JP3678298B2 - 自動車用ドアのベルトライン部補強構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用ドアのベルトライン部補強構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5〜図8は従来の補強構造を有する自動車用ドア1を示すものであって、この自動車用ドア1は、ドアインナーパネル2とドアアウターパネル3とを閉断面形状に接合して成るドアパネル部4と、このドアパネル部4の上部箇所に取付けられるサッシュコンポーネント部5とをそれぞれ具備している。そして、ドアパネル部4のドアアウターパネル3の上部内面側には、このドアアウターパネル3に沿って前後方向に延びるリーンフォースメント6が取付けられている。一方、サッシュコンポーネント部5は、サッシュ5aと、ミラー(図示せず)の取付けのためにサッシュ5aの前端箇所に配設されたミラーリーンフォースメント部材5bとから構成されている。
【0003】
また、従来においては、ドアパネル部4とサッシュコンポーネント部5との接合箇所であってかつ前記ドアパネル部4の上端縁に前後方向に沿って長手状に延びるように形成されたベルトライン部7(図5参照)の補強を行なうために、ドアパネル部4のドアインナーパネル2とサッシュコンポーネント部5との間に図5及び図6に示す如く補強用ブラケット8を架設するようにしている。なお、このようにベルトライン部7をブラケット8にて補強しているのは、ベルトライン部7を構成するドアインナーパネル2及びドアアウターパネル3の上端縁部分を指で挟み込んだ時のたわみ感覚を無くすと共に、ドア閉時のドア剛性感を良好にするためである。
【0004】
ここで、補強用ブラケット8の具体的な取付けについて述べると、次の通りである。すなわち、例えば1枚の鋼板を2箇所において屈曲させることにより中間部分に段差部8aを形成して成る補強用ブラケット8を用い、この補強用ブラケット8の一方側の取付板部8bを図6に示すようにドアアウターパネル3の組付前にサッシュコンポーネント部5にスポット溶接等にて取付けておき、ドアアウターパネル3の組付後すなわち自動車用ドア1の組立作業完了後に補強用ブラケット8の他方側の取付板部8cをCO2 溶接9にてドアアウターパネル3に結合するようにしている(図5及び図8参照)。なお、補強用ブラケット8の取付板部8cを自動車用ドア1の組立作業完了後にCO2 溶接9にてドアアウターパネル3に結合するようにしているのは、自動車用ドア1の組立作業完了後において図8で仮想線で示す如くスポット溶接用ガンの電極10a,10bを取付板部8cとドアアウターパネル3及びリーンフォースメント6との接合部分11の両側部に配置した場合に、これらの電極10a,10b間に前記接合部分11のみならずドアインナーパネル2及びサッシュコンポーネント部5が介在されてしまうため、前記接合部分11だけをスポット溶接することができないからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の如き従来のベルトライン部補強構造では、補強用のブラケット8を必要としていたため、部品点数並びに組付工数が増えてコスト高になる上に、重量の増大を来すという問題点がある。また、自動車用ドア1の組立作業完了後にCO2 溶接を行なうため、溶接不良や溶接に伴うパネルの熱ひずみ等が生じる場合があり、このような場合にはパネル等の修正作業を追加して行なわなければならないという不具合がある。
【0006】
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、従来用いていたような補強用ブラケットを省略し得て部品点数並びに組付工数の削減ひいてはコストダウン及び重量の軽減を図ることができ、しかも、信頼性の悪いCO2 溶接に代えて容易で信頼性の高いスポット溶接を利用できるような構成の自動車用ドアのベルトライン部補強構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明では、ドアインナーパネルとドアアウターパネルとを閉断面形状に接合して成るドアパネル部と、このドアパネル部の上部箇所に取付けられるサッシュコンポーネント部とをそれぞれ具備する自動車用ドアにおいて、前記ドアパネル部の上端縁のベルトライン部を補強するために前記ドアアウターパネルの上部内面側に取付けられるリーンフォースメントの前端部分を、前記サッシュコンポーネント部の側に向けて折り曲げた形状とし、この折り曲げ部分の上端縁部分を前記ドアパネル部のベルトライン部よりも上方側に突出させ、その折り曲げ部分の突出した位置にて前記折り曲げ部分の上端縁部分を前記サッシュコンポーネント部にスポット溶接するように構成している。
