JP5965149B2 - 空気入りタイヤおよびタイヤ用帯状部材 - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤおよびタイヤ用帯状部材に関し、特に、耐久性に優れる空気入りタイヤ、および、その空気入りタイヤに用いられる帯状部材に関するものである。
近年、タイヤの転がり抵抗を低減する観点から、タイヤの重量低減と、内圧保持性能の向上とを両立することが求められている。そのため、タイヤの内圧を保持するためのガスバリア層としてタイヤ内面に配設されるインナーライナーには、軽量化と、耐ガス透過性の向上との双方を達成することが求められている。
そこで、軽量で、且つ、耐ガス透過性に優れるインナーライナーとして、ガス透過係数の小さい樹脂組成物を用いて形成した樹脂製フィルム層を有するインナーライナーが提案されている。具体的には、軽量で、且つ、耐ガス透過性に優れるインナーライナーとして、エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下「EVOH」と略記することがある。)や、EVOHにエポキシ化合物を反応させて得た変性エチレン−ビニルアルコール共重合体等を用いて形成した樹脂製フィルム層を有するインナーライナーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、一般に、空気入りタイヤは、種々のタイヤ構成部材をタイヤ成形ドラムの外周面上に巻き付けて生タイヤ(グリーンタイヤ)を形成し、該生タイヤを加硫することにより製造される。そして、生タイヤの成形工程においては、拡径させたタイヤ成形ドラムの外周面に対し、インナーライナー、カーカスプライ、ベルトプライ等のタイヤ構成部材が巻き付けられる。なお、通常、インナーライナー等のタイヤ構成部材は、タイヤ成形ドラム上で両端部を所定の長さだけ重ね合わせて円筒状に接合される(即ち、オーバーラップジョイント方式で接合される。)。
また、オーバーラップジョイント方式で上記インナーライナーを接合する場合には、タイヤのユニフォーミティの低下を抑制するために、複数の樹脂製シート部材を継ぎ重ねてインナーライナーを形成し、該樹脂製シート同士の継ぎ目と、インナーライナーを接合する際の継ぎ目(接合部)とをタイヤ周方向に等間隔で位置させることがある(例えば、特許文献2参照)。
しかし、樹脂製フィルム層を有する上記インナーライナーは、フィルム層が伸び難く、剛性が高いため、オーバーラップジョイント方式で接合した場合、フィルム層が重なり合う継ぎ目において、タイヤ径方向の引張剛性が局所的に高くなる。また、同様に、樹脂製シート同士の継ぎ目においてもタイヤ径方向の引張剛性が局所的に高くなる。
そのため、上記インナーライナーを用いた空気入りタイヤでは、生タイヤの成形工程においてタイヤ成形ドラムを拡径すると、インナーライナーの継ぎ目や樹脂製シート同士の継ぎ目(即ち、伸び難い部分)の近傍が他の部分よりも伸ばされることとなる。また、インナーライナーの継ぎ目や樹脂製シート同士の継ぎ目の近傍では、インナーライナーのタイヤ外周面側に隣接配置されたカーカスプライもインナーライナーと共にタイヤ周方向に伸ばされることとなる。従って、上記インナーライナーを用いた空気入りタイヤでは、生タイヤの形成中に、インナーライナーの継ぎ目や樹脂製シート同士の継ぎ目の近傍においてカーカスプライの補強コードの間隔が局所的に広がり、タイヤの圧力容器としての耐久性が局所的に低下してしまう。
そこで、インナーライナーの継ぎ目や樹脂製シート同士の継ぎ目の近傍における不均一な伸びの発生を抑制してカーカスプライの補強コードの間隔が局所的に広がるのを抑制する方法として、インナーライナーのフィルム層のうち少なくとも一層を継ぎ目なしの円筒状フィルム層とすることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−52904号公報 特開2009−40117号公報 特開2010−132227号公報
しかし、継ぎ目なしの円筒状フィルム層を有するインナーライナーは、タイヤ成形ドラムに巻き付けることができないため、該インナーライナーを用いたタイヤの製造工程は煩雑になる。そのため、円筒状フィルム層を有するインナーライナーを用いた従来の空気入りタイヤには、耐久性の局所的な低下を抑制することはできるものの、生産性が低いという問題があった。
また、上述したような、タイヤ成形ドラムの拡径時に部材同士の継ぎ目の近傍が他の部分よりも伸び、タイヤの耐久性が局所的に低下するという問題は、インナーライナー以外の部材(例えば、カーカスやベルト)をオーバーラップジョイント方式で接合した場合にも起こり得る。しかし、インナーライナー以外の部材については、タイヤの耐久性の局所的な低下を抑制するための有効な手段が提案されていなかった。
そこで、本発明は、圧力容器としての耐久性が優れており、且つ、容易に製造することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。また、本発明は、該空気入りタイヤの製造に好適に用い得る、タイヤの耐久性の局所的な低下を抑制することができるタイヤ用帯状部材を提供することを目的とする。
なお、本発明において、「タイヤ用帯状部材」には、それ自体が単独でインナーライナー、カーカスプライ、ベルトプライ等のタイヤ構成部材となる帯状部材と、複数の帯状部材を継ぎ重ねてインナーライナー、カーカスプライ、ベルトプライ等のタイヤ構成部材を形成する際の各帯状部材との双方が含まれる。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った。そして、本発明者は、タイヤ成形ドラムを用いた生タイヤの成形工程では、タイヤ赤道面側の拡張率(伸び)がビード部側の拡張率よりも大きいため、タイヤ用帯状部材をオーバーラップジョイント方式で接合した場合には特にタイヤ赤道面側でタイヤの耐久性が局所的に低下し易いことを見出した。