JP2001347603A - 重防食被覆鋼材 - Google Patents

重防食被覆鋼材

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JP2001347603A
JP2001347603A JP2000171882A JP2000171882A JP2001347603A JP 2001347603 A JP2001347603 A JP 2001347603A JP 2000171882 A JP2000171882 A JP 2000171882A JP 2000171882 A JP2000171882 A JP 2000171882A JP 2001347603 A JP2001347603 A JP 2001347603A
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corrosion
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JP2000171882A
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Shinichi Funatsu
真一 船津
Hiroyuki Mimura
博幸 三村
Yoshiyuki Harada
佳幸 原田
Shintaro Yamanaka
晋太郎 山中
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装の耐端部剥離性に優れており、地中、港
湾、河川などにおいて長期間使用されても腐食およびそ
れに伴う配管、容器、構造物などの破壊を確実に防止で
きる重防食被覆鋼材を提供する。 【解決手段】 鋼材1の表面の全面もしくは一部に対し
て前処理を施した後、膜厚1mm以上の無溶剤ポリウレタ
ン樹脂からなる被覆層3を被覆して得られる重防食被覆
鋼材において、前処理として用いる二液反応型ウレタン
プライマーのガラス転移温度が40℃以上であり、25
℃での塗膜の最終到達硬度(鉛筆硬度)がB以上である
ことを特徴とする重防食被覆鋼材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中、港湾、河川
などにおいて長期間使用されても腐食およびそれに伴う
配管、容器、構造物などの破壊を確実に防止できるよう
に工夫した新規な重防食被覆鋼材に関するものであり、
更に詳しくは塗装の耐端部剥離性に優れた重防食被覆鋼
材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、鋼材に適用される塗装では、長
期間にわたって水中に浸漬されたりすると塗膜を通して
接着面に水や酸素が到達し、接着力が低下したり、塗膜
下の鋼材が腐食されて塗膜が脱落する場合がある(この
性質を耐水性という)。さらに、鋼構造物の無塗装部分
の防食に電気防食を併用すると塗装の端部から剥離が起
こる場合もある(この性質を陰極剥離性という)。ポリ
ウレタン重防食塗装においても上記の様な問題が発生す
る場合があった。
【0003】そこで、ポリウレタン重防食塗料と鋼材と
の接着性を改良するため、種々のプライマーが開発され
ており、通常エポキシ樹脂プライマーや一液湿気硬化型
ポリウレタン樹脂プライマーが使用されている。
【0004】然しながら、こうしたエポキシ樹脂プライ
マーや一液湿気硬化型ポリウレタン樹脂プライマーは、
一般に硬化速度が遅く、プライマーを塗装したのち上塗
り塗装が出来るまでに長時間を要するために生産性が低
くなったり、作業環境(温度、湿度)の影響を受けやす
いなどの欠点を有している。又、塗料粘度調整のために
溶剤が使用されるのが一般的で、そのため溶剤飛散等の
作業環境の悪化の問題もある。
【0005】こうした問題を解決するためには、二液反
応型かつ無溶剤型プライマーが必要となるが、例えば、
エポキシ樹脂系では低温硬化性が悪かったり、ウレタン
樹脂系では塗膜が発泡するなどの問題が発生し、未だ満
足すべきものが得られていないのが現状である。
【0006】ウレタンプライマーのガラス転移温度が4
0℃未満の場合は、塗膜強度が環境温度条件の影響を受
け易く、安定した塗膜物性が得られにくい。又、25℃
での塗膜の最終到達硬度(鉛筆硬度)がB未満の場合、
充分な塗膜強度が得られておらず、傷が付きやすいなど
