JP3688396B2 - 電動機の回転子 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、冷凍機や空調機の圧縮機駆動用電動機等に代表される永久磁石を装着した内転型回転子に関し、特に回転子の鉄心の内部に磁石を埋め込んで構成するいわゆるインテリアル・パーマネントマグネット・モータ(以下IPMと称す)の回転子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IPMの回転子として、一般に図8に示す構成のものが知られている。この回転子は、軸孔5に嵌入される軸によって支持されて、ケーシングに固定された電動機固定子の内側に配置され、鉄心1eの外周部が固定子鉄心の内周部との間に所定の空隙を介して対向するように構成される。鉄心1eは所定形状に打ち抜いた0.35mm,0.50mm等の板厚の薄鉄板を多数積層して形成されており、収納した磁石の軸方向両端部を密閉するために端板10,10を装着し、軸方向に貫通する複数のカシメピン9によって鉄心1eと端板10,10とが固定されている。
【0003】
図8に示した回転子の断面を図9及び図10に示す。薄鉄板の打ち抜きによって形成された鉄心1eは、磁石6の収容孔2、カシメピン9の挿通孔8及び軸孔5を備え、各薄鉄板に設けた打ち出し突起による凹凸部を軸方向に隣接する薄鉄板相互で嵌合させて固定する周知のカシメクランプ手段7によって固定されて構成されている。積層後の鉄心1eの複数の収容孔2には、これと略相似形の磁石6がすきまばめあるいは圧入等によって挿入され、しかる後、端板10,10がカシメピン9によって固定されて蓋がなされるようになっている。
【0004】
複数片の磁石6は、主にフェライト磁石あるいは希土類磁石が用いられ、極と平行に磁気配向させた極異方性、あるいは径方向に磁気配向させたラジアル異方性に形成され、1片の磁石が1極を形成するように着磁されて界磁を形成するようになっており、実施例のものは4極の界磁構成の場合を示している。図9に示す回転子において、磁石6の断面形状は、外径側が円弧状で内径側が直線状の略蒲鉾形をなし、この磁石6の円弧状外周部は鉄心1eの外周部と同心状の円弧に形成されている。この結果、図11に示すように、鉄心1eにおける外周部と磁石6の外周部即ち収容孔2の円弧状外周部との間に介在する鉄心部分(以下ブリッジ部と称す)3は等幅に形成されている。そしてこのブリッジ部3は、収容孔2の相互間に介在する鉄心部分(以下ガード部と称す)4によって支持された構成となっている。
【0005】
磁石の形状としては、図9に示したもの以外に、図12に示すような形状のものも一般に多用されている。この磁石6aは、外径側と内径側の双方を同心の円弧状に形成した弓形をなしており、内径側が円弧状である点を除いて図9に示した磁石6と同様の構成となっている。図12に示す回転子の構成に関しては、図9の場合と同様であるため、図9と同一の符号を付して重複する説明は省略する。以上説明したような回転子は、例えば特開平5−176487号公報等に開示されている。
【0006】
上記回転子は、三相巻線を有する固定子とともに永久磁石型の同期電動機を構成し、インバータを介して固定子巻線を励磁することによって回転を行うようになっている。このようなIPMの場合、逆突極性を特徴としているため、低速域においては、これにより生じるリラクタンストルクと磁石により生じる主磁束トルクの双方の最大トルクポイントで駆動するいわゆる最大トルク制御を行い、一方高速域においては、主磁束トルクをリラクタンストルクにて補ういわゆる進み位相制御を行うのが有効であり、前述の圧縮機等の駆動に用いられている。
【0007】
即ち、一般にIPMのトルクTは、主磁束トルクをT1、リラクタンストルクをT2とすると、
T=T1+T2 ……(1)
