JP3684136B2 - 薄鋳片連続鋳造機用ドラムおよび薄鋳片連続鋳造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、普通鋼、ステンレス鋼、合金鋼、珪素鋼、および、その他の金属の溶湯から直接に薄鋳片を鋳造する双ドラム式連続鋳造機の冷却ドラム、および、これを用いて薄鋳片を連続鋳造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
連続鋳造によってホットストリップと同等かそれに近い厚さの鋳片を製造する装置として、例えば、双ドラム式連続鋳造装置が知られている。この装置は、図3に示すように、軸を水平にし互いに接近して並行に設置され、且つ互いに逆方向に回転する一対の冷却ドラム1、1’と、冷却ドラム1、1’の両端面に圧着されたサイド堰2とを主要な構成部材としている。
【0003】
冷却ドラム1、1’とサイド堰2とで形成された湯溜まり部3の上方にはシールチャンバー4が設けられ、シールチャンバー4内には不活性ガスが供給される。湯溜まり部3にタンディッシュ5から溶湯を連続的に供給することにより、溶湯は冷却ドラム1との接触部で凝固シェルを形成し、凝固シェルは冷却ドラム1、1’の回転に伴ってキッシングポイント6で圧着され薄鋳片Cとなる。
【0004】
この冷却ドラム1、1’は、回転しながら溶湯を冷却して凝固シェルを生成するためのものであり、一般に、熱伝導率の良好なCu、Cu合金によって形成される。この冷却ドラム1、1’は、湯溜まり部3を形成する時は溶湯と直接接触するが、キッシングポイント6を過ぎ、次に湯溜まり部3を形成するまでは溶湯と非接触状況となることから、溶湯の保有熱で加熱されたり、冷却ドラム1、1’の内部冷却水や空気により冷却される。また、凝固シェルを圧着して薄鋳片Cにする際に、薄鋳片Cと冷却ドラム1、1’表面の相対滑りによる摩擦力を繰り返し受けるため、表層がCuまたはCu合金の場合には、鋳造の進行に伴い、周面表層dの損耗が激しく、表面形状が維持できなくなるため早期に鋳造不能となる。
【0005】
このようなドラム表層の早期損耗を防止するため、冷却ドラム1、1’の表面に、例えば、1mm厚さ程度のNiめっき層を形成した冷却ドラム構造が知られている。
薄鋳片Cは板厚が1〜7mm程度と薄いため、その表面は凝固シェルの形成状態の影響を著しく受け、急冷による凝固シェル厚の不均一等により表面割れや光沢むらが発生するという問題がある。表面割れの発生を防止するために、冷却ドラム周面のNiめっき部分にショットブラスト、フォトエッチ、レーザ加工等により多数の窪みを設ける技術が、例えば、特開昭60−184449号公報に開示されている。この窪みによって冷却ドラムと凝固シェルとの間に断熱層となるガスギャップを形成することで溶湯の緩慢な冷却を行い、また、窪みに溶湯を適度に入り込ませて鋳片表面に凸転写を形成させ、凸転写の周縁から凝固を開始させることで凝固シェル厚の均一化を図るものである。
【0006】
しかしながら、湯だまり部に注入された溶融金属(溶湯)の表面に浮遊する酸化物(スカム)が、冷却ドラムの回転とともに、流れ込む溶湯に付随して引き込まれ、鋳片の凝固シェルの表面に付着して鋳造される場合があり、この結果、薄肉鋳片のスカム流入部と健全部との間に凝固不均一が生じて割れが発生し、鋳片の品質が損なわれるという問題点があった。
【0007】
このような問題点に対応するため、特許第2977289号公報、特開平6−328204号公報に、2種類の大きさの窪みを組み合わせて導入することにより、小さい径の窪みによって製品表面割れを防止し、大きい径の窪みによって光沢むらを防止する冷却ドラム構造が提示されている。しかしながら、本発明者による実験研究の結果、開示されている窪みの組合せ条件では上記の二種の機能を同時に満足させることが困難であることが判明した。さらに、冷却ドラム表面の材質に関する特定はなされていない。
【0008】