そこで、本発明者は更に検討を重ね、タイヤ用帯状部材を重ね合わせる量(オーバーラップ量)をタイヤ用帯状部材の幅方向に変化させることでタイヤの耐久性が局所的に低下するのを抑制し得ることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に連続して延びるタイヤ構成部材を備える空気入りタイヤであって、前記タイヤ構成部材は、一つ以上のタイヤ用帯状部材よりなり、且つ、タイヤ用帯状部材のタイヤ周方向端部同士をタイヤ径方向に重ね合わせて接合する継ぎ目を少なくとも一つ有し、前記継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法が、タイヤ赤道面側で小さく、前記タイヤ構成部材の幅方向両端側で大きく、前記継ぎ目のタイヤ周方向両端縁が、タイヤ周方向に対して一方向に傾斜し、前記継ぎ目のタイヤ周方向一方の端縁は、タイヤ周方向に対して第1の傾斜角度で傾斜し、前記タイヤ構成部材の幅方向一方の端縁から幅方向他方の端縁に向かって延びる直線よりなり、前記継ぎ目のタイヤ周方向他方の端縁は、タイヤ周方向に対して前記第1の傾斜角度よりも小さい第2の傾斜角度で傾斜し、前記タイヤ構成部材の幅方向一方の端縁からタイヤ赤道面に向かって延びる第1の直線と、タイヤ周方向に対して前記第1の傾斜角度よりも大きい第3の傾斜角度で傾斜し、タイヤ赤道面から前記タイヤ構成部材の幅方向他方の端縁に向かって延びる第2の直線とからなることを特徴とする。このように、タイヤ構成部材を一つ以上のタイヤ用帯状部材を接合して形成すれば、タイヤ成形ドラムを用いてタイヤを製造する際の製造工程が煩雑化するのを抑制することができる。また、タイヤ用帯状部材のタイヤ周方向端部同士の継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法を、タイヤ赤道面側で小さくし、タイヤ構成部材の幅方向両端側で大きくすれば、継ぎ目のタイヤ赤道面側におけるタイヤ径方向の引張剛性を小さくすることができる。従って、生タイヤの成形工程においてタイヤ成形ドラムを拡径させた際に継ぎ目のタイヤ赤道面側の近傍が他の部分よりも伸ばされるのを抑制して、タイヤの耐久性が局所的に低下するのを抑制することができる。
なお、本発明において、「タイヤ用帯状部材のタイヤ周方向端部同士をタイヤ径方向に重ね合わせて接合する」とは、タイヤ構成部材が一つのタイヤ用帯状部材のみからなる場合には、該タイヤ用帯状部材のタイヤ周方向一方の端部と、タイヤ周方向他方の端部とを接合することを指し、タイヤ構成部材が二つ以上のタイヤ用帯状部材を接合してなる場合には、互いに接合されるタイヤ用帯状部材のタイヤ周方向端部同士を接合することを指す。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記継ぎ目のタイヤ周方向両端縁が、タイヤ周方向に対して一方向に傾斜しているのは、継ぎ目のタイヤ周方向端縁をタイヤ周方向に対して一方向に傾斜させれば、タイヤ構成部材の全幅に亘って継ぎ目のタイヤ周方向端縁の位置をタイヤ周方向に異ならせることができるので、タイヤの耐久性が局所的に低下するのを更に抑制することができるからである。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記継ぎ目のタイヤ周方向一方の端縁は、タイヤ周方向に対して第1の傾斜角度で傾斜し、前記タイヤ構成部材の幅方向一方の端縁から幅方向他方の端縁に向かって延びる直線よりなり、前記継ぎ目のタイヤ周方向他方の端縁は、タイヤ周方向に対して前記第1の傾斜角度よりも小さい第2の傾斜角度で傾斜し、前記タイヤ構成部材の幅方向一方の端縁からタイヤ赤道面に向かって延びる第1の直線と、タイヤ周方向に対して前記第1の傾斜角度よりも大きい第3の傾斜角度で傾斜し、タイヤ赤道面から前記タイヤ構成部材の幅方向他方の端縁に向かって延びる第2の直線とからなるのは、このように構成すれば、タイヤ構成部材の全幅に亘って継ぎ目のタイヤ周方向端縁の位置をタイヤ周方向に異ならせつつ、継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法をタイヤ赤道面側で小さくすることができるからである。
更に、本発明の空気入りタイヤは、前記継ぎ目のタイヤ周方向に対する傾斜角度が、85°以下であることが好ましい。継ぎ目のタイヤ周方向に対する傾斜角度を85°以下とすれば、他の部分と比較して質量が大きくなる継ぎ目の位置をタイヤ周方向に分散させ、タイヤのユニフォーミティの悪化を抑制することができるからである。
なお、本発明において、「継ぎ目のタイヤ周方向に対する傾斜角度」とは、継ぎ目のタイヤ周方向端縁の幅方向端同士を結ぶ直線と、タイヤ周方向に沿う線とがなす角度(鋭角側)を指す。因みに、継ぎ目のタイヤ周方向一方の端縁とタイヤ周方向他方の端縁とで直線の傾斜角度が異なっている場合には、両方の傾斜角度が85°以下であることが必要である。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法が、タイヤ赤道面位置から前記タイヤ構成部材の幅方向端縁位置に向かって漸増することが好ましい。タイヤ成形ドラムを用いた生タイヤの成形工程におけるタイヤ構成部材の拡張率(伸び)は、ビード部側からタイヤ赤道面側に向かって漸増するからである。即ち、継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法をタイヤ赤道面位置からタイヤ構成部材の幅方向端縁位置に向かって漸増させれば、拡張率の大きい部分ほど継ぎ目のタイヤ径方向の引張剛性を小さくして、タイヤの耐久性が局所的に低下するのを効率的に抑制することができるからである。
更に、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ赤道面位置における前記継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法が、前記タイヤ構成部材の幅方向端縁位置における前記継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法の15%以上85%以下であることが好ましい。タイヤ赤道面位置における継ぎ目のタイヤ周方向寸法が、幅方向端縁位置における継ぎ目のタイヤ周方向寸法の15%未満の場合、タイヤ用帯状部材のタイヤ周方向端部同士が良好に接着しないことがあるからである。また、タイヤ赤道面位置における継ぎ目のタイヤ周方向寸法が、幅方向端縁位置における継ぎ目のタイヤ周方向寸法の85%超の場合、継ぎ目のタイヤ赤道面側におけるタイヤ径方向の引張剛性を十分に小さくすることが困難だからである
