JP3685155B2 - 電子帳票処理システム、電子帳票処理プログラム、及びそのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子帳票処理システム、電子帳票処理プログラム、及びそのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開2001−125997号公報に示されるように、電子的に作成した文書を回覧し、上記文書を回覧された者に上記文書の承認の可否等を求めることを、コンピューターネットワークを介して行なうシステム、いわゆるワークフローシステムが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、企業では、帳票用紙を回覧等することにより行なっていた帳票業務の効率化とペーパーレス化とを図るため、電子帳票を上述のワークフローを用いて回覧等するシステムが、急速に導入されつつある。電子帳票とは、例えば出張の申請等を行なう場合は出張用の電子帳票テンプレートを呼び出し、これに起案者が所定事項を入力して完成された申請書のことである。
【0004】
また、ワークフローとは、企業などにおいて、様々な事務処理、意志決定するうえで、帳票、書類などを回覧、決裁するシステムをネットワーク上で実現するものである。
【0005】
企業には、知的財産部、営業部等の複数の部門が存在する。そして、各部門ごとに、必要とされる帳票フォーマットは異なる。帳票フォーマットとは、電子帳票テンプレートの項目の構成である。例えば、知的財産部では、電子帳票中に「特許」、「審査請求」等の項目が必要となる場合があるが、営業部等ではそれらは不必要であろう。一方、営業部では、「営業費用」、「営業人数」等の項目が必要であるが、知的財産部ではそれらは不必要であろう。また、各部門はそれぞれ特有の業務形態を有するため、各部門が必要とする承認ルートのプログラムも相違する。承認ルートのプログラムとは電子帳票の回覧、決裁をするシステムをネットワーク上で実現するものである。承認ルートとは、電子帳票の回覧ルートである。したがって、汎用的なワークフローシステムをそのまま利用することはできず、各部門は独自に、帳票フォーマット及び承認ルートのプログラムを作成しなければならない。また、各部門の業務形態は多岐に亘っているため、各部門は多数の電子帳票テンプレートを準備する必要がある。電子帳票テンプレートとは、帳票フォーマットと承認ルートとを含んでいるものである。
【0006】
しかし、承認ルートのプログラムの作成にはITについての高度な知識が必要であるため、ITに長けた情報システム部等以外の他部門においては、帳票フォーマット及び承認ルートのプログラムの作成を一から行なうことは非常に困難である。
【0007】
また、帳票フォーマット及び承認ルートのプログラムの作成を外部のIT関連企業等に外注することも考えられる。しかし、IT関連企業等は上記作成に欠くことのできない発注元の企業の業務内容を把握していないため、まずその業務内容の理解に努めなければならない。その結果、IT関連企業等は上記作成に長時間を要する。
【0008】
以上のように、情報システム部門やIT関連企業では電子帳票テンプレートを作成するのに必要な高度な専門知識を有しているものの、各部門の業務形態についての情報に疎いため、該部門の業務形態に合致した電子帳票テンプレートを作成することが困難であった。また、全部門の電子帳票テンプレートを作成するには膨大な業務量が必要となり、その業務を全て情報システム部門やIT関連企業に委ねることは無理があった。
【0009】
また、各部門において使用する電子帳票テンプレートを該部門で作成する場合、各部門は業務形態の情報を豊富に有するものの、承認ルートを作成するために必要な知識を持たないため、業務形態に合致した電子帳票テンプレートを作成することが困難であった。
【0010】
そこで、発明者たちは、上記問題点を考察し、以下の見解を得た。すなわち、電子帳票テンプレートの作成段階において、各部門の業務形態についての情報が必要とされるのは帳票フォーマットであり、この部分はITに関する専門知識を持たない者でも作成することができる。一方、承認ルートのプログラムの作成には、ITに関する高度な専門知識が必要とされる。しかし、様々なバリエーションが考えられる帳票フォーマットと異なり、承認ルートのパターンは限られている。
【0011】
そこで、各部門で使用する電子帳票テンプレートを該部門に所属する作成者が作成する際、作成者に帳票フォーマットを自由に規定させるとともに、承認ルートのプログラムの作成に関しては作成者の負担を軽減するべく、何らかの方法で支援するのが好適ではないかという結論に至った。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザーが電子帳票テンプレートを作成する場合に、承認ルートのプログラムに関する高度な専門知識を持たないユーザーでも、電子帳票テンプレートの作成を容易に行なうことができる技術を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、申請事項を入力する申請部と、該申請事項について承認を受けるべき承認者を指定する宛先部とを有した電子帳票を用いた起案者による申請と、宛先部に指定された承認者による当該申請事項の認否確認処理とを、コンピュータネットワークを介して行なう電子帳票処理システムにおいて、
該電子帳票処理システムは、定型フォーマットとしての電子帳票テンプレートの作成を、端末からの要求に応じて支援するテンプレート作成支援手段と、作成した電子帳票テンプレートを電子帳票の作成時に起案者が呼び出すことができるように記憶するテンプレート記憶手段とを備え、
上記電子帳票テンプレートは、上記申請事項を入力し得る複数の項目欄を有した申請部分の定型フォーマットとして構成された申請部と、上記承認者を指定し得る空欄になった承認者欄を有した宛先部分の定型フォーマットとして構成された宛先部とを備え、該項目欄に申請事項が入力され該承認者欄に承認者が指定されることで、その承認者に対して上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させる電子帳票となるものであり、
該テンプレート作成支援手段は、申請部作成支援手段と宛先部作成支援手段とを備え、該申請部作成支援手段によって構築された申請部と該宛先部作成支援手段によって構築された宛先部とを有する当該電子帳票テンプレートを作成するものであり、
該申請部作成支援手段は、上記電子帳票テンプレートの作成者に、上記電子帳票テンプレートの申請部に関する項目欄を上記端末を通じて個別に定義させることで申請部を構築するものであり、
該宛先部作成支援手段は、
予め記憶手段に記憶され、上記申請事項の認否確認を求めていく承認者のパターンとして相異なるように複数設定された承認パターンと、
上記複数の承認パターンを読み出して上記端末に表示するとともに、上記電子帳票テンプレートの作成者に、表示した複数の承認パターンの中から上記端末を通じて特定の承認パターンを選択させる承認パターン選択手段と、
予め記憶手段に記憶され、該承認パターン選択手段によって選択された承認パターンに対応させて、上記承認者が指定される承認者欄と、該承認者欄に指定された承認者に対して当該電子帳票について上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させるプログラムとを構築する宛先部構築手段とを有することを特徴とする。
【0014】
従って、各部門で申請部の様式(換言すれば帳票フォーマット)及び承認パターンが異なる各種の電子帳票テンプレートを、システムエンジニアが個々に対応することなく、自部門で簡単に構築することができるようになる。すなわち、各部門のテンプレート作成者は、その電子帳票に適した承認パターンを選択すれば、承認者が指定される承認者欄と、該承認者欄に指定された承認者から承認を得る承認機能(承認者に対して当該電子帳票について上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させるプログラム)が自動的に設定されるから、実質的には自己の有する業務形態に関する知識に基づいて申請部の編集をするだけで当該テンプレートを作成することができ、その作成にITに関する高度の専門知識を必要としなくなる。
【0015】
請求項2に係る発明は、請求項1において、
上記電子帳票によって承認を受けるべき部門の数に応じて複数の承認パターンが記憶されていることを特徴とする。
【0016】
すなわち、申請事項について、1つの部門だけの承認が必要であれば、電子帳票はその部門の1又は2以上の承認者の認否が得られるように回覧されて結果が起案者に連絡されるようにすればよく、2以上の部門での承認が必要である場合は、電子帳票は例えば1つの部門での回覧が終了した後に他の部門に回覧されて結果が起案者に連絡されるようにすればよい。このように、承認パターンは、承認を受けるべき部門数によってある程度定まったものになる。そこで、本発明では、承認を受けるべき部門の数に応じて異なる複数の承認パターンを準備するようにしたものであり、これにより、多種類のプログラムを準備する必要がなくなる。
【0017】
