以下、添付図面を参照して本発明に係る好適な第1の実施の形態、その第1、第2の変形例、及び第2の実施の形態を順に詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図9を参照して、本発明の実施の形態に係る第1の実施の形態を説明する。
先ず、図1を参照して本実施の形態の装置構成を説明する。図1に、本実施の形態の決裁者決定装置としてのサーバ装置10の構成を示す。
図1に示すように、本実施の形態のサーバ装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、入力部12と、RAM(Random Access Memory)13と、表示部14と、記憶手段としての記憶部15と、通信部16と、を備えて構成され、各部はバス17により接続されている。
CPU11は、サーバ装置10の各部を中央制御する。CPU11は、記憶部15に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAM13に展開し、RAM13に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。このCPU11とプログラムとの協働により、決裁ルート検索手段、決裁ルール検索手段、ルール要素抽出手段、候補者検索手段が構成される。
入力部12は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キーなどを備えたキーボードを含む構成とし、操作者によりキーボードで押下された押下信号をCPU11に出力する。また、入力部12は、マウスなどのポインティングデバイスを含む構成としてもよい。
RAM13は、揮発性のメモリであり、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納するワークエリアを有し、情報を一時的に格納する。
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)などで構成され、CPU11からの表示信号に従って、画面表示を行う。
記憶部15は、各種プログラム、各種データなどが予め記憶され又は書込み可能な記録媒体(図示せず)を有し、当該記録媒体は、磁気的、光学的記録媒体若しくは半導体などの不揮発性メモリなどのCPU11読取り可能な記録媒体で構成されている。当該記録媒体としては、固定ハードディスク、フラッシュメモリなどの固定的に設けたものや、CD―R(Recordable)/RW(Rewritable)、DVD(Digital Versatile Disk)−R/RW、メモリカード、携帯ハードディスク、青色レーザを用いる大容量情報記録媒体などの着脱自在に装着する可搬型のものが用いられる。また、記憶部15は、プログラムなどを読み出し可能に記憶するROM(Read Only Memory)などを含む構成でもよい。
通信部16は、モデム、TA(Terminal Adapter)、ルータ、ネットワークカードなどにより構成され、通信ネットワークN上の機器等の外部機器との通信を介する。
次に、図2及び図3を参照して、サーバ装置10の記憶部15に記憶するデータの構成を説明する。図2(a)に、所属テーブル20の構成を示す。図2(b)に、社員テーブル30の構成を示す。図2(c)に、役職テーブル40の構成を示す。図2(d)に、身分テーブル50の構成を示す。図2(e)に、職掌テーブル60の構成を示す。図2(f)に、業務テーブル70の構成を示す。図2(g)に、決裁者情報テーブル80の構成を示す。図3に、組織図の一例を示す。図4に、本実施の形態における決裁者を決定するための各テーブルの構成を示す。
記憶部15には、予め設定された所属テーブル20と、社員テーブル30と、役職テーブル40と、身分テーブル50と、職掌テーブル60と、業務テーブル70と、が記憶される。また、記憶部15には、後述する第1の決裁者決定処理により生成された決裁者情報テーブル80が記憶される。
図2(a)に示すように、企業等の所属に関する情報を含む所属テーブル20は、所属を識別する所属コード21と、所属の名称22と、所属全体をピラミッドに見立てたときの階層位置を示す番号等の階層23と、所属全体を一覧にしたときに所属の並び順を決める番号等の並び序列24と、を含む。
図2(b)に示すように、上記企業等に属する社員に関する情報を含む社員テーブル30は、社員を識別する社員コード31と、社員の氏名32と、社員の所属を識別する所属コード33と、社員の役職を識別する役職コード34と、社員の身分を識別する身分コード35と、社員の担当する役目・仕事としての職掌を識別する職掌コード36と、社員の業務を識別する業務コード37と、を含む。
図2(c)に示すように、役職テーブル40は、役職コード41と、役職の名称42と、役職同士の序列を示す序列43と、を含む。図2(d)に示すように、身分テーブル50は、身分コード51と、身分の名称52と、身分同士の序列を示す序列53と、を含む。
図2(e)に示すように、職掌テーブル60は、職掌コード61と、職掌の名称62と、職掌同士の序列を示す序列63と、を含む。図2(f)に示すように、業務テーブル70は、業務コード71と、業務の名称72と、業務同士の序列を示す序列73と、を含む。
図2(g)に示すように、決裁者情報テーブル80は、連番81と、決裁申請を識別する申請番号82と、決裁ステップ83と、決裁ステップ83における決裁者の社員コード等の決裁者84と、決裁者84の決裁者の承認の有無を示す承認85と、含む。
本実施の形態では、少なくとも一人の決裁者及びその決裁順を有する決裁ルートを、決裁段階数分の決裁ステップに分け、これを決裁ステップ83とする。つまり、決裁ステップ83ごとに決裁者84が決定される。また、決裁者を決定する法則を決裁ルールとし、決裁ステップごとに同一又は異なる決裁ルールが適用される。
所属テーブル20、社員テーブル30、役職テーブル40、身分テーブル50、職掌テーブル60により、形成される組織図の例を図3に示す。図3は、NN会社における組織図である。この組織図において、各所属(二重長方形)が序列に従ってツリー状に構成され、各所属に対応して、W部長等の役職者を含む各社員が配置されている。
また、図4に示すように、記憶部15には、予め設定された、決裁対象の伝票等の申請書に関する申請書管理テーブル90と、決裁ルートテーブル100A,100Bと、決裁ルールテーブル110A,110B,110Cと、ルール要素テーブル120と、が記憶される。