【0008】
以下、本発明の一実施例について図1〜図4を参照して説明する。なお、図1〜図4において、図5〜図8と同一の部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0009】
図1は本発明に係るベルトライン部補強構造を備えた自動車用ドア(サイドドア)20を示すものであって、この自動車用ドア20は、下部のドアパネル部4と上部のサッシュコンポーネント部5とから構成されている。そして、サッシュコンポーネント部5のサッシュ5aとドアパネル部4のベルトライン部7とにより窓枠21が形成されている。
【0010】
本例においては、図2に示すように、ドアパネル部4のドアアウターパネル3の上部内面側に取付けられるリーンフォースメント6の前端部分6aが内側すなわちサッシュコンポーネント部5の側に向けて折り曲げられている。さらに詳しく述べると、この前端部分6aは、所定箇所αで内側に向けてほぼ直角に屈曲されると共に、その屈曲片の所定箇所βにおいて前方側に向けてほぼ直角に屈曲され、これにより段差片部6b及び取付片部6cが形成されている。さらに、上述の前端部分6aの上端縁は、図3及び図4に明示するようにリーンフォースメント6の本体部分6dよりも上方に延長された寸法形状に構成されている(図4において斜線で示す部分P参照)。
【0011】
かくして、自動車用ドア20の組立作業完了状態すなわちドアインナーパネル2とドアアウターパネル3との間にサッシュコンポーネント部5を組付けた状態の下では、リーンフォースメント6の段差片部6bがドアパネル部4のドアアウターパネル3とサッシュコンポーネント部5のミラーリーンフォースメント部材5bとの間に介在されると共に、リーンフォースメント6の取付片部6cが前記ミラーリーンフォースメント部材5bに接合されるように構成されている。なお、この際、前記取付片部6cの上端縁部分が図3に示すようにドアパネル部4のベルトライン部7よりも上方側に突出した位置にスポット溶接部分Pとして配置され、ミラーリーンフォースメント部材5bに後述の如くスポット溶接にて結合されるようになっている。
【0012】
従って、自動車ドア20の組立に当たっては、上部内側面にリーンフォースメント6を取付けたドアアウターパネル3をドアインナーパネル2及びサッシュコンポーネント部5に組付けるのに応じて、前記リーンフォースメント6の取付片部6cが図2及び図3に示す如くサッシュコンポーネント部5のミラーリーンフォースメント部材5bに当接せしめられた状態となされる。これに伴い、取付片部6cの上端縁のスポット溶接部分Pが図3に示すようにベルトライン部より上方に延出した位置においてミラーリーンフォースメント部材5bに面接合されることとなるため、スポット溶接用ガンの電極10a,10bを図3に示すようにミラーリーンフォースメント部材5bとスポット溶接部分Pとの接合部に対応する両側位置に配置してこれを加圧挾持した状態でスポット溶接を行なうことにより、取付片部6cをミラーリーンフォースメント部材5bに結合することができる。
【0013】
このような本例の構成によれば、ドアアウタパネル3の上端縁部分がリーンフォースメント6を介してミラーリーンフォースメント部材5bに結合されるため、ベルトライン部7はこのリーンフォースメント6によって強度が向上されることとなる。すなわち、ベルトライン部7がリーンフォースメント6の前端に折り曲げ形成された前端部分6aによって補強することができ、ベルトライン部7のドア剛性感を確保することができる。かくして、本例によれば、従来用いていたような補強用ブラケットを省略することができると共に、従来行っていた信頼性の低いCO2 溶接に代えて作業が容易でかつ信頼性の高いスポット溶接を利用することが可能となる。なお、本例の構成を採用する場合には、従来では前方に真っ直ぐ延ばすようにしていたリーンフォースメント6の前端部分6aを屈曲成形する必要があるが(図4参照)、この形状変更は簡単なプレス成形等にて行なうことができるため、低コストにて実施可能である。
【0014】
以上、本発明の一実施例につき述べたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、リーンフォースメント6の前端部分6aの折り曲げ形状は必要に応じて適宜に変更可能である。また、スポット溶接面を確保するために前記前端部分6aの上端縁の設けられるスポット溶接部分Pの形状等も適宜に変更可能である。
【0015】
【発明の効果】
