JP3684090B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザ出力のピークレベルまたはボトムレベルを検出するピークまたはボトム検出回路に関し、特に書き込み可能な光ディスク(CD−R、CD−RW、DVD−RAM)用光ヘッドのレーザ出力制御に使用されるピークまたはボトム検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来のピーク検出回路の構成を示すブロック図、図7はその動作を示す動作波形図である。
【0003】
図6に示すように、入力信号SAは入力端子50に供給され、ピークホールド信号SBは出力端子54から出力される。
【0004】
オペアンプ51は、入力信号SAとピークホールド信号SBとを比較し、入力信号SAがピークホールド信号SBより大きい間(SA>SB)、その出力を“H”レベルとし、ダイオード52をオンさせる。ダイオード52は、ホールドキャパシタ53にチャージ電流ICCを供給し、ホールドキャパシタ53をチャージする。ピークホールド信号SBは、ホールドキャパシタ53がチャージされることで、図7に示すように上昇する。
【0005】
また、入力信号SAがピークホールド信号SB以下となると(SA≦SB)、オペアンプ51は、その出力を“L”レベルとし、ダイオード52をオフさせる。これにより、ピークホールド信号SBは、図7に示すように、ホールド状態となる。
【0006】
このような動作を何回か繰り返すことにより、ピークホールド信号SBは、概ね入力信号SAのピークレベルでホールドされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示すピーク検出回路は、チャージ電流ICCがコントロールされていないため、ホールドキャパシタ53へのチャージを速やかに終了させることが難しい。このため、図7に示すように、ピークホールド信号SBが入力信号SAのピークレベルを大幅に超えてしまうことがある。これは、検出誤差ERR.となり、ピーク検出の精度を大きく低下させる。
【0008】
また、ピーク検出動作を途中で停止させ、ホールド状態とすることもある。図6に示す回路において、このような制御を実行するためには、入力信号SAを、ピークホールド信号SB以下になるように切り換える必要がある。このような制御は、レーザ出力制御システム、あるいはピーク検出回路の複雑化を招き、コストアップにつながる。
【0009】
さらに入力信号SAを切り換えれば、切換ノイズが発生する。ピーク検出回路が、この切換ノイズを検出してしまうと、精度の高いピーク検出は、益々難しくなってしまう。
【0010】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その主要な目的は、高速で高精度のピークまたはボトム検出を可能とするピークまたはボトム検出回路を持つ半導体集積回路装置を提供することにある。
【0011】
また、他の目的は、検出精度の低下を回避しつつ、ピークまたはボトム検出動作を停止させることが可能なピークまたはボトム検出回路を持つ半導体集積回路装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記主要な目的を達成するために、この発明に係る半導体集積回路装置では、キャパシタと、このキャパシタを充電または放電する電流源と、この電流源を前記キャパシタに接続するスイッチと、このスイッチと前記キャパシタとの接続ノードの電位と、入力信号の電位とを比較し、この比較結果に応じて前記スイッチを開閉させるコンパレータと、前記スイッチと前記キャパシタとの接続ノードの電位をバッファし、出力信号を出力するバッファと、前記出力信号の電位と前記入力信号の電位とを比較し、前記入力信号の電位と前記出力信号の電位との電位差が小さくなるのにしたがって、前記電流源が流す電流が小さくなるように前記電流源に制動をかける制動器とを含むピーク又はボトム検出回路を具備することを特徴としている。
【0013】
上記構成を有する半導体集積回路装置であると、出力信号の電位と入力信号の電位とを比較し、入力信号の電位と出力信号の電位との電位差が小さくなるのにしたがって、電流源が流す電流が小さくなるように電流源に制動をかける制動器を具備する。このため、従来、コントロールされなかったキャパシタへのチャージ(ディスチャージ)電流を、出力信号と入力信号との差が小さくなるのにしたがって減らすことができる。
【0014】
このように出力信号と入力信号との差が小さくなるにしたがってチャージ電流を減らせば、チャージ電流がコントロールされなかった従来に比べて、キャパシタへのチャージを、より確実なタイミングで速やかに終了させることができる。よって、出力信号が入力信号のピークレベルを超えるような現象は生じ難くなり、ピーク検出の精度が大幅に向上する。
【0015】
また、上記他の目的を達成するために、この発明では、前記コンパレータの出力を制御し、前記コンパレータの比較結果に関わらずに、前記スイッチをオフさせる制御段を、さらに具備することを特徴としている。
【0016】
この構成を有する半導体集積回路装置であると、スイッチを、コンパレータの出力を制御することでオフさせる。このため、入力信号を制御しなくても、ピークまたはボトム検出動作を停止させることができる。
【0017】
このように入力信号を制御せずに、ピークまたはボトム検出を停止できるので、停止に際し、入力信号に切換ノイズが発生することはない。よって、検出精度の低下を回避しつつ、ピークまたはボトム検出動作を停止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0019】
[第1の実施形態]
図1は、この発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路の一構成例を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、入力信号SAは入力端子10に入力され、ピークホールド信号SBは出力端子12から出力される。
【0021】
コンパレータ1は、入力信号SAの電位とピーク検出出力SPの電位とを比較し、比較結果に応じてロジカルな信号SDを出力する。コンパレータ1は、たとえば入力信号SAの電位が、ピーク検出出力SPの電位より大きい間(SA>SP)、“H”レベルのロジカルな信号SDを出力する。また、入力信号SAの電位がピーク検出出力SPの電位以下となると(SA≦SP)、“L”レベルのロジカルな信号SDを出力する。ロジカルな信号SDは、ゲート回路3に供給される。
【0022】
ゲート回路3は、ロジカルな信号SDと制御信号SCとの論理をとる論理回路である。この第1の実施形態は、ピーク検出動作を、任意に停止できる。ピーク検出を停止させた時、ピークホールド信号SBは、停止した状態におけるレベルをホールドする。ピーク検出の停止は、制御信号SCに応じて行われる。制御信号SCは、制御端子11に入力される。
【0023】
ゲート回路3の一例は、たとえばAND(論理積)回路である。AND回路からなるゲート回路3は、制御信号SCが“H”レベルの時、活性状態となる。この状態において、ゲート回路3は、ロジカルな信号SDが“H”レベルならばその出力を“H”レベルとし、ロジカルな信号SDが“L”レベルならばその出力を“L”レベルとする。
【0024】
また、AND回路からなるゲート回路3は、制御信号SCが“L”レベルの時、非活性状態となる。この状態においては、ゲート回路3は、ロジカルな信号SDのレベルに関わらずに、その出力を“L”レベルとする。ゲート回路3の出力は、スイッチ5に供給される。
【0025】
スイッチ5は、ゲート回路3の出力のレベルに応じてオン、またはオフする。たとえばゲート回路3の出力が“H”レベルの時、スイッチ5はオンする。スイッチ5がオンすると、電流源4がホールドキャパシタ7に接続される。
【0026】
また、ゲート回路3の出力が“L”レベルの時、スイッチ5はオフする。スイッチ5がオフすると、電流源4がホールドキャパシタ7から分離される。
【0027】
