JP3681246B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ内面にインナーライナー層を設けないで軽量化を図った空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、カーカス層のスプライス部におけるバンピーサイドの発生を抑制して外観を向上し、かつ耐久性を向上するようにした空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にチューブレスタイヤは、タイヤ内面にハロゲン化ブチル等を主体とする空気透過性が低いゴムからなるインナーライナー層を設けることによって、内部空気圧を保持するようにしている。このようなタイヤを製造する場合、カーカス層とインナーライナー層とを積層した帯状材料を成形ドラムに巻き付け、そのタイヤ周方向両端部を互いに重ね合わせて接合している。
【0003】
これに対して、近年、空気入りタイヤを軽量化する手法の一つとして、低空気透過性のインナーライナー層を設けずに、カーカス層のコートゴムを低空気透過性ゴムから構成し、カーカス層自体に内部空気圧保持機能を持たせるようにした提案が多数なされている。このようなタイヤを製造する場合は、カーカス層からなる帯状材料を成形ドラムに巻き付け、そのタイヤ周方向両端部を互いに重ね合わせて接合している。
【0004】
しかしながら、上述の接合によるスプライス部では、図4及び図5に示すように、カーカス層5が2層に重なり合ってカーカスコードの打ち込み密度が実質的に2倍になるので、内圧負荷時にスプライス部におけるカーカス層5の伸び変形量が他の部分に比べて略半分となり、このスプライス部に所謂バンピーサイドと呼ばれる凹部を形成し、タイヤの外観が悪化するという問題があった。
【0005】
特に、図4のようにインナーライナー層6を設けたタイヤでは、カーカス層5に積層されたインナーライナー層6の剪断変形によって凹部の形成を緩和する作用が得られるが、図5のようにインナーライナー層6を設けずにカーカス層5の両端部を接合したタイヤでは、インナーライナー層6による緩衝作用が得られないので、バンピーサイドが顕著に現れるようになってしまう。
【0006】
また、低空気透過性ゴムは、ジエン系ゴムに比べてタック性及び接着性が劣るので、この低空気透過性ゴムをカーカス層5に使用すると、タイヤの耐久性が低下するという問題があった。すなわち、図4のタイヤでは、インナーライナー層6を構成する低空気透過性ゴムがカーカス層5との積層によって互いに接触しない構造となるが、図5のタイヤでは、低空気透過性ゴムからなるカーカス層5の端部同士を直接接着することになるので、タイヤの成形膨張時にスプライス部が剥離しやすく生産性が低くなり、しかも製造後にスプライス部が剥離しやすく耐久性が低くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、インナーライナー層を設けない構造にして軽量化を図ると共に、カーカス層のスプライス部におけるバンピーサイドの発生を抑制して外観を向上し、かつ耐久性を向上するようにした空気入りタイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、複数本のカーカスコードをコートゴムで被覆したカーカス層を左右一対のビード部間に装架し、該カーカス層のタイヤ周方向両端部を互いに重ね合わせて接合した空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層の内面をタイヤ内側空間に直接露出させた構成にすると共に、該カーカス層のコートゴムとして、エポキシ化天然ゴム、イソブチレンとパラメチルスチレンとの共重合体のハロゲン化ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及びニトリルゴムからなる群から選択された少なくとも1種の低空気透過性ゴムを配合した低空気透過性ゴム組成物を使用し、かつ該カーカス層のスプライス部に少なくともジエン系ゴムを含有する中間ゴム層を介在させ、該中間ゴム層のタイヤ周方向幅をカーカス層のスプライス部のタイヤ周方向幅よりも広くし、該カーカス層の両端部を互いに非接触としたことを特徴とするものである。
