JP3693128B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は有機エレクトロルミネッセンス(以下、ELと略記する)素子に関し、さらに詳しくは、長時間駆動しても発光色の変化が少ないなど、長寿命を有し、かつ高効率の有機EL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電界発光を利用したEL素子は、自己発光のため視認性が高く、かつ完全固体素子であるため、耐衝撃性に優れるなどの特徴を有することから、各種表示装置における発光素子としての利用が注目されている。
このEL素子には、発光材料に無機化合物を用いてなる無機EL素子と有機化合物を用いてなる有機EL素子とがあり、このうち、有機EL素子は、印加電圧を大幅に低くしうるために、次世代の表示素子としてその実用化研究が積極的になされている。
【0003】
ところで、この有機EL素子においては、長寿命かつ高効率の青色発光素子を開発するため、これまで青色発光材料に関する研究に力が注がれ、種々の青色発光材料、例えば高輝度,高効率のジスチリルアリーレン系青色発光材料(特開平2−247278号公報),高輝度のキレート系青色発光材料(特開平5−198378号公報),高輝度のジアミン系青色発光材料(特開平6−220437号公報)などが開示されている。しかしながら、これらの青色発光材料は、通常陽極/正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/陰極の構成で利用され、性能が発揮されていたが、寿命の点では必ずしも満足しうるものではなく、例えば(1)駆動時間が経過するとともに、色が緑色化し、発光色が変化する、(2)初期輝度100cd/m2 の時の半減寿命が1000時間程度と短い(実用上は数千時間以上が要求される)、などの問題がある。
【0004】
他方、本発明における蛍光性ドーパントに類似した置換基の異なるペリレン構造を有する化合物を発光層の材料とする素子が提案されているが(特開平3−791号公報,特開平3−162485号公報)、微量添加された蛍光性ドーパントの機能については何ら言及していない。
また、特開平6−9953号公報及び国際特許公開94−6157号には、発光層に添加させる電荷注入補助剤であるジスチリルアリーレン系材料が開示されている。この材料は蛍光性ドーパントとしても働くものであるが、このものを用いた素子の半減寿命は1000時間程度(初期輝度100cd/m2 )と短く、改善が求められていた。
さらに、特開平5−214332号公報においては、縮合多環炭化水素化合物を(R5-Q)2Al−O−Lで表されるアルミニウムキレートに含有させる技術が開示され、特開平5−198377号公報には、同様の縮合多環炭化水素化合物を(R5-Q)2Al−O−Al(Q−R5)2 で表されるアルミニウムキレートに含有させる技術が開示されている。これらは無置換の縮合多環炭化水素をドーピングすることにより青色発光を行っているが、これらの最も良い組み合わせであっても、半減寿命は2000時間以下であり、また効率も1lm/W程度と低い為に改良が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の有機EL素子がもつ欠点を改良し、長時間駆動しても発光色の変化が少ないなど、長寿命を有し、かつ高効率の有機EL素子を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、長寿命かつ高効率の有機EL素子を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、素子の正孔と電子との結合領域又は発光領域の少なくともいずれかに、蛍光性ドーパントとして、特定の化合物を所定の割合で含有させることにより、その目的を達成しうることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、正孔と電子とが再結合する再結合領域及び該再結合に応答して発光する発光領域を少なくとも有する有機化合物層と、この有機化合物層を挾持する一対の電極とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子において、上記再結合領域及び/又は発光領域に、母骨格の縮合多環炭化水素が4つ以上の芳香環から構成され、且つ、それぞれが炭素数3〜10の2級又は3級アルキル基又はシクロアルキル基である炭化水素である1〜4の置換基のみを有する化合物から選ばれた少なくとも一種を、蛍光性ドーパントとして0.1〜8重量%の割合で含有させたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子を提供するものである。
また、本発明は、母骨格の縮合多環炭化水素が3つ以上の芳香環及び炭素からなる五員環から構成され、且つ、それぞれが炭素数3〜10の2級又は3級アルキル基又はシクロアルキル基である炭化水素である1〜4の置換基のみを有する化合物から選ばれた少なくとも一種を、蛍光性ドーパントとして0.1〜8重量%の割合で含有させたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子をも提供するものである。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の蛍光性ドーパントとしては、母骨格が下記一般式(1)〜(3)、(5)〜(30)
