JP3693941B2 - 旋回作業機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バックホー等の旋回作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の旋回作業機は、クローラ走行装置上に旋回機体が上下軸心回りに旋回自在に備えられ、この旋回機体は、その底部を構成するベース部材の前部に掘削装置を支持する支持ブラケットを設け、ベース部材の後部にウエイトを設け、このウエイトと支持ブラケットとの間に前後方向に延伸する縦リブを立設したものとなっており、ベース部材には、ブラケット等を介してエンジン及びエンジン補器や、制御弁、操縦装置、燃料タンク、作動油タンク等が取り付けられるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年においては、市街地の狭い路地等での走行や掘削作業を可能とする小型バックホーの開発が盛んであり、このために旋回機体をコンパクトにして旋回半径を小さくする試みが種々なされている。
しかしながら、旋回機体上の機器、特に燃料タンクや作動油タンクなどは、ベース部材からブラケットや支持台などを立設してこれに取付支持していたため、部品点数が多くなると共にこのブラケット等を設けるスペースをベース部材上に確保しなければならず、これが小型化の妨げとなっていた。
【0004】
本発明は、旋回機体の構成部材を利用してタンクを支持することによって部品点数の削減やベース部材上のスペース確保を図り、旋回機体の小型化に寄与することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明は、走行装置上に旋回機体が上下方向の軸心回りに旋回自在に備えられ、該旋回機体は、その底部を構成するベース部材と、該ベース部材の前部に設けられて掘削装置を支持する支持ブラケットと、ベース部材の後部に設けられたウエイトと、該ウエイトと前記支持ブラケットとの間に設けられた縦リブとを有して構成されており、前記支持ブラケットと縦リブの双方又は一方にタンクが取付支持されていることを特徴とするものである。
【0006】
かかる構成を採用することによって、旋回機体を構成する支持ブラケット及び/又は縦リブがタンクを取り付けるための支持部材として利用され、ベース部材上に別途タンク用の支持部材を設ける必要性が少なくなり、部品点数の削減やベース部材上のスペース確保が図れ、旋回機体の小型化に寄与するものとなる。
上記構成において、前記縦リブに支持台が設けられ、この支持台に第1のタンクが支持され、この第1タンク側と前記支持ブラケットとの間に第2のタンクを支持する支持部材が設けられていることが推奨される。
【0007】
また、本発明は、前記掘削装置の油圧アクチュエータと旋回機体内に配設した制御弁とが油圧ホースにて接続され、前記ベース部材上に、前記油圧ホースをガイドするガイド部材が設けられており、このガイド部材が前記旋回機体の上部を覆うフロア部材の装着具を兼ねていることを特徴とする。
これによれば、油圧ホースのガイド部材を利用して旋回機体上部のフロア部材を装着することができるため、別途ベース部材上からフロア部材用の装着具を立設する必要性が少なくなり、部品点数の削減やベース部材上のスペース確保が図られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2において、後方小旋回型のバックホーとして例示する旋回作業機1は、左右一対のクローラ走行体2を有する走行装置3と、この走行装置3上に旋回自在に設けられた旋回機体4と、この旋回機体4に装着された掘削装置5とを有して主構成されている。
走行装置3は、トラックフレーム7の左右両側に駆動輪、従動輪等を設け、これらにゴム等の弾性クローラを巻回することによりクローラ走行体2を構成している。このクローラ走行体2は、駆動輪に接続した油圧モータよりなる走行駆動体8によって循環回走するようになっている。
【0009】
トラックフレーム7の上面中央部には、旋回ベアリング9を介して前記旋回機体4が搭載されている。この旋回機体4は、その内部に配置された油圧モータよりなる旋回駆動体11によって上下方向の旋回軸心6を中心に旋回自在となっている。また旋回軸心6上の旋回機体4と走行装置3との間にはスイベルジョイント10が配設されている。
なお、トラックフレーム7の前端部には、ドーザ13が枢着されており、このドーザ13は油圧シリンダよりなるドーザ駆動体14によって昇降する。
【0010】
