JP3693462B2 - 分岐状ポリカーボネート樹脂及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は成形性の改善されたポリカーボネート樹脂及びその製造方法に関し、更に詳しくは、ボトル、シート、大型部品等の安定した製造・成形が可能で、ブロー成形、押し出し成形、真空成形等の用途に適したポリカーボネート樹脂及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビスフェノールA等から製造されるポリカーボネート樹脂は、透明性、耐熱性、機械特性に優れ、幅広い用途で使用されている。しかし、該ポリカーボネート樹脂をブロー成形、押し出し成形、真空成形等の用途に用いた場合は、溶融張力が低いため成形品に厚みむらが生じたり、ドローダウンを生じたりして満足な成形品の得られない場合がある。
【0003】
これを解決する方法としては、ポリカーボネート樹脂の重合時に、3個以上の官能基を有する分岐剤を0.1〜2.0モル%程度添加して得た分岐状ポリカーボネート樹脂を用いる方法が、特開昭59−47228号公報に開示されている。しかしながら、この方法では溶融張力は増加するが分岐剤の添加量が増えればポリカーボネート樹脂が架橋し、ゲルが発生する可能性がある。また、添加量が増えれば耐衝撃性も低下する傾向にある
一方、直鎖状ポリカーボネート樹脂と分岐化されたポリカーボネート樹脂からなるブレンド物を使用する方法が、特開平3−281567号公報や特開平5−295246号公報に開示されている。しかし、これらの方法も、分岐化されたポリカーボネート樹脂のブレンド割合が95〜70重量%と高く、また十分なドローダウン性が得られないため、成形時の偏肉を生じ易く、更に溶融粘度が高くなりすぎて成形性が悪くなる等の問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、分岐剤の含有率が低く、溶融張力が高い等の十分な溶融特性を有し、ブロー成形、押し出し成形、真空成形等においても安定した製造・成形が可能な分岐状ポリカーボネート樹脂及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の範囲の分岐剤含有率を有し、該分岐剤含有率と特定温度下での溶融張力との関係が、所定の式を満足する分岐状ポリカーボネート樹脂や、粘度平均分子量において特定の関係を満足する2種のポリカーボネート樹脂を組み合わせることにより、その課題を解決できることを見出し、それに基づき本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)分岐剤含有率(分岐剤/(2価フェノール+末端停止剤+分岐剤)×100)xが、0.05〜0.5モル%であり、分岐剤含有率xと280℃における溶融張力yとの関係が、y≧10x+0.5であることを特徴とする分岐状ポリカーボネート樹脂。
(2)粘度平均分子量が19000〜37000である上記(1)に記載の分岐状ポリカーボネート樹脂。
以上、第一発明であり、また
(3)クロロホーメート基を有するポリカーボネートオリゴマーに、2価フェノール及び末端停止剤を添加することにより分岐状ポリカーボネートを製造する方法において、まず、2価フェノールを添加し、ついで加える末端停止剤の等モル量以上のクロロホーメート基が存在している時点において末端停止剤を添加することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の分岐状ポリカーボネート樹脂の製造方法。
(4)上記(3)に記載のポリカーボネートオリゴマーがもともと有しているクロロホーメート基のうち、その60〜5モル%が存在している時点において末端停止剤を添加することを特徴とする上記(3)に記載の分岐状ポリカーボネート樹脂の製造方法。
以上、第二発明であり、さらに
(5)分岐剤の非存在下において重合して得たポリカーボネート樹脂(A)30〜95重量部及び分岐剤の存在下において重合して得たポリカーボネート樹脂(B)70〜5重量部からなり、該ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量Mv1及び該ポリカーボネート樹脂(B)の粘度平均分子量Mv2がMv1+3000<Mv2の関係式を満足する(1)記載の分岐状ポリカーボネート樹脂。
以上、第三発明であり、さらに