塗膜剥離の原因ともなる。
【0007】一般に、ウレタン樹脂のガラス転移温度や
硬度を高くするには、用いられるポリオール成分の水酸
基価や官能基数を大きくすれば良いことが知られてい
る。然しながら、これらの値を単に大きくすると固く脆
くなったり、硬化時の発熱により発泡しやすくなる。ま
た、鋼材との接着性を高めるにはNCO/OH比をNC
O過剰且つ一定範囲にコントロールする必要がある。こ
の場合、過剰のNCOは空気中の湿分と反応して硬化す
ることになるので、ポリオールとの反応と湿分との反応
が適切にコントロールされなければならない。特に、過
剰のNCOと湿分との反応のコントロールは重要で、速
過ぎると塗膜が発泡し、遅すぎると塗膜の硬化が遅くな
る。更に、ウレタン樹脂塗膜だけでは防食性能が不充分
な場合や、過剰のNCO成分と湿分との反応による発泡
が生じる場合にはこれらに対する適切な処置も必要であ
る。
【0008】このような課題に対して、本発明者らは、
ポリウレタン重防食塗料と鋼材との接着性を改良するた
め、特開平11−320756号公報に示す二液反応型
かつ無溶剤型プライマーを用いる方法を提供した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この二液反応型かつ無
溶剤型プライマーは耐水性、耐陰極剥離性、密着性、耐
衝撃性等の防食性の向上に効果がある。しかしながら、
特開平11−320756号公報に示した二液反応型か
つ無溶剤型プライマーを用いた場合でも、塗装の耐端部
剥離性を向上させることは難しい。そこで、塗装の耐端
部剥離性に優れた重防食被覆鋼材の開発が望まれてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、こうした
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記に記載す
る本発明を提供するに至ったものである。
【0011】1.鋼材の表面の全面もしくは一部に対し
て前処理を施した後、膜厚1mm以上の無溶剤ポリウレタ
ン樹脂からなる被覆層を被覆して得られる重防食被覆鋼
材において、前処理として用いる二液反応型ウレタンプ
ライマーのガラス転移温度が40℃以上であり、25℃
での塗膜の最終到達硬度(鉛筆硬度)がB以上であるこ
とを特徴とする重防食被覆鋼材。
【0012】2.前処理として用いる二液反応型ウレタ
ンプライマーは、分子中に平均2〜3個の水酸基を有し
水酸基価が200〜400mgKOH/gの脂肪族系アミ
ンポリオール単独配合、又は脂肪族アミンポリオールと
ヒマシ油及び/又はアルキレンポリオールとの併用で平
均水酸基価が200〜400mgKOH/gの混合ポリオ
ールからなるポリオール成分を、NCO対活性水素比が
1.0〜2.0の範囲で、イソシアネート成分と反応さ
せることを特徴とする、上記1記載の重防食被覆鋼材。
【0013】3.前処理として用いる二液反応型ウレタ
ンプライマーは、 ヒマシ油及び/又はポリアルキレンポリオールの混合
ポリオール、又はこの混合ポリオールと脂肪族系アミン
ポリオールとの併用で、平均水酸基価が200〜400
mgKOH/gであるポリオール成分を、 反応触媒として、泡化活性/樹脂化活性比(k2W/k
1W)が、0.050〜0.200である第3級アミン系
触媒を用いて、NCO対活性水素比が、1.0〜2.0
の範囲で、イソシアネート成分と反応させることを特徴
とする、上記1記載の重防食被覆鋼材。
【0014】4.前処理として用いる二液反応型ウレタ
ンプライマーはイソシアネート成分が、一般式(1)で
示されるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート
である、上記1、2又は3記載の重防食被覆鋼材。
【0015】
【化2】
【0016】5.前処理として用いる二液反応型ウレタ
ンプライマーは周期律表第II族の金属のホウ酸塩、周期
律表第III 族の金属のホウ酸塩、二価のマンガン塩の単
独又は混合物からなる無機物粉体をポリオール成分10
0重量部に対して5〜100重量部含有することを特徴
とする上記1、2、3又は4に記載の重防食被覆鋼材。
【0017】6.前処理として用いる二液反応型ウレタ
ンプライマーは合成ゼオライトをポリオール成分100
重量部に対して5〜20重量部含有することを特徴とす
る上記1、2、3、4又は5記載の重防食被覆鋼材。