申請書管理テーブル90は、会社を識別する会社コード91と、申請書の種類を識別する申請書92と、決裁ルートの種類を識別するルート番号93と、を含む。
決裁ルートテーブル100A,100Bは、会社コード101と、ルート番号102と、決裁ルート内の決裁ステップを識別する決裁ステップ103と、決裁ルールを識別するルール名104と、を含む。決裁ルートテーブル100A,100Bのルート番号102は、申請書管理テーブル90のルート番号93に対応する。
ルール名104の種類は、本実施の形態において、申請者の現職の情報に基づいて決裁者を決定する現職情報と、所属の部門担当を決裁者とする部門担当と、特定の社員個人を決裁者として決定する特定個人と、のいずれかとし、同じ種類でも異なるルール要素のパターンを有するものとしてもよい。例えば、ルール名L1=第1の現職情報、ルール名L2=第2の現職情報等としてもよい。本実施の形態では、決裁ルールテーブル110A,110B,11Cそれぞれのルート名104に対応して、現職情報、部門担当、特定個人とする。
決裁ルールテーブル110A,110B,110Cは、会社コード111と、ルール名112と、決裁ルール内の各ルール要素の適用順位を示す優先順位113と、各ルール要素を識別するルール要素名114と、を含む。決裁ルールテーブル110A,110B,110Cのルール名112は、決裁ルートテーブル100A,100Bのルール名104に対応する。
ルール要素テーブル120は、会社コード121と、ルール要素名122と、各ルール要素の内容123と、を含む。ルール要素テーブル120のルール要素名122は、決裁ルールテーブル110A,110B,110Cのルール要素名114に対応する。ルール要素の内容123は、例えば、決裁者として選択する対象の所属や、役職(例えば、課長等)等の情報である。
次に、図5〜図9を参照して、本実施の形態におけるサーバ装置10の動作を説明する。図5に、第1の決裁者決定処理の流れを示す。図6に、第1の現職情報決裁者決定処理の流れを示す。図7に、第1の特定個人決裁者決定処理の流れを示す。図8に、第1の部門担当決裁者決定処理の流れを示す。図9に、決裁者決定のための情報の一例を示す。
図5〜図8を参照して、第1の決裁者決定処理を説明する。第1の決裁者決定処理は、記憶部15に記憶された情報に基づいて、予め設定した決裁ステップごとに決裁ルートの決裁者を決定する処理である。
例えば、操作者からの入力部12を介する第1の決裁者決定処理の実行指示の入力をトリガとして、記憶部15から第1の決裁者決定プログラムが適宜読み出されてRAM13に展開され、CPU11と、展開された第1の決裁者決定プログラムとの協働により第1の決裁者決定処理が実行される。
図5に示すように、先ず、操作者により入力部12を介して、決裁の申請者の社員コード、申請書の種類等が入力される(ステップS1)。そして、記憶部15に記憶された申請書管理テーブル90及び決裁ルートテーブル100A,100Bが参照されて、入力された申請書の種類の申請書92に対応する決裁ステップ103のうち、未選択の次の決裁ステップが選択される(ステップS2)。最初にステップS2を通る場合は、先頭の決裁ステップが選択される。
そして、記憶部15に記憶された決裁ルートテーブル100A,100Bのルール名104が参照されて、ステップS2で選択された決裁ステップのルールが判別される(ステップS3)。決裁ステップのルールは、現職情報、特定個人、部門担当のいずれか一つである。決裁ステップのルールが現職情報である場合(ステップS3:現職情報)、現職情報に基づいて決裁者を決定する第1の現職情報決裁者決定処理が実行される(ステップS4)。
決裁ステップのルールが特定個人である場合(ステップS3:特定個人)、特定個人を決裁者として決定する特定個人決裁者決定処理が実行される(ステップS5)。決裁ステップのルールが部門担当である場合(ステップS3:部門担当)、部門担当に基づいて決裁者を決定する部門担当決裁者決定処理が実行される(ステップS6)。
そして、記憶部15に記憶された決裁ルートテーブル100A,100Bの決裁ステップ103が参照されて、次の決裁ステップがあるか否かが判別される(ステップS7)。次の決裁ステップがある場合(ステップS7;YES)、ステップS2に移行される。次の決裁ステップがない場合(ステップS7;NO)、ステップS4,S5,S6において決定された決裁ルートの各決裁ステップ、その決裁者(の社員コード)及び承認の有無等を含む決裁者情報テーブル80が生成されて記憶部15に記憶され(ステップS8)、第1の決裁者決定処理が終了される。
図6を参照して、ステップS4の第1の現職情報決裁者決定処理を詳細に説明する。先ず、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル110A及びルール要素テーブル120が参照され、ルール名(現職情報)に対応する先頭優先順位(優先順位113の先頭)のルール要素(ルール要素名122及び内容123)が取得される(ステップS11)。
そして、記憶部15に記憶された社員テーブル30が参照され、ステップS1で入力された申請者の社員コードに対応する所属(所属コード33)が取得される(ステップS12)。そして、記憶部15に記憶された社員テーブル30及びルール要素テーブル120が参照され、ステップS11又はS25で取得中のルール要素と、ステップS12又はS23で取得中の所属と、に対応する該当者が検索される(ステップS13)。
そして、ステップS13で該当者が検索されたか否かが判別される(ステップS14)。該当者が検索された場合(ステップS14;YES)、該当者に代理者指定があるか否かが判別される(ステップS15)。例えば、社員テーブル30に、代理者指定がある場合にその代理者の社員コード等の情報を含み、その情報の有無により判別されることとする。
代理者指定がある場合(ステップS15;YES)、該当者が旧該当者から代理者に変更される(ステップS16)。そして、該当者が複数いるか否かが判別される(ステップS17)。代理者指定がない場合(ステップS15;NO)、ステップS16に移行される。