(6)分岐剤が、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル) エタン、α,α',α''−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1−〔α−メチル−α−(4'−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α',α'−ビス(4''−ヒドロキシルフェニル)エチル〕ベンゼンから選ばれた少なくとも一種の化合物であることを特徴とする上記(1)又は(2)もしくは上記(5)のいずれかに記載の分岐状ポリカーボネート樹脂。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
1.分岐状ポリカーボネート樹脂
第一発明にかかる分岐状ポリカーボネート樹脂は、分岐剤含有率(分岐剤/(2価フェノール+末端停止剤+分岐剤)×100)xが、0.05〜0.5モル%であり、分岐剤含有率xと280℃における溶融張力yとの関係が、y≧10x+0.5 であることを特徴とする。
(1)特性
▲1▼分岐剤含有率
分岐剤含有率とは、(2価フェノール+末端停止剤+分岐剤)の総モル数に対する分岐剤のモル%をいい、0.05〜0.5モル%、好ましくは、0.07〜0.45モル%である。0.05モル%未満であると、溶融張力が低く、ブロー成形が困難になり、0.5モル%を超えるとポリマーが架橋し、ゲルが発生する可能性があり、耐衝撃性が低下するおそれがある。
【0008】
▲2▼分岐剤含有率xと280℃における溶融張力yとの関係
さらに、分岐剤含有率xと280℃における溶融張力yとの間には、y≧10x+0.5、好ましくは y≧11x+0.5、より好ましくは y≧12x+0.5 なる関係が成立していることが必要である。溶融張力は分岐剤の添加量の増加によって増大するが、分岐剤の添加量が増えればポリカーボネート樹脂の架橋によるゲル化を引き起こすおそれがあることから、分岐剤の添加量を低く抑えつつ、高い溶融張力を実現しているものであることが必要である。
【0009】
▲3▼粘度平均分子量(Mv)
粘度平均分子量(Mv)については、19000〜37000の範囲にあるものが好ましく、さらには、20000〜30000のものがより好ましい。19000未満であると、溶融張力が低く、ブロー成形が困難になるおそれがあり、37000を越えると、流動性が悪く、成形性が悪くなる可能性がある。
(2)製法
▲1▼重合による方法
第一発明にかかる分岐状ポリカーボネート樹脂の好ましい製造方法の一として、重合による方法がある。
(i)原料
2価フェノール、ホスゲンまたは炭酸エステル化合物、分岐剤及び末端停止剤を原料として製造される。
【0010】
2価フェノールとしては、ハイドロキノン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等やそれらのハロゲン誘導体があげられ、中でも2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が好ましく用いられる。これらの2価フェノールは単独で用いても、2種以上併用して用いてもよい。また、2価フェノール以外の2官能性化合物(例えば、デカンジカルボン酸のような2価カルボン酸等)を上記2価フェノールと一緒に用いてもよい。
【0011】
炭酸エステル化合物としては、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート、ジメチルカーボネート、ジメチルカーボネート等のジアルキルカーボネートがあげられる。これらの炭酸エステル化合物も単独で用いても、2種以上併用して用いてもよい。
分岐剤としては3つ以上官能基を持つ化合物であれば、特に制限はない。例えば、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α',α''−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1−〔α−メチル−α−(4’ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α',α'-ビス4''−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、フロログルシン、トリメリト酸、イサチンビス(o-クレゾール)、β−レゾルシン酸等が用いられる。これらの分岐剤は単独で用いても、2種以上併用して用いてもよい。
【0012】