【0018】7.前処理として用いる二液反応型ウレタ
ンプライマーは溶剤成分を含有しないことを特徴とする
上記1、2、3、4、5又は6記載の重防食被覆鋼材。
【0019】8.前処理として、被覆を施すべき鋼材表
面を例えばブラスト処理などで清浄にした後、二液反応
型ウレタンプライマー層を形成させたことを特徴とする
上記1記載の重防食被覆鋼材。
【0020】9.前処理として、被覆を施すべき鋼材表
面を例えばブラスト処理などで清浄にした後、クロム酸
系の化成処理を施し、その上に二液反応型ウレタンプラ
イマー層を形成させたことを特徴とする上記1記載の重
防食被覆鋼材。
【0021】10.鋼材が鋼管であることを特徴とする
上記1記載の重防食被覆鋼材。
【0022】11.鋼材が鋼管矢板であることを特徴と
する上記1記載の重防食被覆鋼材。
【0023】12.鋼材が鋼矢板であることを特徴とす
る上記1記載の重防食被覆鋼材。
【0024】13.鋼材がH形鋼であることを特徴とす
る上記1記載の重防食被覆鋼材。
【0025】14.鋼材が鋼板であることを特徴とする
上記1記載の重防食被覆鋼材。
【0026】本発明に使用する脂肪族系アミンポリオー
ルとは、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルア
ミン、トリイソプロパノールアミン、n−ブチルアミン
等の脂肪族アミンやトリエタノールアミンやトリイソプ
ロパノールアミンなどのアルカノールアミンに酸化エチ
レン、酸化プロピレン、酸化ブチレン等を単独又は混合
付加させたものであり、これらは単独又は2種以上組み
合わせて使用することができる。
【0027】本発明に使用するヒマシ油としては、ポリ
ウレタン原料として通常使用されるヒマシ油ならばいず
れでも良く、単独又は2種以上組み合わせて使用するこ
とができる。
【0028】又、本発明においてヒマシ油と併用するポ
リアルキレンポリオールには、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジ
オール、メチルペンタンジオール、ヘキサンジオール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等の多価アルコールに酸化エチレン、酸化プロピ
レン、酸化ブチレン等を単独又は混合付加させたものが
ある。
【0029】本発明に使用する3級アミン系触媒として
は、N,N−ジメチルアミノエタノール、トリエチレン
ジアミン、N−(N′,N′−2−ジメチルアミノエチ
ル)モルフォリン、N−(2−ヒドロキシエチル)−
N′−メチルピペラジン等がある。
【0030】本発明に使用するポリメチレンポリフェニ
ルポリイソシアネート(cr−MDI)は、特に限定す
るものではないが、より低粘度のものが好ましい。
【0031】本発明において使用する周期律表第II族の
金属のホウ酸塩、周期律表第III 族の金属のホウ酸塩と
しては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウ
ム、スカンジウム、ガリウムなどのホウ酸塩である。第
5周期以降のストロンチウム、カドミウム、水銀などの
重金属は毒性の点で使用するのは好ましくない。又、他
の無機酸、例えば塩酸、硫酸、硝酸など、カルボン酸な
どの有機酸の塩は効果がない。
【0032】本発明において使用する二価のマンガン塩
としては、ホウ酸マンガン、炭酸マンガン、塩基性リン
酸マンガン、酸化マンガンの1種もしくは2種以上の混
合物が適用できるが、ホウ酸マンガンが最も好ましい。
【0033】これらの金属のホウ酸塩、二価のマンガン
塩は粉体であり、ポリオール成分100重量部に対して
5〜100重量部添加し、その平均粒径は0.1〜20
μmのものを使用するのが好ましい。添加量が5重量部
未満の場合には塗装の耐端部剥離性が低下し、本発明の
目的が達成できなくなる。添加量が100重量部より多
い場合にはプライマー塗膜の強度が低下し、初期密着
性、耐水密着性が低下する原因となる。
【0034】本発明において使用する合成ゼオライトと
しては、Na12[(AlO2 12(SiO2 12]・n
2 O(細孔径0.4nm)、(Na12-2n ・Kn
[(AlO2 12(SiO2 12]・nH2 O(細孔径
0.3nm)、(Na12-2n ・Can )[(AlO2 12
