JP3678240B2 - 調整装置 - Google Patents

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【発明の属する技術分野】
この発明は、利用者がデータ処理システム等と交信するためのキーボードやディスプレイを有し、該ディスプレイ(表示装置)の色の見えを考慮した端末装置に関する。
また、この発明は、CRT表示装置や液晶表示装置等、いわゆるディスプレイの電光変換特性である入出力特性を得るための入出力特性測定方法および入出力特性算出装置に関する。
さらに、この発明は、前記表示装置の色の見えに関するプロファイルを生成するための表示装置のプロファイル生成方法およびプロファイル生成装置に関する。
さらにまた、この発明は、前記表示装置のプロファイル等に関する調整を簡易化するための表示装置の調整方法および表示装置の調整装置に関する。
さらにまた、この発明は、例えば、画面の色の見え等を調整するとき、あるいは、その画面を有する装置の入出力特性を算出するとき等に用いて好適なプログラムが記録された記録媒体に関する。
【従来の技術】
高性能パーソナルコンピュータ(以下、PCともいう。)の普及やスキャナ等の画像入力機、カラープリンタ等の画像出力機の低価格化により、個人でカラー画像を扱う機会が増えてきている。すなわち、個人でカラー画像を扱えるようになるにつれ、色の再現性が問題になってきている。原画像とディスプレイの表示画像、あるいは原画像とプリンタの印刷画像、さらにはディスプレイの表示画像とプリンタの印刷画像など、それぞれの画像の色を同じ色として再現することができないという問題である。これらの問題は、異なる入出力装置では、発色機構や色再現域などの色特性が異なるということを原因としている。
カラーマネージメントシステム(以下、CMSともいう。) は、ディスプレイ、スキャナ、カラープリンタ等、異なる入出力装置の色の見えを合わせる技術である。このCMSを用いることで、スキャナで読み込んだ画像とディスプレイに表示された画像、さらにカラープリンタで出力された画像のそれぞれの色の見えを一致させることが可能となり、異なる入出力装置から出力される種々の画像に対して、色の見えに関する違和感をユーザに感じさせることのない画像処理システムを構築できる。
近時、Windows(登録商標)95のICM1.0(Image Color Matching)やMacintosh(登録商標)環境のColorSync(登録商標)2.0のようにOSレベルでCMSの枠組みが組み込まれている。入出力装置を提供する機器メーカはこれらICM1.0あるいはColorSync(登録商標)2.0に合わせたデバイスプロファイル(機器プロファイルともいう。)をユーザに提供することで、ディスプレイの表示画像と
プリンタの印刷画像など、異なる画像出力デバイスの画像間で、ユーザは違和感を感じない画像を見ることができる。
ICM1.0やColorSync(登録商標)2.0のデバイスプロファイルは、ICC(International Color Consortium:国際色彩コンソーシアム)が提唱しているICCプロファイルに準拠している。入出力機器メーカはICCプロファイルの仕様に準じた機器プロファイルを提供することで、Windows(登録商標)環境下のユーザでもMacintosh(登録商標)環境下のユーザでも同じように、色の見えに違和感を感じない画像を得ることができ、種々の入出力装置を色の見えに対して違和感なく使用することができる。
今日、コンピュータ環境下でCMSを行う場合には、入出力装置の特性を保持する情報として、上記ICCプロファイルが一般的に用いられている。
図51は、ICCプロファイルIpの概念的な構成を示している。
図52は、ICCプロファイルIpの具体的な構成例としての16進のダンプデータを示ている。
図51および図52に示すように、ICCプロファイルIpは、プロファイルそのものの情報と対象機器(入出力装置)の情報を示す128バイト(Byte)の固定長のプロファイルヘッダー(profile header)Phと、どのような情報がどこに格納されているかを示す可変長のタグテーブル(tag table )Ttと、実際に情報が格納されている可変長データのタグエレメントデータ(tag element data)Tedとから構成されている。
ICCプロファイルIpでは、必要なデータは、タグテーブルTt中に、それぞれ4バイトの判別子(sig)タグTaと、格納アドレスタグTbと、データのサイズを表すサイズタグTcの合計12バイトのタグにより記述されている。タグの数(n)は、タグテーブルTtの先頭の4バイトのタグ数タグTnに書き込まれている。したがって、タグテーブルTtの総データ容量は、(4+12n)バイトになることが分かる。図52の例では、タグ数nが、n=4(0004)h(hは16進表示を示す。)になっている。
タグテーブルTt中、4バイトのタグ数タグTnに続く最初の12バイトのタグであるプロファイル記述タグ(profile description tag )PDT(図52参照)の内容についてさらに詳しく説明すると、判別子タグTaである先頭の4バイト(6465 7363)は、プロファイル固有の情報(名称)を表しており、格納アドレスタグTbである次の4バイト(0000 00b4)は、タグエレメントデータTed中の先頭アドレス(b行4列)を示している。サイズタグTcである最後の4バイト(0000 0074)には、データのサイズが74h(hは16進表示を表す。)=116であることが記述されている。この74hのタグエレメントデータTedもプロファイル記述タグPDTであり、プロファイル固有の情報(名称など)が格納されている。
次の12バイトのタグであるメディアホワイトポイントタグ(media white point tag :wtptタグともいう。)wtptで指定されるタグエレメントデータTedには、白(w)のCIEXYZ値が格納されている。次の12バイトのタグであるレッドカララントタグ(red colorant tag:rXYZタグともいう。)rXYZで指定されるタグエレメントデータTedには、正規化された赤(r)のCIEXYZ値が格納されている。最後の12バイトのタグであるレッドテーアールシータグ(red TRC tag :rTRCタグともいう。)rTRCには、赤(r)の入力−出力(入出力)特性の値(図52例では16点)が格納されている。なお、ICCプロファイルIpでは、CIEXYZ値は、D50を標準光源として正規化した値が格納されている。
図53は、CIELUV均等色空間上でのCRT等の表示装置であるディスプレイの色再現範囲を示している。
図54は、CIEXYZの測定例の表図を示している。
図55は、ディスプレイの場合の入出力特性であるγ特性(電光変換特性)の例を示している。
すなわち、ディスプレイの場合、図53に示すようなR,G,B各色が最大値の色(Rmax,Gmax,Bmax)のときのCIEXYZ値(図54参照)と、図55に示すようなR,G,B各色の入出力特性とが分かれば、国際標準会議(IEC:international electrotechnical comission)で規定されている次の(1)式に示すγ係数値の算出式(IEC1966−3)によりγ係数値を算出することができ、また、公知の線形な変換式である次の(2)式〜(5)式を用いてディスプレイの表示特性を把握することができる。なお、R,G,B各色のCIEXYZ値を色再現範囲、ディスプレイの入出力特性をγ特性という。
【数1】
Figure 0003678240
この(1)式において、xiは入力電圧の値を表し、yiは表示輝度の値を表す。
x =X/(X+Y+Z) …(2)
y =Y/(X+Y+Z) …(3)
u′=4X/(X+15Y+3Z) …(4)
v′=9X/(X+15Y+3Z) …(5)
上述したように、ディスプレイ用のICCプロファイルIpには、色再現範囲の情報として、R,G,B各色のCIEXYZ値(例として、図54参照)をrXYZ,gXYZ,bXYZタグにそれぞれ格納している(図52では、例としてrXYZタグを示している。)。γ特性は、R,G,B各色の入力−出力(入出力)のポイント値をrTRC,gTRC,bTRCタグにそれぞれ格納するようにしている。タグ内のポイント数(ポイント値ともいう。)が0のときはその色のγ係数は1.0であることを示し、ポイント数が1のときにはγ係数値そのものが格納されている。ポイント数が2以上のときは、その数だけの入力−出力(入出力)のポイント値が格納されている。図52例では、16点の入力−出力のポイント値が格納されており、それぞれ、入力を0.0〜1.0まで16等分したときの出力値を示す。すなわち、格納されているデータが、例えば、Y1 ,Y2 ,…Yn (図52例ではn=16)であったとき、(入力,出力)=(0/n,Y1 )(1/n,Y2 )…(n/n,Yn )の関係が格納されていることになる。