であり、磁石による磁束量をΦ、q軸電流をIq、d軸電流をId、q軸インダクタンスをLq、d軸インダクタンスをLdとすれば、
T1=Φ・Iq ……(2)
T2=(Ld−Lq)Id・Iq ……(3)
で表される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
IPMの場合、一般にリラクタンストルクT2に比べて主磁束トルクT1の占める割合が大きいため、図11に示したような回転子鉄心1eにおいては、主磁束の漏洩を少なくするために、ブリッジ部3の径方向の幅は小さく設計する必要がある。回転子鉄心を構成する薄鉄板の打ち抜きは、順送プレス型を用いて行われ、図13に示すように所定のクリアランスW1を有する上刃12と下刃13とによって板厚がW2なる薄板材料11を抜き落とすものであり、下側の薄板11aが抜き落とされるとともに、上側の薄板11bが残されて次ステーションへ運ばれるようになっている。ブリッジ部3を形成する場合、収容孔2を抜き落とすステーションにおいてはブリッジ部3は図13の薄板11bに相当し、鉄心1eの外周部を抜き落とすステーションにおいては薄板11aに相当することになる。
【0009】
このように打ち抜かれて積層された鉄心ブリッジ部3は、図14に示すような形状となる。即ち、各薄鉄板には鉄心の外周部14と内周側の収容孔2との間に幅がW3なるブリッジ部3が打ち抜かれており、このブリッジ部3の内外周面のそれぞれはせん断面15と破断面16によって形成されており、破断面16の先端にはバリ17が生じている。また上刃12または下刃13が打ち込まれる板面からせん断面15にかけては薄板材料が刃に引き込まれて生じるだれ込み部18が生じる。従ってだれ込み部18によって、ブリッジ部3の上下板面はせん断方向へ傾斜して形成されることになる。
【0010】
積層直後の回転子鉄心は、図14に示すように各薄鉄板に生じたバリ17によって積層間が浮いた状態となっていて積層密度が悪いため、一般に積層方向に再加圧して増し締めがなされる。このとき鉄心のブリッジ部3においては、幅寸法W3が小さいために、この寸法W3に対する前述のだれ込み部18による傾斜部分の割合がかなり大きくなっており、この結果図15に示すように、加圧によってブリッジ部3の上下面が滑って積層間にズレが生じたり、ブリッジ部3自体が傾斜して収容孔2側あるいは外周部14側へ突出するといったいわゆる座屈現象を生じる。このようにブリッジ部3が本来のブリッジ幅W3に対して径方向内外へ凹凸を生じることにより、収容孔2への磁石6,6aの挿入ができなくなったり、回転子の外周部14が固定子と接触して電動機として回転不能となったりするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多数の薄鉄板を打ち抜いて積層し積層方向に再加圧して増し締めを行う鉄心の内部に、複数片の磁石を環状に装着して構成する電動機の回転子において、前記鉄心の外周部と前記磁石の円弧状外周部との間に介在する鉄心ブリッジ部の幅を、前記磁石の1片における周方向中央部と対向する部分を広幅に形成するものである。
【0012】
この鉄心ブリッジ部に設ける広幅部の形状は、内側へ向けた凸状または外側へ向けた凸状のどちらでもよいが、内側へ向けた凸状とした場合は、広幅部の凸状の先端は磁石の円弧状外周部に当接するような円弧に形成し、それ以外の狭幅のブリッジ部は磁石から離間した構成となる。また内側へ向けた凸状とした場合において、磁石の周方向中央部と対向する部分に加えて、周方向端部近傍と対向する鉄心ブリッジ部に周方向に間欠的に広幅部を設けるようにしてもよい。尚、前記鉄心ブリッジ部に設ける広幅部の幅は、前記鉄心を構成する薄鉄板の板厚以上とすることが好ましい。
【0013】
【作用】