【0008】
【化7】
【0009】
【化8】
【0010】
【化9】
【0011】
【化10】
【0012】
【化11】
【0013】
で表され、1以上の置換基Rでのみ置換された構造である化合物の中から選ばれた少なくとも一種を0.1〜8重量%の割合で含有させることが好ましい。上記一般式(1)〜(3)、(5)〜(30)の母骨格構造を有する化合物において、置換基Rはそれぞれ炭素数1〜10のアルキル基又はシクロアルキル基である。ここで、炭素数1〜10のアルキル基の具体例としては、例えばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,t−ブチル基,イソオクチル基などが挙げられる。また、シクロアルキル基の具体例としては、例えばシクロヘキシル基,シクロペンチル基などが挙げられる。
前記一般式(1)〜(3)、(5)〜(30)の母骨格構造を有する化合物の具体例としては、例えば以下に示す構造の化合物が挙げられる。
【0014】
【化12】
【0015】
【化13】
【0016】
【化14】
【0017】
【化15】
【0018】
【化16】
【0019】
上記化合物において、置換基の数nは1〜6の整数であることが好ましく、またこれら置換基の位置は特に限定されない。従って、構造異性体やnが1〜6の混合物であってもよい。
【0020】
本発明においては、蛍光性ドーパントとして、これらの化合物を一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、本発明における蛍光性ドーパントとは、有機EL素子の再結合領域又は発光領域において、正孔と電子の再結合に応答して光を発する化合物のことであり、再結合領域又は発光領域を形成する物質(ホスト材料)に微量含有させるものである。ここで、再結合領域とは、素子中にあって、正孔と電子とが出会い、結合して励起状態を形成する場所のことである。また、発光領域とは、再結合領域で形成された励起状態は、場合によっては移動し、拡散するが、その拡散する範囲を指定する場所のことである。
【0021】
本発明においては、上記蛍光性ドーパントは、再結合領域及び発光領域の少なくともいずれか、即ち、再結合領域のみに、発光領域のみに、あるいは両領域に、0.1〜8重量%の割合で含有させることが必要である。この含有量が0.1重量%未満では蛍光性ドーパントの効果が充分に発揮されず、本発明の目的が達せられない。一方、8重量%を超えると蛍光性ドーパント間の会合により、消失現象が生じ、充分に効果が発揮されない場合がある。素子の長寿命化及び高効率化の点から、蛍光性ドーパントの好ましい含有量は0.3〜4重量%の範囲であり、特に0.8〜3重量%の範囲が好適である。
この蛍光性ドーパントを、再結合領域又は発光領域に含有させる方法については特に制限はないが、例えば再結合領域又は発光領域を形成する材料(ホスト材料)との共蒸着法を採用するのが好ましい。この方法においては、ホスト材料と蛍光性ドーパントを、それぞれが収容された別々のボートから真空蒸着し、再結合領域や発光領域を形成する。
本発明の有機EL素子においては、有機化合物層として、再結合領域及び発光領域を少なくとも有するものが用いられる。この再結合領域及び発光領域は、通常発光層に存在するため、本発明においては、有機化合物層として発光層のみを用いてもよいが、必要に応じ、発光層以外に、例えば正孔注入層,電子注入層,有機半導体層,電子障壁層,付着改善層なども用いることができる。
【0022】
次に、本発明の有機EL素子の代表的な構成例を示す。もちろん、これに限定されるものではない。
▲1▼陽極/正孔注入層/発光層/陰極
▲2▼陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
▲3▼陽極/発光層/電子注入層/陰極
▲4▼陽極/有機半導体層/発光層/陰極
▲5▼陽極/有機半導体層/電子障壁層/発光層/陰極
▲6▼陽極/正孔注入層/発光層/付着改善層/陰極
これらの中で、通常▲2▼の構成が好ましく用いられる。
【0023】
本発明の素子における再結合領域及び発光領域は、前記したように通常発光層に存在する。したがって、蛍光性ドーパントは、通常発光層に含有される。しかし、場合によっては、他の層、例えば正孔注入層,電子注入層,有機半導体層,電子障壁層,付着改善層なども、再結合や発光に関与することがある。この場合、これらの層にも含有させるのが好ましい。
【0024】
本発明の有機EL素子は、上記有機化合物層が一対の電極、すなわち陽極と陰極とによって挾持された構造を有しており、該陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属,合金,電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Auなどの金属,CuI,ITO,SnO2,ZnOなどの誘電性透明材料が挙げられる。該陽極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させることにより作製することができる。この電極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また、電極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μm,特に10〜200nmの範囲が好ましい。