これら以外には、ディスプレイの標準白色情報として白の最大値(Wmax)のときのCIEXYZ値(例として、図54参照)がwtptタグに登録されている。
ディスプレイのICCプロファイルIpでは、これら7つの情報(正規化されたR,G,B各色のCIEXYZ値、R,G,B各色の入出力のポイント値、および正規化された白の最大値の情報)を格納することが一般的である。これら7つの情報は、ディスプレイに色データに基づく色を表示し、測定器(分光放射輝度計などの測色器)で表示輝度やCIEXYZ値を測定することで得られる。通常、ディスプレイのICCプロファイルIpは、メーカ側で基準となるディスプレイを用意し、この基準となるディスプレイを前記測定器を用いて表示色のCIEXYZ値や輝度を測定して得た値をもとにICCプロファイルIpを作成し、ユーザに提供している。
ところで、ディスプレイについてのICCプロファイルIp等のプロファイルを作成する場合には、ディスプレイの入出力特性を測定する必要がある。
ディスプレイの入出力特性を測定する場合、例えば、メーカがユーザに新しいディスプレイを納品する際、あるいはユーザが所有する既存のディスプレイの色合わせを行う際には、ディスプレイ上で表示する測定用の色の色データ、および色データから色を表示するアプリケーションや、直接ディスプレイに色を表示する信号発生器、ディスプレイに表示された色を測定する測定器等をメーカの担当者が携帯し、これらの資源を利用してメーカの担当者がディスプレイの入出力特性を測定していた。そして、測定結果を元に、ディスプレイを調整し、あるいはディスプレイの色表示補正用のプロファイルを作成し、ディスプレイを利用するシステムにインストールするようにしていた。
もちろん、ディスプレイに対するこれらの調整あるいはプロファイルの作成は、工場出荷の段階で行ってもよく、また、ユーザが保有するディスプレイを工場に移送して行ってもよいが、ディスプレイに表示される色は、そのディスプレイの周囲の照明(環境光)などの映り込みによる影響が大きいため、ディスプレイを使用する場所、この場合、ユーザの使用場所でのディスプレイの設定、あるいはプロファイルの作成を行うことが望ましい。
また、パーソナルコンピュータ(以下、PCという。)を自宅で使っているような一般のユーザでは、上記のようなメーカによるディスプレイの調整作業はコストが高く導入が困難である。そのため、ディスプレイ用のプロファイルデータとして、ディスプレイの購入時に添付されているプロファイル、あるいはWindows(登録商標)95のようなOSに標準添付されている上述したICCプロファイルIpに準拠したプロファイルを使用しているケースがほとんどである。
メーカでは、基準となるディスプレイに各種画像データに基づく画像を表示し、専用の測定器でディスプレイ表面上の輝度や色度を測定し、色変換用のプロファイルを作成し、これをユーザに提供するようにしている。
しかし、ディスプレイを製造する全てのメーカがプロファイルを提供しているわけではなく、また、プロファイルが添付されているディスプレイでも、ディスプレイの個体差や経年変化等の影響により、添付されているプロファイルが使用しているディスプレイに合わない場合あるいは合わなくなる場合もある。
その一方、ユーザが自分で使用しているディスプレイを調整したい場合には、ディスプレイ上の輝度や色度を測定する測定器と、測定のためにディスプレイ上に表示する画像のデータ(調整用の特別のデータであり、基準データともいう。)とが必要となる。
【発明が解決しようとする課題】
ディスプレイの色調整を行う際には、ディスプレイ調整用のデータを収集するための基準データとしての調整用画像の表示用データと、それを測定する測定器が必要である。ディスプレイの色表示はディスプレイが固有に有する色表示特性の他に、照明などの周囲の環境光の影響も加味する必要がある。
このため、従来は、メーカが専用の測定器等の資源を携帯してユーザを訪れ、該ユーザのディスプレイの調整を行ってきた。
しかし、測定器でディスプレイを測定してプロファイルを生成する作業はきわめて複雑であることから、このディスプレイ調整作業は、メーカ側にとってもユーザ側にとっても、コストがかかる原因となっている。
一方、コストの問題などから専門的機材を用いたディスプレイの調整を行うことができないユーザは、メーカが提供したプロファイルを使用することになる。
しかし、ディスプレイは、使用している環境や製造ロット、経過年数などによって、その色表示に違いがある。また、ディスプレイ毎に機器個体差があるため、メーカが提供しているプロファイルが必ずしもユーザのディスプレイに適しているという保証はない。
したがって、ユーザの利用するディスプレイに合ったプロファイルを得るためには、ユーザのディスプレイそのものの色表示特性からプロファイルを作成する必要がある。
しかし、ユーザがディスプレイのプロファイルを作成するためには、ディスプレイ上の輝度や色度を測定する専用の測定器と、測定データを得るために表示する基準データとが必要となり、上述したように測定器は高価であり、ユーザが保持することには負担が大きいという問題がある。また、測定データを得るための基準データは専門的なデータであり、従来このような基準データとして適当なものは明らかにされていない。
一方、上述したように、ディスプレイの表示特性は、メーカ、機種はもちろんのこと、同一機種であってもロット番号や、ディスプレイの動作時間、使用環境(特に、照明環境)などによって異なる。したがって、ディスプレイ1台1台が、全て異なる固有の表示特性をもっていると言っても過言ではない。
そのため、上記ICCプロファイル等のプロファイルを作成する際には、ディスプレイ固有の表示特性を測定し、その測定結果をプロファイルに反映させる必要があるが、ユーザが、ディスプレイの表示特性を測定できる測定器を保持することはコスト、スペース等の理由から困難であり、結局の所、自分が使用しているディスプレイについてのプロファイル、すなわちそのディスプレイに固有のプロファイルを作成することは困難である。
この発明は、上述した種々の課題を考慮してなされたものであって、付属するCRT表示装置や液晶表示装置、いわゆるディスプレイの電光変換特性である入出力特性を簡易に測定することを可能とする端末装置を提供することを目的とする。
また、この発明は、前記入出力特性を、ユーザ(利用者)側で簡易に測定・算出することを可能とする表示装置の入出力特性測定方法および入出力特性算出装置を提供することを目的とする。
また、この発明は、ユーザが、専用の測定器を使用することなく、ディスプレイの色の見えに関するプロファイルを生成することを可能とする表示装置のプロファイル生成方法およびプロファイル生成装置を提供することを目的とする。
さらに、この発明は、ユーザが専用の基準データを持つことなしに、ディスプレイのプロファイル等に関する調整を容易に行うことを可能とする表示装置の調整方法および表示装置の調整装置を提供することを目的とする。
さらにまた、この発明は、例えば、画面の色の見え等を調整すること、あるいは画面を有する装置の入出力特性を算出することを可能とするプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
この発明に係る端末装置では、第1の輝度を有する第1の画素と、第2の輝度を有する第2の画素とが所定の割合で配置され、前記第1および第2の画素の輝度の平均値が所定の輝度とされる模様画像領域と、各画素の輝度が一様である濃淡画像領域とを表示装置上に同時に表示するように構成したので、この表示結果に基づき、前記表示装置の入出力特性を簡易に測定することができる。
この場合、前記濃淡画像領域を、さらに小領域に分割し、分割した小領域の輝度が互いに異なるようにすることで、より簡易に入出力特性を測定することができる。
また、前記模様画像領域中の前記第1および第2の画素を規則性を持って配置することで、より簡易に入出力特性を測定することができる。
この発明に係る入出力特性測定方法では、表示過程において、複数の色から構成される模様画像と、該模様画像に用いられている複数の色の間に位置する1つの色からなる濃淡画像とを表示装置に同時に表示し、これらの表示に基づき表示装置の入出力特性を入出力特性導出過程において求めるように構成した。模様画像と濃淡画像とが同時に表示されるので、入出力特性を容易に算出することができる。
