JP3683457B2 - 観音開き式貯蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、観音開き式の冷蔵庫、冷凍庫、温蔵庫等、観音開き式貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
観音開き式貯蔵庫は、その一例である観音開き式冷蔵庫にみられるように、庫本体の正面開口部における左右の各側縁部に基端部を前後方向へ回動可能に組付けた左右一対の開閉扉を備える形式のものである。当該形式の貯蔵庫においては、各開閉扉の裏面側に、同開閉扉に直接取付けられて同開閉扉の上端部、基端部および下端部間にてコ字状に延びる第1のドアパッキンと、同開閉扉の裏面側に組付けた支持部材に支持されて同開閉扉の回動端部に沿って上下に延びる第2のドアパッキンを備えていて、これら両開閉扉の閉鎖時、第1のドアパッキンが前記庫本体の正面開口部における上縁部、側縁部および下縁部に当接するとともに第2のドアパッキンが互いに対向端面にて当接して、前記庫本体の正面開口部を気密的に閉鎖するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、当該形式の観音開き式貯蔵庫においては、第1のドアパッキンの上下の各先端部と第2のドアパッキンの上下の各先端部とを互いに連結して、両ドアパッキンのこれらの先端部間からの庫本体の内気の外部への漏洩、外気の庫本体内への侵入を確実に防止する必要がある。このため、両ドアパッキンの先端部を連結部材を介して連結することが好ましい。しかしながら、この場合、連結部間での気密性が確実に保持されなければならず、かつ、両先端部と庫本体の正面開口部の縁部との間で気密性が確実に保持されなければならない。
【0004】
従って、本発明の目的は、両ドアパッキンの先端部と庫本体間での気密性の保持を確実にして、庫本体内からの内気の外部への漏洩、外気の庫本体内への侵入を確実に防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、観音開き式の冷蔵庫、冷凍庫、温蔵庫等、観音開き式貯蔵庫に関する。本発明は、庫本体の正面開口部における左右の各側縁部に基端部を前後方向へ回動可能に組付けた左右一対の開閉扉を備え、これら各開閉扉の裏面側に、同開閉扉に直接取付けられて同開閉扉の上端部、基端部および下端部間にてコ字状に延びる第1のドアパッキンと、同開閉扉の裏面側に組付けた支持部材に支持されて同開閉扉の回動端部に沿って上下に延びる第2のドアパッキンを備え、前記第1のドアパッキンの上下の各先端部と前記第2のドアパッキンの上下の各先端部が可撓性の上下の各連結部材を介して互いに連結されていて、これら両開閉扉の閉鎖時、前記第1のドアパッキンが前記庫本体の正面開口部における上縁部、側縁部および下縁部に当接するとともに前記第2のドアパッキンが互いに当接して、前記庫本体の正面開口部が気密的に閉鎖される形式の観音開き式貯蔵庫を適用対象とするものである。
【0006】
しかして、本発明に係る観音開き式貯蔵庫は、上記して形式の観音開き式貯蔵庫であって、前記第2のドアパッキンは、マグネットが埋設されている可撓性の筒状本体と、同筒状本体に連結し前記支持部材の取付孔に挿入されて支持される柱状で前記筒状本体より硬質の脚部を備え、前記上側連結部材は、前記第1のドアパッキンの上側先端部の先端面に固着される基部と、同基部の上方から先端方向に突出する第1カバー部と、前記基部の先端側にて前記第1カバーの左右から下方へ並列して延びる第2,第3カバー部を備え、かつ、前記下側連結部材は、前記第1のドアパッキンの下側先端部の先端面に固着される基部と、同基部の下方から先端方向に突出する第1カバー部と、前記基部の先端側にて前記第1カバーの左右から上方へ並列して延びる第2,第3カバー部を備え、前記第2のドアパッキンは、前記脚部の上側先端部を前記上側連結部材の第2,第3のカバー間にかつ同脚部の下側先端部を前記下側連結部材の第2,第3のカバー間に挿入されてこれら各連結部材に連結されていて、前記第2のドアパッキンの上側先端部および下側先端部の各端面が前記各連結部材の第1カバー部にて覆蓋されていることを特徴とするものである。