(SiO2 12]・nH2 O(細孔径0.5nm)、Na
86[(AlO2 86(SiO2 106 ]・nH2 O(細
孔径1nm)などである。
【0035】本発明の重防食被覆鋼材の前処理として用
いる二液反応型ウレタンプライマーは、所望により、触
媒、可塑剤、溶剤、着色顔料、体質顔料、沈降防止剤等
の助剤を添加することができる。
【0036】本発明の重防食被覆鋼材の前処理として用
いるクロム酸系の化成処理剤としては、無水クロム酸水
溶液単独又は燐酸との混合水溶液を有機還元剤で部分還
元して6価クロムと3価クロムを混在させた水溶液、さ
らに被覆層との密着性を向上させるためにシリカ微粒子
単独、又はシランカップリング剤との混合添加した水溶
液などが使用できる。
【0037】本発明の重防食被覆鋼材に使用する鋼材の
形態としては、鋼管、鋼管矢板、鋼矢板、H形鋼、鋼板
など及びこれらから作られた構造物が挙げられる。
【0038】
【実施例】以下実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。尚、実施例及び比
較例で「部」、「%」とあるのは重量基準である。
【0039】〔実施例1〜6〕ポリオール成分として3
官能脂肪族アミン系ポリオール(トリイソプロパノール
アミンPO付加物、水酸基価300mgKOH/g)10
0部、焼成カオリンクレー25.0部、ホウ酸亜鉛系防
錆顔料50.0部(実施例1)、5.0部(実施例
2)、100.0部(実施例3)若しくはホウ酸マンガ
ン系防錆顔料50.0部(実施例4)、5.0部(実施
例5)、100.0部(実施例6)、合成ゼオライト
(細孔径0.4nm)10.0部及び可塑剤15.8部を
均一に攪拌、混合したものを主剤液とした。又、比較的
低粘度(30mPa・s、25℃にて)のポリメチレンポリ
フェニルポリイソシアネート(以下クルード−MDI
(cr−MDI)という)105部を硬化剤液とした
(NCO/OH=1.50)(表1)。
【0040】主剤液と硬化剤液を充分混合してなるプラ
イマーを外面グリッドブラスト処理鋼管(外径216.
3mm、厚さ5.8mm)に、乾燥したときの膜厚が30μ
mになるようにエアースプレーを用いて塗装してから室
温で10分間養生し、プライマー塗膜の性状等を評価し
た(表2)。又、プライマー塗装後、室温でインターバ
ル5分おいた後、この塗装鋼管にポリウレタン重防食塗
料(第一工業製薬株式会社製MACFLEX107、以
下の例において同じ)を厚さが2.5mmになるようにエ
アーレス塗装機を用いて塗装し(図1)、防食性能の試
験に供した(表2)。図において、1が鋼管、3が無溶
剤ポリウレタン樹脂からなる被覆層、4がプライマー層
である。また、表2中の「メインコート」とは、ポリウ
レタン重防食塗料の皮膜のことであり、二重丸(◎)は
目視検査の結果、塗膜が気泡を含まずに非常に良好であ
ったこと、丸(○)は目視検査の結果、いくらかの気泡
が認められるが塗膜は良好であったことを示している。
【0041】〔実施例7〜18〕ポリオール成分として
3官能脂肪族アミン系ポリオール(トリイソプロパノー
ルアミンPO付加物、水酸基価300mgKOH/g)2
5部、ヒマシ油31.5部、ポリプロピレングリコール
(水酸基価400mgKOH/g)43.5部、焼成カオ
リンクレー25.0部、ホウ酸亜鉛系防錆顔料50.0
部(実施例7、13)、5.0部(実施例8、14)、
100.0部(実施例9、15)若しくはホウ酸マンガ
ン系防錆顔料50.0部(実施例10、16)、5.0
部(実施例11、17)、100.0部(実施例12、
18)、合成ゼオライト(細孔径0.4nm)10.0
部、可塑剤15.8部及びジブチル錫ラウレート0.0
63部(実施例7〜12)若しくはN,N−ジメチルア
ミノエタノール(泡化活性/樹脂化活性比(k2W/k1
W)=0.123)0.330部(実施例13〜18)
をそれぞれ均一に攪拌混合したものを主剤液とした(表
3〜4)。そして、実施例1〜6と同様にクルード−M
DI105部を硬化剤液とし(NCO/OH=1.5
0)、塗装及び性能試験等を実施した(表5〜6)。
【0042】〔実施例19〜24〕ポリオール成分とし
て、ヒマシ油(水酸基価160mgKOH/g)42.0
部、ポリプロピレングリコール(水酸基価400mgKO
H/g)58.0部、焼成カオリンクレー25.0部、
ホウ酸亜鉛系防錆顔料50.0部(実施例19)、5.
