JP3683135B2 - 交流電動機の駆動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は交流電動機の駆動制御装置に関し、特に、矩形波電圧位相制御やPWM電圧位相制御等の電圧位相制御とPWM電流制御とを選択的に用いて交流電動機を駆動することのできる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
交流電動機を直流電源を用いて駆動するにはインバータが用いられる。かかるインバータはインバータ駆動回路によりスイッチング制御されており、これにより一般にはパルス幅変調(PWM)波形電圧が交流電動機に印加される。
【0003】
PWM波形電圧を交流電動機に印加するPWM電流制御では、低回転域であっても滑らかな回転が得られるものの、直流電源の電圧利用率に限界があるという問題がある。これに対しては、弱め界磁電流を交流電動機に与えることにより高回転を得る方法もあるが、銅損が増加してしまうため妥当でない。
【0004】
一方、交流電動機の駆動制御には、該交流電動機に矩形波電圧を印加するという方法もある。この制御方法では、直流電源の電圧利用率を向上させることができ、その結果、高回転域での出力を向上させることができる。また、弱め界磁電流を減少させることができるため、銅損の発生を抑えてエネルギー効率を向上させることができる。さらに、インバータでのスイッチング回数を少なくすることができるため、スイッチング損失も抑えることができるという利点もある。
【0005】
このため、PWM波形電圧と矩形波電圧の双方を交流電動機に対して印加可能な構成とし、それらを状況に応じて使い分け、特に高回転域での電動機の出力を向上させるようにすることが望ましい。特開昭55−49996号公報には、PWM波形電圧と矩形波電圧とを選択的に交流電動機に印加し、その出力を向上させる技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来技術では、交流電動機の回転数が所定値を越える場合に矩形波電圧にて交流電動機を駆動し、それ以下である場合にPWM波形電圧により交流電動機を駆動している。しかしながら、単純に回転数だけを基準に両制御を切り替えたのでは必ずしも効率的な交流電動機の駆動はできず、効率的な制御切り替えを実現するためには、回転数の他にトルクや直流電源電圧をも加味して制御の切り替えタイミングを計らなければならない。このためには、トルク及び直流電源電圧を与えることにより制御切り替えに最適な回転数を与える3次元のマップを用意する必要があるが、このマップを用意するには多くの実験が必要であり、多くの時間が必要となるという問題がある。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、多くの実験が必要なマップを用いることなく制御切り替えを行い、効率のよい交流電動機の駆動をすることができる交流電動機の駆動制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するために、本発明は、トルク指令に応じた所定振幅及び所定位相の正弦波電流を交流電動機に供給するPWM電流制御手段と、前記交流電動機に供給された交流電流を検出する電流検出器と、トルク指令に応じた前記所定位相から外れた位相を有する交流電流を前記交流電動機に供給する電圧位相制御手段と、前記交流電動機が電圧位相制御手段により駆動されている場合、前記電流検出器で検出された電流値から求めた電流位相と前記所定位相に対応する制御切替位相との進みと遅れの関係が逆転すれば、前記電圧位相制御手段に代えて前記PWM電流制御手段による前記交流電動機の駆動を開始する制御切替手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、低回転域ではPWM電流制御手段により滑らかな交流電動機の駆動を得ることができ、高回転域ではPWM電圧位相制御や矩形波電圧位相制御等の電圧位相制御手段によりトルク指令に対応する所定位相に対し電流位相が調節され、弱め界磁制御を行い、高出力を得ることができる。このため、効率のよい交流電動機の駆動を行うことができる。そして、駆動時又は制動時において、電流位相と前記所定位相に対応する制御切替位相との進みと遅れの関係が逆転すれば、前記制御切替手段により電圧位相制御手段からPWM電流制御手段に交流電動機の制御手段を切り替える。制御切替位相はトルクにより変わり得るが、従来の3次元のマップよりもマップを小さくすることができ、マップを用意するための実験等を少なくすることができる。