該当者が複数いる場合(ステップS17;YES)、その複数の該当者が表示部14に表示され、操作者により入力部12を介して所望の一人の該当者が選択入力される(ステップS18)。そして、一人の該当者が選択中の決裁ステップの決裁者として決定され設定される(ステップS19)。該当者が複数いない場合(ステップS17;NO)、ステップS19に移行される。
そして、決裁者が申請者本人であるか否かが判別される(ステップS20)。決裁者が申請者本人である場合(ステップS20;YES)、現在選択中の決裁ステップが承認済みに設定され(ステップS21)、第1の現職情報決裁者決定処理が終了し、ステップS7に移行される。決裁者が申請者本人でない場合(ステップS20;NO)、現職情報決裁者決定処理が終了し、ステップS7に移行される。
該当者が検索されない場合(ステップS14;NO)、記憶部15に記憶された所属テーブル20が参照され、現在選択中の所属の一つ上の階層の所属があるか否かが判別される(ステップS22)。一つ上の階層の所属がある場合(ステップS22;YES)、その一つ上の階層の所属が取得され(ステップS23)、ステップS13に移行される。
一つ上の階層の所属がない場合(ステップS22;NO)、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル110Aの優先順位113が参照され、未選択で次の優先順位(優先順位113)のルール要素(ルール要素名114)があるか否かが判別される(ステップS24)。次のルール要素がある場合(ステップS24;YES)、その次のルール要素が取得され(ステップS25)、ステップS12に移行される。
次のルール要素がない場合(ステップS24;NO)、記憶部15に記憶された決裁ルートテーブル100A,100Bの決裁ステップ103が参照され、次の決裁ステップがあるか否かが判別される(ステップS26)。次の決裁ステップがある場合(ステップS26;YES)、ステップS2に移行される。
次の決裁ステップが無い場合(ステップS26;NO)、決裁申請ができないため、決裁申請が不可に設定され(ステップS27)、第1の現職情報決裁者設定処理及び第1の決裁者設定処理が終了する。
図7を参照して、ステップS5の第1の特定個人決裁者決定処理を詳細に説明する。先ず、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル110C、ルール要素テーブル120及び社員テーブル30が参照され、ルール名(特定個人)に対応する先頭優先順位(優先順位113の先頭)のルール要素(ルール要素名122及び内容123)に対応する社員(社員コード)が取得される(ステップS31)。
そして、記憶部15に記憶された社員テーブル30が参照され、取得されたルール要素に該当する社員(社員コード)が検索される(ステップS32)。そして、ステップS32で該当者が検索されたか否かが判別される(ステップS33)。該当者が検索された場合(ステップS33;YES)、ステップS34に移行される。ステップS34〜S38は、それぞれ、第1の現職情報決裁者決定処理のステップS15、S16,S19,S20,S21と同様である。
該当者が検索されない場合(ステップS33;NO)、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル110Cが参照され、未選択で次の優先順位(優先順位113)のルール要素(ルール要素名114)があるか否かが判別される(ステップS39)。次のルール要素がある場合(ステップS39;YES)、その次のルール要素に対応する優先順位113のルール要素(ルール要素名114)に対応する社員(社員コード)が取得され(ステップS40)、ステップS32に移行される。
次のルール要素がない場合(ステップS39;NO)、ステップS41に移行される。ステップS41は、第1の現職情報決裁者決定処理のステップS27と同様である。
図8を参照して、ステップS6の第1の部門担当決裁者決定処理を詳細に説明する。先ず、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル110B及びルール要素テーブル120が参照され、ルール名(部門担当)に対応する先頭優先順位(優先順位113の先頭)のルール要素(ルール要素名122及び内容123)が取得される(ステップS51)。
そして、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル110C、ルール要素テーブル120が参照され、現在のルールのルール名112のルール要素の内容123の所属(部門担当)が取得される(ステップS52)。そして、記憶部15に記憶された社員テーブル30が参照され、ステップS51又はS63で取得中のルール要素と、ステップS52で取得中の所属と、に対応する該当者が検索される(ステップS53)。ステップS54〜S61は、それぞれ、第1の現職情報決裁者決定処理のステップS14〜S21と同様である。
ステップS62〜S64は、それぞれ、第1の現職情報決裁者決定処理のステップS24,S25,S27と同様である。ステップS63の実行後、ステップS52に移行される。
次いで、図9を参照して、図3の組織図の例における第1の決裁者決定処理の具体的な動作例を説明する。記憶部15に記憶されている申請書管理テーブル90、決裁ルートテーブル100A,100B、決裁ルールテーブル110A,110B,110C、ルール要素テーブル120は、図9に示すような決裁ルールを示すものとする。
具体的には、決裁ステップD1,D2,D3の3段階があり、それぞれ、ルール名が、現職情報、現職情報、特定個人に対応するものとする。決裁ステップD1においては、優先順位の高い順に、内容(役職)が、課長、室長、課長代理のルール要素名E11〜E13が設定されている。
決裁ステップD2においては、優先順位の高い順に、内容(役職)が、部長、出張所長、次長、支店長、所長センタ長のルール要素名E14〜E19が設定されている。決裁ステップD3においては、内容(役職)が、社員M3のルール要素名E20が設定されている。
この例において、決裁の申請者が社員M1である場合を説明する。先ず、決裁ステップD1において第1の現職情報決裁者決定処理が実行され、ルール要素が先頭優先順位の課長とされ、所属がWA1係で該当者が無く、その一つ上の所属がWA課でWA課長が該当者となり、決裁者がWA課長に決定される。
そして、決裁ステップD2において第1の現職情報決裁者決定処理が実行され、ルール要素が先頭優先順位の部長とされ、所属がWA1係、WA課で該当者が無く、その一つ上の所属がW部でW部長が該当者となり、決裁者がW部長に決定される。
