JP2749407B2 - 電界発光素子 - Google Patents
電界発光素子Info
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- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は電界発光素子に関し、特に有機化合物を発光
体として構成される電界発光素子に関する。
体として構成される電界発光素子に関する。
背景技術 この種の電界発光素子として、第２図に示すように、
陰極である金属電極１と陽極である透明電極２との間に
有機化合物からなり互いに積層された有機蛍光体薄膜３
及び有機正孔輸送層４が配された２層構造のものや、第
３図に示すように、金属電極１と透明電極２との間に互
いに積層された有機電子輸送層５、有機蛍光体薄膜３及
び有機正孔輸送層４が配された３層構造のものが知られ
ている。ここで、有機正孔輸送層４は陽極から正孔を注
入させ易くする機能と電子をブロックする機能とを有
し、有機電子輸送層５は陰極から電子を注入させ易くす
る機能を有している。
陰極である金属電極１と陽極である透明電極２との間に
有機化合物からなり互いに積層された有機蛍光体薄膜３
及び有機正孔輸送層４が配された２層構造のものや、第
３図に示すように、金属電極１と透明電極２との間に互
いに積層された有機電子輸送層５、有機蛍光体薄膜３及
び有機正孔輸送層４が配された３層構造のものが知られ
ている。ここで、有機正孔輸送層４は陽極から正孔を注
入させ易くする機能と電子をブロックする機能とを有
し、有機電子輸送層５は陰極から電子を注入させ易くす
る機能を有している。
これら電界発光素子において、透明電極２の外側には
ガラス基板６が配されており、金属電極１から注入され
た電子と透明電極２から注入された正孔との再結合によ
って励起子が生じ、この励起子が放射失活する過程で光
を放ち、この光が透明電極２及びガラス基板６を介して
外部に放出されることになる。
ガラス基板６が配されており、金属電極１から注入され
た電子と透明電極２から注入された正孔との再結合によ
って励起子が生じ、この励起子が放射失活する過程で光
を放ち、この光が透明電極２及びガラス基板６を介して
外部に放出されることになる。
しかしながら、上述した構成の従来の電界発光素子に
おいては、特定の色の蛍光帯域を有するものが開発され
ているが、さらにその他種々の色を発光させるべく、よ
り多くの種類の有機蛍光体の電界発光素子の開発が望ま
れている。
おいては、特定の色の蛍光帯域を有するものが開発され
ているが、さらにその他種々の色を発光させるべく、よ
り多くの種類の有機蛍光体の電界発光素子の開発が望ま
れている。
発明の概要 ［発明の目的］ 本発明は、上述した従来のものの欠点を除去すべくな
されたものであって、蛍光体を効率良く高輝度にて発光
させることができる電界発光素子を提供することを目的
とする。
されたものであって、蛍光体を効率良く高輝度にて発光
させることができる電界発光素子を提供することを目的
とする。
［発明の構成］ 本発明により電界発光素子においては、有機化合物か
らなり互いに積層された蛍光体発光層及び正孔輸送層が
陰極及び陽極間に配された構成の電界発光素子であっ
て、前記蛍光体発光層はペリレン化合物を含む蛍光体薄
膜からなることを特徴とする。
らなり互いに積層された蛍光体発光層及び正孔輸送層が
陰極及び陽極間に配された構成の電界発光素子であっ
て、前記蛍光体発光層はペリレン化合物を含む蛍光体薄
膜からなることを特徴とする。
以下、本発明を図に基づいて詳細に説明する。
第１図は本発明の一実施例を示す構造図であり、図中
第２図及び第３図と同等部分には同一符号が付されてい
る。
第２図及び第３図と同等部分には同一符号が付されてい
る。
図において、陰極である金属電極１には、アルミニウ
ムの1500Å膜厚の薄膜を用いる。また、陰極１には、仕
事関数が小さな金属、例えば厚さが約500Å以上のアル
ミニウム、マグネシウム、インジウム、銀又は各々の合
金が用いる。
ムの1500Å膜厚の薄膜を用いる。また、陰極１には、仕
事関数が小さな金属、例えば厚さが約500Å以上のアル
ミニウム、マグネシウム、インジウム、銀又は各々の合
金が用いる。
陽極である透明電極２には、インジウムすず酸化物
（I.T.O.）の2000Å膜厚の薄膜を用いる。また、陽極２
には、仕事関数の大きな導電性材料、例えば厚さが1000