さらに、ここでの冷却ドラムの周面表層dの材質は、前述のごとく、一般的に、Niめっき層が想定されている。Niめっき部はドラム母材(Cu、Cu合金)より熱伝導率が低く、母材との結合性も良好であることから亀裂や剥離が生じ難く、かつ、母材より高硬度で耐磨耗性、耐変形性において相対的に優れたものであるが、実鋳造において長期間に亘って表面形状を安定維持するレベルの耐磨耗性や耐変形性には到達していない。そのため、長期間の連続使用を行うと、冷却ドラムの周面表層dの形状変化に伴い、薄鋳片Cの表面割れの発生主因になり得ることが確認されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題とするところは、上述の従来技術における問題点である薄板製品の二大欠陥である表面割れと光沢むらの発生を同時に抑制した薄鋳片を長期間に亘って安定して鋳造し得る技術を実現することにあり、そのための薄鋳片連続鋳造機用ドラムおよび薄鋳片連続鋳造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、以下の(1)〜(5)の発明により解決する。
(1)互いに反対方向に回転する一対の冷却ドラムの間隙の上部に形成された湯溜まり部に、溶湯を連続的に供給して薄鋳片に連続鋳造するための薄鋳片連続鋳造機用ドラムにおいて、ドラム母材の熱伝導率が100W/m・K以上であり、熱膨張率が該ドラム母材の0.50〜1.20倍でビッカース硬さHvが150以上であり厚みが100〜2000μm の中間層が前記ドラム母材の表面に被覆され、さらに、最表面に厚み1〜500μm でビッカース硬さHvが200以上の硬質めっきが施されたドラムであって、その表面に直径が200〜2000μm、深さが80〜200μmの窪みを互いに接するか重なりを持つ条件で形成し、さらに、直径が50〜200μm 、深さが30μm 以上の微小穴を穴相互間が接しない条件下でピッチが100〜500μm となるよう形成したことを特徴とする薄鋳片連続鋳造機用ドラム。
(2)前(1)項記載の薄鋳片連続鋳造機用ドラムにおいて、ドラム母材が銅もしくは銅合金であり、中間層がNi、Ni−Co、Ni−Co−WまたはNi−Feのめっき層であり、表層の硬質めっきがNi−Co−W、Ni−W、Ni−Co、Co、Ni−Fe、Ni−Al、Crのいずれかであることを特徴とする薄鋳片連続鋳造機用ドラム。
(3)前(1)項記載の薄鋳片連続鋳造機用ドラムにおいて、窪みをショットブラストによって形成し、微小穴をパルスレーザ加工によって形成することを特徴とする薄鋳片連続鋳造機用ドラム。
(4)前(1)項記載の薄鋳片連続鋳造機用ドラムを用いることを特徴とする薄鋳片連続鋳造方法。
(5)前(4)項記載の薄鋳片連続鋳造方法において、薄鋳片連続鋳造中の溶湯との非接触タイミングに、前記微小穴を加工処理することを特徴とする薄鋳片連続鋳造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明(請求項1の発明)に沿う冷却ドラム断面の周面表層dを拡大して示した断面図(a)、ならびに、表面の凹凸状況を色の濃さで表した表面図(b)である。以下では、図1を用いて本発明の冷却ドラムの各構成要件とその規定理由について詳細に説明する。
【0012】
ドラム母材7は、その温度を低く保ち発生熱応力を小さくして長寿命化を図るため、100W/m・K以上の熱伝導率が要求される。CuおよびCu合金の熱伝導率は320〜400W/m・Kであることからこれらが最適な材質である。ドラム表面の中間層8は、熱膨張係数を母材の1.2倍未満とすることにより、中間層8とドラム母材7間の熱膨張係数差により発生する熱応力に起因する剪断応力を小さくして、中間層8の剥離を防止できる。1.2倍以上の熱膨張係数差があると、熱応力により短期間で中間層8が剥離し使用不能となる。この観点で、中間層8とドラム母材7の熱膨張係数は同じであることが望ましいが、中間層8に要求される硬度を満足する材料としては、0.5倍以上のものがほとんどであることから、下限は実質的に0.5倍程度である。
