JP3680960B2 - 部分逆転ロータリ耕耘装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータリ耕耘装置において、耕耘爪の一部を逆転させる部分逆転ロータリ耕耘装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、歩行形耕耘機において、作業機として部分逆転ロータリ耕耘装置を装着した技術は公知とされているのである。
例えば、特開平6−343310号公報や、特開平6−303801号公報や、特開平6−197604号公報や、特開平7−79601号公報や、特公昭46−39041号公報に記載の技術の如くである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、該部分逆転ロータリ耕耘装置において、逆転耕耘爪の部分を、場合によっては切換レバーにより、正転回転に戻して、通常のロータリ耕耘装置としても使用可能とする技術に関する。
また、該部分逆転ロータリ耕耘装置の技術を、歩行型管理機の走行車軸の部分に用いて、車軸ロータリ耕耘装置においても、部分逆転ロータリ耕耘を可能としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、入力軸1が耕耘ミッションケースMの内部に挿入された部分に、高速耕耘ギヤ11が遊嵌され、更に低速耕耘ギヤ12がスプライン嵌合状態で左右に摺動可能に配置され、該高速耕耘ギヤ11は係合部を具備しており、低速耕耘ギヤ12の一部が該係合部と噛合することにより、低速耕耘ギヤ12から高速耕耘ギヤ11を介して、変速軸2上の固設ギヤ13に高速耕耘回転を伝達し、更に該低速耕耘ギヤ12が摺動して、変速軸2上の固設ギヤ14と噛合することにより低速耕耘回転を伝達すべく構成し、該変速軸2上に固定した正転駆動スプロケット15とチェーン33により、正転駆動軸6を駆動し、前記変速軸2に駆動スプロケット17を固定し、下段のカウンター軸3上の駆動スプロケット18の間にチェーン16を巻回し、該カウンター軸3上に正逆切換摺動ギヤ19を摺動可能に配置し、該正逆切換摺動ギヤ19が一側に摺動して、前記駆動スプロケット18と一体化された場合には、カウンター軸3には正転が伝達され、また、正逆切換摺動ギヤ19が他側に摺動して、変速軸2の上の固設ギヤ13と噛合すると、カウンター軸3には逆転回転が伝達され、該カウンター軸3の上のスプロケット20と、逆転軸4の上のスプロケット23との間に、チェーン21が巻回され、該逆転軸4の上の固設ギヤ22が、正転駆動軸6の上に遊嵌された遊嵌ギヤ24と噛合し、該遊嵌ギヤ24の回転が遊嵌動力伝達ギヤ25を介して、逆転耕耘爪軸5に伝達され、該逆転耕耘爪軸5に逆転耕耘爪8が植設され、該逆転軸4を正転回転する場合と、逆転回転する場合とに切換えるものである。
請求項2においては、請求項1記載の耕耘ミッションケースMの部分を、走行車軸部分にロータリ耕耘装置を付設する車軸ロータリ耕耘装置の走行ミッションケースAと置き換えて、該車軸部分を部分的に正逆転ロータリとしたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
図1は歩行型耕耘機の後部に付設した部分逆転ロータリ耕耘装置の全体側面図、
図2は部分逆転ロータリ耕耘装置の耕耘ミッションケースMの後面断面図、
図3は同じく耕耘ミッションケースMの側面図、
図4は歩行型管理機の走行車軸の部分を部分逆転ロータリ耕耘装置とした構成を示す側面図である。
【0006】
図1と図2と図3において、本発明の請求項1の部分逆転ロータリ耕耘装置の構成について説明する。
図1において、エンジンからの動力を、走行ミッションケースAに入力し、該走行ミッションケースAの内部で変速した後の回転を、走行車軸28に伝達している。該走行車軸28に車輪29が固定されている。
前記走行ミッションケースAと、耕耘ミッションケースMとの間に、動力伝達チェーンケース27を介装して、走行ミッションケースAの回転の一部を、耕耘ミッションケースMの入力軸1に伝達している。該耕耘ミッションケースMの下端の位置に、正転耕耘爪9を植設した正転耕耘爪軸7と、逆転耕耘爪8を植設した逆転耕耘爪軸5が同一軸芯上に配置されている。
【0007】
次に図2と図3において、耕耘ミッションケースMの構成を説明する。