〜3000Å程度のI.T.O.又は厚さが800〜1500Å程度の金
が用い得る。なお、金を電極材料として用いた場合に
は、電極２は半透明の状態となる。金属電極１と透明電
極２との間には、図の上から順に積層された有機蛍光体
薄膜７及び有機正孔輸送層４が配されている。
（I.T.O.）の2000Å膜厚の薄膜を用いる。また、陽極２
には、仕事関数の大きな導電性材料、例えば厚さが1000
〜3000Å程度のI.T.O.又は厚さが800〜1500Å程度の金
が用い得る。なお、金を電極材料として用いた場合に
は、電極２は半透明の状態となる。金属電極１と透明電
極２との間には、図の上から順に積層された有機蛍光体
薄膜７及び有機正孔輸送層４が配されている。
有機正孔輸送層４には、トリフェニルアミン誘導体、
例えば下記式（Ｉ）の化合物の800Å膜厚の薄膜を用い
る。
例えば下記式（Ｉ）の化合物の800Å膜厚の薄膜を用い
る。
また、有機正孔輸送層４には、更に下記式（II）〜
（XII）のCTM（Carrier Transmiting Materials）とし
て知られる化合物を用い得る。
（XII）のCTM（Carrier Transmiting Materials）とし
て知られる化合物を用い得る。
有機蛍光体薄膜７としては、ペリレン化合物（Peryle
ne derivatives）を含む蛍光体薄膜が用いられる。尚、
ペリレン化合物は、BASF（株）の「Lumogen F Yellow 0
83」及び「Lumogen F Orange 240」（商品名）として入
手することができる。
ne derivatives）を含む蛍光体薄膜が用いられる。尚、
ペリレン化合物は、BASF（株）の「Lumogen F Yellow 0
83」及び「Lumogen F Orange 240」（商品名）として入
手することができる。
また、有機蛍光体薄膜７の膜厚は１μｍ以下に設定さ
れる。
れる。
さらに、有機蛍光体薄膜としては、下記構造式（A1）
〜（A4）（但し、（A2）は比較例として示す）で示され
るペリレン化合物が用いられる。
〜（A4）（但し、（A2）は比較例として示す）で示され
るペリレン化合物が用いられる。
但し、上記構造式（A1）中、R1，R2，R3，R4，R5，
R6，R7及びR8は独立に、水素，アルキル基，ハロゲン，
ハロアルキル基及びアルコキシ基である（但し、アルキ
ル成分は好ましくは炭素原子数が１〜５個であるが、６
個以上でもよい）。
R6，R7及びR8は独立に、水素，アルキル基，ハロゲン，
ハロアルキル基及びアルコキシ基である（但し、アルキ
ル成分は好ましくは炭素原子数が１〜５個であるが、６
個以上でもよい）。
この蛍光体薄膜を形成するペリレン化合物（A1）は、
第１表の官能基のNo.1〜No.5の組み合わせを有するもの
が好ましい。
第１表の官能基のNo.1〜No.5の組み合わせを有するもの
が好ましい。
これは3,4,9,10,−ペリレンビス（ジカルボキシイミ
ド）であるが、上記構造式（A2）中、R9，R10，R11，R
12，R13，R14，R15，R16，R17及びR18は独立に、水素，
アルキル基，ハロゲン，ハロアルキル基及びアルコキシ
基である（但し、アルキル成分は好ましくは炭素原子数
が１〜５個であるが、６個以上でもよい）。
ド）であるが、上記構造式（A2）中、R9，R10，R11，R
12，R13，R14，R15，R16，R17及びR18は独立に、水素，
アルキル基，ハロゲン，ハロアルキル基及びアルコキシ
基である（但し、アルキル成分は好ましくは炭素原子数
が１〜５個であるが、６個以上でもよい）。
この蛍光体薄膜を形成するペリレン化合物（A2）は、
第２表の官能基のNo.6〜No.11の組み合わせを有するも
のが好ましい。
第２表の官能基のNo.6〜No.11の組み合わせを有するも
のが好ましい。
但し、上記構造式（A3）中、 R19，R20，R21及びR22は独立に、水素，カルボキシル
基，ハロアルキル基，アシル基，アルコキシカルボニル
基及びアルコキシ基である（但し、アルキル成分は好ま
しくは炭素原子数が１〜５個であるが、６個以上でもよ
い）。
基，ハロアルキル基，アシル基，アルコキシカルボニル
基及びアルコキシ基である（但し、アルキル成分は好ま
しくは炭素原子数が１〜５個であるが、６個以上でもよ
い）。
この蛍光体薄膜を形成するペリレン化合物（A3）は、
第３表の官能基のNo.12〜No.16の組み合わせを有するも
