JPH11319704A - 鋼材防食用プライマーの塗装方法 - Google Patents

鋼材防食用プライマーの塗装方法

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JPH11319704A
JPH11319704A JP10135634A JP13563498A JPH11319704A JP H11319704 A JPH11319704 A JP H11319704A JP 10135634 A JP10135634 A JP 10135634A JP 13563498 A JP13563498 A JP 13563498A JP H11319704 A JPH11319704 A JP H11319704A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プライマー塗装後インターバル5分でもメイ
ンコート塗装することが可能であることにより、塗装作
業工程の大幅な短縮が図れ、耐水性、耐陰極剥離性、密
着性、耐衝撃性等の防食性能が大幅に改善された長期間
メンテナンスフリーの重防食塗装を提供する。 【解決手段】 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマ
ーを塗装するに当たって、最初に、イソシアネート成分
とポリオール成分とを、NCO対活性水素比が1.0〜
2.0の範囲で、定量混合及び塗装可能な塗装機等にて
連続的に塗装し、次いでこのプライマーが完全硬化する
前に二液反応型無溶剤ウレタン防食塗料を塗装すること
を特徴とする、鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマ
ーの塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材の防食用プラ
イマーの塗装方法に関するものであり、更に詳しくは耐
水性、耐陰極剥離性、密着性、耐衝撃性等の防食性に優
れた鋼材の防食用プライマーの塗装方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、鋼材に適用される塗装では、長
期間にわたって水中に浸漬されたりすると塗膜を通して
接着面に水や酸素が到達し、接着力が低下したり、塗膜
下の鋼材が腐食されて塗膜が脱落する場合がある(この
性質を耐水性という)。さらに、鋼構造物の無塗装部分
の防食に電気防食を併用すると塗装の端部から剥離が起
こる場合もある(この性質を陰極剥離性という)。ポリ
ウレタン重防食塗装においても上記の様な問題が発生す
る場合があった。
【0003】そこで、ポリウレタン重防食塗料と鋼材と
の接着性を改良するため、種々のプライマーが開発され
ており、通常エポキシ樹脂プライマーや一液湿気硬化型
ポリウレタン樹脂プライマーが使用されている。
【0004】然しながら、こうしたエポキシ樹脂プライ
マーや一液湿気硬化型ポリウレタン樹脂プライマーは、
一般に硬化速度が遅く、プライマーを塗装したのち上塗
り塗装が出来るまでに長時間を要するために生産性が低
くなったり、作業環境(温度、湿度)の影響を受けやす
いなどの欠点を有している。又、塗料粘度調整のために
溶剤が使用されるのが一般的で、そのため溶剤飛散等の
作業環境の悪化の問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こうした問題を解決す
るためには、二液反応型かつ無溶剤型プライマーが必要
となるが、例えば、エポキシ樹脂系では低温硬化性が悪
かったり、ウレタン樹脂系では塗膜が発泡するなどの問
題が発生し、未だ満足すべきものが得られていないのが
現状である。
【0006】ウレタンプライマーのガラス転移温度が4
0℃未満の場合は、塗膜強度が環境温度条件の影響を受
け易く、安定した塗膜物性が得られにくい。又、25℃
での塗膜の最終到達硬度(鉛筆硬度)がB未満の場合、
充分な塗膜強度が得られておらず、傷が付きやすいなど
塗膜剥離の原因ともなる。
【0007】一般に、ウレタン樹脂のガラス転移温度や
硬度を高くするには、用いられるポリオール成分の水酸
基価や官能基数を大きくすれば良いことが知られてい
る。然しながら、これらの値を単に大きくすると固く脆
くなったり、硬化時の発熱により発泡しやすくなる。ま
た、鋼材との接着性を高めるにはNCO/OH比をNC
O過剰且つ一定範囲にコントロールする必要がある。こ
の場合、過剰のNCOは空気中の湿分と反応して硬化す
ることになるので、ポリオールとの反応と湿分との反応
が適切にコントロールされなければならない。特に、過
剰のNCOと湿分との反応のコントロールは重要で、速
過ぎると塗膜が発泡し、遅すぎると塗膜の硬化が遅くな
る。更に、ウレタン樹脂塗膜だけでは防食性能が不充分
な場合や、過剰のNCO成分と湿分との反応による発泡
が生じる場合にはこれらに対する適切な処置も必要であ
る。
【0008】また、プライマーと防食塗料との良好な接
着性を得る為には、二層間に化学結合が形成される事が