以上の如く、本発明は、ドアパネル部の上端縁のベルトライン部を補強するためにドアアウターパネルの上部内面側に取付けられるリーンフォースメントの前端部分を、サッシュコンポーネント部の側に向けて折り曲げた形状とし、この折り曲げ部分の上端縁部分を前記ドアパネル部のベルトライン部よりも上方側に突出させ、その折り曲げ部分の突出した位置にて前記折り曲げ部分の上端縁部分を前記サッシュコンポーネント部にスポット溶接するように構成したものであるから、ドアパネル部のドアアウターパネルを補強するためのリーンフォースメントをベルトライン部の補強部材として兼用することができる。従って、従来用いていたような別部材の補強用ブラケットを省略し得て部品点数の削減を図ることができ、ひいてはコストダウン並びに重量の軽減を図ることが可能となる。また、リーンフォースメントの前端部分の折り曲げに伴う形状変更は極めて簡単な屈曲加工にて行なうことができるので、その形状変更によるコストアップは非常に低く抑えることができる。
【0016】
しかも、本発明によれば、リーンフォースメントの前端部分にスポット溶接面を確保してこの前端部分をサッシュコンポーネント部にスポット溶接するようにしたので、信頼性の悪いCO2 溶接に代えて容易で信頼性の高いスポット溶接を採用でき、不良率の軽減を測り得て溶接後の修正作業を行なわなければならない事態の発生率の大幅な低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベルトライン部補強構造を備えた自動車用ドア(サイドドア)の側面図である。
【図2】図1において矢印Xで示す部分を拡大して示す斜視図である。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。
【図4】リーンフォースメントの前端部分を示す斜視図である。
【図5】従来におけるベルトライン部補強構造を示す自動車用ドアの要部の斜視図である。
【図6】従来におけるベルトライン部補強構造を示す自動車用ドアの要部の分解斜視図である。
【図7】図5におけるB−B線断面図である。
【図8】図5におけるC−C線断面図である。
【符号の説明】
2 ドアインナーパネル
3 ドアアウターパネル
4 ドアパネル部
5 サッシュコンポーネント部
5a サッシュ
5b ミラーリーンフォースメント部材
6 リーンフォースメント
6a 前端部分
6b 段差片部
6c 取付片部
6d 本体部
7 ベルトライン部
10a,10b スポット溶接ガンの電極
20 自動車用ドア(サイドドア)
P スポット溶接部分
Claims (1)
- ドアインナーパネルとドアアウターパネルとを閉断面形状に接合して成るドアパネル部と、このドアパネル部の上部箇所に取付けられるサッシュコンポーネント部とをそれぞれ具備する自動車用ドアにおいて、前記ドアパネル部の上端縁のベルトライン部を補強するために前記ドアアウターパネルの上部内面側に取付けられるリーンフォースメントの前端部分を、前記サッシュコンポーネント部の側に向けて折り曲げた形状とし、この折り曲げ部分の上端縁部分を前記ドアパネル部のベルトライン部よりも上方側に突出させ、その折り曲げ部分の突出した位置にて前記折り曲げ部分の上端縁部分を前記サッシュコンポーネント部にスポット溶接するように構成したことを特徴とする自動車用ドアのベルトライン部補強構造。
Priority Applications (1)
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JP06277496A JP3678298B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 自動車用ドアのベルトライン部補強構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09254651A JPH09254651A (ja) | 1997-09-30 |
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Family
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Families Citing this family (2)
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1996
- 1996-03-19 JP JP06277496A patent/JP3678298B2/ja not_active Expired - Fee Related
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