鉄心ブリッジ部の広幅部においては、打ち抜きによるだれ込み部に対してブリッジ部の幅寸法が大きいために広幅部に平坦な板面が存在し、積層方向に鉄心を再加圧して増し締めを行う際に前記平坦な板面で加圧力を受けることができ、この結果ブリッジ部にズレや傾斜が生じることがない。
【0014】
また、ブリッジ部の周方向中央部に存在する広幅部に磁石による主磁束が効率的に集中し、前述の(2)式における磁束量Φが増加して主磁束トルクT1が大きくなる。またこのように主磁束が広幅部に集中することによりガード部を経由して漏洩する主磁束が減少し、代わりにガード部を経由した固定子磁束の通過量が増加し、同時に広幅部を経由する固定子磁束の磁路も形成され、 (Ld−Lq)の絶対値が大きくなってリラクタンストルクT2が大きくなる。この結果、(T1+T2)によって構成されるIPMのトルクTが大幅に増加する。
【0015】
【実施例】
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の代表的な一例を示す回転子鉄心の平面図である。この鉄心1aのブリッジ部3は、従来のように等幅に形成されるのではなく、周方向中央部に広幅部3aを、そして周方向端部のガード部4近傍の部分には狭幅部3b,3bをそれぞれ設けてある。広幅部3aは収容孔2内へ突出した凸部によって形成されており、この構成は各極におけるブリッジ部で均等構成となっている。
【0016】
広幅部3aの内周部は鉄心1aの外径14と同心状に形成され、図2に示すようにこの鉄心1aの収容孔2に磁石6を挿入したとき、広幅部3aの内周部と磁石6の円弧状外周部とは当接状態となり、狭幅部3b,3bと磁石6とは若干離間するように構成される。
【0017】
図1に示される鉄心1aにおいて、鉄心を構成する各薄鉄板を打ち抜く際、図15にて説明しただれ込み部18が生じるためにブリッジ部3の板面はせん断方向へ傾斜して形成されるのであるが、従来のブリッジ部と比較して広幅に形成された部分3aにおいては、だれ込み部に対するブリッジ幅W3の割合が大きくなるため、平坦な板面を多く残存させて打ち抜くことができる。このため積層方向に鉄心1aを再加圧して増し締めを行う際に、上記平坦な板面で加圧力を受けることができ、ブリッジ部3のズレや傾斜が発生することが防止される。
【0018】
上記効果を得るためのブリッジ部の広幅部3aの幅寸法は、概ね薄鉄板の板厚以上とすることにより、良好な効果が発揮されることが発明者らによって確認されている。一方ブリッジ部3の狭幅部3bは、鉄心のガード部4に近接しているため、この部分については加圧によるズレや傾斜は発生しにくい構成となっているため、従来通りの幅に形成すればよく、必要に応じさらに狭幅に形成することも可能である。
【0019】
図2に示す回転子を固定子と対向配置した状態を図6に示す。固定子24は、複数のスロット21を有する固定子鉄心19に絶縁物を介して三相巻線20a,20bが巻回されており、図示する巻線は模式的に示してあるが、巻線群20aと巻線群20bには互いに逆方向の電流が通電されて、これにより23a,23bで示されるような磁束が生じている状態を表している。一般にIPMの固定子に対してなされる台形波120゜通電は、U−V,U−W,V−W,V−U,W−U,W−Vの6つの通電パターンより成り、各々の通電区間は電気角60゜となっている。従って、ある特定の巻線に電気角60゜の通電がなされる間、その特定の巻線による電磁力と磁石による磁束との関係が最高のトルクを生じる関係となるように通電制御されるようになっている。
【0020】