のが好ましい。
第３表の官能基のNo.12〜No.16の組み合わせを有するも
のが好ましい。
但し、上記構造式（A4）中、R23，R24，R25，R26，R
27 R28，R29及びR30は独立に、水素，アルキル基，ハロ
ゲン，ハロアルキル基及びアルコキシ基である（但し、
アルキル成分は好ましくは炭素原子数が１〜５個である
が、６個以上でもよい）。
27 R28，R29及びR30は独立に、水素，アルキル基，ハロ
ゲン，ハロアルキル基及びアルコキシ基である（但し、
アルキル成分は好ましくは炭素原子数が１〜５個である
が、６個以上でもよい）。
この蛍光体薄膜を形成するペリレン化合物（A4）は、
第４表の官能基のNo.17〜No.21の組み合わせを有するも
のが好ましい。
第４表の官能基のNo.17〜No.21の組み合わせを有するも
のが好ましい。
また、上記電界発光素においては陰極１及び陽極２間
に有機蛍光体薄膜７及び有機正孔輸送層４を配した２層
構造としたが、従来の陰極１及び蛍光体薄膜７層間に例
えば下記（XX）式のペリレンテトラカルボキシル誘導体
からなる有機電子輸送層５を配した３層構造としても同
様の効果を奏する。
に有機蛍光体薄膜７及び有機正孔輸送層４を配した２層
構造としたが、従来の陰極１及び蛍光体薄膜７層間に例
えば下記（XX）式のペリレンテトラカルボキシル誘導体
からなる有機電子輸送層５を配した３層構造としても同
様の効果を奏する。
以上説明したように、本発明による電界発光素子にお
いては、有機化合物からなり互いに積層された蛍光体発
光層及び正孔輸送層が陰極及び陽極間に配された構成の
電界発光素子であって、蛍光体発光層はペリレン化合物
を含む蛍光体薄膜からなるので、低電圧にて効率良く高
輝度で発光させることができる。
いては、有機化合物からなり互いに積層された蛍光体発
光層及び正孔輸送層が陰極及び陽極間に配された構成の
電界発光素子であって、蛍光体発光層はペリレン化合物
を含む蛍光体薄膜からなるので、低電圧にて効率良く高
輝度で発光させることができる。
実施例 本発明の実施例の電界発光素子を作成しそれを発光さ
せた。
せた。
まず、ガラス基板上に陽極である透明電極のI.T.O.を
2000Å膜厚で成膜したものを用意した。陰極である金属
電極１には、アルミニウムを用いた。
2000Å膜厚で成膜したものを用意した。陰極である金属
電極１には、アルミニウムを用いた。
有機正孔輸送層４には、上記（Ｉ）式のトリフェニル
アミン誘導体を用いた。
アミン誘導体を用いた。
有機蛍光体薄膜７としては、「Lumogen F Yellow 08
3」及び「Lumogen F Orange 240」を実施例１及び２と
して、上記表のNo.1及びNo.8の下記（A1−１）及び（A2
−８）式のペリレン化合物を実施例３及び比較例として
用いた。
3」及び「Lumogen F Orange 240」を実施例１及び２と
して、上記表のNo.1及びNo.8の下記（A1−１）及び（A2
−８）式のペリレン化合物を実施例３及び比較例として
用いた。
正孔輸送層、蛍光体薄膜及び陰極を成膜する際の真空
度、蒸着速度及び膜厚等の成膜条件は第５表の如くであ
り、この表において、得られた電界発光素子に電圧を印
加することにより得た発光特性を併記する。
度、蒸着速度及び膜厚等の成膜条件は第５表の如くであ
り、この表において、得られた電界発光素子に電圧を印
加することにより得た発光特性を併記する。
第１図は本発明の実施例を示す構造図、第２図及び第３
図は従来例を示す構造図である。 主要部分の符号の説明 １……金属電極（陰極） ２……透明電極（陽極） ４……有機正孔輸送層 ６……ガラス基板 ７……有機蛍光体薄膜
図は従来例を示す構造図である。 主要部分の符号の説明 １……金属電極（陰極） ２……透明電極（陽極） ４……有機正孔輸送層 ６……ガラス基板 ７……有機蛍光体薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲田 仁 埼玉県入間郡鶴ケ島町富士見６丁目１番 １号 パイオニア株式会社総合研究所内 (72)発明者 脇本 健夫 埼玉県入間郡鶴ケ島町富士見６丁目１番 １号 パイオニア株式会社総合研究所内 (72)発明者 村山 竜史 埼玉県入間郡鶴ケ島町富士見６丁目１番 １号 パイオニア株式会社総合研究所内 (72)発明者 松永 代作 東京都北区志茂３―26―８ (72)発明者 野村 正治 東京都北区志茂３―26―８ (56)参考文献 特開 平２−196885（ＪＰ，Ａ)