【0013】
中間層8のビッカース硬さHvは、150未満では中間層8としての耐変形性に劣り寿命が短くなる。また、Hvが1000を超えると靱性が低くなり割れやすくなるので、中間層8のHvは1000未満であることが望ましい。
中間層8の厚みは、ドラム母材7を熱的に保護するために100μm 以上が必要であり、また、中間層8表面の温度が上がりすぎないための条件として、最大厚みは2000μm であることが要求される。中間層8の形成材料としては、熱伝導率が80W/m・K程度であり、ドラム母材7の温度を低く保つことができるNi、Ni−Co、Ni−Co−W、Ni−Feなどが適性があり、ドラム母材7にめっきで被覆することが、結合力を安定させ強度を大きくでき寿命を長くできる。また、均一な被覆を形成する上でも好ましい。
【0014】
ドラム表面の最表層9の材質特性で要求される最も重要なパラメータは耐摩耗性であり、実用的に最低限要求されるビッカース硬さHvは200以上である。厚みは1μm 以上あれば充分な耐摩耗性が得られる。厚みの上限値に関しては、硬質めっき材料は、一般的に熱伝導率が低いので、表面温度が上昇しすぎないように500μm 以下である必要がある。
【0015】
硬質めっきの形成材料としては、200以上のHvが得られる材料として、Ni−Co−W、Ni−W、Ni−Co、Co、Ni−Fe、Ni−Al、Crのいずれかが適性があり、中間層8にめっきで被覆することが、結合力を安定させ強度を大きくでき、長寿命化を図ることができる。
次に、冷却ドラムの周面表層dにおける窪み10、及び、微小穴11の加工の要件について説明する。
【0016】
冷却ドラムの周面表層dには、まず、1mmオーダーの長周期の凹凸(窪み10)がショットブラスト法などによって全面に亘って導入される。このような窪み10をつけた冷却ドラムを用いて溶湯を鋳造すると、まず、窪み凸部に溶湯が接触して凝固核の生成が起こり、一方、窪み凹部では、鋳片表面との間にガスギャップが生成して凝固核の生成は遅れる。窪み凸部での凝固核の発生によって凝固収縮応力は分散、緩和され、割れの発生は抑制される。
【0017】
このような目的を達成するためには、窪み凸部が明確に規定される必要があり、このため、窪み10は互いに接するか、重なりを持つ条件で形成する必要がある。これは、窪み10が接しない条件で形成されると、元々の表面の平坦な部分が上記窪み凸部と同様な働きを行い、凝固核の発生を明確に規定できなくなるためである。窪み直径は、窪み凹部での凝固遅れに伴って発生する凝固収縮応力に起因する割れ発生との関係で規定され、2000μm 以下である必要がある。また、この下限値は、後述する微小穴11の直径との関係で規定され、微小穴の径以上である要件から200μm となる。
【0018】
窪み深さは、上記ガスギャップを生成させるため80μm 以上の値が要求される。また、窪み深さが大きすぎると窪み凹部のガスギャップの厚みが増大し、窪み凹部の凝固シェルの生成が大きく遅れ、窪み凸部の凝固シェルとの間の厚みの不均一が拡大して割れが発生するので、200μm 以下である必要がある。以上の説明に示した窪み10の形成によって、定常的な鋳造条件下においては、薄鋳片Cの割れ・光沢むらは有効に抑制される。
【0019】
しかしながら、この窪み10のみを形成した冷却ドラム1、1’による鋳造では、〔従来の技術〕の項に記述したごとく、酸化物(スカム)が冷却ドラムの回転とともに、流れ込む溶湯に付随して引き込まれ、鋳片の凝固シェルの表面に付着して鋳造される場合には、薄肉鋳片のスカム流入部と健全部との間に凝固不均一が生じて割れやむらが発生する可能性がある。
【0020】
そこで、本発明者らは詳細にわたる実験研究を遂行した結果、この窪み10に、さらに、微小穴11を特定条件で導入することにより、スカムが流入した箇所においても凝固不均一が発生しないことを解明した。本発明者らは、スカムが溶湯と冷却ドラム1、1’との間に流入した場合に発生する凝固不均一は、スカムの熱伝導率の違いよりも、流入時に巻き込まれて生成する空気層の存在に起因することを見い出した。この際に溶湯やスカムが表面張力によって流れ込まない程度の微小穴11が表面に存在すると、上記空気は、この微小穴11の部分に集約され空気層の形成が発生しない。