図7は、固定子に対して例えばU−V通電を行い、回転子が停止した位置を0゜とし、U−V通電を継続しつつ回転子を回転させていった場合に生じるトルクを示しており、θは回転の電気角、実線Aは本発明による回転子の場合、破線Bは従来の回転子の場合をそれぞれ示している。前述したように本発明の回転子の場合は、ブリッジ部の広幅部3aは磁石6と当接して磁石の磁束が通過し易く構成され、狭幅部3bは磁石6と離間しているとともに磁気飽和し易く構成されているために、必然的に磁石による主磁束は広幅部3aへ集中し易く構成されることになる。このような構成によって得られる主磁束トルクT1は、図7の(a)におけるA線で示されるようなものとなり、電気角θが90゜の地点で極大値となり、この近辺で従来品Bに比べて大きなトルクが得られる。
【0021】
一方、リラクタンストルクの成分は固定子巻線による磁束によって生じるものであり、この磁束は図6の23a,23bのような磁路を形成する。即ち磁束23bは、固定子鉄心19から空隙22を経由して回転子鉄心1aのガード部4、磁石6の内側の鉄心部分、磁石6を挟んだもう一方のガード部4をそれぞれ通って再び空隙22を経由して固定子鉄心19に至る磁路を形成し、これは従来のIPMにおける一般的な磁路である。本発明の特徴は、ブリッジ部の広幅部3aの存在により、固定子鉄心19から空隙22を経由して広幅部3aを通る磁束23aが比較的大きな割合で寄与してくることにある。またブリッジ部の広幅部3aと狭幅部3bのそれぞれの作用により、前述したように磁石による主磁束がブリッジ部の周方向中央部に集中することから、ガード部4を経由した主磁束の漏洩が減少し、このことにより固定子磁束23bの磁路のパーミアンスが増加して磁束23bも増加することになる。
【0022】
従って本発明品のリラクタンストルクT2は図7の(b)におけるA線で示されるようなものとなり、従来品Bに比べて大きなものとなっている。この結果IPMのトルクTは、(1)式にて説明したようにT1とT2の合成となるため、図7の(c)のA線にて示されるものとなる。このトルクAの最大区間を形成する2つの極大値間の角度θは約50゜であり、この区間は主磁束トルクT1とリラクタンストルクT2との成分比によって移動するが、区間の角度幅は変化することはなく、電気角60゜の通電をこのトルクTの最大区間で行うことにより従来品Bよりも大きなトルクを得ることが可能となる。
【0023】
図3は本発明の別の実施例を示し、ブリッジ部3の周方向中央部の広幅部3aに加えて、周方向端部近傍にも広幅部3c,3dを間欠的に設けたものである。この場合、端部の広幅部3c,3dの内径は、中央部の広幅部3aと同一に形成されている。図3のような鉄心1bとすることにより、磁石の円弧状外周部と当接する部分が周方向に分散できるため、回転子の回転に伴って磁石に加わる遠心力が中央部の一点に集中するのを回避し、回転子の耐遠心力強度を高めることが可能となる。
【0024】
図4は本発明のさらに別の実施例を示し、図1に示した広幅部3aに代えて、外側へ向けて突出した広幅部3eとしたものである。図4のような鉄心1cにおいても、図1に示した回転子と略同様の効果を得ることができる。尚、広幅部3eの突出によって回転子と固定子間の空隙が縮小するが、前述したブリッジ部3のズレや傾斜が発生した場合に比べれば突出寸法は相対的に小さなものであり、且つ寸法上の品質も安定しているので、固定子との間に所定の空隙を維持して回転子が回転を行うに際して支障は生じない。
【0025】
図5に示す鉄心1dは、図12に示したような弓形の磁石を使用した回転子に本発明を適用した場合の例を示しており、収容孔2の内径側が磁石形状に合わせた円弧状である点以外は図1に示した鉄心1aと同様の構成であり、作用、効果に関しても何等変わることはない。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、鉄心ブリッジ部の広幅部の存在によって、積層方向に鉄心を加圧して増し締めを行う際にブリッジ部に積層間のズレや傾斜が発生することが防止される。この結果、鉄心の収容孔への磁石の挿入が容易となって製造上の歩留まりが向上するとともに、回転子の外周部が固定子と接触するといった事故をなくすことができ、品質の良い回転子を提供できるものである。