末端停止剤としては、1価フェノールであればどのような構造のものでもよく、特に制限はない。例えば、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−クミルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クレゾール、2,4,6−トリブロモフェノール、p−ブロモフェノール、4−ヒドロキシベンゾフェノン、フェノール等が用いられる。これらの末端停止剤は単独で用いても、2種以上併用して用いてもよい。
(ii)製造方法
ビスフェノールA等の2価フェノール、ホスゲン及び分岐剤から得られるポリカーボネートオリゴマーに、2価フェノール及び末端停止剤を添加することにより高分子量のポリマーを得るのであるが、ポリカーボネートオリゴマーに末端停止剤を添加するにおいて、2価フェノールと同時に添加するのではなく、まず2価フェノールのみ添加してポリカーボネートオリゴマーに2価フェノールを反応させ、ついで末端停止剤を添加することが必要である。即ち、まずポリカーボネートオリゴマー中のクロロホーメート基が2価フェノールと反応することによりポリマー鎖が少し伸び、その後に末端停止剤を添加することにより成長が停止する。末端停止剤を2価フェノールと同時に添加した場合、分岐剤からの鎖が2価フェノールと反応して伸びる前に末端停止剤と反応してしまうため、分岐剤から伸びる鎖を長くすることが困難になる。それに対し、まず2価フェノールのみを添加して分岐剤からの鎖に2価フェノールを反応させ、ついで末端停止剤を添加することにより、分岐状ポリカーボネート樹脂全体の粘度平均分子量及び分岐剤含有率は同等でも、分岐剤から伸びる最も短い鎖がより長くなり溶融張力が増加する。末端停止剤を添加する時期については、具体的には、ポリカーボネートオリゴマー中のクロロホーメート基が、加える末端停止剤の等モル量以上残存している時点において添加をすることが必要である。クロロホーメート基がすべて2価フェノールと反応した後にならないようにすることが必要である。別言すれば、2価フェノールを添加する前のポリカーボネートオリゴマーがもともと有しているクロロホーメート基のモル量を100%とした場合、残存するクロロホーメート基のモル量が60〜5モル%になった時点で末端停止剤を加えることが望ましい。
【0013】
▲2▼ブレンドによる方法
第一発明にかかる分岐状ポリカーボネート樹脂は、高分子量の分岐状ポリカーボネート樹脂と低分子量の直鎖状ポリカーボネート樹脂をブレンドすることによっても製造することができる。高分子量の分岐状ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールA等の2価フェノール、ホスゲン又は炭酸ジエステルから得られるポリカーボネートオリゴマーに、2価フェノール、分岐剤及び末端停止剤を添加することにより得るのであるが、この際、好ましくは分岐剤の添加量を多くし、末端停止剤の添加量を少なくすることにより効率的に得ることができる。さらに、低分子量の直鎖状ポリカーボネート樹脂は、同様に生成したポリカーボネートオリゴマーに、分岐剤を用いることなく、2価フェノール及び末端停止剤を添加するにあたり、好ましくは末端停止剤の添加量を多くすることにより効率的に得ることができる。この方法においては、上記の各々を製造し、しかる後にブレンドしてもよいし、溶液状態でブレンドしてもよい。工業プラントで製造する際は、縮合系のみ2系列とし、高分子量分岐状ポリカーボネートと低分子量直鎖状ポリカーボネートを合成する方法をとってもよい。
(iii)第一発明にかかる分岐状ポリカーボネート樹脂には、本発明の特性を損なわない範囲で、酸化防止剤、離型剤、耐候剤、着色剤、核剤等の各種加剤を配合してもよい。シート分野で建材用途として用いる場合は耐候剤を配合することが望ましく、また、発泡シートでは、核剤を配合することが望ましい。
2.ポリカーボネート樹脂
第三発明にかかるポリカーボネート樹脂はポリカーボネート樹脂(A)30〜95重量部及びポリカーボネート樹脂(B)70〜5重量部からなるものであって、該ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量Mv1及び該ポリカーボネート樹脂(B)の粘度平均分子量Mv2がMv1+3000<Mv2の関係式を満足することを特徴とする。
【0014】
▲1▼製造方法
上記ポリカーボネート樹脂(A)は、分岐剤の非存在下の重合により得られたものであって、具体的には、二価フェノールとホスゲンとの反応(界面法)や二価フェノールと炭酸エステルとの反応(エステル交換反応)により得られる芳香族ホモ又はコポリカーボネートであり、これを単独で用いるか、あるいは二種以上を用いても良い。
【0015】
ポリカーボネート樹脂製造のための二価フェノールとしては、前述したものを同様に用いることができる。