【0007】
本発明に係る観音開き式貯蔵庫においては、前記各連結部材は前記第2,第3カバー部の一方にて、前記第2のドアパッキンの脚部の上側先端部または下側先端部と前記庫本体の正面開口部の上縁部または下縁部との直接的な当接を規制する構成とすることができる。
【0008】
また、本発明に係る観音開き式貯蔵庫においては、前記各連結部材の第1カバー部は開閉扉の開閉方向に可撓性に構成されていて、前記開閉扉の閉鎖時の衝撃を吸収し、かつ、前記庫本体の正面開口部の上縁部または下縁部との気密性を確保するようにすることができる。
【0009】
【発明の作用・効果】
本発明に係る観音開き式貯蔵庫においては、開閉扉の裏面側に備える第1のドアパッキンの上下の各先端部と第2のドアパッキンの上下の各先端部とを、第1のドアパッキンの上下の各先端部に固定されて第2のドアパッキンの上下の各先端部の一部を覆蓋して保護する連結部材にて互いに連結させている。
【0010】
しかして、本発明に係る観音開き式貯蔵庫においては、特に、第2のドアパッキンが、マグネットが埋設されている可撓性の筒状本体と、筒状本体に連結し支持部材の取付孔に挿入されて支持される柱状で筒状本体より硬質の脚部を備える構成で、連結部材は第2のドアパッキンの脚部における支持部材から突出する先端部を覆蓋する第2,第3カバー部を備えた構成とし、第2のドアパッキンの脚部の先端部と庫本体の正面開口部の上縁部または下縁部との直接的な当接を規制させている。これにより、第2のドアパッキンを構成する脚部の先端部が庫本体の正面開口部の縁部に直接当接することに起因して損傷を生じることはなく、第2のドアパッキンの脚部の先端部の損傷に起因する気密性の保持機能の低下を防止することができる。
【0011】
また、本発明に係る観音開き式貯蔵庫において、連結部材を、第2のドアパッキンの上下の各先端部における端面を覆蓋する開閉方向に可撓性の第1カバー部を備えた構成とし、同カバーが開閉扉の閉鎖時の連結部材や両ドアパッキンに対する衝撃を吸収し、かつ、庫本体の正面開口部の上縁部または下縁部に対する気密性の保持機能を確実なものとする。この場合、連結部材の第1カバー部を、開閉方向の幅全体が可撓性になるように形成する構成や、開閉方向の前記庫本体側が可撓性になるように構成とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る観音開き式貯蔵庫の一例である観音開き式冷蔵庫が示されている。当該冷蔵庫は、上下2段の正面開口部11,12を有する庫本体10と、庫本体10の上側の正面開口部11を開閉する左右一対の上側の開閉扉20a,20bと、庫本体10の下側の正面開口部12を開閉する左右一対の下側の開閉扉20c,20dを備えている。各開閉扉20a〜20dは、その基端部を、庫本体10の正面開口部11,12の左右の各側縁部にそれぞれ前後方向へ回動可能に組付けられているもので、これらの4枚の開閉扉20a〜20dの開閉操作により、庫本体10の両正面開口部11,12の一部または全部が選択的に開放され、かつ閉鎖される。
【0013】
これらの4枚の開閉扉20a〜20dにおいては、左右または上下対象に形成されている点を除き、実質的に同一の構造に構成されている。従って、以下では、開閉扉20a〜20dの構成上の説明については開閉扉20として説明し、各開閉扉20a〜20dの相互関係についての説明においては、各開閉扉20a〜20dを区別して説明する。
【0014】
開閉扉20は、図1〜図3に示すように、扉本体21、第1ドアパッキン22、第2ドアパッキン23、放熱板24、支持部材25、およびヒータ26aにて構成されている。庫本体21は、合成樹脂製のインナパネル21aと、金属製のアウタパネル21bと、これら両パネル21a,21b間の空間部に充填された断熱材21cからなるもので、庫本体21の裏面における周縁部に第1ドアパッキン22が直接組付けられているとともに、庫本体21の裏面における回動端部側に第2ドアパッキン23が支持部材25を介して組付けられている。