旋回機体4は、機体フレーム16の後部に掘削装置5との重量バランスを図るウエイト17を設け、左右両側部及び前部にカバー体18L,18Rを設けることによって構成されている。また、ウエイト17及びカバー体18L,18Rによって囲まれた機体フレーム16の内側には、エンジン20、ラジエータ21、油圧ポンプ22、燃料タンク23、作動油タンク24、バッテリ25等が搭載され、これら機器はボンネット26,27,28にて覆われている。
図3に示すように、前記機体フレーム16は、その底部を構成する板材よりなるベース部材30と、該ベース部材30の前部に設けられ、前記掘削装置5が装着、支持される支持ブラケット31と、この支持ブラケット31から後方に延伸するようにベース部材30上に立設された左右一対の縦リブ32と、ベース部材30の前後中途部を左右方向に横切るように立設された横リブ33とを有している。これら支持ブラケット31、縦リブ32、横リブ33は溶接にてベース部材30に固着され、一体化されている。
【0011】
前記支持ブラケット31は精密鋳鋼により成形されており、図5に示すように上下の壁部31A,31Bと、この上下壁部31A,31Bの左右側部を連結する左右の壁部31C,31Cとを有している。
掘削装置5は、図2に示すように、支持ブラケット31に対して上下軸心回りに揺動自在に装着されたスイングブラケット35と、このスイングブラケット35に左右軸心回りに揺動自在に連結されたブーム36と、このブーム36に左右軸心回りに揺動自在に連結されたアーム37と、このアーム37に左右軸心回りに揺動自在に連結されたバケット38とを有する。
【0012】
スイングブラケット35は、旋回機体4内に装備されたスイング駆動体40によって揺動駆動され、ブーム36は、該ブーム36の下部前側に沿って配設されたブーム駆動体41によって揺動駆動され、アーム37は、前記ブーム36の上部上側に沿って配設されたアーム駆動体42によって揺動駆動され、前記バケット38は、アーム37の前側(上側)に沿って配設されたバケット駆動体43によって揺動駆動されるようになっている。
上記各駆動体40〜43は、いずれも油圧シリンダにより構成されている。
【0013】
図3に示すように、ベース部材30の後端部及び横リブ33には、エンジン20を搭載するための搭載台45が設けられている。前側の搭載台45は横リブ33の左右中途部に溶接等により固着され、後側の搭載台45は、ベース部材30の後端に溶接等にて固着されている。この前後搭載台45に、マウントゴム等を介してエンジン20が横向きに搭載されるようになっている。
なお、後側の搭載台45には、左側の縦リブ32の後端が接続されるとともに、ウエイト17の左側部がボルト等により連結される連結部45aを備え、右側の縦リブ32の後端部にはウエイト17の右側部がボルト等により連結される連結部32aを備えており、これによって支持ブラケット31とウエイト17とが縦リブ32を介して繋がった形態となっている。
【0014】
図1に示すように、エンジン20の左側には油圧ポンプ22が直結され、右側にはエンジン20により駆動するラジエータファン21Aが設けられ、その右側にラジエータ21が配設されている。このラジエータ21の前側であって機体フレーム16の右側部には、燃料タンク23、作動油タンク24が前後に並べて配設され、燃料タンク23の上側にはバッテリ25が配設されている。
前記ボンネット26,27,28は、エンジン20、油圧ポンプ22、ラジエータファン21Aの上方及び前方を覆う固定ボンネット26と、後方を覆う開閉自在な後部ボンネット27と、ラジエータ21、燃料タンク23、作動油タンク24、バッテリ25を覆う側部ボンネット28とからなり、側部ボンネット28は前後に長く形成されるとともに、その上面に前後に長い点検口が形成され、該点検口は開閉自在な蓋体28Aによって閉鎖されている。
【0015】
前記作動油タンク24及び燃料タンク23は、機体フレーム16の支持ブラケット31及び縦リブ32に対して取付支持されている。
具体的には、図3〜図5に示すように、右側の縦リブ32は、その前後中途部で左右外方に延伸する分岐部32Aを有し、この分岐部32Aの基端部近傍と先端部とにそれぞれ支持台47が設けられている。
そして、左右の支持台47L,47Rの上面に、作動油タンク24の下部に設けたL字状の載せ具24Aが載置されてボルト等の締結具によって固定されるようになっている。
【0016】
なお、左右の支持台47L,47Rは、少なくとも一方が縦リブ32に対して設けられていればよく、他方をベース部材30上に設けた構成としてもよい。