望ましく、塗装インターバルのコントロールが必要であ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、こうした
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記に掲げる
本発明を提供するに至ったものである。
【0010】1.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライ
マーを塗装するに当たって、最初に、イソシアネート成
分とポリオール成分とを、NCO対活性水素比が1.0
〜2.0の範囲で、連続的に定量混合して塗装し、次い
でこのプライマーが完全硬化する前に二液反応型無溶剤
ウレタン防食塗料を塗装することを特徴とする、鋼材防
食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
【0011】2.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライ
マーのガラス転移温度が40℃以上であり、25℃での
塗膜の最終到達硬度(鉛筆硬度)がB以上であることを
特徴とする上記1記載の鋼材防食用二液反応型ウレタン
プライマーの塗装方法。
【0012】3.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライ
マーは、分子中に平均2〜3個の水酸基を有し水酸基価
が200〜400mgKOH/g の脂肪族系アミンポリオ
ール単独配合、又は脂肪族アミンポリオールとヒマシ油
及び/又はアルキレンポリオールとの併用で平均水酸基
価が200〜400mgKOH/gの混合ポリオールから
なるポリオール成分を、NCO対活性水素比が1.0〜
2.0の範囲で、イソシアネート成分と反応させること
を特徴とする、上記1又は2記載の鋼材防食用二液反応
型ウレタンプライマーの塗装方法。
【0013】4.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライ
マーは、 ヒマシ油及び/又はポリアルキレンポリオールの混
合ポリオール、又はこの混合ポリオールと脂肪族系アミ
ンポリオールとの併用で、平均水酸基価が200〜40
0mgKOH/g であるポリオール成分を、 反応触媒として、泡化活性/樹脂化活性比(k2W/
k1W)が、0.050〜0.200である第3級アミン
系触媒を用いて、NCO対活性水素比が、1.0〜2.
0の範囲で、イソシアネート成分と反応させることを特
徴とする、上記1又は2記載の鋼材防食用二液反応型ウ
レタンプライマーの塗装方法。
【0014】5.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライ
マーはイソシアネート成分が、一般式(1) で示されるポ
リメチレンポリフェニルポリイソシアネートである、上
記1、2、3又は4記載の鋼材防食用二液反応型ウレタ
ンプライマーの塗装方法。
【0015】
【化2】
【0016】6.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライ
マーは周期律表第II族及び/又は第III 族の金属の燐酸
塩からなる無機物粉体をポリオール成分100重量部に
対して5〜100重量部含有することを特徴とする上記
1、2、3、4又は5に記載の鋼材防食用二液反応型ウ
レタンプライマーの塗装方法。
【0017】7.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライ
マーは合成ゼオライトをポリオール成分100重量部に
対して5〜20重量部含有することを特徴とする上記
1、2、3、4、5又は6記載の鋼材防食用二液反応型
ウレタンプライマーの塗装方法。
【0018】8.鋼材防食用二液反応型ウレタンプライ
マーは溶剤成分を含有しないことを特徴とする上記1、
2、3、4、5、6又は7記載の鋼材防食用二液反応型
ウレタンプライマーの塗装方法。
【0019】9.上記1、2、3、4、5、6、7又は
8記載の鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗
装方法を実施するに当たって、イソシアネート成分とポ
リオール成分を例えばスクリュー式又はギア式ポンプで
定量供給し、次いで連続混合して塗装することを特徴と
する、鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗装
方法。連続の混合と塗装は、例えばスタティックミキサ
ーで連続的に混合しながらスプレー塗装するか、空気注
入口と塗料注入口を有し且つ空気の高速渦流によりプラ
イマー成分を微粒化混合噴霧できるノズルでスプレー塗
装することで行うことができる。
【0020】本プライマーの塗装方法としては、エアー
レススプレー、エアースプレー、ハケ、ローラーなどが
あり、いずれの方法も採用できるが、連続的に塗装する
にはスプレー塗装が好ましい。又、本発明の鋼材防食用
プライマーは、乾燥したときに5〜100μmの厚さに
なるように塗装するのが好ましい。
【0021】本発明の鋼材防食用プライマーを塗装する
