構造によれば、筒体の閉塞空間に粘弾性体又は鉛が密に充填されて、この密に充填された粘弾性体又は鉛に対して一端部と他端部との間の鋼材の部位が相対変位、伸縮するために、より確実な振動エネルギーの吸収を行い得る。
【0028】
本発明の第十六の態様のエネルギー吸収構造では、第一から第十五のいずれかの態様のエネルギー吸収構造において、鋼材は、PC鋼線、PC鋼棒又はPC鋼撚り線等のPC鋼材からなる。PC鋼材は、プレストレスを加えたものであっても又はプレストレスを加えないもののいずれであってもよい。
【0029】
本発明では、第十六の態様のエネルギー吸収構造のように、鋼材としては、PC鋼線、PC鋼棒又はPC鋼撚り線等のPC鋼材からなるのが好ましいのであるが、振動エネルギー吸収の観点からは、本発明の第十七の態様のエネルギー吸収構造のように、PC鋼線を複数本束ねたもの又はPC鋼撚り線がより好ましい。
【0030】
本発明において、上部構造物としては、杭上に基礎を介して事務所ビル、集合住宅、戸建住宅、橋脚等が構築される場合には、この基礎を含めた事務所ビル、集合住宅、戸建住宅又は橋脚等を意味し、杭上に直接に事務所ビル、集合住宅、戸建住宅、橋脚等が構築される場合には、これら事務所ビル、集合住宅、戸建住宅、橋脚等を意味し、後者の場合には、床スラブ等に粘弾性体又は鉛を埋設して本発明を実施するとよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を、図に示す好ましい例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【0032】
図1及び図2において、本例の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造1は、地盤2に設置された杭3と、杭3の杭頭4の上に配された上部構造物としてのコンクリート製の基礎7と、一端部9aでは杭3に固定されており、他端部9bでは基礎7に固定された少なくとも一本、本例では8本の鋼材9と、各鋼材9の一端部9aと他端部9bとの間の部位8の周囲を囲繞して、基礎7に埋設されており、各鋼材9の部位8と基礎7との間に介在された粘弾性体10と、各鋼材9に対応して基礎7に埋め込まれた鋼製の円形の筒体11とを具備している。
【0033】
杭3は、本例では複数本の異形鉄筋(主筋)15入りの場所打ちコンクリート杭であって円柱状に形成されており、異形鉄筋15が中心Oの周りで等角度間隔に配されて且つ軸方向に伸びて埋め込まれて形成されている。直方体状の基礎7は、杭3と同様にコンクリート製であって、本例では、杭頭4の上面5に載置されるような態様で形成されている。
【0034】
異形鉄筋15の夫々に対応して設けられた各鋼材9は、両端が圧着グリップ21により束ねられた多数のPC鋼線からなり、各鋼材9の一端部9aは、定着板22に形成された貫通孔に通されて、圧着グリップ21により当該貫通孔から抜け出ないようになっており、各鋼材9の一端部9aは、杭3に埋め込まれた定着板22を介して当該杭3にしっかりと固定されている。各鋼材9の一端部9aの杭3への埋め込みは、定着板22及び圧着グリップ21が取り付けられた各鋼材9の一端部9aを予め鉄筋15と共に杭形成孔に配して、この杭形成孔にコンクリートを打設して杭3の形成と同時に行い得る。各鋼材9の他端部9bには定着板24が定着板22と同様にして取り付けられており、定着板24と筒体11の上端面29及び基礎7の上面18との間には、弾性手段としての環状のゴム体31が配されており、各鋼材9の他端部9bは、ゴム体31を介して筒体11の上端面29及び基礎7の上面18に固定されている。
【0035】
杭頭4の上面5から基礎7の上面18まで貫通して基礎7に埋め込まれている筒体11は、その上端面29がゴム体31に当接し、その下端面30が杭頭4の上面5に当接して、上端面29及び下端面30で閉塞されている。本例では、筒体11の外周面26には、軸方向に等間隔に環状の凹凸27及び28が付されている。部位8の周りに配された粘弾性体10は、上端面29及び下端面30で閉塞された筒体11の中の全体に密に充填されて収容されている。
【0036】
以上のエネルギー吸収構造1の基礎7及び杭3を介して事務所ビル等は地盤2上に支持される。地震により地盤2が水平方向(H方向)に振動して、杭3に対して基礎7が水平方向に相対移動すると、各鋼材9の部位8が対応の筒体11内で水平方向に相対変位すると共に、ゴム体31の伸縮で鉛直方向(軸方向)Vに相対変位し、これにより筒体11内の粘弾性体10に流動及び剪断変形等に基づく速度依存性の粘弾性抵抗を生じさせ、粘弾性体10のこの粘弾性抵抗により基礎7の振動エネルギー、延いては事務所ビルの振動エネルギーを吸収して、事務所ビルの地震による振動を可及的に速やかに減衰させる。
