JP3692578B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はクーラユニットと送風機ユニットとを一体化した車両用空調装置において、メンテナンス性の改善を図ったユニット組付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用空調装置においては、クーラユニットと送風機ユニットとを一体化して、構成の簡略化を図ったものが実用化されている。この一体化方式のものでは、空調装置の車両搭載後に、蒸発器等の内蔵機能部品を点検、交換する際(メンテナンス時)の手段として、クーラユニットのケースに、蒸発器等の内蔵機能部品を取り出し得る大きさの開口部を設けるとともに、この開口部を蓋部材にて閉塞し、メンテナンス時には、この蓋部材を取り外すことにより、蒸発器等の内蔵機能部品を外部へ取り出すようにしたものが通常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、メンテナンスのための上記脱着構成では、蒸発器等の内蔵機能部品を外部へ取り出すための、上記開口部の底部がクーラユニットのケースの底部まで及んでいるので、上記開口部から蒸発器で発生した凝縮水が洩れ出ることがあった。また、開口部閉塞用の蓋部材の他に、蓋部材脱着のためのねじ部品も必要となり、部品点数が増えるので、コストアップを招く。
【0004】
このため、上記開口部および蓋部材を廃止して、クーラユニットと送風機ユニットとを一体のまま、車両から取り外すようにすることも考えられるが、この場合には以下のごとき問題が生じる。
すなわち、近年、車両の側方衝突時における安全性向上のため、車両の側方ボディ間を連結する補強パイプを計器盤内部に配設されるようになってきている。この補強パイプを有する車両においては、蒸発器のメンテナンス時に送風機ユニットの上方に配置される内外気切替箱が、補強パイプに干渉して、クーラユニットと送風機ユニットとを計器盤部から取り外すことができない場合が生じる。
【0005】
そのため、蒸発器のメンテナンス時に車両の計器盤および補強パイプを取り外す必要が生じて、メンテナンス作業が極めて煩雑で、長時間かかるという問題が生じる。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、クーラユニットと送風機ユニットとを一体化した車両用空調装置において、蒸発器等の機能部品のメンテナンスを簡潔な構成で、かつ簡便に実施できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
請求項1記載の発明では、送風機ユニット(11)のケース(12)とクーラユニット(15)のケース(16)とを一体成形して、クーラ・送風機一体型ユニット(10)を構成するとともに、送風機ユニット(11)のケース(12)のファン吸入口(12a)に内外気切替箱(40)を連通させる車両用空調装置において、
内外気切替箱(40)およびクーラ・送風機一体型ユニット(10)の車両搭載状態において、送風機ユニット(11)のケース(12)を前記内外気切替箱(40)から分離可能とする結合手段(60、70)にて送風機ユニット(11)のケース(12)を内外気切替箱(40)に結合し、
かつ、前記結合手段(60、70)を取り外すことにより、前記クーラ・送風機一体型ユニット(10)を、車両側方ボディ連結用補強パイプ(51)と干渉しない位置にて取り出すようにしたたことを特徴としている。
【0007】
この結合手段(60、70)は具体的には、請求項2に記載のように、
送風機ユニット(11)および内外気切替箱(40)の結合部車両前方側に、少なくとも1箇所以上設けられ、送風機ユニット(11)のケース(12)と内外気切替箱(40)とを結合する雄、雌嵌合結合部(60)と、
前記送風機ユニット(11)および前記内外気切替箱(40)の結合部車両後方側に、少なくとも1箇所以上設けられ、締結部材の締結力にて前記送風機ユニット(11)のケース(12)と前記内外気切替箱(40)とを結合する締結部(70)とから構成することができる。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、一体型ユニット(10)の車両搭載状態において、結合手段(60、70)の取り外しにより送風機ユニット(11)のケース(12)を内外気切替箱(40)から分離できるので、クーラユニット(15)の冷房用熱交換器(17)のメンテナンス時には、一体型ユニット(10)全体を車両から取り外して、冷房用熱交換器(17)のメンテナンスを実施できる。
【0009】
そのため、従来技術のように、クーラユニットのケースに、冷房用熱交換器(17)脱着用の開口部、およびこの開口部の閉塞用蓋部材を設ける必要がなく、それ故、コスト低減を図ることができるとともに、開口部のシール不良による凝縮水の洩れ等の不具合も発生せず、実用上極めて有利である。
さらに、結合手段(60、70)を取り外すことにより、クーラ・送風機一体型ユニット(10)を補強パイプ(51)と干渉しない位置にて取り出すようにしているから、メンテナンス時に車両の計器盤、補強パイプ等を取り外す必要がなく、メンテナンス作業を簡便に行うことができる。
【0010】
