JP4399849B2 - ランフラットタイヤ及びそのランフラットタイヤの製造方法 - Google Patents

ランフラットタイヤ及びそのランフラットタイヤの製造方法 Download PDF

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    • B29D2030/201Manufacturing run-flat tyres

Description

本発明は、ランフラットタイヤと、そのランフラットタイヤの製造方法に関するものである。
ランフラットタイヤとは、パンク等の障害によりタイヤ内部の空気圧が低下した場合であっても、ある程度の距離を安全に走行することができるタイヤを言う。このようなランフラット走行を可能にするためのタイヤ構造の1つとして、サイドウォール部に補強ゴム層を備えたランフラットタイヤが知られている。係るランフラットタイヤによれば、タイヤ内部の空気圧が低下した際、補強ゴム層がタイヤを支持して完全に偏平化することを防止し、ランフラット走行が可能となる。
ところが、タイヤ内部の空気圧が低下した状態では、ビード部のリムへの押圧が弱まっているため、リムとの嵌合力が低下し、ビード部がリムから外れ易くなるという問題があった。そのため、リムのビードシート部外周側に配されるビードとは別に、ビード部のタイヤ幅方向外側に膨出した環状膨出部にビードを配した、いわゆるダブルビードタイプのランフラットタイヤが提案されている(下記特許文献1〜3参照)。係る構造によれば、ビードにより高弾性を有する環状膨出部が、ランフラット走行時にリムフランジを抱持してリム外れを防止しうる。
図4は、従来のダブルビードタイプのランフラットタイヤを示すタイヤ子午線断面図である。ビード部1には、ビード1aおよびビードフィラー12が設けられ、それらを挟み込むようにカーカスプライ14が内側から外側に巻き上げられる。サイドウォール部2には、外側にサイドウォールゴム11が配されるとともに、内側に断面略三日月状をなす補強ゴム層9が配される。環状膨出部10は、ビード部1のタイヤ幅方向外側に膨出して形成され、環状のビード1bを有する。また、補強層16は、環状膨出部10の内周面に沿って配され、リムストリップゴム17は、リム8に直接接触する部分に配される。
係るランフラットタイヤにおいては、環状膨出部10が多数のゴム部材を貼り合わせて構成されているため、製造工程が煩雑となり、生産性が低下するという問題があった。また、ランフラット走行時において、リムフランジ8aから環状膨出部10に作用する応力に伴って、ビード1bからタイヤ径方向外側に向かう応力が発生し、カーカスプライ14の巻き上げ端部15に歪みが集中して耐久性を悪化させるという問題があった。特に、カーカスプライ14の巻き上げ端部15が、補強ゴム層9の最大屈曲部Bの近傍に配されていると、ランフラット走行時に補強ゴム層9が屈曲する際、巻き上げ端部15に応力が集中して、クラックが発生し易くなる傾向にあった。
一方、上記のようなランフラットタイヤは、以下の製造工程を経て製造していた。即ち、図5の(a)〜(c)に順次示すように、まず、成形ドラムの外周面を被形成面20として、その外周側に補強ゴム層9となる補強ゴム部材18、インナーライナー層5となるインナーライナーゴム19、リムストリップゴム17およびサイドウォールゴム11をそれぞれ配設する。更に、その外周側にカーカスプライ14を配設し、所定の位置にビード1aおよびビードフィラー12を外挿する。続いて、シェーピング又はブラダー等の拡径機構により中央部(図5において左側)を膨らませる。そして、カーカスプライ14を巻き上げ、ビード1aおよびビードフィラー12を挟み込むように配設する。巻き上げたカーカスプライ14の外側に、環状膨出部10を構成するゴム部材22、ビード1bを配設し、更にリムストリップゴム17およびサイドウォールゴム11を巻き上げる。その後、トレッド部3を形成して加硫工程に移行する。