また、本発明の空気入りタイヤは、前記継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法が、前記タイヤ構成部材の幅方向端縁位置において5mm以上30mm以下であることが好ましい。タイヤ構成部材の幅方向端縁位置における継ぎ目のタイヤ周方向寸法が5mm未満の場合、タイヤ用帯状部材のタイヤ周方向端部同士が良好に接着しないことがあるからである。また、タイヤ構成部材の幅方向端縁位置における継ぎ目のタイヤ周方向寸法が30mm超の場合、タイヤ構成部材の重量が増加すると共に、タイヤ構成部材の幅方向端側における継ぎ目のタイヤ径方向の引張剛性が増加してタイヤの耐久性が局所的に低下するからである。
そして、本発明の空気入りタイヤは、前記タイヤ構成部材が、タイヤ内面に配設されたインナーライナーであり、前記タイヤ用帯状部材は、樹脂組成物を用いて形成した樹脂製フィルム層を少なくとも一層含むことが好ましい。樹脂製フィルム層を含むインナーライナーは、フィルム層が伸び難く、剛性が高いため、上述したタイヤの耐久性の局所的な低下が起こり易いからである。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明のタイヤ用帯状部材は、平面視帯状で、幅方向に直交する延在方向の寸法が、幅方向中央側で小さく、幅方向両端側で大きく、延在方向両端縁が、延在方向に対して一方向に傾斜し、延在方向一方の端縁は、延在方向に対して第1の傾斜角度で傾斜し、幅方向一方の端縁から幅方向他方の端縁に向かって延びる直線よりなり、延在方向他方の端縁は、延在方向に対して前記第1の傾斜角度よりも小さい第2の傾斜角度で傾斜し、幅方向一方の端縁から幅方向中央に向かって延びる第1の直線と、延在方向に対して前記第1の傾斜角度よりも大きい第3の傾斜角度で傾斜し、幅方向中央から幅方向他方の端縁に向かって延びる第2の直線とからなることを特徴とする。このように、延在方向の寸法を、幅方向中央側で小さくし、幅方向両端側で大きくすれば、該タイヤ用帯状部材の延在方向端部同士を接合した際に、延在方向に沿う継ぎ目の長さを幅方向中央側で短くすることができる。従って、タイヤ用帯状部材を用いて製造した空気入りタイヤの耐久性が局所的に低下するのを抑制することができる。
また、本発明のタイヤ用帯状部材は、延在方向両端縁が、延在方向に対して一方向に傾斜しているのは、延在方向端縁を延在方向に対して一方向に傾斜させれば、該タイヤ用帯状部材の延在方向端部同士を接合した際に、継ぎ目の延在向端縁の位置を延在方向に異ならせることができるからである。即ち、タイヤ用帯状部材を用いて空気入りタイヤを製造した際に、タイヤの耐久性が局所的に低下するのを更に抑制することができるからである。
また、本発明のタイヤ用帯状部材は、延在方向一方の端縁は、延在方向に対して第1の傾斜角度で傾斜し、幅方向一方の端縁から幅方向他方の端縁に向かって延びる直線よりなり、延在方向他方の端縁は、延在方向に対して前記第1の傾斜角度よりも小さい第2の傾斜角度で傾斜し、幅方向一方の端縁から幅方向中央に向かって延びる第1の直線と、延在方向に対して前記第1の傾斜角度よりも大きい第3の傾斜角度で傾斜し、幅方向中央から幅方向他方の端縁に向かって延びる第2の直線とからなるのは、このように構成すれば、タイヤ用帯状部材を用いて空気入りタイヤを製造した際に、タイヤ用帯状部材の延在方向端部同士の継ぎ目のタイヤ周方向端縁の位置をタイヤ周方向に異ならせつつ、継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法をタイヤ赤道面側で小さくすることができるからである。
更に、本発明のタイヤ用帯状部材は、延在方向一方の端縁の幅方向端同士を結ぶ直線の延在方向に対する傾斜角度が85°以下であり、延在方向他方の端縁の幅方向端同士を結ぶ直線の延在方向に対する傾斜角度が85°以下であることが好ましい。このように構成すれば、タイヤ用帯状部材を用いて空気入りタイヤを製造した際に、タイヤ用帯状部材の延在方向端部同士の継ぎ目の傾斜角度を85°以下としてタイヤのユニフォーミティの悪化を抑制することができるからである。
また、本発明のタイヤ用帯状部材は、延在方向の寸法が、幅方向中央位置から幅方向端縁位置に向かって漸増することが好ましい。タイヤ成形ドラムを用いた生タイヤの成形工程におけるタイヤ構成部材の拡張率(伸び)は、ビード部側からタイヤ赤道面側に向かって漸増するからである。即ち、継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法をタイヤ赤道面位置からタイヤ構成部材の幅方向端縁位置に向かって漸増させれば、拡張率の大きい部分ほど継ぎ目のタイヤ径方向の引張剛性を小さくして、タイヤの耐久性が局所的に低下するのを効率的に抑制することができるからである。
そして、本発明のタイヤ用帯状部材は、樹脂組成物を用いて形成した樹脂製フィルム層を少なくとも一層含むことが好ましい。樹脂製フィルム層を含むタイヤ用帯状部材は、フィルム層が伸び難く、剛性が高いため、タイヤに用いた際に上述したタイヤの耐久性の局所的な低下を起こし易いからである。
本発明によれば、圧力容器としての耐久性が優れており、且つ、容易に製造することができる空気入りタイヤを提供することができる。また、本発明によれば、該空気入りタイヤの製造に好適に用い得る、タイヤの耐久性の局所的な低下を抑制することができるタイヤ用帯状部材を提供することができる。
本発明に従う代表的な空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面図である。 (a)は、本発明に従う代表的なタイヤ用帯状部材を示す平面図であり、(b)は、図2(a)に示すタイヤ用帯状部材を接合してなるタイヤ構成部材(インナーライナー)のタイヤ周方向断面を模式的に示す図である。 (a)〜(d)は、本発明に従うタイヤ用帯状部材の変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。ここで、本発明の空気入りタイヤは、インナーライナー等のタイヤ内部に配設されたタイヤ構成部材を、所定形状のタイヤ用帯状部材を所定形状の継ぎ目となるように接合して構成したことを特徴とする。