【0009】
このようにカーカス層を直接タイヤ内側空間に露出させてインナーライナー層のない構造にして軽量化を図ると共に、カーカス層のコートゴムとして低空気透過性ゴムを配合した低空気透過性ゴム組成物を使用することによって空気圧保持性能を確保するようにし、かつカーカス層のスプライス部に介在させた中間ゴム層の剪断変形によってバンピーサイドの発生を抑制することにより外観を向上し、しかも中間ゴム層を少なくともジエン系ゴムを含有するように構成することにより、カーカス層のスプライス部の接着性を改善してタイヤの耐久性を向上することができる。
【0010】
本発明において、低空気透過性ゴムとは、エポキシ化天然ゴム、イソブチレンとパラメチルスチレンとの共重合体のハロゲン化ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及びニトリルゴムからなる群から選択された少なくとも1種のゴムを意味する。カーカス層のコートゴムには、上記低空気透過性ゴムを全ポリマー100重量部のうち60〜100重量部の割合で配合し、残部に少なくとも1種のジエン系ゴムを0〜40重量部の割合で配合した低空気透過性ゴム組成物を使用することが好ましい。上記のように低空気透過性ゴムとジエン系ゴムを配合した低空気透過性ゴム組成物は、空気の透過量が少ないので、これをカーカス層のコートゴムに使用することにより、タイヤ内面にインナーライナー層を設ける必要がなくなる。
【0011】
一方、中間ゴム層には、上記低空気透過性ゴムを全ポリマー100重量部のうち0〜60重量部の割合で配合し、残部に少なくとも1種のジエン系ゴムを40〜100重量部の割合で配合したゴム組成物を使用することが好ましい。上記のように低空気透過性ゴムとジエン系ゴムを配合したゴム組成物は、低空気透過性ゴム組成物からなるカーカス層のスプライス部に介在して両端部の接着性を良好にする。従って、カーカス層に低空気透過性ゴム組成物を使用してもタイヤの耐久性を向上することが可能になる。
【0012】
本発明において、低空気透過性ゴム組成物及び中間ゴム層のゴム組成物に配合するジエン系ゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムなどを使用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを例示するものである。図1において、左右一対のビード部1,1間にカーカス層5が装架されており、このカーカス層5の両端部がそれぞれ左右一対のビードコア3の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。
【0014】
カーカス層5はタイヤ周方向に対して略90°の角度をなすようにラジアル方向に配向させた複数本のカーカスコード2をコートゴム4で被覆して構成されている(図2参照)。カーカスコード2としては、ナイロン繊維コード、ポリエステル繊維コード、芳香族ポリアミド繊維コードなどの有機繊維コード、又はスチールコードなどの金属コードを使用する。なお、図において、7はサイドウォール、8はベルト層である。
【0015】
カーカス層5のコートゴム4としては、エポキシ化天然ゴム、イソブチレンとパラメチルスチレンとの共重合体をハロゲン化したゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及びニトリルゴムからなる群から選択された少なくとも1種の低空気透過性ゴムを全ポリマー100重量部のうち60〜100重量部の割合で配合し、残部に少なくとも1種のジエン系ゴムを0〜40重量部の割合で配合した低空気透過性ゴム組成物を使用するようにする。
【0016】
このようにカーカス層5のコートゴム4に全ポリマー100重量部のうち低空気透過性ゴムを60重量部以上の割合で配合した低空気透過性ゴム組成物を使用することにより、カーカス層5のタイヤ内側にインナーライナー層を設ける必要はなく、その分だけタイヤを軽量化することが可能になる。また、コートゴム4の全ポリマーを低空気透過性ゴムから構成するようにしてもよい。
【0017】
