JP3689239B2 - 鋼材防食用プライマーの塗装方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼材の防食用プライマーの塗装方法に関するものであり、更に詳しくは耐水性、耐陰極剥離性、密着性、耐衝撃性等の防食性に優れた鋼材の防食用プライマーの塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鋼材に適用される塗装では、長期間にわたって水中に浸漬されたりすると塗膜を通して接着面に水や酸素が到達し、接着力が低下したり、塗膜下の鋼材が腐食されて塗膜が脱落する場合がある(この性質を耐水性という)。さらに、鋼構造物の無塗装部分の防食に電気防食を併用すると塗装の端部から剥離が起こる場合もある(この性質を陰極剥離性という)。
ポリウレタン重防食塗装においても上記の様な問題が発生する場合があった。
【0003】
そこで、ポリウレタン重防食塗料と鋼材との接着性を改良するため、種々のプライマーが開発されており、通常エポキシ樹脂プライマーや一液湿気硬化型ポリウレタン樹脂プライマーが使用されている。
【0004】
然しながら、こうしたエポキシ樹脂プライマーや一液湿気硬化型ポリウレタン樹脂プライマーは、一般に硬化速度が遅く、プライマーを塗装したのち上塗り塗装が出来るまでに長時間を要するために生産性が低くなったり、作業環境(温度、湿度)の影響を受けやすいなどの欠点を有している。又、塗料粘度調整のために溶剤が使用されるのが一般的で、そのため溶剤飛散等の作業環境の悪化の問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
こうした問題を解決するためには、二液反応型かつ無溶剤型プライマーが必要となるが、例えば、エポキシ樹脂系では低温硬化性が悪かったり、ウレタン樹脂系では塗膜が発泡するなどの問題が発生し、未だ満足すべきものが得られていないのが現状である。
【0006】
ウレタンプライマーのガラス転移温度が40℃未満の場合は、塗膜強度が環境温度条件の影響を受け易く、安定した塗膜物性が得られにくい。又、25℃での塗膜の最終到達硬度(鉛筆硬度)がB未満の場合、充分な塗膜強度が得られておらず、傷が付きやすいなど塗膜剥離の原因ともなる。
【0007】
一般に、ウレタン樹脂のガラス転移温度や硬度を高くするには、用いられるポリオール成分の水酸基価や官能基数を大きくすれば良いことが知られている。然しながら、これらの値を単に大きくすると固く脆くなったり、硬化時の発熱により発泡しやすくなる。また、鋼材との接着性を高めるにはNCO/OH比をNCO過剰且つ一定範囲にコントロールする必要がある。この場合、過剰のNCOは空気中の湿分と反応して硬化することになるので、ポリオールとの反応と湿分との反応が適切にコントロールされなければならない。特に、過剰のNCOと湿分との反応のコントロールは重要で、速過ぎると塗膜が発泡し、遅すぎると塗膜の硬化が遅くなる。更に、ウレタン樹脂塗膜だけでは防食性能が不充分な場合や、過剰のNCO成分と湿分との反応による発泡が生じる場合にはこれらに対する適切な処置も必要である。
【0008】
また、プライマーと防食塗料との良好な接着性を得る為には、二層間に化学結合が形成される事が望ましく、塗装インターバルのコントロールが必要である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、こうした課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記に掲げる本発明を提供するに至ったものである。
【0010】
1.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーを塗装するに当たって、最初に、イソシアネート成分とポリオール成分とを、NCO対活性水素比が1.0〜2.0の範囲で、連続的に定量混合して塗装し、次いでこのプライマーが完全硬化する前に二液反応型無溶剤ウレタン防食塗料を塗装する塗装方法であって、前記鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーは、分子中に平均2〜3個の水酸基を有し水酸基価が200〜400 mg KOH/ g の脂肪族系アミンポリオール単独配合、又は脂肪族アミンポリオールとヒマシ油及び/又はアルキレンポリオールとの併用で平均水酸基価が200〜400 mg KOH/gの混合ポリオールからなるポリオール成分の主剤液と、NCO対活性水素比を1.0〜2.0の範囲とする量のイソシアネート成分の硬化剤液とから構成され、溶剤成分を含有しない二液型組成物であって、主剤液と硬化剤液との混合によりポリオール成分とイソシアネート成分とが反応して、ガラス転移温度が40℃以上であり、25℃での塗膜の最終到達硬度(鉛筆硬度)がB以上である塗膜を形成することを特徴とする、鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
