JP3685620B2 - 組合せ式調理器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドロップインコンロやフライヤー等の単位調理器具を組合せてシステムキッチンのカウンタートップに取付ける組合せ式調理器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発熱能力が異なる複数のドロップインコンロやフライヤー等の複数の単位調理器具を適宜組合せてシステムキッチンのカウンタートップに取付ける組合せ式調理器具として、図6に示す如き形式のものがある。
図7は、図6に現れる左2つの単位調理器具(17)(17)たるドロップインコンロの装着部の拡大図であるが、カウンタートップ(10)に開設された開口(13)(13)の口縁(14)には本体ケース(18)(18)の上端外周から張り出したフランジ(36)が係合されると共に、該本体ケース(18)の上端開放部は天板(12)(12)で覆われるようになっている。尚、図6の右端に現れる単位調理器具(17)たるフライヤーは、カウンタートップ(10)に取付けられた本体ケース(18)とその上端開放部周縁を覆う頂部枠(15)を具備している。
【0003】
このものでは、使用者の希望に応じて選択された種々の単位調理器具(17)(17)を組合せてカウンタートップ(10)に取付けられる(図6参照)。
しかしながら、上記のものでは、各単位調理器具(17)(17)の配設数だけ開口(13)の形成作業を繰り返さなければならないことから、該開口(13)を形成する作業に手間がかかる。
【0004】
そこで、上記開口(13)を形成する際の作業効率を向上させる為に、カウンタートップ(10)に単一の大きな開口(13)を形成すると共に、既述天板(12)(12)や頂部枠(15)が相互に密着するように各本体ケース(18)(18)を並べて前記単一の開口(13)に落とし込むことも考えられる。このようにすると、開口(13)を形成する作業が一回で済み、該作業回数が少なくなる分だけ作業効率が向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記改良案のように共通の開口(13)に各本体ケース(18)(18)を単純に落とし込むだけでは、外力等で各本体ケース(18)(18)の相互の間隔が広がって天板(12)(12)や頂部枠(15)の相互間に間隙が生じることがあるから、各単位調理器具(17)(17)の相互の間隔を固定する必要がある。
【0006】
本発明は、複数の単位調理器具(17)(17)を単一の開口(13)に装着できるようにして該開口(13)の形成作業を効率化しても、各単位調理器具(17)(17)の相互間隔が変化しないようにすることをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
[請求項1に係る発明]
上記課題を解決する為の請求項1に係る発明の技術的手段は、
『システムキッチンのカウンタートップ(10)に形成された単一の矩形状の開口(13)に落とし込み状態に装着される複数の本体ケースと、
各本体ケースの少なくとも上端開放部周縁を各別に覆う態様で前記カウンタートップ(10)上に載置される複数の被覆体と、
隣接する前記本体ケース相互を連結固定する連結手段を具備し、
前記連結手段は、両端部が、隣接する前記本体ケースの側板に各別に重ねられる連結板と、該連結板と各本体ケースの側板の夫々の重なり部分を結合する結合手段で構成されている』ことである。
【0008】
上記技術的手段によれば、隣接する本体ケースの側板に連結板の両端部を重ねた状態でこれら重なり部分を結合手段で結合すると、各本体ケースが相互に結合される。従って、単一の開口(13)に装着された各本体ケースに外力が作用してもこれらが配設位置から移動することがない。
[請求項2に係る発明]
請求項1に係る発明に於いて、
『前記各本体ケースの上端から外方に突出するフランジの基端部には差込孔が開設されていると共に、
前記連結板には、前記差込孔に下方から挿入される差込片が設けられており、
前記差込孔に前記差込片を挿入したときには前記本体ケースの側板と、前記連結板の結合部分が一致する』構成を採用することができる。
このものでは、本体ケースの上端のフランジの屈曲基端部に形成された差込孔に連結板の差込片を先端から差し込むと、連結板と本体ケースを結合手段で結合する部分が自然に合致する。従って、連結板と本体ケースを結合手段で結合する作業が容易に行える。例えば、結合手段としてビスが採用されている場合には、本体ケース及び連結手段に形成されたビス孔同士が自然に合致する。
[請求項3に係る発明]