【0037】
そして、エネルギー吸収構造1によれば、粘弾性体10が鋼材9の部位8と基礎7との間に介在されているために、地盤2に固定される杭3に対して基礎7が横揺れ(水平方向振動)しても、粘弾性体10の流動を生じさせて鋼材9の部位8の変位を許容でき、而して、杭頭4への大きな力が生じなく杭頭4の破壊を回避できる。またエネルギー吸収構造1によれば、粘弾性体10を介して杭3と基礎7とを連結しているために、水平、鉛直及び回転方向に関して自由度をもって、杭3を介して地盤2に対して基礎7を支持できる。
【0038】
加えて、エネルギー吸収構造1では、圧着グリップ21を介して定着板22及び24を鋼材9の一端部9a及び他端部9bに取り付けて、鋼材9の一端部9aを定着板22と共に杭頭4のコンクリートに埋め込み、鋼材9の他端部9bをゴム体31を介して筒体11の上端面29及び基礎7の上面18に固定しているために、一端部9a及び他端部9bをしっかりと杭頭4及び基礎7に固定でき、一端部9a及び他端部9bが杭頭4及び基礎7から抜け出す虞がない。
【0039】
なお、エネルギー吸収構造1においては、筒体11内に粘弾性体10を収容したが、これに代えて、筒体11内に、鋼材9の部位8を囲繞するように鉛を収容して、鋼材9の部位8の水平方向及び鉛直方向の移動による鉛と鋼材9の部位8との間の相対変位に基づく鉛による塑性流動及び剪断変形を利用して、基礎7の横揺れエネルギーを吸収するようにしてもよい。
【0040】
エネルギー吸収構造1においては、定着板24と筒体11の上端面29及び基礎7の上面18との間にゴム体31を介在させて、ゴム体31の弾性変形により鋼材9の部位8の筒体11内での鉛直方向Vの変位を生じさせたが、これに代えて、ゴム体31を省いて定着板24を筒体11の上端面29及び基礎7の上面18とに接触させてもよく、この場合には、杭3に対する基礎7の水平方向の相対移動において鋼材9の部位8を弾性限界内で伸縮させて粘弾性体10との間で相対変位させ、これにより筒体11内の粘弾性体10に粘弾性抵抗を生じさせ、粘弾性体10のこの粘弾性抵抗により基礎7の振動エネルギー、延いては事務所ビルの振動エネルギーを吸収して、事務所ビルの地震による振動を可及的に速やかに減衰させるようにしてもよい。
【0041】
また図1及び図2に示すエネルギー吸収構造1においては、定着板22を用いて鋼材9の一端部9aをしっかりと杭3の杭頭4に固定したが、これに代えて、図3に示すように、一端部9aを鉄筋15と平行に十分長く伸ばして、一端部9aと、杭3のコンクリートに埋設される鉄筋15との間で重ね継手を形成して、この重ね継手で鋼材9の一端部9aをしっかりと杭3の杭頭4に固定してもよく、更には、図4に示すように、鋼材9の一端部9aと鉄筋15の一端部41とを重ね合わせて、この重ね合わせた部位を緊縛具42により緊縛して、鋼材9の一端部9aを鉄筋15の一端部41に固定して、杭3のコンクリートに埋設された緊縛具42及び鉄筋15を介して鋼材9の一端部9aを杭3の杭頭4に固定するか、緊縛具42に代えて、図5に示すように、鋼材9の一端部9aと、杭3のコンクリートに埋設される鉄筋15の一端部41と互いに対峙させ、この対峙した部位をかしめ式又はナット螺合式の接続金具43により相互にかしめ又は螺合接続して、杭3のコンクリートに埋設された接続金具43及び鉄筋15を介して鋼材9の一端部9aを杭3の杭頭4に固定するようにしてもよい。
【0042】
また上記のエネルギー吸収構造1では、定着板24を筒体11の上端面29及び基礎7の上面18にゴム体31を介して固定したが、これに代えて、図6に示すように、筒体11の上端面29を基礎7の途中に配し、しかも、筒体11の上端面29を閉塞するようにしてゴム体31及び定着板24を基礎7のコンクリートの途中に埋め込んでエネルギー吸収構造1を構成してもよい。図6に示すエネルギー吸収構造1でもゴム体31を省いて、定着板24を筒体11の上端面29に直接配してもよい。
【0043】
以上のエネルギー吸収構造1は、場所打ちコンクリート杭3を用いた例であるが、既製コンクリート杭又は既製鋼管コンクリート杭を用いる場合には、既製コンクリート杭又は既製鋼管コンクリート杭の杭頭にスタッドを植設し、このスタッドに鋼材9の一端部9aを緊縛具42又は接続金具43等により接続し、当該スタッドを介して鋼材9の一端部9aを既製コンクリート杭又は既製鋼管コンクリート杭に固定するようにしてもよく、更には、後述の鋼管杭3に用いられるような蓋鉄板と同様のものを用いて同様にして鋼材9の一端部9aを既製コンクリート杭又は既製鋼管コンクリート杭に固定するようにしてもよい。
【0044】