入力軸1の部分に動力伝達チェーンケース27が付設されて、該動力伝達チェーンケース27内のチェーンにより、入力軸1の入力スプロケット10に動力伝達されている。入力軸1が耕耘ミッションケースMの内部に挿入された部分に、高速耕耘ギヤ11が遊嵌され、低速耕耘ギヤ12がスプライン嵌合状態で左右に摺動可能に配置されている。該高速耕耘ギヤ11はインナー係合ギアを具備しており、低速耕耘ギヤ12の一部が該インナー係合ギアと噛合することにより、低速耕耘ギヤ12から高速耕耘ギヤ11を介して、変速軸2の上の固設ギヤ13に動力を伝達して、高速耕耘となる。また、該低速耕耘ギヤ12が右側へ摺動して、固設ギヤ14と噛合することにより、低速耕耘回転を伝達する。
【0008】
前記変速軸2の上には正転駆動スプロケット15が固定されており、該正転駆動スプロケット15に巻回されたチェーン33により、正転駆動軸6の上の駆動スプロケット26に正転回転動力が伝達される。また、変速軸2が耕耘ミッションケースMの外に出た部分に、逆転・正転切換部が構成されており、変速軸2に駆動スプロケット17が固定されている。
また、カウンター軸3の上に、駆動スプロケット18が遊嵌されており、該駆動スプロケット17と駆動スプロケット18の間に、チェーン16が巻回されている。該駆動スプロケット17と駆動スプロケット18の間で、正転回転がカウンター軸3に伝達される。即ち、カウンター軸3の上の正逆切換摺動ギヤ19が左側に摺動して、駆動スプロケット18と一体化された場合には、逆転耕耘爪軸5には正転が伝達される。
【0009】
また、正逆切換摺動ギヤ19が右方向に摺動して、耕耘ミッションケースM内の変速軸2の上の固設ギヤ13と噛合すると、カウンター軸3には逆転回転が伝達される。該カウンター軸3の上のスプロケット20と、逆転軸4の上のスプロケット23との間に、チェーン21が巻回されている。
以上の構成により、正逆切換摺動ギヤ19の左右への摺動により、逆転耕耘爪軸5を正転回転する場合と、逆転回転する場合とに切り換えることが出来るのである。
【0010】
逆転軸4の上の固設ギヤ22が、正転駆動軸6の上に遊嵌された遊嵌ギヤ24と噛合しており、該遊嵌ギヤ24の回転が遊嵌動力伝達ギヤ25を介して、逆転耕耘爪軸5に伝達されるのである。該逆転耕耘爪軸5に逆転耕耘爪8が植設されている。故に、正逆切換摺動ギヤ19の左右への操作により、逆転耕耘爪8は正転耕耘爪軸7と同じく正転させることも出来るし、逆転させることも可能なのである。
正転回転の場合には、駆動スプロケット26から正転駆動軸6を駆動し、該正転駆動軸6の左右端部に係合された正転耕耘爪軸7に動力が伝達される。該正転耕耘爪軸7の上に正転耕耘爪9が植設されている。
【0011】
このように、低速耕耘ギヤ12を摺動することにより、耕耘回転を高低に変速することができ、かつ、正逆切換摺動ギヤ19を左右に摺動することにより、逆転耕耘爪8を正転させる場合と、逆転させる場合とに切り換えることが出来るのである。
【0012】
次に図4において説明する。該図4においては、図1〜図3に図示した耕耘ミッションケースMの部分を、走行ミッションケースAと置き換えて、車軸ロータリ耕耘装置としたものである。即ち、走行車軸28の部分が、逆転耕耘爪軸5や正転耕耘爪軸7となるのである。
このような場合において、走行をスムーズにする為に、逆転耕耘爪軸5の回転を正転と逆転に切り換えることが出来るように構成しているのである。
【0013】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1の如く、入力軸1が耕耘ミッションケースMの内部に挿入された部分に、高速耕耘ギヤ11が遊嵌され、更に低速耕耘ギヤ12がスプライン嵌合状態で左右に摺動可能に配置され、該高速耕耘ギヤ11は係合部を具備しており、低速耕耘ギヤ12の一部が該係合部と噛合することにより、低速耕耘ギヤ12から高速耕耘ギヤ11を介して、変速軸2上の固設ギヤ13に高速耕耘回転を伝達し、更に該低速耕耘ギヤ12が摺動して、変速軸2上の固設ギヤ14と噛合することにより低速耕耘回転を伝達すべく構成し、該変速軸2上に固定した正転駆動スプロケット15とチェーン33により、正転駆動軸6を駆動し、前記変速軸2に駆動スプロケット17を固定し、下段のカウンター軸3上の駆動スプロケット18の間にチェーン16を巻回し、該カウンター軸3上に正逆切換摺動ギヤ19を摺動可能に配置し、該正逆切換摺動ギヤ19が一側に摺動して、前記駆動スプロケット18と一体化された場合には、カウンター軸3には正転が伝達され、また、正逆切換摺動ギヤ19