前記支持ブラケット31の上壁31Aには、側方に突出する取付片48が一体成型されており、この取付片48に支持部材50の下端部がボルト等の締結具により固定されている。この支持部材50は板材により構成され、取付片48より後上方へ斜めに延伸し、その上端部に側面視L字状のバッテリ台51が連結されている。
【0017】
前記バッテリ台51は、その縦壁部分51Aが作動油タンク24の前面にボルト等の締結具によって取り付けられており、横壁部分51Bにバッテリ25が搭載されるとともに、押さえ具51Cによって上側から押さえられるようになっている。
したがって、作動油タンク24は、その下部側が支持台47L,47Rに支持され、上部側が支持部材50を介して支持ブラケット31に支持されるようになっている。
【0018】
支持部材50は、その下端部に正面視L字状の受けブラケット52を有しており、この受けブラケット52の横壁部分52Bは、燃料タンク23の下部内側に形成した凹部23Aに下側から係合することによって燃料タンク23を支持し、その姿勢を保持するようになっている。
受けブラケット52の縦壁部分52Aには、側面視U字状の引掛具53が設けられており、この引掛具53には抱持バンド(支持部材)54の一端が着脱自在に係止されている。
【0019】
この抱持バンド54は金属製等の帯板により構成されており、燃料タンク23の前面及び外側面に巻付いた状態で後方に延伸し、その後端部に設けた固定ボルト54Aが前記作動油タンク24または右側の支持台47Rに設けた取付板55を貫通し、固定ナット54Bを螺合することによって固定されている。
従って、前記作動油タンク(本発明にかかる第1のタンク)24及び燃料タンク(同第2のタンク)23は、支持ブラケット31及び縦リブ32に対して支持台47L,47Rや支持部材50、抱持バンド54等を介して取付支持されるようになっており、ベース部材30から他のブラケット等を立設してタンク23,24を支持する場合に比べてベース部材30上のスペースを侵食することが少なくなり、旋回機体4の小型化に寄与するものとなっている。
【0020】
なお、燃料タンク23の前面及び外側面には抱持バンド54が嵌り込む周溝23Bが形成され、該抱持バンド54の位置ズレが防止されている。また、前記固定ナット54Bを締め付けることによって燃料タンク23をガタつき無く支持することができるようになっている。
掘削装置5のスイング駆動体40は、縦リブ32の分岐部32Aに形成した支持板57に後端が枢支され、支持台47L、47Rによりベース部材30から浮上した作動油タンク24の下側及び燃料タンク23の凹部23Aを通過して前方に突出するようになっている。
【0021】
ここで、燃料タンク23は、作動油タンク24のようにベース部材30から浮かせて配置するのではなく、その下部に凹部23Aを形成することによってスイング駆動体40との干渉を避けているため、容量を可及的に確保できるとともに重心を低くでき、最下面をベース部材30上に安定して載置できるようになっている。
また、燃料タンク23はバッテリ25の前方で上方に膨出した形態となっており、これによって容量の増大を図り、さらにこの膨出部分23Cに供給口23Dを形成することによって該供給口23Dを可及的に高い位置に配設し、側部ボンネット28上面の点検口から給油を行い易くしている。
【0022】
支持部材50の上端は、バッテリ台51に連結せずに直接的に作動油タンク24に連結してもよく、また、この支持部材50の斜め延伸部分50aを省略して受けブラケット52を直接取付片48に連結した構成とすることもできる。
図3及び図4に示すように、機体フレーム16の後部には、エンジン20を囲うように枠体58が立設されており、該枠体58は、左右方向に長い板材よりなる上部枠58Aと、該上部枠58Aの左右両端及び中途部から前又は後下方に伸びる3本の脚部58Bとを有し、各脚部58Bの下端部は、左側の支持台47L、ウエイト用の後側の搭載台45、横リブ33の左右側部にそれぞれボルトによって取付固定されている。
【0023】
この枠体58の上部枠58Aには、後部ボンネット27の開閉用ヒンジが取り付けられ、また、日除け59(図2参照)の支柱59Aの基部が取り付けられるようになっている。
図1及び図2に示すように、前記旋回機体4前部の左側(ボンネットを除く部分)には、操縦フロア60が設けられ、この操縦フロア60に、運転席61、ステップ部62、操縦レバー63、64、ペダル68,69等を有する運転部が配設されている。また、運転席61の上方は日除け59によって覆われ、前方には、手摺りを兼ねたガード部材65が立設されている。
【0024】