【0014】
.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーはイソシアネート成分が、一般式(1) で示されるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートである、上記1記載の鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
【0015】
【化2】
Figure 0003689239
【0016】
.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーは周期律表第II族及び/又は第III 族の金属の燐酸塩からなる無機物粉体をポリオール成分100重量部に対して5〜100重量部含有することを特徴とする上記1又は2に記載の鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
【0017】
.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーは合成ゼオライトをポリオール成分100重量部に対して5〜20重量部含有することを特徴とする上記1、2又は3記載の鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
【0019】
.上記1、2、3又は4記載の鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法を実施するに当たって、イソシアネート成分とポリオール成分を例えばスクリュー式又はギア式ポンプで定量供給し、次いで連続混合して塗装することを特徴とする、鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。連続の混合と塗装は、例えばスタティックミキサーで連続的に混合しながらスプレー塗装するか、空気注入口と塗料注入口を有し且つ空気の高速渦流によりプライマー成分を微粒化混合噴霧できるノズルでスプレー塗装することで行うことができる。
【0020】
本プライマーの塗装方法としては、エアーレススプレー、エアースプレー、ハケ、ローラーなどがあり、いずれの方法も採用できるが、連続的に塗装するにはスプレー塗装が好ましい。
又、本発明の鋼材防食用プライマーは、乾燥したときに5〜100μmの厚さになるように塗装するのが好ましい。
【0021】
本発明の鋼材防食用プライマーを塗装する鋼材の形態としては、鋼管、鋼管矢板、鋼矢板、H形鋼、鋼板など及びこれらから作られた構造物が挙げられる。
【0022】
本発明に使用する脂肪族系アミンポリオールとは、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、トリイソプロパノールアミン、n−ブチルアミン等の脂肪族アミンやトリエタノールアミンやトリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミンに酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン等を単独又は混合付加させたものであり、これらは単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0023】
本発明に使用するヒマシ油としては、ポリウレタン原料として通常使用されるヒマシ油ならばいずれでも良く、単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0024】
又、本発明においてヒマシ油と併用するポリアルキレンポリオールには、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、メチルペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールに酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン等を単独又は混合付加させたものがある。
【0025】
本発明に使用する3級アミン系触媒としては、N,N−ジメチルアミノエタノール、トリエチレンジアミン、N−(N' ,N' −2−ジメチルアミノエチル)モルフォリン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N' −メチルピペラジン等がある。
【0026】
本発明に使用するポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(cr−MDI)は、特に限定するものではないが、より低粘度のものが好ましい。
【0027】