以上のように、係るランフラットタイヤの製造方法は、ビード部1および環状膨出部10の形成に多くの工数および部品点数を必要とし、生産性を悪化させていた。また、多数の部材を貼り合わせることによって、成形品に製造ばらつきが生じるため、タイヤのユニフォミティが低下する傾向にあった。
特開昭51−116507号公報 特開昭53−138106号公報 特開2002−178725号公報
そこで、本発明の目的は、生産性および耐久性に優れたランフラットタイヤを提供することと、生産性およびユニフォミティに優れたランフラットタイヤの製造方法を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。即ち、本発明のランフラットタイヤは、環状の第1ビードおよび前記第1ビードのタイヤ外周に配されるビードフィラーを有する一対のビード部と、そのビード部から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部と、前記ビード部間に架け渡され、前記第1ビードにて巻き上げられたカーカスプライからなるカーカス層と、前記サイドウォール部に配された補強ゴム層と、少なくとも一方の前記ビード部よりタイヤ幅方向外側に膨出して、環状の第2ビードを有する環状膨出部と、を備えるランフラットタイヤにおいて、前記ビード部から前記環状膨出部に向けて配設され、前記ビードフィラーと一体化された環状ゴム体を備えるとともに、前記巻き上げたカーカスプライの端部を、前記第1ビードのタイヤ外周側端を基準とした前記第2ビードのタイヤ内周側端までのタイヤ径方向高さの95%以下の位置に配したものである。
本発明に係るランフラットタイヤによれば、ビード部から環状膨出部に向けて配設され、ビードフィラーと一体化された環状ゴム体を備えることにより、環状膨出部の形成が簡略化できて生産性が良好になるとともに、走行中にリムフランジから繰り返し伝達される衝撃に対しても、セパレーションの発生を抑制して耐久性を確保することができる。更に、巻き上げたカーカスプライの端部(以下、巻き上げ端部と称することがある。)を、第1ビードのタイヤ外周側端を基準とした第2ビードのタイヤ内周側端までの高さの95%以下の位置に配することによって、巻き上げ端部が、第2ビードからタイヤ径方向外側に向かう応力や補強ゴム層の屈曲の影響を受け難くなる。その結果、巻き上げ端部への歪みの集中を防ぎ、耐久性をより効果的に向上することができる。また、カーカスプライの巻き上げ高さを従来よりも低く設定することにより、乗心地性能が向上するとともに、タイヤの軽量化が図れる。
上記において、前記ビードフィラーと前記環状ゴム体とが一体化された部材に、前記第1ビードおよび前記第2ビードの少なくとも一方が一体化されたものが好ましい。
上記構成によれば、ビード部または環状膨出部の形成に要する工数および部品点数を低減することができ、作業を簡略化して生産性をより向上することができる。
また、本発明のランフラットタイヤの製造方法は、円筒型上の被形成面の外周側に所定の部材を配設して、環状の第1ビードおよび前記第1ビードのタイヤ外周に配されるビードフィラーを有するビード部と、そのビード部のタイヤ幅方向外側に膨出し、環状の第2ビードを有する環状膨出部とを形成する工程を備えるランフラットタイヤの製造方法において、前記被形成面の外周側にリムストリップゴムをタイヤ周方向に沿って配設する工程と、カーカスプライを前記被形成面の外周側に配設するとともに、そのカーカスプライの端部近傍部分を前記リムストリップゴムの外周側に配する工程と、前記カーカスプライの端部近傍部分の外周側に前記第1ビードを配設し、その第1ビードを介した前記被形成面の外周側に前記ビードフィラーを配設するとともに、そのビードフィラーのタイヤ幅方向外側に、そのビードフィラーと一体化した環状ゴム体と、前記第2ビードとを配設する工程と、前記第1ビードにて前記カーカスプライの端部近傍部分および前記リムストリップゴムを巻き上げる工程と、を備えることを特徴とする。