【0025】
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属,合金,電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム,ナトリウム−カリウム合金,マグネシウム,リチウム,マグネシウム・銀合金,Al/AlO2 ,アルミニウム−リチウム合金,インジウム,希土類金属などが挙げられる。該陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、電極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1μm,特に50〜200nmの範囲が好ましい。なお、本発明の素子においては、特に規定しないが、該陽極又は陰極のいずれか一方が透明若しくは半透明であることが発光を透過し、取り出す効率がよいので好ましい。
【0026】
本発明の素子における発光層においては、発光材料(ホスト材料)として、一般式(I)
【0027】
【化17】
【0028】
で表されるジスチリルアリーレン系化合物が好ましく用いられる。この化合物は、特開平2−247278号公報に開示されている。
【0029】
上記一般式(I)において、Y1 〜Y4 はそれぞれ水素原子,炭素数1〜6のアルキル基,炭素数1〜6のアルコキシ基,炭素数7〜8のアラルキル基,置換あるいは無置換の炭素数6〜18のアリール基,置換あるいは無置換のシクロヘキシル基,置換あるいは無置換の炭素数6〜18のアリールオキシ基,炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。ここで、置換基は炭素数1〜6のアルキル基,炭素数1〜6のアルコキシ基,炭素数7〜8のアラルキル基,炭素数6〜18のアリールオキシ基,炭素数1〜6のアシル基,炭素数1〜6のアシルオキシ基,カルボキシル基,スチリル基,炭素数6〜20のアリールカルボニル基,炭素数6〜20のアリールオキシカルボニル基,炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基,ビニル基,アニリノカルボニル基,カルバモイル基,フェニル基,ニトロ基,水酸基あるいはハロゲンを示す。これらの置換基は単一でも複数でもよい。また、Y1 〜Y4 は同一でも、また互いに異なっていてもよく、Y1 とY2 及びY3 とY4 は互いに置換している基と結合して、置換あるいは無置換の飽和五員環又は置換あるいは無置換の飽和六員環を形成してもよい。Arは置換あるいは無置換の炭素数6〜20のアリーレン基を表し、単一置換されていても、複数置換されていてもよく、また結合部位は、オルト,パラ,メタいずれでもよい。但し、Arが無置換フェニレン基の場合、Y1 〜Y4 はそれぞれ炭素数1〜6のアルコキシ基,炭素数7〜8のアラルキル基,置換あるいは無置換のナフチル基,ビフェニル基,シクロヘキシル基,アリールオキシ基より選ばれたものである。 このようなジスチリルアリーレン系化合物としては、例えば、
【0030】
【化18】
【0031】
【化19】
などが挙げられる。
【0032】
また、別の好ましい発光材料(ホスト材料)として、8−ヒドロキシキノリン、又はその誘導体の金属錯体を挙げることができる。具体的には、オキシン(一般に8−キノリノールまたは8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物である。このような化合物は高水準の性能を示し、容易に薄膜形態に成形される。このオキシノイド化合物の例は下記構造式を満たすものである。
【0033】
【化20】
【0034】
(式中、Mtは金属を表し、nは1〜3の整数であり、Zはそのそれぞれの位置が独立であって、少なくとも2以上の縮合芳香族環を完成させるために必要な原子を示す。)
ここで、Mtで表される金属は、一価,二価又は三価の金属とすることができるものであり、例えばリチウム,ナトリウム,カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属、あるいはホウ素又はアルミニウムなどの土類金属である。
一般に、有用なキレート化合物であると知られている一価,二価又は三価の金属はいずれも使用することができる。
【0035】
また、Zは、少なくとも2以上の縮合芳香族環の一方がアゾール又はアジンからなる複素環を形成させる原子を示す。ここで、もし必要であれば、上記縮合芳香族環に他の異なる環を付加することが可能である。また、機能上の改善がないまま嵩ばった分子を付加することを回避するため、Zで示される原子の数は18以下に維持することが好ましい。