この場合、前記模様画像を第1の輝度を有する第1の画素と、第2の輝度を有する第2の画素とが所定の割合で配置され、前記第1および第2の画素の輝度の平均値が所定の輝度とされる画像として表示し、前記濃淡画像を、各画素の輝度が一様である画像として表示するようにすれば、入出力特定を容易に求めることができる。
例えば、表示装置上には、前記模様画像と、階調が段階的に変化する複数の濃淡パッチを含む濃淡パターン画像を表示するようにしてもよく、前記模様画像を表示させた状態で、前記濃淡パターン画像を構成する1つの濃淡パッチ画像を順次切り換えて表示するようにしてもよい。
また、前記模様画像を、例えば、黒画素と白画素からなるドットパターン画像として表示し、濃淡画像を、階調が段階的に変化する灰色の画素からなる複数のパッチを含む濃淡パターン画像として表示し、ドットパターン画像の明るさに最も近い明るさの濃淡パターン画像のパッチを選択し、選択したパッチに基づき表示装置の入出力特性を求めることで、表示装置の灰色に関する入出力特性を簡易に求めることができる。
前記模様画像を、例えば、黒画素と黒以外の色の画素からなるドットパターン画像として表示し、前記濃淡画像を、階調が段階的に変化する前記黒以外の色の画素からなる複数のパッチを含む濃淡パターン画像として表示することで、任意の色の入出力特性を求めることができる。
さらに、例えば、ドットパターン画像における黒以外の色として、R,G,B色の中、いずれかの色を順次選択し、前記濃淡パターン画像の色を、選択された色と同じ色を順次選択するようにすれば、R,G,B各色の入出力特性を求めることができる。
さらに、例えば、白または黒以外の予め定めた色(R,G,B色が含まれてもよい。)について求めた入出力特性を、R,G,B各色の入出力特性の一部あるいは全部に代替するようにしてもよい。
ドットパターン画像として、例えば、黒画素と黒以外の色の画素からなる市松模様画像とした場合には、順次走査方式のディスプレイ等に適用して好適である。
この市松模様画像の各色の表示の大きさを、表示装置の解像度に応じて決定することで、表示画像上でのモアレ等の発生が防止され、測定を容易にすることができる。
黒画素と黒以外の色の画素からなるドットパターン画像における黒画素の存在割合と黒以外の色の画素の存在割合を異なるものとした場合には、表示画像上でより一層モアレ等の発生が防止される。
存在割合を、表示装置の解像度に基づき決定することで、該表示装置に最適なドットパターン画像とすることができる。
求める入出力特性としては、例えば、電光変換特性であるγ特性が採用される。これにより、ほとんど全ての表示装置に対応することが可能となる。
模様画像を、第1の輝度を有する第1の画素からなる線と第2の輝度を有する画素からなる線から構成される表示装置の画面の水平走査方向に平行な縞模様画像として表示し、濃淡画像を、各画素の輝度が一様である画像として表示するようにすることで、例えば、ラスタ走査型の表示装置における水平走査周波数を原因とするデータ値による濃度と表示濃度との差異を除去できる。
例えば、第1の輝度を有する第1の画素からなる線を黒画素からなる線とし、第2の輝度を有する画素からなる線を白画素からなる線を用いることができる。また、例えば、模様画像を、黒画素からなる線と黒以外の色の画素からなる線とから構成される表示装置の画面の水平走査方向に平行な縞模様画像として表示しても同様である。
この発明に係る入出力特性算出装置では、表示制御手段により、模様画像データ保持手段と濃淡画像データ保持手段から読み出した模様画像データと濃淡画像データに基づく模様画像と濃淡画像を表示装置上に同時に表示させ、入出力特性算出手段により、模様画像と濃淡画像の表示に基づき表示装置の入出力特性を求めるように構成した。模様画像と濃淡画像とが同時に表示されるので、入出力特性を容易に算出することができる。
この場合、例えば、表示装置上には、前記模様画像と、階調が段階的に変化する複数の濃淡パッチを含む濃淡パターン画像を表示するようにしてもよく、前記模様画像を表示させた状態で、前記濃淡パターン画像を構成する1つの濃淡パッチ画像を順次切り換えて表示するようにしてもよい。
また、例えば、模様画像を、黒画素と白画素からなるドットパターン画像として表示し、濃淡画像を、階調が段階的に変化する灰色の画素からなる複数のパッチを含む濃淡パターン画像として表示し、ドットパターン画像の明るさに最も近い明るさの濃淡パターン画像のパッチを選択し、選択したパッチに基づき表示装置の入出力特性を求めることで、表示装置の灰色に関する入出力特性を簡易に求めることができる。
さらに、模様画像を、例えば、黒画素と黒以外の色の画素からなる市松模様画像として表示させた場合には、例えば、順次走査方式のディスプレイに好適に適用できる。
この市松模様画像の各色の表示の大きさを、例えば、表示装置の解像度に応じて決定することで、表示画像上でのモアレ等の発生が防止され、測定を容易にすることができる。
また、例えば、黒画素と黒以外の色の画素からなるドットパターン画像における黒画素の存在割合と黒以外の色の画素の存在割合を異なるものとした場合には、表示画像上でより一層モアレ等の発生が防止される。
さらに、例えば、存在割合を、表示装置の解像度に基づき決定することで、該表示装置に最適なドットパターン画像とすることができる。
算出する入出力特性としては、例えば、電光変換特性であるγ特性が採用される。これにより、ほとんど全ての表示装置に対応することが可能となる。
模様画像を、第1の輝度を有する第1の画素からなる線と第2の輝度を有する第2の画素からなる線とから構成される表示装置の画面の水平走査方向に平行な縞模様画像として表示することで、例えば、ラスタ走査型の表示装置における水平走査周波数を原因とするデータ値による濃度と表示濃度との差異を除去できる。
模様画像は、例えば、黒画素からなる線と白画素からなる線とから構成される表示装置の画面の水平走査方向に平行な縞模様画像として表示することで、例えば、ラスタ走査型の表示装置における水平走査周波数を原因とするデータ値による濃度と表示濃度との差異を除去できる。模様画像を、黒画素からなる線と黒以外の色の画素からなる線とから構成される表示装置の画面の水平走査方向に平行な縞模様画像として表示しても同様である。
模様画像として、例えば、ドットパターン画像または縞模様画像を切り換えて表示するようにすることで、種類の異なる表示装置に広範に対応し得る。
この発明に係る表示装置のプロファイル生成方法では、模様画像と濃淡画像とを表示装置に表示し、模様画像と濃淡画像の表示に基づき入出力特性を求め、求めた入出力特性に基づき表示装置のプロファイルを生成するように構成した。模様画像と濃淡画像とを表示装置に同時に表示するようにしたので、表示装置のプロファイルを簡易に生成することができる。
この場合、模様画像を第1の輝度を有する第1の画素と、第2の輝度を有する第2の画素が所定の割合で配置され、前記第1および第2の画素の輝度の平均値が所定の輝度とされる画像として表示し、前記濃淡画像を、各画素の輝度が一様である画像として表示するようにすれば、表示装置のプロファイルをより簡易に生成することができる。
なお、模様画像を、例えば、黒画素と白画素からなるドットパターン画像として表示し、濃淡画像を、階調が段階的に変化する灰色の画素からなる複数のパッチを含む濃淡パターン画像として表示し、ドットパターン画像の明るさに最も近い明るさの濃淡パターン画像のパッチを選択し、選択したパッチに基づき表示装置の入出力特性を求めることで、表示装置の灰色に関する入出力特性を容易に求めることができ、この灰色の入出力特性に基づくプロファイルを生成することができる。模様画像を、例えば、黒画素と黒以外の色の画素からなるドットパターン画像として表示しても同様である。
プロファイル生成過程では、入出力特性に加えて色再現範囲情報とに基づきプロファイルを生成することで、一層正確なプロファイルを生成することができる。
色再現情報として、複数個の代表的な表示装置の色再現範囲情報を保持することで、プロファイル生成対象の表示装置に即したプロファイルを生成することができる。
表示装置の既存のプロファイルを、例えば、求めた入出力特性に基づき修正して使用するようにしてもよく、このようにすれば、修正後のプロファイルを迅速かつ高精度に作成することができる。