スイッチ5とホールドキャパシタ7との接続ノード13は、バッファ6の入力に接続される。ピーク検出出力SPは、この接続ノード13から得られる。
【0028】
バッファ6は、接続ノード13の電位をバッファリングし、ピークホールド信号SBとして出力する。バッファ6は、ピーク検出出力SPの電位と、概ね同じ電位のピークホールド信号SBを出力する。
【0029】
制動器2は、入力信号SAの電位とピークホールド信号SBの電位とを比較し、比較結果に応じて、電流源4に制動をかける。たとえば制動器2は、入力信号SAとピークホールド信号SBとの電位差Δ(SA−SB)が小さくなるのにしたがって、電流源4が流す電流(チャージ電流ICC)を小さくしていく。
【0030】
次に、その動作を説明する。
【0031】
図2は、この発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路の一動作例を示す動作波形図である。
【0032】
図2に示すように、光ディスク用光ヘッドのレーザー出力制御では、記録開始前に、レーザ出力のピークレベル、およびボトムレベルの検出が行われる。この期間を検出期間という。検出期間においては、テストパルスが数回発光される。入力信号SAは、このテストパルスに応じたパルス状の波形を示す。
【0033】
検出期間において、ピーク検出回路は、入力信号SAを、ピーク検出出力SPと比較しながら、その出力、即ちピークホールド信号SBを、入力信号SAのピークレベルに近づけていく。このピーク検出動作中、制動器2は、電位差Δ(SA−SB)が小さくなるにつれ、チャージ電流ICCが小さくなるように、電流源4に制動をかける。
【0034】
このため、図2に示すように、ピークホールド信号SBの電位上昇率は、入力信号SAの電位に近づくにつれて、即ち電位差Δ(SA−SB)が小さくなるにつれて、小さくなる。電位上昇率が小さくなることで、入力信号SAがピークホールド信号SB以下となった時点で、ホールドキャパシタ7へのチャージを速やかに終了させることができる。よって、ピークホールド信号SBが、入力信号SAのピークレベルを超えてしまうような現象は抑制される。よって、検出誤差は、従来に比べて小さくなり、ピーク検出の精度を向上できる。
【0035】
なお、検出期間が終了した後、光ディスクへの記録が開始される。この記録中、レーザ出力は、テストパルス光強度以外の値、たとえば光ディスクにピットを作るための記録パルス光強度等に変調され、入力信号SAのレベルもまた、テストパルス光強度以外の値に変調される。
【0036】
この記録中は、たとえば制御信号SCを“L”レベルとし、ピーク検出動作は停止させておく。これにより、ピークホールド信号SBを、入力信号SAのレベルに関わらずに、検出した入力信号SAのピークレベルにホールドさせておくことができる。
【0037】
さらにこの発明では、制御信号SCをゲート回路3に入力する。このゲート回路3は、制御信号SCに応答してコンパレータ1の出力を制御し、コンパレータ1の比較結果に関わらずに、スイッチ5をオフさせる。このため、入力信号SAを制御しなくても、ピーク検出動作を停止させることができる。この停止の際、入力信号SAは制御されないので、入力信号SAに切換ノイズが発生することはない。よって、ピーク検出精度を低下させずに、ピーク検出動作を停止することができる。
【0038】
なお、第1の実施形態は、ピーク検出回路の例を説明したが、この発明は、レーザ出力のボトムレベルを検出するボトム検出回路にも適用することができる。この発明を、ボトム検出回路に適用する場合には、たとえば図1に示す電流源4の極性、およびコンパレータ1の極性を変更すればよい。
【0039】
なお、ボトム検出回路の一回路例については、第3の実施形態にて説明する。
[第2の実施形態]
次に、ピーク検出回路の具体的な一回路例を、この発明の第2の実施形態として説明する。
【0040】
図3は、この発明の第2の実施形態に係るピーク検出回路の一回路例を示す回路図である。
【0041】
図3に示すように、一回路例に係るコンパレータ1は、これを構成するトランジスタを非飽和領域で動作させる、いわゆる非飽和タイプである。
【0042】
非飽和タイプのコンパレータ1を用いる利点は、検出速度が極めて速いことである。図6に示したように、従来のピーク検出回路はオペアンプ51を有する。従来、このオペアンプ51を構成するトランジスタは、飽和領域で動作されていた。このようなオペアンプ51では、トランジスタが飽和領域で動作されるために、ラッチアップを起こす可能性がある。もし、ラッチアップを起こせば、検出速度が遅くなってしまう。また、スルーレートの制限から高速な検出が難しく、それは検出遅延となり大きな検出誤差を引き起こす可能性がある。
【0043】
これに対し、非飽和タイプのコンパレータ1は、トランジスタを非飽和領域で動作させる。このため、トランジスタを飽和領域で動作される従来回路に比べて、ラッチアップを起こさずさらに検出速度が極めて速くなる。
【0044】
図3に示すように、この一回路例において、非飽和タイプのコンパレータ1は、第1〜第3エミッタフォロワ段と、第1、第2の差動アンプ段とにより構成される。
【0045】
第1エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ102、Q105を含む。電流源I102、I104はそれぞれ、トランジスタQ102、Q105に電流を供給する。第1エミッタフォロワ段は、入力信号SAおよびピーク検出出力SPをそれぞれバッファーし、第1差動アンプ段に供給する。
【0046】
第1差動アンプ段は、 NPN型トランジスタQ103、Q104、抵抗R101、R102を含む。電流源I103は、トランジスタQ103、Q104それぞれに電流を供給する。第1差動アンプ段は、入力信号SAの電位とピーク検出出力SPの電位との差を差動増幅する。増幅結果は、第2のエミッタフォロワ段から出力される。
【0047】
第2エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ106、Q107を含む。電流源I105、I106はそれぞれ、トランジスタQ106、Q107に電流を供給する。第2エミッタフォロワ段は、第1差動アンプ段による増幅結果をバッファーし、第2差動アンプ段に供給する。
【0048】
第2差動アンプ段は、 NPN型トランジスタQ108、Q111、抵抗R103、R104を含む。電流源I107は、トランジスタQ108、Q111それぞれに電流を供給する。第2差動アンプ段は、第1差動アンプ段による増幅結果を、さらに差動増幅する。増幅結果は、第3のエミッタフォロワ段に供給される。第3エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ112、Q113を含む。電流源I108、I109はそれぞれ、トランジスタQ112、Q113に電流を供給する。第3エミッタフォロワ段は、第2差動アンプ段による増幅結果をバッファーし、スイッチ5に供給する。
【0049】
スイッチ5は、 PNP型トランジスタQ114、Q117を含む。トランジスタQ114のベースは、トランジスタQ113と電流源I109との接続ノードN1に接続され、トランジスタQ117のベースは、トランジスタQ112と電流源I108との接続ノードN2に接続されている。
【0050】
スイッチ5は、ノードN2の電位V117が、ノードN1の電位V114よりも高い(V117>V114)とオフする。反対に電位V117が、電位V114よりも低い(V117<V114)とオンする。これら電位V114、V117はともに相補的な電位をとる。即ち、電位V114、V117は、第1の実施形態で説明したロジカルな信号SDに相当する。
【0051】
電流源4は、 PNP型トランジスタQ115、Q116を含む。トランジスタQ115のベースと、トランジスタQ116のベースとは共通に接続され、カレントミラー回路を構成している。この一回路例において、カレントミラー回路の出力段は、トランジスタQ115であり、トランジスタQ115は、スイッチ回路5のトランジスタQ114、Q117それぞれに電流を供給する。トランジスタQ116は入力段であり、そのコレクタは、制動器2に接続されている。