上述のカーカス層5は、タイヤ製造時に帯状材料を成形ドラムに巻き付け、そのタイヤ周方向両端部を互いに重ね合わせて接合される。このカーカス層5のスプライス部には、図2に示すように中間ゴム層9が介在している。この中間ゴム層9としては、上記低空気透過性ゴムを全ポリマー100重量部のうち0〜60重量部の割合で配合し、残部に少なくとも1種のジエン系ゴムを40〜100重量部の割合で配合したゴム組成物を使用する。
【0018】
このようにカーカス層5のスプライス部に中間ゴム層9を介在させることにより、このスプライス部においてカーカスコード2の打ち込み密度が高くなっても、空気圧充填時に中間ゴム層9が剪断変形することによってバンピーサイドの発生を抑制し、外観を向上することが可能になる。また、中間ゴム層9に全ポリマー100重量部のうち低空気透過性ゴムを0〜60重量部、ジエン系ゴムを40〜100重量部の割合で配合したゴム組成物を使用することにより、カーカス層5のスプライス部におけるタック性及び接着性が向上する。従って、カーカス層5のコートゴム4に低空気透過性ゴム組成物を使用しても、タイヤの成形膨張時にスプライス部が剥離しにくくなってタイヤの生産性が向上すると共に、製造後においてもスプライス部が剥離しにくくなるのでタイヤの耐久性が向上する。
【0019】
カーカス層5のコートゴム4及び中間ゴム層9のゴム組成物に配合するジエン系ゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムなどがある。また、これらゴム組成物には必要に応じてカーボンブラック、加硫剤、加硫促進剤及び老化防止剤などを添加するとよい。特に、中間ゴム層9のゴム組成物にタッキファイヤーを配合すると、カーカス層5のスプライス部のタック性を更に向上することができる。
【0020】
図2においては、中間ゴム層9のタイヤ周方向幅が狭くなっているので、カーカス層5の両端部の一部が互いに接触しているが、本発明では、図3に示すように、中間ゴム層9のタイヤ周方向幅をカーカス層5のスプライス部のタイヤ周方向幅よりも広くし、カーカス層5の両端部が互いに接触しないようにすることが好ましい。このようにカーカス層5の両端部を互いに非接触とすることにより、バンピーサイドの発生をより一層効果的に防止することができる。
【0021】
また、図3に示すように、中間ゴム層9のタイヤ周方向幅をカーカス層5のスプライス部のタイヤ周方向幅よりも広くする場合、中間ゴム層9には全ポリマー100重量部のうち低空気透過性ゴムを20〜60重量部の割合で配合したゴム組成物を使用することが好ましい。このように中間ゴム層9を構成するゴム組成物に低空気透過性ゴムを20重量部以上の割合で配合することにより、中間ゴム層9を経路とする圧力漏れが生じることはない。
【0022】
上述のような中間ゴム層9は、カーカス層5のスプライス部の全長にわたって設けるようにしてもよいが、部分的に設けるようにしてもよい。この場合、中間ゴム層9は、少なくともベルト層8の端部からサイドウォール7の中央部までの領域に設けるようにすればよく、例えば、サイドウォール7の中央部からビード部1までの領域では省略することも可能である。
【0023】
また、中間ゴム層9の厚さは、0.5mm以上、好ましくは0.5〜1.0mm、更に好ましくは0.5〜0.8mmにするとよい。このように中間ゴム層9の厚さを0.5mm以上にすることにより、その剪断変形によってバンピーサイドの発生を抑制することが可能になり、逆に1.0mmを超えて厚くしてもバンピーサイド抑制効果は飽和状態になるので材料が無駄である。
【0024】
【実施例】
タイヤサイズを165SR13とし、タイヤ構造及びゴム組成物を下記のように種々異ならせた従来タイヤ1,2、比較タイヤ1〜3及び本発明タイヤ1〜9を製作した。なお、表1において、配合Aは低空気透過性ゴム組成物であり、配合Bは汎用カーカス用ゴム組成物であり、配合C1 〜C4 は中間ゴム層用のゴム組成物である。
【0025】
従来タイヤ1
図4のようにカーカス層5のタイヤ内側にインナーライナー層6を設けた構造とし、カーカス層5に配合Bのゴム組成物を使用し、インナーライナー層6に配合Aのゴム組成物を使用すると共に、タイヤ成形時にカーカス層5とインナーライナー層6との積層体の両端部を互いに重ね合わせて接合した。