なお、以下では、本発明の空気入りタイヤの一例として、本発明に係るタイヤ用帯状部材を用いてインナーライナー(タイヤ構成部材)を形成した場合について説明する。しかし、本発明の空気入りタイヤは、インナーライナー以外のタイヤ構成部材(例えば、ベルトやカーカス)を本発明に係るタイヤ用帯状部材を用いて形成したものであっても良い。
<空気入りタイヤ>
図1に、本発明に従う空気入りタイヤの一例のタイヤ幅方向断面の概略構成を示す。ここで、図1に示す空気入りタイヤ10は、トレッド部1と、トレッド部1の側部からタイヤ径方向内方に延びる一対のサイドウォール部2と、各サイドウォール部2のタイヤ径方向内方に連なるビード部3とを備えている。
また、空気入りタイヤ10は、一対のビード部3間に延在する1プライからなるラジアルカーカス5を備えている。ここで、ラジアルカーカス5は、トレッド部1から一対のサイドウォール部2を介して一対のビード部3にわたってトロイド状に延び、ビード部3内に埋設された断面略六角形のビードコア4の周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に向かって折り返されてなる。なお、図1ではカーカスプライのプライ数を1プライとした場合を示しているが、本発明の空気入りタイヤでは、プライ数は必要に応じて2プライ以上とすることができる。また、本発明の空気入りタイヤでは、カーカスの折り返し形式は特に限定されることはなく、カーカスは例えばビードコアの周りに巻き付けられていても良い。
更に、トレッド部1のラジアルカーカス5のタイヤ径方向外側(クラウン部外周側)には、タイヤ周方向に対して所定の角度で配列されたコードをゴム被覆してなるベルト層61,62,63を3層配設してなるベルト6が埋設されている。そして、ベルト6のタイヤ径方向外側には、トレッドゴムが配設されており、該トレッドゴムの表面(即ち、トレッド部踏面)には、複数本の溝9が形成されている。なお、図1では、ベルト6が、合計3層のベルト層61,62,63からなる場合を示しているが、本発明の空気入りタイヤでは、ベルト層の数は任意の層数とすることができる。
また、ビード部3のビードコア4のタイヤ径方向外側には、ラジアルカーカス5に沿ってタイヤ径方向外方に向けて厚みが漸減する断面略三角形のビードフィラー7が配設されている。
そして、空気入りタイヤ10は、ラジアルカーカス5の内面側、より具体的には空気入りタイヤ10の内周面に、耐ガス透過性に優れる(即ち、ガス透過係数の小さい)材料からなるインナーライナー8を備えている。
なお、空気入りタイヤ10では、ラジアルカーカス5、ベルト6、インナーライナー8などの各部材はタイヤ赤道面Cを中心として面対称に配設されている。即ち、ラジアルカーカス5、ベルト6、インナーライナー8などの各部材の幅方向中心位置とタイヤ赤道面Cの位置とは一致する。
<インナーライナー>
ここで、空気入りタイヤ10のタイヤ構成部材としてのインナーライナー8は、空気入りタイヤ10の全周に亘って連続して延在している。そして、このインナーライナー8は、図2(a)に示すような平面視形状のタイヤ用帯状部材80を複数接合して形成されている。具体的には、インナーライナー8は、赤道面C位置におけるタイヤ周方向断面を図2(b)に示すように、3つのタイヤ用帯状部材80をタイヤ周方向に連続するように接合して形成されている。なお、空気入りタイヤ10のユニフォーミティの悪化を抑制する観点からは、タイヤ用帯状部材80同士を接合する継ぎ目はタイヤ周方向に等間隔で位置していることが好ましい。
因みに、インナーライナー8は複数のタイヤ用帯状部材の端部同士をタイヤ径方向に重ね合わせて接合することにより形成したが、本発明の空気入りタイヤでは、長尺のタイヤ用帯状部材を一つのみ用いてインナーライナーを形成しても良い。そして、一つのタイヤ用帯状部材を用いてインナーライナーを形成する場合には、タイヤ用帯状部材の一方の端部と他方の端部とを接合することにより、一箇所の継ぎ目を有するインナーライナーを形成する。
インナーライナー8を構成するタイヤ用帯状部材80は、図2(a)に示すように、帯状で、幅方向(図2(a)では左右方向)に直交する方向(図2(a)では上下方向)に延在している。そして、タイヤ用帯状部材80同士は、インナーライナー8を形成する際に延在方向両端部同士を重ね合わせて接合される。即ち、空気入りタイヤ10では、インナーライナー8を構成するタイヤ用帯状部材80の延在方向と、空気入りタイヤ10のタイヤ周方向とが一致する。
ここで、タイヤ用帯状部材80は、延在方向両端縁が、延在方向に対して一方向に(図2(a)では右下がりに)傾斜している。より具体的には、タイヤ用帯状部材80は、延在方向一方(図2(a)では下側)の端縁が、延在方向に対して第1の傾斜角度θ1で傾斜する直線81よりなる。また、タイヤ用帯状部材80の延在方向他方(図2(a)では上側)の端縁は、タイヤ用帯状部材80の幅方向一方(図2(a)では左側)の端縁Eからタイヤ用帯状部材80の幅方向中央Cまで延びる第1の直線82と、幅方向中央Cから幅方向他方(図2(a)では右側)の端縁Eまで延びる第2の直線83とからなるV字状をしている。そして、第1の直線82は、延在方向に対して第1の傾斜角度θ1よりも小さい第2の傾斜角度θ2で傾斜している。また、第2の直線83は、延在方向に対して第1の傾斜角度θ1よりも大きい第3の傾斜角度θ3で傾斜している。
従って、タイヤ用帯状部材80は、延在方向の寸法が、幅方向中央C位置から幅方向端縁E位置に向かって漸増している。即ち、タイヤ用帯状部材80では、延在方向の寸法が、幅方向中央側で小さく、幅方向両端側で大きい。
更に、タイヤ用帯状部材80では、延在方向一方(図2(a)では下側)の端縁の幅方向端84A,84B同士を結ぶ直線81の延在方向に対する傾斜角度(第1の傾斜角度θ1)が85°以下、好ましくは5°以上85°以下である。また、タイヤ用帯状部材80では、延在方向他方(図2(a)では上側)の端縁の幅方向端84C,84D同士を結ぶ直線(図2(a)中、二点鎖線で示す。)の延在方向に対する傾斜角度は、直線81の延在方向に対する傾斜角度と等しい。