0部(実施例20)、100.0部(実施例21)若し
くはホウ酸マンガン系防錆顔料50.0部(実施例2
2)、5.0部(実施例23)、100.0部(実施例
24)、合成ゼオライト10.0部、可塑剤15.8部
及びN,N−ジメチルアミノエタノール(泡化活性/樹
脂化活性比(k2W/k1W)=0.123)0.5部を均
一に攪拌混合したものを主剤液とした。そして、クルー
ド−MDI105部を硬化剤液とした(NCO/OH=
1.50)(表7)。
【0043】片面グリッドブラスト処理鋼矢板(FSP
− IIIA 型)にクロム酸系の化成処理を施して全クロム
付着量が500mg/m2 のクロム酸化合物の皮膜を形成さ
せ、その上に主剤液と硬化剤液を充分混合してなるプラ
イマーを乾燥したときの膜厚が30μmになるようにエ
アースプレーを用いて塗装してから室温で10分間養生
し、プライマー塗膜の性状等を評価した(表8)。
【0044】又、プライマー塗装後、室温でインターバ
ル5分おいた後、この塗装鋼矢板にポリウレタン重防食
塗料を厚さが2.5mmになるように塗装し(図2)、防
食性能の試験に供した(表8)。図において、2が鋼矢
板、3が無溶剤ポリウレタン樹脂からなる被覆層、4が
二液反応型ウレタンプライマー層、5がクロム酸化合物
からなる皮膜である。
【0045】〔実施例25〜30〕ポリオール成分とし
て、2官能脂肪族アミンポリオール(ブチルアミンPO
付加物、水酸基価=300mgKOH/g)100部、焼
成カオリンクレー25.0部、ホウ酸亜鉛系防錆顔料5
0.0部(実施例25)、5.0部(実施例26)、1
00.0部(実施例27)若しくはホウ酸マンガン系防
錆顔料50.0部(実施例28)、5.0部(実施例2
9)、100.0部(実施例30)及び合成ゼオライト
10.0部を均一に攪拌混合したものを主剤液とした
(表9)。そして、実施例1〜6と同様にクルード−M
DI105部を硬化剤液とし、塗装及び性能試験等を実
施した(表10)。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】
【表8】
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】
【0056】〔比較例1〕実施例1の処方をベースに、
ホウ酸亜鉛系防錆顔料をリン酸亜鉛系防錆顔料(50.
0部)に変更し(表11)、実施例1と同様に塗装及び
性能試験等を実施した(表12)。
【0057】〔比較例2〜3〕実施例1の処方をベース
に、ホウ酸亜鉛系防錆顔料の添加量を1.0部(比較例
2)、150.0部(比較例3)に変更し(表11)、
実施例1と同様に塗装及び性能試験等を実施した(表1
2)。
【0058】〔比較例4〜5〕実施例4の処方をベース
に、ホウ酸マンガン系防錆顔料の添加量を1.0部(比
較例4)、150.0部(比較例5)に変更し(表1
1)、実施例4と同様に塗装及び性能試験等を実施した
(表12)。
【0059】〔比較例6〕実施例7の処方をベースに、
ホウ酸亜鉛系防錆顔料をリン酸亜鉛系防錆顔料(50.