【0015】
第1ドアパッキン22は、合成樹脂製で可撓性の筒状本体にマグネットを内蔵しているもので、扉本体21の上端部、基端部および下端部間にてコ字状に延びている。第1ドアパッキン22においては、その上端部の先端が扉本体21の回動端部の上端部に臨み、かつ、その下端部の先端が扉本体21の回動端部の下端部に臨んでいる。第2ドアパッキン23は、支持部材25を介して組付けられた状態においては、扉本体21の回動端部に沿って、回動端部の外側端面から外側へわずかに突き出た状態で上下方向に延びている。第2ドアパッキン23においては、その上端部の先端が扉本体21の回動端部の上端部に臨み、かつ、その下端部の先端が扉本体21の回動端部の下端部に臨んでいる。
【0016】
かかる構成の開閉扉20においては、その閉鎖時には、第1ドアパッキン22は庫本体10の正面開口部の周縁部に当接する。上側の両開閉扉20a,20bの閉鎖時には、両開閉扉20a,20bの第1ドアパッキン22が上側の正面開口部11の周縁部に当接するとともに、両第2ドアパッキン23が対向面にて互いに密着し、両開閉扉20a,20b間が密閉されて庫本体21の上側の正面開口部11が気密的に閉鎖される。これにより、庫本体21の上側の収納室が気密的に閉鎖される。同様に、下側の両開閉扉20c,20dの閉鎖時には、両開閉扉20c,20dの第1ドアパッキン22が下側の正面開口部12の周縁部に当接するとともに、両第2ドアパッキン23が対向面にて互いに密着し、両開閉扉20c,20d間が密閉されて、庫本体21の下側の正面開口部12が気密的に閉鎖される。これにより、庫本体21の下側の収納室が気密的に閉鎖される。
【0017】
しかして、第2ドアパッキン23は、図3〜図6に示すように、筒状本体23aと、柱状の脚部23bと、これらを連結する連結部23cと、筒状本体23aに埋設されているマグネット23dとからなるもので、筒状本体23aおよび連結部23cは軟質の合成樹脂にて形成され、かつ、脚部23bは硬質の合成樹脂にて形成されている。筒状本体23a、柱状の脚部23b、および連結部23cは、押し出し成形により一体的に成形されている。筒状本体23aは弾性で可撓性の筒状を呈し、かつ、脚部23cは剛性の柱状を呈するもので、筒状本体23aはそれ自体または連結部23cを介して左右に伸縮可能であるとともに、前後方向へ揺動可能である。第2ドアパッキン23は、支持部材25に支持されて開閉扉20の扉本体21の裏面側に組付けられる。
【0018】
支持部材25は合成樹脂製のもので、所定幅で所定長さの平板部25aと、平板部25aの先端部に設けたパッキン支持部25bと、平板部25aの中央部に設けた取付凹部25cとからなり、取付凹部25cは蓋体25dにて覆蓋されるように形成されている。支持部材25は、取付凹部25cにて放熱板24を介在させた状態で、ネジ25eにより固定されて開閉扉20の扉本体21の裏面側に取付けられている。パッキン支持部25bは、その全長に延びる挿入溝25b1およびカバー部25b2を具備している。第2ドアパッキン23においては、その脚部23bを支持部材25におけるパッキン支持部25bの挿入溝25b1に挿入された状態で支持部材25に支持されているとともに、その筒状本体23aがパッキン支持部25bのカバー部25b2にて背部側から覆蓋されている。
【0019】
第2ドアパッキン23のこの支持状態では、図6に示すように、第2ドアパッキン23の上側の先端部が支持部材25から所定量上方へ突出している。第2ドアパッキン23の下側の先端部も同様に、支持部材25から所定量下方へ突出している。第2ドアパッキン23の先端部は、連結部材27を介して第1ドアパッキン22の先端部に連結されている。
【0020】