【0026】
従来タイヤ2
図5のようにカーカス層5のタイヤ内側にインナーライナー層を設けない構造とし、カーカス層5に配合Aのゴム組成物を使用すると共に、タイヤ成形時にカーカス層5の両端部を互いに重ね合わせて接合した。
【0027】
比較タイヤ1
図6のようにカーカス層5のタイヤ内側にインナーライナー層を設けない構造とし、カーカス層5に配合Aのゴム組成物を使用すると共に、タイヤ成形時にカーカス層5の両端部を互いに重ね合わせて接合し、そのスプライス部の外側に全長にわたって中間ゴム層9を貼り付け、中間ゴム層9に配合C1 のゴム組成物を使用した。
【0028】
本発明タイヤ1〜4
図2のようにカーカス層5のタイヤ内側にインナーライナー層を設けない構造とし、カーカス層5に配合Aのゴム組成物を使用すると共に、タイヤ成形時にカーカス層5の両端部を互いに重ね合わせて接合し、そのスプライス部に全長にわたって中間ゴム層9を介在させ、中間ゴム層9に配合C1 〜C4 のゴム組成物を使用した。
【0029】
本発明タイヤ5
図3のように中間ゴム層9のタイヤ周方向幅をカーカス層5のスプライス部のタイヤ周方向幅よりも広くしたこと以外は、本発明タイヤ1と同じ構造にした。
【0030】
本発明タイヤ6
中間ゴム層9をベルト端部からサイドウォール中央部にかけて部分的に配置したこと以外は、本発明タイヤ1と同じ構造にした。
【0031】
本発明タイヤ7
中間ゴム層9を一方のサイドウォール中央部からトレッドを渡って他方のサイドウォール中央部まで部分的に配置したこと以外は、本発明タイヤ1と同じ構造にした。
【0032】
比較タイヤ2
中間ゴム層9をベルト端部からサイドウォール中央部までの領域で除去したこと以外は、本発明タイヤ1と同じ構造にした。
【0033】
本発明タイヤ8,9
中間ゴム層9の厚さをそれぞれ0.5mm,1.0mmにしたこと以外は、本発明タイヤ1と同じ構造にした。
【0034】
比較タイヤ3
中間ゴム層9の厚さを0.3mmにしたこと以外は、本発明タイヤ1と同じ構造にした。
【0035】
【表1】
Figure 0003681246
【0036】
耐久性:
各試験タイヤをリムサイズ13×4・1/2 −Jのリムに装着した後、空気圧140kPa、室温38℃、荷重5.5kNの条件にて直径1707mmのドラム上を速度80km/hで最大走行距離1万kmまで走行させ、タイヤが故障するまでの距離を測定した。測定結果は、完走した場合を100とし、故障が発生したときの距離を1万kmで除した指数で示した。この指数値が大きいほど、耐久性が優れている。
【0037】
バンピーサイド量:
各試験タイヤを10本作製し、これをリムサイズ13×4・1/2 −Jのリムに装着し、JATMA規格で規定された最大空気圧で空気を封入し、24時間経過後にタイヤ最大幅位置のサイドウォールの凹凸量をタイヤ全周で測定した。このデータから、タイヤ全周について周方向の長さ1cmにおける変位のP−P値(ピーク・トウ・ピーク値)を求め、パンピーサイド量とした。さらに試験タイヤ10本の平均値を求め、従来タイヤ1を100とする指数値で示した。この指数値が小さいほどパンピーサイド量が少なく、サイドウォールの外観が良好である。
【0038】
重量:
各試験タイヤを測定し、従来タイヤ1を100とする指数で示した。この指数値が小さいほど、重量が少ない。
【0039】
【表2】
Figure 0003681246
【0040】
この表2から明らかなように、本発明タイヤ1〜9は、いずれも従来タイヤ1に比べて軽量化されていると共に、バンピーサイド量が少なく、かつ耐久性が実用レベルに達していた。これに対して、従来タイヤ2及び比較タイヤ1は、従来タイヤ1に比べて軽量化されていたものの、耐久性が著しく低いので実用的ではなかった。特に、本発明タイヤ1と比較タイヤ1との比較から明らかなように、バンピーサイド量の低減と耐久性の向上を両立させるためには、中間ゴム層9をカーカス層5のスプライス部に介在させることが必要である。
【0041】