本発明のランフラットタイヤの製造方法によれば、ビード部および環状膨出部を構成する部材を所定の位置に配設した状態で、カーカスプライの端部近傍部分およびリムストリップを巻き上げる構成であるため、従来に比べて工数が低減し、ビード部および環状膨出部の形成を簡略化して生産性を向上することができる。しかも、多数の部材を貼り合わせる製造方法に比べて、製造ばらつきが小さくなり、ユニフォミティが良好となる。また、環状膨出部を構成する環状ゴム体が、ビードフィラーと一体化されていることにより、環状膨出部の形成をより簡略化できるとともに、部品点数を低減することができる。
上記において、前記カーカスプライの端部近傍部分を前記リムストリップゴムの外周側に配する際、前記巻き上げたカーカスプライの端部が、前記第1ビードのタイヤ外周側端を基準とした前記第2ビードのタイヤ内周側端までのタイヤ径方向高さの95%以下の位置に配されるように、その端部の位置を調整するものが好ましい。
上記構成により、カーカスプライの巻き上げ端部が、第2ビードからタイヤ径方向外側に向かう応力や補強ゴム層の屈曲の影響を受け難くなり、巻き上げ端部への歪みの集中を抑制して、耐久性を向上することができる。
上記において、前記ビードフィラーと前記環状ゴム体とが一体化された部材に、前記第1ビードおよび前記第2ビードの少なくとも一方が一体化されたものが好ましい。
上記構成によれば、ビード部または環状膨出部の形成に要する工数および部品点数を効果的に低減することができ、作業を簡略化して生産性をより向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[ランフラットタイヤの構成]
図1は、本発明に係るランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図である。図1に示すランフラットタイヤは、一対のビード部1と、ビード部1から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部2と、サイドウォール部2間に設けられたトレッド部3とを備える。ビード部1には、ビードワイヤの収束体がタイヤ周方向に環状をなすビード1a(前記第1ビードに相当する。)が配されるとともに、ビード1aのタイヤ外周には、断面がタイヤ径方向に延びる三角形状をなすビードフィラー12が配される。また、リム8に直接接触する部分には、耐摩耗性に優れたリムストリップゴム17が配される。
カーカス層4は、コードをタイヤ赤道線Cに対して略90°の角度で平行配列したカーカスプライ14からなり、一対のビード部1の間に架け渡されるように配される。カーカス層4の内周側には、空気圧保持のためのインナーライナー層5が配され、カーカス層4の外周側には、たが効果による補強を行うためのベルト層6およびベルト補強層7が配される。ベルト層6は、コードをタイヤ赤道線Cに対して所定の角度で平行配列したベルトプライから構成される。
なお、ビードワイヤとしては鋼線等が使用され、カーカス層4やベルト層6を構成するコードとしては、スチールや、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、アラミド等の有機繊維等が使用される。これらのコードは、いずれもゴムとの接着性を高めるべく、通常、表面処理や接着処理等がなされている。
サイドウォール部2には、外側にサイドウォールゴム11が配されるとともに、内側に断面略三日月状をなす補強ゴム層9が配される。これにより、タイヤ内部の空気圧が低下した際、タイヤの撓み変形が抑制され、ランフラット走行が可能となる。補強ゴム層9は、例えば、ゴム硬度(JISK6253のタイプAデュロメータ硬さ試験に準じて測定したゴム硬度、以下同じ。)が65〜90゜のゴム層により構成される。なお、本発明のランフラットタイヤが備える補強ゴム層9は、従来のサイド補強タイプのランフラットタイヤに用いられる補強ゴム層であれば、硬さや厚みなど特に制限されることなく何れも適用することができる。補強ゴム層9は、単一のゴム層からなるものに限られず、硬さ等の物性の異なる複数のゴム層から構成されるものでもよい。