連結部材27は合成樹脂製で可撓性のものであって、図6および図7に示すように側面逆L字状を呈していて、後壁を共通の基部27aとして、基部27aの上部から前方に延びる水平板状の第1カバー部27bと、基部27aの左右の各側部から下方かつ前方に延びる垂直板状の第2カバー部27cおよび第3カバー部27dを備えているとともに、第1カバー部27bの上面側にて前後に延びる長方形の頭部27eと、頭部27eの一側角部から斜め上方へ突出する把持片27fを備えている。
【0021】
連結部材27を構成する基部27aは、第1ドアパッキン22の先端面と略同一の形状を呈するもので、基部27aを第1ドアパッキン22の先端面に接着することにより、連結部材27は第1ドアパッキン22の先端に固定されている。第1カバー部27bにおいては、その下面側の中央部に凹所27b1が形成されていて、幅方向に可撓性が大きくなるように形成されているとともに、その内側端面27b2が傾斜状に形成されていて、内側端面27b2の先端部が変形し易くなっている。また、第2カバー部27cと第3カバー部27d間の幅は、第2ドアパッキン23を構成する脚部23bが挿入される間隔に形成されていて、支持部材25に支持されて扉本体21の裏面に組付けられている第2ドアパッキン23の脚部23bの先端部が両カバー部27c,27dの間に挿入されている。
【0022】
これにより、連結部材27は、第2ドアパッキン23の先端部を第1ドアパッキン22の先端部に連結していて、第1カバー部27bが第2ドアパッキン23の先端面を筒状本体23aの前端側をわずかに残して覆蓋し、かつ、第2カバー部27cと第3カバー部27dが第2ドアパッキン23の脚部23bの各側部を覆蓋している。特に、第2カバー部27cは、第2ドアパッキン23の脚部23bにおける支持部材25の上下各端部から突出している内側側部の全体を覆蓋している。
【0023】
なお、開閉扉20における支持部材25の取付部位は、図3に示すように、インナパネル21aに設けた取付凹部21dにて形成されていて、この取付凹部21dには金属製の放熱板24が固定されており、この放熱板24を介して支持部材25が取付けられている。支持部材25は、その平板部25aの内面に断熱材片25fを貼着された状態で、インナパネル21aの取付凹部21dに嵌合されていて、その取付凹部25cの底部表面を取付凹部21d内の放熱板24の表面に当接させた状態でネジ25e止めされている。支持部材25の取付凹部25cには、その開口部に蓋体25dが嵌合されていて、蓋体25dは取付凹部25cの開口部を閉塞している。
【0024】
蓋体25dは断面コ字状を呈するもので、その裏面に断熱材片25fを貼着された状態で、支持部材25の取付凹部25cに液密的に嵌着されており、これにより、取付凹部25cの開口部を閉塞しているとともに、同開口部を平板部25aと同一平面に形成している。これにより、ネジ25eは、蓋体25dと取付凹部25cが形成する空間部に収容されて、外部へ露出するのを防止されている。
【0025】
この空間部には、ヒータ26aを電源に接続するためのリード線26bが配線されているとともに、支持部材25と放熱板24が形成する空間部には、ヒータ26aが配線されている。ヒータ26aは、放熱板24に当接して配線されている。また、放熱板24の先端部24aは、インナパネル21aの取付凹部21dから側方へ突出していて、支持部材25に支持したドアパッキン23の筒状本体23aの前側に位置している。このリード線26bの配線構造によれば、リード線26bの金属製の放熱板24を介する金属製のアウタパネル21bへの接続が遮断されている。
【0026】
このように構成した観音開き式冷蔵庫においては、上側の両開閉扉20a,20bを閉鎖した状態では、両開閉扉20a,20bの扉本体21に設けた第1ドアパッキン22が庫本体10の上側の正面開口部11の周縁部に当接して密着するとともに、第2ドアパッキン23同士が当接して密着する。これにより、上側の正面開口部11が密閉されて、上側の収納室は気密的に閉鎖される。同様に、下側の両開閉扉20c,20dを閉鎖した状態では、両開閉扉20c,20dの扉本体21に設けた第1ドアパッキン22が庫本体10の上側の正面開口部12の周縁部に当接して密着するとともに、第2ドアパッキン23同士が当接して密着する。これにより、下側の正面開口部12が密閉されて、下側の収納室は気密的に閉鎖される。