また、請求項2、3記載の発明によれば、作業者の手作業がしにくい車両前方側部位では、雄、雌嵌合結合部(60)により送風機ユニット(11)のケース(12)と内外気切替箱(40)とを結合し、作業者の手作業がしやすい車両後方側(車室側)部位では、締結部(70)の締結力にて送風機ユニット(11)のケース(12)と内外気切替箱(40)とを結合しているから、この2種類の結合手段(60、70)を組み合わせて、一体型ユニット(10)の脱着をより一層簡便に、かつ確実に行うことができる。
【0011】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
図1は本例の車両用空調装置の全体構成を示すもので、図1に示す車両用空調装置は車室内の計器盤内側部において、助手席前方の部位(本例は左ハンドル車用に適用した場合であるため、車室右側部位)から車室中央部位にかけて設置されている。
【0013】
10はクーラ・送風機一体型ユニットで、11はこの一体型ユニット10における送風機ユニットで、助手席前方の部位に配置されている。
この送風機ユニット11は送風用ケース12の内部に送風用ファン13を内蔵した構成となっており、送風用ファン13はモータ14により駆動されて回転する。ここで、送風用ファン13は本例では遠心多翼ファン(シロッコファン)から構成されており、従って、送風用ケース12はスクロール状のケースから構成されている。
【0014】
15はクーラユニットで、送風用ケース12の空気出口側に接続されたケース16内に冷凍サイクルの蒸発器(冷房用熱交換器)17を内蔵している。この蒸発器17は、自動車エンジンにより駆動される圧縮機(図示せず)により冷媒が循環する冷凍サイクルに設けられ、冷媒の蒸発潜熱により送風用ファン13の送風空気を冷却、除湿する。
【0015】
送風機ユニット11の送風用ケース12とクーラユニット15のクーラケース16は樹脂にて一体成形されている。この両ケース12、16は分割線Aにて上下に2分割されており、これにより両ケース12、16内に送風用ファン13、蒸発器17等を組み込むことができる。この両ケース12、16の分割線A部分には外方へ突出した鍔部(図示せず)が一体成形され、この鍔部を周知の金属製のばねクリップ、ねじ等の結合手段にて結合することにより、両ケース12、16は脱着可能に結合されている。
【0016】
20はヒータユニットで、樹脂製のヒータケース21内にヒータコア22等を内蔵する周知の構成である。このヒータコア22はエンジン冷却水を熱源として空気を加熱する暖房用加熱器であり、ヒータケース21内には、ヒータコア22による空気加熱量を調整する温度制御手段(図示せず)、車室内への吹出空気の流れを切り替える吹出モード切替ドア(図示せず)等が設けられている。
【0017】
ヒータユニット20のヒータケース21と、クーラユニット15のクーラケース16は、周知のL字状の嵌合結合部30にて脱着可能に結合されている。すなわち、この嵌合結合部30は、ヒータケース21とクーラケース16の端部にそれぞれL字状の突出部を形成し、このL字状の突出部相互の間を弾性シール材(パッキン材)を介して嵌合押圧することにより弾性的に結合するものである。
【0018】
40は内外気切替箱で、送風機ユニット11の上方位置に配設されている。この内外気切替箱40は樹脂製のケース41に形成されており、このケース41には図2に示すように車両の前後方向に車室内空気(内気)を吸入する内気吸入口42、42と、車室外空気(外気)を吸入する外気吸入口43、43がそれぞれ2箇所ずつ設けられている。なお、内気吸入口42、42は大きなゴミが吸入されるのを防止するため格子状(図1参照)に形成されている。
【0019】
また、ケース41内には、上記2個づつの両吸入口42、42、43、43を切替開閉する内外気切替ドア44、44が回転軸44aを中心として回動可能に設置されている。ここで、一点鎖線の円弧44bは内外気切替ドア44、44の回動範囲である。この2個の内外気切替ドア44、44は図示しないリンク機構にて互いに連動して作動するようになっている。
【0020】
この2個の内外気切替ドア44、44の操作機構は、周知のケーブルを用いた手動操作機構、あるいはサーボモータ等のアクチュエータを用いた自動操作機構のいずれであってもよい。
また、内外気切替箱40のケース41は図1の分割線Bにて左右に2分割されており、これによりケース41内に内外気切替ドア44、44等を組み込むことができる。内外気切替箱40の内部は、送風機ユニット11の送風用ケース12の上部に設けられているベルマウス状のファン吸入口12aに連通している。
【0021】
図1に示すように、送風機ユニット11と、クーラユニット15とヒータユニット20は車両幅方向の右側から左側へ順次に並んで配設されている。従って、送風機ユニット11において、送風用ケース(スクロールケース)12の空気吹出方向は、車両幅方向(本例は左ハンドル車に適用しているので、図1に示すように車両右側から左側への方向)に設定されており、内外気切替箱40内の空気は送風用ファン13の作動により下方に向かって流れ、吸入口12aから送風用ケース12に吸入され、そして、送風用ケース12内を車両右側から左側へ送風空気が流れるようになっている。
【0022】
車両用空調装置全体の概要は上述の通りであり、次に、本発明の特徴とする一体型ユニット10における送風機ユニット11の送風用ケース12と、内外気切替箱40のケース41との結合構造について詳述する。