鋼材の形態としては、鋼管、鋼管矢板、鋼矢板、H形
鋼、鋼板など及びこれらから作られた構造物が挙げられ
る。
【0022】本発明に使用する脂肪族系アミンポリオー
ルとは、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルア
ミン、トリイソプロパノールアミン、n−ブチルアミン
等の脂肪族アミンやトリエタノールアミンやトリイソプ
ロパノールアミンなどのアルカノールアミンに酸化エチ
レン、酸化プロピレン、酸化ブチレン等を単独又は混合
付加させたものであり、これらは単独又は2種以上組み
合わせて使用することができる。
【0023】本発明に使用するヒマシ油としては、ポリ
ウレタン原料として通常使用されるヒマシ油ならばいず
れでも良く、単独又は2種以上組み合わせて使用するこ
とができる。
【0024】又、本発明においてヒマシ油と併用するポ
リアルキレンポリオールには、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジ
オール、メチルペンタンジオール、ヘキサンジオール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等の多価アルコールに酸化エチレン、酸化プロピ
レン、酸化ブチレン等を単独又は混合付加させたものが
ある。
【0025】本発明に使用する3級アミン系触媒として
は、N,N−ジメチルアミノエタノール、トリエチレン
ジアミン、N−(N' ,N' −2−ジメチルアミノエチ
ル)モルフォリン、N−(2−ヒドロキシエチル)−
N' −メチルピペラジン等がある。
【0026】本発明に使用するポリメチレンポリフェニ
ルポリイソシアネート(cr−MDI)は、特に限定す
るものではないが、より低粘度のものが好ましい。
【0027】本発明において使用する周期律表第II族及
び/又は第III 族の金属の燐酸塩としては、マグネシウ
ム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、スカンジウム、
ガリウムなどの燐酸塩である。第5周期以降のストロン
チウム、カドミウム、水銀などの重金属は毒性の点で使
用するのは好ましくない。又、他の無機酸、例えば塩
酸、硫酸、硝酸など、カルボン酸などの有機酸の塩は効
果がない。これらの金属の燐酸塩は粉体であり、ポリオ
ール成分100重量部に対して5〜100重量部添加
し、その平均粒径は0.1〜20μmのものを使用する
のが好ましい。添加量が5重量部未満の場合には耐陰極
剥離性が低下し、本発明の目的が達成できなくなる。添
加量が100重量部より多い場合にはプライマー塗膜の
強度が低下し、初期密着性、耐水密着性が低下する原因
となる。
【0028】本発明において使用する合成ゼオライトと
しては、 Na12[(AlO2 12(SiO2 12]・nH2
(細孔径4Å(0.4nm))、 (Na12-2n ・Kn )[(AlO2 12(Si
2 12]・nH2 O(細孔径3Å(0.3nm))、 (Na12-2n ・Can )[(AlO2 12(SiO2
12]・nH2 O(細孔径5Å(0.5nm))、 Na86[(AlO2 86(SiO2 106 ]・nH2
(細孔径10Å(1nm))、 などである。
【0029】本発明の鋼材防食用プライマーは、所望に
より、触媒、可塑剤、溶剤、着色顔料、体質顔料、沈降
防止剤等の助剤を添加することができる。
【0030】図1及び図2は、本発明における鋼材防食
用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法を用いて鋼
管への塗装を行う方法の一例である。これらの図におい
て、1はエアーコンプレッサー、2は空気用ホース、3
はイソシアネート成分用タンク、4はイソシアネート成
分用スクリュー式又はギア式ポンプ、5はポリオール成
分用タンク、6はポリオール成分用スクリュー式又はギ
ア式ポンプ、7はプライマー用ホース、8(図1)はス
タティックミキサー、9(図1)はスプレー用ノズル、
10(図1)は微粒化噴霧後のプライマー、11は鋼管、12
は鋼管の搬送ロール、13(図2)は空気の高速渦流によ
りプライマー成分を微粒化混合噴霧できるノズル、14
(図2)は微粒化混合噴霧後のプライマーである。ここ
で各塗装装置は一般市販のもので良いが、スクリュー式
ポンプとしては兵神装備株式会社製のモーノポンプ、空
気の高速渦流によりプライマー成分を微粒化混合噴霧で
きるノズルとしては株式会社アトマックス製のCNWノ
ズルなどである。
【0031】
【実施例】以下実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。尚、実施例及び比
較例で「部」、「%」とあるのは重量基準である。
【0032】〔実施例1〕ポリオール成分として3官能
脂肪族アミン系ポリオール(トリイソプロパノールアミ
ンPO付加物、水酸基価300mgKOH/g) 100部、焼成カ
オリンクレー25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.0
部、合成ゼオライト(細孔径4Å(0.4nm))10.