環状膨出部10は、ビード部1のタイヤ幅方向外側に膨出して形成される。本実施形態の環状膨出部10は、リムフランジ8aよりもタイヤ幅方向外側に膨出するとともに、リムフランジ8aの外周側湾曲面に沿った内周面を有する。これにより、環状膨出部10がリムフランジ8aを効果的に抱持して、リム外れを防止し得る。環状膨出部10は、両側のビード部1にそれぞれ形成されていることが好ましいが、少なくとも一方のビード部1に形成されていればよく、例えば装着時に車両外側となる側にのみ形成するものでも構わない。
本発明のランフラットタイヤは、ビード部1から環状膨出部10に向けて配設された環状ゴム体13を備える。環状ゴム体13は、例えば、ゴム硬度が40〜75゜であり、リム8から反復して伝達される衝撃に耐え得る十分な剛性および耐クラック性を有するものが好ましい。環状ゴム体13は、ビードフィラー12のタイヤ幅方向外側に配されるとともに、ビードフィラー12と一体化されている。かかる一体化された部材は、例えば多層押出機を用いて各ゴム材を接合しながら押出成形することにより形成することができる。
環状膨出部10には、ビードワイヤがタイヤ周方向に環状をなすビード1b(前記第2ビードに相当する。)が配される。本実施形態のビード1bは、リム装着時に、その中心位置がリムフランジ8aの最外径点よりタイヤ外周側かつタイヤ幅方向外側に位置するように配されている。なお、本発明において、ビード1bの配設位置は特に限定されるものではない。また、ビード1bは、ビード1aと同じビードワイヤの収束体からなるものに限られず、例えば、有機繊維の収束体からなるものや、繊維強化ゴムを素材としたゴムビード等であってもよい。
補強層16は、環状膨出部10の内周面に略沿って配設されており、これによって環状膨出部10の内周面を補強して摩滅を抑制することができる。補強層16としては、スチールコードや、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、アラミド等の有機繊維から構成されるチェーファが例示される。本実施形態では、補強層16のタイヤ内周側端が、ビード1aのタイヤ幅方向外側にて係止された例を示しているが、補強層16はビード1aにて内側から外側に巻き上げられるものでも構わない。
図2は、本発明のランフラットタイヤのビード部の一例を模式的に示した要部断面図である。カーカスプライ14は、ビード1aにて内側から外側に巻き上げられ、環状ゴム体13の内周面に沿って配されている。カーカスプライ14の巻き上げ端部15は、少なくともビード1aのタイヤ外周側端よりタイヤ径方向外側に配される。本発明では、ビード1aのタイヤ外周側端を基準としたビード1bのタイヤ内周側端までのタイヤ径方向高さをhとするとき、ビード1aのタイヤ外周側端を基準とした巻き上げ端部15のタイヤ径方向高さpが、高さhの95%以下となるように設定されている。高さpが高さhの95%を超えると、巻き上げ端部15がビード1bからタイヤ径方向外側に向かう応力の影響を受け易くなり、巻き上げ端部15に歪みが集中して耐久性が低下する傾向にある。なお、本発明では、高さpが高さhの85%以下であることがより好ましい。
本発明では、ビードフィラー12と環状ゴム体13とが一体化された部材に、ビード1aおよびビード1bの少なくとも一方が一体化されたものが好ましい。ここで、図2は、ビード1aおよびビード1bの両方が一体化された例を示す。これにより、ビード部1および環状膨出部10の形成に要する工数および部品点数を大幅に低減することができ、作業を簡略化して生産性を向上することができる。かかる一体化された部材は、例えば、上述したビードフィラー12と環状ゴム体13とが一体化された部材に対して、ビード1aまたはビード1bを接着することにより形成することができる。
本発明のランフラットタイヤは、ビード部1および環状膨出部10を上記構成とする点を除けば、従来のダブルビードタイプのランフラットタイヤと同様の構造である。
[ランフラットタイヤの製造方法]