また、上記ポリカーボネート樹脂(B)は、分岐剤の存在下の重合により得られたものであって、具体的には、前記ポリカーボネート樹脂(A)を重合するときに、例えば、前述の分岐剤を二価フェノールと共存させる方法によって得られる。好ましく用いられる分岐剤についても前述と同様である。分岐剤の好ましい使用量は、二価フェノールに対して0.1〜1.0モル%である。
【0016】
ポリカーボネート樹脂(A)とポリカーボネート樹脂(B)をブレンドする方法は、通常行われている方法が採用される。例えば、溶融混練ブレンド、溶液ブレンド、重合系内でのin-situ ブレンド等が挙げられる。又、ブレンドする場合に、必要に応じて熱安定剤、酸化防止剤、光安定性、着色剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤等の各種添加剤を添加することもできる。
【0017】
前記2種のポリカーボネート樹脂のブレンド割合は、ポリカーボネート樹脂(A)が95〜30重量部及びポリカーボネート樹脂(B)が5〜70重量部であり、好ましくは前者が85〜40重量部及び後者が15〜60重量部であり、更に好ましくは前者が80〜55重量部及び後者が20〜45重量部である。
ポリカーボネート樹脂(B)が70重量部を越える場合、コストパフォーマンスの低下やゲルの発生要因となる。又、ポリカーボネート樹脂(B)が5重量部より少ないと、十分な溶融特性は得られない。
【0018】
▲2▼ポリカーボネート樹脂(A)及びポリカーボネート樹脂(B)の粘度平均分子量の関係
ポリカーボネート樹脂(A)(粘度平均分子量をMv1とする。)及びポリカーボネート樹脂(B)(粘度平均分子量をMv2とする。)において、Mv1+3000<Mv2の関係式を満足することが必要であり、Mv1+5000<Mv2<Mv1+35000を満足すれば更に好ましい。
【0019】
Mv1+3000>Mv2の関係にある場合には、十分な溶融特性を付与するためには、多量の分岐剤量が必要となり、その結果コストパフォーマンスが低下し、又ブレンド時や成形時のゲル発生要因となる。
▲3▼第三発明のポリカーボネート樹脂は、樹脂中の分岐剤含有率(分岐剤/(2価フェノール+末端停止剤+分岐剤)×100)xが、0.05〜0.6モル%であることが好ましい。0.05モル%未満では、溶融張力が小さすぎる場合があり、0.6モル%を超えるとミクロゲルが発生することがある。
【0020】
▲4▼第三発明にかかるポリカーボネート樹脂においても第一発明と同様に、本発明の特性を損なわない範囲で、酸化防止剤、離型剤、耐候剤、着色剤、核剤等の各種加剤を配合してもよい。シート分野で建材用途として用いる場合は耐候剤を配合することが望ましく、また、発泡シートでは、核剤を配合することが望ましい。
【0021】
【実施例】
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、粘度平均分子量(Mv)及び分岐剤の含有率は次の方法により求めた。
・Mv:ウベローデ型粘度管にて、20℃における塩化メチレン溶液の極限粘度[η]を測定し、次の関係式により計算した。
【0022】
[η]=1.23×10-5・Mv0.83
・分岐剤の含有率:フレークをアルカリ分解し、液体クロマトグラフィーにより求めた。
〔実施例1〕(分岐状ポリカーボネートの製造)
内容積50リットルの攪拌機付き容器に1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン0.043モル、ビスフェノールA9.2モル、2.0N水酸化ナトリウム水溶液9.4リットル及びジクロルメタン8リットルを入れて攪拌し、ここにホスゲンを30分間吹き込んだ。次にビスフェノールA0.44モル、トリエチルアミン0.022モル、0.2N水酸化ナトリウム水溶液4.5リットルを加え、40分間反応させた後、水相と有機相を分離した。このようにしてポリカーボネートオリゴマーのジクロルメタン溶液を得た。
【0023】
得られたポリカーボネートオリゴマーに、水4.5リットルに水酸化ナトリウム335g及びビスフェノールA2.2モルを溶解させ加え、トリエチルアミン0.017モル及びジクロルメタン6リットルを加え、500rpmで攪拌した。攪拌開始後、5分たってから(この時点でのクロロホーメート基の残存量は12モル%であった)、p-tert-ブチルフェノール0.44モルをジクロルメタン1リットルに溶解させさせたものを加え、60分間反応させた。反応後水相と有機相を分離し、有機相を水、アルカリ(0.03N水酸化ナトリウム水溶液)、酸(0.2N塩酸)、水の順で洗浄(水洗浄2回)し、洗浄後ジクロルメタンを除き、ポリカーボネートフレークを得、120℃で24時間乾燥させた。