【0021】
したがって、たとえスカムが流入しても凝固不均一の発生が抑制される。さらに、微小穴11が存在することによって上記窪み10の要件で説明した凝固核の発生をより細かい間隔で規定することが可能になるため、ガスギャップ部における凝固遅れに伴う割れ発生をより確実に抑制することができる。このような機能を達成するための微小穴11の要件としては、まず溶湯やスカムが流れ込まないための穴直径の上限値として200μm 以下であることが要求される。さらに、空気が巻き込まれた際に、有効に微小穴11に集約するための要件として穴直径の最小値が規定され、これは50μm である。
【0022】
さらに、微小穴11の相互間隔は、空気を有効に集約するため穴相互が接しない条件であることが必要で、凝固核発生を確実に規定するため穴相互の中心間ピッチは、100〜500μm であることが要求される。また、空気の集約機能を有効に発揮させかつ、凝固核発生を明確に規定するためには深さとして30μm 以上が必要である。
【0023】
以上のような窪み10ならびに微小穴11は、冷却ドラム1、1’上に中間層8、最表面層9へめっき処理を施した後に形成する。なお、最表層めっき硬度が非常に高く、窪み形成時にめっき部に割れが発生する可能性がある場合には、中間層8をめっきした後に窪み10を形成させ、その上で最表層9をめっきし、最後に、微小穴11を導入する可能性もあり、この順序はめっき種の選定にしたがって適宜選択される。
【0024】
これらの窪み10ならびに微小穴11を形成する手段としては、窪み10に関しては相互が重なり合うパターンを導入する方法として、空間的にランダムなパターン形成が可能であるショットブラスト法が有効であるが、放電加工その他の手法によって、本発明(請求項1の発明)で規定する条件を満たす加工ができる手段であればいずれでもよい。また、微小穴11の形成手段としては、空間的なパターン制御が容易なパルスレーザ加工法が最も適しているが、フォトエッチング法などのその他の手法で実現することも可能である。
【0025】
以上の説明においては、冷却ドラム1、1’は、薄鋳片鋳造に供する前に、本発明(請求項1の発明)で規定する条件で製造し使用することを想定して記述したが、微小穴11が鋳造の進行と共に磨滅する可能性がある最表層めっき種が選定された場合には、図2に示すように、鋳造中に冷却ドラム面が溶湯から離れたタイミングで、微小穴11を常時パルスレーザ加工によって導入する手段をとることも可能である。図2に示す構成においては、レーザ発振器12から出力されたパルスレーザ光14を集光レンズ13で集光照射することにより、周方向に微小穴11を形成させる。なお、図示しない光走査装置により紙面垂直方向にレーザ光を走査することにより、ドラム1、1’の全面に亘って微小穴11を形成することができる。
【0026】
【実施例】
オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)を図3に示す双ドラム式連続鋳造装置により、板厚3mmの帯状の薄鋳片に鋳造し、鋳造に引続いて熱間圧延し、その後に冷間圧延して、板厚0.5mmの薄板製品を製造した。上記薄鋳片を鋳造するに際し、幅800mm、直径1200mmの冷却ドラムの周面に、表1に示す条件で中間層8ならびに最表層9をめっきし、窪み10ならびに微小穴11を形成したドラム1、1’を用いた。冷却ドラムの周面表層dに対する加工方法としては、窪み10の形成にショットブラスト法を、また、微小穴11の形成にレーザー法を用いた。冷却ドラム1、1’の耐久性の評価に関しては、それぞれで20回の鋳造を行い、その周面表層dの損耗状態を目視評価することによって行った。また、鋳片品質の評価に関しては、冷間圧延後の薄板製品を目視検査することによって行った。