請求項3に係る発明は、請求項2において、
複数の承認者に対して一人ずつ順番に申請事項の認否の確認を求めていく直列的承認パターンと、複数の承認者に対して同時並列的に上記申請事項の認否の確認を求めていく並列的承認パターンとが記憶されていることを特徴とする。
【0018】
すなわち、申請事項に関して複数の承認者による承認が必要であるときでも、その複数の承認者に対して所定の順序で承認されていく必要があるケースと、順序を問わないケースとが考えられる。これは、1つの部門内で複数の承認者の承認が必要な場合に限られず、複数の部門で承認が必要な場合においても、複数の部門に対して所定の順序で承認されていく必要があるケースと、その順序を問わないケースとがある。そこで、本発明では、直列的承認パターンと並列的承認パターンとを準備するようにしたものである。
【0019】
請求項4に係る発明は、請求項1において、
上記電子帳票テンプレートの宛先部には、当該申請事項について、最後に承認を受ける最終承認者を指定する最終承認者欄と、最終承認者に至るまでに順次承認を受ける事前承認者を指定する1又は2以上の事前承認者欄とが設けられ、
上記プログラムは、上記1又は2以上の事前承認者欄のいずれかに事前承認者の指定がないときは次に指定がある承認者欄の承認者に当該申請事項の認否の確認処理を行なうように設定されていることを特徴とする。
【0020】
すなわち、承認者数に応じてそれぞれ承認パターンを準備すると、パターン数が多くなり、それだけ承認ルートのプログラムも多数準備する必要を生ずるが、本発明によれば、例えば事前承認者欄の数を余分目に設けておくことにより、承認パターン数が増大することを防止することができる。
【0021】
請求項5に係る発明は、請求項1において、
上記宛先部の作成支援手段は、上記電子帳票テンプレートの各承認者欄に特定の承認者を指定することを規制することを特徴とする。
【0022】
すなわち、上記テンプレートは、これを利用して電子帳票を作成するものであり、予め特定の承認者を指定してしまうと、人事異動等によって承認者を変更する必要を生じたときに、テンプレート自体を変更する必要を生ずる。そこで、本発明では、テンプレートを作成する段階では承認者欄を設けるだけにして承認者を指定せず、このテンプレートを用いて電子帳票を作成する段階で承認者を指定させるようにしたものである。よって、承認者変更の必要を生じたときでもテンプレート自体を変更する必要がなく、従って、変更されたテンプレートの動作確認も不要になる。
【0023】
また、承認者のみが異なる複数の業務形態がある場合、起案者は同一のテンプレートを用いて電子帳票を作成することができ、各業務形態ごとにそれぞれ電子帳票テンプレートを用意する必要がなく、負担を軽減することができる。
【0024】
請求項6に係る発明は、請求項1において、
上記電子帳票テンプレートは、上記申請部及び宛先部の作成支援手段により、複数行からなる表として構成できるようになされ、表の各行が上記申請部の帳票項目欄及び上記宛先部の承認者欄として定義されることを特徴とする。
【0025】
従って、テンプレートが表になっているため、システム能力がなくてもテンプレートの定義付けを行なうことができ、また、帳票項目等のレイアウトに煩わされることなく、テンプレートを作成することができる。
【0026】
請求項7に係る発明は、請求項6において、
上記電子帳票テンプレートの申請部の各行に与えることができる書式が定義された2以上の帳票項目部材を記録した帳票項目部材記録手段を備え、
上記申請部の作成支援手段は、上記帳票項目部材記録手段から2以上の帳票項目部材を読出して上記端末に表示し、該端末を通じて選択された帳票項目部材の設定により上記電子帳票テンプレートの申請部を構築することを特徴とする。
【0027】
従って、予め準備された部品(帳票項目部材)を申請部の各行に組み込んでいくだけで、特別な知識を要さずに所望のテンプレートを簡単に作成することができるようになる。
【0028】
請求項8に係る発明は、請求項1において、
上記申請部の作成支援手段は、上記申請部を複数の行と複数の列とからなる表として構成するようになされ、且つ上記複数の行又は上記複数の列を合成して1つの帳票項目欄を定義することができるように構成されていることを特徴とする。
【0029】
従って、特別な知識を要さずに、帳票項目に応じた適宜の大きさの帳票項目欄を簡単に形成することができる。
【0030】
請求項9に係る発明は、請求項1において、
上記申請部の作成支援手段は、上記承認パターンの選択後に上記申請部の作成支援ができるように構成されていることを特徴とする。
【0031】
従って、申請部の設計が承認パターンの如何に左右される場合(例えば、承認者が多く、テンプレート上の申請部スペースが制限される場合)でも、選択された承認パターンに応じて申請部を設計することができる。また、承認ルートの選択という重要な工程を申請部の作成に先駆けて作成者に行なわせるため、作成者が承認ルートを誤って選択する可能性は低くなる。
【0032】
請求項10に係る発明は、申請事項を入力する申請部と、該申請事項について承認を受けるべき承認者を指定する宛先部とを有した電子帳票を用いた起案者による申請と、宛先部に指定された承認者による当該申請事項の認否確認処理とを、コンピュータネットワークを介して行なう電子帳票処理システムにおいて、定型フォーマットとしての電子帳票テンプレートを端末からの要求に応じて作成させるとともに、作成した電子帳票テンプレートを電子帳票の作成時に起案者が呼び出すことができるように記憶するテンプレート作成支援のための電子帳票処理プログラムであって、
上記電子帳票テンプレートは、上記申請事項を入力し得る複数の項目欄を有した申請部分の定型フォーマットとして構成された申請部と、上記承認者を指定し得る空欄になった 承認者欄を有した宛先部分の定型フォーマットとして構成された宛先部とを備え、該項目欄に申請事項が入力され該承認者欄に承認者が指定されることで、その承認者に対して上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させる電子帳票となるものであり、
コンピュータを、
上記電子帳票テンプレートの作成要求を受け付ける入力手段、
上記申請事項の認否確認を求めていく承認者のパターンとして相異なるように複数設定された承認パターンが予め記憶されている記憶手段、
上記複数の承認パターンを読み出して上記端末に表示するとともに、上記電子帳票テンプレートの作成者に、表示した複数の承認パターンの中から上記端末を通じて特定の承認パターンを選択させる承認パターン選択手段、
上記承認パターン選択手段によって選択された承認パターンに対応させて、上記承認者が指定される承認者欄と、該承認者欄に指定された承認者に対して当該電子帳票について上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させるプログラムとを構築する宛先部構築手段が予め記憶されている記憶手段、
及び
上記電子帳票テンプレートの作成者に、上記電子帳票テンプレートの申請部に関する項目欄を上記端末を通じて個別に定義させることで上記申請部を構築する手段を有し、
上記宛先部構築手段によって構築された宛先部と上記申請部の構築手段によって構築された申請部とを有する当該電子帳票テンプレートを作成するテンプレート作成支援手段、並びに
作成された電子帳票テンプレートを起案者が呼び出すことができるように記憶するテンプレート記憶手段、
として機能させることを特徴とする。
【0033】
請求項11に係る発明は、申請事項を入力する申請部と、該申請事項について承認を受けるべき承認者を指定する宛先部とを有した電子帳票を用いた起案者による申請と、宛先部に指定された承認者による当該申請事項の認否確認処理とを、コンピュータネットワークを介して行なう電子帳票処理システムにおいて、定型フォーマットとしての電子帳票テンプレートを端末からの要求に応じて作成させるとともに、作成した電子帳票テンプレートを電子帳票の作成時に起案者が呼び出すことができるように記憶するテンプレート作成支援のための電子帳票処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
上記電子帳票テンプレートは、上記申請事項を入力し得る複数の項目欄を有した申請部分の定型フォーマットとして構成された申請部と、上記承認者を指定し得る空欄になった承認者欄を有した宛先部分の定型フォーマットとして構成された宛先部とを備え、該項目欄に申請事項が入力され該承認者欄に承認者が指定されることで、その承認者に対して上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させる電子帳票となるものであり、
コンピュータを、
上記電子帳票テンプレートの作成要求を受け付ける入力手段、
上記申請事項の認否確認を求めていく承認者のパターンとして相異なるように複数設定された承認パターンが予め記憶されている記憶手段、
上記複数の承認パターンを読み出して上記端末に表示するとともに、上記電子帳票テンプレートの作成者に、表示した複数の承認パターンの中から上記端末を通じて特定の承認パターンを選択させる承認パターン選択手段、