さらに、具体的にキレート化オキシノイド化合物を例示すると、トリス(8−キノリノール)アルミニウム,ビス(8−キノリノール)マグネシウム,ビス(ベンゾ−8−キノリノール)亜鉛,ビス(2−メチル−8−キノリラート)アルミニウムオキシド,トリス(8−キノリノール)インジウム,トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム,8−キノリノールリチウム,トリス(5−クロロ−8−キノリノール)ガリウム,ビス(5−クロロ−8−キノリノール)カルシウム,5,7−ジクロル−8−キノリノールアルミニウム,トリス(5,7−ジブロモ−8−ヒドロキシキノリノール)アルミニウムなどがある。
【0036】
さらに、特開平5−198378号公報に記載されているフェノラート置換8−ヒドロキシキノリンの金属錯体は、青色発光材料として、好ましいものでる。このフェノラート置換8−ヒドロキシキノリンの金属錯体の具体例としては、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(フェノラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(o−クレゾラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(m−クレゾラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(p−クレゾラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(o−フェニルフェノラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(m−フェニルフェノラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,3−ジメチルフェノラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,6−ジメチルフェノラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,4−ジメチルフェノラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,5−ジメチルフェノラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(3,5−ジ−t−ブチルフェノラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,6−ジフェニルフェノラート)アルミニウム(III),ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(2,4,6−トリフェニルフェノラート)アルミニウム(III)などが挙げられる。
これらの発光材料は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】
本発明の素子における発光層の形成方法としては、例えば蒸着法,スピンコート法,キャスト法,LB法などの公知の方法により薄膜化することにより形成することができるが、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで、分子堆積膜とは、該化合物の気相状態から沈着され形成された薄膜や、該化合物の溶融状態又は液相状態から固体化され形成された膜のことである。通常、この分子堆積膜はLB法により形成された薄膜(分子累積膜)と凝集構造,高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区別することができる。
また、この発光層は樹脂などの結着材と共に溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法などにより薄膜化して形成することができる。
このようにして形成された発光層の膜厚については特に制限はなく、適宜状況に応じて選ぶことができるが、好ましくは1nm〜10μm、特に好ましくは5nm〜5μmの範囲がよい。
【0038】
次に、正孔注入層は、必ずしも本発明の素子に必要なものではないが、発光性能の向上のために用いた方が好ましいものである。この正孔注入層は、発光層への正孔注入を助ける層であって、正孔移動度が大きく、イオン化エネルギーが、通常5.5eV以下と小さい。このような正孔注入層としては、より低い電界で正孔を発光層に輸送する材料が好ましく、さらに正孔の移動度が、例えば104 〜106 V/cmの電界印加時に、少なくとも10-6cm2 /V・秒であればなお好ましい。
このような正孔注入材料については、前記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝材料において、正孔の電荷輸送材として慣用されているものやEL素子の正孔注入層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
【0039】