またエネルギー吸収構造1には、コンクリート杭に代えて、図7から図11に示すように鋼管杭3を用いてもよい。図7のエネルギー吸収構造1では、図1のエネルギー吸収構造1と同様に、鋼材9の一端部9aは、鋼管杭3の杭頭4の中詰めコンクリート51に埋め込まれた定着金具22を介して鋼管杭3に固定されており、ここで、中詰めコンクリート51は、下蓋鉄板52に加えて圧着グリップ21及び定着金具22が取り付けられた鋼材9の一端部9aを鋼管杭3の杭頭4の内部に配した後に、当該杭頭4の内部にコンクリートを打設して形成される。また、図8のエネルギー吸収構造1では、鋼材9の一端部9aは、中詰めコンクリート51の下面53に配された上記の下蓋鉄板52に圧着グリップ21、定着金具22等を介して連結されて、下蓋鉄板52及び中詰めコンクリート51を介して鋼管杭3に固定されており、図9のエネルギー吸収構造1では、鋼材9の一端部9aは、鋼管杭3の上端面54に溶接等により固着された上蓋鉄板55に圧着グリップ21、定着金具22等を介して連結されて、鋼管杭3に固定されており、図10のエネルギー吸収構造1では、鋼材9の一端部9aは、図3のエネルギー吸収構造1と同様に、鋼管杭3の中詰めコンクリート51内において重ね継手されて、鋼管杭3に固定されている。更に、鋼管杭3を用いたエネルギー吸収構造1でも、図11に示すように、図6のエネルギー吸収構造1と同様に、筒体11の上端面29を基礎7の途中に配し、しかも、筒体11の上端面29を閉塞するようにしてゴム体31及び定着板24を基礎7のコンクリートの途中に埋め込んで構成してもよい。
【0045】
図7、図8、図10及び図11に示す中詰めコンクリート51を形成する例において、中詰めコンクリート51が容易に鋼管杭3の杭頭4から抜け出さないように、鋼管杭3の内周面55に予め複数の環状の突起56を凹凸として一体的に形成しておいてもよい。
【0046】
図3から図11に示すいずれのエネルギー吸収構造1でも、図1及び図2に示すエネルギー吸収構造1と同様に、筒体11内の粘弾性体10の粘弾性抵抗により基礎7の振動エネルギー、延いては基礎7上の事務所ビルの振動エネルギーを吸収して、事務所ビルの地震による振動を可及的に速やかに減衰させる上に、杭頭4の破壊を回避でき、しかも、水平、鉛直及び回転方向に関して自由度をもって、杭3を介して地盤2に対して基礎7を支持できる。なお、図3から図11に示すいずれのエネルギー吸収構造1でも、筒体11内に、粘弾性体10の代わりに、鉛を充填してもよい。
【0047】
また、図7から図11に示すいずれのエネルギー吸収構造1でも、ゴム体31を省いて定着板24を筒体11の上端面29及び基礎7の上面18に又は筒体11の上端面29に接触させて、杭3に対する基礎7の水平、鉛直及び回転方向の相対移動において鋼材9の部位8を弾性限界内で伸縮させて、これにより筒体11内の粘弾性体10に粘弾性抵抗を生じさせ、粘弾性体10のこの粘弾性抵抗により基礎7の振動エネルギーを吸収して、事務所ビルの地震による振動を可及的に速やかに減衰させるようにしてもよい。
【0048】
なお、基礎7の上面18に配される圧着グリップ21、定着金具24及びゴム体31等を基礎7の上面18に打設されるコンクリートに埋め込んでもよいが、これに対して、コンクリートに埋め込まない場合には、これらを防錆のためにカバーで覆うか、これらに防錆処理を施すとよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、杭頭の破壊を回避でき、しかも、事務所ビル等の下面の高さを低くできると共に、地震等による事務所ビル等の振動エネルギーを効果的に吸収できる杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態の一例の断面図である。
【図2】図1に示すII−II線断面図である。
【図3】本発明の好ましい実施の形態の他の例の断面図である。
【図4】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面図である。
【図5】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面図である。
【図6】本発明の好ましい実施の形態の他の例の断面図である。
【図7】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面図である。
【図8】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面図である。
【図9】本発明の好ましい実施の形態の他の例の断面図である。