そして、タイヤ用帯状部材80は、タイヤ用帯状部材80の延在方向一方の端部と、該タイヤ用帯状部材80に接合される別のタイヤ用帯状部材80の延在方向他方の端部とを接合して長尺の帯状部材を形成した後に、該長尺の帯状部材の延在方向一方の端部と延在方向他方の端部とを接合することによりインナーライナー8とされる。即ち、タイヤ用帯状部材80の端部同士は、インナーライナーとされた際にタイヤ径方向に重なり合うように接合される。
ここで、インナーライナー8を構成するタイヤ用帯状部材80の端部同士が重なり合って接合される部分(継ぎ目)の形状は、図2(a)に斜線で示すような形状となる。
具体的には、継ぎ目の幅方向両端縁(インナーライナー8の幅方向両端縁)は、タイヤ周方向に沿う直線形状となる。また、継ぎ目は、タイヤ周方向一方(図2(a)では下側)の端縁が、タイヤ用帯状部材80の延在方向一方の端縁に対応した直線形状となり、タイヤ周方向他方(図2(a)では上側)の端縁が、タイヤ用帯状部材80の延在方向他方の端縁に対応したV字形状となる。従って、継ぎ目のタイヤ周方向両端縁は、タイヤ周方向に対して一方向に(図2(a)では右下がりに)傾斜する。
更に、インナーライナー8では、継ぎ目の幅方向中央(タイヤ赤道面C位置)におけるタイヤ周方向に沿う寸法WCが、継ぎ目の幅方向両端E位置におけるタイヤ周方向に沿う寸法WEよりも小さくなる。より具体的には、継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法は、タイヤ赤道面C位置からインナーライナー8の幅方向端縁E位置に向かって漸増する。即ち、空気入りタイヤ10では、インナーライナー8を構成するタイヤ用帯状部材80の継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法は、タイヤ赤道面C側で小さくなり、各ビード部4側で大きくなる。
そして、上記構成を有するインナーライナー8では、継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法(タイヤ用帯状部材80のオーバーラップ量)がタイヤ赤道面C側で小さいので、継ぎ目のタイヤ径方向の引張剛性が、ビード部4側よりもタイヤ赤道面C側で小さくなる。従って、インナーライナー8を備える空気入りタイヤ10では、タイヤ製造時の生タイヤの成形工程においてタイヤ成形ドラムの外周面上に少なくともインナーライナー8およびラジアルカーカス5を巻き付けた状態でタイヤ成形ドラムを拡径させた際にタイヤの耐久性が局所的に低下するのを抑制することができる。即ち、空気入りタイヤ10では、タイヤ成形ドラムの拡張率が大きいタイヤ赤道面C側のタイヤ径方向の引張剛性を拡張率が小さいビード部4側のタイヤ径方向の引張剛性よりも小さくして、タイヤ成形ドラムを拡径した際の継ぎ目のタイヤ赤道面Cの近傍の伸びの量を小さくすることができる。従って、空気入りタイヤ10では、生タイヤの成形工程における継ぎ目のタイヤ赤道面Cの近傍の伸びの量を小さくして、インナーライナー8のタイヤ径方向外側に隣接配置されたラジアルカーカス5の補強コード配列間隔がタイヤ成形ドラムの拡径時に局所的に広がる(即ち、単位長さ当たりの補強コード打ち込み本数が減る)のを抑制することができる。そのため、このインナーライナー8を備える空気入りタイヤ10では、生タイヤの成形工程においてラジアルカーカス5の補強コードの配列間隔が局所的に広がるのを抑制し、タイヤの圧力容器としての耐久性が局所的に低下するのを抑制することができる。
なお、この空気入りタイヤ10では、インナーライナー8の継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法が、タイヤ赤道面C位置からインナーライナー8の幅方向端縁E位置に向かって漸増している。一方、タイヤ成形ドラムを用いた生タイヤの成形工程におけるインナーライナー8やラジアルカーカス5等の拡張率(伸び)は、ビード部4側からタイヤ赤道面C側に向かって漸増する。従って、この空気入りタイヤ10では、拡張率の大きい部分(タイヤ赤道面C側)ほど継ぎ目のタイヤ径方向の引張剛性を小さくして、タイヤの耐久性が局所的に低下するのを効率的に抑制することができる。
また、この空気入りタイヤ10では、インナーライナー8の継ぎ目のタイヤ周方向両端縁がタイヤ周方向に対して一方向に(図2(a)では右下がりに)傾斜しているので、継ぎ目のタイヤ周方向端縁の位置がインナーライナー8の全幅に亘ってタイヤ周方向に異なっている。従って、生タイヤの成形工程においてタイヤ成形ドラムを拡径した際に、継ぎ目の剛性の高さに起因して継ぎ目の近傍においてタイヤ周方向に長く延びる部分を、インナーライナー8の全幅に亘ってタイヤ周方向に異ならせることができる。そのため、この空気入りタイヤ10では、継ぎ目の近傍においてタイヤ周方向に長く延びる部分(即ち、ラジアルカーカス5が補強コード間隔の広がる方向に大きな力を受ける部分)をタイヤ周方向にも分散させ、タイヤの圧力容器としての耐久性が局所的に低下するのを更に抑制することができる。
因みに、空気入りタイヤ10では、インナーライナー8を構成するタイヤ用帯状部材80の延在方向一方の端縁が直線81よりなり、延在方向他方の端縁が第1の直線82および第2の直線83よりなる。従って、複雑な裁断加工を要することなくタイヤ用帯状部材80を製造して、インナーライナー8の継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法をタイヤ赤道面側で小さくすると共に、継ぎ目のタイヤ周方向両端縁をタイヤ周方向に対して一方向に傾斜させることができる。具体的には、タイヤ用帯状部材80の製造時に複雑な裁断加工を要することなく、インナーライナー8の継ぎ目の形状を、タイヤ周方向一方の端縁がタイヤ周方向に対して第1の傾斜角度θ1で傾斜する直線よりなり、タイヤ周方向他方の端縁がタイヤ周方向に対して第2の傾斜角度θ2で傾斜してインナーライナー8の幅方向一方の端縁Eからタイヤ赤道面Cまで延びる第1の直線と、タイヤ周方向に対して第3の傾斜角度θ3で傾斜してタイヤ赤道面Cからインナーライナー8の幅方向他方の端縁Eまで延びる第2の直線とよりなり、幅方向両端縁がタイヤ周方向に沿って延びる直線よりなる形状とすることができる。