該正孔注入材料としては、例えばトリアゾール誘導体(米国特許第3,112,197 号明細書等参照),オキサジアゾール誘導体(米国特許第3,189,447 号明細書等参照),イミダゾール誘導体(特公昭37−16096号公報等参照),ポリアリールアルカン誘導体(米国特許第3,615,402 号明細書,同3,820,989 号明細書,同3,542,544 号明細書,特公昭45−555号公報,同51−10983号公報,特開昭51−93224号公報,同55−17105号公報,同56−4148号公報,同55−108667号公報,同55−156953号公報,同56−36656号公報等参照),ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729 号明細書,同4,278,746 号明細書,特開昭55−88064号公報,同55−88065号公報,同49−105537号公報,同55−51086号公報,同56−80051号公報,同56−88141号公報,同57−45545号公報,同54−112637号公報,同55−74546号公報等参照),フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404 号明細書,特公昭51−10105号公報,同46−3712号公報,同47−25336号公報,特開昭54−53435号公報,同54−110536号公報,同54−119925号公報等参照),アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450 号明細書,同3,180,703 号明細書,同3,240,597 号明細書,同3,658,520 号明細書,同4,232,103 号明細書,同4,175,961 号明細書,同4,012,376 号明細書,特公昭49−35702号公報,同39−27577号公報,特開昭55−144250号公報,同56−119132号公報,同56−22437号公報,西独特許第1,110,518 号明細書等参照),アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501 号明細書等参照),オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203 号明細書などに記載のもの),スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照),フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照),ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462 号明細書,特開昭54−59143号公報,同55−52063号公報,同55−52064号公報,同55−46760号公報,同55−85495号公報,同57−11350号公報,同57−148749号公報等参照),スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報,同61−228451号公報,同61−14642号公報,同61−72255号公報,同62−47646号公報,同62−36674号公報,同62−10652号公報,同62−30255号公報,同60−93445号公報,同60−94462号公報,同60−174749号公報,同60−175052号公報等参照)などを挙げることができる。
さらに、シラザン誘導体(米国特許第4,950,950 号明細書),ポリシラン系(特開平2−204996号公報),アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報),導電性高分子オリゴマー(特開平1−211399号公報),特に含チオフェンオリゴマーなどが挙げられる。
【0040】
本発明においては、これらの化合物を正孔注入材料として使用することができるが、次に示すポリフィリン化合物(特開昭63−2956965号公報などに記載のもの)、芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物(米国特許第4,127,412 号明細書,特開昭53−27033号公報,同54−58445号公報,同54−149634号公報,同54−64299号公報,同55−79450号公報,同55−144250号公報,同56−119132号公報,同61−295558号公報,同61−98353号公報,同63−295695号公報等参照)、特に該芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
【0041】
該ポリフィリン化合物の代表例としては、ポルフィン,1,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィン銅(II);1,10,15,20−テトラフェニル21H,23H−ポルフィン亜鉛(II);5,10,15,20−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)−21H,23H−ポルフィン;シリコンフタロシアニンオキシド;アルミニウムフタロシアニンクロリド;フタロシアニン(無金属);ジリチウムフタロシアニン;銅テトラメチルフタロシアニン;銅フタロシアニン;クロムフタロシアニン;亜鉛フタロシアニン;鉛フタロシアニン;チタニウムフタロシアニンオキシド;マグネシウムフタロシアニン;銅オクタメチルフタロシアニンなどが挙げられる。
【0042】