上記課題を解決する為の請求項3に係る発明の技術的手段は、
『システムキッチンのカウンタートップ(10)に形成された単一の矩形状の開口(13)に落とし込み状態に装着される複数の本体ケースと、
各本体ケースの少なくとも上端開放部周縁を各別に覆う態様で前記カウンタートップ(10)上に載置される複数の被覆体と、
隣接する前記本体ケース相互を連結固定する連結手段を具備し、
前記連結手段は、両端部が、隣接する前記本体ケースの上端から外方に突出するフランジに達する連結板と、前記連結板と前記各フランジとを結合する結合手段で構成されている』ことである。
このものでは、隣接する本体ケースの上端の各フランジに連結板の両端部を結合手段で結合すると、各本体ケースが相互に結合される。
尚、上記何れの請求項に於いても、『上記連結手段には、前記隣接する被覆体の相互間に密に挿入されるスペーサが固定手段で取付けられる』もの(請求項4)とすれば、所定幅のスペーサを使用することにより、単位調理器具(17)(17)相互の間隔を種々設定することができる。
[請求項5に係る発明]
請求項5に係る発明のように、
『システムキッチンのカウンタートップ(10)に形成された単一の矩形状の開口(13)に落とし込み状態に装着される複数の本体ケースと、
各本体ケースの少なくとも上端開放部周縁を各別に覆う態様で前記カウンタートップ(10)上に載置される複数の被覆体と、
隣接する前記本体ケース相互を連結固定する連結手段を具備し、
上記連結手段には、前記隣接する被覆体の相互間に密に挿入されるスペーサが固定手段で取付けられる』ものでも、請求項4の発明と同様の作用が得られる。
【0009】
【発明の効果】
本発明は次の特有の効果を有する。
単一の開口(13)に装着された各本体ケースが不測の外力等で移動することがないから、各単位調理器具(17)(17)の相互間隔が変化する不都合がない。
請求項2に係る発明では、既述したように、本体ケースの上端のフランジの屈曲基端部に形成された差込孔に連結板の差込片を先端から差し込むと、連結板と本体ケースを結合手段で結合する部分が自然に合致するから、該結合する作業が容易に行える。
請求項4,5に係る発明では、所定幅のスペーサを使用することにより、単位調理器具(17)(17)相互の間隔を種々設定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、上記発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図1は本発明の第1の実施の形態を説明する組合せ式調理器具をシステムキッチンのカウンタートップに装着した状態が示された斜視図であり、中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) はカウンタートップ(10)に落とし込み状態に取付けられていると共に、これら各コンロ(3) (4) は既述単位調理器具(17)(17)に対応している。そして、図1,図2に示すように、上記中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) の本体ケース(31)(41)の上端開放部を全体的に覆う被覆体としての天板(32)(42)相互の間には下方に開放する矩形箱状のスペーサ(84)が配設されるようになっている。
【0016】
以下、各部の詳細について更に詳述する。
*中能力ドロップインコンロ(3) について*
図2に示すように、中能力ドロップインコンロ(3) は、ガスバーナ(35)(35)を収容した本体ケース(31)と、該本体ケース(31)の上端開放部を覆う天板(32)と、更に、該天板(32)に載置される五徳(34)(34)を具備している。
【0017】
中能力ドロップインコンロ(3) を構成する本体ケース(31)は上端開放の矩形箱状に形成されていると共に、該本体ケース(31)の上端外周には、カウンタートップ(10)の開口(13)の口縁(14)に係合するフランジ(36)が周設されている。
上記フランジ(36)の一対の短辺部(300) (300) (本体ケース(31)からカウンタートップ(10)の前後方向に張り出す部分)には差込孔(37)(37)が開設されていると共に、両短辺部(300) (300) に開設された差込孔(37)(37)は、本体ケース(31)の幅方向(カウンタートップ(10)の長さ方向)の中心部から該幅方向に等しい距離だけ離れた位置に形成されている。
【0018】
又、上記短辺部(300) (300) から下方に屈曲する本体ケース(31)の側板(301) (301) には、該本体ケース(31)の幅方向(カウンタートップ(10)の長さ方向)の中心部から該幅方向に等しい距離だけ離れた位置に形成されたネジ孔(302) (302) が配設されている。