なお、操縦フロア60は、図6に示すように、板材よりなる複数枚のフロア部材66A〜66Eによって旋回機体4の上部を覆うことにより構成されており、このうち後右側のフロア部材66Aには、運転席61を支持するためのシート台67が搭載され、他のフロア部材66B〜Eの上面にはゴム製等のマットが被せられてステップ部62を構成するようになっている。
前記操縦フロア60下方の旋回機体4内には、油圧ポンプ22からの作動油を走行用、旋回用、掘削装置用等の各駆動体(油圧アクチュエータ)8,11,14,40〜43に送給して動作を制御する制御弁ユニットVUが配設されている。
【0025】
この制御弁ユニットVUは、図6〜図8に示すように、各駆動体8,11,14,40〜43に対応した複数の制御弁Vを前後方向に多数並設して一体化することにより構成されており、各制御弁Vは、それぞれ対応する駆動体8,11,14,40〜43に対して油圧ホースにより接続されている。
図1及び図2に示すように、運転席61の左右側方に設けた操作レバー63は、掘削装置5の駆動体41〜43や旋回駆動体11に対応した制御弁Vのスプールをパイロット圧により操作するものとされ、運転席61の前側に配設された左右一対の操作レバー64は、走行駆動体8を制御する制御弁V1,V2のスプールを操作するものとされている。
【0026】
また、走行用操作レバー64の右側にはペダル68が配設され、該ペダル68は、左右又は前後に踏み込むことによって、スイング駆動体40を制御する制御弁V3のスプール操作と、予備装置用(サービスポート用)の制御弁V4のスプール操作とを兼用して行うものとなっている。
また、走行用操作レバー64の左側には増速用ペダル69が設けられている。
前記制御弁ユニットVUは、旋回機体4のベース部材30上に取り付けられた取付台70に対して取り付けられるようになっている。
【0027】
この取付台70は旋回機体4(ベース部材30)の左前部にボルト等によって取り付けられるようになっており、板材によって構成された基板70Aを有し、この基板70Aの一側部(左側)に制御弁ユニットVUがボルト等によって固定されている。
また、この基板70A上の前部には、走行用操作レバー64を支持するサポート部材71が溶接等にて固定されており、このサポート部材71は、左右の立壁71L,71Rの間に左右方向の支持軸71Aを架設して備え、該支持軸71Aに走行用操作レバー64の下端部が前後揺動自在に枢支されている。
【0028】
また、このサポート部材71の右側の立壁71R上端には、右方向に突出する取付板72がボルト固定され、この取付板72に前記ペダル68が取り付けられるようになっている。
サポート部材71の後方で制御弁ユニットVUの側方(右側)には、走行用操作レバー64及びペダル68と、これに対応する制御弁V1〜V4のスプールとを連動連結する第1、第2連動具74,75が配設されている。
第1連動具74は、基板70A上に立設された前後2本の縦軸74Aにそれぞれ回動自在に取り付けられたL字状のリンク74Bと、この各リンク74Bと各制御弁V1,V2のスプールとを接続する第1ロッド74Cと、各リンク74Bと左右各操作レバー64とを接続する第2ロッド74Dとを有する。
【0029】
また、第2連動具75は、基板70Aに立設した1本の支軸75Aに回動自在に取り付けられた上下2つのリンク75Bと、この各リンク75Bと各制御弁V3,V4のスプールとを接続する第1ロッド75Cと、各リンク75Bとペダル68とを接続する第2ロッド75Dとを有している。
したがって、上記取付台70には、制御弁ユニットVUと走行用操作レバー64とペダル68と連動具74,75とが共に取り付けられ、この取付台70が、旋回機体4のベース部材30に取り付けられるようになっている。
【0030】
そのため、取付台70に対して上記各部品64,68,74,75を組付け、その後取付台70をベース部材30に取り付けるようにすれば、各部品64,68,74,75の組付け作業が簡単かつ迅速に行えるようになり、また、操作レバー64及びペダル68と制御弁Vとの連係動作の調整(連動具の調整)等も、ベース部材30に取り付ける前に取付台70上で行うことによって短時間で簡単に行えるようになる。
前記サポート部材71の左側の立壁71L上部には雌ネジ孔を有する装着具77が設けられ、他方、第2連動具75の前記縦軸75Aは、基板70A上に立設した保持体78によって起立状態に保持され、この保持体78の上部にも雌ネジ孔を有する装着具77が設けられている。
【0031】
そして、この2つの装着具77には、操縦フロア60の一部を構成するフロア部材66Eがボルトによって締結されるようになっている。