0部及び可塑剤15.8部を均一に攪拌、混合したもの
を主剤液とした。又、比較的低粘度(30mP012325℃に
て) のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート
(以下クルード−MDI(cr−MDI)という)10
5部を硬化剤液とした(NCO/OH=1.50)(第
1表)。
【0033】主剤液と硬化剤液をグリッドブラスト処理
鋼板に、乾燥したときの膜厚が30μmになるように図
1に示した塗装方法を用いて塗装してから室温で10分
間養生し、プライマー塗膜の性状等を評価した(第2
表)。又、プライマー塗装後、室温でインターバル5分
おいた後、この塗装鋼板にポリウレタン重防食塗料(第
一工業製薬株式会社製MACFLEX107、以下の例
において同じ)を厚さが2.5mmになるようにエアー
レス塗装機を用いて塗装し、防食性能の試験に供した
(第2表)。第2表中の「メインコート」とは、ポリウ
レタン重防食塗料の皮膜のことである。また、第2表に
おいて、二重丸(◎)は目視検査の結果、塗膜が気泡を
含まずに非常に良好であったこと、丸(○)は目視検査
の結果、いくらかの気泡が認められるが塗膜は良好であ
ったことを示している。
【0034】〔実施例2〜3〕ポリオール成分として3
官能脂肪族アミン系ポリオール(トリイソプロパノール
アミンPO付加物、水酸基価300mgKOH/g) 25部、ヒマ
シ油31.5部、ポリプロピレングリコール(水酸基価
400mgKOH/g) 43.5部、焼成カオリンクレー25.0
部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.0部、合成ゼオライト
(細孔径4Å(0.4nm))10.0部、可塑剤15.
8部及びジブチル錫ラウレート0.063部(実施例
2)若しくはN,N−ジメチルアミノエタノール(泡化
活性/樹脂化活性比(k2W/k1W)=0.123)0.
330部(実施例3)をそれぞれ均一に攪拌混合したも
のを主剤液とした(第1表)。そして、実施例1と同様
にクルード−MDI105部を硬化剤液とし(NCO/
OH=1.50)、塗装及び性能試験等を実施した(第
2表)。
【0035】〔実施例4〕ポリオール成分として、ヒマ
シ油(水酸基価160mgKOH/g) 42.0部、ポリプロピレ
ングリコール(水酸基価400mgKOH/g) 58.0部、焼成
カオリンクレー25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.
0部、合成ゼオライト10.0部、可塑剤15.8部及
びN,N−ジメチルアミノエタノール(泡化活性/樹脂
化活性比(k2W/k1W)=0.123)0.5部を均一
に攪拌混合したものを主剤液とした。そして、クルード
−MDI105部を硬化剤液とした(NCO/OH=
1.50)(第1表)。
【0036】主剤液と硬化剤液をグリッドブラスト処理
鋼板に、乾燥したときの膜厚が30μmになるように図
2に示した塗装方法を用いて塗装してから室温で10分
間養生し、プライマー塗膜の性状等を評価した(第2
表)。又、プライマー塗装後、室温でインターバル5分
おいた後、この塗装鋼板にポリウレタン重防食塗料を厚
さが2.5mmになるように塗装し、防食性能の試験に
供した(第2表)。
【0037】〔実施例5〕ポリオール成分として、2官
能脂肪族アミンポリオール(ブチルアミンPO付加物、
水酸基価=300mgKOH/g)100部、焼成カオリンクレー
25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.0部及び合成ゼ
オライト10.0部を均一に攪拌混合したものを主剤液
とした(第1表)。そして、実施例1と同様にクルード
−MDI105部を硬化剤液とし、塗装及び性能試験等
を実施した(第2表)。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】〔比較例1〕ポリオール成分として、3官
能脂肪族アミンポリオール(トリイソプロパノールアミ
ンPO付加物、水酸基価=450mgKOH/g)24.0部と同
ポリオール(トリイソプロパノールアミンPO付加物、
水酸基価=62mgKOH/g)76.0部の混合ポリオール、焼
成カオリンクレー25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料5
0.0部、合成ゼオライト10.0部及び可塑剤15.