本発明において使用する周期律表第II族及び/又は第III 族の金属の燐酸塩としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、スカンジウム、ガリウムなどの燐酸塩である。第5周期以降のストロンチウム、カドミウム、水銀などの重金属は毒性の点で使用するのは好ましくない。又、他の無機酸、例えば塩酸、硫酸、硝酸など、カルボン酸などの有機酸の塩は効果がない。
これらの金属の燐酸塩は粉体であり、ポリオール成分100重量部に対して5〜100重量部添加し、その平均粒径は0.1〜20μmのものを使用するのが好ましい。添加量が5重量部未満の場合には耐陰極剥離性が低下し、本発明の目的が達成できなくなる。添加量が100重量部より多い場合にはプライマー塗膜の強度が低下し、初期密着性、耐水密着性が低下する原因となる。
【0028】
本発明において使用する合成ゼオライトとしては、
Na12[(AlO2 12(SiO2 12]・nH2 O(細孔径4Å(0.4nm))、
(Na12-2n ・Kn )[(AlO2 12(SiO2 12]・nH2 O(細孔径3Å(0.3nm))、
(Na12-2n ・Can )[(AlO2 12(SiO2 12]・nH2 O(細孔径5Å(0.5nm))、
Na86[(AlO2 86(SiO2 106 ]・nH2 O(細孔径10Å(1nm))、
などである。
【0029】
本発明の鋼材防食用プライマーは、所望により、触媒、可塑剤、溶剤、着色顔料、体質顔料、沈降防止剤等の助剤を添加することができる。
【0030】
図1及び図2は、本発明における鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法を用いて鋼管への塗装を行う方法の一例である。これらの図において、1はエアーコンプレッサー、2は空気用ホース、3はイソシアネート成分用タンク、4はイソシアネート成分用スクリュー式又はギア式ポンプ、5はポリオール成分用タンク、6はポリオール成分用スクリュー式又はギア式ポンプ、7はプライマー用ホース、8(図1)はスタティックミキサー、9(図1)はスプレー用ノズル、10(図1)は微粒化噴霧後のプライマー、11は鋼管、12は鋼管の搬送ロール、13(図2)は空気の高速渦流によりプライマー成分を微粒化混合噴霧できるノズル、14(図2)は微粒化混合噴霧後のプライマーである。ここで各塗装装置は一般市販のもので良いが、スクリュー式ポンプとしては兵神装備株式会社製のモーノポンプ、空気の高速渦流によりプライマー成分を微粒化混合噴霧できるノズルとしては株式会社アトマックス製のCNWノズルなどである。
【0031】
【実施例】
以下実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、実施例及び比較例で「部」、「%」とあるのは重量基準である。
【0032】
〔実施例1〕
ポリオール成分として3官能脂肪族アミン系ポリオール(トリイソプロパノールアミンPO付加物、水酸基価300mgKOH/g) 100部、焼成カオリンクレー25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.0部、合成ゼオライト(細孔径4Å(0.4nm))10.0部及び可塑剤15.8部を均一に攪拌、混合したものを主剤液とした。又、比較的低粘度(30mP012325℃にて) のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(以下クルード−MDI(cr−MDI)という)105部を硬化剤液とした(NCO/OH=1.50)(第1表)。
【0033】
主剤液と硬化剤液をグリッドブラスト処理鋼板に、乾燥したときの膜厚が30μmになるように図1に示した塗装方法を用いて塗装してから室温で10分間養生し、プライマー塗膜の性状等を評価した(第2表)。
又、プライマー塗装後、室温でインターバル5分おいた後、この塗装鋼板にポリウレタン重防食塗料(第一工業製薬株式会社製MACFLEX107、以下の例において同じ)を厚さが2.5mmになるようにエアーレス塗装機を用いて塗装し、防食性能の試験に供した(第2表)。第2表中の「メインコート」とは、ポリウレタン重防食塗料の皮膜のことである。また、第2表において、二重丸(◎)は目視検査の結果、塗膜が気泡を含まずに非常に良好であったこと、丸(○)は目視検査の結果、いくらかの気泡が認められるが塗膜は良好であったことを示している。
【0034】
〔実施例2〜3〕
ポリオール成分として3官能脂肪族アミン系ポリオール(トリイソプロパノールアミンPO付加物、水酸基価300mgKOH/g) 25部、ヒマシ油31.5部、ポリプロピレングリコール(水酸基価400mgKOH/g) 43.5部、焼成カオリンクレー25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.0部、合成ゼオライト(細孔径4Å(0.4nm))10.0部、可塑剤15.8部及びジブチル錫ラウレート0.063部(実施例2)若しくはN,N−ジメチルアミノエタノール(泡化活性/樹脂化活性比(k2W/k1W)=0.123)0.330部(実施例3)をそれぞれ均一に攪拌混合したものを主剤液とした(第1表)。そして、実施例1と同様にクルード−MDI105部を硬化剤液とし(NCO/OH=1.50)、塗装及び性能試験等を実施した(第2表)。