上記承認パターン選択手段によって選択された承認パターンに対応させて、上記承認者が指定される承認者欄と、該承認者欄に指定された承認者に対して当該電子帳票について上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させるプログラムとを構築する宛先部構築手段が予め記憶されている記憶手段、
及び
上記電子帳票テンプレートの作成者に、上記電子帳票テンプレートの申請部に関する項目欄を上記端末を通じて個別に定義させることで上記申請部を構築する手段を有し、
上記宛先部構築手段によって構築された宛先部と上記申請部の構築手段によって構築された申請部とを有する当該電子帳票テンプレートを作成するテンプレート作成支援手段、並びに
作成された電子帳票テンプレートを起案者が呼び出すことができるように記憶するテンプレート記憶手段、
として機能させるための電子帳票処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であることを特徴とする。
【0034】
従って、請求項10及び請求項11の各電子帳票処理プログラムによれば、請求項1に係る電子帳票処理システムを実現することができ、各部門で申請部の様式及び承認パターンが異なる各種の電子帳票用テンプレートを、特別な知識を要さずに自部門で簡単に構築することができるようになる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、承認を受けるため申請事項を入力する申請部と、申請事項について承認を受けるべき承認者を指定する宛先部とを有する電子帳票テンプレートの作成のために、電子帳票テンプレートの作成者に、上記電子帳票テンプレートの申請部に関する項目欄を端末を通じて個別に定義させることで上記申請部を構築する手段と、予め記憶手段に記憶され上記申請事項の認否確認を求めていく承認者のパターンとして相異なるように複数設定された承認パターンと、この複数の承認パターンを読み出して上記端末に表示するとともに、上記電子帳票テンプレートの作成者に、表示した複数の承認パターンの中から上記端末を通じて特定の承認パターンを選択させる承認パターン選択手段と、この承認パターン選択手段によって選択された承認パターンに対応させて、上記承認者が指定される承認者欄と、該承認者欄に指定された承認者に対して当該電子帳票についてコンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させるプログラムとを構築する宛先部構築手段とを設けたから、各部門で申請部の様式及び承認パターンが異なる各種の電子帳票テンプレートを、ITに関する特別な知識を要さずに、簡単に構築することができるようになる。
【0036】
【発明の実施の形態】
まず、電子帳票のワークフロー処理を実行するワークフローシステムについて説明する。
【0037】
図1は、電子帳票のワークフロー処理を実行するワークフローシステムの構成を示す概略図である。
【0038】
ワークフローシステムはサーバーに登録され、サーバーはメモリと起案者の使用する起案者端末と承認者の使用する承認者端末とネットワークを介してつながっている。ここで、サーバーは電子帳票のワークフロー処理を実行する部門である。メモリは電子帳票テンプレートを記憶している部門である。ここで、電子帳票テンプレートとは電子帳票の雛型であり、帳票フォーマットと電子帳票の承認ルートとを含んでいる。帳票フォーマットとは電子帳票テンプレートの項目である。起案者はメモリに記憶された電子帳票テンプレートを用いて電子帳票の作成を行なう者である。承認者は電子帳票の承認(電子帳票による申請事項に対する承認のこと。以下、同じ。)の可否を行なう者である。
【0039】
以下、電子帳票のワークフロー処理の流れを説明する。
【0040】
まず、起案者は、サーバーによって提示された電子帳票テンプレートから業務形態に適した電子帳票テンプレートを1つ選択する。次に、起案者は選択した電子帳票テンプレートに所定のデータを入力し、電子帳票を作成する。そして、作成完了後、起案者は所定の操作を行なうことにより電子帳票の承認申請を行ない、これにより、サーバーは電子帳票をワークフロー上で作動させる。
【0041】
次に、サーバーは、起案者によって指定された承認者の承認者端末に、電子帳票の承認の可否を行なうことを依頼する電子メールを送信する。電子メールを受け取った承認者は電子帳票を閲覧し、承認あるいは否認のいずれかを行なう。承認者による承認結果はサーバーに送信され、サーバーは承認結果に応じて電子帳票のステータスを変更する。ここで、ステータスとは、承認者によって審査済み、あるいは、承認者による承認待ち状態等の情報のことをいう。その後、サーバーは承認結果を起案者端末に電子メールで送信する。
【0042】
本実施形態では、図2に示すように、システムはサーバー4の管理を行なうサーバー処理部門の端末2、サーバー4、後述の複数のビジネスプロセス(以下、BPともいう)と後述の帳票編集画面とを記憶しているサーバー内のメモリ6、テストサーバー8及びテストサーバー内のメモリ10を備え、これらは、後述の起案部門の端末27,29,31、社内のシステム管理を行なうIT部門の端末33,35,37、及び処理部門の端末38等とネットワークを介してつながっている。端末はコンピューターで構成されている。ただし、システムの構成等は任意である。また、サーバー4とテストサーバー8とサーバー内のメモリ6とテストサーバー内のメモリ10とがホストコンピューターを構成している。
【0043】
本実施形態において、上記ホストコンピューターを電子帳票テンプレートの作成、電子帳票の作成及び電子帳票の承認を支援するように機能させるプログラムは、
上記ホストコンピューターを、上記ホストコンピューターにネットワークを介して接続された1又は2以上の端末を、電子帳票のテンプレートを作成する作成者により使用される作成者端末、電子帳票の起案者により使用される起案者端末、及び電子帳票の承認者により使用される承認者端末として機能させる端末機能手段と、申請部の帳票フォーマットを含む電子帳票テンプレートの作成に際して、作成者による帳票フォーマットの作成を作成者端末を通じて支援するテンプレート作成支援手段と、作成者によって作成された電子帳票テンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と、上記電子帳票テンプレートを起案者端末に表示し、起案者による上記電子帳票テンプレートに基づく電子帳票の作成を起案者端末を通じて支援する電子帳票作成支援手段と、起案者によって作成された電子帳票を承認者端末に表示し、承認者端末を通じて承認の可否情報を取得する承認手段と、上記可否情報を起案者端末に表示する承認結果表示手段と、
して機能させるものである。
【0044】
なお、ネットワークの種類は特に限定されず、インターネット、イントラネット等であってもよい。
【0045】
テンプレート作成支援手段は、作成者端末に電子帳票テンプレートのプレビュー画面を表示するように構成され、上記プレビュー画面には、選択された電子帳票の承認ルートと帳票フォーマットとが同時に表示される。
【0046】
ここで、帳票フォーマットの作成後、作成者が電子帳票テンプレートの内容を確認する際、電子帳票の承認ルートを選択してから時間が経っているため、どの電子帳票の承認ルートを選択したかを作成者自身が忘れてしまっている可能性がある。そこで、プレビュー画面に帳票フォーマットとともに選択された電子帳票の承認ルートを表示することにより、作成者はたとえ選択した電子帳票の承認ルートを忘れていたとしても思い出すことができる。
【0047】
電子帳票作成支援手段は、電子帳票の承認ルートを構成する承認者の名前が入力される承認者枠を起案者端末に表示し、承認手段が、起案者によって上記承認者枠に入力された承認者の承認者端末に電子帳票を表示し、承認者端末を通じて上記承認者の承認の可否情報を取得する。
【0048】
ホストコンピューターには、電子帳票テンプレートの帳票項目と上記帳票項目の内容を定義する帳票項目部材とが記憶されたメモリ(帳票項目部材記録手段を構成している。)が設けられ、テンプレート作成支援手段が、上記メモリに記憶された帳票項目を有するテンプレート作成画面と、上記メモリに記憶された帳票項目部材を有する帳票項目選択画面とを作成者端末に表示し、上記テンプレート作成画面において作成者端末を通じて作成者により指定された帳票項目に、上記帳票項目選択画面において作成者端末を通じて作成者により任意に選択された帳票項目部材を設定するものである。帳票項目部材の少なくとも1つは、ファイルの添付可能なファイル添付部材を含んでいる。
【0049】
また、テンプレート作成支援手段は、複数の領域に区分されたテンプレート作成画面を複数の領域が認識可能な状態で作成者端末に表示し、上記テンプレート作成画面において、作成者端末を通じて作成者が指定した領域の項目内容を任意に決定する。
【0050】
テンプレート作成支援手段は、作成者端末を通じて作成者に1または2以上の起案者を指定させ、電子帳票作成支援手段は、作成者に指定された起案者の起案者端末にのみ電子帳票テンプレートを表示する。
【0051】
図3は、本発明に係るシステムを用いて、電子帳票テンプレートの作成を行なう場合の作業の流れを示すフローチャートである。