【0010】
(2)また、本発明の一態様では、トルク指令に応じた前記所定位相はトルク/電流比が大きくなるよう定められる。こうすれば、より高効率で交流電動機を駆動することができる。
【0011】
(3)また、本発明の一態様では、前記切替制御手段は、前記交流電動機が前記PWM電流制御手段により駆動されている場合、前記交流電動機に印加する交流電圧の振幅が所定振幅を越えるとき、前記PWM電流制御手段に代えて前記電圧位相制御手段による前記交流電動機の駆動を開始する。こうすれば、例えば前記所定振幅をPWM電流制御で安定的に制御が可能な最大振幅に設定すること等により、効率のよいPWM電流制御手段から電圧位相制御手段への制御切り替えを実現できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係る交流電動機の駆動制御装置の全体構成を示す図である。同図に示す駆動制御装置10は例えば電気自動車に搭載されるものであり、PWM電流制御モード、矩形波電圧位相制御モード、の2つの制御モードを有している。
【0014】
ここで、PWM電流制御モードは、スイッチ28が図中上側に切り替えられている場合に実行される制御モードであり、電流制御器14にはインバータ36から出力される交流電流の電流値がフィードバックされており、それが電流振幅の指令値|I|及び電流位相の指令値φに近づくよう電圧振幅|V|及び電圧位相ψを設定し、PWM回路30及びインバータ36により疑似正弦波電圧をモータ38に印加する。
【0015】
一方、矩形波電圧位相制御モードは、スイッチ28が図中下側に切り替えられている場合に実行される制御モードであり、このモードでは矩形波電圧がモータ38に印加される。その電圧振幅|V|は図示しないインバータ36の直流電源の電源電圧Vdcにより決せられ、電圧位相ψはトルク指令値に応じて設定される。
【0016】
同図に示す駆動制御装置10においては、図示しない電子制御装置(ECU)にてアクセル開度やブレーキ踏み角に応じてトルク指令値が生成され、該トルク指令値が電流指令生成部12と加算器13とにパラレルに入力されるようになっている。電流指令生成部12では入力されたトルク指令値に基づき、電流振幅|I|及び電流位相φを生成する。電流制御器14は比例積分制御を行うものであり、ここで電圧振幅|V|と電圧位相ψとが生成される。ここで電圧位相ψはq軸を基準とした電圧ベクトルの角度である。これら電圧振幅|V|と電圧位相ψはPWM回路30に供給されている。なお、特に図示しないが、電流制御器14には電流センサ40から電流値がフィードバックされている。
【0017】
PWM回路30では、電流制御器14から供給される電圧振幅|V|及び電圧位相ψを有する正弦波と予め用意した三角波とを比較することにより、スイッチング指令を生成する。このスイッチング指令はスイッチ28を介してインバータ36に供給される。インバータ36は電圧型インバータであり、PWM回路30から供給されるスイッチング指令に基づき、疑似正弦波電圧を生成する。その疑似正弦波電圧はモータ38に供給される。
【0018】
モータ38は永久磁石同期型(PM)モータである。インバータ36からモータ38への電源供給ライン上には電流センサ40が取り付けられており、そこで検出されるリアルタイムの実電流位相φiは電流位相判定部22に供給されている。また、図示しないが同電流センサ40ではリアルタイムの電流値も検出されるようになっており、それが電流制御器14にフィードバックされるようになっている。
【0019】
次に、上述したように、図示しないECUで生成されたトルク指令値は加算器13にも入力されている。加算器13にはトルク検出部20で検出されたリアルタイムのトルク値も入力されており、そこで両者の差であるトルク偏差ΔTが生成されるようになっている。トルク検出部20は公知のトルクセンサを用いて構成することもできるが、その他、次式(1)に示す演算を実行してトルクを生成するように構成することもできる。
【0020】
【数1】
Figure 0003683135
ここで、Pinはモータ38に供給される電力を表す。ωはモータ38の角速度を表す。iu,iv,iwはモータ38に供給される各相の電流値を表し、vu,vv,vwはモータ38に供給される各相の電圧値を表す。vu,vv,vwにはインバータ36に設定される電圧指令値を用いてもよいし、インバータ36からモータ38に供給される実際の値を電圧センサにより検出して用いてもよい。