【0052】
制動器2は、 NPN型トランジスタQ100、Q101、抵抗R101を含む。トランジスタQ100のベースには入力信号SAが供給され、トランジスタQ101のベースにはピークホールド信号SBが供給される。この一回路例において、トランジスタQ101のエミッタサイズは、トランジスタQ100のエミッタサイズの8倍である。さらに電流源I101は、トランジスタQ101のエミッタに接続されるとともに、トランジスタQ100のエミッタに対しては、抵抗R100を介して接続される。トランジスタQ100のコレクタは、電流源4のトランジスタQ116のコレクタ、およびQ115、Q116のベースに接続されている。
【0053】
制動器2は、そのトランジスタQ100の出力電流を、カレントミラー回路で構成された電流源4に入力する。これにより、入力信号SAの電位とピークホールド信号SBの電位との電位差Δ(SA−SB)が小さくなるにしたがって、電流源4が流す電流ICCを、加速度的に小さくすることができる。
【0054】
さらにこの一回路例のように、トランジスタQ101とQ100とのエミッタサイズ比、電流源101の電流値、および抵抗R100の値を最適に調節すれば、電流源4に、より効率の良い制動をかけることができる。
【0055】
たとえば電位差Δ(SA−SB)が充分に大きければ、より多量の電流ICCを流し、ホールドキャパシタ7を、より高速にチャージし、電位差Δ(SA−SB)が充分に小さくなれば、より少量の電流を流すようにして、ピークレベルに、よりソフトにランディングさせる。このような、より効率の良い制動では、充電時間の短縮、即ちピーク検出速度の高速化を図りつつ、より小さい検出誤差を実現できる。
【0056】
また、この一回路例には、ゲート回路3の一回路例が示されている。
【0057】
図3に示すように、ゲート回路3は、 NPN型トランジスタQ109、Q110を含む。ゲート回路3は、カレントスイッチ回路であり、トランジスタQ109のコレクタは、第2差動アンプ段のトランジスタQ108、Q111のエミッタにそれぞれ接続され、そのエミッタは電流源I107に接続されている。トランジスタQ110のコレクタは、第3エミッタフォロワ段のトランジスタQ113のベースに接続され、そのエミッタは電流源I107に接続されている。
【0058】
ゲート回路3は、トランジスタQ109のベースの電位V109が、トランジスタQ110のベースの電位V110よりも高ければ(V109>V110)、第2差動アンプ段に電流を供給し、ピーク検出動作をイネーブルする。反対に電位V109が、電位V110よりも低ければ(V109<V110)、第2差動アンプ段への電流の供給を停止し、ピーク検出動作をディセーブルする。これとともに、トランジスタQ113のベース電位をLレベルとする。これにより、電位V114はLレベルとなり、スイッチ回路5はオフする。
【0059】
上記電位V109、V110は、電位発生源V100により、相補的な電位として発生される。即ち、電位V109、V110は、第1の実施形態で説明した制御信号SCに相当する。
【0060】
このように、相補的な電位V109、V110に応答して、第2差動アンプ段への供給電流を停止させるとともに、第3エミッタフォロワ段の出力電圧を、スイッチ回路5をオフさせる出力電圧に設定することで、入力信号SAを制御せずに、ピーク検出動作を停止させることができる。
【0061】
[第3の実施形態]
次に、ボトム検出回路の具体的な一回路例を、この発明の第3の実施形態として説明する。
【0062】
図4は、この発明の第3の実施形態に係るボトム検出回路の一回路例を示す回路図である。
【0063】
図4に示すように、ボトム検出回路は、ピーク検出回路とほぼ同様のブロック構成で実現できる。ただし、ボトム検出を可能とするために、ピーク検出とは逆極性となるように回路が変更されるブロックがある。
【0064】
図4に示すように、非飽和タイプのコンパレータ21は、差動アンプ段、エミッタフォロワ段から構成される。
【0065】
第1エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ202、Q205、抵抗R203を含む。電流源I201は、トランジスタQ202に電流を供給し、電流源I203は、トランジスタQ205に抵抗R203を介して電流を供給する。第1エミッタフォロワ段は、入力信号SAおよびボトム検出出力SP’をそれぞれバッファーし、第1差動アンプ段に供給する。
【0066】
第1差動アンプ段は、 NPN型トランジスタQ203、Q204、抵抗R201、R202を含む。電流源I202は、トランジスタQ203、Q204それぞれに電流を供給する。第1差動アンプ段は、入力信号SAの電位とボトム検出出力SP’の電位との差を差動増幅する。増幅結果は、第2のエミッタフォロワ段から出力される。
【0067】
第2エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ206、Q207を含む。電流源I204、I205はそれぞれ、トランジスタQ206、Q207に電流を供給する。第2エミッタフォロワ段は、第1差動アンプ段による増幅結果をバッファーし、第2差動アンプ段に供給する。
【0068】
第2差動アンプ段は、 NPN型トランジスタQ208、Q210、抵抗R204、R205を含む。電流源I206は、トランジスタQ208、Q210それぞれに電流を供給する。第2差動アンプ段は、第1差動アンプ段による増幅結果を、さらに差動増幅する。増幅結果は、第3のエミッタフォロワ段から出力される。
【0069】
第3エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ212、Q214を含む。第3エミッタフォロワ段は、第2差動アンプ段による増幅結果をバッファーし、レベルシフト段34に供給する。
【0070】
レベルシフト段34は、 NPN型トランジスタQ213、Q215、Q216、Q217、Q218、Q220、抵抗R206、R207、R208、R209、R211、R212、電流源I209、I210、I211を含む。レベルシフト段34は、コンパレータ21の出力を、ボトム検出が可能なようにレベルシフトし、スイッチ25に供給する。
【0071】
スイッチ25は、 NPN型トランジスタQ219、Q222を含む。トランジスタQ219のベースは、トランジスタQ217と電流源I210との接続ノードN3に接続され、トランジスタQ222のベースは、トランジスタQ216と電流源I209との接続ノードN4に接続されている。
【0072】
スイッチ25は、ノードN4の電位V222が、ノードN3の電位V219よりも低い(V222<V219)とオフする。反対に電位V222が、電位V219よりも高い(V222>V219)とオンする。
【0073】
電流源24は、 NPN型トランジスタQ223、Q225を含む。トランジスタQ223のベースと、トランジスタQ225のベースとは共通に接続され、カレントミラー回路を構成している。この一回路例において、カレントミラー回路の出力段は、トランジスタQ223であり、トランジスタQ223は、スイッチ回路25のトランジスタQ219、Q222それぞれに電流を供給する。トランジスタQ225は入力段であり、そのコレクタは、制動器22に接続されている。制動器22は、 PNP型トランジスタQ200、Q201、抵抗R200を含む。トランジスタQ201のベースには入力信号SAが供給され、トランジスタQ200のベースにはボトムホールド信号SB’が供給される。この一回路例において、トランジスタQ200のエミッタサイズは、トランジスタQ201のエミッタサイズの4倍である。さらに電流源I200は、トランジスタQ200のエミッタに接続されるとともに、トランジスタQ200のエミッタに対しては、抵抗R200を介して接続される。トランジスタQ201のコレクタは、電流源24のトランジスタQ225のコレクタ、およびQ223、Q225のベースに接続されている。
【0074】