8部を均一に攪拌混合したものを主剤液とした(第3
表)。そして、実施例1と同様にクルード−MDI10
5部を硬化剤液とし、塗装及び性能試験等を実施した
(第4表)。第4表中の「メインコート」と、◎及び○
については、先に第2表について説明したとおりであ
り、バツ(×)は目視検査の結果、塗膜が気泡を含んで
いて不良であったことを示している。
【0041】〔比較例2〕ポリオール成分として3官能
脂肪族アミン系ポリオール(トリイソプロパノールアミ
ンPO付加物、水酸基価300mgKOH/g) 100部、N,N
−ジメチルアミノエタノール0.330部、焼成カオリ
ンクレー25.0部、燐酸亜鉛系防錆顔料50.0部、
合成ゼオライト(細孔径4Å(0.4nm))10.0部
及び可塑剤15.8部を均一に攪拌、混合したものを主
剤液とした(第3表)。そして、実施例1と同様にクル
ード−MDI105部を硬化剤液とし(NCO/OHイ
ンデックス=0.50)、塗装及び性能試験等を実施し
た(第4表)。
【0042】〔比較例3〕ポリオール成分として3官能
脂肪族アミン系ポリオール(トリイソプロパノールアミ
ンPO付加物、水酸基価300mgKOH/g) 100部、焼成カ
オリンクレー75.0部、及び可塑剤15.8部を均一
に攪拌、混合したものを主剤液とした(第3表)。そし
て、実施例1と同様にクルード−MDI105部を硬化
剤液とし(NCO/OHインデックス=2.50)、塗
装及び性能試験等を実施した(第4表)。
【0043】〔比較例4〜6〕実施例4の主剤液処方を
ベースに、反応触媒としてジブチル錫ラウレート0.1
75部(比較例4)、N−エチルモルフォリン(泡化活
性/樹脂化活性比(k2W/k1W)=0.047)1.7
5部(比較例5)、N,N,N' ,N' −テトラメチル
エチレンジアミン(同比=0.272)1.50部(比
較例6)に変えた処方をそれぞれ均一に攪拌混合したも
のを主剤液とした(第3表)。そして、実施例4と同様
に、クルード−MDI105部を硬化剤液とし、塗装及
び性能試験等を実施した(第4表)。
【0044】〔比較例7〕実施例1の主剤液処方をベー
スに、トリレンジイソシアネート−80(TDI−8
0)(68部)に硬化剤液を変更し(第3表)、実施例
1と同様に塗装及び性能試験等を実施した(第4表)。
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】また、実施例1に示した主剤液と硬化剤液
をグリッドブラスト処理鋼板に、乾燥したときの膜厚が
30μmになるように本発明の塗装方法(図1、図2)
及びポンプのみプランジャー式へ変えた塗装方法(比較
例)を用いて塗装してから硬化させた後、その外観検査
を行い、電磁膜厚測定器で塗膜の厚みを20点測定し、
膜厚の平均と標準偏差を求めた。また接触式のピンホー
ルテスター(電圧:5kV)を用いてピンホールの有無
を調査した。
【0048】
【表5】
【0049】第5表の結果から明らかなように、本発明
の塗装方法では、比較例と比較してムラやピンホールが
なく、膜厚の標準偏差の小さい均一な防食性に優れた塗
膜が得られることがわかる。
【0050】
【発明の効果】本発明の鋼材防食用プライマーの塗装方
法を重防食塗装、特にポリウレタン重防食塗装に使用す
ることにより、耐水性、耐陰極剥離性、密着性、耐衝撃
性等の防食性能が大幅に改善された長期間メンテナンス
フリーの重防食塗装ができるものであり、又、プライマ
ー塗装後インターバル5分でもメインコート塗装するこ
とが可能であることにより、塗装作業工程の大幅な短縮
が図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における鋼材防食用二液反応型ウレタン
プライマーの塗装方法を用いて鋼管への塗装を行う方法
の一例を示す図である。
【図2】本発明における鋼材防食用二液反応型ウレタン
プライマーの塗装方法を用いて鋼管への塗装を行う方法
の別の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…エアーコンプレッサー 2…空気用ホース 3…イソシアネート成分用タンク 4…イソシアネート成分用スクリュー式又はギア式ポン
プ 5…ポリオール成分用タンク 6…ポリオール成分用スクリュー式又はギア式ポンプ 7…プライマー用ホース 8…スタティックミキサー 9…スプレー用ノズル 10…微粒化噴霧後のプライマー 11…鋼管 12…鋼管の搬送ロール 13…空気の高速渦流によりプライマー成分を微粒化混合
噴霧できるノズル 14…微粒化混合噴霧後のプライマー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマ
    ーを塗装するに当たって、最初に、イソシアネート成分
    とポリオール成分とを、NCO対活性水素比が1.0〜
    2.0の範囲で、連続的に定量混合して塗装し、次いで
    このプライマーが完全硬化する前に二液反応型無溶剤ウ
    レタン防食塗料を塗装することを特徴とする、鋼材防食
    用二液反応型ウレタンプライマーの塗装方法。
  2. 【請求項2】 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマ
    ーのガラス転移温度が40℃以上であり、25℃での塗
    膜の最終到達硬度(鉛筆硬度)がB以上であることを特
    徴とする請求項1記載の鋼材防食用二液反応型ウレタン
    プライマーの塗装方法。
  3. 【請求項3】 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマ
    ーは、分子中に平均2〜3個の水酸基を有し水酸基価が
    200〜400mgKOH/g の脂肪族系アミンポリオー
    ル単独配合、又は脂肪族アミンポリオールとヒマシ油及
    び/又はアルキレンポリオールとの併用で平均水酸基価
    が200〜400mgKOH/gの混合ポリオールからな
    るポリオール成分を、NCO対活性水素比が1.0〜
    2.0の範囲で、イソシアネート成分と反応させること
    を特徴とする、請求項1又は2記載の鋼材防食用二液反
    応型ウレタンプライマーの塗装方法。
  4. 【請求項4】 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマ
    ーは、 ヒマシ油及び/又はポリアルキレンポリオールの混
    合ポリオール、又はこの混合ポリオールと脂肪族系アミ
    ンポリオールとの併用で、平均水酸基価が200〜40
    0mgKOH/g であるポリオール成分を、 反応触媒として、泡化活性/樹脂化活性比(k2W/
    k1W)が、0.050〜0.200である第3級アミン
    系触媒を用いて、NCO対活性水素比が、1.0〜2.
    0の範囲で、イソシアネート成分と反応させることを特
    徴とする、請求項1又は2記載の鋼材防食用二液反応型
    ウレタンプライマーの塗装方法。
  5. 【請求項5】 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマ
    ーはイソシアネート成分が、一般式(1) で示されるポリ
    メチレンポリフェニルポリイソシアネートである、請求
    項1、2、3又は4記載の鋼材防食用二液反応型ウレタ
    ンプライマーの塗装方法。 【化1】
  6. 【請求項6】 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマ
    ーは周期律表第II族及び/又は第III 族の金属の燐酸塩
    からなる無機物粉体をポリオール成分100重量部に対
    して5〜100重量部含有することを特徴とする請求項
    1、2、3、4又は5に記載の鋼材防食用二液反応型ウ
    レタンプライマーの塗装方法。
  7. 【請求項7】 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマ
    ーは合成ゼオライトをポリオール成分100重量部に対
    して5〜20重量部含有することを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5又は6記載の鋼材防食用二液反応型
    ウレタンプライマーの塗装方法。
  8. 【請求項8】 鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマ
    ーは溶剤成分を含有しないことを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6又は7記載の鋼材防食用二液反応型
    ウレタンプライマーの塗装方法。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7又は
    8記載の鋼材防食用二液反応型ウレタンプライマーの塗
    装方法を実施するに当たって、イソシアネート成分とポ
    リオール成分を定量供給し、次いで連続混合して塗装す
    ることを特徴とする、鋼材防食用二液反応型ウレタンプ
    ライマーの塗装方法。
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