【0052】
ステップS1において、ユーザー(詳しくは、電子帳票テンプレートの作成者)はまず、これから電子帳票テンプレートを作成しようとする対象業務がワークフローによって業務処理を行なうことに向いているか否かの判断を行なう。そして、対象業務がワークフローによって処理することに向いていると判断した場合、ユーザーはステップS2へと移行する。
【0053】
ステップS2において、システムはユーザーに、上記メモリ6から複数のビジネスプロセス(以下、BPという)を読み出して作成者の端末に提示し、ユーザーはその中から対象業務に適応した1つのBPを選択する。つまり、システムはユーザーに、対象業務に最も適したBPを選択することを要求するものであり、システムの当該機能が承認パターン選択手段を構成している。ここで、BPとは、本システムによって作成された電子帳票テンプレートを業務処理に使用できる環境に移行させた際、該電子帳票テンプレートを元に作成された電子帳票の承認順序を含む承認ルートを規定したもの、換言すれば、承認パターン及び対応する認否確認処理実行のためのプログラムを規定したものである。なお、システムは予め複数のBPを記憶している。そして、システムはユーザーによって選択されたBP(電子帳票の承認ルート)を記憶する。すなわち、システムは後述する宛先欄及び対応する上記プログラムを当該電子帳票テンプレートに設定するものであり、当該機能は宛先部構築手段を構成している。
【0054】
次に、ステップS3において、ユーザーはシステムの支援を受けながら帳票フォーマットを作成する。言い換えると、ステップS3においてシステムはユーザーに帳票フォーマットを作成することを要求する。ここで、帳票フォーマットとは、電子帳票テンプレートの項目である。
【0055】
具体的には、システムは、複数の帳票項目と複数の帳票項目部材(帳票項目と帳票項目部材の詳細は後述する)とをユーザーに提示し、ユーザーによって指定された帳票項目を、ユーザーによって指定された帳票項目部材によって項目定義を行なう。そして、システムは、項目定義が行なわれた帳票項目(帳票フォーマット)を記憶する。
【0056】
次に、ステップS4において、システムは、選択されたBPと帳票フォーマットとを有するとともに承認待ちの電子帳票テンプレートを承認者に提示し、承認者は該電子帳票テンプレートの承認の可否を行なう。そして、システムは承認の可否についての情報を取得する。なお、ステップS4は、電子帳票テンプレートの承認の可否を行なうために作成された電子帳票テンプレートに予め規定されたBPによって承認処理業務を行なっている。
【0057】
ステップS5において、承認者によって電子帳票テンプレートが承認された場合、処理者は電子帳票テンプレートをテストテンプレートとしてテストサーバーに仮登録する。
【0058】
次に、ステップS6において、システムは、テストサーバーに仮登録されたテストテンプレートをユーザーに提示する。ユーザーは仮登録されたテストテンプレートがワークフロー上で適切に作動するかをテストする。そして、ユーザーがテスト結果に及第点を与えた場合、システムは、ユーザーのテスト結果に対する承認についての情報を取得するとともに、ステップS7へと移行する。
【0059】
ステップS7において、システムは、ユーザーによって及第点が与えられた電子帳票テンプレートを承認者に提示する。承認者は及第点が与えられた電子帳票テンプレートの承認の可否を行なう。そして、システムは承認の可否についての情報を取得する。
【0060】
ステップS8において、システムは作成された電子帳票テンプレートを該電子帳票テンプレートを用いて電子帳票を作成できる状態にして、ユーザーの利用に供する。こうして、電子帳票を作成する起案者は作成された電子帳票テンプレートを用いて業務処理を行なうことが可能となる。
【0061】
なお、ステップS2及びステップS3はテンプレート作成支援手段(宛先部の作成支援手段及び申請部の作成支援手段)を構成している。
【0062】
次に、本システムによって作成された電子帳票テンプレートを用いて業務処理を行なう場合の流れを以下に示す。
【0063】
承認申請を行なう起案者がコンピューター(起案者端末)を起動させる。そして、起案者がワークフローシステムを起動させると、ディスプレイには登録された電子帳票テンプレートのリストが表示される。ここで、電子帳票テンプレートのリストには、起案者のみが必要とする電子帳票テンプレートが一覧表示される。起案者はリストの中から対象業務に適した電子帳票テンプレートを選択する。すると、ディスプレイにはその電子帳票テンプレートが表示される。起案者は電子帳票テンプレートの各項目に所定のデータを入力するとともに電子帳票の承認者を設定することにより、電子帳票を作成する(電子帳票作成支援手段)。その後、システムは、起案者によって設定された承認者の承認者端末に、電子帳票の承認の可否を依頼する電子メールを送信する。電子メールを受け取った承認者は、該電子帳票の承認の可否を行なう(承認手段)。システムは承認者による承認結果を記憶するとともに、起案者端末に承認結果を表示する(承認結果表示手段)。
【0064】
以下、本システムによって電子帳票テンプレートの作成、電子帳票の作成及び電子帳票の承認を行なうプロセスの実施例を詳細に説明する。
【0065】
作成者としての起案部門の起案者は、コンピューター(起案者端末)27を起動する。ここで、起案部門の起案者とは、電子帳票テンプレートを作成する者である(以下、起案者という)。そして、起案者は社内ネットワークとしてのイントラネットにアクセスし、それにより、コンピューター27のディスプレイにはイントラネットのトップページが表示される。なお、コンピューター27が作成者端末を構成しているが、コンピューター27は作成者端末を構成すると同時に起案者端末も構成してもよい。言い換えれば、起案者と上述の承認申請を行なう起案者が同一であってもよい。
【0066】
次に、起案者はコンピューター27のキーボードやマウスを使ってユーザーIDとパスワードを入力し、それから、トップページ内に一覧表示された項目の中から「ワークフロー」という項目を選択することにより、ワークフローページにログインする。すると、ディスプレイには既に登録された電子帳票テンプレートが一覧表示されたリストが表示される。起案者はリストの中から、所定の電子帳票テンプレートを選択する。そうすると、ディスプレイには図4に示す設定画面が表示される。
【0067】
以下、ステップS2〜ステップS8とに区分して説明する。
【0068】
(1) ステップS2
本設定画面は、システムが起案者に所定事項の入力等を要求する画面である。起案者は帳票名設定欄1に帳票名を入力するとともに、ビジネスプロセス設定欄3のプルダウンリストから1つのBPを選択する。
【0069】
本実施形態では、システムは、図5に示すように、BPとしてパターン1、パターン2及びパターン3を記憶している。パターン1は、起案者の所属する起案部門の中で承認が行なわれるパターンである。パターン2は、起案部門だけでなく処理部門における承認をも必要とするパターンである。パターン3は、起案部門における承認の後に、受付部門及び処理部門における承認を必要とするパターンである。
【0070】
起案部門は起案者、審査者(事前承認者のこと。以下、同じ。)及び承認者(換言すれば、当該部門の最終承認者。以下、同じ。)によって、処理部門は担当者、審査者及び承認者によって、受付部門は担当者、審査者及び承認者によって構成されている。例えば、起案者がパターン1を採用した場合、本システムによって作成された電子帳票を用いて承認申請を行なう際、電子帳票は起案部門の起案者、起案部門の審査者、起案部門の承認者の順に流れ、最後に起案部門の起案者に戻ってくることになる。ただし、起案部門の承認を担当する者は、本システムによって作成された電子帳票テンプレートにデータを入力することにより電子帳票を作成する際に決定される。なお、BPの総数、各BPを構成する承認部門の数、承認部門の構成者数等は任意である。また、以上のような直列的な承認ルートのパターンに限らず、電子帳票が一つの部門内で起案者から複数の審査者に同時並列的に流れて最終承認者に至る並列的承認ルートのパターン、或いは電子帳票が一つの部門から複数の部門に同時並列的に流れる並列的ルートの承認パターンを設定しておくことができる。
【0071】
本例では、起案者はプルダウンリストからパターン3を選択することとする。したがって、ここでは、承認ルートはパターン3によって構成されている。なお、本実施形態では、複数のBPから1つのBPを選択させているが、例えば、パターン1が起案部門によって構成され、パターン2が処理部門によって構成されている場合、パターン1とパターン2とを選択することも可能である。このとき、電子帳票は起案部門、処理部門の順に流れていく。
【0072】
設定画面にデータ入力後、起案者が作成ボタンをクリックすると、システムは、図6に示す作成画面を表示する。なお、本作成画面は、システムにすでに登録された電子帳票テンプレートである。
【0073】
作成画面は、帳票名称欄5、申請部門欄7、申請者欄9、E−mail欄11、件名欄13、テスト系登録希望日欄15、起案部門欄17、審査部門欄19、処理部門欄21、コメント欄23、申請ボタン25、雛型保存ボタン等によって構成されている。