制動器22は、そのトランジスタQ201の出力電流を、カレントミラー回路で構成された電流源24に入力する。これにより、入力信号SAの電位とボトムホールド信号SB’の電位との電位差Δ(SB’−SA)が小さくなるにしたがって、電流源24が流す電流を小さくすることができる。
【0075】
さらにこの一回路例のように、トランジスタQ200とQ201とのエミッタサイズ比、および抵抗R200の値を最適に調節すれば、第2の実施形態と同様に、電流源24に、より効率の良い制動をかけることができる。
【0076】
ゲート回路23は、 NPN型トランジスタQ209、Q211を含む。ゲート回路23は、カレントスイッチ回路であり、トランジスタQ211のコレクタは、第2差動アンプ段のトランジスタQ208、Q210のエミッタにそれぞれ接続され、そのエミッタは電流源I206に接続されている。トランジスタQ209のコレクタは、第3エミッタフォロワ段のトランジスタQ212のベースに接続され、そのエミッタは電流源I206に接続されている。
【0077】
ゲート回路23は、トランジスタQ209のベースの電位V209が、トランジスタQ211のベースの電位V211よりも高い(V209>V211)と、第2差動アンプ段に電流を供給し、ボトム検出動作をイネーブルする。反対に電位V209が、電位V211よりも低ければ(V209<V211)、第2差動アンプ段への電流の供給を停止し、ピーク検出動作をディセーブルする。これとともに、トランジスタQ212のベース電位をLレベルとする。これにより、電位V222がLレベルとなり、スイッチ回路25はオフする。
【0078】
上記電位V209、V211は、電位発生源V200により、相補的な電位として発生される。即ち、電位V209、V211は、ボトム検出動作を停止させる制御信号である。
【0079】
トランジスタQ221、Q224と電流源I212は、ピーク検出出力の値をリセットするために配置され、リセット時に電流をホールドキャパシタ7に供給することで、ボトム検出出力SP’を上限値Vrに固定する。上限値VrはダイオードD200と抵抗R210とを介して接続ノード13に供給される。ダイオードD200は、ホールドキャパシタ7の充電電圧が上限値Vrを超えると、オンする。これにより、接続ノード13の電位、即ち、ボトム検出出力SP’が、上限値Vrに固定される。
【0080】
なお、リセットは、相補的な電位V221、V224により制御される。電位V221、V224は、電位発生源V201により発生される、
このようなボトム検出回路によれば、入力信号SAがボトムレベルに近づくにつれて、電流源24が流すディスチャージ電流が小さくなる。これにより、ホールドキャパシタ7からのディスチャージを速やかに終了させることができ、ボトムホールド信号SB’が、入力信号SAを下回る現象が生じ難くなる。よって、検出精度を向上させることができる。
【0081】
また、ゲート回路23に、ボトム検出動作を停止させる制御信号を入力することで、入力信号SAを制御することなく、ボトム検出動作を停止させることができる。これにより、ボトム検出動作を停止させる際、入力信号SAに切換ノイズが生ずることがなく、ボトム検出回路が切換ノイズを検出することもない。よって、検出精度を低下させずに、ボトム検出動作を終了させることができる。
【0082】
前述では NPN型および PNP型トランジスタにて詳述したが、 MOS型トランジスタによっても容易に実現できる。
【0083】
[第4の実施形態]
次に、この発明に係るピーク検出回路、およびボトム検出回路を用いたレーザ出力制御システムの一構成例を、第4の実施形態として説明する。
【0084】
図5は、この発明の第4の実施形態に係るレーザ出力制御システムの一構成例を示すブロック図である。
【0085】
図5に示すように、受光素子40は、半導体レーザー41が発光した光学的信号であるテストパルスTTP.を、電気的信号に変換する。変換された電気的信号はアンプ42に入力され、ここで増幅される。増幅された電気的信号は、ピーク検出回路43およびボトム検出回路44それぞれに入力される。ピーク検出回路43は、テストパルスTTP.のピークレベルを検出し、ボトム検出回路44はそのボトムレベルを検出する。検出されたピークレベルおよびボトムレベル、さらにテストパルスTTP.のスルーDCレベルはそれぞれ、A/Dコンバータ&コントローラ45を介してMCU46に入力される。MCU46は、これらピークレベル、ボトムレベル、スルーDCレベルを参照して、半導体レーザー41を駆動するための駆動電流値を演算する。この演算には、半導体レーザー41の状態によって変動する項目、たとえば温度変化、経年変化が加味される。演算結果は、記録のための駆動電流値設定情報として、D/Aコンバータ&コントローラ47を介してレーザードライバ48に入力される。レーザードライバ48は、入力された駆動電流値設定情報を参照して、半導体レーザー41を駆動する。
【0086】
この発明は、図5に示すようなレーザー出力制御システムにおいて、そのピーク検出回路43、およびボトム検出回路44それぞれに使用することができる。
【0087】
【発明の効果】
この発明によれば、精度の高いピークまたはボトム検出を可能とするピークまたはボトム検出回路を持つ半導体集積回路装置を提供できる。
【0088】
また、検出精度の低下を抑制しつつ、ピークまたはボトム検出動作を停止させることが可能なピークまたはボトム検出回路を持つ半導体集積回路装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路の一構成例を示すブロック図。
【図2】図2はこの発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路の一動作例を示す動作波形図。
【図3】図3はこの発明の第2の実施形態に係るピーク検出回路の一回路例を示す回路図。
【図4】図4はこの発明の第3の実施形態に係るボトム検出回路の一回路例を示す回路図。
【図5】図5はこの発明の第4の実施形態に係るレーザ出力制御システムの一構成例を示すブロック図。
【図6】図6は従来のピーク検出回路の構成を示すブロック図。
【図7】図7は従来のピーク検出回路の動作を示す動作波形図。
【符号の説明】
1…コンパレータ、
2…制動器、
3…ゲート回路、
4…電流源、
5…スイッチ、
6…バッファ、
7…ホールドキャパシタ、
10…入力端子、
11…制御端子、
12…出力端子、
21…コンパレータ、
22…制動器、
23…ゲート回路、
24…電流源、
25…スイッチ、
40…受光素子、
41…半導体レーザー、
42…アンプ、
43…ピーク検出回路、
44…ボトム検出回路、
45…A/Dコンバータ&コントローラ、
46…MCU、
47…D/Aコンバータ&コントローラ、
48…レーザードライバ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザ出力のピークレベルまたはボトムレベルを検出するピークまたはボトム検出回路に関し、特に書き込み可能な光ディスク(CD−R、CD−RW、DVD−RAM)用光ヘッドのレーザ出力制御に使用されるピークまたはボトム検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来のピーク検出回路の構成を示すブロック図、図7はその動作を示す動作波形図である。
【0003】
図6に示すように、入力信号SAは入力端子50に供給され、ピークホールド信号SBは出力端子54から出力される。
【0004】
オペアンプ51は、入力信号SAとピークホールド信号SBとを比較し、入力信号SAがピークホールド信号SBより大きい間(SA>SB)、その出力を“H”レベルとし、ダイオード52をオンさせる。ダイオード52は、ホールドキャパシタ53にチャージ電流ICCを供給し、ホールドキャパシタ53をチャージする。ピークホールド信号SBは、ホールドキャパシタ53がチャージされることで、図7に示すように上昇する。
【0005】
また、入力信号SAがピークホールド信号SB以下となると(SA≦SB)、オペアンプ51は、その出力を“L”レベルとし、ダイオード52をオフさせる。これにより、ピークホールド信号SBは、図7に示すように、ホールド状態となる。
【0006】