【0021】
或いは、次式(2)に示すように、直流電流と直流電圧からインバータ36の入力電力を演算子、トルクを演算生成してもよい。
【0022】
【数2】
Figure 0003683135
ここでIB,VBはインバータ36に接続された図示しない直流電源の電流及び電圧を表している。
【0023】
加算器13で生成されたトルク偏差ΔTは電圧位相制御器18に供給される。電圧位相制御器18ではトルク偏差ΔTに応じて電圧位相ψを生成する。この電圧位相ψはモータ38に印加される矩形波の位相である。具体的には、電圧位相制御器18は、電圧位相ψを生成する際のパラメータとして、トルク偏差ΔTとともに、インバータ36に接続された図示しない直流電源の電圧Vdcやモータ38の角速度ωを用い、それらを所定の演算式に代入して(或いは等価な処理を施し)必要な電圧位相を生成する。
【0024】
矩形波発生部32では、電圧位相制御器18から出力される電圧位相ψに基づいて矩形波電圧を発生するようスイッチング指令を行う。このスイッチング指令はスイッチ28を介してインバータ36に供給されており、スイッチ28が図中下側に切り替えられている場合には、インバータ36から矩形波電圧がモータ38に印加されるようになっている。
【0025】
また、電圧振幅判定部16と電流位相判定部22はスイッチ28の切り替えによりPWM電流制御モードと矩形波電圧位相制御モードとを切り替えるものである。電圧振幅判定部16は、駆動制御装置10がPWM電流制御モードで動作している場合に、電流制御器14からPWM回路30に供給される電圧振幅|V|が所定切替電圧振幅V0よりも大きくなるか否かを監視しており、それが大きくなればスイッチ28を図中下側に切り替え、矩形波電圧位相制御モードに制御を切り替える。この所定切替電圧振幅V0には、例えばインバータ36に接続された図示しない直流電源の電圧にインバータ36の変調率を乗算した値が用いられる。
【0026】
一方、電流位相判定部22は、駆動制御装置10が矩形波電圧位相制御モードで動作している場合に、インバータ36からモータ38に供給される交流電流の位相(実電流位相)φiの絶対値が所定切替電流位相φ0(駆動時と制動時で異なる)の絶対値よりも小さくなるか否かを監視しており、それが小さくなればスイッチ28を図中上側に切り替え、PWM電流制御モードに制御を切り替える。この所定切替電流位相φ0は、例えば現在のトルク指令を最も小さな電流値で実現する際に必要な電流位相、すなわちトルク/電流比が最も大きくなる位相が用いられ、トルク値及び駆動時用又は制動時用の別に応じて複数用意される。駆動時と制動時の区別は、例えばトルク指令の符号により判断すればよい。
【0027】
次に、交流電動機の駆動制御装置10の動作について説明する。
【0028】
図2は、本駆動制御装置10の制御切り替えを説明するフロー図である。同図に示すように、この駆動制御装置10では現在の制御がPWM電流制御モード、矩形波電圧位相制御モードのいずれの下で行われているかを判断する(S101)。
【0029】
そして、PWM電流制御モードでモータ38が駆動されていると判断すると、次に電圧振幅判定部16が電流制御器14から出力される電圧振幅|V|が上述した所定切替電圧振幅V0以上であるか否かを判断する(S102)。ここで、所定切替電圧振幅V0以上であると判断されると、電圧振幅判定部16はスイッチ28を図中下側に切り替え、制御モードを矩形波電圧位相制御モードに移す(S105)。一方、所定切替電圧振幅V0未満であると判断されると、電圧振幅判定部16はスイッチ28の状態を維持し、そのままPWM電流制御モードでの動作を続ける(S104)。
【0030】
また、S101において現在の制御モードが矩形波電圧位相制御モードであると判断されると、次に電流位相判定部22が実電流位相の絶対値|φi|が上述した所定切替電流位相の絶対値|φ0|未満であるか否かを判断する(S103)。そして、それが所定切替電流位相の絶対値|φ0|以上であると判断されると、電流位相判定部22はスイッチ28の状態を維持し、そのまま矩形波電圧位相制御モードでの動作を続ける(S105)。また、実電流位相の絶対値|φi|が所定切替電流位相の絶対値|φ0|未満であると判断されると、電流位相判定部22はスイッチ28を図中上側に切り替え、制御モードをPWM電流制御モードに移す(S104)。