以下、本発明のランフラットタイヤの製造方法について説明する。図3は、本発明のランフラットタイヤの製造方法を説明する模式図であり、被形成面に対する各部材の配設状態を(a)〜(c)に順次示したものである。まず、円筒状の成形ドラムを準備し、その外周面を被形成面20とする。この成形ドラムは、中央部(図3において左側)にブラダーと呼ばれるゴムバッグを備えている。また、必要に応じて、カーカスプライ等を巻き上げるためのブラダーも備える。なお、ブラダーに代えて、同様の機能を有する従来公知の縮径・拡径機構を採用しても構わない。
次に、被形成面20の外周側に、補強ゴム層9となる補強ゴム部材18、およびインナーライナー層5となるインナーライナーゴム19を順次貼り付けて積層する。続いて、インナーライナーゴム19の幅方向外側に、リムストリップゴム17を配設する。リムストリップゴム17は、インナーライナーゴム19と端面を突き合わせて、または端部が重なるように配される。
リムストリップゴム17の幅方向外側には、サイドウォールゴム11を配設することが好ましい。サイドウォールゴム11は、リムストリップゴム17と端面を突き合わせて、または端部が重なるように配される。また、リムストリップゴム17の外周側の所定の位置には、補強層16を配設することが好ましい。補強層16としては、上述のものが例示される。
次に、カーカスプライ14を被形成面20の外周側に配設する。その際、カーカスプライ14の幅方向端部より所定の幅寸法を有する端部近傍部分14aを、リムストリップゴム17の外周側に配する。更に、本発明では、カーカスプライ14を巻き上げた状態において、カーカスプライ14の端部15が、ビード1aのタイヤ外周側端を基準としたビード1bのタイヤ内周側端までのタイヤ径方向高さの95%以下の位置に配されるように、端部15の位置を調整することが好ましい。
続いて、カーカスプライ14の端部近傍部分14aの外周側に、環状のビード1aを外挿し、そのビード1aを介した被形成面の外周側にビードフィラー12を配設するとともに、そのビードフィラー12のタイヤ幅方向外側に、そのビードフィラー12と一体化した環状ゴム体13と、ビード1bとを配設する。これらの部材は、予め環状型(不図示)に内接させて配設しておき、その環状型とともにカーカスプライ14の端部近傍部分14aに外挿することにより、上記配設作業を簡便に行うことができる。かかる環状型は、後述する巻き上げ工程前に除去される。本発明は、ビードフィラー12と環状ゴム体13とが一体化された部材に、ビード1aおよびビード1bの少なくとも一方が一体化されたものが好ましく、図3は、ビード1aおよびビード1bの両方が一体化された例を示している。
その後、成形ドラムの中央部に設けられたブラダーを膨らませて、得られた成形物の幅方向中央部(図3において左側)をトロイド状に変形させる。このとき、成形ドラムの外周面に埋設された不図示のビードロック機構により、リムストリップゴム17およびカーカスプライ14等を介して、ビード1aを内周側よりクランプすることが好ましい。これにより、上記の変形を精度良く行うことができる。
また、ビード1aにてカーカスプライ14の端部近傍部分14aおよびリムストリップゴム17を巻き上げ、それと共に補強層16およびサイドウォールゴム11を巻き上げる。かかる巻き上げ作業は、手作業で個別に又は一括に行ってもよいが、ブラダーに内圧をかけることにより、各部材を一括して容易に巻き上げることができる。
カーカスプライ14の端部近傍部分14a、補強層16およびリムストリップゴム17は、環状ゴム体13の内周面に沿って配され、環状膨出部10の内周面を構成する。このとき、カーカスプライ14の端部15が、ビード1aのタイヤ外周側端を基準としたビード1bのタイヤ内周側端までのタイヤ径方向高さの95%以下の位置に配されることが好ましい。また、サイドウォールゴム11は、環状ゴム体13の外側に沿って、環状膨出部10からサイドウォール部2に向けて配される。