上記本体ケース(31)の上端開放部(30)を全体的に覆うように配設される天板(32)は、図2に示すように、中央隆起条(327) を隔てて前後に配設されたバーナ挿通孔(321) (321) を具備する底板(322) と、該底板(322) の外周から屈曲起立する起立板(324) とその上端から外側に張り出す外周フランジ(323) を具備しており、該外周フランジ(323) の外周から垂下する垂下板(325) はカウンタートップ(10)に開設された開口(13)の口縁(14)に載置されるようになっている。
【0019】
又、上記天板(32)のコンロ正面側に対応する部分には、ガスバーナ(35)(35)を点火・消火させたりこれらの火力を調節する為の操作部(326) が設けられており、該操作部(326) と本体ケース(31)内の図示しない制御装置は、図示しないリード線で電気接続されている。
天板(32)に載置装着される二個の五徳(34)(34)は、前記天板(32)の底板(322) に開設されたバーナ挿通孔(321) を包囲するように曲成された正方形状の五徳枠(341) と、該五徳枠(341) からその中心部に向けて延びる爪(342) を具備している。
【0020】
*大能力ドロップインコンロ(4) について*
大能力ドロップインコンロ(4) は、図1,図2に示すように大能力の単一のガスバーナ(45)を備えている点で、二個の中能力のガスバーナ(35)(35)を備えている既述中能力ドロップインコンロ(3) と相違している。
この為、上端が開放した矩形箱状の本体ケース(41)の中央部には、大能力のガスバーナ(45)が配設されていると共に、該本体ケース(41)の上端外周にはフランジ(46)が周設されている。又、該フランジ(46)の一対の短辺部(400) (400) (本体ケース(41)からカウンタートップ(10)の前後方向に張り出す部分)には差込孔(47)(47)が開設されていると共に、該差込孔(47)(47)の配設態様や大きさ等は既述本体ケース(31)の差込孔(37)(37)と同じように設定されている。
【0021】
又、上記短辺部(400) (400) から下方に屈曲する本体ケース(41)の側板(401) (401) には、該本体ケース(41)の幅方向(カウンタートップ(10)の長さ方向)の中心部から該幅方向に等しい距離だけ離れた位置に形成されたネジ孔(402) (402) が配設されている。
上記本体ケース(41)の上端開放部(40)を覆う天板(42)の底板(422) には単一のバーナ挿通孔(421) が開設されていると共に、前記底板(422) の外周から屈曲起立する起立板(424) の上端外周には、カウンタートップ(10)に開設された開口(13)の口縁(14)に対して上方から係合する垂下板(425) を具備する外周フランジ(423) が張り出している。
【0022】
又、上記天板(42)のコンロ正面側に対応する部分には、ガスバーナ(45)用の操作部(426) が設けられている。
又、上記天板(42)の底板(422) には、五徳枠(441) とその頂部から中心部に向けて延びる爪(442) (442) を具備する五徳(44)が載置されるように成っている。
*連結手段について*
上記中能力ドロップインコンロ(3) を構成する本体ケース(31)の既述両側板(301) (301) と大能力ドロップインコンロ(4) を構成する本体ケース(41)の既述両側板(401) (401) (これら側板(301) (401) は互いにカウンタートプ(10)の長手方向に延びる鉛直面内に並んでいる)は、これらの間に架設される一対の連結板(2) (2) とビス(27)(27)から成る連結手段で連結されるようになっている。
【0023】
上記連結板(2) は本体ケース(31)(41)を繋ぐ方向に長い長方形板で形成されていると共に、該連結板(2) の上辺の両端部からは、既述本体ケース(31)(41)のフランジ(36)(46)に形成された差込孔(37)(47)に下方から挿入される、上端に向って細く成った差込片(21)(21)が延長されている。又、連結板(2) の長手方向の両端近傍には、後述のビス(27)(27)を挿入する透孔(22)(22)が形成されている。又、連結板(2) の中央部には後述するビス(28)を挿入する為の中央孔(23)が形成されている。尚、本実施の形態では、上記連結板(2) とビス(27)(27)の組み合わせが既述連結手段に対応している。
【0024】
*スペーサ(84)について*