また、本発明タイヤ1と本発明タイヤ5との比較から、中間ゴム層9のタイヤ周方向幅を広くし、カーカス層5の両端部を非接触とすることにより、バンピーサイド量の低減が可能になることが明らかである。更に、本発明タイヤ6,7及び比較タイヤ2を参照すると、中間ゴム層9を少なくともベルト端部からサイドウォール中央部にかけて部分的に設けるようにすれば、本発明の効果が得られることが判る。また、本発明タイヤ8,9及び比較タイヤ3を参照すると、バンピーサイド量を低減するには、中間ゴム層9の厚さを0.5mm以上にする必要があることが判る。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、カーカス層のタイヤ周方向両端部を互いに重ね合わせて接合した空気入りタイヤにおいて、カーカス層の内面をタイヤ内側空間に直接露出させた構成にすると共に、カーカス層のコートゴムとして低空気透過性ゴムを配合した低空気透過性ゴム組成物を使用し、かつカーカス層のスプライス部に少なくともジエン系ゴムを含む中間ゴム層を介在させたから、インナーライナー層を設けない構造にして軽量化を図ると共に、カーカス層のスプライス部におけるバンピーサイドの発生を抑制して外観を向上し、かつ耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤを例示するタイヤ子午線半断面図である。
【図2】本発明の空気入りタイヤのカーカス層のスプライス部を例示する部分拡大断面図である。
【図3】本発明の空気入りタイヤのカーカス層のスプライス部の他の実施形態を示す部分拡大断面図である。
【図4】従来の空気入りタイヤのカーカス層(インナーライナー層あり)のスプライス部を示す部分拡大断面図である。
【図5】従来の空気入りタイヤのカーカス層(インナーライナー層なし)のスプライス部を示す部分拡大断面図である。
【図6】比較タイヤのカーカス層のスプライス部を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ビード部
2 カーカスコード
4 コートゴム
5 カーカス層
9 中間ゴム層

Claims (5)

  1. 複数本のカーカスコードをコートゴムで被覆したカーカス層を左右一対のビード部間に装架し、該カーカス層のタイヤ周方向両端部を互いに重ね合わせて接合した空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層の内面をタイヤ内側空間に直接露出させた構成にすると共に、該カーカス層のコートゴムとして、エポキシ化天然ゴム、イソブチレンとパラメチルスチレンとの共重合体のハロゲン化ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及びニトリルゴムからなる群から選択された少なくとも1種の低空気透過性ゴムを配合した低空気透過性ゴム組成物を使用し、かつ該カーカス層のスプライス部に少なくともジエン系ゴムを含有する中間ゴム層を介在させ、該中間ゴム層のタイヤ周方向幅をカーカス層のスプライス部のタイヤ周方向幅よりも広くし、該カーカス層の両端部を互いに非接触とした空気入りタイヤ。
  2. 前記低空気透過性ゴム組成物は、全ポリマー100重量部のうち前記低空気透過性ゴムを60〜100重量部、少なくとも1種のジエン系ゴムを0〜40重量部の割合で配合したものである請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記中間ゴム層を構成するゴム組成物は、全ポリマー100重量部のうち前記低空気透過性ゴムを0〜60重量部、少なくとも1種のジエン系ゴムを40〜100重量部の割合で配合したものである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記中間ゴム層を少なくともベルト端部からサイドウォール中央部までの領域に配置した請求項1乃至のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記中間ゴム層の厚さを0.5mm以上にした請求項1乃至のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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