その後、当該成形体のタイヤ外周側にベルト層6およびベルト補強層7を形成し、更にその外周側にトレッドゴムを配してトレッド部3を形成する。
[別実施形態]
(1)前述の実施形態では、カーカス層4が1枚のカーカスプライ14により構成される例を示したが、本発明では、カーカス層が複数枚のカーカスプライにより構成されるものでもよい。かかる場合、カーカス層4を構成する全てのカーカスプライの巻き上げ端部の高さpを、高さhの95%以下となるように配するものが好ましい。
(2)本発明のランフラットタイヤは、ビードフィラー12と環状ゴム体13とが一体化された単一のゴム層を備えるものでもよい。かかる単一のゴム層のゴム硬度は、40〜 75゜であるものが好ましい。上記構成によれば、環状膨出部10の形成がより簡略化され、生産性を効果的に向上することができる。
(3)環状膨出部10、環状ゴム体13およびビードフィラー12の断面形状は、前述の実施形態で示した形状に限られるものではない。
(4)前述の実施形態では、ブラダーを用いて成形物の中央部を膨らませる例を示したが、これに代えて、例えばビードロック機構により両側のビード1aを固定し、それらを中央部に寄せながら中央内部に空気を入れることで、シェーピングにより膨らませるものでもよい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
(1)生産性
タイヤ成形に要した時間を計測し、生産性を評価した。従来例を100として指数評価し、数値が大きいほど成形時間が長い、即ち生産性に優れていることを示す。
(2)ユニフォミティ
JISD4233に規定する試験方法に基づいて、RFV(ラジアルフォースバリエーション)を測定し、タイヤのユニフォミティを評価した。具体的には、所定荷重が負荷されるようにタイヤを回転ドラムに押し付け、両軸間隔を一定に保持しながらタイヤを回転させたときに発生する半径方向の反力の変動量を測定した。サンプル数は36とし、その平均値により評価した。従来例の結果を100として指数評価し、指数が小さいほど変動量が小さい、即ちユニフォミティに優れていることを示す。
(3)耐久性試験
JISD4230に規定する方法により耐久性試験を行った。試験段階3を終えてもクラック等が確認されない場合は、継続してタイヤに速度および負荷を与えることとし、不具合が確認されるまでの試験時間を測定した。試験では、タイヤをサイズ18×8Jのリムに装着し、タイヤ内圧を0kPaのランフラット状態として行った。従来例1を100として指数評価し、当該数値が大きいほど試験時間が長い、即ち耐久性に優れていることを示す。
従来例
図4に示す構造のランフラットタイヤ(サイズ245/40R18)を、従来の製造方法により作製した。即ち、図5に示すように、ビード1aおよびビードフィラー12を挟み込むようにカーカスプライ14を巻き上げ、その外周側にゴム部材22や補強層16、ビード1b等の多数の部材を貼り付けることにより、ビード部1および環状膨出部10を形成した。
実施例
図1、2に示す構造のランフラットタイヤ(サイズサイズ245/40R18)を、本発明の製造方法により作製した。即ち、図3に示すように、ビード1a、ビードフィラー12、環状ゴム体13およびビード1bを一体化した部材を、カーカスプライ14の端部近傍部分14aの外周側に配設し、ビード1aにてカーカスプライ14の端部近傍部分14aおよびリムストリップゴム17等を一括して巻き上げることにより、ビード部1および環状膨出部10を形成した。結果を表1に示す。
Figure 0004399849
表1の結果が示すように、実施例は、部品点数および工数が比較的少なく、ビード部および環状膨出部の形成が容易であることにより、従来例よりも生産性に優れていることがわかる。また、多数の部材を貼り付けて作製した従来例と比べて、ユニフォミティに優れていることがわかる。更に、ビードフィラーと環状ゴム体とを一体化しつつ、巻き上げ端部を所定の高さとすることにより、従来例よりも耐久性に優れていることが分かる。