中能力ドロプインコンロ中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) の天板(32)(42)の相互間に密に挿入されるスペーサ(84)は、下端が開放する扁平な長方形箱状に形成されている。このスペーサ(84)の長手方向の両端近傍の下面からは垂下板(85)(85)が垂下していると共に、該垂下板(85)(85)の下端近傍には、既述連結板(2) の中央部に形成された既述透孔(23)(23)に対応するネジ孔(86)(86)が形成されている。
【0025】
*カウンタートップ(10)について*
図2に示すように、システムキッチンのカウンタートップ(10)には、中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) の本体ケース(31)(41)の胴部(39)(49)を一緒に落とし込める大きさの単一の開口(13)が開設されている。
*カウンタートップ(10)への取付け作業*
次に、上記中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) をカウンタートップ(10)に取付ける作業を説明する。
【0026】
先ず、中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) の本体ケース(31)(41)をカウンタートップ(10)の開口(13)に落とし込む前に、これらを連結板(2) (2) で連結一体化する。具体的には、上記本体ケース(31)(41)を幅方向に間隔を置いて作業台上に並べ、中能力ドロップインコンロ(3) を構成する本体ケース(31)のフランジ(36)に形成された差込孔(37)(37)のうち大能力ドロップインコンロ(4) 側に位置する差込孔(37)と、該差込孔(37)に隣接する大能力ドロップインコンロ(4) 側の差込孔(47)に連結板(2) の両端の差込片(21)(21)を各別に下方から挿入する。すると、中能力ドロップインコンロ(3) を構成する本体ケース(31)の側板(301) に形成された大能力ドロップインコンロ(4) 側のネジ孔(302) と、大能力ドロップインコンロ(4) を構成する本体ケース(41)の側板(401) に形成された中能力ドロップインコンロ(3) 側のネジ孔(402) (402) に対して連結板(2) の両端の透孔(22)(22)が各別に重なる。この状態で、上記透孔(22)(22)からネジ孔(302) (302) に結合手段としてのビス(27)(27)を螺入してこれを締め付けると共に、この作業を、本体ケース(31)(41)の各側板(301) (301) (401) (401) について行うと、中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) の本体ケース(31)(41)が一対の連結板(2) (2) で連結一体化された状態になる。
【0027】
次に、上記連結板(2) (2) の中央部に形成された中央孔(23)(23)に、スペーサ(84)の下面から垂下する垂下板(85)(85)のネジ孔(86)(86)を合わせ、中央孔(23)(23)から挿入した固定手段たるビス(28)(28)をネジ孔(86)(86)に螺入して締め付ける。すると、図3に示すように、中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) の本体ケース(31)(41)を連結する連結板(2) の中央部にスペーサ(84)がビス(28)(28)で取り付けられた状態になる。
【0028】
次に、図3の状態に結合されている本体ケース(31)(41)の胴部(39)(49)を一体的に開口(13)に落とし込むと共に、これら本体ケース(31)(41)の上端外周に張り出すフランジ(36)(46)を開口(13)の口縁(14)に係合させ、その後、図3の想像線で示すように、天板(32)(42)で本体ケース(31)(41)の上端開放部を覆う。以後、天板(32)(42)に五徳(34)(44)を載置すると、図1に示すように中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) の天板(32)(42)間にスペーサ(84)が介装された状態でこれらがカウンタートップ(10)に取付けられる。
【0029】
このものでは、図3で示すように、中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) の本体ケース(31)(41)が連結手段たる連結板(2) とビス(27)(27)で連結されて両者の間隔が一定に保たれている。従って、これら本体ケース(31)(41)及びその上端開放部を覆う天板(32)(42)の間隔が鍋の掛け降し時の振動等の外力で広がることがない。