このような動作を何回か繰り返すことにより、ピークホールド信号SBは、概ね入力信号SAのピークレベルでホールドされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示すピーク検出回路は、チャージ電流ICCがコントロールされていないため、ホールドキャパシタ53へのチャージを速やかに終了させることが難しい。このため、図7に示すように、ピークホールド信号SBが入力信号SAのピークレベルを大幅に超えてしまうことがある。これは、検出誤差ERR.となり、ピーク検出の精度を大きく低下させる。
【0008】
また、ピーク検出動作を途中で停止させ、ホールド状態とすることもある。図6に示す回路において、このような制御を実行するためには、入力信号SAを、ピークホールド信号SB以下になるように切り換える必要がある。このような制御は、レーザ出力制御システム、あるいはピーク検出回路の複雑化を招き、コストアップにつながる。
【0009】
さらに入力信号SAを切り換えれば、切換ノイズが発生する。ピーク検出回路が、この切換ノイズを検出してしまうと、精度の高いピーク検出は、益々難しくなってしまう。
【0010】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その主要な目的は、高速で高精度のピークまたはボトム検出を可能とするピークまたはボトム検出回路を持つ半導体集積回路装置を提供することにある。
【0011】
また、他の目的は、検出精度の低下を回避しつつ、ピークまたはボトム検出動作を停止させることが可能なピークまたはボトム検出回路を持つ半導体集積回路装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記主要な目的を達成するために、この発明に係る半導体集積回路装置では、キャパシタと、このキャパシタを充電または放電する電流源と、この電流源を前記キャパシタに接続するスイッチと、このスイッチと前記キャパシタとの接続ノードの電位と、入力信号の電位とを比較し、この比較結果に応じて前記スイッチを開閉させるコンパレータと、前記スイッチと前記キャパシタとの接続ノードの電位をバッファし、出力信号を出力するバッファと、前記出力信号の電位と前記入力信号の電位とを比較し、前記入力信号の電位と前記出力信号の電位との電位差が小さくなるのにしたがって、前記電流源が流す電流が小さくなるように前記電流源に制動をかける制動器とを含むピーク又はボトム検出回路を具備することを特徴としている。
【0013】
上記構成を有する半導体集積回路装置であると、出力信号の電位と入力信号の電位とを比較し、入力信号の電位と出力信号の電位との電位差が小さくなるのにしたがって、電流源が流す電流が小さくなるように電流源に制動をかける制動器を具備する。このため、従来、コントロールされなかったキャパシタへのチャージ(ディスチャージ)電流を、出力信号と入力信号との差が小さくなるのにしたがって減らすことができる。
【0014】
このように出力信号と入力信号との差が小さくなるにしたがってチャージ電流を減らせば、チャージ電流がコントロールされなかった従来に比べて、キャパシタへのチャージを、より確実なタイミングで速やかに終了させることができる。よって、出力信号が入力信号のピークレベルを超えるような現象は生じ難くなり、ピーク検出の精度が大幅に向上する。
【0015】
また、上記他の目的を達成するために、この発明では、前記コンパレータの出力を制御し、前記コンパレータの比較結果に関わらずに、前記スイッチをオフさせる制御段を、さらに具備することを特徴としている。
【0016】
この構成を有する半導体集積回路装置であると、スイッチを、コンパレータの出力を制御することでオフさせる。このため、入力信号を制御しなくても、ピークまたはボトム検出動作を停止させることができる。
【0017】
このように入力信号を制御せずに、ピークまたはボトム検出を停止できるので、停止に際し、入力信号に切換ノイズが発生することはない。よって、検出精度の低下を回避しつつ、ピークまたはボトム検出動作を停止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0019】
[第1の実施形態]
図1は、この発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路の一構成例を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、入力信号SAは入力端子10に入力され、ピークホールド信号SBは出力端子12から出力される。
【0021】
コンパレータ1は、入力信号SAの電位とピーク検出出力SPの電位とを比較し、比較結果に応じてロジカルな信号SDを出力する。コンパレータ1は、たとえば入力信号SAの電位が、ピーク検出出力SPの電位より大きい間(SA>SP)、“H”レベルのロジカルな信号SDを出力する。また、入力信号SAの電位がピーク検出出力SPの電位以下となると(SA≦SP)、“L”レベルのロジカルな信号SDを出力する。ロジカルな信号SDは、ゲート回路3に供給される。
【0022】
ゲート回路3は、ロジカルな信号SDと制御信号SCとの論理をとる論理回路である。この第1の実施形態は、ピーク検出動作を、任意に停止できる。ピーク検出を停止させた時、ピークホールド信号SBは、停止した状態におけるレベルをホールドする。ピーク検出の停止は、制御信号SCに応じて行われる。制御信号SCは、制御端子11に入力される。
【0023】
ゲート回路3の一例は、たとえばAND(論理積)回路である。AND回路からなるゲート回路3は、制御信号SCが“H”レベルの時、活性状態となる。この状態において、ゲート回路3は、ロジカルな信号SDが“H”レベルならばその出力を“H”レベルとし、ロジカルな信号SDが“L”レベルならばその出力を“L”レベルとする。
【0024】
また、AND回路からなるゲート回路3は、制御信号SCが“L”レベルの時、非活性状態となる。この状態においては、ゲート回路3は、ロジカルな信号SDのレベルに関わらずに、その出力を“L”レベルとする。ゲート回路3の出力は、スイッチ5に供給される。
【0025】
スイッチ5は、ゲート回路3の出力のレベルに応じてオン、またはオフする。たとえばゲート回路3の出力が“H”レベルの時、スイッチ5はオンする。スイッチ5がオンすると、電流源4がホールドキャパシタ7に接続される。
【0026】
また、ゲート回路3の出力が“L”レベルの時、スイッチ5はオフする。スイッチ5がオフすると、電流源4がホールドキャパシタ7から分離される。
【0027】
スイッチ5とホールドキャパシタ7との接続ノード13は、バッファ6の入力に接続される。ピーク検出出力SPは、この接続ノード13から得られる。
【0028】
バッファ6は、接続ノード13の電位をバッファリングし、ピークホールド信号SBとして出力する。バッファ6は、ピーク検出出力SPの電位と、概ね同じ電位のピークホールド信号SBを出力する。
【0029】
制動器2は、入力信号SAの電位とピークホールド信号SBの電位とを比較し、比較結果に応じて、電流源4に制動をかける。たとえば制動器2は、入力信号SAとピークホールド信号SBとの電位差Δ(SA−SB)が小さくなるのにしたがって、電流源4が流す電流(チャージ電流ICC)を小さくしていく。
【0030】
次に、その動作を説明する。
【0031】
図2は、この発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路の一動作例を示す動作波形図である。
【0032】
図2に示すように、光ディスク用光ヘッドのレーザー出力制御では、記録開始前に、レーザ出力のピークレベル、およびボトムレベルの検出が行われる。この期間を検出期間という。検出期間においては、テストパルスが数回発光される。入力信号SAは、このテストパルスに応じたパルス状の波形を示す。
【0033】
検出期間において、ピーク検出回路は、入力信号SAを、ピーク検出出力SPと比較しながら、その出力、即ちピークホールド信号SBを、入力信号SAのピークレベルに近づけていく。このピーク検出動作中、制動器2は、電位差Δ(SA−SB)が小さくなるにつれ、チャージ電流ICCが小さくなるように、電流源4に制動をかける。