この両ケース12、41は、空調装置を車両に搭載した状態にて、取り外しができるようにするため、以下の2種類の結合構造を採用している。
【0023】
すなわち、図2において、C線は上記両ケース12、41の分割面を示している。この分割面Cのうち、車両前方側の部位は車両ボディ50に接近するとともに、送風機ユニット11および内外気切替箱40が妨げとなって、メンテナンス時に作業者の手作業がしにくい位置である。
そこで、この車両前方側の部位における結合手段として、ねじ等の締結手段を用いず、送風機ユニット11を含むクーラ・送風機一体型ユニット10全体の押し込み、引出しにより脱着ができる雄、雌嵌合結合部60、60を設けている。この嵌合結合部60、60は、図1に示すように2箇所設けられている。
【0024】
この嵌合結合部60、60は、図3に拡大図示するように、送風用ケース12の上端部の車両前方側部位に、車両前方に突出して一体成形された雄部材61と、内外気切替箱40のケース41の下端部の車両前方側部位において下方側へ垂下するように一体成形された雌部材62とから構成されている。
雄部材61は断面略長方形状に成形された突出部61aを有し、この突出部61aの先端61bは細くして雌部材62に挿入しやすくしてある。また、雌部材62は内外気切替箱40のケース41から下方側へ垂下した突出部62aを有し、この突出部62aに貫通穴62bを設け、この貫通穴62bは雄部材61の突出部61aを挿入可能な大きさに形成してある。なお、図3において、62cは雌部材62のつけ根部分を補強するリブである。
【0025】
次に、送風機ユニット11の送風用ケース12と、内外気切替箱40のケース41との分割面Cのうち、車両後方側(車室側)の部位には、ねじ等の締結部材の締結力にてケース12、41を結合する締結部70、70が2箇所設けてある。この2箇所の締結部70、70は本例では、車両幅方向の左右でボルト締めつけ方向が異なる構成を採用している。
【0026】
右側の締結部70においては、ケース41側に、分割面Cの近傍に位置する突出部71を形成し、この突出部71には上下方向にねじ穴が向いたナット(図示せず)をインサート成形しておき、一方、送風用ケース12側には、分割面Cの近傍に位置して突出部71に対向する突出部72を形成し、この突出部72には上下方向に貫通する貫通穴(図示せず)を開けておく。これにより、ボルト73をこの貫通穴を通して突出部71のナットにねじ込むことにより、送風用ケース12と内外気切替箱40のケース41とを脱着可能に結合できる。
【0027】
左側の締結部70においては、ケース41側に、分割面Cの近傍に位置する突出部74を形成し、この突出部74には車両前後方向にねじ穴が向いたナット(図示せず)をインサート成形しておき、一方、送風用ケース12側には突出部75が形成されている。この突出部75は、分割面Cの近傍で、突出部74の車両後方側(車室側)に位置して、下方から上方へ突出するように形成されている。
【0028】
さらに、この突出部75には、車両前後方向に貫通した貫通穴76が前記ナットのねじ穴と対向するように開けてある。従って、この貫通穴76を通してボルト(図示せず)を前記ナットのねじ穴にねじ込むことにより、送風用ケース12と内外気切替箱40のケース41とを脱着可能に結合できる。左側の締結部70において、ボルトの締めつけ方向を車両前後方向に設定する理由は、ボルトと送風ケース12との干渉を避けるためである。
【0029】
なお、図2において、51は鉄系の金属からなる補強パイプで、車両の側方衝突時における安全性向上のため、車両の側方ボディ間を連結するように設置されている。この補強パイプ51にはステー52が接合されており、このステー52に内外気切替箱40のケース41の車両後方側突出部41aがボルト52aにて脱着可能に固定されている。この突出部41a、ステー52、ボルト52aによる固定部はケース41の車両幅方向の略中央部に1箇所(図1のD位置)設けられている。
【0030】
この補強パイプ51は図4に示すように、計器盤53の内部に配設されている。図4において、54は内外気切替箱40および送風機ユニット11の車両後方側(車室側)に設置されたグローブボックス(物入れ)であり、55は車両用空調装置のアンダーカバーで、図1に示す装置の下側部分を覆って、車室内の美観を良くするものである。56は車室内の床面を覆うフロアカーペットである。
【0031】
また、送風機ユニット11の送風用ケース12の車両前方側部位には、下方へ向かって突出する突出部12bが一体成形されており、この突出部12bの下端部にはボルト通し穴(図示せず)が車両前後方向に貫通している。一方、車両ボディ50にはこのボルト通し穴に対向する位置にボルト57が固着してあり、このボルト57のねじ軸部は車両ボディ50および突出部12bのボルト通し穴を通して車室内側へ突出している。
【0032】
従って、ボルト57のねじ軸部に車室側からナット58を締めつけることにより、送風機ユニット11の送風用ケース12の車両前方側下端部を車両ボディ50に脱着可能に締めつけ固定できる。ここで、このボルト57、ナット58による締めつけ固定部も送風用ケース12の車両幅方向の略中央部に1箇所設けられている。
【0033】