【0024】
粘度平均分子量は25500、分岐剤の含有率は0.35モル%であった。
また溶融張力は4.8gであった。溶融張力は温度280℃、押出速度10mm/分、引取速度157mm/秒、オリフィスL/D=8/2.1で生じる張力として測定した。
〔比較例1〕(分岐状ポリカーボネートの製造)
実施例1と同様にしてポリカーボネートオリゴマーのジクロルメタン溶液を得た。
【0025】
得られたポリカーボネートオリゴマーにp-tert-ブチルフェノール0.44モルを溶解させ、水4.5リットルに水酸化ナトリウム335g及びビスフェノールA2.2モルを溶解させ加え、トリエチルアミン0.017モル及びジクロルメタン6リットルを加え、500rpmで攪拌し、60分間反応させた。反応後は実施例1と同様に行った。
【0026】
粘度平均分子量は25400、分岐剤の含有率は0.35モル%であった。
また溶融張力は3.0gであり、実施例1に比べ、粘度平均分子量がほぼ同じで、分岐剤の含有率も同じであるのに、溶融張力は低かった。溶融張力は実施例1と同様に測定した。
〔実施例2〕(分岐状ポリカーボネートの製造)
実施例1において、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン0.043モルを0.025モルに変更したほかは、実施例1と同様に行なった。
【0027】
粘度平均分子量は25000、分岐剤の含有率は0.20モル%であった。
また溶融張力は3.0gであった。溶融張力は実施例1と同様に測定した。
〔比較例2〕(分岐状ポリカーボネートの製造)
比較例1において、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン0.043モルを0.025モルに変更したほかは、比較例1と同様に行なった。
【0028】
粘度平均分子量は24800、分岐剤の含有率は0.20モル%であった。
また溶融張力は2.0gであり、実施例2に比べ、粘度平均分子量がほぼ同じで、分岐剤の含有率も同じであるのに、溶融張力は低かった。溶融張力は実施例1と同様に測定した。
〔合成例1〕(ポリカーボネート(B)の合成)
400リットルの5%水酸化ナトリウム水溶液に60KgのビスフェノールAを溶解し、ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。
【0029】
次に、室温に保持したこのビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を138リットル/時間の流量で、又メチレンクロライドを69リットル/時間の流量で、内径10mm、管長10mの管型反応容器にオリフィス板を通して導入し、これにホスゲンを並流して10.7Kg/時間の流量で吹き込み、3時間連続的に反応させた。ここで用いた管型反応容器は二重管となっており、ジャケット部分には冷却水を通して反応液の排出温度を25℃に保った。この排出液のpHは10〜11を示すように調整した。このようにして得られた反応液を静置することにより、水相を分離除去し、220リットルのメチレンクロライド相を採取し、目的のポリカーボネートオリゴマーを得た。このポリカーボネートオリゴマーの重合度は3〜4であった。
【0030】
ついで、3103ミリリットルの7.25重量%の水酸化ナトリウム水溶液に、ビスフェノールA385.22gを溶解した。又、123ミリリットルの7.25重量%の水酸化ナトリウム水溶液に、分岐剤1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン17.57gを溶解し、分岐剤1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。
【0031】
さらに、この分岐剤1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの水酸化ナトリウム水溶液を上記で得られたポリカーボネートオリゴマー5.0リットルに加え、更にトリエチルアミン1.138gを添加後、500rpmで常温にて1時間攪拌した。
得られた反応溶液に、分子量調節剤であるp−tert−ブチルフェノール28.96g及び上記調製のビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を加え、500rpmで常温にて更に1時間攪拌した。
【0032】