【0034】
このため、図2に示すように、ピークホールド信号SBの電位上昇率は、入力信号SAの電位に近づくにつれて、即ち電位差Δ(SA−SB)が小さくなるにつれて、小さくなる。電位上昇率が小さくなることで、入力信号SAがピークホールド信号SB以下となった時点で、ホールドキャパシタ7へのチャージを速やかに終了させることができる。よって、ピークホールド信号SBが、入力信号SAのピークレベルを超えてしまうような現象は抑制される。よって、検出誤差は、従来に比べて小さくなり、ピーク検出の精度を向上できる。
【0035】
なお、検出期間が終了した後、光ディスクへの記録が開始される。この記録中、レーザ出力は、テストパルス光強度以外の値、たとえば光ディスクにピットを作るための記録パルス光強度等に変調され、入力信号SAのレベルもまた、テストパルス光強度以外の値に変調される。
【0036】
この記録中は、たとえば制御信号SCを“L”レベルとし、ピーク検出動作は停止させておく。これにより、ピークホールド信号SBを、入力信号SAのレベルに関わらずに、検出した入力信号SAのピークレベルにホールドさせておくことができる。
【0037】
さらにこの発明では、制御信号SCをゲート回路3に入力する。このゲート回路3は、制御信号SCに応答してコンパレータ1の出力を制御し、コンパレータ1の比較結果に関わらずに、スイッチ5をオフさせる。このため、入力信号SAを制御しなくても、ピーク検出動作を停止させることができる。この停止の際、入力信号SAは制御されないので、入力信号SAに切換ノイズが発生することはない。よって、ピーク検出精度を低下させずに、ピーク検出動作を停止することができる。
【0038】
なお、第1の実施形態は、ピーク検出回路の例を説明したが、この発明は、レーザ出力のボトムレベルを検出するボトム検出回路にも適用することができる。この発明を、ボトム検出回路に適用する場合には、たとえば図1に示す電流源4の極性、およびコンパレータ1の極性を変更すればよい。
【0039】
なお、ボトム検出回路の一回路例については、第3の実施形態にて説明する。
[第2の実施形態]
次に、ピーク検出回路の具体的な一回路例を、この発明の第2の実施形態として説明する。
【0040】
図3は、この発明の第2の実施形態に係るピーク検出回路の一回路例を示す回路図である。
【0041】
図3に示すように、一回路例に係るコンパレータ1は、これを構成するトランジスタを非飽和領域で動作させる、いわゆる非飽和タイプである。
【0042】
非飽和タイプのコンパレータ1を用いる利点は、検出速度が極めて速いことである。図6に示したように、従来のピーク検出回路はオペアンプ51を有する。従来、このオペアンプ51を構成するトランジスタは、飽和領域で動作されていた。このようなオペアンプ51では、トランジスタが飽和領域で動作されるために、ラッチアップを起こす可能性がある。もし、ラッチアップを起こせば、検出速度が遅くなってしまう。また、スルーレートの制限から高速な検出が難しく、それは検出遅延となり大きな検出誤差を引き起こす可能性がある。
【0043】
これに対し、非飽和タイプのコンパレータ1は、トランジスタを非飽和領域で動作させる。このため、トランジスタを飽和領域で動作される従来回路に比べて、ラッチアップを起こさずさらに検出速度が極めて速くなる。
【0044】
図3に示すように、この一回路例において、非飽和タイプのコンパレータ1は、第1〜第3エミッタフォロワ段と、第1、第2の差動アンプ段とにより構成される。
【0045】
第1エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ102、Q105を含む。電流源I102、I104はそれぞれ、トランジスタQ102、Q105に電流を供給する。第1エミッタフォロワ段は、入力信号SAおよびピーク検出出力SPをそれぞれバッファーし、第1差動アンプ段に供給する。
【0046】
第1差動アンプ段は、 NPN型トランジスタQ103、Q104、抵抗R101、R102を含む。電流源I103は、トランジスタQ103、Q104それぞれに電流を供給する。第1差動アンプ段は、入力信号SAの電位とピーク検出出力SPの電位との差を差動増幅する。増幅結果は、第2のエミッタフォロワ段から出力される。
【0047】
第2エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ106、Q107を含む。電流源I105、I106はそれぞれ、トランジスタQ106、Q107に電流を供給する。第2エミッタフォロワ段は、第1差動アンプ段による増幅結果をバッファーし、第2差動アンプ段に供給する。
【0048】
第2差動アンプ段は、 NPN型トランジスタQ108、Q111、抵抗R103、R104を含む。電流源I107は、トランジスタQ108、Q111それぞれに電流を供給する。第2差動アンプ段は、第1差動アンプ段による増幅結果を、さらに差動増幅する。増幅結果は、第3のエミッタフォロワ段に供給される。第3エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ112、Q113を含む。電流源I108、I109はそれぞれ、トランジスタQ112、Q113に電流を供給する。第3エミッタフォロワ段は、第2差動アンプ段による増幅結果をバッファーし、スイッチ5に供給する。
【0049】
スイッチ5は、 PNP型トランジスタQ114、Q117を含む。トランジスタQ114のベースは、トランジスタQ113と電流源I109との接続ノードN1に接続され、トランジスタQ117のベースは、トランジスタQ112と電流源I108との接続ノードN2に接続されている。
【0050】
スイッチ5は、ノードN2の電位V117が、ノードN1の電位V114よりも高い(V117>V114)とオフする。反対に電位V117が、電位V114よりも低い(V117<V114)とオンする。これら電位V114、V117はともに相補的な電位をとる。即ち、電位V114、V117は、第1の実施形態で説明したロジカルな信号SDに相当する。
【0051】
電流源4は、 PNP型トランジスタQ115、Q116を含む。トランジスタQ115のベースと、トランジスタQ116のベースとは共通に接続され、カレントミラー回路を構成している。この一回路例において、カレントミラー回路の出力段は、トランジスタQ115であり、トランジスタQ115は、スイッチ回路5のトランジスタQ114、Q117それぞれに電流を供給する。トランジスタQ116は入力段であり、そのコレクタは、制動器2に接続されている。
【0052】
制動器2は、 NPN型トランジスタQ100、Q101、抵抗R101を含む。トランジスタQ100のベースには入力信号SAが供給され、トランジスタQ101のベースにはピークホールド信号SBが供給される。この一回路例において、トランジスタQ101のエミッタサイズは、トランジスタQ100のエミッタサイズの8倍である。さらに電流源I101は、トランジスタQ101のエミッタに接続されるとともに、トランジスタQ100のエミッタに対しては、抵抗R100を介して接続される。トランジスタQ100のコレクタは、電流源4のトランジスタQ116のコレクタ、およびQ115、Q116のベースに接続されている。
【0053】
制動器2は、そのトランジスタQ100の出力電流を、カレントミラー回路で構成された電流源4に入力する。これにより、入力信号SAの電位とピークホールド信号SBの電位との電位差Δ(SA−SB)が小さくなるにしたがって、電流源4が流す電流ICCを、加速度的に小さくすることができる。
【0054】
さらにこの一回路例のように、トランジスタQ101とQ100とのエミッタサイズ比、電流源101の電流値、および抵抗R100の値を最適に調節すれば、電流源4に、より効率の良い制動をかけることができる。
【0055】
たとえば電位差Δ(SA−SB)が充分に大きければ、より多量の電流ICCを流し、ホールドキャパシタ7を、より高速にチャージし、電位差Δ(SA−SB)が充分に小さくなれば、より少量の電流を流すようにして、ピークレベルに、よりソフトにランディングさせる。このような、より効率の良い制動では、充電時間の短縮、即ちピーク検出速度の高速化を図りつつ、より小さい検出誤差を実現できる。