そして、決裁ステップD3において第1の特定個人決裁者決定処理が実行され、ルール要素が先頭優先順位の社員M3とされ、決裁者が社員M3に決定される。以下、決裁ステップD3では、決裁者が社員M3に決定されるものとして説明を省略する。
次いで、決裁の申請者が社員M2である場合を説明する。先ず、決裁ステップD1において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の課長とされ、所属がWA21室、WA2係で該当者が無く、所属がWA課のWA課長が決裁者として決定される。そして、決裁ステップD2において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の部長とされ、所属がWB21室、WA2係、WA課で該当者が無く、所属がW部のW部長が決裁者として決定される。
次いで、決裁の申請者が社員M3である場合を説明する。先ず、決裁ステップD1において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の課長とされ、所属がXB1係、XB課、X部、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の室長とされ、所属がXB1係、XB課、X部、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の課長代理とされ、所属がXB1係で該当者が無く、所属がXB課のXB課長代理が決裁者として決定される。
そして、決裁ステップD2において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の部長とされ、所属がXB1係、XB課、X部、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の出張所長とされ、所属がXB1係、XB課、X部、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の次長とされ、所属がXB1係、XB課で該当者が無く、所属がX部のX次長が決裁者として決定される。
次いで、決裁の申請者がWA課長である場合を説明する。先ず、決裁ステップD1において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の課長とされ、所属がWA課のWA課長が決裁者として決定され、申請者がWA課長であるので、自動承認される。そして、決裁ステップD2において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の部長とされ、所属がWA課で該当者が無く、所属がW部のW部長が決裁者として決定される。
次いで、決裁の申請者がW部長である場合を説明する。先ず、決裁ステップD1において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の課長とされ、所属がW部、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の室長とされ、所属がW部、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の課長代理とされ、所属がW部、NN会社で該当者が無く、決裁ステップD1が不要(スキップ)とみなされ決裁者が決定されない。
そして、決裁ステップD2において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の部長とされ、所属がW部のW部長が決裁者として決定され、申請者がWA課長であるので、自動承認される。
次いで、決裁の申請者がYB支店長である場合を説明する。先ず、決裁ステップD1において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の課長とされ、所属がYB支店、Y営業所、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の室長とされ、所属がYB支店、Y営業所、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の課長代理とされ、所属がYB支店、Y営業所、NN会社で該当者が無く、決裁ステップD1が不要とみなされ決裁者が決定されない。
そして、決裁ステップD2において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の部長とされ、所属がYB支店、Y営業所、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の出張所長とされ、所属がYB支店、Y営業所、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の次長とされ、所属がYB支店、Y営業所、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の支店長とされ、所属がYB支店のYB支店長が決裁者として決定され、申請者がYB支店長であるので、自動承認される。
次いで、決裁の申請者がZセンタ長である場合を説明する。先ず、決裁ステップD1において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の課長とされ、所属がZセンタ、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の室長とされ、所属がZセンタ、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の課長代理とされ、所属がZセンタ、NN会社で該当者が無く、決裁ステップD1が不要とみなされ決裁者が決定されない。