【0027】
図5は、左側の開閉扉20aを閉鎖した状態で右側の開閉扉20bを閉鎖する状態を模式的に示すもので、同図(a)は両開閉扉20a,20bが閉鎖した状態、同図(b)は右側の開閉扉20bが閉鎖直前の状態、同図(c)は右側の開閉扉20bがさらに閉鎖する前の状態を状態を示している。
【0028】
図5(a)に示すように、両開閉扉20a,20bが閉鎖した状態においては、両開閉扉20a,20bに設けた各ドアパッキン23は、支持部材25のカバー部25b2と放熱板24の先端部24aによりそれらの前側および後側から覆蓋されていて、ヒータ26aから放熱板24を介して伝達される熱によって凍結および結露を防止されている。また、両開閉扉20a,20bの第2ドアパッキン23は筒状本体23aの対向面にて互いに密着して、庫本体10の正面開口部11からの冷気の漏洩、外部の空気の侵入を防止している。
【0029】
図5(c)は、左側の開閉扉20aを閉鎖した後に、右側の開閉扉20bを閉鎖しようとする場合で、開閉扉20bが後方へ回動されて、開閉扉20bに設けた第2ドアパッキン23が同図(b)に示すように開閉扉20aに設けた第2ドアパッキン23に近接すると、両ドアパッキン23は両マグネット23dのN極−N極が対向して反発し合うが、同図(a)に示すように開閉扉20bが完全に閉鎖された状態では、両マグネット23dのN極−S極が引き合って密着し、庫本体10は密閉される。
【0030】
このように、当該観音開き式冷蔵庫においては、全ての開閉扉20a〜20dを閉鎖することにより、庫本体10を密閉状態に確実に閉鎖することができるとともに、各第2ドアパッキン23の凍結、結露を防止し、かつ、外部から庫本体10内への外気の侵入、および庫本体10内からの冷気の外部への漏洩を防止することができる。
【0031】
しかして、当該観音開き式冷蔵庫においては、開閉扉20の裏面に備える第1ドアパッキン22の上下の各先端部と第2ドアパッキン23の上下の各先端部とを、第1ドアパッキン22の上下の各先端部に固定されて第2ドアパッキン23の上下の各先端部の一部を覆蓋して保護する連結部材27にて互いに連結させている。
【0032】
特に、第2ドアパッキン23は、マグネット23dが埋設されている可撓性の筒状本体23aと、筒状本体23aに連結して支持部材25の挿入溝25b1に挿入されて支持される硬質の脚部23bを具備し、一方、連結部材27は、第2ドアパッキン23の脚部23bにおける支持部材25から突出する先端部を覆蓋する第2カバー部27cを具備していて、第2カバー部27cが第2ドアパッキン23の脚部23bの先端部と庫本体10の正面開口部11,12の上縁部または下縁部との直接的な当接を規制している。これにより、第2ドアパッキン23を構成する脚部23bの先端部が庫本体10の正面開口部11,12の縁部に直接当接することに起因する損傷が防止され、第2ドアパッキン23の脚部23bの先端部の損傷に起因する気密性の保持機能の低下を防止することができる。
【0033】
また、連結部材27においては、第2ドアパッキン23の上下の各先端部における端面を覆蓋する第1カバー部27bを具備している。第1カバー部27bは、幅方向の可撓性が大きく形成されているとともに、その内側端面27b2が傾斜状に形成されていて、内側端面27b2の先端部が変形し易くなっている。このため、第1カバー部27bは、開閉扉20の閉鎖時、連結部材27および第1,第2両ドアパッキン22,23に対する衝撃を吸収し、かつ、庫本体10の正面開口部の11,12上縁部または下縁部に対する気密性の保持機能を確実なものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る観音開き式冷蔵庫の一例を示す正面図である。
【図2】同冷蔵庫を構成する左右の開閉扉の閉鎖状態を示す背面図である。