また該芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニル,N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル,2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン,1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン,N,N,N’,N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ジアミノビフェニル,1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン,ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン,ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン,N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル,N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル,4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル,N,N,N−トリ(P−トリル)アミン,4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−〔4(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン,4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン,3−メトキシ−4’−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン,N−フェニルカルバゾール,芳香族ジメチリディン系化合物などが挙げられる。
【0043】
本発明のEL素子における該正孔注入層は、上記化合物を、例えば真空蒸着法,スピンコート法,LB法などの公知の薄膜法により製膜して形成することができる。この正孔注入層の膜厚は、特に制限はないが、通常は5nm〜5μmである。この正孔注入層は、上記正孔注入材料一種又は二種以上からなる一層で構成されていてもよいし、あるいは、前記正孔注入層とは別種の化合物からなる正孔注入層を積層したものであってもよい。
また、有機半導体層は、発光層への正孔注入又は電子注入を助ける層であって、10-10 S/cm以上の導電率を有するものが好適である。このような有機半導体層の材料としては、含チオフェンオリゴマーや含アリールアミンオリゴマーなどの導電性オリゴマー、含アリールアミンデンドリマーなどの導電性デンドリマーなどを用いることができる。
【0044】
一方、電子注入層は、発光層への電子の注入を助ける層であって、電子移動度が大きく、また付着改善層は、この電子注入層の中で、特に陰極との付着が良い材料からなる層である。電子注入層に用いられる材料としては、例えば8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体、あるいはオキサジアゾール誘導体が好ましく挙げられる。また、付着改善層に用いられる材料としては、特に8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体が好適である。
上記8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体の具体例としては、オキシン(一般に8−キノリノール又は8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物が挙げられる。
一方、オキサジアゾール誘導体としては、一般式(II),(III)及び(IV)
【0045】
【化21】
【0046】
(式中Ar10〜Ar13はそれぞれ置換又は無置換のアリール基を示し、Ar10とAr11及びAr12とAr13はそれぞれにおいてたがいに同一であっても異なっていてもよく、Ar14は置換又は無置換のアリーレン基を示す。)
で表される電子伝達化合物が挙げられる。ここで、アリール基としてはフェニル基,ビフェニル基,アントラニル基,ペリレニル基,ピレニル基などが挙げられ、アリーレン基としてはフェニレン基,ナフチレン基,ビフェニレン基,アントラセニレン基,ペリレニレン基,ピレニレン基などが挙げられる。また、置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又はシアノ基などが挙げられる。この電子伝達化合物は、薄膜形成性のものが好ましい。
上記電子伝達化合物の具体例としては、
【0047】
【化22】
などが挙げられる。
【0048】
本発明で用いられるドーパントの製造法では、母骨格としてピレン,ペリレン,ベンゾペリレン,ペンタセン,フルオランテンなどを縮合多環炭化水素環に選び、イソプロピル基,t−ブチル基あるいはシクロヘキシル基などの嵩高いアルキル基を導入する。嵩高いアルキル基を導入することによって、ホストとの相互作用を避け、エキシマー発光しないようになる。