【0027】
No.1〜8は発明例を示す。No.9及び10は、従来法による比較例としてNiめっき表面ドラムにおいて、微小穴11の有無のケースを示す。発明例では、いずれのケースにおいても、冷却ドラムの耐久性に優れ、かつ、薄鋳片に表面割れの発生はなく、圧延後の薄板製品にも表面疵は発生しなかった。比較例では、20回の連続鋳造において、冷却ドラム表面の損耗が発生し、その結果として、初期の鋳片品質の良いNo.9の条件においても、最終的には薄鋳片表面に割れが発生し、圧延後の薄板製品に表面疵ならびに光沢むらが発生した。
【0028】
【表1】
Figure 0003684136
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、双ドラム式連続鋳造装置等によって製造される薄鋳片の表面割れならびに光沢むらを確実に防止するとともに、ドラム表面の高い耐久性が実現できるので、安定した無欠陥鋳片の製造を実現できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による双ドラム式連続鋳造用冷却ドラムの表面の態様を示す図である。(a)は、表面近傍を拡大して示す断面図、ならびに(b)は、表面の凹凸状況を色の濃さで表す表面図である。
【図2】本発明の実施例を示す双ドラム式連続鋳造方法の側面図である。
【図3】従来の双ドラム式連続鋳造装置の側面図である。
【符号の説明】
1,1’…冷却ドラム
2…サイド堰
3…湯溜まり部
4…シールチャンバー
5…タンディッシュ
6…キッシングポイント
7…ドラム母材
8…ドラム表面の中間層
9…ドラム表面の最表層
10…ドラム表面の窪み
11…ドラム表面の微小穴
12…レーザ発振器
13…集光レンズ
14…パルスレーザ光
C…薄鋳片
d…冷却ドラムの周面表層

Claims (5)

  1. 互いに反対方向に回転する一対の冷却ドラムの間隙の上部に形成された湯溜まり部に、溶湯を連続的に供給して薄鋳片に連続鋳造するための薄鋳片連続鋳造機用ドラムにおいて、ドラム母材の熱伝導率が100W/m・K以上であり、熱膨張率が該ドラム母材の0.50〜1.20倍でビッカース硬さHvが150以上であり厚みが100〜2000μm の中間層が前記ドラム母材の表面に被覆され、さらに、最表面に厚み1〜500μm でビッカース硬さHvが200以上の硬質めっきが施されたドラムであって、その表面に直径が200〜2000μm、深さが80〜200μmの窪みを互いに接するか重なりを持つ条件で形成し、さらに、直径が50〜200μm 、深さが30μm 以上の微小穴を穴相互間が接しない条件下でピッチが100〜500μm となるよう形成したことを特徴とする薄鋳片連続鋳造機用ドラム。
  2. 請求項1記載の薄鋳片連続鋳造機用ドラムにおいて、ドラム母材が銅もしくは銅合金であり、中間層がNi、Ni−Co、Ni−Co−WまたはNi−Feのめっき層であり、表層の硬質めっきがNi−Co−W、Ni−W、Ni−Co、Co、Ni−Fe、Ni−Al、Crのいずれかであることを特徴とする薄鋳片連続鋳造機用ドラム。
  3. 請求項1記載の薄鋳片連続鋳造機用ドラムにおいて、窪みをショットブラストによって形成し、微小穴をパルスレーザ加工によって形成することを特徴とする薄鋳片連続鋳造機用ドラム。
  4. 請求項1記載の薄鋳片連続鋳造機用ドラムを用いることを特徴とする薄鋳片連続鋳造方法。
  5. 請求項4記載の薄鋳片連続鋳造方法において、薄鋳片連続鋳造中の溶湯との非接触タイミングに、前記微小穴を加工処理することを特徴とする薄鋳片連続鋳造方法。
JP2000140315A 2000-05-12 2000-05-12 薄鋳片連続鋳造機用ドラムおよび薄鋳片連続鋳造方法 Expired - Lifetime JP3684136B2 (ja)

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