そして、決裁ステップD2において第1の現職情報決裁者決定処理により、ルール要素が先頭優先順位の部長とされ、所属がZセンタ、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の出張所長とされ、所属がZセンタ、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の次長とされ、所属がZセンタ、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の支店長とされ、所属がZセンタ、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位の所長とされ、所属がZセンタ、NN会社で該当者が無く、ルール要素が次優先順位のセンタ長とされ、所属がZセンタのZセンタ長が決裁者として決定され、申請者がZセンタ長であるので、自動承認される。
以上、本実施の形態によれば、決裁ステップごとの決裁ルールに基づいて、優先順位に従ったルール要素に対応して決裁者を決定して設定するので、異なる組織構造に対しても同一の決裁ルールで決裁ルートの決裁者を決裁ステップごとに決定できる。
また、ステップS3で決裁ステップの決裁ルールが現職情報である場合に、申請者の所属から上位の所属へ、所属と優先順位に従ったルール要素とに対応して決裁者を社員テーブル30から検索して設定するので、現職情報に基づいて決裁ルートの決裁者を決定できる。
また、ステップS3で決裁ステップの決裁ルールが特定個人である場合に、ルール要素に対応する特定個人を決裁者として社員テーブル30から検索して決定するので、特定個人に基づいて決裁ルートの決裁者を決定できる。
また、ステップS3で決裁ステップの決裁ルールが部門担当である場合に、部門担当の所属と優先順位に従ったルール要素とに対応して決裁者を決定して設定するので、部門担当に基づいて決裁ルートの決裁者を決定できる。
また、申請種別として決裁申請書に対応する決裁ルートの決裁者を決定できる。
(第1の変形例)
図10を参照して、上記第1の実施の形態の第1の変形例を説明する。図10に、第2の決裁者決定処理の流れを示す。
本変形例の説明は、上記実施の形態と異なる部分を主として説明する。本変形例は、サーバ装置10を用い、第1の決裁者決定処理に代えて第2の決裁者決定処理を実行する。
図10を参照して、第2の決裁者決定処理を説明する。第2の決裁者決定処理は、記憶部15に記憶された情報に基づいて、序列に基づいて決裁ルートの決裁者を決定する処理である。決裁ステップは、予め設定していないものとし、決定する決裁者ごとに決裁ステップが対応する。
記憶部15には、予め、所属テーブル20、社員テーブル30、役職テーブル40、身分テーブル50、職掌テーブル60、業務テーブル70と、申請書管理テーブル90、決裁ルートテーブル100、決裁ルールテーブル110、ルール要素テーブル120と、が記憶される。
決裁ルートテーブル100は、決裁ルートテーブル100A,100Bにおいて、決裁ステップ103がなく、ルール名が序列方式であるものとする。決裁ルールテーブル110は、決裁ルールテーブル110A,110B,110Cにおいて、ルール名112が序列方式であるものとする。
例えば、操作者からの入力部12を介する第2の決裁者決定処理の実行指示の入力をトリガとして、記憶部15から第2の決裁者決定プログラムが適宜読み出されてRAM13に展開され、CPU11と、展開された第2の決裁者決定プログラムとの協働により第2の決裁者決定処理が実行される。
図5に示すように、先ず、操作者により入力部12を介して、決裁の申請者の社員コード、申請書の種類等が入力される(ステップS71)。そして、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル110及びルール要素テーブル120が参照され、先頭優先順位(優先順位113の先頭)のルール要素(ルール要素名122及び内容123)が取得される(ステップS72)。
そして、記憶部15に記憶された社員テーブル30が参照され、ステップS71で入力された申請者の社員コードに対応する所属(所属コード33)が取得される(ステップS73)。そして、記憶部15に記憶された社員テーブル30が参照され、ステップS72又はS86で取得中のルール要素と、ステップS73又はS88で取得中の所属と、に対応する該当者が検索される(ステップS74)。
ステップS76〜S78は、現職情報決裁者決定処理のステップS15〜S17と同様である。該当者が複数いる場合(ステップS78;YES)、記憶部15に記憶された社員テーブル30、役職テーブル40等が参照され、役職等の序列が高く滞留期間が長い社員が選択される(ステップS79)。ステップS80〜S82は、現職情報決裁者決定処理のステップS19〜S21と同様である。
そして、記憶部15に記憶された所属テーブル20が参照され、現在選択中の所属の一つ上の階層の所属があるか否かが判別される(ステップS83)。一つ上の階層の所属がある場合(ステップS83;YES)、その一つ上の階層の所属が取得され(ステップS84)、ステップS74に移行される。
該当者が検索されない場合(ステップS75;NO)、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル110が参照され、未選択で次の優先順位(優先順位113)のルール要素(ルール要素名114)があるか否かが判別される(ステップS85)。次のルール要素がある場合(ステップS85;YES)、その次のルール要素が取得され(ステップS86)、ステップS74に移行される。
次のルール要素がない場合(ステップS85;NO)、記憶部15に記憶された所属テーブル20が参照され、現在選択中の所属の一つ上の階層の所属があるか否かが判別される(ステップS87)。一つ上の階層の所属がある場合(ステップS87;YES)、その一つ上の階層の所属が取得され(ステップS88)、ステップS74に移行される。
一つ上の階層の所属がない場合(ステップS87;YES)、決裁ステップS80で決定した決裁者が一人もいないかいるかが判別される(ステップS89)。決定した決裁者がいる場合(ステップS89;NO)、ステップS80において決定された決裁ルートの各決裁ステップの決裁者と、ステップS82において設定された承認の有無とに基づいて、決裁者情報テーブルが生成されて記憶部15に記憶され(ステップS90)、第2の決裁者決定処理が終了される。ステップS90において、決裁者情報テーブルは、決裁者の決定順に並べられ、それが決裁ステップに対応する。
決定した決裁者がいない場合(ステップS89;YES)、ステップS91に移行される。ステップS91は、現職情報決裁者決定処理のステップS27と同様である。