【0030】
又、図6に示す従来のものでは、鍋から落下する煮こぼれが単位調理器具(17)(17)の間の狭い(11)(11)に溜って清掃しにくいが、上記実施の形態のものでは中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) の天板(32)(42)間はスペーサ(84)で埋められているから、前記煮こぼれが落下してスペーサ(84)に付着したときには該スペーサ(84)の上面を清掃すればよく、該清掃作業が容易に行える。
【0031】
[第2の実施の形態]
次に、図4に従って第2の実施の形態を説明する。
このものでは、連結手段の構造以外の点については既述第1の実施の形態と同様に構成されている。
連結手段は、本体ケース(31)(41)の上端外周のフランジ(36)(46)に架設される連結板(200) (200) と、該連結板(200) (200) と前記フランジ(36)(46)を結合する結合手段としてのビス(56)(56)から構成されている。
【0032】
上記連結板(200) は、隣接する本体ケース(31)(41)の上方から両ケース本体ケース(31)(41)に跨がるように取付けるものであり、該連結板(200) は長方形板を略ひ字状に曲げ加工したもので、両端の連結部(200A)(200A)と、中央部の逃げ部(200B)とから成っている。連結部(200A)(200A)には透孔(202) (202) が形成されていると共に、逃げ部(200B)は下方に凹んでその中央底壁部にはスペーサ(84)を取付ける為の透孔(203) が形成されている。上記下方に凹んだ逃げ部(200B)を形成するのは、本体ケース(31)(41)の上端開放部を天板(32)(42)で覆ったときに、該天板(32)(42)の外周の垂下板(325) (425) と連結板(200) とが後述のように干渉しないようにする為である。
【0033】
又、スペーサ(84)の下面から垂下する垂下板(80)(80)の下端は外向きに屈曲して屈曲片(81)(81)が形成されている。そして、該屈曲片(81)(81)には、上記連結板(200) の逃げ部(200B)に形成された透孔(203) (203) に対応するネジ孔(82)(82)が形成されている。
一方、本体ケース(31)(41)のフランジ(36)(46)には、上記連結板(200) (200) の連結部(200A)(200A)に形成された透孔(202) (202) に対応するネジ孔(38)(48)が設けられている。
【0034】
次に、システムキッチンの(10)に本体ケース(31)(41)等を取付ける作業を説明する。
先ず、スペーサ(84)の下面から垂下する垂下板(80)(80)の下端の屈曲片(81)(81)に形成されたネジ孔(82)(82)に連結板(200) (200) の中央部の透孔(203) (203) を合致させて該部分にビス(88)(88)を螺入する。これにより、スペーサ(84)に連結板(200) (200) を取付ける。
【0035】
次に、分離状態にある本体ケース(31)(41)を各別にカウンタートップ(10)の開口(13)に落とし込むとともに、矩形枠状のフランジ(36)(46)の3辺を既述第1の実施形態と同様に開口(13)の口縁(14)に係止する。
次に、連結板(200) の両端の連結部(200A)(200A)の透孔(202) (202) とフランジ(36)(46)のネジ孔(38)(48)とを合わせて、該部分をビス(56)(56)で固定する。これにより、連結板(200) (200) とビス(56)(56)からなる結合手段によって、本体ケース(31)(41)が互いに連結された状態になる。その後、図3の想像線で示すように、各本体ケース(31)(41)の上端開放部を天板(32)(42)で覆うと、これら天板(32)(42)の外周垂下板(325) (425) が連結板(200) の逃げ部(200B)に侵入する。従って、天板(32)(42)の三辺がカウンタートップ(10)の開口(13)の口縁(14)に載置されたときに、残余の一辺(隣接する本体ケース(31)(41)相互の間隙に沿って延びる一辺)が連結板(200) に接触せず、これら天板(32)(42)と連結板(200) の干渉が回避できる。よって、天板(32)(42)の垂下板(325) (425) の前記三辺が安定して開口(13)の口縁(14)に載置される。
【0036】
このものでは、本体ケース(31)(41)を予め結合することなく、1個ずつ各別にカウンタートップ(10)の開口(13)に嵌め込むことができるので、該嵌め込み作業が簡便に行える利点がある。
[その他]