また、空気入りタイヤ10では、インナーライナー8を構成するタイヤ用帯状部材80の延在方向一方の端縁の幅方向端84A,84B同士を結ぶ直線81の延在方向に対する傾斜角度が85°以下である。また、タイヤ用帯状部材80の延在方向他方の端縁の幅方向端84C,84D同士を結ぶ直線の延在方向に対する傾斜角度も85°以下である。従って、空気入りタイヤ10では、インナーライナー8の継ぎ目のタイヤ周方向に対する傾斜角度を85°以下として、継ぎ目の位置をタイヤ周方向に分散させることができる。そのため、空気入りタイヤ10では、他の部分と比較して質量が大きくなる継ぎ目の位置をタイヤ周方向に分散させて、タイヤのユニフォーミティの悪化を抑制することができる。なお、継ぎ目のタイヤ周方向に対する傾斜角度は5°以上であることが好ましい。継ぎ目のタイヤ周方向に対する傾斜角度が5°未満の場合、継ぎ目の長さが長くなり、成形ドラム上での作業性が悪化するからである。
なお、空気入りタイヤ10のインナーライナー8では、タイヤ赤道面C位置における継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法WCが、インナーライナー8の幅方向両端E位置における継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法WEの15%以上85%以下であることが好ましい。寸法WCが寸法WEの15%未満の場合、継ぎ目のタイヤ周方向の寸法が小さくなり、タイヤ用帯状部材80のタイヤ周方向端部同士が良好に接着しないことがあるからである。また、寸法WCが寸法WEの85%超の場合、継ぎ目のタイヤ周方向の寸法が大きくなり、継ぎ目のタイヤ赤道面C側におけるタイヤ径方向の引張剛性を十分に小さくすることが困難だからである。因みに、インナーライナー8の幅方向一端と幅方向他端とで継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法が互いに異なる場合には、「寸法WE」は、幅方向端における継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法のうち短い方のタイヤ周方向寸法を指す。
更に、空気入りタイヤ10のインナーライナー8では、インナーライナー8の幅方向両端E位置における継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法WEが5mm以上30mm以下であることが好ましい。寸法WEが5mm未満の場合、継ぎ目のタイヤ周方向の寸法が小さくなり、タイヤ用帯状部材80のタイヤ周方向端部同士が良好に接着しないことがあるからである。また、寸法WEが30mm超の場合、継ぎ目のタイヤ周方向の寸法が大きくなり、インナーライナー8の重量が増加すると共に、インナーライナー8の幅方向端側における継ぎ目のタイヤ径方向の引張剛性が増加してタイヤの耐久性が局所的に低下する可能性があるからである。
なお、上述した空気入りタイヤ10では、インナーライナー8の継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法をタイヤ赤道面C位置からインナーライナー8の幅方向端縁E位置に向かって漸増させたが、本発明の空気入りタイヤでは、タイヤ赤道面C位置における寸法WCが幅方向端縁E位置寸法WEよりも小さければ、継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法を漸増させなくても良い。
因みに、上述した空気入りタイヤ10のインナーライナー8を構成するタイヤ用帯状部材としては、特に限定されることなく、ガス透過係数の小さい樹脂組成物を用いて形成した樹脂製フィルム層、或いは、該樹脂製フィルム層を少なくとも一層有する積層体を用いることができる。
具体的には、樹脂製フィルム層としては、例えば特許文献2(特開2009−40117号公報)に記載されているような、20℃、65%RHにおける酸素透過係数が3.0×10-12cm3・cm/cm2・sec・cmHg以下である樹脂製フィルム層を用いることができる。より具体的には、樹脂製フィルム層としては、エチレン含有量が25〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部に対し、エポキシ化合物1〜50質量部を反応させて得られる変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を含む樹脂組成物よりなる層を用いることができる。なお、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を含む樹脂組成物には、温度23℃におけるヤング率が500MPa以下の柔軟樹脂を10〜30質量%分散させることが好ましい。
また、樹脂製フィルム層を少なくとも一層有する積層体としては、特に限定されることなく、樹脂製フィルム層と、ブチルゴム等のエラストマーからなる補助層との積層体を用いることができる。
以上、図面を参照して本発明の空気入りタイヤおよびタイヤ用帯状部材の一例について説明したが、本発明の空気入りタイヤおよびタイヤ用帯状部材は上記一例に限定されることは無い。そして、本発明の空気入りタイヤおよびタイヤ用帯状部材には、適宜変更を加えることができる。
具体的には、本発明のタイヤ用帯状部材は、例えば図3(a)〜(d)に示すような平面視形状のものであってもよい。また、本発明の空気入りタイヤは、図3(a)〜(d)に示すようなタイヤ用帯状部材を用いてインナーライナーやカーカスプライ等のベルト構成部材を形成した空気入りタイヤであってもよい。
ここで、図3(a)に示すタイヤ用帯状部材80Aは、延在方向一方(図3(a)では下側)の端縁が、延在方向に対して直交する(即ち、タイヤ用帯状部材80Aの幅方向に沿って延びる)直線81Aよりなる。また、タイヤ用帯状部材80Aの延在方向他方(図3(a)では上側)の端縁は、タイヤ用帯状部材80Aの幅方向一方(図3(a)では左側)の端縁Eからタイヤ用帯状部材80Aの幅方向中央Cまで延びる第1の直線82Aと、幅方向中央Cから幅方向他方(図3(a)では右側)の端縁Eまで延びる第2の直線83AとからなるV字状をしている。そして、タイヤ用帯状部材80Aは幅方向中心線Cを対称軸とした線対称形状をしている。即ち、第1の直線82Aと第2の直線83Aとはタイヤ用帯状部材80Aの延在方向に対して互いに反対方向に傾斜しており、タイヤ用帯状部材80Aの延在方向他方の端縁の幅方向両端は、同一の幅方向線上に位置している。なお、タイヤ用帯状部材80Aの端部同士が重なり合って接合される部分(継ぎ目)の形状は、図3(a)に斜線で示すような形状となる。従って、タイヤ用帯状部材80Aを用いて製造した空気入りタイヤでは、耐久性が局所的に低下するのを抑制することができる。