【図10】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面図である。
【図11】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面図である。
【符号の説明】
1 杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造
2 地盤
3 杭
4 杭頭
5 上面
7 基礎
8 部位
9 鋼材
10 粘弾性体

Claims (15)

  1. 地盤に設置された杭と、この杭の杭頭上に配された上部構造物と、上部構造物に埋め込まれた鋼製の筒体と、一端部では杭に固定されており、他端部では上部構造物に固定された少なくとも一本の鋼材と、この鋼材の一端部と他端部との間の部位の周囲を囲繞して筒体の中収容されており、当該部位と上部構造物との間に介在された粘弾性体又は鉛とを具備しており、鋼材の他端部は、当該他端部に取り付けられた定着板と、鋼材に加えられる引っ張りに基づいて弾性変形を生じるように当該定着板と筒体の上端面との間に介在された弾性手段とを介して、上部構造物に固定されている杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  2. 杭は、場所打ち若しくは既製コンクリート杭、場所打ち若しくは既製鋼管コンクリート杭又は鋼管杭である請求項1に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  3. 鋼材の一端部は、定着金具、緊縛具、接続金具、蓋鉄板又はスタッドを介して杭に固定されている請求項1又は2に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  4. 鋼材の一端部は、杭頭のコンクリートに埋め込まれた定着金具を介して杭に固定されている請求項1又は2に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  5. 鋼材の一端部は、緊縛具又は接続金具を介して杭のコンクリートに埋設された鉄筋の一端に連結されて、杭に固定されている請求項1又は2に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  6. 鋼材の一端部は、杭の杭頭に形成された中詰めコンクリートの下面に配された蓋鉄板に連結されて、杭に固定されている請求項1又は2に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  7. 鋼材の一端部は、杭の上端面に固着された蓋鉄板に連結されて、杭に固定されている請求項1又は2に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  8. 鋼材の一端部は、杭のコンクリート内において重ね継手されて、杭に固定されている請求項1又は2に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  9. 鋼材の他端部は、上部構造物に埋め込まれて、上部構造物に固定されている請求項1から8のいずれか一項に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造
  10. 弾性手段は、コイルばね、板ばね、ばねワッシャ及びゴム体の少なくとも一つを具備している請求項1から9のいずれか一項に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造
  11. 筒体の外周面には凹凸が付されている請求項1から10のいずれか一項に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  12. 筒体は、その下端面及び上端面で閉塞されており、粘弾性体又は鉛は、下端面及び上端面が閉塞された筒体の中に密に充填されて収容されている請求項1から11のいずれか一項に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  13. 鋼材は、PC鋼線、PC鋼棒又はPC鋼撚り線等のPC鋼材からなる請求項1から1のいずれか一項に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  14. 鋼材は、PC鋼線を複数本束ねたもの又はPC鋼撚り線からなる請求項1から1のいずれか一項に記載の杭頭接合部におけるエネルギー吸収構造。
  15. 請求項1から1のいずれか一項に記載のエネルギー吸収構造を具備した構造物。
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