次に、上記構成において蒸発器17のメンテナンス時における一体型ユニット10の脱着作業を説明する。図5はこのメンテナンス時における一体型ユニット10の取り外し作業の手順を示すものである。
(ステップ1)
一体型ユニット10とヒータユニット20とのL字状嵌合結合部30における押圧嵌合状態を解除する。また、ナット58を取り外して、送風用ケース12の車両前方側下端部における車両ボディ50への取付を解除する。このとき、補強パイプ51への取付用ボルト52aは締めつけたままとする。
【0034】
(ステップ2)
送風機ユニット11の送風用ケース12と、内外気切替箱40のケース41とを結合する締結部70、70において、ボルト73および貫通穴76部のボルト(図示せず)を取り外して締結部70、70の締結を解除する。
(ステップ3)
一体型ユニット10を若干量、車両後方側(車室側)へ引き出して、雄、雌嵌合結合部60、60における雄部材61と雌部材62との嵌合状態を緩めるとともに、車両ボディ50の下方部におけるボルト57を支点として一体型ユニット10を下方へ回動させる。この回動により、一体型ユニット10の車両幅方向の全体を補強パイプ51と干渉しない位置まで下げることができる。
【0035】
(ステップ4)
一体型ユニット10の全体を車両後方側(車室側)へ引き出して、一体型ユニット10の全体を内外気切替箱40から完全に切り離す。図6はこの完全な切り離し状態を示す。
その後に、一体型ユニット10のケース12、16を分割線Aにて上下に2分割して、ケース16内から蒸発器17を取り出して、蒸発器17の点検、修理、交換等を行うことができる。
【0036】
蒸発器17のメンテナンス終了後は、ケース16内に蒸発器17を収納し、一体型ユニット10のケース12、16を分割線Aにて結合した後、一体型ユニット10の取付作業を上記ステップ1〜4と逆の手順で行って、一体型ユニット10を内外気切替箱40およびヒータユニット20と結合し、元の状態に戻す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す車両用空調装置の正面図である。
【図2】図1の車両用空調装置の側面図である。
【図3】本発明の要部をなす雄、雌嵌合結合部の具体的形状を例示する説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態におけるフィルタユニット部の断面配置図である。
【図5】本発明の車両用空調装置と車両ボディとの取付関係を示す説明図である。
【図6】本発明の車両用空調装置においてクーラ・送風機一体型ユニットを完全に切り離した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10…クーラ・送風機一体型ユニット、11…送風機ユニット、
12…送風用ケース、13…送風用ファン、15…クーラユニット、
16…蒸発器(冷房用蒸発器)、20…ヒータユニット、21…ヒータコア、
30…嵌合結合部、40…内外気切替箱、41…ケース、42…内気吸入口、
43…外気吸入口、44…内外気切替ドア、50…車両ボディ、
51…補強パイプ、60…雄、雌嵌合結合部、70…締結部。
【発明の属する技術分野】
本発明はクーラユニットと送風機ユニットとを一体化した車両用空調装置において、メンテナンス性の改善を図ったユニット組付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用空調装置においては、クーラユニットと送風機ユニットとを一体化して、構成の簡略化を図ったものが実用化されている。この一体化方式のものでは、空調装置の車両搭載後に、蒸発器等の内蔵機能部品を点検、交換する際(メンテナンス時)の手段として、クーラユニットのケースに、蒸発器等の内蔵機能部品を取り出し得る大きさの開口部を設けるとともに、この開口部を蓋部材にて閉塞し、メンテナンス時には、この蓋部材を取り外すことにより、蒸発器等の内蔵機能部品を外部へ取り出すようにしたものが通常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、メンテナンスのための上記脱着構成では、蒸発器等の内蔵機能部品を外部へ取り出すための、上記開口部の底部がクーラユニットのケースの底部まで及んでいるので、上記開口部から蒸発器で発生した凝縮水が洩れ出ることがあった。また、開口部閉塞用の蓋部材の他に、蓋部材脱着のためのねじ部品も必要となり、部品点数が増えるので、コストアップを招く。
【0004】
このため、上記開口部および蓋部材を廃止して、クーラユニットと送風機ユニットとを一体のまま、車両から取り外すようにすることも考えられるが、この場合には以下のごとき問題が生じる。
すなわち、近年、車両の側方衝突時における安全性向上のため、車両の側方ボディ間を連結する補強パイプを計器盤内部に配設されるようになってきている。この補強パイプを有する車両においては、蒸発器のメンテナンス時に送風機ユニットの上方に配置される内外気切替箱が、補強パイプに干渉して、クーラユニットと送風機ユニットとを計器盤部から取り外すことができない場合が生じる。
【0005】