以上、本変形例によれば、予め決裁ステップを設定することなく、申請者の所属から上位の所属へ、所属と優先順位に従ったルール要素とに対応して決裁者を社員テーブル30から検索して設定するので、社員の序列に基づいて決裁ルートの決裁者を決定できる。
なお、決裁者を決定する序列の階層は、制限を設けてもよい。
(第2の変形例)
図11を参照して、上記実施の形態の第2の変形例を説明する。図11に、個人別決裁ルートテーブル130の構成を示す。
本変形例の説明は、上記実施の形態と異なる部分を主として説明する。本変形例は、サーバ装置10を用い、記憶部15に、図2及び図4に示した各種情報に加えて、図11に示す予め設定された個人別決裁ルートテーブル130が記憶される。
個人別決裁ルートテーブル130は、申請者の個人別に設定される特別な決裁ルートの情報を含むテーブルである。個人別決裁ルートテーブル130は、社員を識別する社員コード131と、申請書を識別する申請書132と、決裁ルートを識別するルート番号133と、を含む。
例えば、第1の決裁者決定処理の実行において、申請者の社員コードを入力した場合(ステップS1,S71)に、記憶部15に記憶された個人別決裁ルートテーブル130が参照され、その入力した社員コードが、社員コード131に対応するか否かが判別される。入力した社員コードが社員コード131に対応する場合に、個人別決裁ルートテーブル130に基づく決裁ルートで決裁者が決定される。入力した社員コードが社員コード131に対応しない場合に、通常の決裁者決定処理により決裁者が決定される。
以上、本変形例によれば、申請種別として社員に対応する決裁ルートの決裁者を決定できる。
(第2の実施の形態)
図12〜図19を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、決裁ステップの順に決裁者が一人ずつ順に決裁を進めていく決裁ルートを決定する構成であったが、本第2の実施の形態では、一斉決裁及び分担決裁の決裁者(決裁ルート)を決定する。
図12を参照して、一斉決裁及び分担決裁を説明する。図12(a)に、一斉決裁の構成を示す。図12(b)に、分担決裁の構成を示す。
一斉決裁とは、複数の決裁者が並行して決裁を行い、その全員の承認により全体の承認がなされる決裁である。図12(a)に示すように、ある決裁において先行決裁者H1が承認後に、次の決裁ステップの決裁者H2,H3,H4が一斉に並行して決裁を行う。そして、決裁者H2,H3,H4全員が承認すると、その決裁ステップは承認されたものとなる。そして、決裁者H2,H3,H4のうち一人でも否認すると、その決裁ステップは差し戻しとなる。
分担決裁は、複数の決裁者が並行して決裁を行い、そのいずれか一人の承認により全体の承認がなされる決裁である。図12(b)に示すように、ある決裁において先行決裁者H11が承認後に、次の決裁ステップの決裁者H2,H3,H4が並行して決裁を行う。そして、決裁者H2,H3,H4の少なくとも一人が承認すると、その決裁ステップは承認されたものとなる。そして、決裁者H2,H3,H4の全員が否認すると、その決裁ステップは差し戻しとなる。
次いで、図13及び図14を参照して、記憶部15に記憶する情報を説明する。図13に、本実施の形態における決裁者を決定するための各テーブルの構成を示す。図14に、決裁ルート、決裁ステップ、SEQ、グループ、ルール要素の関連構成を示す。
記憶部15には、第1の実施の形態と同様に、所属テーブル20、社員テーブル30、役職テーブル40、身分テーブル50、職掌テーブル60、業務テーブル70が記憶される。また、記憶部15には、後述する第3の決裁者決定処理により生成された決裁者情報テーブルが記憶される。
この決裁者情報テーブルは、決裁ステップの連番と、申請番号と、決裁ステップと、決裁者(社員コード)と、承認(の有無)と、に加えて、決裁者毎の連番としてのインデックス番号iと、後述するグループ(SEQ)と、一斉決裁又は分担決裁の決裁の種別と、を含んで構成される。このように、インデックス番号iにより、決裁者が検索可能となる。また、インデックス番号iは、決裁ステップ、グループ(SEQ)とも関連付けられる。
また、図13に示すように、記憶部15には、予め設定された、申請書管理テーブル140と、決裁ルートテーブル150と、決裁ルールテーブル160と、グループテーブル170と、ルール要素名180と、が記憶される。
図13の各テーブルは、同一会社に関する情報であるとし、各テーブルの項目としての会社コード、社員コード等は省略する。
申請書管理テーブル140は、申請書141と、ルート番号142と、を含む。決裁ルートテーブル150は、ルート番号151と、決裁ステップ152と、ルール名153と、一斉決裁又は分担決裁の種別を示す決裁種別154と、を含む。
決裁ルールテーブル160は、ルール名161と、SEQ(シーケンス)を識別するSEQ162と、グループを識別するグループ163と、を示す。
図14は、図13の各テーブルに対応し、決裁ルートT21の場合の、決裁ルート、決裁ステップ、グループ、ルール要素の関連を示す例である。図14に示すように、グループとは、同一決裁ステップ内での単数又は複数の集合であり、それぞれ同一又は異なるルール要素を設定することができる。また、SEQとは、同一決裁ステップ内での各グループを識別する番号である。つまり、一斉決裁、分担決裁によらず、同一決裁ステップ内での各グループの決裁者は並行して決裁する。
また、図13に示すように、グループテーブル170は、グループ171と、優先順位172と、ルール要素名173と、を含む。ルール要素テーブル180は、ルール要素名181と、内容182と、を含む。
次に、図15〜図20を参照して、本実施の形態のサーバ装置10の動作を説明する。図15に、第3の決定者決定処理の流れを示す。図16に、第2の現職情報決定者決定処理の流れを示す。図17に、決裁者情報テーブル用処理の流れを示す。図18に、第2の特定個人決定者決定処理の流れを示す。図19に、第2の部門担当決定者決定処理の流れを示す。図20(a)に、一斉決裁の第1の組合せの構成を示す。図20(b)に、一斉決裁の第2の組合せの構成を示す。図20(c)に、分担決裁の組合せの構成を示す。
先ず、図15〜図19を参照して、第3の決裁者決定処理を説明する。第3の決裁者決定処理は、記憶部15に記憶された情報に基づいて、予め設定した決裁ステップごとに、一斉決裁、分担決裁にも適応して決裁者(決裁ルート)を決定する処理である。
