JP3683963B2 - トンネル掘削機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル掘削機に関し、より詳しくは掘削した土砂を流体と共に排出するずりシュ−トを備えてなるトンネル掘削機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、切り上がりで斜坑を掘削するトンネル掘削機においては、掘削した土砂を機外へ排出するためにずりシュ−トが用いられている。このずりシュ−トは、カッタヘッド後部にずり取込口が開口されるとともに、このずり取込口から取り込まれるずりがトンネル後方側へ排出されるように構成されている。そして、カッタヘッドによる地山の掘削は、このカッタヘッドの前面およびカッタヘッド内に散水しながら行われ、掘削された土砂と水とは、ずり取込口を経てずりシュート内に送られる。この時、切り上がり掘削を行っているため、掘削されたトンネルは、カッタヘッドからトンネル後方に向かって下りの勾配を持つ。従って、ずりシュート内の土砂と水とは、この勾配を利用してトンネル後方へ自然に排出される。
【0003】
このようにしてトンネルが掘削されていくが、トンネル掘削機本体の後方には、地山が崩落しないようにセグメントが構築されたり、吹き付け材等が吹きつけられたりする。この時トンネル内には粉塵が発生するため、一般にトンネル掘削機の内部には集塵機が配設される。
【0004】
従来の集塵機は据え置き型であって、トンネル掘削機本体の後部に設置されており、集塵機の種類としては湿式や乾式のものがある。また、この集塵機の構造としては、粉塵を集めるためのファンと粉塵吸込口とを備え、この粉塵吸込口によって集められた粉塵を、ファンによって配管内をトンネル外部まで搬送する形式のもの、もしくは集塵機の中でフィルタや水等によって捕捉する形式のものなどが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の集塵機の構造では、容積が大きいために、トンネル内部やトンネル掘削機内部に設置するには他の機材との干渉を避けるために配置などが大変であるとともに、作業上においても邪魔になる場合があった。また、排出のための配管が必要なファンの場合、トンネル後方まで配管を行う必要があることから、更に設置上および作業上の問題を生じることもあった。
【0006】
さらに、集塵機内のフィルタの維持費がかかったり、湿式の場合、別系統の水等のための配管が必要になるなどの問題点もあった。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、切り上がりで斜坑を掘削するトンネル掘削機において、簡易な構造でトンネル内の吸塵を行うことができるようにすることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述の目的を達成するために、本発明によるトンネル掘削機は、第1に、
カッタヘッドの回転により掘削された掘削ずりを、自重により後方へ落下搬送するためのずりシュートを有する切り上がり斜坑掘削用のトンネル掘削機において、
トンネル掘削機後方での作業により発生する粉塵を吸引する吸塵機を設け、この吸塵機の粉塵排出口を前記ずりシュ−トに接続してなることを特徴とするものである。
また、本発明によるトンネル掘削機は、第2に、
カッタヘッドの回転により掘削された掘削ずりを、自重により後方へ落下搬送するためのずりシュートを有する切り上がり斜坑掘削用のトンネル掘削機において、
トンネル掘削機の後方に向けて開口される粉塵吸込口と、粉塵を吸引するためのファンと、前記ずりシュ−トに接続される粉塵排出口を備える吸塵機を設けることを特徴とするものである。
【0009】
本発明においては、吸塵機の粉塵排出口がずりシュ−トに接続されているため、吸塵機によって集められた粉塵は、ずりシュ−ト内に排出される。ずりシュ−ト内には掘削された土砂が水等の流体とともに流れているため、粉塵はそれら土砂等と混合されて当該トンネル掘削機の後方側へ排出される。従って、吸塵機には別個の排出用の配管や、吸塵機内で粉塵を捕捉するためのフィルタもしくは水が不要となる。すなわち、吸塵機の基本構造としては、粉塵を吸引するためのファンと吸引口からずりシュ−トまでの配管のみとなる。吸引口からずりシュ−トまでの距離は、吸引口からトンネル後方までの距離に比較して非常に短いため、配管自身も短くなり、かつ、搬送する距離も短くなるので、吸引・搬送するためのファンも小さいもので済む。こうして、装置の部品点数も少なくなり、装置構造も小さくなるため、狭いトンネル掘削機内に設置しやすくなる。