そのため、蒸発器のメンテナンス時に車両の計器盤および補強パイプを取り外す必要が生じて、メンテナンス作業が極めて煩雑で、長時間かかるという問題が生じる。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、クーラユニットと送風機ユニットとを一体化した車両用空調装置において、蒸発器等の機能部品のメンテナンスを簡潔な構成で、かつ簡便に実施できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
請求項1記載の発明では、送風機ユニット(11)のケース(12)とクーラユニット(15)のケース(16)とを一体成形して、クーラ・送風機一体型ユニット(10)を構成するとともに、送風機ユニット(11)のケース(12)のファン吸入口(12a)に内外気切替箱(40)を連通させる車両用空調装置において、
内外気切替箱(40)およびクーラ・送風機一体型ユニット(10)の車両搭載状態において、送風機ユニット(11)のケース(12)を前記内外気切替箱(40)から分離可能とする結合手段(60、70)にて送風機ユニット(11)のケース(12)を内外気切替箱(40)に結合し、
かつ、前記結合手段(60、70)を取り外すことにより、前記クーラ・送風機一体型ユニット(10)を、車両側方ボディ連結用補強パイプ(51)と干渉しない位置にて取り出すようにしたたことを特徴としている。
【0007】
この結合手段(60、70)は具体的には、請求項2に記載のように、
送風機ユニット(11)および内外気切替箱(40)の結合部車両前方側に、少なくとも1箇所以上設けられ、送風機ユニット(11)のケース(12)と内外気切替箱(40)とを結合する雄、雌嵌合結合部(60)と、
前記送風機ユニット(11)および前記内外気切替箱(40)の結合部車両後方側に、少なくとも1箇所以上設けられ、締結部材の締結力にて前記送風機ユニット(11)のケース(12)と前記内外気切替箱(40)とを結合する締結部(70)とから構成することができる。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、一体型ユニット(10)の車両搭載状態において、結合手段(60、70)の取り外しにより送風機ユニット(11)のケース(12)を内外気切替箱(40)から分離できるので、クーラユニット(15)の冷房用熱交換器(17)のメンテナンス時には、一体型ユニット(10)全体を車両から取り外して、冷房用熱交換器(17)のメンテナンスを実施できる。
【0009】
そのため、従来技術のように、クーラユニットのケースに、冷房用熱交換器(17)脱着用の開口部、およびこの開口部の閉塞用蓋部材を設ける必要がなく、それ故、コスト低減を図ることができるとともに、開口部のシール不良による凝縮水の洩れ等の不具合も発生せず、実用上極めて有利である。
さらに、結合手段(60、70)を取り外すことにより、クーラ・送風機一体型ユニット(10)を補強パイプ(51)と干渉しない位置にて取り出すようにしているから、メンテナンス時に車両の計器盤、補強パイプ等を取り外す必要がなく、メンテナンス作業を簡便に行うことができる。
【0010】
また、請求項2、3記載の発明によれば、作業者の手作業がしにくい車両前方側部位では、雄、雌嵌合結合部(60)により送風機ユニット(11)のケース(12)と内外気切替箱(40)とを結合し、作業者の手作業がしやすい車両後方側(車室側)部位では、締結部(70)の締結力にて送風機ユニット(11)のケース(12)と内外気切替箱(40)とを結合しているから、この2種類の結合手段(60、70)を組み合わせて、一体型ユニット(10)の脱着をより一層簡便に、かつ確実に行うことができる。
【0011】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
図1は本例の車両用空調装置の全体構成を示すもので、図1に示す車両用空調装置は車室内の計器盤内側部において、助手席前方の部位(本例は左ハンドル車用に適用した場合であるため、車室右側部位)から車室中央部位にかけて設置されている。
【0013】
10はクーラ・送風機一体型ユニットで、11はこの一体型ユニット10における送風機ユニットで、助手席前方の部位に配置されている。
この送風機ユニット11は送風用ケース12の内部に送風用ファン13を内蔵した構成となっており、送風用ファン13はモータ14により駆動されて回転する。ここで、送風用ファン13は本例では遠心多翼ファン(シロッコファン)から構成されており、従って、送風用ケース12はスクロール状のケースから構成されている。
【0014】
15はクーラユニットで、送風用ケース12の空気出口側に接続されたケース16内に冷凍サイクルの蒸発器(冷房用熱交換器)17を内蔵している。この蒸発器17は、自動車エンジンにより駆動される圧縮機(図示せず)により冷媒が循環する冷凍サイクルに設けられ、冷媒の蒸発潜熱により送風用ファン13の送風空気を冷却、除湿する。
【0015】
送風機ユニット11の送風用ケース12とクーラユニット15のクーラケース16は樹脂にて一体成形されている。この両ケース12、16は分割線Aにて上下に2分割されており、これにより両ケース12、16内に送風用ファン13、蒸発器17等を組み込むことができる。この両ケース12、16の分割線A部分には外方へ突出した鍔部(図示せず)が一体成形され、この鍔部を周知の金属製のばねクリップ、ねじ等の結合手段にて結合することにより、両ケース12、16は脱着可能に結合されている。