0部)に変更し(表13)、実施例7と同様に塗装及び
性能試験等を実施した(表14)。
【0060】〔比較例7〜8〕実施例7の処方をベース
に、ホウ酸亜鉛系防錆顔料の添加量を1.0部(比較例
7)、150.0部(比較例8)に変更し(表13)、
実施例7と同様に塗装及び性能試験等を実施した(表1
4)。
【0061】〔比較例9〜10〕実施例10の処方をベ
ースに、ホウ酸マンガン系防錆顔料の添加量を1.0部
(比較例9)、150.0部(比較例10)に変更し
(表13)、実施例10と同様に塗装及び性能試験等を
実施した(表14)。
【0062】〔比較例11〕実施例13の処方をベース
に、ホウ酸亜鉛系防錆顔料をリン酸亜鉛系防錆顔料(5
0.0部)に変更し(表15)、実施例13と同様に塗
装及び性能試験等を実施した(表16)。
【0063】〔比較例12〜13〕実施例13の処方を
ベースに、ホウ酸亜鉛系防錆顔料の添加量を1.0部
(比較例12)、150.0部(比較例13)に変更し
(表15)、実施例13と同様に塗装及び性能試験等を
実施した(表16)。
【0064】〔比較例14〜15〕実施例16の処方を
ベースに、ホウ酸マンガン系防錆顔料の添加量を1.0
部(比較例14)、150.0部(比較例15)に変更
し(表15)、実施例16と同様に塗装及び性能試験等
を実施した(表16)。
【0065】〔比較例16〕実施例19の処方をベース
に、ホウ酸亜鉛系防錆顔料をリン酸亜鉛系防錆顔料(5
0.0部)に変更し(表17)、実施例19と同様に塗
装及び性能試験等を実施した(表18)。
【0066】〔比較例17〜18〕実施例19の処方を
ベースに、ホウ酸亜鉛系防錆顔料の添加量を1.0部
(比較例17)、150.0部(比較例18)に変更し
(表17)、実施例19と同様に塗装及び性能試験等を
実施した(表18)。
【0067】〔比較例19〜20〕実施例22の処方を
ベースに、ホウ酸マンガン系防錆顔料の添加量を1.0
部(比較例19)、150.0部(比較例20)に変更
し(表17)、実施例22と同様に塗装及び性能試験等
を実施した(表18)。
【0068】〔比較例21〕実施例25の処方をベース
に、ホウ酸亜鉛系防錆顔料をリン酸亜鉛系防錆顔料(5
0.0部)に変更し(表19)、実施例25と同様に塗
装及び性能試験等を実施した(表20)。
【0069】〔比較例22〜23〕実施例25の処方を
ベースに、ホウ酸亜鉛系防錆顔料の添加量を1.0部
(比較例22)、150.0部(比較例23)に変更し
(表19)、実施例25と同様に塗装及び性能試験等を
実施した(表20)。
【0070】〔比較例24〜25〕実施例28の処方を
ベースに、ホウ酸マンガン系防錆顔料の添加量を1.0
部(比較例24)、150.0部(比較例25)に変更
し(表19)、実施例28と同様に塗装及び性能試験等
を実施した(表20)。
【0071】
【表11】
【0072】
【表12】
【0073】
【表13】
【0074】
【表14】
【0075】
【表15】
【0076】
【表16】
【0077】
【表17】
【0078】
【表18】
【0079】
【表19】
【0080】
【表20】
【0081】
【発明の効果】本発明による重防食被覆鋼材は、塗装の
耐端部剥離性に優れており、地中、港湾、河川などにお
いて長期間使用されても腐食およびそれに伴う配管、容
器、構造物などの破壊を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における重防食被覆鋼管の一例を示す図
である。
【図2】本発明における重防食被覆鋼矢板の一例を示す
図である。
【符号の説明】
1…鋼管 2…鋼矢板 3…無溶剤ポリウレタン樹脂からなる被覆層 4…二液反応型ウレタンプライマー層 5…クロム酸化合物からなる皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 佳幸 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 山中 晋太郎 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 2D049 EA03 FB03 FB11 FB12 FB13 FB14 FE02 4D075 AE03 CA33 DA06 DB02 DC02 DC06 EA05 EA41 EB38 EB45 EB53 EB55 EC01 EC07 4F100 AA01B AA31B AB03A AC04B AK51B AK54B BA02 CB02B CC10 DA11 DE01B EH46 EH56 EJ65B EJ68B EJ85B JA05B JB02 JK06 JK12B YY00B