また、アルキル基を導入すれば、昇華温度が上がり、素子作製の際ドーピング速度が制御しやすくなるという長所もある。アルキル基の導入はフリーデルクラフツ(Friedel-Crafts) アルキル化反応は、カルボニウムカチオンが中間体として生じる反応であるから、一級のハロゲン化物などの転移する可能性のあるアルキル基は導入できない。一級アルキル基を導入するには、グリニヤール(Grignard) カップリング反応を用いなければならない。フリーデルクラフツアルキル化反応は一般に反応の制御が困難であり、ポリアルキル化が起こる。また、カルボニウムカチオン中間体から生じたオレフィンが重合して、ポリオレフィンが副生成物として大量に生じるため、一般に量論反応が困難であり、ハロゲン化物は溶媒として大過剰に用いなければならない。
【0049】
また、導入するアルキル基の大きさによって、置換基の位置が異なることも多い。例えば、ペリレン系の化合物は下記式において3位の位置が最も反応性が高く、アシル基などの導入を行うと3位に置換基が入るが、t−ブチル基は嵩高いために2位にしか置換基が入らないなどの選択性の傾向がある。
【0050】
【化23】
ピレン系の化合物は下記式において1位の位置が最も反応性が高く、イソプロピル基などの導入を行うと1位に置換基が入るが、t−ブチル基は嵩高いために2位にしか置換基が入らないなどの選択性の傾向がある。
【0051】
【化24】
フリーデルクラフツアルキル化反応の触媒としては、特に制限はないが、塩化アルミニウムなどの固体酸を用いることができる。
【0052】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。また、製造例においては、本発明の代表的な骨格を有する化合物を原料として、アルキル化,フェニル化反応を用いた合成の例を挙げるが、他の化合物についても同様の方法により合成ができる。
【0053】
製造例1 〔2,5,8−トリ−t−ブチルフルオランテンの合成(IK-2)〕
フルオランテン3.0g(15ミリモル)をt−ブチルクロリド100ミリリットルに溶かし、粉砕した塩化アルミニウム1.0g(7.5ミリモル)を加えて、室温で10分間攪拌し、2時間還流した。反応混合物に水100ミリリットルを加え、有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液60ミリリットルで洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒留去して黄色液体を得た。これを減圧蒸留して、無色の液体(沸点38〜74℃/5Torr)を除き、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン)により2度精製を行い、目的の淡黄色アモルファス固体2.8g((IK-2)の収率:50%)を得た。得られた固体の物性は、以下のようであった。
1H−NMR(CDCl3,TMS)
1.45 (9H,s)
1.49 (9H,s)
1.50 (9H,s)
7.39 (1H,dd)
7.8〜8.0(1H,dd)
また、製造例1の反応の概略を以下の反応式に示す。
【0054】
【化25】
【0055】
製造例2 〔ヘキサブチルデカシクレンの合成(IK-11) 〕
デカシクレン1.0g(2.2ミリモル)をt−ブチルクロリド100ミリリットルに懸濁し、粉砕した塩化アルミニウム0.3g(2.2ミリモル)を加えて、2時間還流した。不溶物を濾別し、濾液を水60ミリリットル,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液60ミリリットルで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥,溶媒を留去して黄色液体を得た。これを減圧蒸留して、無色の液体(沸点38〜70℃/5Torr)を除き、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン+30%ジクロロメタン、シリカゲル/ヘキサン+5%ジクロロメタン)により2度精製を行い、黄色板状晶20mg((IK-11)の収率:1%)を得た。得られた板状晶の物性は、以下のようであった。
融点 : 215〜219℃
1H−NMR(CDCl3,TMS)
1.66 (54H,s)
7.92 (6H,s)
8.96 (6H,s)
また、製造例2の反応の概略を以下の反応式に示す。
【0056】
【化26】
【0061】
実施例1〜8及び比較例1,2
25mm×75mm×1.1mmのガラス基板上に、ITOを蒸着法にて100nmの厚さで製膜したもの(ジオマティック社製)を透明支持基板とした。なお、この基板は、イソプロピルアルコール中で5分間超音波洗浄後、窒素を吹きつけて乾燥し、UVオゾン洗浄(UV300,サムコインターナショナル社製)を30分間行ったものである。
この透明支持基板を市販の蒸着装置(日本真空技術(株)製)の基板ホルダーに固定し、モリブデン製抵抗加熱ボートにMTDATA200mgを入れ、他のモリブデン製抵抗加熱ボートにDPVBi200mgを入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートに正孔輸送材であるNPD200mgを入れ、さらに他のモリブデン製抵抗加熱ボートに第1表に示す種類の蛍光性ドーパント〔化合物(A)〕200mgを入れ、真空槽を1×10-4Paまで減圧した。その後MTDATAの入った前記ボートを215〜220℃まで加熱し、蒸着速度0.1〜0.3nm/秒で透明支持基板上に蒸着して、膜厚60nmの正孔注入層を製膜させた。