【0016】
20はヒータユニットで、樹脂製のヒータケース21内にヒータコア22等を内蔵する周知の構成である。このヒータコア22はエンジン冷却水を熱源として空気を加熱する暖房用加熱器であり、ヒータケース21内には、ヒータコア22による空気加熱量を調整する温度制御手段(図示せず)、車室内への吹出空気の流れを切り替える吹出モード切替ドア(図示せず)等が設けられている。
【0017】
ヒータユニット20のヒータケース21と、クーラユニット15のクーラケース16は、周知のL字状の嵌合結合部30にて脱着可能に結合されている。すなわち、この嵌合結合部30は、ヒータケース21とクーラケース16の端部にそれぞれL字状の突出部を形成し、このL字状の突出部相互の間を弾性シール材(パッキン材)を介して嵌合押圧することにより弾性的に結合するものである。
【0018】
40は内外気切替箱で、送風機ユニット11の上方位置に配設されている。この内外気切替箱40は樹脂製のケース41に形成されており、このケース41には図2に示すように車両の前後方向に車室内空気(内気)を吸入する内気吸入口42、42と、車室外空気(外気)を吸入する外気吸入口43、43がそれぞれ2箇所ずつ設けられている。なお、内気吸入口42、42は大きなゴミが吸入されるのを防止するため格子状(図1参照)に形成されている。
【0019】
また、ケース41内には、上記2個づつの両吸入口42、42、43、43を切替開閉する内外気切替ドア44、44が回転軸44aを中心として回動可能に設置されている。ここで、一点鎖線の円弧44bは内外気切替ドア44、44の回動範囲である。この2個の内外気切替ドア44、44は図示しないリンク機構にて互いに連動して作動するようになっている。
【0020】
この2個の内外気切替ドア44、44の操作機構は、周知のケーブルを用いた手動操作機構、あるいはサーボモータ等のアクチュエータを用いた自動操作機構のいずれであってもよい。
また、内外気切替箱40のケース41は図1の分割線Bにて左右に2分割されており、これによりケース41内に内外気切替ドア44、44等を組み込むことができる。内外気切替箱40の内部は、送風機ユニット11の送風用ケース12の上部に設けられているベルマウス状のファン吸入口12aに連通している。
【0021】
図1に示すように、送風機ユニット11と、クーラユニット15とヒータユニット20は車両幅方向の右側から左側へ順次に並んで配設されている。従って、送風機ユニット11において、送風用ケース(スクロールケース)12の空気吹出方向は、車両幅方向(本例は左ハンドル車に適用しているので、図1に示すように車両右側から左側への方向)に設定されており、内外気切替箱40内の空気は送風用ファン13の作動により下方に向かって流れ、吸入口12aから送風用ケース12に吸入され、そして、送風用ケース12内を車両右側から左側へ送風空気が流れるようになっている。
【0022】
車両用空調装置全体の概要は上述の通りであり、次に、本発明の特徴とする一体型ユニット10における送風機ユニット11の送風用ケース12と、内外気切替箱40のケース41との結合構造について詳述する。
この両ケース12、41は、空調装置を車両に搭載した状態にて、取り外しができるようにするため、以下の2種類の結合構造を採用している。
【0023】
すなわち、図2において、C線は上記両ケース12、41の分割面を示している。この分割面Cのうち、車両前方側の部位は車両ボディ50に接近するとともに、送風機ユニット11および内外気切替箱40が妨げとなって、メンテナンス時に作業者の手作業がしにくい位置である。
そこで、この車両前方側の部位における結合手段として、ねじ等の締結手段を用いず、送風機ユニット11を含むクーラ・送風機一体型ユニット10全体の押し込み、引出しにより脱着ができる雄、雌嵌合結合部60、60を設けている。この嵌合結合部60、60は、図1に示すように2箇所設けられている。
【0024】
この嵌合結合部60、60は、図3に拡大図示するように、送風用ケース12の上端部の車両前方側部位に、車両前方に突出して一体成形された雄部材61と、内外気切替箱40のケース41の下端部の車両前方側部位において下方側へ垂下するように一体成形された雌部材62とから構成されている。
雄部材61は断面略長方形状に成形された突出部61aを有し、この突出部61aの先端61bは細くして雌部材62に挿入しやすくしてある。また、雌部材62は内外気切替箱40のケース41から下方側へ垂下した突出部62aを有し、この突出部62aに貫通穴62bを設け、この貫通穴62bは雄部材61の突出部61aを挿入可能な大きさに形成してある。なお、図3において、62cは雌部材62のつけ根部分を補強するリブである。
【0025】
次に、送風機ユニット11の送風用ケース12と、内外気切替箱40のケース41との分割面Cのうち、車両後方側(車室側)の部位には、ねじ等の締結部材の締結力にてケース12、41を結合する締結部70、70が2箇所設けてある。この2箇所の締結部70、70は本例では、車両幅方向の左右でボルト締めつけ方向が異なる構成を採用している。
【0026】