【0074】
システムは作成画面において、起案者に以下に示すデータを入力することを要求する。言い換えると、起案者は作成画面に従ってデータを入力していく。
【0075】
帳票名称欄5には、設定画面において設定した帳票名が自動的に表示される。ただし、本作成画面において起案者が帳票名の変更を行なうことも可能である。
【0076】
申請部門欄7には、システムが記憶している起案者の起案者情報に基づいて起案者の所属部門が自動的に表示される。なお、起案者が所属選択ボタンをクリックした場合、起案者による申請部門の内容の変更も可能である。
【0077】
申請者欄9には、起案者名が自動的に表示される。
【0078】
E−mail欄11には、起案者の半角英字で構成されたメールアドレスが自動的に表示される。ただし、起案者によるメールアドレスの変更も可能である。
【0079】
件名欄13には、起案者によって日本語の件名が入力される。
【0080】
テスト系登録希望日欄15には、起案者が電子帳票テンプレートのテストサーバーへの仮登録を希望する日を入力する。
【0081】
起案部門欄17は、起案者欄26、審査者欄28及び承認者欄30によって構成されている。起案者欄26には、起案者名が自動的に表示される。審査者欄28には、起案者により審査者名が入力される。審査者には審査を行なうのに適した人物が選定され、通常は起案部門に所属する起案者の上司等が選ばれる。承認者欄30には、起案者により承認者名が入力される。承認者は、起案部門に所属する起案者の上司等である。
【0082】
審査部門欄19は担当者欄32、審査者欄34及び承認者欄36によって構成されている。担当者欄32には、審査部門における担当者の名前が入力される。担当者の選定及び担当者名の入力は、起案者によって行なわれる。通常、このような担当者としては、起案部門から事前に相談を受けたメンバー等が選定される。なお、審査部門の審査者と審査部門の承認者とは審査部門の担当者によって選定されるので、システムはこの時点で、起案者に審査者欄34及び承認者欄36に入力することを要求しない。なお、本例では、審査部門として、後述のIT部門が採用されている。
【0083】
処理部門欄21には、処理部門が自動的に表示される。
【0084】
なお、起案部門欄17、審査部門欄19及び処理部門欄21は、設定画面に規定されたBPの承認順序を示している。また、起案部門欄17、審査部門欄19及び処理部門欄21は、テンプレートの承認ルートを構成している。
【0085】
コメント欄23には、電子帳票テンプレートの内容の確認を求める際、起案部門の審査者等に伝えたい特記事項等が起案者によって入力される。ただし、コメント欄23への入力は任意である。
【0086】
また、起案者が雛形保存ボタンをクリックすることにより、システムは作成画面で入力されたデータを記憶する。
【0087】
なお、テンプレート承認画面は作成画面によって構成されている。
【0088】
(2) ステップS3
次に、起案者が作成画面内の帳票編集ボタン39をクリックすることにより、システムは図7に示す帳票項目編集画面を表示する。本帳票編集画面は、システムが起案者に所定事項の入力を要求する画面である。なお、本帳票編集画面において、帳票フォーマットが作成される。
【0089】
帳票編集画面は、帳票項目レイアウト画面41、宛先編集ボタン43、帳票イメージ表示ボタン45、帳票設定保存ボタン46、閉じるボタン48等によって構成されている。帳票項目レイアウト画面41は、複数の領域に区分された帳票項目47を含んでいる。そして、80個の帳票項目47が40行×2列に並んだ表として構成されている。但し、複数の行を合成して1つの帳票項目として用いること、並びに左右に並ぶ2つの帳票項目を合成して1つの帳票項目として用いることは可能である。なお、本実施形態では帳票項目47の数は80個であるが、帳票項目47の数は任意である。帳票項目47は、編集ボタン49を有する。また、帳票編集画面がテンプレート作成画面を構成している。
【0090】
次に、起案者がいずれかの帳票項目47の編集ボタン49をクリックすると、システムは該帳票項目の項目編集画面51を表示する。そして、起案者は項目編集画面51の左側のリスト欄53から帳票項目47の帳票項目部材を選択し、それにより、システムは項目編集画面51の右側に帳票項目設定画面55を表示する。なお、リスト欄53が帳票項目選択画面を構成している。
【0091】
ここで、帳票項目設定画面55は、図8に示すように、少なくとも表示幅チェックボックス57、項目名欄59、必須・任意チェックボックス61及び入力制御欄63を有する。
【0092】
表示幅チェックボックス57では、起案者によって「1/2」あるいは「行全体」が選択され、それにより、システムは帳票項目47の右半分あるいは左半分、あるいは帳票項目47の全体を使用するかを決定する。項目名欄59には、起案者により、200字以内の帳票項目47の標題が入力される。必須・任意チェックボックス61では、起案者は「必須」あるいは「任意」を選択し、図9に示すように、起案者が「必須」を選択した場合にはシステムは後述の帳票イメージ表示画面において該帳票項目に「※」を、「任意」を選択した場合には「○」を表示する。なお、「※」が表示された帳票項目は、電子帳票作成段階において必ずデータを入力しなければならない項目であり、未入力時には電子帳票作成後に警告が発せられる。また、「○」が表示された帳票項目は任意にデータを入力する項目であり、未入力時にも警告が発せられることはない。入力制御欄63では、起案者がプルダウンリストから「起案部門」、「受付部門」、「処理部門」、あるいは「全て」のいずれかを選択する。そして、選択された部門において、本システムによって作成された電子帳票テンプレートにデータを入力することにより電子帳票を作成する際に、帳票項目に関するデータの入力、あるいは、データの変更が可能となる。なお、「全て」を選択した場合、承認申請を行なう起案者はいずれの部門でもデータの入力、あるいは、データの変更が可能となる。
【0093】
また、システムは、図7に示すように、リスト欄53内に書式が定義された帳票項目部材として「ファイル添付」、「処理期限日」、「部署情報」等を記憶している。ここで、帳票項目部材とは、帳票項目47の内容を決定付けるものである。なお、本例では、帳票項目部材として「ファイル添付」等を記憶しているが、帳票項目部材の数、帳票項目部材の内容等は任意である。
【0094】
例えば、「ファイル添付」で帳票項目47を構成すると、作成された電子帳票テンプレートは資料の添付が可能になる。そして、作成された電子帳票テンプレートにおいて、「ファイル添付」によって構成された帳票項目47に「ファイル添付」と記載されたアイコンが表示される。そして、承認申請を行なう起案者が「ファイル添付」アイコンを操作することにより、承認申請を行なう起案者によって指定されたファイルが電子帳票に添付される。これにより、電子帳票の審査者あるいは承認者は、そのファイルを閲覧することが可能となる。なお、システムは添付資料として、.pdf、.doc、.xls、.txt、.jpg、.htm、.html、.ppt、.tif等のファイル拡張子の付いたファイルを認めている。
【0095】
次に、起案者は帳票項目設定画面55の設定ボタン65をクリックし、それにより、システムは該帳票項目に項目名等が入力された帳票項目レイアウト画面41を表示する。
【0096】
ここで、帳票項目47の編集の一例として、起案者が1番の帳票項目47の編集ボタン49をクリックした場合を示す。起案者が1番の帳票項目47の編集ボタン49をクリックすると、図10に示すように、システムは項目編集画面51を表示する。起案者がリスト欄53から「インフォメーション」を選択すると、帳票項目設定画面55が表示される。そして、起案者は、図11に示すように、インフォメーションの内容を入力し且つ文字のサイズチェックボックスの大、中、小のいずれかを選択等する。それから、起案者は設定ボタン65をクリックする。すると、システムは図12に示す帳票項目レイアウト画面41を表示する。
【0097】
次に、帳票項目レイアウト画面41により、起案者は帳票項目47の内容確認を行なう。
【0098】
ここで、起案者がいずれかの帳票項目47の編集ボタン49をクリックすることにより、該帳票項目47の内容の変更を認める。そして、内容変更後、起案者は再度設定ボタン65をクリックする。
【0099】
次に、起案者が、宛先編集ボタン43をクリックすることにより、システムは図13に示す宛先編集画面を表示する。宛先欄は複数の行からなる表として構成されている。そして、本画面において、起案者は、本システムによって作成された電子帳票テンプレートにデータを入力することにより電子帳票を作成する際に、電子帳票の回覧先を入力する宛先欄等を編集する。ただし、後述の項目名欄67等には予め標準的な項目名等が表示されているため、項目名の変更が必要なときにだけ起案者は本宛先編集画面において項目名欄67等の編集を行なう。なお、図13は、起案者がパターン3を選択したときの宛先編集画面を示している。
【0100】
宛先編集画面は項目名欄67及びノード欄69等によって構成され、ノード欄69は第1名称欄、第2名称欄及び必須・任意チェックボックス等によって構成されている。