【0027】
またブリッジ部の周方向中央部に存在する広幅部に磁石による主磁束が効率的に集中して主磁束トルク成分を増加させ、同時に該広幅部及び磁石間に介在する鉄心部分であるガード部を経由して磁路を形成する固定子磁束の通過量が増加してリラクタンストルク成分を増加させ、これらの結果IPMのトルクが大幅に向上し、電動機の小型化あるいは効率の向上等に大きく寄与し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す回転子鉄心の要部平面図。
【図2】図1の鉄心を使用した回転子の要部平面断面図。
【図3】本発明の第2の実施例を示す回転子鉄心の要部平面図。
【図4】本発明の第3の実施例を示す回転子鉄心の要部平面図。
【図5】本発明の第4の実施例を示す回転子鉄心の要部平面図。
【図6】図2の回転子を固定子と対向配置した状態を示す説明図。
【図7】固定子に対する特定の通電パターン時における回転子位置によるトルクの変化を示し、(a)は主磁束トルク、(b)はリラクタンストルク、(c)はそれらの合成トルクをそれぞれ示す特性図。
【図8】IPMの一般的な回転子を示す斜視図。
【図9】従来例を示す回転子の平面断面図。
【図10】従来例を示す回転子の正面断面図。
【図11】従来例を示す回転子鉄心の要部平面図。
【図12】別の従来例を示す回転子の平面断面図。
【図13】薄鉄板の打ち抜きを説明する正面断面図。
【図14】打ち抜き後の鉄心ブリッジ部を示す正面断面図。
【図15】加圧された鉄心ブリッジ部を示す正面断面図。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e,1f 鉄心
2 収容孔
3 ブリッジ部
3a,3c,3d,3e 広幅部
3b 狭幅部
4 ガード部
5 軸孔
6,6a 磁石
7 カシメクランプ手段
8 カシメピン挿通孔
9 カシメピン
10 端板
18 だれ込み部
19 固定子鉄心
22 空隙
23a,23b 固定子磁束
Claims (3)
- 多数の薄鉄板を打ち抜いて積層し積層方向に再加圧して増し締めを行う鉄心と、この鉄心の内部に環状に装着した複数片の磁石とを具備した電動機の回転子において、前記鉄心の外周部と前記磁石の円弧状外周部との間に介在する鉄心ブリッジ部の幅を、前記磁石の1片における周方向中央部と対向する部分では広幅に形成するとともに、前記磁石の1片における周方向端部近傍と対向する部分では狭幅に形成し、前記広幅の部分は、内側へ向けた凸状をなし、前記凸状の先端は前記磁石の円弧状外周部に当接するような円弧状に形成し、前記狭幅の部分と前記磁石の円弧状外周部が離間するように構成し、また、前記広幅の部分の幅は前記鉄心を構成する薄鉄板の板厚以上としたことを特徴とする電動機の回転子。
- 前記磁石の1片における周方向端部近傍と対向する前記鉄心ブリッジ部の幅を、周方向に間欠的に広幅に形成したことを特徴とする請求項1に記載の電動機の回転子。
- 多数の薄鉄板を打ち抜いて積層し積層方向に再加圧して増し締めを行う鉄心と、この鉄心の内部に環状に装着した複数片の磁石とを具備した電動機の回転子において、前記鉄心の外周部と前記磁石の円弧状外周部との間に介在する鉄心ブリッジ部の幅を、前記磁石の1片における周方向中央部と対向する部分では広幅に形成するとともに、前記磁石の1片における周方向端部近傍と対向する部分では狭幅に形成し、前記広幅の部分は、外側へ向けた凸状をなし、前記凸状の先端は前記鉄心の外周部の外径と同心状に形成し、前記広幅の部分と前記狭幅の部分の内周部が前記磁石の円弧状外周部と当接するように構成し、また、前記広幅の部分の幅は前記鉄心を構成する薄鉄板の板厚以上としたことを特徴とする電動機の回転子。
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