ドットパターン画像における黒以外の色として、例えば、R,G,B色のいずれかの色を順次選択し、濃淡パターン画像の色を、選択された色と同じR,G,B色のいずれかの色を順次選択するようにすれば、R,G,B各色について入出力特性を求めることができ、表示装置に対してより忠実なプロファイルを求めることができる。
そして、例えば、予め定めた色について求めた入出力特性を、R,G,B各色の入出力特性の一部あるいは全部とすることで、入出力特性を迅速に求めることができ、結果として、表示装置のプロファイルを迅速に求めることができる。
また、例えば、ドットパターン画像を、黒画素と黒以外の色の画素からなる市松模様画像とした場合には、例えば、順次走査方式の表示装置に対する適応性の高いプロファイルを生成することができる。
さらに、例えば、ドットパターン画像を、黒画素の存在割合と黒以外の色の画素の存在割合が異なるドットパターン画像とした場合には、モアレ等の発生が防止され、測定が容易になる。
求める入出力特性をγ特性とすることで、ほとんど全ての種類の表示装置に適用可能な入出力特性を算出することができる。
この場合、例えば、求めたγ係数値に基づき複数個の入力値対出力値の関係を算出し、算出した入力値対出力値の関係を含めて前記表示装置のプロファイルを生成することで、ほとんど全ての種類の表示装置に適用可能なプロファイルを生成することができる。
例えば、灰色に関する入出力特性を、黒画素からなる線と白画素からなる線とから構成される縞模様画像を利用して求めることで、ラスタ走査型のディスプレイ等に対応したプロファイルを生成することができる。
さらに、例えば、任意の色に関する入出力特性を、黒画素からなる線と黒以外の色の画素からなる線とから構成される縞模様画像を利用して求めることで、ラスタ走査型ディスプレイ等に対応したプロファイルを生成することができる。
この発明に係る表示装置のプロファイル生成装置では、模様画像と濃淡画像とを表示装置に表示し、模様画像と濃淡画像の表示に基づき入出力特性を求め、求めた入出力特性に基づき表示装置のプロファイルを生成するように構成した。模様画像と濃淡画像とを表示装置に同時に表示するようにしたので、表示装置のプロファイルを簡易に生成することができる。
この場合、模様画像を第1の輝度を有する第1の画素と、第2の輝度を有する第2の画素が所定の割合で配置され、前記第1および第2の画素の輝度の平均値が所定の輝度とされる画像として表示し、前記濃淡画像を、各画素の輝度が一様である画像として表示するようにすれば、表示装置のプロファイルをより簡易に生成することができる。
なお、例えば、模様画像を、黒画素と白画素からなるドットパターン画像として表示し、濃淡画像を、階調が段階的に変化する灰色の画素からなる複数のパッチを含む濃淡パターン画像として表示し、ドットパターン画像の明るさに最も近い明るさの濃淡パターン画像のパッチを選択し、選択したパッチに基づき表示装置の入出力特性を求めることで、表示装置の灰色に関する入出力特性を容易に求めることができ、この灰色の入出力特性に基づくプロファイルを生成することができる。
また、例えば、模様画像を、黒画素と黒以外の色の画素からなるドットパターン画像として表示しても同様である。
プロファイル生成手段では、入出力特性に加えて色再現範囲情報に基づきプロファイルを生成することで、一層正確なプロファイルを生成することができる。
色再現情報として、複数個の代表的な表示装置の色再現範囲情報を保持することで、プロファイル生成対象の表示装置に即したプロファイルを生成することができる。
この場合、例えば、表示装置の既存のプロファイルを、求めた入出力特性に基づき修正して使用するようにしてもよく、このようにすれば、修正後のプロファイルを迅速かつ高精度に生成することができる。
なお、例えば、ドットパターン画像における黒以外の色として、R,G,B色のいずれかの色を順次選択し、濃淡パターン画像の色を、選択された色と同じR,G,B色のいずれかの色を順次選択するようにすれば、R,G,B各色について入出力特性を求めることができ、表示装置に対してより忠実なプロファイルを求めることができる。
また、例えば、予め定めた色について求めた入出力特性を、R,G,B各色の入出力特性の一部あるいは全部とすることで、入出力特性を迅速に求めることができ、結果として、表示装置のプロファイルを迅速に求めることができる。
さらに、例えば、ドットパターン画像を、黒画素と黒以外の色の画素からなる市松模様画像とした場合には、例えば、順次走査方式の表示装置に対する適応性の高いプロファイルを生成することができる。
さらにまた、例えば、ドットパターン画像を、黒画素の存在割合と黒以外の色の画素の存在割合が異なるドットパターン画像とした場合には、モアレ等の発生が防止され、測定が容易になる。
求める入出力特性をγ特性とすることで、ほとんど全ての種類の表示装置に適用可能な入出力特性を算出することができる。
この場合、求めたγ係数値に基づき複数個の入力値対出力値の関係を算出し、算出した入力値対出力値の関係を含めて前記表示装置のプロファイルを生成することで、ほとんど全ての種類の表示装置に適用可能なプロファイルを生成することができる。
なお、例えば、灰色に関する入出力特性を、黒画素からなる線と白画素からなる線とから構成される縞模様画像を利用して求めることで、例えば、ラスタ走査型のディスプレイ等に対応したプロファイルを生成することができる。
また、例えば、任意の色に関する入出力特性を、黒画素からなる線と黒以外の色の画素からなる線とから構成される縞模様画像を利用して求めることで、例えば、ラスタ走査型ディスプレイ等に対応したプロファイルを生成することができる。
この発明に係る表示装置の調整方法では、第1の装置側からネットワークを介して第2の装置側の表示装置のプロファイルに関連する調整用データを、第2の装置側に送信し、該第2の装置側の表示装置上に前記調整用データに基づく調整用画像とガイダンスを表示し、ガイダンスに従う操作が行われたとき、表示装置のプロファイルに関連するデータを収集する構成とした。このため、収集したデータに基づき容易に表示装置のプロファイルを生成することができる。この場合、ガイダンスとしては、文字、絵文字、音声等によるものを含めることができる。なお、第1の装置としては、例えば、サーバとすることができ、第2の装置としてはクライアントとすることができる。
この場合、第1の装置側に基準プロファイルを保持し、該基準プロファイルに関連する調整用データを第2の装置側に送信し、該第2の装置側でプロファイルに関連するデータを収集して表示装置調整情報としてサーバに送る。第1の装置は、この表示装置調整情報に基づき、基準プロファイルを修正して更新し、基準プロファイルとして保持するようにしてもよい。基準プロファイルに基づきプロファイルを修正するようにしたので、修正後の正確なプロファイルを簡易に生成することができる。
基準プロファイルを第2の装置側に保持し、プロファイルの修正を第1の装置側で行ってもよい。
基準プロファイルを第1の装置側に保持し、プロファイルの修正を第2の装置側で行ってもよい。
第1の装置側で第2の装置側の表示装置のプロファイルに関連する調整用データを保持し、第2の装置側で、この調整用データに基づき表示装置のプロファイルに関連するデータを収集し、第2の装置側で保持している基準プロファイルを修正するようにしてもよい。
この場合、修正された新たな基準プロファイルを、第2の装置側のカラー管理システム上のICCプロファイルに準拠したプロファイルに自動的に組み込むようにしてもよい。
第1の装置からネットワークを介して第2の装置側に、該第2の装置の表示装置のプロファイルに関連する調整用データを送り、この調整用データに基づく調整用画像とガイダンスを第2の装置側の表示装置上に表示させる。表示装置に装備されている表示調整手段が操作されたとき、該表示調整手段の設定を変更する。このようにすれば、第2の装置が調整用データを保持していなくても、該第2の装置の表示装置の調整を行うことができる。
第1の装置側で第2の装置側への調整用データ送信年月日を保持し、この調整用データ送信日から一定期間経過後に、第2の装置側に表示装置の調整を促す情報を通知することで、第2の装置の表示装置の設定状態が定期的に更新される。
この発明に係る表示装置の調整装置では、第2の装置をネットワークを介して第1の装置と接続し、第1の装置が調整用データを保持し、第2の装置側に送信する。第2の装置側の表示制御手段は、送信された調整用データに基づき調整用画像とガイダンスを表示し、このガイダンスに従う操作が行われたとき、第2の装置側の表示装置調整情報収集手段により表示装置のプロファイルに関連するデータを修正する構成とした。第2の装置側で調整用データを保持していなくとも、第2の装置のプロファイルに関連する調整が行える。