【0037】
〔実施例
ポリオール成分として、2官能脂肪族アミンポリオール(ブチルアミンPO付加物、水酸基価=300mgKOH/g)100部、焼成カオリンクレー25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.0部及び合成ゼオライト10.0部を均一に攪拌混合したものを主剤液とした(第1表)。そして、実施例1と同様にクルード−MDI105部を硬化剤液とし、塗装及び性能試験等を実施した(第2表)。
【0038】
【表1】
Figure 0003689239
【0039】
【表2】
Figure 0003689239
【0040】
〔比較例1〕
ポリオール成分として、3官能脂肪族アミンポリオール(トリイソプロパノールアミンPO付加物、水酸基価=450mgKOH/g)24.0部と同ポリオール(トリイソプロパノールアミンPO付加物、水酸基価=62mgKOH/g)76.0部の混合ポリオール、焼成カオリンクレー25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.0部、合成ゼオライト10.0部及び可塑剤15.8部を均一に攪拌混合したものを主剤液とした(第3表)。そして、実施例1と同様にクルード−MDI105部を硬化剤液とし、塗装及び性能試験等を実施した(第4表)。第4表中の「メインコート」と、◎及び○については、先に第2表について説明したとおりであり、バツ(×)は目視検査の結果、塗膜が気泡を含んでいて不良であったことを示している。
【0041】
〔比較例2〕
ポリオール成分として3官能脂肪族アミン系ポリオール(トリイソプロパノールアミンPO付加物、水酸基価300mgKOH/g) 100部、N,N−ジメチルアミノエタノール0.330部、焼成カオリンクレー25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.0部、合成ゼオライト(細孔径4Å(0.4nm))10.0部及び可塑剤15.8部を均一に攪拌、混合したものを主剤液とした(第3表)。そして、実施例1と同様にクルード−MDI105部を硬化剤液とし(NCO/OHインデックス=0.50)、塗装及び性能試験等を実施した(第4表)。
【0042】
〔比較例3〕
ポリオール成分として3官能脂肪族アミン系ポリオール(トリイソプロパノールアミンPO付加物、水酸基価300mgKOH/g) 100部、焼成カオリンクレー75.0部、及び可塑剤15.8部を均一に攪拌、混合したものを主剤液とした(第3表)。そして、実施例1と同様にクルード−MDI105部を硬化剤液とし(NCO/OHインデックス=2.50)、塗装及び性能試験等を実施した(第4表)。
【0043】
〔比較例4〜6〕
ポリオール成分として、ヒマシ油(水酸基価 160mgKOH/g) 42.0部、ポリプロピレングリコール(水酸基価 400mgKOH/g) 58.0部、焼成カオリンクレー25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.0部、合成ゼオライト10.0部、可塑剤15.8部及びN,N−ジメチルアミノエタノール(泡化活性/樹脂化活性比(k 2W /k 1W )=0.123)0.5部を均一に攪拌混合したものに、反応触媒としてジブチル錫ラウレート0.175部(比較例4)、N−エチルモルフォリン(泡化活性/樹脂化活性比(k2W/k1W)=0.047)1.75部(比較例5)、N,N,N' ,N' −テトラメチルエチレンジアミン(同比=0.272)1.50部(比較例6)を加えた処方をそれぞれ均一に攪拌混合したものを主剤液とした(第3表)。そして、クルード−MDI105部を硬化剤液として、主剤液と硬化剤液をグリッドブラスト処理鋼板に、乾燥したときの膜厚が30μmになるように図2に示した塗装方法を用いて塗装してから室温で10分間養生し、プライマー塗膜の性状等を評価した(第4表)。又、プライマー塗装後、室温でインターバル5分おいた後、この塗装鋼板にポリウレタン重防食塗料を厚さが2.5mmになるように塗装し、防食性能の試験に供した(第4表)。
【0044】
〔比較例7〕
実施例1の主剤液処方をベースに、トリレンジイソシアネート−80(TDI−80)(68部)に硬化剤液を変更し(第3表)、実施例1と同様に塗装及び性能試験等を実施した(第4表)。
【0045】
【表3】
Figure 0003689239
【0046】
【表4】
Figure 0003689239
【0047】
また、実施例1に示した主剤液と硬化剤液をグリッドブラスト処理鋼板に、乾燥したときの膜厚が30μmになるように本発明の塗装方法(図1、図2)及びポンプのみプランジャー式へ変えた塗装方法(比較例)を用いて塗装してから硬化させた後、その外観検査を行い、電磁膜厚測定器で塗膜の厚みを20点測定し、膜厚の平均と標準偏差を求めた。また接触式のピンホールテスター(電圧:5kV)を用いてピンホールの有無を調査した。