例えば、操作者からの入力部12を介する第3の決裁者決定処理の実行指示の入力をトリガとして、記憶部15から第3の決裁者決定プログラムが適宜読み出されてRAM13に展開され、CPU11と、展開された第3の決裁者決定プログラムとの協働により第3の決裁者決定処理が実行される。
図15に示すように、先ずステップS101が実行される。ステップS101は、図5の第1の決裁者決定処理のステップS1と同様である。但し、S101においては、インデックス番号iが0に初期設定されるものとする。
そして、記憶部15に記憶された申請書管理テーブル140及び決裁ルートテーブル150が参照されて、入力された申請書の種類の申請書141に対応する決裁ステップ152のうち、未選択の次の決裁ステップが選択される(ステップS102)。最初にステップS102を通る場合は、先頭の決裁ステップが選択される。
そして、記憶部15に記憶された決裁ルートテーブル150のルール名153が参照されて、ステップS102で選択された決裁ステップのルールが判別される(ステップS103)。そして、第1の決定者決定処理のステップS4,S5,S6,S7と同様に、後述するステップS104の第2の現職者情報決定者決定処理、S105の第2の特定個人決定者決定処理、S106の第2の部門担当決定者決定処理と、ステップS107とが実行される。
次決裁ステップが無い場合(ステップS107;NO)、ステップS104、S105、S106において決定された決裁ルートの各決裁ステップ、各グループ、その決裁者(の社員コード)、承認の有無、インデックス番号i、承認の種別等を含む決裁者情報テーブルが生成されて記憶部15に記憶され(ステップS108)、第3の決裁者決定処理が終了される。
次いで、図16を参照して、ステップS104の第2の現職情報決裁者決定処理を詳細に説明する。先ず、記憶部15に記憶された決裁ルートテーブル150、決裁ルールテーブル160、グループテーブル170、ルール要素テーブル180が参照され、ルール名(現職情報)に対応する先頭グループ(グループ171の先頭)と、そのグループの先頭優先順位(優先順位172の先頭)とが、が取得される(ステップS111)。
そして、記憶部15に記憶されたグループテーブル170及びルール要素テーブル180が参照されて、取得中のグループ、優先順位のルール要素(ルール要素名181及び内容182)が取得される(ステップS112)。そして、記憶部15に記憶された社員テーブル30が参照され、ステップS101で入力された申請者の社員コードに対応する所属(所属コード33)が取得される(ステップS113)。そして、記憶部15に記憶された社員テーブル30及びルール要素テーブル180が参照され、ステップS112又はS126で取得中のルール要素と、ステップS113又はS124で取得中の所属と、ステップS111又はS128で取得中のグループと、に対応する該当者が検索される(ステップS115)。
ステップS116〜S120は、それぞれ、第1の現職情報決定者決定処理のステップS15〜S19と同様である。そして、ステップS121の決定者情報テーブル用処理が実行される。
次いで、図17を参照して、ステップS121の決定者情報テーブル用処理を説明する。先ず、インデックス番号iが+1されることによりカウントアップされる(ステップS141)。そして、決定した決裁者(の社員コード)、決裁ステップ、グループにインデックス番号iが対応付けられて設定される(ステップS142)。
そして、記憶部15に記憶された決裁ルートテーブル150の決裁種別154が参照されて、決定した決裁者のグループ、決裁ルールに対応する決裁種別が分担決裁であるか否かが判別される(ステップS143)。分担決裁である場合(ステップS143;YES)、第1の現職者情報決裁者決定処理のステップS20、S21と同様に、ステップS144,S145が実行され、ステップS122に移行される。分担決裁でない場合(ステップS143;NO)、ステップS122に移行される。
図16に戻り、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル160のグループ163が参照されて、次グループがあるか否かが判別される(ステップS122)。次グループがある場合(ステップS122;YES)、ステップS128に移行される。次グループがない場合(ステップS122;NO)、第2の現職者情報決定者決定処理が終了され、ステップS107に移行される。
ステップS123〜S126は、それぞれ、第1の現職者情報決定者決定処理のステップS22〜S25に対応する。次ルール要素がない場合(ステップS125;NO)、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル160のグループ163が参照されて、次グループがあるか否かが判別される(ステップS127)。次グループがある場合(ステップS127;YES)、その次グループが取得され(ステップS128)、ステップS112に移行される。
そして、記憶部15に記憶された決裁ルートテーブル150の決裁ステップ152が参照されて、次決裁ステップがあるか否かが判別される(ステップS129)。次決裁ステップがある場合(ステップS129;YES)、ステップS102に移行される。次決裁ステップがない場合(ステップS129;NO)、決裁者申請の不可が設定され(ステップS130)、第2の現職情報決裁者決定処理及び第3の決裁者決定処理が終了する。
次いで、図18を参照して、ステップS105の第2の特定個人決裁者決定処理を詳細に説明する。先ず、記憶部15に記憶された決裁ルートテーブル150、決裁ルールテーブル160、グループテーブル170、ルール要素テーブル180が参照され、ルール名(特定個人)に対応する先頭グループ(グループ171の先頭)と、そのグループの先頭優先順位(優先順位172の先頭)とが、が取得される(ステップS151)。
そして、記憶部15に記憶されたグループテーブル170、ルール要素テーブル180及び社員テーブル30が参照され、ステップS151又はS163で取得中のグループで、現在の優先順位のルール要素(ルール要素名181及び内容182)に対応する社員が取得される(ステップS152)。