この場合、第1の装置側に基準プロファイルを保持し、該基準プロファイルに関連する調整用データを第2の装置側に送信し、該第2の装置側でプロファイルに関連するデータを収集して表示装置調整情報として第1の装置に送る。該第1の装置は、この表示装置調整情報に基づき、基準プロファイルを修正して更新し、基準プロファイルとして保持するようにしてもよい。基準プロファイルに基づきプロファイルを修正するようにしたので、修正後の正確なプロファイルを簡易に生成することができる。
基準プロファイルを第2の装置側に保持し、プロファイルの修正を第1の装置側で行ってもよい。
これとは反対に、基準プロファイルを第1の装置側に保持し、プロファイルの修正を第2の装置側で行ってもよい。
もちろん、第1の装置側で第2の装置側の表示装置のプロファイルに関連する調整用データを保持し、第2の装置側で、この調整用データに基づき表示装置のプロファイルに関連するデータを収集し、第2の装置側で保持している基準プロファイルを修正するようにしてもよい。
この場合、修正された新たな基準プロファイルを、第2の装置側のカラー管理システム上のICCプロファイルに準拠したプロファイルに自動的に組み込むようにしてもよい。
第1の装置からネットワークを介して第2の装置側に、該第2の装置の表示装置のプロファイルに関連する調整用データを送り、この調整用データに基づく調整用画像とガイダンスを第2の装置側の表示装置上に表示させる。表示装置に装備されている表示調整手段が操作されたとき、該表示調整手段の設定を変更する。このようにすれば、第2の装置が、調整用データを保持していなくても、第1の装置の表示装置の調整を行うことができる。
第1の装置側で第2の装置側への調整用データ送信年月日を保持し、この調整用データ送信日から一定期間経過後に、第2の装置側に表示装置の調整を促す情報を通知することで、第2の装置の表示装置の設定状態が定期的に更新される。
この場合、送信は電子メールを利用して行うことができる。
例えば、第1の装置をWWWのサーバとし、第2の装置の表示制御手段をWWWのブラウザとしてもよい。
この発明に係る記録媒体では、第1の輝度を有する画素と、第2の輝度を有する画素とを所定の割合で画面の第2の領域に表示するステップと、各画素の輝度が一様である濃淡画像を前記画面の第2の領域に表示するステップとを有するプログラムを記録しているので、このプログラムをコンピュータで読み取ることにより、そのコンピュータを利用して、例えば、画面の色の見えを調整することが可能となる。
また、この発明に係る記録媒体では、装置の画面の第1の領域に、第1の輝度を有する画素と第2の輝度を有する画素とを所定の割合で表示するステップと、前記画面の第2の領域に、複数の小領域からなり、該各小領域の各画素の輝度が一様であるとともに、前記各小領域の輝度が異なる濃淡画像を表示するステップと、前記濃淡画像の中からどの小領域が選択されたのかを判別するステップと、選択された小領域に応じて前記装置の入出力特性を算出するステップとを有するプログラムを記録しているので、このプログラムをコンピュータで読み取ることにより、そのコンピュータを利用して、前記装置の入出力特性を算出することができる。
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において、同一のものまたは対応するものには、同一の符号を付ける。
図1に、この発明が適用された利用者端末装置としてのコンピュータ10の構成を示す。コンピュータ10は、公知のように、コンピュータ本体12とこれに接続される表示装置(表示手段、ディスプレイともいう。)14、キーボード16およびマウス18とから構成されている。
コンピュータ本体12には、それぞれ、図示はしないが、判断、計算、および制御手段として機能する中央処理装置(CPU)と、制御プログラムやアプリケーションプログラム等が記憶される半導体記憶装置やワーク用として使用される半導体記憶装置、その他、画像データ等が記憶されるハードディスク等の大容量補助記憶装置等の各種の記憶装置(保持手段、蓄積手段)と、AD変換器やDA変換器等の入出力インタフェース、その他の機器と接続するための各種接続用インタフェースが含まれている。
このコンピュータ本体12には、前記接続用インタフェースを介して、画像出力手段としてのCRTディスプレイ等の表示装置14、データ入力手段や選択手段あるいは指示手段として機能するカーソルキーの付いたキーボード16やマウス18等のポインティングデバイス(入力デバイス、選択手段)が接続されている。
図2は、図1に示すコンピュータ10に適用された、この発明の一実施の形態のプロファイル生成装置21の機能ブロック的構成を示している。このプロファイル生成装置21の構成要素の中、選択手段16(18)と表示装置14以外の構成要素は、ソフトウエアが組み込まれたコンピュータ本体12により遂行される機能実現手段である。そして、これらのソフトウエアは、プログラムとしてフロッピィディスク15AあるいはCD−ROM15B等の記録媒体に記録し、これをコンピュータ10のフロッピィディスクドライブ17AあるいはCD−ROMドライブ17Bに装着し、例えば、コンピュータ10に内蔵されたハードディスク等にインストールして使用することもできる。
プロファイル生成装置21は、複数の色から構成される模様画像を表す模様画像データを保持する模様画像データ保持手段30と、1つの色からなる濃淡画像データを保持する濃淡画像データ保持手段32と、これら模様画像データ保持手段30と濃淡画像データ保持手段32とから模様画像データと濃淡画像データとを読み出して、表示装置14の画面上に模様画像と濃淡画像とを同時に表示させる表示制御手段31とを有している。
また、プロファイル生成装置21は、ユーザの選択により、前記表示装置14上に表示された模様画像の明るさに最も近い明るさの濃淡画像のパッチを選択する選択手段16(18)と、選択したパッチに基づき前記表示装置14の入出力特性に係るγ(ガンマ)係数を求めるγ係数算出手段36(入出力特性算出手段)と、γ係数以外の情報、例えば、色再現範囲情報や標準白色情報等の共通情報が格納されている共通情報保持手段39と、前記γ係数算出手段36で算出したγ係数値と共通情報保持手段39に格納されている共通情報に基づき、表示装置14のプロファイル、例えば、ICCプロファイルIp(図51、図52例参照)を生成するプロファイル生成手段38とを備えている。
次に、模様画像データ保持手段30と濃淡画像データ保持手段32に保持格納されている模様画像データと濃淡画像データの詳しい内容について表示装置14上の表示と対応づけて説明する。
図3に示すように、コンピュータ10(プロファイル生成装置21)の表示装置14の同じ画面上には、表示制御手段31を通じて、模様画像データ保持手段30に格納されている模様画像データにより表現される模様画像40と、濃淡画像データ保持手段32に格納されている濃淡画像データにより表現される濃淡画像42とが、領域を分けられて同時に表示される。この場合、模様画像40の領域は、基本的には、第1の輝度を有する第1の画素40a(図3例ではハッチングを施した黒画素の集合で描いている。)と、第2の輝度を有する第2の画素40b(図3例では白画素の集合で描いている。)とが所定の割合(図3例では、黒画素と白画素からなる市松模様であって、黒画素と白画素の存在比が1:1)で配置され、該第1および第2の画素の輝度の平均値が所定の値(図3例では、黒と白の中間の値)とされている。なお、模様画像40は、図3例では、黒と白の2色の組合せ例を示しているが、後述するように、他の色の組合せの市松模様としてもよく、また、2色に限らず、3色、4色以上の色、換言すれば、第1〜第nの輝度を有する第1〜第nの画素の組合せからなる画像としてもよい。
一方、濃淡画像42の領域は、輝度が一様とされている部分を1個またはそれ以上(図3例では5個)を有する構成とされている。
そして、複数の色から構成される模様画像40に対して、濃淡画像42の輝度が一様とされている領域は、それぞれ、前記複数の色の間に位置する1つの色とされている。図3例では、模様画像40は黒色の画素40aと白色の画素40bとから構成され、濃淡画像42のそれぞれの領域は、この黒色と白色の間に位置すると考えられる色である灰色とされている。
模様画像40と濃淡画像42の構成についてさらに詳しく説明する。