また、図3(b)に示すタイヤ用帯状部材80Bは、延在方向一方(図3(b)では下側)の端縁が、タイヤ用帯状部材80Bの幅方向一方(図3(b)では左側)の端縁Eからタイヤ用帯状部材80Bの幅方向中央Cまで延びる第1の直線81Bと、幅方向中央Cから幅方向他方(図3(a)では右側)の端縁Eまで延びる第2の直線85BとからなるV字状をしている。また、タイヤ用帯状部材80Bの延在方向他方(図3(a)では上側)の端縁も、タイヤ用帯状部材80Bの幅方向一方の端縁Eからタイヤ用帯状部材80Bの幅方向中央Cまで延びる第3の直線82Bと、幅方向中央Cから幅方向他方の端縁Eまで延びる第4の直線83BとからなるV字状をしている。そして、タイヤ用帯状部材80Bは幅方向中心線Cを対称軸とした線対称形状をしている。即ち、第1の直線81Bと第2の直線85Bとはタイヤ用帯状部材80Bの延在方向に対して互いに反対方向に傾斜しており、第3の直線82Bと第4の直線83Bとはタイヤ用帯状部材80Bの延在方向に対して互いに反対方向に傾斜している。そして、タイヤ用帯状部材80Bの延在方向端縁の幅方向両端は、同一の幅方向線上に位置している。なお、タイヤ用帯状部材80Bの端部同士が重なり合って接合される部分(継ぎ目)の形状は、図3(b)に斜線で示すような形状となる。従って、タイヤ用帯状部材80Bを用いて製造した空気入りタイヤでは、耐久性が局所的に低下するのを抑制することができる。
更に、図3(c)に示すタイヤ用帯状部材80Cは、延在方向一方(図3(c)では下側)の端縁が、延在方向に対して直交する(即ち、タイヤ用帯状部材80Cの幅方向に沿って延びる)直線81Cよりなる。また、タイヤ用帯状部材80Cの延在方向他方(図3(c)では上側)の端縁は、延在方向一方に向かって凸の二次曲線82Cよりなる。そして、タイヤ用帯状部材80Cは幅方向中心線Cを対称軸とした線対称形状をしており、タイヤ用帯状部材80Cの延在方向他方の端縁の幅方向両端は、同一の幅方向線上に位置している。なお、タイヤ用帯状部材80Cの端部同士が重なり合って接合される部分(継ぎ目)の形状は、図3(c)に斜線で示すような形状となる。従って、タイヤ用帯状部材80Cを用いて製造した空気入りタイヤでは、耐久性が局所的に低下するのを抑制することができる。
また、図3(d)に示すタイヤ用帯状部材80Dは、延在方向一方(図3(d)では下側)の端縁が、タイヤ用帯状部材80Dの幅方向一方(図3(d)では左側)の端縁Eからタイヤ用帯状部材80Dの幅方向中央Cまで幅方向に沿って延びる第1の直線81Dと、幅方向中央Cから幅方向他方(図3(d)では右側)の端縁Eまで延びる第2の直線85Dとからなる。また、タイヤ用帯状部材80Dの延在方向他方(図3(d)では上側)の端縁は、タイヤ用帯状部材80Dの幅方向一方の端縁Eからタイヤ用帯状部材80Dの幅方向中央Cまで延びる第3の直線82Dと、幅方向中央Cから幅方向他方の端縁Eまで幅方向に沿って延びる第4の直線83Dとからなる。そして、タイヤ用帯状部材80Dは点対称形状をしている。即ち、第2の直線85Dと第3の直線82Dとはタイヤ用帯状部材80Dの延在方向に対して互いに同一方向に傾斜している。なお、タイヤ用帯状部材80Dの端部同士が重なり合って接合される部分(継ぎ目)の形状は、図3(d)に斜線で示すような形状となる。従って、タイヤ用帯状部材80Dを用いて製造した空気入りタイヤでは、耐久性が局所的に低下するのを抑制することができる。また、他の部分と比較して質量が大きくなる継ぎ目の位置をタイヤ周方向に分散させ、タイヤのユニフォーミティの悪化を抑制することもできる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示す諸元で、図2(a)に示すような構成を有する樹脂製フィルム層(タイヤ用帯状部材)を作製した。なお、樹脂製フィルム層は、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を含む樹脂組成物よりなる。
そして、作製した樹脂製フィルム層をインナーライナーとして用い、タイヤ成形ドラムを使用してサイズが195/65R15の空気入りラジアルタイヤを作製した。そして、以下の方法で性能を評価した。結果を表1に示す。
(従来例1)
表1に示す諸元で、平面視形状を長方形とした以外は実施例1の樹脂製フィルム層と同様の構成を有する樹脂製フィルム層(タイヤ用帯状部材)を作製した。
そして、作製した樹脂製フィルム層をインナーライナーとして用い、実施例1と同様にしてサイズが195/65R15の空気入りラジアルタイヤを作製した。そして、以下の方法で性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例2〜7、比較例1)
諸元および樹脂製フィルム層の形状を表1〜2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂製フィルム層およびサイズが195/65R15の空気入りラジアルタイヤを作製した。そして、以下の方法で性能を評価した。結果を表1〜2に示す。
<耐久性>
作製したタイヤを水圧試験用リムに装着し、タイヤの内部に水を徐々に供給した。そして、タイヤが破壊された際の水圧(破壊水圧)を測定した。
<ユニフォーミティ>
作製したタイヤを適用リムに装着し、JIS D4233に準拠してラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定した。そして、従来例1を100として指数評価した。表中、値が小さいほどユニフォーミティが高いことを示す。
<カーカス補強コード打ち込み本数の低下率>