(1)上記実施の形態では、中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) を連結板(2) (2) (200) (200) とビス(27)(27)(56)(56)で連結したが、中能力ドロップインコンロ(3) または大能力ドロップインコンロ(4) の横に更に他の単位調理器具(例えば図6の右端に図示したフライヤ等)を上記と同様に連結板(2) (200) 等で連結して三個以上の単位調理器具を共通の開口(13)に落とし込み状態に装着することも可能である。
【0037】
(2)上記各実施の形態では、スペーサ(84)を用いて天板(32)(42)の間隙を埋めるようにしたが、連結板(2) (200) の長さを短くして天板(32)(42)を直接接触させることも可能である。
(3)又、図2の天板(32)(42)より幅広の天板(32)(42)を採用し、これら天板(32)(42)の境界部が直接的に接触するようにすれば、図1のピッチで中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) を配設する場合でも、上記スペーサ(84)を不要にすることができる。
【0038】
(4)長さが異なる複数の連結板(2) (200) を準備しておけば、中能力ドロップインコンロ(3) や大能力ドロップインコンロ(4) の間隔を種々に設定することができる。この場合は、中能力ドロップインコンロ(3) や大能力ドロップインコンロ(4) の間隔に応じて変化する天板(32)(42)の間隔に丁度はまり込むスペーサ(84)を使用する必要があることは言うまでもない。
【0039】
(5)上記第1の実施の形態では、連結板(2) の両端から上方に突出する差込片(21)(21)を本体ケース(31)(41)側の差込孔(37)(47)に挿入するようにしたが、これら差込片(21)や差込孔(37)(47)は必ずしも設ける必要はない。
(6)上記第1の実施の形態では、連結板(2) に形成された円形の透孔(22)(22)から挿入したビス(27)(27)を本体ケース(31)(41)のネジ孔(302) (402) に螺入する構成としたが、前記透孔(22)(22)に代え、前記連結板(2) の長手方向に延びる長孔を採用することも可能である。このようにすると、連結板(2) に形成された前記長孔に対してネジ孔(302) (402) を合わせる位置を変化させることによって本体ケース(31)(41)の間隔を任意に変えることができる。尚、本体ケース(31)(41)の間隔を変化させた場合は、大きさの異なる種々の天板(32)(42)やスペーサ(84)を適宜選択使用することによって該天板(32)(42)間に間隙が生じるのを防止する。
【0040】
これと同様に、第2の実施の形態に採用される連結板(200) に形成された透孔(202) (202) に代えて、該連結板(2) (200) の長手方向に延びる長孔を採用することも可能である。
(7)上記「(6)」とは逆に、上記ネジ孔(302) (402) の代わりに、本体ケース(31)(41)の並設方向に延びる長孔を本体ケース(31)(41)に形成し、連結板(2) に形成された透孔(22)(22)から前記長孔に挿通させたビス(27)(27)の先端に別途用意したナットを螺入し、これにより、連結板(2) と本体ケース(31)(41)を結合することも可能である。この場合も、上記「(6)」のものと同様に、同じ連結板(2) を使用して本体ケース(31)(41)の間隔を変化させることができる。
【0041】
この場合、前記ネジ孔(302) (402) だけでなく、更に、連結板(2) の透孔(22)(22)も上記長孔と同方向に延びる長孔にすることもできる。
この本体ケース(31)(41)側に長孔を形成する変形例は、上記第2の実施の形態においても採用することができる。即ち、本体ケース(31)(41)の並設方向に延びる長孔を本体ケース(31)(41)のフランジ(36)(46)に形成する。尚、この場合フランジ(36)(46)の幅は通常30mm程度であることから、あまり長い長孔を形成することができない。従って、該長孔は、前辺や後辺(カウンタートップ(10)の前後方向に位置する一対の辺)のフランジ(36)(46)に形成すれはよい。
【0042】
(8)第1の実施の形態の本体ケース(31)(41)の側板(301) (401) の夫々に透孔を形成する一方、連結板の上辺両端部から立設する結合手段たる逆J字状の係合片を形成し、これら逆J字状の係合片の夫々を上記各透孔に係合させてることによって上記連結板で本体ケース(31)(41)を連結することも可能である。
この変形例は、第2の実施の形態においても採用可能である。
【0043】