まず、濃淡画像42は、図3に示したように、通常、階調が段階的に変化する複数の領域からなる濃淡パッチ44(図3例では、ハッチングの密度の高い側から低い順に、より黒に近い灰色の濃淡パッチ44a、この濃淡パッチ44bより少し明るい灰色の濃淡パッチ44c、この濃淡パッチ44cより少し明るい濃淡パッチ44dおよび濃淡パッチ44dより少し明るい濃淡パッチ44eの全5個の濃淡パッチ)を含む画像である。すなわち、上述したように、濃淡画像42を構成する濃淡パッチ44a〜44eの各色は、黒と白の色の間に位置する1つの色である灰色とされている。
なお、複数の濃淡パッチ44a〜44eが一度に同じ画面上に表示されている場合、濃淡パターン画像42という。なお、濃淡パターン画像42として表示させるのではなく、階調の異なる濃淡パッチ44a〜44eを1つずつ切り換えて表示してもよい。切り換えて表示する場合には、図3中、5つの濃淡パッチ44a〜44eの表示領域を全て同一濃度の濃淡パッチ44(44a〜44eのいずれか1つの濃淡パッチ)として表示する。なお、模様画像40は、いずれの場合にも常時、すなわち同時に表示させておく。
図3では、階調を示すために、濃淡パッチ44a〜44eのそれぞれにハッチングを施したが、実際には、図4に、模式的に示すように、濃淡パターン画像42を構成する濃淡パッチ44(44a〜44e)の各々は、各パッチ全体が1色で、同一濃度(この場合には、輝度が一様)で表示されている画像であり、この濃淡パッチ44では、入力画像データ値(RGB値)を変えることで濃度(輝度)を変化させることができる。
例えば、コンピュータ10では、画像の色がR,G,B色のそれぞれ8ビットのデータで表される。したがって、グレーの濃淡パッチ44の場合には、R,G,B各画像データの値が(R,G,B)=(0,0,0)、(1,1,1)、(2,2,2)、…(255,255,255)と変化させたパッチを用いることで、濃淡パッチ44の色を、画像データ値RGBが(R,G,B)=(0,0,0)の黒色から、画像データ値RGBが(R,G,B)=(x,x,x)の灰色を経由して画像データ値RGBが(R,G,B)=(255,255,255)の白色までのパッチを表示させることができる。
なお、ディスプレイ14では、周知のように、R(赤)G(緑)B(青)の各色それぞれが一画素を構成しているが、この実施の形態では、発明の理解を容易とするために、RGBの一単位を画素(一画素)と見なしている。ただし、RGBの各色それぞれが一画素を構成すると考えても、この発明を適用可能であることはもちろんである。
次に、模様画像40について説明する。模様画像40は、例えば、図5に示すように、黒以外の画素、例えば、白色画素(単に、白画素ともいう。)と、黒色画素(単に、黒画素ともいう。)の2色からなるドットパターン画像46であり、白画素{画像データ値RGBが(R,G,B)=(255,255,255)の画素}と黒画素{画像データ値RGBが(R,G,B=(0,0,0)の画素)のドットからなる。
このような白画素と黒画素とからなるドットパターン画像46と、複数階調の濃淡パッチ44を含む濃淡パターン画像42が、図3に示したように、表示装置14に同時に表示される。上述したように、濃淡パターン画像42を構成する濃淡パッチ44を、1つずつ表示するようにしてもよい。
なお、グレー(灰)に限らず、他の色の模様画像40と濃淡画像42を用いることもできる。例えば、赤色の場合には、濃淡パターン画像42の濃淡パッチ44をR,G,B各画像データの値(R,G,B)=(0,0,0)、(1,0,0)、(2,0,0)、…(255,0,0)で変化させることで、黒色から赤色へ変化させることができる。これに対応して、ドットパターン画像46は、黒以外の画素としての赤色の画素(単に、赤画素ともいう。){画像データ値RGBとして(R,G,B)=(255,0,0)の画素}と黒画素{画像データRGBとして(R,G,B)=(0,0,0)の画素}のドットからなる画像とすればよい。
なお、以下の説明においては、理解の容易化のために、主に、白画素と黒画素からなる模様画像40とこれに対応する濃淡画像42の例について記述しているが、赤と黒、青と黒、緑と黒、赤と白、青と白、緑と白の組合せ等についても、同様に適用することができる。
ドットパターン画像46のドットパターンの構成、例えば、ドットの存在比は、黒画素の存在割合と黒以外の色の画素の存在割合を任意に変化させることができる。
図5に示すドットパターン画像46は、白画素と黒画素のドット比が1:1のいわゆる市松模様画像であるが、図6に示すドットパターン画像48は、白画素と黒画素のドット比が白3:黒1の割合になっている。このようにすれば、ドットパターン画像、すなわち模様画像40の濃度を変えることができる。なお、実際上、ドットパターン画像46を構成するドット1個の大きさは、ディスプレイ14の画面を、その法線上、適度に離れた位置で見たときに、画像全体が、擬似的には、中間調に見える程度以下のきわめて小さい大きさに選択している。
このように、模様画像40では、ドット比を変えることで、濃淡画像42では、データのRGB値を変えることで、それぞれ濃度(輝度)を任意に変えることができる。
次に、表示装置14上の模様画像40と濃淡画像42との画像表示に基づき、γ係数算出手段36によりγ特性を測定・算出する作用について説明する。なお、γ特性は、CRTディスプレイに特有の特性であるが、以下に説明する手法は、CRTディスプレイに限らず、液晶表示装置やプラズマディスプレイ装置等、種々の表示装置の入出力特性(電光変換特性)を測定・算出する場合にも適用することができる。
まず、簡単のために、表示装置14のオフセット値やカットオフ電圧を微小量として無視して説明する。表示装置14の出力、すなわち表示輝度をB(y)とし、表示装置14の入力、すなわち入力電圧をE(x)としたとき、表示輝度Bは、入力電圧Eに対して、次の(6)式で与えられる。なお、(6)式以降の式において記号「`」は、累乗を表す。
B=E`γ …(6)
この(6)式のγの値を「γ係数値」といい、γによる入出力特性をγ特性(図55参照)という。γ係数値は、先に掲載した図55のグラフ上の(E,B)=(0,0)、(1,1)以外の1点の入力電圧Eと表示輝度Bが分かれば、上述した(1)式等によりγ係数値を求めることができる。
図7に示すように、表示装置14に市松模様のドットパターン画像46と5段階の濃淡パターン画像42とを同時に表示させた結果、ドットパターン画像46に対して濃淡パッチ44eが同じ色(同じ輝度)に見えたとする。白黒比1:1の市松模様のドットパターン画像46の表示輝度B(yi)は、yi=0.5である。このときの濃淡パッチ44のRGB値が、図7に示しているように、RGB=(192,192,192)であった場合、入力値E(xi)は、xi=192/255=0.753となる。したがって、表示装置14のγ特性の1点として(入力,出力)=(E,B)=(xi,yi)=(0.753,0.5)の点が測定(判別)できたことになる。
そこで、γ係数算出手段36において、(入力,出力)=(0,0)、(0.753,0.5)、(1.0,1.0)の3点を(1)式に代入して解けば、γ係数値としてγ=2.45を算出することができる。
このように、測定対象としての表示装置14の画面上で、ドットパターン画像46と、濃淡パターン画像42とを同時に表示させて比較することで、またはドットパターン画像46を表示させたままで、濃淡パッチ44a〜44eを順次表示させて比較することで、ドットパターン画像46と同じ色に見える濃淡パッチ44a〜44eのいずれかを判別し、その判別した濃淡パッチ44の予め既知のRGB値(図7参照)からγ係数値を求めることができる。なお、図6に示したような輝度値の異なるドットパターン画像48を濃淡パターン画像42(または濃淡パッチ44のそれぞれ)と比較することで、γ特性上の複数の点が求められることになるので、より精度の高いγ係数値(γ特性)を得ることができる。
上述したように、ドットパターン画像46(模様画像40)とこれに対応する濃淡パターン画像42は、白画素と黒画素ではなく、赤と黒、青と黒、緑と黒、赤と白、青と白、緑と白等の任意の組合せについても、同様に適用することができる。
例えば、図8に示すように、画像データRGB値の同じ2つの色を、(R,G,B)=K1(C1,C1,C1)、K2(C2,C2,C2)(ただし、C1とC2は異なる値)の灰色のドットパターン画像46で表した場合、このドットパターン画像46の輝度は、(C1`γ+C2`γ)/2で与えられる。
このドットパターン画像46が、灰色の濃淡パッチ44の画像データRGBである(R,G,B)=K3(C3,C3,C3)と同じ色に見えた場合、(C1`γ+C2`γ)/2=C3`γが成立する。この式からγ係数値を求めることができる。