【0062】
次に、真空槽より基板を取り出すことなく、NPDの入ったボートを加熱し、膜厚20nmの正孔輸送層を正孔注入層の上に製膜した。このとき、基板の温度は室温であった。これを真空槽より取り出すことなく、NPD層上にDPVBiをホスト材料として40nm積層した。このとき同時に化合物(A)のボートを加熱し、発光層に化合物(A)を混合した。このときの蒸着速度はDPVBiの蒸着速度(第1表に示す(B))に対して、化合物(A)の蒸着速度を(C)(第1表に示す)とした。したがって、混合比〔ホスト材料に対する化合物(A)の割合〕は(D)(第1表に示す)となった。
その後、真空槽を大気圧に戻し、新たにモリブデン製抵抗加熱ボートに電子注入層の材料である8−ヒドロキシキノリン・アルミニウム錯体を入れ、さらにモリブデン製抵抗加熱ボートにマグネシウムリボン1gを入れ、タングステン製バスケットに銀ワイヤーを500mg入れて、真空槽を1×10-4Paまで減圧した。
次いで、蒸着速度0.01〜0.03nm/秒で8−ヒドロキシキノリン・アルミニウム錯体を蒸着し電子注入層を20nm形成した。さらに、銀を蒸着速度0.1nm/秒,マグネシウムを蒸着速度1.4nm/秒で同時蒸着して銀:マグネシウム混合電極を陰極とした。膜厚は150nmであった。
得られた素子に、電圧8Vを印加し、電流量,素子の輝度を測定して発光効率を算出した。得られた結果を第2表に示す。
なお、MTDATA,DPVBi及びNPDの構造は次のとおりである。
【0063】
【化29】
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
以上の結果、本発明の素子は、蛍光性ドーパントとしてペリレン(特開平5−198378号公報記載の蛍光性ドーパント)を用いた比較例1及び比較例2のものに比べて、発光効率が優れていることが分かる。
次に各素子を初期輝度300cd/m2 にて乾燥窒素雰囲気下で駆動し、半減寿命(初期輝度が半分になる時間)を求めた。結果を第3表に示す。尚、初期輝度100cd/m2 で試験した結果は、第3表の約3.5倍程度の寿命が得られている。従って、本発明の素子は初期輝度100cd/m2 の条件では2500時間〜1100時間の寿命が得られるものである。
【0067】
【表3】
【0068】
第3表から分かるように、本発明の素子は、比較例1及び比較例2のものに比べて寿命が大幅に改善されている。
【0069】
【発明の効果】
本発明の有機EL素子は、正孔と電子とが再結合する再結合領域又は該再結合に応答して発光する発光領域の少なくともいずれかに、特定の構造の蛍光性ドーパントを含有させたものであって、長時間駆動しても発光色の変化が少ないなど、長寿命を有し、かつ発光効率が高く、例えば情報産業機器のディスプレイなどに好適に用いられる。
Claims (5)
- 正孔と電子とが再結合する再結合領域及び該再結合に応答して発光する発光領域を少なくとも有する有機化合物層と、この有機化合物層を挾持する一対の電極とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子において、上記再結合領域及び/又は発光領域に、母骨格の縮合多環炭化水素が4つ以上の芳香環から構成され、且つ、それぞれが炭素数3〜10の2級又は3級アルキル基又はシクロアルキル基である炭化水素である1〜4の置換基のみを有する化合物から選ばれた少なくとも一種を、蛍光性ドーパントとして0.1〜8重量%の割合で含有させたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 正孔と電子とが再結合する再結合領域及び該再結合に応答して発光する発光領域を少なくとも有する有機化合物層と、この有機化合物層を挾持する一対の電極とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子において、上記再結合領域及び/又は発光領域に、母骨格の縮合多環炭化水素が3つ以上の芳香環及び炭素からなる五員環から構成され、且つ、それぞれが炭素数3〜10の2級又は3級アルキル基又はシクロアルキル基である炭化水素である1〜4の置換基のみを有する化合物から選ばれた少なくとも一種を、蛍光性ドーパントとして0.1〜8重量%の割合で含有させたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 蛍光性ドーパントを発光層に含有させてなる請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 素子構成が、陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極、又は、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極である請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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