作製したタイヤについて、インナーライナーの接合部(継ぎ目)におけるラジアルカーカスの補強コードの打ち込み本数(周方向25mm当り)を測定し、接合部以外の部分に対する打ち込み本数の低下率(=100%−(接合部の打ち込み本数/接合部以外の部分の打ち込み本数)×100%)を算出した。表中、打ち込み本数の低下率が0%に近いほど、ラジアルカーカスの補強コード本数がタイヤ周方向で均一であり、タイヤの耐久性の局所的な低下が少ないことを示す。
<製造歩留まり>
空気入りタイヤを6本試作した際の歩留まりを評価した。そして、従来例1を100として指数評価した。表中、値が小さいほど製造歩留まりが高いことを示す。
表1より、実施例1〜7のタイヤは、従来例1および比較例1のタイヤよりもタイヤの耐久性の局所的な低下が抑制されており、圧力容器としての耐久性が優れていることが分かる。また、実施例1,2,4,6のタイヤは、特に圧力容器としての耐久性が優れていることが分かる。更に、実施例1,3〜5,7のタイヤは、実施例6のタイヤと比較して歩留まりが良好であることが分かる。
なお、実施例1〜7のタイヤは、タイヤ成形ドラムを用いて容易に製造することができた。
本発明によれば、圧力容器としての耐久性が優れており、且つ、容易に製造することができる空気入りタイヤを提供することができる。また、本発明によれば、該空気入りタイヤの製造に好適に用い得る、タイヤの耐久性の局所的な低下を抑制することができるタイヤ用帯状部材を提供することができる。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 ラジアルカーカス
6 ベルト
7 ビードフィラー
8 インナーライナー
9 溝
10 空気入りタイヤ
61,62,63 ベルト層
80 タイヤ用帯状部材
80A,80B,80C,80D タイヤ用帯状部材
81 直線
81A,81B,81C,81D 直線
82 直線
82A,82B,82C,82D 直線
83 直線
83A,83B,83D 直線
84A 幅方向端
84B 幅方向端
84C 幅方向端
84D 幅方向端
85B,85D 直線

Claims (10)

  1. タイヤ周方向に連続して延びるタイヤ構成部材を備える空気入りタイヤであって、
    前記タイヤ構成部材は、一つ以上のタイヤ用帯状部材よりなり、且つ、タイヤ用帯状部材のタイヤ周方向端部同士をタイヤ径方向に重ね合わせて接合する継ぎ目を少なくとも一つ有し、
    前記継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法が、タイヤ赤道面側で小さく、前記タイヤ構成部材の幅方向両端側で大きく、
    前記継ぎ目のタイヤ周方向両端縁が、タイヤ周方向に対して一方向に傾斜し、
    前記継ぎ目のタイヤ周方向一方の端縁は、タイヤ周方向に対して第1の傾斜角度で傾斜し、前記タイヤ構成部材の幅方向一方の端縁から幅方向他方の端縁に向かって延びる直線よりなり、
    前記継ぎ目のタイヤ周方向他方の端縁は、タイヤ周方向に対して前記第1の傾斜角度よりも小さい第2の傾斜角度で傾斜し、前記タイヤ構成部材の幅方向一方の端縁からタイヤ赤道面に向かって延びる第1の直線と、タイヤ周方向に対して前記第1の傾斜角度よりも大きい第3の傾斜角度で傾斜し、タイヤ赤道面から前記タイヤ構成部材の幅方向他方の端縁に向かって延びる第2の直線とからなることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記継ぎ目のタイヤ周方向に対する傾斜角度が、85°以下であることを特徴とする、請求項に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法が、タイヤ赤道面位置から前記タイヤ構成部材の幅方向端縁位置に向かって漸増することを特徴する、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ赤道面位置における前記継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法が、前記タイヤ構成部材の幅方向端縁位置における前記継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法の15%以上85%以下であることを特徴とする、請求項1〜の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記継ぎ目のタイヤ周方向に沿う寸法が、前記タイヤ構成部材の幅方向端縁位置において5mm以上30mm以下であることを特徴とする、請求項1〜の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記タイヤ構成部材が、タイヤ内面に配設されたインナーライナーであり、
    前記タイヤ用帯状部材は、樹脂組成物を用いて形成した樹脂製フィルム層を少なくとも一層含むことを特徴とする、請求項1〜の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 平面視帯状で、幅方向に直交する延在方向の寸法が、幅方向中央側で小さく、幅方向両端側で大きく、
    延在方向両端縁が、延在方向に対して一方向に傾斜し、
    延在方向一方の端縁は、延在方向に対して第1の傾斜角度で傾斜し、幅方向一方の端縁から幅方向他方の端縁に向かって延びる直線よりなり、
    延在方向他方の端縁は、延在方向に対して前記第1の傾斜角度よりも小さい第2の傾斜角度で傾斜し、幅方向一方の端縁から幅方向中央に向かって延びる第1の直線と、延在方向に対して前記第1の傾斜角度よりも大きい第3の傾斜角度で傾斜し、幅方向中央から幅方向他方の端縁に向かって延びる第2の直線とからなることを特徴とする、タイヤ用帯状部材。
  8. 延在方向一方の端縁の幅方向端同士を結ぶ直線の延在方向に対する傾斜角度が85°以下であり、
    延在方向他方の端縁の幅方向端同士を結ぶ直線の延在方向に対する傾斜角度が85°以下であることを特徴とする、請求項に記載のタイヤ用帯状部材。
  9. 延在方向の寸法が、幅方向中央位置から幅方向端縁位置に向かって漸増することを特徴する、請求項7または8に記載のタイヤ用帯状部材。
  10. 樹脂組成物を用いて形成した樹脂製フィルム層を少なくとも一層含むことを特徴とする、請求項7〜9の何れかに記載のタイヤ用帯状部材。
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