【図3】同冷蔵庫を構成する右側の開閉扉の一部切欠き部分平面図である。
【図4】同冷蔵庫を構成する左側の開閉扉に取付けられる第2ドアパッキンの横断面図である。
【図5】同冷蔵庫の左右の開閉扉を閉鎖する状態を示す模式的な説明図である。
【図6】同冷蔵庫における第1,第2ドアパッキンの連結部位を示す開閉扉の部分背面図である。
【図7】同冷蔵庫における第1,第2ドアパッキンの先端部を連結する連結部材の側面図(a)、平面図(b)、底面図(c)、および正面図(d)である。
【符号の説明】
10…庫本体、11,12…正面開口部、20(20a,20b,20c,20d)…開閉扉、21…扉本体、21a…インナパネル、21b…アウタパネル、21c…断熱材、21d…取付凹部、22…第1ドアパッキン、23…第2ドアパッキン、23a…筒状本体、23b…脚部、23c…連結部、23d…マグネット、24…放熱板、24a…先端部、25…支持部材、25a…平板部、25b…パッキン支持部、25b1…挿入溝、25b2…カバー部、25c…取付凹部、25d…蓋体、25e…ネジ、25f…断熱材片、26a…ヒータ、26b…リード線、27…連結部材、27a…基部、27b…第1カバー部、27b1…凹所、27b2…内側端面、27c…第2カバー部、27d…第3カバー部、27e…頭部、27f…把持部。
Claims (3)
- 庫本体の正面開口部における左右の各側縁部に基端部を前後方向へ回動可能に組付けた左右一対の開閉扉を備え、これら各開閉扉は裏面側に、同開閉扉に直接取付けられて同開閉扉の上端部、基端部および下端部間にてコ字状に延びる第1のドアパッキンと、同開閉扉の裏面側に組付けた支持部材に支持されて同開閉扉の回動端部に沿って上下に延びる第2のドアパッキンを備え、前記第1のドアパッキンの上下の各先端部と前記第2のドアパッキンの上下の各先端部が可撓性の上下の各連結部材を介して互いに連結されていて、これら両開閉扉の閉鎖時、前記第1のドアパッキンが前記庫本体の正面開口部における上縁部、側縁部および下縁部に当接するとともに前記第2のドアパッキンが互いに当接して、前記庫本体の正面開口部が気密的に閉鎖される形式の観音開き式貯蔵庫であり、前記第2のドアパッキンは、マグネットが埋設されている可撓性の筒状本体と、同筒状本体に連結し前記支持部材の取付孔に挿入されて支持される柱状で前記筒状本体より硬質の脚部を備え、前記上側連結部材は、前記第1のドアパッキンの上側先端部の先端面に固着される基部と、同基部の上方から先端方向に突出する第1カバー部と、前記基部の先端側にて前記第1カバーの左右から下方へ並列して延びる第2,第3カバー部を備え、かつ、前記下側連結部材は、前記第1のドアパッキンの下側先端部の先端面に固着される基部と、同基部の下方から先端方向に突出する第1カバー部と、前記基部の先端側にて前記第1カバーの左右から上方へ並列して延びる第2,第3カバー部を備え、前記第2のドアパッキンは、前記脚部の上側先端部を前記上側連結部材の第2,第3カバー間にかつ同脚部の下側先端部を前記下側連結部材の第2,第3のカバー間に挿入されてこれら各連結部材に連結されていて、前記第2のドアパッキンの上側先端部および下側先端部の各端面が前記各連結部材の第1カバー部にて覆蓋されていることを特徴とする観音開き式貯蔵庫。
- 請求項1に記載の観音開き式貯蔵庫において、前記各連結部材は前記第2,第3カバー部の一方にて、前記第2のドアパッキンの脚部の上側先端部または下側先端部と前記庫本体の正面開口部の上縁部または下縁部との直接的な当接を規制していることを特徴とする観音開き式貯蔵庫。
- 請求項1に記載の観音開き式貯蔵庫において、前記各連結部材の第1カバー部は開閉扉の開閉方向に可撓性に構成されていて、前記開閉扉の閉鎖時の衝撃を吸収し、かつ、前記庫本体の正面開口部の上縁部または下縁部との気密性を確保していることを特徴とする観音開き式貯蔵庫。
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