【0031】
図3〜6は、制御切り替えの前後の駆動制御装置10の状態を説明する図である。これらの図において、電圧振幅|V|が所定の初期電圧振幅Vinit、電流位相の絶対値|φi|が|φ0|、電流値がB、モータ38の回転数が零である状態をXとする。また、電圧振幅|V|が所定切替電圧振幅V0、電流位相の絶対値|φi|が|φ0|、電流値がB、モータの回転数がN0の状態をYとする。さらに、電圧振幅|V|が所定切替電圧振幅V0、電流位相の絶対値|φi|が所定切替電流位相の絶対値|φ0|より大きい状態、回転数がN0から増えた状態をZとする。そして、これらの図において、状態X〜Zを結ぶ実線はトルク一定の状態を表している。
【0032】
図3は、駆動制御装置10の動作モードがPWM電流制御モードから矩形波電圧位相制御モードにトルク一定の状態で移る際の回転数及び電圧振幅|V|の関係を表している。同図において、状態Xから徐々に回転数が上がると、それに伴いモータ38の逆起電力が大きくなる。これに抗するために電圧振幅|V|も徐々に上昇する。この際、駆動制御装置10はPWM電流制御モードにあり、電流位相φはトルク/電流比が最大となる値(この値は所定切替電流位相φ0に相当する)に設定されている。
【0033】
図4は、PMモータの電流−トルク特性を表す図であり、同図において破線は、それぞれ電流値A〜C(A>B>C)におけるトルクの絶対値と電流位相の絶対値|φi|との関係を表している。ただし、位相|φi|は無負荷時の巻線の永久磁石磁束錯交数の位相角を0°として示している。また、各破線の頂部を連結してなる曲線51は、あるモータトルクを最小の電流値で達成するための電流位相を表している。ここで、状態X,Yは曲線51上にプロットされていることから、状態がXからYに移るまでの間のPWM電流制御モードでは、エネルギー効率が最も良い状態でモータ38が駆動されていることが分かる。
【0034】
図3に戻り、状態Xから徐々に電圧振幅|V|及び電流位相の絶対値|φi|が上昇すると、電圧振幅|V|が所定切替電圧振幅V0に達する。本駆動制御装置10では、このタイミングでスイッチ28を切り替え、制御モードを矩形波電圧位相制御モードに移す。図5はPMモータの電流−電圧特性を表す図であり、横軸は電流位相の絶対値|φi|、縦軸は電圧定数(モータ38の1回転当たりのモータ電圧)を表している。また、同図において波線は、それぞれ電流値A〜Cにおける電流位相の絶対値|φi|と電圧定数との関係を表している。この図5及び図4に示すように、状態Xから状態Yに達した後は、モータ38の回転数を上昇させるため、電流値をBからAに徐々に増加させつつ電流位相の絶対値|φi|を所定切替電流位相の絶対値|φ0|から徐々に上昇させる。これにより、回転数が上昇しても電圧振幅をV0に抑えることができる。駆動制御装置10の状態はZに達する。
【0035】
次に、矩形波電圧位相制御モードの状態ZからPWM電流制御モードの状態Xにトルク一定の状態で移る場合について説明する。図6は状態Zから状態Xにトルク一定の状態で移行する際のモータ38の回転数と電流位相の絶対値|φi|の関係を示す図である。同図において、状態Zは矩形波電圧位相制御モードの下にあり、電流位相の絶対値|φi|が所定切替電流位相の絶対値|φ0|より大きくなっている。状態Zから状態Yに向けて徐々に回転数が下がるとともに、電流位相の絶対値|φi|が小さくなって、それが所定電流位相の絶対値|φ0|と同値に達すると、このタイミングで電流位相判定部22はスイッチ28を切り替え、駆動制御装置10の動作をPWM電流制御モードに移行させる。その後は、上述したようにPWM電流制御モードでは電流位相φiがトルク/電流比が最大となる値、すなわち所定切替電流位相φ0に維持され、回転数が零まで下がる。
【0036】
以上説明した交流電動機の駆動制御装置10によれば、切り替えタイミングを決めるためのマップを用意するための時間を削減できる。また、PWM電流制御モードではモータ電流が最小の状態でモータ38の運転を行い、矩形波電圧位相制御モードではモータ電圧が最大となるため出力を向上させることができ、かつ出力効率を維持できる。そして、モータ38の動作状態に応じて最適な制御方式を自動選択するため、常に効率のよいモータ38の運転が可能で、高出力を得ることができる。
【0037】