【0010】
本発明において、前記ずりシュ−ト内には、前記吸塵機の粉塵排出口の接続位置よりもカッタヘッド側に、逆流防止のためのバルブが設けられるのが好ましい。このようなバルブを設けると、粉塵が吸塵機からずりシュ−ト内に排気された際に、この排気によってずりシュート内の土砂や水などがカッタヘッド側へ逆流するのを防ぐことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるトンネル掘削機の具体的実施例について図面を参照しつつ説明する。
【0012】
図1に、本発明の一実施例に係るトンネル掘削機の縦断面図が示され、図2に、同トンネル掘削機の正面図が示されている。本実施例のトンネル掘削機は、切り上がりで斜坑を掘削するものであって、シ−ルド付きの岩盤トンネル掘削機に適用したものを説明するが、シ−ルドはあってもなくても良い。
【0013】
このトンネル掘削機1においては、掘削機本体に円筒状のスキンプレ−ト2が設けられ、このスキンプレ−ト2の前側内部にカッタヘッドサポ−ト3を介してカッタヘッド4が回転自在に支承されている。このカッタヘッド4の面板4aの前面には多数個のディスクカッタ5が装着され、この面板4aの外周部には、複数個のずり取込口6が配されるとともに、このずり取込口6のカッタヘッド回転方向後方側に掘削ずりを掻き集めるスクレ−パ7が配されている。こうして、カッタヘッド4の回転により掘削された掘削ずりはそのカッタヘッド4の外周部まで案内され、この外周部においてスクレ−パ7によって掻き集められてずり取込口6から機内に取り込まれる。この後、機内に取り込まれた掘削ずりは、カッタヘッド4内に配設されるホッパ−8から後方のずりシュ−ト9へ案内され、このずりシュ−ト9によって後方側の坑底の基地へ落下搬送される。
【0014】
前記カッタヘッドサポ−ト3の後方にはグリッパフレ−ム10にメイングリッパ10aが支持されるとともに、これらカッタヘッドサポ−ト3とグリッパフレ−ム10との間には、掘削機本体推進用の多数本のスラストジャッキ(ラチスジャッキ)11が配されている。また、前記カッタヘッドサポ−ト3には掘削中の安定化および掘削終了時にそのカッタヘッドサポ−ト3をトンネル坑壁に対して支持するため等に用いられるフロントグリッパ12が設けられている。
【0015】
また、前記グリッパフレ−ム10には後方へ向けて多数本の第1シ−ルドジャッキ13および第2シールドジャッキ14が取り付けられ、これら各シールドジャッキ13,14の先端をそれぞれセグメント15もしくは反力鋼材16の前端面に定着させることによっても掘削機本体の自重および推進反力が支持されるようになっている。なお、図3は、前記反力鋼材16がトンネル坑壁の下部位置のみに組み立てられている例で、掘削とともに、第2シ−ルドジャッキ14を反力鋼材16に定着させて切り上がり掘削における掘削機本体の荷重が支持される。
【0016】
このような構成において、良好な地山の掘削に際しては、前述の第2シ−ルドジャッキ14に加え、メイングリッパ10aによってトンネル坑壁に反力を取りつつ、スラストジャッキ11によりカッタヘッドサポート3に推進力を伝達し、かつカッタヘッド4を回転させることにより掘削が行われる。一方、セグメント15の組立が必要な軟弱地盤の掘削に際しては、更にそれらセグメント15に反力を取りつつ第1シ−ルドジャッキ13を作動させて掘削が行われる。
【0017】
このようにして、掘削しながら掘削機本体が前進していくと、掘削機本体の通過後は、セグメントが組み立てられているか、または地山が露出することになる。セグメントを組み立てない場合、地山を補強するために、ロックボルトを打ち込んだり、吹き付けを行うこともある。
【0018】
いずれの場合も、トンネル内の作業では粉塵が発生することが多い。このことから、作業者の安全性を保ったり、視野を確保するために粉塵の除去が行われる。
【0019】