このように、フロア部材66Eの装着具77を旋回機体4のベース部材30側に設けずに、取付台70に対して設けることによって、当該取付台70をベース部材30上に取り付けるときに装着具が障害になることはなく、また、操作具(レバー64、ペダル68)や連動具74,75を支持するための部材71,78に装着具77を設けることにより、基板70A上のスペースを侵食することもなく、装着具77が連動具74,75の調整等の障害になることもほとんどない。
【0032】
前記基板70Aには、制御弁ユニットVUの前側にマルチバルブMVが取り付けられており、このマルチバルブMVと制御弁ユニットVUとの間の油圧配管作業も容易に行えるようになっている。また、サポート部材71の前側には、前記ガード部材65を固定・支持する支持具79が立設されている。
この支持具79は、従来では、旋回機体4のベース部材30等に対して直接取り付けられていたが、これであると、制御弁ユニットVU等を取り付けた取付台70をベース部材30に装着するにあたり、支持具が障害となって装着し難くなり、場合によっては連動具74,75等の調整が狂う恐れもある。そのため、本実施形態では、取付台70に対して支持具79をも一体的に固定することにより、このような問題が生じないようにしている。
【0033】
また、前記支持具79は、その後側のサポート部材71と溶接にて結合されており、これによって支持具79がサポート部材71により補強され、ガード部材65の安定した強固な支持が可能となっている。
なお、前記支持具79は、キャビン仕様の旋回機体4の場合にはこのキャビンを支持するために利用することができる。
また、支持具79及びサポート部材71は一体的に形成されたものであってもよいし、前後に分離した構成であってもよい。
【0034】
前記取付台70には、旋回機体4の外周部を構成するカバー体18L,18Rのうち、左側に配設されたもの18Lが装着されるようになっている。
具体的には、基板70Aの左側部の複数箇所にステー80が突設され、基板70A前側の支持具79前面にも複数のステー80が設けられ、これら各ステー80に対してカバー体18Lがボルト等によって取り付けられるようになっている。
これにより、カバー体18Lをベース部材30や取付台70等の複数の部材に跨って装着する場合に比べて寸法誤差が生じ難く、確実な装着が可能となる。
【0035】
図9に示すように、制御弁ユニットVUの各制御弁Vと、掘削装置5の各駆動体41〜43等とを接続する油圧ホースPは、制御弁ユニットVUから右方向に延伸するとともに左右一対の縦リブ32の間で前方に平面的に弯曲し、支持ブラケット31の上下左右壁部31A,31B,31Cで囲まれる空間(図8参照)を通過して掘削装置5に至るようになっている。
また、油圧ホースPの弯曲部Wには、当該油圧ホースPをガイドするガイド部材81,82が前後に2つ設けられている。
【0036】
このうち後側のガイド部材81は、図9(c)(d)に示すように、板材よりなる下部ベース81Aと、該下部ベース81Aの左右両端に立設された左右一対の縦ガイド81Bと、左右縦ガイド81Bの上下中途部に架設された第1横ガイド81Cと、一方(左側)の縦ガイド81Bから前方に突出するとともに突出端が下方に屈曲したL字状の第2横ガイド81Dと、左右縦ガイド81Bの上端部を連結する連結板81Eとを有し、下部ベース81Aはベース部材30上にボルトや溶接等によって固定されている。
【0037】
そして、制御弁ユニットVU後部のバケット用制御弁V5とブーム用制御弁V6とに接続された各2本(給排用)の油圧ホースP1,P2は、左右縦ガイド81Bの間で第1横ガイド81Cの上側を通過し、制御弁ユニットVUの前後中途部のアーム用制御弁V7とサービスポート用制御弁V4とに接続された各2本の油圧ホースP3,P4は、第2横ガイド81Dと縦ガイド81Bとに囲まれた空間を通過するようになっている。
前側のガイド部材82は、図9(b)に示すように、板材よりなる下部ベース82Aと、この下部ベース82Aの両端部に立設された一対の縦ガイド82Bと、この一対の縦ガイド82Bの間に架設された上下2つの第1横ガイド82Cと、一方の縦ガイド82Bから左方向に突出する第2横ガイド82Dとを有し、全体として斜めに傾いた状態で配設され、下部ベース82Aがベース部材30上にボルトや溶接等によって固定されている。
【0038】
そして、各組の油圧ホースP1〜P4は、下部ベース82Aと下側の第1横ガイド82Cとの間A1と、上下の第1横ガイド82C,82C間A2と、上側の第1横ガイド82Cの上側A3と、第2横ガイド82Dの上側A4との区画された空間を通過して支持ブラケット31に導かれ、掘削装置5側に接続されるようになっている。