一定時間経過後に、メチレンクロライド10リットルを加え、更に水5リットルで水洗、0.03規定の水酸化ナトリウム水溶液5リットルでアルカリ洗浄、0.2規定の塩酸水溶液5リットルで酸洗浄及び水5リットルで水洗を順次行い、最後にメチレンクロライドを除去し、チップ状のポリカーボネート樹脂を得た。これにより得られたポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量Mvは49000であった。
〔実施例3〜5及び比較例3〜4〕
ポリカーボネート樹脂(A)(出光石油化学株式会社製、商品名:タフロンFN1700A、Mv17000)と上記合成例1で合成したポリカ−ボネ−ト樹脂(B)を、第1表に記載の割合で大量のメチレンクロライドに溶解し溶液ブレンドを行った。その後メチレンクロライドを除去してポリカーボネートブレンド物を得た。これにより得られたブレンド物の溶融粘度は、キャピラリーレオメーターを用い温度280℃、剪断速度243sec-1、オリフィスL/D=20/1の条件で、又溶融張力は温度280℃、引取速度60rpm、オリフィスL/D=8/2.1で生じる張力として測定した。
【0033】
ポリカーボネート樹脂(B)のブレンド割合が3重量部では、得られたポリカーボネート樹脂の溶融張力が小さく、測定不能であった。ポリカーボネート樹脂(B)のブレンド割合が80重量部では、得られたポリカーボネート樹脂の溶融粘度測定後のストランドをメチレンクロライドに溶解したところミクロゲルの発生が認められた。
【0034】
又、ポリカーボネート樹脂(B)のブレンド割合を20、40、60重量部と変化させることにより得られたポリカーボネート樹脂は、単純な共重合ポリカーボネート樹脂と比較した場合、同一の溶融粘度ではより大きな溶融張力を示し、溶融粘度測定後のストランドをメチレンクロライドに溶解したところミクロゲルの発生も認められなかった。測定結果を第2表に示す。
【0035】
〔合成例2及び比較例5〕
分岐剤1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの量を7.202g(0.28モル%)、p−tert−ブチルフェノールの量を44.06gとする以外は、全て合成例1と同様の方法でポリカーボネート樹脂(B)を製造した。これにより得られたポリカーボネート樹脂(B)の粘度平均分子量Mvは22000であった。前記ポリカーボネート樹脂(B)の溶融粘度特性は、実施例3と同様の条件で測定した。測定結果を第2表に示す。
【0036】
〔合成例3及び比較例6〕
分岐剤1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの量を12.89g(0.50モル%)とする以外は、全て合成例2と同様の方法でポリカーボネート樹脂(B)を製造した。これにより得られたポリカーボネート樹脂(B)の粘度平均分子量Mvは25000であった。前記ポリカーボネート樹脂(B)の溶融粘度特性は、実施例2と同様の条件で測定した。測定結果を第3表に示す。
【0037】
〔合成例4〕 分子量調節剤p−tert−ブチルフェノールの量を38.21gとする以外は、全て合成例1と同様の方法でポリカーボネート樹脂(B)を製造した。これにより得られポリカーボネート樹脂(B)の粘度平均分子量Mvは31500であった。
〔実施例6〕 ポリカーボネート樹脂(A)(出光石油化学株式会社製、商品名:タフロンFN1700A、Mv17000)と合成例4で合成したポリカーボネート樹脂(B)を第1表に記載の割合で大量のメチレンクロライドに溶解し溶液ブレンドを行った。その後メチレンクロライドを除去してポリカーボネートブレンド物を得た。これにより得られたブレンド物の溶融粘度特性を、実施例3と同様の条件で測定した。測定結果を第2表に示す。
【0038】
〔比較例7〕 特開平5−295246号公報の実施例1には、直鎖状ポリカーボネート樹脂(帝人化成株式会社製、商品名:パンライトK−1300)60重量部と比粘度0.526、構造粘度指数Nが2.0の分岐状ポリカーボネート樹脂40重量部の割合のブレンド物が開示されている。発明者の計算によると、比粘度0.526の前記分岐状ポリカーボネート樹脂は、粘度平均分子量Mvとして30000程度に相当する。又、カタログ記載の溶融粘度を基に計算すると、パンライトK−1300の粘度平均分子量Mvは30000程度に相当する。そこで、発明者らは、特開平5−295246号公報の実施例1に記載のブレンド物と同等の組成物の調製を次の通り行い検討した。
【0039】