【0101】
項目名欄67には、起案者がデータ利用部門等の部門名を入力する。なお、起案者による部門名の変更が認められる。第1名称欄には、起案者が、「起案者」等の日本語の名称を入力する。第2名称欄には、起案者を意味する「Draftsman」等の英語の名称が必要な場合にのみ、起案者が各日本語の名称に対応した英語の名称を入力する。必須・任意チェックボックスでは、起案者が「必須」あるいは「任意」を選択する。そして、「必須」を選択した場合には、システムは帳票イメージ表示画面において「※」を、「任意」を選択した場合には「○」を表示する。この時点では、起案者はデータ利用部門の承認者等の役割を担う者の名前を入力することはできない。本システムによって作成された電子帳票テンプレートにデータを入力することにより電子帳票を作成する際に、承認申請を行なう起案者等が名前を入力する。但し、審査者の指定がないときは次に指定がある審査者又は承認者に当該電子帳票が流れるように設定されている。なお、本宛先編集画面において入力されたデータは、図9に示す電子帳票イメージ表示画面のBP宛先欄77の表記に反映される。
【0102】
宛先編集画面の項目名欄67等にデータを入力した後、起案者は宛先設定保存ボタン71をクリックする。それにより、システムは宛先編集画面に入力されたデータを記憶する。その後、起案者が閉じるボタンをクリックすることにより、システムは再び図7に示す帳票項目編集画面を表示する。
【0103】
次に、起案者は帳票項目編集画面の帳票イメージ表示ボタン45をクリックし、それにより、システムは図9に示す帳票イメージ表示画面をプレビューする。本帳票イメージ表示画面は、業務処理を行なうことの可能となった電子帳票テンプレートを用いて電子帳票を作成しようとする際に表示される画面と同等のものである。そして、起案者は帳票イメージ表示画面の内容を確認する。
【0104】
帳票イメージ表示画面は、標準項目73、編集項目75、BP宛先欄77等によって構成されている。なお、帳票イメージ表示画面は標準項目73を必ず有する。また、帳票イメージ表示画面上には「帳票イメージ表示」と表示されている。ここで、帳票フォーマットは編集項目75によって構成され、電子帳票の承認ルートはBP宛先欄77によって構成され、プレビュー画面は帳票イメージ表示画面によって構成されている。
【0105】
標準項目73は、起案部門欄とコメント欄とによって構成されている。編集項目75は、上述の帳票項目編集画面において設定された帳票項目47によって構成されている。BP宛先欄77は、上述の設定画面において設定されたBP(本例ではパターン3)によって構成されている。そして、帳票イメージ表示画面の内容を確認した後、起案者は閉じるボタンをクリックし、それにより、システムは再び図7に示す帳票項目編集画面を表示する。
【0106】
ここで、起案者が帳票項目編集画面の帳票設定保存ボタン46をクリックすることにより、システムは帳票項目編集画面において入力されたデータを記憶する。また、起案者が帳票項目編集画面の閉じるボタン48をクリックすると、システムは再び図6に示す作成画面を表示する。
【0107】
(3) ステップS4
次に、起案者は図6に示す作成画面内の申請ボタン25をクリックする。すると、システムは、起案者が図6の審査者欄28に入力した起案部門の審査者のコンピューター29に帳票イメージ表示画面の内容の確認及び審査乃至承認を依頼する電子メールを送信する。
【0108】
次に、電子メールを受け取った起案部門の審査者は、コンピューター29のイントラネットを立ち上げる。それにより、ディスプレイにはイントラネットのトップページが表示される。次に、起案部門の審査者はユーザーIDとパスワードを入力する。それから、トップページ内の「ワークフロー」という項目を選択することにより、ワークフローページにログインする。次に、起案部門の審査者はワークフローページ内の受信トレイから該当する案件をクリックし、それにより、ディスプレイには図14に示す確認画面が表示される。なお、本確認画面において、申請部門欄7や承認者欄30等は空白であるが、実際には、申請部門欄7等にはデータが表記されている。
【0109】
次に、起案部門の審査者は帳票イメージ表示ボタン79をクリックし、それにより、ディスプレイには図9に示す帳票イメージ表示画面が表示される。そして、起案部門の審査者は帳票イメージ表示画面の内容を確認する。ここで、帳票イメージ表示画面の内容に不備がないと判断した場合、起案部門の審査者は承認ボタン(図示せず)をクリックする。このとき、システムは起案部門の審査者が承認した情報を記憶する。その後、システムは、起案者が図6の承認者欄30に入力した起案部門の承認者のコンピューター31に帳票イメージ表示画面の内容の確認及び審査乃至承認を依頼する電子メールを送信する。そして、電子メールを受け取った起案部門の承認者は、起案部門の審査者と同様にして、帳票イメージ表示画面の内容を確認する。以後、図15に示すように、起案者が図6の担当者欄32に入力したIT部門の担当者、該担当者が図6の審査者欄34に入力したIT部門の審査者、上記担当者が図6の承認者欄36に入力したIT部門の承認者の順に流れていく。
【0110】
なお、例えば、IT部門の審査者が帳票イメージ表示画面の内容に不備があると判断した場合、IT部門の審査者は否認ボタン(図示せず)をクリックする。それにより、システムは、起案部門の起案者のコンピューター27にIT部門の審査者が該帳票イメージ表示画面の内容を否認したことを伝える電子メールを送信する。そして、作業は再びステップS2に戻り、ステップS3、ステップS4の順に流れていく。
【0111】
なお、本例では、起案部門の承認者等及びIT部門の承認者等によって帳票イメージ表示画面の内容が確認されているが、帳票イメージ表示画面の内容を確認する部門の数、部門を構成する承認者等の人数等は任意である。
【0112】
次に、IT部門の承認者が承認ボタンをクリックすると、システムはIT部門の承認者が承認した情報を記憶するとともに、図6の処理部門の担当者欄に自動的に表示された処理部門の処理担当者のコンピューター38に起案部門及びIT部門を構成する全ての承認者等によって帳票イメージ表示画面の内容が承認されたことを伝える。
【0113】
(4) ステップS5
次に、処理担当者は、上述と同様にして、ワークフローページにログインする。次に、処理担当者はワークフローページ内の受信トレイから該当する案件をクリックし、それにより、ディスプレイには図14に示す確認画面が表示される。なお、本確認画面において、申請部門欄7等は空白であるが、実際には、申請部門欄7等にはデータが表記されている。
【0114】
次に、処理担当者は、作成画面のテスト系登録希望日欄15に入力された希望日に、作成された電子帳票テンプレートをテストテンプレートとしてテストサーバー8に仮登録する。
【0115】
(5) ステップS6
次に、システムは、起案部門の起案者のコンピューター27にテストテンプレートが正常に動作すること等の確認を依頼する電子メールを送信するとともに、起案者のワークフローページ内の受信トレイに該電子帳票テンプレートをワークフロー上で作動させることを確認させる案件を登録する。
【0116】
次に、電子メールを受け取った起案者は、サーバー4に登録されたワークフローシステムと等価なテストサーバー8に登録されたワークフローシステム上で、実際に業務処理を行なう場合と同様にして、テストテンプレートを用いて電子帳票を作成するとともに、作成後には承認申請を行い、起案部門の審査者等に電子帳票の承認の可否を行なわせる。そして、起案者部門の審査者等は、テストサーバー8に仮登録されたテストテンプレートの動作内容等を確認する。
【0117】
そして、起案者がテストの結果に満足した場合、上述と同様にして、ワークフローページにログインする。次に、起案者はワークフローページ内の受信トレイから該当する案件をクリックし、それにより、ディスプレイには、ワークフローに関するファイルが一覧表示される。起案者は上記ファイルの中から該当する案件をクリックすると、ディスプレイには図16に示す本番移行確認画面が表示される。そして、起案者は電子帳票テンプレートがワークフローシステム上で作動可能となることを希望する日を本番系登録希望日欄16に入力する。その後、起案者は承認ボタン(図示せず)をクリックする。それにより、システムは、テスト結果に対する起案者の承認についての情報を記憶する。なお、起案者が電子帳票テンプレートの動作内容の確認を行なっているが、起案者に加えて、起案部門の審査者等が確認してもよい。
【0118】
(6) ステップS7
次に、システムは、起案者が図6の審査者欄28に入力した起案部門の審査者のコンピューター29に、帳票イメージ表示画面の内容の再確認及び審査を依頼する電子メールを送信する。
【0119】