一方、掘削装置5のブーム36は、図10(a)に示すように、側面視においてくの字状に形成されたブーム本体84と、このブーム本体84の各端部に取り付けられた連結部85とを有し、ブーム本体84は、図10(b)の如く断面箱形で内部が中空であり、上下左右の4隅が面取りされており、鋼板、鉄板等の金属板材をプレス加工等した対のコ字型部材を互いに突き合わせてブーム長手方向に溶接接合したものとなっている。
【0039】
また、ブーム本体84は、その屈曲部から先端にかけて先細り状に形成されている。
連結部85は鋳鋼材等の金属材により成型されており、ブーム本体84の根元の開口部84Aにインロー嵌合して溶接にて固着される基部85Aを有し、図10(c)に示す如く基部85Aの左右両側に対のアーム85Bが後方拡開状に延伸され、対のアーム85Bの先端部分には左右方向の挿通孔85Cが形成されている。
【0040】
対のアーム85Bは、スイングブラケット35の上部を挟み込んだ状態で左右方向の枢軸86を介して枢結され、この枢軸86の前側にアーム85Bと基部85Aとで囲まれた空間Cが形成され、支持ブラケット31からスイングブラケット35を通過した油圧ホースP(バケット用P1、アーム用P3、サービスポート用P4の計6本)が前記空間Cを下から上に挿通されている。
また、対のアーム85Bの根元には、両者を相互に連接するとともに前記油圧ホースPを案内する下向き傾斜した案内面85Dを有する連接壁85Eが形成されている。
【0041】
ブーム本体84の上面側で連結部85の案内面85Dの近傍には、空間Cを通過した油圧ホースPのクランプ具87が設けられている。
このクランプ具87は、図10(d)に示すように4本の油圧ホースPを引揃えて保持する溝部87Aとその左右両側で2本のホースPを左右個別に保持する溝部87Bとを形成した弾性ホールド体87Cを備え、各溝部87A,87Bに保持された油圧ホースPを押さえつける押さえ体87Dを備え、この押さえ体87Dを連結部85に対してボルト87Eで固定するようになっている。
【0042】
ここで、油圧ホースPは耐圧性で可撓性を有し、掘削装置5(ブーム36)の上下揺動に追従可能となっている。そして、図11に示すように、ブーム36の最上昇位置Xと最降下位置Zとでは油圧ホースPが押引されて長さに差が生じることとなるが、この差は、図9に示すように、旋回機体4内における油圧ホースPの弯曲部(弯曲吸収部)Wによって吸収されるようになっている。
すなわち、従来においては、油圧ホースPはブーム36の枢軸86よりも後方を通過し、これ故ブーム36が最上昇位置Xのときにブーム36から後方へ大きく弯曲して突出するようになっており、この弯曲部分が前方視界を阻害したり、ガード部材65等に接触して耐久性を損う原因となっていたが、本実施形態の如く、ブーム36の上下揺動に伴う油圧ホースPの長さの差を旋回機体4内の弯曲部Wで吸収させることにより上記の問題が解消されるようになっている。
【0043】
また、クランプ具87によって油圧ホースPの案内面85Dからの浮き上がりが確実に抑えられるようになっている。
また、各油圧ホースPは、旋回機体4内においてガイド部材81,82によって案内されているので、長さの差を吸収する際の挙動によって周囲の部品と接触するようなことが防止され、油圧ホースP同士が擦れ合うことも防止されている。
図8に示すように、前記支持ブラケット31における上壁31A下面には、支持ブラケット31内を通過する油圧ホースPのガイド体90が一体的に鋳ぐるまれるようになっている。このガイド体90は、左右の縦ガイド90Aと、左右縦ガイド90Aを連接する上下の横ガイド90Bとを有し、これら縦横ガイド90A,90Bによって区画された空間B1,B2にそれぞれ各4本の油圧ホースPが区分されてガイドされるようになっている。
【0044】
また、図10(a)に示すように、スイングブラケット35の底部には、正面視門型状のガイド棒91が固着されており、ブーム用の油圧ホースP2は、他の油圧ホースP1,P3,P4とは区別されてこのガイド棒91によってブーム駆動体41へと案内されるようになっている。
支持ブラケット31は、前記ガイド体90が一体的に鋳ぐるまれているだけでなく、スイング駆動体40や旋回ベアリング9等に対する給脂のためのグリスニップルや右側のカバー体18Rを取り付けるための取付片92や、操縦フロア60のフロア部材66Cの装着具93等が一体に成型されるようになっており、これら部品を溶接等によって後付けする場合に比べて製造工数の低減が図られるようになっている。
【0045】