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材の表面の全面もしくは一部に対して
    前処理を施した後、膜厚1mm以上の無溶剤ポリウレタン
    樹脂からなる被覆層を被覆して得られる重防食被覆鋼材
    において、前処理として用いる二液反応型ウレタンプラ
    イマーのガラス転移温度が40℃以上であり、25℃で
    の塗膜の最終到達硬度(鉛筆硬度)がB以上であること
    を特徴とする重防食被覆鋼材。
  2. 【請求項2】 前処理として用いる二液反応型ウレタン
    プライマーは、分子中に平均2〜3個の水酸基を有し水
    酸基価が200〜400mgKOH/gの脂肪族系アミン
    ポリオール単独配合、又は脂肪族アミンポリオールとヒ
    マシ油及び/又はアルキレンポリオールとの併用で平均
    水酸基価が200〜400mgKOH/gの混合ポリオー
    ルからなるポリオール成分を、NCO対活性水素比が
    1.0〜2.0の範囲で、イソシアネート成分と反応さ
    せることを特徴とする、請求項1記載の重防食被覆鋼
    材。
  3. 【請求項3】 前処理として用いる二液反応型ウレタン
    プライマーは、 ヒマシ油及び/又はポリアルキレンポリオールの混合
    ポリオール、又はこの混合ポリオールと脂肪族系アミン
    ポリオールとの併用で、平均水酸基価が200〜400
    mgKOH/gであるポリオール成分を、 反応触媒として、泡化活性/樹脂化活性比(k2W/k
    1W)が、0.050〜0.200である第3級アミン系
    触媒を用いて、NCO対活性水素比が、1.0〜2.0
    の範囲で、イソシアネート成分と反応させることを特徴
    とする、請求項1記載の重防食被覆鋼材。
  4. 【請求項4】 前処理として用いる二液反応型ウレタン
    プライマーはイソシアネート成分が、一般式(1)で示
    されるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートで
    ある、請求項1、2又は3記載の重防食被覆鋼材。 【化1】
  5. 【請求項5】 前処理として用いる二液反応型ウレタン
    プライマーは周期律表第II族の金属のホウ酸塩、周期律
    表第III 族の金属のホウ酸塩、二価のマンガン塩の単独
    又は混合物からなる無機物粉体をポリオール成分100
    重量部に対して5〜100重量部含有することを特徴と
    する請求項1、2、3又は4に記載の重防食被覆鋼材。
  6. 【請求項6】 前処理として用いる二液反応型ウレタン
    プライマーは合成ゼオライトをポリオール成分100重
    量部に対して5〜20重量部含有することを特徴とする
    請求項1、2、3、4又は5記載の重防食被覆鋼材。
  7. 【請求項7】 前処理として用いる二液反応型ウレタン
    プライマーは溶剤成分を含有しないことを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5又は6記載の重防食被覆鋼材。
  8. 【請求項8】 前処理として、被覆を施すべき鋼材表面
    を清浄にした後、二液反応型ウレタンプライマー層を形
    成させたことを特徴とする請求項1記載の重防食被覆鋼
    材。
  9. 【請求項9】 前処理として、被覆を施すべき鋼材表面
    を清浄にした後、クロム酸系の化成処理を施し、その上
    に二液反応型ウレタンプライマー層を形成させたことを
    特徴とする請求項1記載の重防食被覆鋼材。
  10. 【請求項10】 鋼材が鋼管であることを特徴とする請
    求項1記載の重防食被覆鋼材。
  11. 【請求項11】 鋼材が鋼管矢板であることを特徴とす
    る請求項1記載の重防食被覆鋼材。
  12. 【請求項12】 鋼材が鋼矢板であることを特徴とする
    請求項1記載の重防食被覆鋼材。
  13. 【請求項13】 鋼材がH形鋼であることを特徴とする
    請求項1記載の重防食被覆鋼材。
  14. 【請求項14】 鋼材が鋼板であることを特徴とする請
    求項1記載の重防食被覆鋼材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017159430A1 (ja) * 2016-03-16 2018-11-29 新日鐵住金株式会社 樹脂被覆鋼材およびその製造方法

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