右側の締結部70においては、ケース41側に、分割面Cの近傍に位置する突出部71を形成し、この突出部71には上下方向にねじ穴が向いたナット(図示せず)をインサート成形しておき、一方、送風用ケース12側には、分割面Cの近傍に位置して突出部71に対向する突出部72を形成し、この突出部72には上下方向に貫通する貫通穴(図示せず)を開けておく。これにより、ボルト73をこの貫通穴を通して突出部71のナットにねじ込むことにより、送風用ケース12と内外気切替箱40のケース41とを脱着可能に結合できる。
【0027】
左側の締結部70においては、ケース41側に、分割面Cの近傍に位置する突出部74を形成し、この突出部74には車両前後方向にねじ穴が向いたナット(図示せず)をインサート成形しておき、一方、送風用ケース12側には突出部75が形成されている。この突出部75は、分割面Cの近傍で、突出部74の車両後方側(車室側)に位置して、下方から上方へ突出するように形成されている。
【0028】
さらに、この突出部75には、車両前後方向に貫通した貫通穴76が前記ナットのねじ穴と対向するように開けてある。従って、この貫通穴76を通してボルト(図示せず)を前記ナットのねじ穴にねじ込むことにより、送風用ケース12と内外気切替箱40のケース41とを脱着可能に結合できる。左側の締結部70において、ボルトの締めつけ方向を車両前後方向に設定する理由は、ボルトと送風ケース12との干渉を避けるためである。
【0029】
なお、図2において、51は鉄系の金属からなる補強パイプで、車両の側方衝突時における安全性向上のため、車両の側方ボディ間を連結するように設置されている。この補強パイプ51にはステー52が接合されており、このステー52に内外気切替箱40のケース41の車両後方側突出部41aがボルト52aにて脱着可能に固定されている。この突出部41a、ステー52、ボルト52aによる固定部はケース41の車両幅方向の略中央部に1箇所(図1のD位置)設けられている。
【0030】
この補強パイプ51は図4に示すように、計器盤53の内部に配設されている。図4において、54は内外気切替箱40および送風機ユニット11の車両後方側(車室側)に設置されたグローブボックス(物入れ)であり、55は車両用空調装置のアンダーカバーで、図1に示す装置の下側部分を覆って、車室内の美観を良くするものである。56は車室内の床面を覆うフロアカーペットである。
【0031】
また、送風機ユニット11の送風用ケース12の車両前方側部位には、下方へ向かって突出する突出部12bが一体成形されており、この突出部12bの下端部にはボルト通し穴(図示せず)が車両前後方向に貫通している。一方、車両ボディ50にはこのボルト通し穴に対向する位置にボルト57が固着してあり、このボルト57のねじ軸部は車両ボディ50および突出部12bのボルト通し穴を通して車室内側へ突出している。
【0032】
従って、ボルト57のねじ軸部に車室側からナット58を締めつけることにより、送風機ユニット11の送風用ケース12の車両前方側下端部を車両ボディ50に脱着可能に締めつけ固定できる。ここで、このボルト57、ナット58による締めつけ固定部も送風用ケース12の車両幅方向の略中央部に1箇所設けられている。
【0033】
次に、上記構成において蒸発器17のメンテナンス時における一体型ユニット10の脱着作業を説明する。図5はこのメンテナンス時における一体型ユニット10の取り外し作業の手順を示すものである。
(ステップ1)
一体型ユニット10とヒータユニット20とのL字状嵌合結合部30における押圧嵌合状態を解除する。また、ナット58を取り外して、送風用ケース12の車両前方側下端部における車両ボディ50への取付を解除する。このとき、補強パイプ51への取付用ボルト52aは締めつけたままとする。
【0034】
(ステップ2)
送風機ユニット11の送風用ケース12と、内外気切替箱40のケース41とを結合する締結部70、70において、ボルト73および貫通穴76部のボルト(図示せず)を取り外して締結部70、70の締結を解除する。
(ステップ3)
一体型ユニット10を若干量、車両後方側(車室側)へ引き出して、雄、雌嵌合結合部60、60における雄部材61と雌部材62との嵌合状態を緩めるとともに、車両ボディ50の下方部におけるボルト57を支点として一体型ユニット10を下方へ回動させる。この回動により、一体型ユニット10の車両幅方向の全体を補強パイプ51と干渉しない位置まで下げることができる。
【0035】
(ステップ4)
一体型ユニット10の全体を車両後方側(車室側)へ引き出して、一体型ユニット10の全体を内外気切替箱40から完全に切り離す。図6はこの完全な切り離し状態を示す。
その後に、一体型ユニット10のケース12、16を分割線Aにて上下に2分割して、ケース16内から蒸発器17を取り出して、蒸発器17の点検、修理、交換等を行うことができる。
【0036】
蒸発器17のメンテナンス終了後は、ケース16内に蒸発器17を収納し、一体型ユニット10のケース12、16を分割線Aにて結合した後、一体型ユニット10の取付作業を上記ステップ1〜4と逆の手順で行って、一体型ユニット10を内外気切替箱40およびヒータユニット20と結合し、元の状態に戻す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す車両用空調装置の正面図である。
【図2】図1の車両用空調装置の側面図である。