本発明に係るランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図 本発明に係るランフラットタイヤのビード部の一例を模式的に示した要部断面図 本発明のランフラットタイヤの製造方法を説明する断面模式図 従来のランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図 従来のランフラットタイヤの製造方法を説明する断面模式図
符号の説明
1 ビード部
1a ビード
1b ビード
2 サイドウォール部
4 カーカス層
8 リム
8a リムフランジ
9 補強ゴム層
10 環状膨出部
11 サイドウォールゴム
12 ビードフィラー
13 環状ゴム体
14 カーカスプライ
14a 端部近傍部分
15 カーカスプライの端部
16 補強層
17 リムストリップゴム
C タイヤ赤道線
h ビード1aのタイヤ外周側端を基準としたビード1bのタイヤ内周側端までのタイヤ径方向高さ
p ビード1aのタイヤ外周側端を基準としたカーカスプライの端部のタイヤ径方向高さ

Claims (5)

  1. 環状の第1ビードおよび前記第1ビードのタイヤ外周に配されるビードフィラーを有する一対のビード部と、そのビード部から各々タイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部と、前記ビード部間に架け渡され、前記第1ビードにて巻き上げられたカーカスプライからなるカーカス層と、前記サイドウォール部に配された補強ゴム層と、少なくとも一方の前記ビード部よりタイヤ幅方向外側に膨出して、環状の第2ビードを有する環状膨出部と、を備えるランフラットタイヤにおいて、
    前記ビード部から前記環状膨出部に向けて配設され、前記ビードフィラーと一体化された環状ゴム体を備えるとともに、前記巻き上げたカーカスプライの端部を、前記第1ビードのタイヤ外周側端を基準とした前記第2ビードのタイヤ内周側端までのタイヤ径方向高さの95%以下の位置に配したことを特徴とするランフラットタイヤ。
  2. 前記ビードフィラーと前記環状ゴム体とが一体化された部材に、前記第1ビードおよび前記第2ビードの少なくとも一方が一体化された請求項1記載のランフラットタイヤ。
  3. 円筒型上の被形成面の外周側に所定の部材を配設して、環状の第1ビードおよび前記第1ビードのタイヤ外周に配されるビードフィラーを有するビード部と、そのビード部のタイヤ幅方向外側に膨出し、環状の第2ビードを有する環状膨出部とを形成する工程を備えるランフラットタイヤの製造方法において、
    前記被形成面の外周側にリムストリップゴムをタイヤ周方向に沿って配設する工程と、
    カーカスプライを前記被形成面の外周側に配設するとともに、そのカーカスプライの端部近傍部分を前記リムストリップゴムの外周側に配する工程と、
    前記カーカスプライの端部近傍部分の外周側に前記第1ビードを配設し、その第1ビードを介した前記被形成面の外周側に前記ビードフィラーを配設するとともに、そのビードフィラーのタイヤ幅方向外側に、そのビードフィラーと一体化した環状ゴム体と、前記第2ビードとを配設する工程と、
    前記第1ビードにて前記カーカスプライの端部近傍部分および前記リムストリップゴムを巻き上げる工程と、を備えることを特徴とするランフラットタイヤの製造方法。
  4. 前記カーカスプライの端部近傍部分を前記リムストリップゴムの外周側に配する際、前記巻き上げたカーカスプライの端部が、前記第1ビードのタイヤ外周側端を基準とした前記第2ビードのタイヤ内周側端までのタイヤ径方向高さの95%以下の位置に配されるように、その端部の位置を調整する請求項3記載のランフラットタイヤの製造方法。
  5. 前記ビードフィラーと前記環状ゴム体とが一体化された部材に、前記第1ビードおよび前記第2ビードの少なくとも一方が一体化された請求項3又は4記載のランフラットタイヤの製造方法。
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