本実施例では、図1に示されるように、スキンプレート2内の略中央部に位置して、グリッパフレーム10に吸塵機20が取り付けられている。この吸塵機20は、粉塵を吸引するためのファン20aと、粉塵を取り込む粉塵吸込口20bと、取り込んだ粉塵を排出する粉塵排出口20cとを備えている。ここで、粉塵吸込口20bは粉塵の発生しやすい掘削機本体の後方へ向けて開口され、粉塵排出口20cはずりシュ−ト9に接続されている。
【0020】
このような吸塵機20によれば、発生した粉塵はただちに粉塵吸込口20bから吸引される。この吸塵機20の粉塵排出口20cはずりシュ−ト9に接続されているため、ファン20aにより吸引され集められた粉塵は、ずりシュ−ト9内に排出される。このずりシュ−ト9内には掘削された土砂が水等の流体とともに流れているため、これら土砂等と粉塵とは混合されてそのずりシュート9によってトンネル後方側へ排出される。
【0021】
前記ずりシュ−ト9には、吸塵機20の粉塵排出口20cの接続位置よりもカッタヘッド4側に、逆流防止のためのバルブ(例えばバタフライ式バルブ,逆流防止弁など,図示せず)を設けても良い。このようなバルブを設けると、吸塵機20からずりシュ−ト9内に粉塵が排気された際に、この排気によってずりシュ−ト9内の土砂や水などがカッタヘッド4側に逆流するのを防ぐことができる。
【0022】
本実施例においては、吸塵機20のファン20aや粉塵吸込口20bをスキンプレ−ト2内の略中央部に設けるものについて説明したが、これらファン20aおよび粉塵吸込口20bの設置位置は、掘削機本体の内部構造や粉塵発生状況によって適宜選択することができる。また、これらファン20aおよび粉塵吸込口20bは、本実施例のように掘削機本体の構造物に固定されていても良いし、可動式であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係わるトンネル掘削機の縦断面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例に係わるトンネル掘削機の正面図である。
【図3】図3は、図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 トンネル掘削機
2 スキンプレート
4 カッタヘッド
9 ずりシュート
20 吸塵機
20a ファン
20b 粉塵吸込口
20c 粉塵排出口
Claims (3)
- カッタヘッドの回転により掘削された掘削ずりを、自重により後方へ落下搬送するためのずりシュートを有する切り上がり斜坑掘削用のトンネル掘削機において、
トンネル掘削機後方での作業により発生する粉塵を吸引する吸塵機を設け、この吸塵機の粉塵排出口を前記ずりシュ−トに接続してなることを特徴とするトンネル掘削機。 - カッタヘッドの回転により掘削された掘削ずりを、自重により後方へ落下搬送するためのずりシュートを有する切り上がり斜坑掘削用のトンネル掘削機において、
トンネル掘削機の後方に向けて開口される粉塵吸込口と、粉塵を吸引するためのファンと、前記ずりシュ−トに接続される粉塵排出口を備える吸塵機を設けることを特徴とするトンネル掘削機。 - 前記ずりシュ−ト内には、前記吸塵機の粉塵排出口の接続位置よりもカッタヘッド側に、逆流防止のためのバルブが設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のトンネル掘削機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH09195665A JPH09195665A (ja) | 1997-07-29 |
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CN113482706B (zh) * | 2021-07-08 | 2022-04-19 | 中铁工程装备集团有限公司 | 一种斜井tbm溜渣槽及其施工方法 |
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1996
- 1996-01-12 JP JP00434696A patent/JP3683963B2/ja not_active Expired - Fee Related
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