【0056】
また、この一回路例には、ゲート回路3の一回路例が示されている。
【0057】
図3に示すように、ゲート回路3は、 NPN型トランジスタQ109、Q110を含む。ゲート回路3は、カレントスイッチ回路であり、トランジスタQ109のコレクタは、第2差動アンプ段のトランジスタQ108、Q111のエミッタにそれぞれ接続され、そのエミッタは電流源I107に接続されている。トランジスタQ110のコレクタは、第3エミッタフォロワ段のトランジスタQ113のベースに接続され、そのエミッタは電流源I107に接続されている。
【0058】
ゲート回路3は、トランジスタQ109のベースの電位V109が、トランジスタQ110のベースの電位V110よりも高ければ(V109>V110)、第2差動アンプ段に電流を供給し、ピーク検出動作をイネーブルする。反対に電位V109が、電位V110よりも低ければ(V109<V110)、第2差動アンプ段への電流の供給を停止し、ピーク検出動作をディセーブルする。これとともに、トランジスタQ113のベース電位をLレベルとする。これにより、電位V114はLレベルとなり、スイッチ回路5はオフする。
【0059】
上記電位V109、V110は、電位発生源V100により、相補的な電位として発生される。即ち、電位V109、V110は、第1の実施形態で説明した制御信号SCに相当する。
【0060】
このように、相補的な電位V109、V110に応答して、第2差動アンプ段への供給電流を停止させるとともに、第3エミッタフォロワ段の出力電圧を、スイッチ回路5をオフさせる出力電圧に設定することで、入力信号SAを制御せずに、ピーク検出動作を停止させることができる。
【0061】
[第3の実施形態]
次に、ボトム検出回路の具体的な一回路例を、この発明の第3の実施形態として説明する。
【0062】
図4は、この発明の第3の実施形態に係るボトム検出回路の一回路例を示す回路図である。
【0063】
図4に示すように、ボトム検出回路は、ピーク検出回路とほぼ同様のブロック構成で実現できる。ただし、ボトム検出を可能とするために、ピーク検出とは逆極性となるように回路が変更されるブロックがある。
【0064】
図4に示すように、非飽和タイプのコンパレータ21は、差動アンプ段、エミッタフォロワ段から構成される。
【0065】
第1エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ202、Q205、抵抗R203を含む。電流源I201は、トランジスタQ202に電流を供給し、電流源I203は、トランジスタQ205に抵抗R203を介して電流を供給する。第1エミッタフォロワ段は、入力信号SAおよびボトム検出出力SP’をそれぞれバッファーし、第1差動アンプ段に供給する。
【0066】
第1差動アンプ段は、 NPN型トランジスタQ203、Q204、抵抗R201、R202を含む。電流源I202は、トランジスタQ203、Q204それぞれに電流を供給する。第1差動アンプ段は、入力信号SAの電位とボトム検出出力SP’の電位との差を差動増幅する。増幅結果は、第2のエミッタフォロワ段から出力される。
【0067】
第2エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ206、Q207を含む。電流源I204、I205はそれぞれ、トランジスタQ206、Q207に電流を供給する。第2エミッタフォロワ段は、第1差動アンプ段による増幅結果をバッファーし、第2差動アンプ段に供給する。
【0068】
第2差動アンプ段は、 NPN型トランジスタQ208、Q210、抵抗R204、R205を含む。電流源I206は、トランジスタQ208、Q210それぞれに電流を供給する。第2差動アンプ段は、第1差動アンプ段による増幅結果を、さらに差動増幅する。増幅結果は、第3のエミッタフォロワ段から出力される。
【0069】
第3エミッタフォロワ段は、 NPN型トランジスタQ212、Q214を含む。第3エミッタフォロワ段は、第2差動アンプ段による増幅結果をバッファーし、レベルシフト段34に供給する。
【0070】
レベルシフト段34は、 NPN型トランジスタQ213、Q215、Q216、Q217、Q218、Q220、抵抗R206、R207、R208、R209、R211、R212、電流源I209、I210、I211を含む。レベルシフト段34は、コンパレータ21の出力を、ボトム検出が可能なようにレベルシフトし、スイッチ25に供給する。
【0071】
スイッチ25は、 NPN型トランジスタQ219、Q222を含む。トランジスタQ219のベースは、トランジスタQ217と電流源I210との接続ノードN3に接続され、トランジスタQ222のベースは、トランジスタQ216と電流源I209との接続ノードN4に接続されている。
【0072】
スイッチ25は、ノードN4の電位V222が、ノードN3の電位V219よりも低い(V222<V219)とオフする。反対に電位V222が、電位V219よりも高い(V222>V219)とオンする。
【0073】
電流源24は、 NPN型トランジスタQ223、Q225を含む。トランジスタQ223のベースと、トランジスタQ225のベースとは共通に接続され、カレントミラー回路を構成している。この一回路例において、カレントミラー回路の出力段は、トランジスタQ223であり、トランジスタQ223は、スイッチ回路25のトランジスタQ219、Q222それぞれに電流を供給する。トランジスタQ225は入力段であり、そのコレクタは、制動器22に接続されている。制動器22は、 PNP型トランジスタQ200、Q201、抵抗R200を含む。トランジスタQ201のベースには入力信号SAが供給され、トランジスタQ200のベースにはボトムホールド信号SB’が供給される。この一回路例において、トランジスタQ200のエミッタサイズは、トランジスタQ201のエミッタサイズの4倍である。さらに電流源I200は、トランジスタQ200のエミッタに接続されるとともに、トランジスタQ200のエミッタに対しては、抵抗R200を介して接続される。トランジスタQ201のコレクタは、電流源24のトランジスタQ225のコレクタ、およびQ223、Q225のベースに接続されている。
【0074】
制動器22は、そのトランジスタQ201の出力電流を、カレントミラー回路で構成された電流源24に入力する。これにより、入力信号SAの電位とボトムホールド信号SB’の電位との電位差Δ(SB’−SA)が小さくなるにしたがって、電流源24が流す電流を小さくすることができる。
【0075】
さらにこの一回路例のように、トランジスタQ200とQ201とのエミッタサイズ比、および抵抗R200の値を最適に調節すれば、第2の実施形態と同様に、電流源24に、より効率の良い制動をかけることができる。
【0076】
ゲート回路23は、 NPN型トランジスタQ209、Q211を含む。ゲート回路23は、カレントスイッチ回路であり、トランジスタQ211のコレクタは、第2差動アンプ段のトランジスタQ208、Q210のエミッタにそれぞれ接続され、そのエミッタは電流源I206に接続されている。トランジスタQ209のコレクタは、第3エミッタフォロワ段のトランジスタQ212のベースに接続され、そのエミッタは電流源I206に接続されている。
【0077】
ゲート回路23は、トランジスタQ209のベースの電位V209が、トランジスタQ211のベースの電位V211よりも高い(V209>V211)と、第2差動アンプ段に電流を供給し、ボトム検出動作をイネーブルする。反対に電位V209が、電位V211よりも低ければ(V209<V211)、第2差動アンプ段への電流の供給を停止し、ピーク検出動作をディセーブルする。これとともに、トランジスタQ212のベース電位をLレベルとする。これにより、電位V222がLレベルとなり、スイッチ回路25はオフする。
【0078】
上記電位V209、V211は、電位発生源V200により、相補的な電位として発生される。即ち、電位V209、V211は、ボトム検出動作を停止させる制御信号である。