また、図6及び図9(c)に示すように、後側のガイド部材81の連結板Eには装着具94が設けられ、この装着具94に、シート台67が搭載されるフロア部材66Aがボルト等を介して装着されるようになっており、かかるガイド部材81を利用してフロア部材66Aを装着することによって部品点数の削減が図れ、ベース部材30上のスペースを侵食してしまうことも防止され、旋回機体4の小型化に寄与するものとなっている。
本発明は、上記実施形態に限ることなく適宜設計変更可能である。
【0046】
例えば、燃料タンク、作動油タンクの配置は前後逆としてもよく、左右に並べた配置とすることも可能である。また、支持ブラケット又は縦リブのいずれか一方に対して燃料タンク、作動油タンクを取付支持してもよい。
制御弁ユニットにおける各制御弁の配置は上記実施形態に限定されず、また、制御弁と掘削装置の油圧アクチュエータとを接続する油圧ホースの配置(ガイド部材に対する通過位置)も変更可能である。
また、上記実施形態においては旋回作業機として後方小旋回型のバックホーで例示しているが、旋回機体の旋回軌跡が走行装置から突出するいわゆる標準型のバックホー等として構成することが可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、旋回機体を構成する支持ブラケット、縦リブをタンク用の支持部材として利用することにより、部品点数減やベース部材上のスペース確保が図れ、旋回機体の小型化に寄与するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる旋回作業機の平面図である。
【図2】同側面図である。
【図3】機体フレームの平面図である。
【図4】機体フレーム及びタンクの右側面図である。
【図5】機体フレーム及びタンクの正面図である。
【図6】機体フレーム及び取付台の平面図である。
【図7】機体フレーム及び取付台の左側面図である。
【図8】機体フレーム及び取付台の正面図である。
【図9】(a)は油圧ホースの配管状態を示す機体フレームの平面図、(b)は前側のガイド部材の正面図、(c)は後側のガイド部材の正面図、(d)は後側のガイド部材の部分側面図である。
【図10】掘削装置のブームと油圧ホースとの関係を示し、(a)は最上昇位置での側面図、(b)はブーム断面図、(c)は背面図、(d)はクランプ体の分解図である。
【図11】ブームの揺動状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 旋回作業機
3 走行装置
4 旋回機体
5 掘削装置
17 ウエイト
23 燃料タンク(第2のタンク)
24 作動油タンク(第1のタンク)
30 ベース部材
31 支持ブラケット
32 縦リブ
47L 支持台
47R 支持台
50 支持部材
54 抱持バンド(支持部材)
66A フロア部材
81 ガイド部材
94 装着具
P 油圧ホース
V 制御弁
Claims (3)
- 走行装置(3)上に旋回機体(4)が上下方向の軸心回りに旋回自在に備えられ、該旋回機体(4)は、その底部を構成するベース部材(30)と、該ベース部材(30)の前部に設けられて掘削装置(5)を支持する支持ブラケット(31)と、ベース部材(30)の後部に設けられたウエイト(17)と、このウエイト(17)と前記支持ブラケット(31)との間に設けられた縦リブ(32)とを有して構成されており、
前記旋回機体(4)の左右一側には、前方に燃料タンク(23)が配設されると共に後方に作動油タンク(24)が配設され、該作動油タンク(24)は、その下部側が縦リブ(32)及びベース部材(30)に支持され、その上部側に支持ブラケット(31)から斜め後上方に延伸された支持部材(50)が連結されていることを特徴とする旋回作業機。 - 前記支持ブラケット(31)の上壁(31A)には、側方に突出する取付片(48)が設けられ、該取付片(48)の上面に前記支持部材(50)の下端部が締結具を介して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の旋回作業機。
- 前記支持部材(50)は、その下端部に前記燃料タンク(23)を支持する受けブラケット(52)を有しており、該受けブラケット(52)の縦壁部分(51A)に前記燃料タンク(23)を抱持する抱持バンド(54)の一端が着脱自在に係止されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の旋回作業機。
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