【0048】
【表5】
Figure 0003689239
【0049】
第5表の結果から明らかなように、本発明の塗装方法では、比較例と比較してムラやピンホールがなく、膜厚の標準偏差の小さい均一な防食性に優れた塗膜が得られることがわかる。
【0050】
【発明の効果】
本発明の鋼材防食用プライマーの塗装方法を重防食塗装、特にポリウレタン重防食塗装に使用することにより、耐水性、耐陰極剥離性、密着性、耐衝撃性等の防食性能が大幅に改善された長期間メンテナンスフリーの重防食塗装ができるものであり、又、プライマー塗装後インターバル5分でもメインコート塗装することが可能であることにより、塗装作業工程の大幅な短縮が図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法を用いて鋼管への塗装を行う方法の一例を示す図である。
【図2】本発明における鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法を用いて鋼管への塗装を行う方法の別の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…エアーコンプレッサー
2…空気用ホース
3…イソシアネート成分用タンク
4…イソシアネート成分用スクリュー式又はギア式ポンプ
5…ポリオール成分用タンク
6…ポリオール成分用スクリュー式又はギア式ポンプ
7…プライマー用ホース
8…スタティックミキサー
9…スプレー用ノズル
10…微粒化噴霧後のプライマー
11…鋼管
12…鋼管の搬送ロール
13…空気の高速渦流によりプライマー成分を微粒化混合噴霧できるノズル
14…微粒化混合噴霧後のプライマー

Claims (5)

  1. 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーを塗装するに当たって、最初に、イソシアネート成分とポリオール成分とを、NCO対活性水素比が1.0〜2.0の範囲で、連続的に定量混合して塗装し、次いでこのプライマーが完全硬化する前に二液反応型無溶剤ウレタン防食塗料を塗装する塗装方法であって、前記鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーは、分子中に平均2〜3個の水酸基を有し水酸基価が200〜400 mg KOH/ g の脂肪族系アミンポリオール単独配合、又は脂肪族アミンポリオールとヒマシ油及び/又はアルキレンポリオールとの併用で平均水酸基価が200〜400 mg KOH/gの混合ポリオールからなるポリオール成分の主剤液と、NCO対活性水素比を1.0〜2.0の範囲とする量のイソシアネート成分の硬化剤液とから構成され、溶剤成分を含有しない二液型組成物であって、主剤液と硬化剤液との混合によりポリオール成分とイソシアネート成分とが反応して、ガラス転移温度が40℃以上であり、25℃での塗膜の最終到達硬度(鉛筆硬度)がB以上である塗膜を形成することを特徴とする、鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
  2. 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーはイソシアネート成分が、一般式(1) で示されるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートである、請求項1記載の鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
    Figure 0003689239
  3. 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーは周期律表第II族及び/又は第III 族の金属の燐酸塩からなる無機物粉体をポリオール成分100重量部に対して5〜100重量部含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
  4. 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーは合成ゼオライトをポリオール成分100重量部に対して5〜20重量部含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法を実施するに当たって、イソシアネート成分とポリオール成分を定量供給し、次いで連続混合して塗装することを特徴とする、鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
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