したがって、赤色のγ係数値を求める場合には、画像データRGB値として(R,G,B)=K1(C1,0,0)、K2(C2,0,0)、K3(C3,0,0)を使用し、緑色のγ係数値を求める場合には、画像データRGB値として(R,G,B)=K1(0,C1,0)、K2(0,C2,0)、K3(0,C3,0)を使用し、青色のγ係数値を求める場合には、画像データRGB値として(R,G,B)=K1(0,0,C1)、K2(0,0,C2)、K3(0,0,C3)を使用すればよい。
上述した例では、γ係数値を求める際に、表示装置14のオフセット値やカットオフ電圧は、微小な値であるとして無視したが、表示装置14の種類によっては、これらの値を無視した場合に、高精度なプロファイルを生成することができないという事態が発生する場合がある。このような場合には、オフセット値やカットオフ電圧を加味した方程式でγ係数値を算出する必要がある。
この場合、R,G,Bそれぞれのオフセット値をKor,Kog,Kobとして、カットオフ電圧をそれぞれRo,Go,Boとすると、R,G,Bの各出力Er,Eg,Eb(表示輝度であり、図55では、符号Bを用いたが、ここでは、符号Bが、R,G,BのBと紛らわしいので、符号Eを用いている。)は、R,G,Bのγ係数値をそれぞれγR,γG,γBとして、次の(7)式、(8)式、(9)式で表すことができる。
Er=(R−Ro)`γR+Kor …(7)
Eg=(G−Go)`γG+Kog …(8)
Eb=(B−Bo)`γB+Kob …(9)
カットオフ電圧Ro,Go,Boは、入力のRGB値を測定対象の表示装置に加えたときに、実際に出力輝度Eが変化し始めるときの入力値(RGB値)である。
すなわち、図9に示すように、RGB値の異なる複数の濃淡パッチ(この図9例では、9個の濃淡パッチ)を黒側からRGB値が増加する方向に並べて表示し、色が変わって見えた点のRGB値、図9例では、(R,G,B)=(50,50,50)がカットオフのRGB値になる。この図9例では、図面中に記したように、左端から4個目までの濃淡パッチは、全て黒に見える。
一方、オフセット値は、表示装置14の電源オフ時における画面と、黒画像{RGB値が(RGB)=(0,0,0)}を表示したときの画面とを比較して、差が判別できなければ、オフセット値はないものとして無視できる。差を感じる場合には、測定を開始する前に、表示装置14自体に設けられているブライトネスやコントラストなどを調整することで、ブライトネスやコントラストの設定を変化させ、オフセット値が無視できるようにすればよい。このような状態で表示装置14の測定を行うことで、オフセット値を考慮する必要のない良好な状態で表示装置14の特性を測定することができる。
オフセット値Kor,Kog,Kobと、カットオフ電圧(カットオフ値)Ro,Go,Boと、γ特性との関係を図10に示す。オフセット値Kor,Kog,Kobが無視できる点に調整できたとき、オフセット値Kor,Kog,Kobは、Kor=Kog=Kob=0となる。
また、上述の実施の形態においては、模様画像データ保持手段30に格納されている模様画像データが、黒画素と黒画素以外の画素の存在割合(存在比)が1:1の市松模様のドットパターン画像46(図5参照)を表す画像データ、または黒画素と黒画素以外の画素の存在割合が異なるドットパターン画像48(図6参照)を表す模様画像データとしていたが、表示装置14の種類によっては、模様画像データとして、図11に模式的に示すように、黒画素からなる線50aと黒以外の色の画素からなる線50b{実際上、この図11例では、黒画素からなる線50aと黒以外の色の画素からなる線(この例では白線)50bの太さが同じであり、黒画素と白画素の存在比は50%である。}とから表示される表示装置14の画面の水平走査方向に平行な縞模様画像50を代替して用いた場合の方が、求めたγ係数値の精度がよくなる場合がある。なお、図11において、濃淡パターン画像42は、図9で示したのと同様に、複数の濃淡パッチ44(44a〜44i)を含む画像として表示する。
一般に、表示装置がCRTディスプレイ等のラスタ走査方式による表示装置14では、水平方向の走査周波数が高くなってくると、ドットパターン画像46、48の場合には、入力RGB値と表示RGB値とが一致しない可能性が大きくなるので、模様画像40として、ドットパターン画像46、48に代替して、図11に示す縞模様画像50を表示させたほうがγ係数値をより精度よく測定・算出することができる。
この場合にも、図12に示すように、黒画素からなる線52aと黒以外の色からなる線52bの存在割合を変えた縞模様画像52を用いて測定することにより、さらにγ係数値の精度を上げることができる。
これに対して、表示装置14が液晶表示装置やプラズマディスプレイ装置等の順次走査方式による表示装置では、入力RGB値と表示RGB値とがCRTディスプレイに比較して一致の程度がよいので、ドットパターン画像46等を用いることが好ましい場合が多い。
例えば、液晶表示装置やプラズマディスプレイ装置等においては、黒{(R,G,B)=(0,0,0)}と白{(R,G,B)=(255,255,255)}からなるドットパターン画像46は、γ係数値がCRTディスプレイ等に比較して値1.0に近いので、中間の灰色{(R,G,B)=(128,128,128)}の濃淡パッチ44に近い色に見える。
そこで、模様画像データ保持手段30にドットパターン画像46、48を表す模様画像データと、縞模様画像50、52を表す模様画像データの両方を保持し、模様画像切替手段としても機能する選択手段16(18)を通じて切り替えて表示装置14に供給するような構成とすることで、CRTディスプレイ、液晶表示装置、プラズマディスプレイ装置等、種々の表示装置14に最適な模様画像データを選択することができる。
次に、図13に示すフローチャートを用いて図2例のプロファイル生成装置21の動作について説明する。
まず、表示制御手段31は、模様画像データ保持手段30から模様画像データを読み出し、この模様画像データにより表現される模様画像40を表示装置14上に表示させるとともに(ステップS1)、濃淡画像データ保持手段32から濃淡画像データを読み出し、この濃淡画像データにより表現される濃淡画像42を表示させる(ステップS2)。
この場合、模様画像40を表示させた状態において、濃淡画像42としては、濃度の異なる濃淡パッチ44を順次表示させ、または濃度の異なる複数の濃淡パッチ44を含む濃淡パターン画像42を表示させ、模様画像40と同じ色(明るさ)に見える濃淡パッチ44を判別し測定する(ステップS3)。この判別は、専用の測定器を用いることで高い精度で判別することができるが、比較測定であるので、人間の目によっても、かなり高い精度で判別することができる。言い換えれば、この発明によれば、人が確実に同じに見えると判別することができる。マウス18やキーボード16等の選別手段16(18)を用いて、表示装置14上で、図示していないマウスカーソルを同じ色に見える濃淡パッチ44に合わせてマウス18の、いわゆるクリック操作を行うことで、専用の測定器を用いなくても、かなり高い精度で判別することができる。
選択手段16(18)の操作に基づく判別選択結果が表示制御手段31にフィードバックされると、模様画像40と同じ色(明るさ)であると判別した濃淡パッチ44のRGB値が、表示制御手段31からγ係数算出手段36に送られる。γ係数算出手段36は、上述したように、RGB値からγ特性の座標点を求め、求めた座標点から入出力特性であるγ係数値を算出する(ステップS4)。
次いで、求めたγ係数値に基づきプロファイル生成手段38によりICCプロファイルIp(図52参照)が生成される(ステップS5)。
ICCプロファイルIpには、図52を参照して説明したように、γ特性とともに白色情報や色再現範囲情報も含まれる。しかし、γ特性と異なり、表示装置14の白色や色再現範囲は、同じ種類の表示装置14であれば、いわゆる機種差がそれほどないため、個々の表示装置14の白色や色再現範囲を個々に厳密に測定しなくても、基準となる表示装置の白色や色再現範囲情報を使用することでも、十分な精度のプロファイルを生成することができる。そこで、図2例のプロファイル生成装置21では、基準となる白色情報や基準となる色再現範囲情報を、共通情報として共通情報保持手段39に予め保持格納させている。このため、プロファイル生成手段38は、測定して得た表示装置14に固有のγ係数値と、共通情報保持手段39から読み出した表示装置14に共通の白色情報や色再現範囲情報の共通情報を用いてICCプロファイルIpを生成することができる。