【0079】
トランジスタQ221、Q224と電流源I212は、ピーク検出出力の値をリセットするために配置され、リセット時に電流をホールドキャパシタ7に供給することで、ボトム検出出力SP’を上限値Vrに固定する。上限値VrはダイオードD200と抵抗R210とを介して接続ノード13に供給される。ダイオードD200は、ホールドキャパシタ7の充電電圧が上限値Vrを超えると、オンする。これにより、接続ノード13の電位、即ち、ボトム検出出力SP’が、上限値Vrに固定される。
【0080】
なお、リセットは、相補的な電位V221、V224により制御される。電位V221、V224は、電位発生源V201により発生される、
このようなボトム検出回路によれば、入力信号SAがボトムレベルに近づくにつれて、電流源24が流すディスチャージ電流が小さくなる。これにより、ホールドキャパシタ7からのディスチャージを速やかに終了させることができ、ボトムホールド信号SB’が、入力信号SAを下回る現象が生じ難くなる。よって、検出精度を向上させることができる。
【0081】
また、ゲート回路23に、ボトム検出動作を停止させる制御信号を入力することで、入力信号SAを制御することなく、ボトム検出動作を停止させることができる。これにより、ボトム検出動作を停止させる際、入力信号SAに切換ノイズが生ずることがなく、ボトム検出回路が切換ノイズを検出することもない。よって、検出精度を低下させずに、ボトム検出動作を終了させることができる。
【0082】
前述では NPN型および PNP型トランジスタにて詳述したが、 MOS型トランジスタによっても容易に実現できる。
【0083】
[第4の実施形態]
次に、この発明に係るピーク検出回路、およびボトム検出回路を用いたレーザ出力制御システムの一構成例を、第4の実施形態として説明する。
【0084】
図5は、この発明の第4の実施形態に係るレーザ出力制御システムの一構成例を示すブロック図である。
【0085】
図5に示すように、受光素子40は、半導体レーザー41が発光した光学的信号であるテストパルスTTP.を、電気的信号に変換する。変換された電気的信号はアンプ42に入力され、ここで増幅される。増幅された電気的信号は、ピーク検出回路43およびボトム検出回路44それぞれに入力される。ピーク検出回路43は、テストパルスTTP.のピークレベルを検出し、ボトム検出回路44はそのボトムレベルを検出する。検出されたピークレベルおよびボトムレベル、さらにテストパルスTTP.のスルーDCレベルはそれぞれ、A/Dコンバータ&コントローラ45を介してMCU46に入力される。MCU46は、これらピークレベル、ボトムレベル、スルーDCレベルを参照して、半導体レーザー41を駆動するための駆動電流値を演算する。この演算には、半導体レーザー41の状態によって変動する項目、たとえば温度変化、経年変化が加味される。演算結果は、記録のための駆動電流値設定情報として、D/Aコンバータ&コントローラ47を介してレーザードライバ48に入力される。レーザードライバ48は、入力された駆動電流値設定情報を参照して、半導体レーザー41を駆動する。
【0086】
この発明は、図5に示すようなレーザー出力制御システムにおいて、そのピーク検出回路43、およびボトム検出回路44それぞれに使用することができる。
【0087】
【発明の効果】
この発明によれば、精度の高いピークまたはボトム検出を可能とするピークまたはボトム検出回路を持つ半導体集積回路装置を提供できる。
【0088】
また、検出精度の低下を抑制しつつ、ピークまたはボトム検出動作を停止させることが可能なピークまたはボトム検出回路を持つ半導体集積回路装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路の一構成例を示すブロック図。
【図2】図2はこの発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路の一動作例を示す動作波形図。
【図3】図3はこの発明の第2の実施形態に係るピーク検出回路の一回路例を示す回路図。
【図4】図4はこの発明の第3の実施形態に係るボトム検出回路の一回路例を示す回路図。
【図5】図5はこの発明の第4の実施形態に係るレーザ出力制御システムの一構成例を示すブロック図。
【図6】図6は従来のピーク検出回路の構成を示すブロック図。
【図7】図7は従来のピーク検出回路の動作を示す動作波形図。
【符号の説明】
1…コンパレータ、
2…制動器、
3…ゲート回路、
4…電流源、
5…スイッチ、
6…バッファ、
7…ホールドキャパシタ、
10…入力端子、
11…制御端子、
12…出力端子、
21…コンパレータ、
22…制動器、
23…ゲート回路、
24…電流源、
25…スイッチ、
40…受光素子、
41…半導体レーザー、
42…アンプ、
43…ピーク検出回路、
44…ボトム検出回路、
45…A/Dコンバータ&コントローラ、
46…MCU、
47…D/Aコンバータ&コントローラ、
48…レーザードライバ。
Claims (7)
- キャパシタと、
前記キャパシタを充電、または放電する電流源と、
前記電流源を前記キャパシタに接続するスイッチと、
前記スイッチと前記キャパシタとの接続ノードの電位と、入力信号の電位とを比較し、この比較結果に応じて前記スイッチを開閉させるコンパレータと、
前記スイッチと前記キャパシタとの接続ノードの電位をバッファし、出力信号を出力するバッファと、
前記出力信号の電位と前記入力信号の電位とを比較し、前記入力信号の電位と前記出力信号の電位との電位差が小さくなるのにしたがって、前記電流源が流す電流が小さくなるように前記電流源に制動をかける制動器と
を含むピーク又はボトム検出回路を具備することを特徴とする半導体集積回路装置。 - 前記コンパレータの出力を制御し、前記コンパレータの比較結果に関わらずに、前記スイッチを制御信号に応答してオフさせる制御段を、さらに具備することを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
- 前記コンパレータは、
前記スイッチと前記キャパシタとの接続ノードの電位と前記入力信号の電位とを比較し、これらの電位差を電流に変換する差動増幅段と、
前記差動増幅段の変換結果を、バッファするバッファ手段と
を含み、
前記制御段は、
前記制御信号に応答して、前記差動増幅段への供給電流を遮断する手段と、
前記制御信号に応答して、前記バッファ手段が出力する電圧を、前記スイッチをオフさせる電圧に設定する手段と
を含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体集積回路装置。 - 前記制御信号は、ピーク検出動作、またはボトム検出動作を停止させ、停止した状態におけるレベルをホールドさせる信号であることを特徴とする請求項2及び請求項3いずれか一項に記載の半導体集積回路装置。
- 前記制動器は、
前記出力信号をベースに受け、この出力信号の電位に応じたコレクタ電流を流す第1のトランジスタと、
前記入力信号をベースに受け、この入力信号の電位に応じたコレクタ電流を流し、前記電流源に制動をかける第2のトランジスタとを含み、
前記第2のトランジスタのエミッタは、前記第1のトランジスタのエミッタに抵抗を介して接続されるとともに、前記第1のトランジスタのエミッタサイズよりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか一項に記載の半導体集積回路装置。 - 前記電流源はカレントミラー回路で構成され、
前記カレントミラー回路の入力段に、前記第2のトランジスタのコレクタが接続され、
前記カレントミラー回路の出力段に、前記スイッチが接続されることを特徴とする請求項5に記載の半導体集積回路装置。 - 前記出力信号は、ピークホールド信号、またはボトムホールド信号のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれか一項に記載の半導体集積回路装置。
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