ステップS153〜S157は、それぞれ、図7の第1の特定個人決裁者決定処理のステップS32〜S36と同様である。そして、図17に示した決裁者情報テーブル用処理が実行され(ステップS158)。そして、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル160のグループ163が参照され、次グループがあるか否かが判別される(ステップS159)。次グループがある場合(ステップS159;YES)、ステップS163に移行される。次グループがない場合(ステップS159;NO)、第2の特定個人決裁者決定処理が終了され、ステップS107に移行される。
ステップS160,S161は、それぞれ、第1の特定個人決裁者決定処理のステップS39,S40と同様である。次ルール要素がない場合(ステップS160;NO)、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル160のグループ163が参照され、次グループがあるか否かが判別される(ステップS162)。次グループがある場合(ステップS162;YES)、次グループが取得され(ステップS163)、ステップS152に移行される。次グループがない場合(ステップS162;NO)、決裁申請が不可に設定され(ステップS164)、第2の特定個人決裁者決定処理及び第3の決裁者決定処理が終了する。
次いで、図19を参照して、ステップS106の第2の部門担当決裁者決定処理を詳細に説明する。先ず、記憶部15に記憶された決裁ルートテーブル150、決裁ルールテーブル160、グループテーブル170、ルール要素テーブル180が参照され、ルール名(部門担当)に対応する先頭グループ(グループ171の先頭)と、そのグループの先頭優先順位(優先順位172の先頭)とが、が取得される(ステップS171)。
そして、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル160、グループテーブル170、ルール要素テーブル180が参照され、現在のルールのルール名153のルール要素の内容182の所属(部門担当)が取得される(ステップS172)。そして、記憶部15に記憶されたグループテーブル170及びルール要素テーブル180が参照され、ステップS171又はS186で取得中のグループの先頭優先順位のルール要素(ルール要素名173及び内容182)が取得される(ステップS173)。
そして、記憶部15に記憶された社員テーブル30が参照され、ステップS173又はS184で取得中のルール要素と、ステップS172で取得中の所属と、ステップS171又はS186で取得中のグループと、に対応する該当者が検索される(ステップS174)。ステップS175〜S180は、それぞれ、図8の第1の部門担当決裁者決定処理のステップS54〜S59と同様である。
そして、図17に示した決裁者情報テーブル用処理が実行され(ステップS181)。そして、記憶部15に記憶されたグループテーブル170が参照され、次グループがあるか否かが判別される(ステップS182)。次グループがある場合(ステップS182;YES)、ステップS186に移行される。次グループがない場合(ステップS182;NO)、第2の部門担当決裁者決定処理が終了し、ステップS107に移行される。
ステップS183,S184は、第1の部門担当決裁者決定処理のステップS62,S63と同様である。次ルール要素がない場合(ステップS183;NO)、記憶部15に記憶された決裁ルールテーブル160のグループ163が参照されて、次グループがあるか否かが判別される(ステップS185)。次グループがある場合(ステップS185;YES)、次グループが取得され(ステップS186)、ステップS173に移行される。次グループがない場合(ステップS185;NO)、決裁申請が不可に設定され(ステップS187)、第2の部門担当決裁者決定処理及び第3の決裁者決定処理及びが終了する。
次に、図20を参照して、決裁の種別を組合せた決裁ルートの例を説明する。図20(a)に示すように、申請者から決裁が申請され、第1段の決裁ステップで一人の決裁者に決裁され、第2段の決裁ステップで三人の決裁者に一斉決裁され、第3段の決裁ステップで一人の決裁者に決裁されることとしてもよい。
また、図20(b)に示すように、申請者から決裁が申請され、第1段の決裁ステップで三人の決裁者に一斉決裁され、第2段の決裁ステップで三人の決裁者に一斉決裁され、第3段の決裁ステップで一人の決裁者に決裁されることとしてもよい。
また、図20(c)に示すように、申請者から決裁が申請され、第1段の決裁ステップで一人の決裁者に一斉決裁され、第2段の決裁ステップで三人の決裁者に分担決裁されこととしてもよい。また、図20の例に限定されるものではなく、各決裁ステップで、通常の決裁、一斉決裁、分担決裁を適宜組み合わせた決裁ルートとしてもよい。
以上、本実施の形態によれば、決裁ステップのグループごとの決裁ルールに基づいて、優先順位に従ったルール要素に対応して決裁者を決定して設定するので、異なる組織構造に対しても同一の決裁ルールで、決裁ルートの決裁者をグループごとに決定できる。特に、一斉決裁、分担決裁の決裁ルートの決裁者をグループごとに決定できる。
なお、上記各実施の形態及び各変形例における記述は、本発明に係る決裁者決定装置、決裁者決定プログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記各実施の形態及び各変形例では、サーバ装置10を単体で用いる構成を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図21に示すように、決裁者決定システム1αが、サーバ装置10Aと、PC(Personal Computer)等のクライアント装置210,220とを備えて構成され、各装置が通信ネットワークNで接続される構成としてもよい。
この例において、サーバ装置10において、各決裁者決定処理が実行される。そして、決裁者の選択入力等の入力がクライアント装置210,220で受け付けられ、その入力情報がサーバ装置10に送信され、サーバ装置10において、受信した入力情報が、実行中の各決裁者決定処理に用いられる。また、クライアント装置の台数は、2台に限定されるものではない。
また、会社の社員を決裁ルートの決裁者として決定する構成を説明したが、その他の団体等の人物を決裁者として決定する構成としてもよい。
また、上記各実施の形態及び各変形例における各装置等の各構成要素の細部構成、及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。