次に、電子メールを受け取った起案部門の審査者は、上述と同様にして、ワークフローページにログインする。次に、起案部門の審査者はワークフローページ内の受信トレイから該当する案件をクリックし、それにより、ディスプレイには図16に示す本番移行確認画面が表示される。なお、本番移行確認画面において、申請部門欄7等は空白であるが、実際には、申請部門欄7等にはデータが表記されている。次に、起案部門の審査者は帳票イメージ表示ボタン(図示せず)をクリックし、それにより、ディスプレイには図9に示す帳票イメージ表示画面が表示される。そして、起案部門の審査者は帳票イメージ表示画面の内容を確認する。ここで、帳票イメージ表示画面の内容に不備がないと判断した場合、起案部門の審査者は承認ボタン(図示せず)をクリックする。このとき、システムは起案部門の審査者が承認した情報を記憶する。その後、システムは、起案者が図6の承認者欄30に入力した起案部門の承認者のコンピューター31に帳票イメージ表示画面の内容の再確認及び承認を依頼する電子メールを送信する。そして、電子メールを受け取った起案部門の承認者は、起案部門の審査者と同様にして、帳票イメージ表示画面の内容を確認する。そして、帳票イメージ表示画面の内容に不備がないと判断した場合、起案部門の承認者は承認ボタンをクリックする。このとき、システムは起案部門の承認者が承認した情報を記憶する。それと同時に、システムは、図6の処理部門の担当者に自動的に表示された処理部門の処理担当者のワークフローページの受信トレイに、電子帳票テンプレートをワークフローシステム上で作動させることを依頼する案件を登録する。
【0120】
(7) ステップS8
次に、処理担当者は、上述と同様にして、ワークフローページにログインする。そして、処理担当者はワークフローページ内の受信トレイから該当する案件をクリックし、それにより、ディスプレイには図16に示す本番移行確認画面が表示される。なお、本番移行確認画面において、申請部門欄7等は空白であるが、実際には、申請部門欄7等にはデータが表記されている。そして、処理担当者は本番移行確認画面の本番系登録希望日欄16に入力された希望日に、電子帳票テンプレートをワークフローシステム上で作動させる。その後、システムは、起案部門の起案者のコンピューター27に、ワークフローシステム上での電子帳票テンプレートの作動の確認を依頼する電子メールを送信する。そして、電子メールを受け取った起案者は、コンピューター27のイントラネットを立ち上げる。それにより、ディスプレイにはイントラネットのトップページが表示される。次に、起案者はユーザーIDとパスワードを入力する。それから、トップページ内の「ワークフロー」という項目を選択することにより、ワークフローページにログインする。次に、起案者はワークフローページ内の受信トレイから該当する案件をクリックし、それにより、ディスプレイには図17に示す本番移行完了確認画面が表示される。ここで、本番移行完了確認画面とは、電子帳票テンプレートがワークフローシステム上で作動されたことを知らせる画面である。なお、本番移行完了確認画面において、申請部門欄7等は空白であるが、実際には、申請部門欄7等にはデータが表記されている。起案者は作動の確認後、本番移行完了確認画面の確認ボタン(図示せず)をクリックする。
【0121】
こうして、本システムによって作成された電子帳票テンプレートを用いて業務処理を行なうことが可能となる。
【0122】
本実施形態によれば、起案者はシステムが記憶している3つのBPから1つのBPを選択するため、起案者はBPを作成する必要がない。したがって、起案者は電子帳票テンプレートを容易に作成することができる。
【0123】
また、起案者は、帳票項目レイアウト画面41の80個の帳票項目47のうち、任意に選択した帳票項目47の編集ボタン49をクリックすることにより編集項目75を作成する。そして、該帳票項目47は、リスト欄53内から起案者により任意に選択された帳票項目部材によって内容が決定付けられている。また、該帳票項目47は、編集段階において自由に内容の変更ができる。以上により、起案者は帳票項目47を自由に作成することができる。
【0124】
また、起案者のコンピューター27と審査者のコンピューター29,35及び承認者のコンピューター31,37とはネットワークを介して接続されるので、起案者と審査者及び承認者とを互いに遠く離れた箇所に配置することも可能である。そのため、起案者の居所と審査者及び承認者の居所とが異なる場合(例えば、本社と支社など)であっても、起案及び承認は迅速に行なわれる。
【0125】
また、起案者は3つのBPから1つのBPを選択するため、登録された電子帳票テンプレートを用いて承認申請を行なう起案者は、種々の業務形態に対して本システムによって作成された電子帳票テンプレートを使用することができる。
【0126】
また、パターン3は、起案部門、受付部門及び処理部門が直列に連結して構成されているため、登録された電子帳票テンプレートにを用いて承認申請を行なう起案者は、種々の業務形態に対して本システムによって作成された電子帳票テンプレートを使用することができる。
【0127】
また、電子帳票テンプレートのBP宛先欄77には、該電子帳票テンプレートにデータを入力することにより電子帳票を作成する際に審査者名や承認者名が入力されるため、登録された電子帳票テンプレートを用いて承認申請を行なう起案者は、審査者及び承認者のみが異なる複数の業務形態がある場合、同一の電子帳票テンプレートを用いて電子帳票を作成することができる。
【0128】
また、帳票項目47はファイル添付プログラムによって構成することが可能であるので、起案者は資料を添付することのできる電子帳票テンプレートを容易に作成することができる。
【0129】
また、BPの選択を行なう設定画面と帳票項目47の編集を行なう帳票編集画面とは別段階で表示されるため、起案者は混乱せずに済む。また、BPの選択を最初に行なうため、起案者は起案者はBPの選択の誤まりを防ぐことができる。
【0130】
また、帳票イメージ表示画面には編集項目75とともにBP宛先欄77が表示されるため、起案者が選択したBPを忘れてしまった場合でも思い出すことができる。
【0131】
また、起案者は、BPの制御を定義するのに必要な専門知識を有さないとしても、電子帳票テンプレートを容易に作成することができる。
【0132】
また、承認申請を行なう起案者がワークフローシステムを起動させると、ディスプレイには承認申請を行なう起案者のみが必要とする電子帳票テンプレートが一覧表示されたリストが表示される。したがって、起案者は電子帳票テンプレートの選択作業を手間をかけずに行なうことができる。
【0133】
また、システムは、起案部門の審査者のコンピューター29等に帳票イメージ表示画面の内容の確認及び審査乃至承認を依頼する電子メールを送信するため、帳票イメージ表示画面の内容の確認及び審査乃至承認を更に迅速且つ容易に行なわせることができる。
【0134】
なお、上記実施形態は電子帳票テンプレートの作成を支援するシステムであるが、電子文書のテンプレート等を作成する場合にも適応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子帳票のワークフロー処理を実行するワークフローシステムの構成を示す概略図である。
【図2】 実施形態に係るシステムの構成を示す概略図である。
【図3】 実施形態に係る電子帳票フォーマットの作成を支援するシステムを用いて、ワークフローシステムを構築する場合の作業の流れを示すフローチャートである。
【図4】 実施形態に係る設定画面を示す図である。
【図5】 実施形態に係るBPの構成を示す概略図である。
【図6】 実施形態に係る作成画面を示す図である。
【図7】 実施形態に係る帳票項目編集画面を示す図である。
【図8】 実施形態に係る帳票項目設定画面を示す図である。
【図9】 実施形態に係る帳票イメージ表示画面を示す図である。
【図10】 実施形態に係る帳票項目編集画面を示す図である。
【図11】 実施形態に係る帳票項目編集画面を示す図である。
【図12】 実施形態に係る帳票項目編集画面を示す図である。
【図13】 実施形態に係る宛先編集画面を示す図である。
【図14】 実施形態に係る確認画面を示す図である。
【図15】 実施形態に係る帳票イメージ表示画面の内容を確認及び審査乃至承認するルートを示す概略図である。
【図16】 実施形態に係る本番移行確認画面を示す図である。
【図17】 実施形態に係る本番移行完了確認画面を示す図である。
【符号の説明】
3 ビジネスプロセス設定欄
15 テスト系登録希望日欄
16 本番系登録希望日欄
17 起案部門欄
19 審査部門欄
21 処理部門欄
41 帳票項目レイアウト画面
47 帳票項目
49 編集ボタン
51 項目編集画面
73 標準項目
75 編集項目(帳票フォーマット)
77 BP宛先欄(電子帳票の承認ルート)
79 帳票イメージ表示ボタン
Claims (11)
- 申請事項を入力する申請部と、該申請事項について承認を受けるべき承認者を指定する宛先部とを有した電子帳票を用いた起案者による申請と、宛先部に指定された承認者による当該申請事項の認否確認処理とを、コンピュータネットワークを介して行なう電子帳票処理システムにおいて、
該電子帳票処理システムは、定型フォーマットとしての電子帳票テンプレートの作成を、端末からの要求に応じて支援するテンプレート作成支援手段と、作成した電子帳票テンプレートを電子帳票の作成時に起案者が呼び出すことができるように記憶するテンプレート記憶手段とを備え、