なお、以上説明した交流電動機の駆動制御装置10は種々の変形実施が可能である。例えば、以上の説明では電圧位相制御として矩形波電圧位相制御を採用したが、PWM電圧位相制御を採用してもよい。
【0038】
図7は、PWM電流制御モードとPWM電圧位相制御モードの双方で動作可能な交流電動機の駆動制御装置50の全体構成を示す図である。同図において、図1に示す駆動制御装置10と同一構成については同一符号を付し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0039】
図1に示す駆動制御装置10と主として異なるのは、PWM回路30に供給する電圧振幅|V|及び電圧位相ψが、電流制御器14から供給される状態と、電圧振幅制御器15及び電圧位相制御器18から供給される状態と、がスイッチ35により切り替えられるようになっている点である。ここで、電圧振幅制御器15は、PWM電流制御モードからPWM電圧位相制御モードに移行する場合、その動作開始時において、電流制御器14にて移行時に出力されている電圧振幅|V|を引き続いて出力するとともに、その後は値を増減させ、電圧振幅|V|をスイッチ35に供給する。
【0040】
この変形例に係る駆動制御装置50を用いても、モータ38の動作状態に応じて最適な制御方式を自動選択し、効率のよいモータ38の運転が可能である。
【0041】
その他、以上の説明では制御切り替えタイミングを画する所定切替電圧振幅V0及び所定切替電流位相φ0を、モータ38の運転効率を考慮した最適値としたが、頻繁な制御切替を防止するため、かかる最適値からある程度ずらしても実用上問題ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る交流電動機の駆動制御装置の全体構成を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る交流電動機の駆動制御装置における制御切り替えを説明するフロー図である。
【図3】 制御切り替えの前後の駆動制御装置の状態を説明する図である。
【図4】 制御切り替えの前後の駆動制御装置の状態を説明する図である。
【図5】 制御切り替えの前後の駆動制御装置の状態を説明する図である。
【図6】 制御切り替えの前後の駆動制御装置の状態を説明する図である。
【図7】 変形例に係る交流電動機の駆動制御装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
10,50 駆動制御装置、12 電流指令生成部、13 加算器、14 電流制御器、15 電圧振幅制御器、16 電圧振幅判定部、18 電圧位相制御器、20 トルク検出部、22 電流位相判定部、28,35 スイッチ、30PWM回路、36 インバータ、38 モータ、40 電流センサ、51 (最適位相)曲線。

Claims (3)

  1. トルク指令に応じた所定振幅及び所定位相の正弦波電流を交流電動機に供給するPWM電流制御手段と、
    前記交流電動機に供給された交流電流を検出する電流検出器と、
    トルク指令に応じた前記所定位相から外れた位相を有する交流電流を前記交流電動機に供給する電圧位相制御手段と、
    前記交流電動機が電圧位相制御手段により駆動されている場合、前記電流検出器で検出された電流値から求めた電流位相と前記所定位相に対応する制御切替位相との進みと遅れの関係が逆転すれば、前記電圧位相制御手段に代えて前記PWM電流制御手段による前記交流電動機の駆動を開始する制御切替手段と、
    を含むことを特徴とする交流電動機の駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載の交流電動機の駆動制御装置において、
    トルク指令に応じた前記所定位相はトルク/電流比が大きくなるよう定められることを特徴とする交流電動機の駆動制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の交流電動機の駆動制御装置において、
    前記切替制御手段は、前記交流電動機が前記PWM電流制御手段により駆動されている場合、前記交流電動機に印加する交流電圧の振幅が所定振幅を越えるとき、前記PWM電流制御手段に代えて前記電圧位相制御手段による前記交流電動機の駆動を開始することを特徴とする交流電動機の駆動制御装置。
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