Claims (6)
- 【請求項１】有機化合物からなり互いに積層された蛍光
体発光層及び正孔輸送層が陰極及び陽極間に配された構
成の電界発光素子であって、前記蛍光体発光層は下記構
造式（A1）で示されるペリレン化合物を含む蛍光体薄膜
からなることを特徴とする電界発光素子。 （上記構造式（A1）中、R1，R2，R3，R4，R5，R6，R7及
びR8は独立に、水素，アルキル基，ハロゲン，ハロアル
キル基及びアルコキシ基である） - 【請求項２】有機化合物からなり互いに積層された蛍光
体発光層及び正孔輸送層が陰極及び陽極間に配された構
成の電界発光素子であって、前記蛍光体発光層は下記構
造式（A3）で示されるペリレン化合物を含む蛍光体薄膜
からなることを特徴とする電界発光素子。 （上記構造式（A3）中、R19，R20，R21及びR22は独立
に、水素，カルボキシル基，ハロアルキル基，アシル
基，アルコキシカルボニル基及びアルコキシ基である） - 【請求項３】有機化合物からなり互いに積層された蛍光
体発光層及び正孔輸送層が陰極及び陽極間に配された構
成の電界発光素子であって、前記蛍光体発光層は下記構
造式（A4）で示されるペリレン化合物を含む蛍光体薄膜
からなることを特徴とする電界発光素子。 （上記構造式（A4）中、R23，R24，R25，R26，R27，
R28，R29，及びR30独立に、水素，アルキル基，ハロゲ
ン，ハロアルキル基及びアルコキシ基である） - 【請求項４】前記陰極及び前記蛍光体層間に有機電子輸
送層が配されたことを特徴とする請求項１記載の電界発
光素子。 - 【請求項５】前記陰極及び前記蛍光体層間に有機電子輸
送層が配されたことを特徴とする請求項２記載の電界発
光素子。 - 【請求項６】前記陰極及び前記蛍光体層間に有機電子輸
送層が配されたことを特徴とする請求項３記載の電界発
光素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1328373A JP2749407B2 (ja) | 1989-02-20 | 1989-12-20 | 電界発光素子 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1-41364 | 1989-02-20 | ||
| JP4136489 | 1989-02-20 | ||
| JP1328373A JP2749407B2 (ja) | 1989-02-20 | 1989-12-20 | 電界発光素子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03791A JPH03791A (ja) | 1991-01-07 |
| JP2749407B2 true JP2749407B2 (ja) | 1998-05-13 |
Family
ID=26380964
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1328373A Expired - Fee Related JP2749407B2 (ja) | 1989-02-20 | 1989-12-20 | 電界発光素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2749407B2 (ja) |
Families Citing this family (15)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3693128B2 (ja) * | 1996-03-08 | 2005-09-07 | 出光興産株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
| US6329083B1 (en) | 1997-11-05 | 2001-12-11 | Nec Corporation | Organic electroluminescent device containing a benzoperylene compound |
| JP3690926B2 (ja) * | 1997-12-12 | 2005-08-31 | 三井化学株式会社 | 有機電界発光素子 |
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