合成例4のポリカーボネート樹脂(B)の粘度平均分子量Mvは31500、及び構造粘度指数Nは1.95と測定された。そこで、ポリカーボネート樹脂(A)(出光石油化学株式会社製、商品名:タフロンFN3000A、Mv30000)と合成例4のポリカーボネート樹脂(B)を60/40の割合で溶液ブレンドし、その後溶媒を除去してチップ状のブレンド物を得た。これは特開平5−295246号公報の実施例1に記載のブレンド物と同等の材料と見てよい。実施例3と同様の条件で測定した溶融粘度特性の結果を第2表に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】
第1表、第2表、図1及び図2により、本発明の効果をより具体的に説明すると次の通りである。
即ち、実施例1と比較例1より、分岐剤の量は同じであっても、溶融張力については実施例1は比較例1より大きく、溶融特性が改良されていることがわかる。実施例2と比較例2についても同様である。さらに、実施例1及び実施例2においては、分岐剤含有率(分岐剤/(2価フェノール+末端停止剤+分岐剤)×100)xと280℃における溶融張力yとの関係が、y≧10x+0.5 を満足していることがわかる。
【0043】
また、実施例3、4、5、6のブレンド物は、大きな溶融張力を示した。実施例3、4、5の溶融粘度測定後のストランドを溶解したところ、ミクロゲルの発生は認められなかった。
比較例5、6、7では、小さな溶融張力しか示さなかった。
比較例3では、溶融張力が小さく測定不能であった。又、比較例4の溶融粘度測定後のストランドを溶解したところ、ミクロゲルの発生が認められた。
【0044】
以上の説明から理解される様に、本発明のポリカーボネート樹脂は十分な溶融特性を有しているので、ボトル、シート、大型部品等の安定した製造・成形が可能で、ブロー成形、押し出し成形、真空成形等の用途に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例●(1〜6)及び比較例○(1,2,5〜7)で得られた各ポリカーボネート樹脂の分岐剤量と溶融張力の関係を示す図である。
【図2】 実施例●(3〜6)及び比較例○(4〜7)で得られた各ポリカーボネート樹脂の溶融粘度と溶融張力の関係を示す図である。
Claims (6)
- 分岐剤含有率(分岐剤/(2価フェノール+末端停止剤+分岐剤)×100)xが、0.05〜0.5モル%であり、分岐剤含有率xと280℃における溶融張力yとの関係が、y≧10x+0.5であることを特徴とする分岐状ポリカーボネート樹脂。
- 粘度平均分子量が19000〜37000である請求項1に記載の分岐状ポリカーボネート樹脂の製造方法。
- クロロホーメート基を有するポリカーボネートオリゴマーに、2価フェノール及び末端停止剤を添加することにより分岐状ポリカーボネートを製造する方法において、まず、2価フェノールを添加し、ついで加える末端停止剤の等モル量以上のクロロホーメート基が存在している時点において末端停止剤を添加することを特徴とする請求項1又は2に記載の分岐状ポリカーボネート樹脂の製造方法。
- 請求項3に記載のポリカーボネートオリゴマーがもともと有しているクロロホーメート基のうち、その60〜5モル%が存在している時点において末端停止剤を添加することを特徴とする請求項3に記載の分岐状ポリカーボネート樹脂の製造方法。
- 分岐剤の非存在下において重合して得たポリカーボネート樹脂(A)30〜95重量部及び分岐剤の存在下において重合して得たポリカーボネート樹脂(B)70〜5重量部からなり、該ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量Mv1及び該ポリカーボネート樹脂(B)の粘度平均分子量Mv2がMv1+3000<Mv2の関係式を満足するものである請求項1に記載の分岐状ポリカーボネート樹脂。
- 分岐剤が、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α',α''−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1−〔α−メチル−α−(4'−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α',α'−ビス(4''−ヒドロキシルフェニル)エチル〕ベンゼンから選ばれた少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請求項1又は2もしくは請求項5のいずれかに記載の分岐状ポリカーボネート樹脂。
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