上記電子帳票テンプレートは、上記申請事項を入力し得る複数の項目欄を有した申請部分の定型フォーマットとして構成された申請部と、上記承認者を指定し得る空欄になった承認者欄を有した宛先部分の定型フォーマットとして構成された宛先部とを備え、該項目欄に申請事項が入力され該承認者欄に承認者が指定されることで、その承認者に対して上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させる電子帳票となるものであり、
該テンプレート作成支援手段は、申請部作成支援手段と宛先部作成支援手段とを備え、該申請部作成支援手段によって構築された申請部と該宛先部作成支援手段によって構築された宛先部とを有する当該電子帳票テンプレートを作成するものであり、
該申請部作成支援手段は、上記電子帳票テンプレートの作成者に、上記電子帳票テンプレートの申請部に関する項目欄を上記端末を通じて個別に定義させることで申請部を構築するものであり、
該宛先部作成支援手段は、
予め記憶手段に記憶され、上記申請事項の認否確認を求めていく承認者のパターンとして相異なるように複数設定された承認パターンと、
上記複数の承認パターンを読み出して上記端末に表示するとともに、上記電子帳票テンプレートの作成者に、表示した複数の承認パターンの中から上記端末を通じて特定の承認パターンを選択させる承認パターン選択手段と、
予め記憶手段に記憶され、該承認パターン選択手段によって選択された承認パターンに対応させて、上記承認者が指定される承認者欄と、該承認者欄に指定された承認者に対して当該電子帳票について上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させるプログラムとを構築する宛先部構築手段とを有することを特徴とする電子帳票処理システム。 - 請求項1において、
上記電子帳票によって承認を受けるべき部門の数に応じて複数の承認パターンが記憶されている電子帳票処理システム。 - 請求項2において、
複数の承認者に対して一人ずつ順番に申請事項の認否の確認を求めていく直列的承認パターンと、複数の承認者に対して同時並列的に上記申請事項の認否の確認を求めていく並列的承認パターンとが記憶されている電子帳票処理システム。 - 請求項1において、
上記電子帳票テンプレートの宛先部には、当該申請事項について、最後に承認を受ける最終承認者を指定する最終承認者欄と、最終承認者に至るまでに順次承認を受ける事前承認者を指定する1又は2以上の事前承認者欄とが設けられ、
上記プログラムは、上記1又は2以上の事前承認者欄のいずれかに事前承認者の指定がないときは次に指定がある承認者欄の承認者に当該申請事項の認否の確認処理を行なうように設定されている電子帳票処理システム。 - 請求項1において、
上記宛先部の作成支援手段は、上記電子帳票テンプレートの各承認者欄に特定の承認者を指定することを規制する電子帳票処理システム。 - 請求項1において、
上記電子帳票テンプレートは、上記申請部及び宛先部の作成支援手段により、複数行からなる表として構成できるようになされ、表の各行が上記申請部の帳票項目欄及び上記宛先部の承認者欄として定義される電子帳票処理システム。 - 請求項6において、
上記電子帳票テンプレートの申請部の各行に与えることができる書式が定義された2以上の帳票項目部材を記録した帳票項目部材記録手段を備え、
上記申請部の作成支援手段は、上記帳票項目部材記録手段から2以上の帳票項目部材を読出して上記端末に表示し、該端末を通じて選択された帳票項目部材の設定により上記電子帳票テンプレートの申請部を構築する電子帳票処理システム。 - 請求項1において、
上記申請部の作成支援手段は、上記申請部を複数の行と複数の列とからなる表として構成するようになされ、且つ上記複数の行又は上記複数の列を合成して1つの帳票項目欄を定義することができるように構成されている電子帳票処理システム。 - 請求項1において、
上記申請部の作成支援手段は、上記承認パターンの選択後に上記申請部の作成支援ができるように構成されている電子帳票処理システム。 - 申請事項を入力する申請部と、該申請事項について承認を受けるべき承認者を指定する宛先部とを有した電子帳票を用いた起案者による申請と、宛先部に指定された承認者による当該申請事項の認否確認処理とを、コンピュータネットワークを介して行なう電子帳票処理システムにおいて、定型フォーマットとしての電子帳票テンプレートを端末からの要求に応じて作成させるとともに、作成した電子帳票テンプレートを電子帳票の作成時に起案者が呼び出すことができるように記憶するテンプレート作成支援のための電子帳票処理プログラムであって、
上記電子帳票テンプレートは、上記申請事項を入力し得る複数の項目欄を有した申請部分の定型フォーマットとして構成された申請部と、上記承認者を指定し得る空欄になった承認者欄を有した宛先部分の定型フォーマットとして構成された宛先部とを備え、該項目欄に申請事項が入力され該承認者欄に承認者が指定されることで、その承認者に対して上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させる電子帳票となるものであり、
コンピュータを、
上記電子帳票テンプレートの作成要求を受け付ける入力手段、
上記申請事項の認否確認を求めていく承認者のパターンとして相異なるように複数設定された承認パターンが予め記憶されている記憶手段、
上記複数の承認パターンを読み出して上記端末に表示するとともに、上記電子帳票テンプレートの作成者に、表示した複数の承認パターンの中から上記端末を通じて特定の承認パターンを選択させる承認パターン選択手段、
上記承認パターン選択手段によって選択された承認パターンに対応させて、上記承認者が指定される承認者欄と、該承認者欄に指定された承認者に対して当該電子帳票について上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させるプログラムとを構築する宛先部構築手段が予め記憶されている記憶手段、
及び
上記電子帳票テンプレートの作成者に、上記電子帳票テンプレートの申請部に関する項目欄を上記端末を通じて個別に定義させることで上記申請部を構築する手段を有し、
上記宛先部構築手段によって構築された宛先部と上記申請部の構築手段によって構築された申請部とを有する当該電子帳票テンプレートを作成するテンプレート作成支援手段、
並びに
作成された電子帳票テンプレートを起案者が呼び出すことができるように記憶するテンプレート記憶手段、
として機能させるための電子帳票処理プログラム。 - 申請事項を入力する申請部と、該申請事項について承認を受けるべき承認者を指定する宛先部とを有した電子帳票を用いた起案者による申請と、宛先部に指定された承認者による当該申請事項の認否確認処理とを、コンピュータネットワークを介して行なう電子帳票処理システムにおいて、定型フォーマットとしての電子帳票テンプレートを端末からの要求に応じて作成させるとともに、作成した電子帳票テンプレートを電子帳票の作成時に起案者が呼び出すことができるように記憶するテンプレート作成支援のための電子帳票処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
上記電子帳票テンプレートは、上記申請事項を入力し得る複数の項目欄を有した申請部分の定型フォーマットとして構成された申請部と、上記承認者を指定し得る空欄になった承認者欄を有した宛先部分の定型フォーマットとして構成された宛先部とを備え、該項目欄に申請事項が入力され該承認者欄に承認者が指定されることで、その承認者に対して上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させる電子帳票となるものであり、
コンピュータを、
上記電子帳票テンプレートの作成要求を受け付ける入力手段、
上記申請事項の認否確認を求めていく承認者のパターンとして相異なるように複数設定された承認パターンが予め記憶されている記憶手段、
上記複数の承認パターンを読み出して上記端末に表示するとともに、上記電子帳票テンプレートの作成者に、表示した複数の承認パターンの中から上記端末を通じて特定の承認パターンを選択させる承認パターン選択手段、
上記承認パターン選択手段によって選択された承認パターンに対応させて、上記承認者が指定される承認者欄と、該承認者欄に指定された承認者に対して当該電子帳票について上記コンピュータネットワークを介して認否確認処理を実行させるプログラムとを構築する宛先部構築手段が予め記憶されている記憶手段、
及び
上記電子帳票テンプレートの作成者に、上記電子帳票テンプレートの申請部に関する項目欄を上記端末を通じて個別に定義させることで上記申請部を構築する手段を有し、
上記宛先部構築手段によって構築された宛先部と上記申請部の構築手段によって構築された申請部とを有する当該電子帳票テンプレートを作成するテンプレート作成支援手段、
並びに
作成された電子帳票テンプレートを起案者が呼び出すことができるように記憶するテンプレート記憶手段、
として機能させるための電子帳票処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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