が他側に摺動して、変速軸2の上の固設ギヤ13と噛合すると、カウンター軸3には逆転回転が伝達され、該カウンター軸3の上のスプロケット20と、逆転軸4の上のスプロケット23との間に、チェーン21が巻回され、該逆転軸4の上の固設ギヤ22が、正転駆動軸6の上に遊嵌された遊嵌ギヤ24と噛合し、該遊嵌ギヤ24の回転が遊嵌動力伝達ギヤ25を介して、逆転耕耘爪軸5に伝達され、該逆転耕耘爪軸5に逆転耕耘爪8が植設され、該逆転軸4を正転回転する場合と、逆転回転する場合とに切換えるので、稲を刈り取った後の藁屑の多い場所では、藁の巻きつきの発生の少ない正転回転のみのロータリ耕耘装置とし、また土壌の軟弱な圃場でも、ダッシュの心配が少ないので、正転ロータリ耕耘装置として使用し、逆に圃場が硬い場合には、ダッシュして危険であるので、部分逆転ロータリ耕耘装置として使用することにより、用途別に最適の使用方法を選択出来るロータリ耕耘装置とすることが出来たのである。
【0014】
請求項2の如く、請求項1記載の耕耘ミッションケースMの部分を、走行車軸部分にロータリ耕耘装置を付設する車軸ロータリ耕耘装置の走行ミッションケースAと置き換えて、該車軸部分を部分的に正逆転ロータリとしたので、圃場内を速度を速くして耕耘する場合には、正転のみのロータリ耕耘装置として作業をすることができ、代掻き等の作業に適している。
また、荒起こし等のゆっくりと充分に耕耘する必要のある場合には、部分逆転ロータリ耕耘装置として、速度を遅くして、充分の抵抗を与えながら耕耘することが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 歩行型耕耘機の後部に付設した部分逆転ロータリ耕耘装置の全体側面図。
【図2】 部分逆転ロータリ耕耘装置の耕耘ミッションケースMの後面断面図。
【図3】 同じく耕耘ミッションケースMの側面図。
【図4】 歩行型管理機の走行車軸の部分を部分逆転ロータリ耕耘装置とした構成を示す側面図。
【符号の説明】
M 耕耘ミッションケース
A 走行ミッションケース
1 入力軸
2 変速軸
3 カウンター軸
4 逆転軸
5 逆転耕耘爪軸
6 正転駆動軸
7 正転耕耘爪軸
8 逆転耕耘爪
9 正転耕耘爪
19 正逆切換摺動ギヤ
Claims (2)
- 入力軸1が耕耘ミッションケースMの内部に挿入された部分に、高速耕耘ギヤ11が遊嵌され、更に低速耕耘ギヤ12がスプライン嵌合状態で左右に摺動可能に配置され、該高速耕耘ギヤ11は係合部を具備しており、低速耕耘ギヤ12の一部が該係合部と噛合することにより、低速耕耘ギヤ12から高速耕耘ギヤ11を介して、変速軸2上の固設ギヤ13に高速耕耘回転を伝達し、更に該低速耕耘ギヤ12が摺動して、変速軸2上の固設ギヤ14と噛合することにより低速耕耘回転を伝達すべく構成し、該変速軸2上に固定した正転駆動スプロケット15とチェーン33により、正転駆動軸6を駆動し、
前記変速軸2に駆動スプロケット17を固定し、下段のカウンター軸3上の駆動スプロケット18の間にチェーン16を巻回し、該カウンター軸3上に正逆切換摺動ギヤ19を摺動可能に配置し、該正逆切換摺動ギヤ19が一側に摺動して、前記駆動スプロケット18と一体化された場合には、カウンター軸3には正転が伝達され、また、正逆切換摺動ギヤ19が他側に摺動して、変速軸2の上の固設ギヤ13と噛合すると、カウンター軸3には逆転回転が伝達され、
該カウンター軸3の上のスプロケット20と、逆転軸4の上のスプロケット23との間に、チェーン21が巻回され、該逆転軸4の上の固設ギヤ22が、正転駆動軸6の上に遊嵌された遊嵌ギヤ24と噛合し、該遊嵌ギヤ24の回転が遊嵌動力伝達ギヤ25を介して、逆転耕耘爪軸5に伝達され、該逆転耕耘爪軸5に逆転耕耘爪8が植設され、
該逆転軸4を正転回転する場合と、逆転回転する場合とに切換えることを特徴とする部分逆転ロータリ耕耘装置。 - 請求項1記載の耕耘ミッションケースMの部分を、走行車軸部分にロータリ耕耘装置を付設する車軸ロータリ耕耘装置の走行ミッションケースAと置き換えて、該車軸部分を部分的に正逆転ロータリとしたことを特徴とする部分逆転ロータリ耕耘装置。
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JPH09322603A JPH09322603A (ja) | 1997-12-16 |
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