【図3】本発明の要部をなす雄、雌嵌合結合部の具体的形状を例示する説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態におけるフィルタユニット部の断面配置図である。
【図5】本発明の車両用空調装置と車両ボディとの取付関係を示す説明図である。
【図6】本発明の車両用空調装置においてクーラ・送風機一体型ユニットを完全に切り離した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10…クーラ・送風機一体型ユニット、11…送風機ユニット、
12…送風用ケース、13…送風用ファン、15…クーラユニット、
16…蒸発器(冷房用蒸発器)、20…ヒータユニット、21…ヒータコア、
30…嵌合結合部、40…内外気切替箱、41…ケース、42…内気吸入口、
43…外気吸入口、44…内外気切替ドア、50…車両ボディ、
51…補強パイプ、60…雄、雌嵌合結合部、70…締結部。
Claims (5)
- 車室内の計器盤(53)内側部に、車両幅方向に延びるように配設された補強パイプ(51)にて、車両側方ボディ間を連結する車両において、
内気と外気を切替導入する内外気切替箱(40)と、送風用ファン(13)を内蔵する送風機ユニット(11)と、冷房用熱交換器(17)を内蔵するクーラユニット(15)とを具備し、
前記内外気切替箱(40)の内部を前記送風機ユニット(11)のケース(12)のファン吸入口(12a)に連通するとともに、前記送風機ユニット(11)のケース(12)の空気出口側に、前記クーラユニット(15)のケース(16)を接続し、
前記送風機ユニット(11)のケース(12)と前記クーラユニット(15)のケース(16)とを一体成形して、クーラ・送風機一体型ユニット(10)を構成し、
前記内外気切替箱(40)および前記クーラ・送風機一体型ユニット(10)の車両搭載状態において、前記送風機ユニット(11)のケース(12)を前記内外気切替箱(40)に分離可能に結合する結合手段(60、70)を備え、
かつ、この結合手段(60、70)を取り外すことにより、前記クーラ・送風機一体型ユニット(10)を前記補強パイプ(51)と干渉しない位置にて取り出すようにしたことを特徴とする車両用空調装置。 - 車室内の計器盤(53)内側部において、前記送風機ユニット(11)と前記クーラユニット(15)は車両幅方向に隣接して配設され、
前記送風機ユニット(11)の上方部に前記内外気切替箱(40)が配設され、
前記結合手段は、
前記送風機ユニット(11)および前記内外気切替箱(40)の結合部車両前方側に、少なくとも1箇所以上設けられ、前記送風機ユニット(11)のケース(12)と前記内外気切替箱(40)とを結合する雄、雌嵌合結合部(60)と、
前記送風機ユニット(11)および前記内外気切替箱(40)の結合部車両後方側に、少なくとも1箇所以上設けられ、締結部材の締結力にて前記送風機ユニット(11)のケース(12)と前記内外気切替箱(40)とを結合する締結部(70)とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。 - 車室内の計器盤(53)内側部において、内気と外気を切替導入する内外気切替箱(40)を、送風用ファン(13)を内蔵する送風機ユニット(11)の上方部に配設し、
この送風機ユニット(11)に対して車両幅方向に隣接して、冷房用熱交換器(17)を内蔵するクーラユニット(15)を配設し、
前記内外気切替箱(40)の内部を前記送風機ユニット(11)のケース(12)のファン吸入口(12a)に連通するとともに、前記送風機ユニット(11)のケース(12)の空気出口側に、前記クーラユニット(15)のケース(16)を接続し、
前記送風機ユニット(11)のケース(12)と前記クーラユニット(15)のケース(16)とを一体成形して、クーラ・送風機一体型ユニット(10)を構成し、
前記内外気切替箱(40)および前記クーラ・送風機一体型ユニット(10)の車両搭載状態において、前記送風機ユニット(11)のケース(12)を前記内外気切替箱(40)に分離可能に結合する結合手段(60、70)を備え、
この結合手段は、
前記送風機ユニット(11)および前記内外気切替箱(40)の結合部車両前方側に、少なくとも1箇所以上設けられ、前記送風機ユニット(11)のケース(12)と前記内外気切替箱(40)とを結合する雄、雌嵌合結合部(60)と、
前記送風機ユニット(11)および前記内外気切替箱(40)の結合部車両後方側に、少なくとも1箇所以上設けられ、締結部材の締結力にて前記送風機ユニット(11)のケース(12)と前記内外気切替箱(40)とを結合する締結部(70)とから構成されていることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記送風機ユニット(11)のケース(12)は、その車両前方側で、かつ下端の部位において車両ボディ(50)に脱着可能に取付けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 前記内外気切替箱(40)の上端部(41a)が、前記補強パイプ(51)に脱着可能に取付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
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