即ち、図5に示すように、本体ケース(31)(41)のフランジ(36)(46)に透孔(360) (460) を形成すると共に、連結板(200) の両端を下方に曲げて結合手段としての係合片(208) (209) を形成し、この係合片(208) (209) を各透孔(360) (460) に係合させることで連結板(200) で本体ケース(31)(41)を連結する。
(9)上記実施の形態では、スペーサ(84)の下面から垂下する垂下板(85)(80)をビス(28)(88)で連結板(2) (200) に固定したが、前記垂下板(85)(80)の外向き面に逆J字状の係合板をスポット溶接する一方、連結板(2) (200) に透孔を形成し、該透孔に上記逆J字状の係合板の先端部を係合させることによって前記スペーサ(84)を連結板(2) (200) に固定することもできる。この場合、上記逆J字状の係合板が、スペーサ(84)を連結板に固定する為の既述固定具に対応する。
【0044】
(10)第2の実施の形態では、本体ケース(31)(41)のフランジ(36)(46)に連結板(200) を結合したが、連結板(200) の両端を下方に折り曲げて結合手段としての折曲片を形成し、これら折曲片を隣接する本体ケース(31)(41)の隣接する側の側板(本体ケース(31)(41)相互の間隙を隔てて対向する一対の側板)の内側面にビスで固定することも可能である。又、連結板(200) と本体ケース(31)(41)を前記ビスで固定する代わりに、図4の想像線で示す如く本体ケース(31)(41)の前記側板を部分的に内側に切り起こして形成したスリット(100) (101) に上記連結板(200) の両端の前記折曲片を差し込み、これにより、本体ケース(31)(41)を相互に連結することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) を取付けたカウンタートップ(10)の上面の斜視図
【図2】第1の実施の形態に係る図1の分解斜視図
【図3】第1の実施の形態に係る中能力ドロップインコンロ(3) と大能力ドロップインコンロ(4) の連結部の断面図
【図4】第2の実施の形態を説明する要部の斜視図
【図5】第2の実施の形態に於ける連結板(200) の変形例の説明図
【図6】従来例の説明図
【図7】従来例の説明図
【符号の説明】
(10)・・・カウンタートップ
(13)・・・開口
(17)・・・単位調理器具
(31)(41)・・・本体ケース
Claims (5)
- システムキッチンのカウンタートップ(10)に形成された単一の矩形状の開口(13)に落とし込み状態に装着される複数の本体ケースと、
各本体ケースの少なくとも上端開放部周縁を各別に覆う態様で前記カウンタートップ(10)上に載置される複数の被覆体と、
隣接する前記本体ケース相互を連結固定する連結手段を具備し、
前記連結手段は、両端部が、隣接する前記本体ケースの側板に各別に重ねられる連結板と、該連結板と各本体ケースの側板の夫々の重なり部分を結合する結合手段で構成されている組合せ式調理器具。 - 前記各本体ケースの上端から外方に突出するフランジの基端部には差込孔が開設されていると共に、
前記連結板には、前記差込孔に下方から挿入される差込片が設けられており、
前記差込孔に前記差込片を挿入したときには前記本体ケースの側板と、前記連結板の結合部分が一致する請求項1の組合せ式調理器具。 - システムキッチンのカウンタートップ(10)に形成された単一の矩形状の開口(13)に落とし込み状態に装着される複数の本体ケースと、
各本体ケースの少なくとも上端開放部周縁を各別に覆う態様で前記カウンタートップ(10)上に載置される複数の被覆体と、
隣接する前記本体ケース相互を連結固定する連結手段を具備し、
前記連結手段は、両端部が、隣接する前記本体ケースの上端から外方に突出するフランジに達する連結板と、前記連結板と前記各フランジとを結合する結合手段で構成されている組合せ式調理器具。 - 上記連結手段には、前記隣接する被覆体の相互間に密に挿入されるスペーサが固定手段で取付けられる請求項1から請求項3の何れかに記載の組合せ式調理器具。
- システムキッチンのカウンタートップ(10)に形成された単一の矩形状の開口(13)に落とし込み状態に装着される複数の本体ケースと、
各本体ケースの少なくとも上端開放部周縁を各別に覆う態様で前記カウンタートップ(10)上に載置される複数の被覆体と、
隣接する前記本体ケース相互を連結固定する連結手段を具備し、
上記連結手段には、前記隣接する被覆体の相互間に密に挿入されるスペーサが固定手段で取付けられる組合せ式調理器具。
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