ここで、図1に示したフロッピィディスク15AおよびCD−ROM15B等の記録媒体には、以下のプログラムを記録しておく。例えば、図3を参照して説明すれば、第1の輝度を有する画素40aと、第2の輝度を有する画素40bとを所定の割合で画面の第1の領域(模様画像40の領域)に表示するステップ(前記ステップS1)と、各画素の輝度が一様である濃淡画像42を前記画面の第2の領域(濃淡画像42の領域)に表示するステップ(前記ステップS2)とを有するプログラムを記録しておく。このプログラムをコンピュータ10で読み取ることにより、そのコンピュータ10を利用して、例えば、表示装置14の画面の色の見えを調整することができる。
さらに、フロッピィディスク15AおよびCD−ROM15B等の記録媒体には、表示装置14(図3参照)の画面の第1の領域(例えば、模様画像40の領域)に、第1の輝度を有する画素40aと第2の輝度を有する画素40bとを所定の割合で表示するステップ(前記ステップS1)と、前記画面の第2の領域(例えば、濃淡画像42の領域)に、複数の小領域(例えば、濃淡パッチ44a〜44e)からなり、該各小領域の各画素の輝度が一様であるとともに、前記各小領域(したがって、各濃淡パッチ44a〜44e)の輝度が異なる濃淡画像42を表示するステップ(前記ステップS2)と、濃淡画像42の中からどの小領域44a〜44eが選択されたのかを判別するステップ(前記ステップS3)と、選択された小領域に応じて表示装置14の入出力特性を算出するステップ(前記ステップS4)とを有するプログラムを記録しておく。このプログラムをコンピュータ10で読み取ることにより、そのコンピュータ10を利用して、表示装置(コンピュータ10の表示装置14)の入出力特性であるγ係数値を算出することができる。前記の記録媒体には、ICCプロファイルIpを生成するステップをも記録するようにしておいてもよい。
図14は、この発明の他の実施の形態のプロファイル生成装置22の構成を示している。
このプロファイル生成装置22では、共通情報保持手段39とプロファイル生成手段38との間に共通情報選択手段54を配置した構成としている。共通情報保持手段39には、複数個の代表的な表示装置、例えば、メーカ別に分類された表示装置にそれぞれ対応する基準となる白色情報や基準となる色再現範囲情報が保持されている。ユーザは、接続されている表示装置14の種類に応じて、共通情報選択手段54を通じて、対応する共通情報を選択することができる。
なお、ユーザが選択するのではなく、OSなどプロファイル生成装置22自体が選択するように構成してもよい。例えば、Windows(登録商標)95のようなOSが搭載されたコンピュータ10では、表示装置14は、OS側に自分自身を識別させるための識別情報である、いわゆるID情報を送信している。図示はしないが、このようなID情報を受けて、自動的にコンピュータ10(プロファイル生成装置22)が、ID情報を出力した表示装置14に最も近い共通情報を共通情報保持手段39から共通情報選択手段54を通じて選択するように構成することができる。
上述したように、PCの環境下では、ICCプロファイルIpを使用したCMSが使われ始めており、メーカ側も表示装置のICCプロファイルIpを、OSあるいは表示装置に添付して販売している。これら既存のICCプロファイルIpは、必ずしもユーザが使用している表示装置14に適合したものとはなり得ないが、ある程度の精度は有していると考えられる。
そこで、ICCプロファイルIpを生成するのではなく、既存のICCプロファイルを修正することで、その表示装置14に対応した修正後のICCプロファイルIpを生成することが考えられる。
図15は、既存のICCプロファイルIpを修正して、修正後のICCプロファイルIpを生成するための実施の形態のプロファイル生成装置23の構成を示している。このプロファイル生成装置23では、図14例のプロファイル生成装置22に比較して、プロファイル生成手段38がプロファイル修正手段58に代替され、代替されたプロファイル修正手段58に対して、既存のICCプロファイルIpを保持するプロファイル保持手段56が接続された構成となっている点が相違する。
次に、このプロファイル生成装置23の動作について、図16のフローチャートを参照して説明する。
まず、表示制御手段31は、模様画像40を表示装置14上に表示させるとともに(ステップS11)、濃淡画像42を表示させる(ステップS12)。また、プロファイル修正手段58は、プロファイル保持手段56から既存のICCプロファイルIpを読み込む(ステップS13)。
表示制御手段31は、表示特性を測定し(ステップS14)、γ係数算出手段36は、測定した表示特性に基づきγ係数値を算出する(ステップS15)。
プロファイル修正手段58は、既存のICCプロファイルIp中の、γ特性の情報(上述したrTRCタグ,gTRCタグ,bTRCタグの内容など)を書き換え、γ特性以外の情報(上述したrXYZ,gXYZ,bXYZ)は変更せず既にある値をそのまま使用する。このようにして、プロファイル修正手段68により、既存のICCプロファイルIpが修正された修正後のICCプロファイルIpが生成される(ステップS16)。
既存のICCプロファイルIpを用いることで、より高い精度でICCプロファイルIpを生成できる可能性が得られる。なお、表示装置14の表示特性は、時間とともに、いわゆる経時変化が発生するので、一定時間経過後に、ICCプロファイルIpを再生成する必要が生じた場合、修正後のICCプロファイルIpを既存のICCプロファイルIpと見なしてプロファイル保持手段56に保持するよう構成することで、長期間、高精度なICCプロファイルIpを生成することができる。
以下、図2、図14および図15に示したどのプロファイル生成装置21〜23によっても実施できる入出力特性の算出処理およびプロファイル生成処理の各種変形例についてそれぞれ説明する。
図17に示す処理例では、R,G,B各色のγ特性をそれぞれ求めている。すなわち、まず、選択手段16(18)による色の選択に基づき、表示制御手段31は、例えば、黒画素と黒以外の画素としてのR(赤)画素からなる模様画像40と、R(赤)色の濃淡パターン画像42とを表示装置14上に表示し(ステップS21,S21,S23)、赤色の表示特性を測定して(ステップS24)、赤色の入出力特性を算出する(ステップS25)。
次に、黒画素と緑(G)画素からなる模様画像40と緑色の濃淡パターン画像42とを表示し、緑色の表示特性を測定し、緑色の入出力特性を算出する(ステップS21〜S25)。
最後に、黒画素と青(G)画素からなる模様画像40と青色の濃淡パターン画像42とを表示し、青色の表示特性を測定し、青色の入出力特性を算出する(ステップS21〜S25)
このようにして、表示装置14の色を構成するRGB3要素全てのγ係数値を求めることで、より精度の高いICCプロファイルIpを生成することができる(ステップS26)。
ただし、赤色や緑色に比較して、青色は表示装置14の表示輝度が低く、また、人間の視感度も低いため精度の高い測定が行えない場合がある。このような場合は、青色の入出力特性を赤色や緑色で測定した入出力特性で置き換えるようにしてもよい。
そこで、図18に示す処理例では、選択手段16(18)により予め格納されている任意の色を指定する(ステップS31)。次に、黒画素と、黒以外の画素としての指定した任意の色の画素からなる模様画像40と、該任意の色の濃淡パターン画像42とを表示し(ステップS31、S32、S33)、その任意の色の表示特性を測定して(ステップS34)、任意の色の入出力特性を算出するとともに、所望の色の入出力特性については、算出した任意の色の入出力特性をそのまま用いる(ステップS35)。そして、ICCプロファイルIpを生成する(ステップS36)。
なお、指定する色と測定する色とは逆でもよく、フローチャートとして図示はしないが、指定した色のγ特性を、既に測定済みの或る色のγ特性で置換してもよいことはもちろんである。
図51に示したICCプロファイルIpのγ係数値格納部(rTRCタグ,gTRCタグ,bTRCタグ)には、上述したように、γ係数値自体を格納することができるほか、入出力(入力−出力)のポイント値を2点以上格納することもできる。
図19に示す処理例では、模様画像40として、ドットパターン画像46(図5参照)を表示し、併せて濃淡画像42を表示する(ステップS41、S42:図7の表示参照)。
図7の表示状態において、ドットパターン画像46と明るさが釣り合う濃淡パッチ44を判別し、γ特性値を測定する(ステップS43)。ここでは、図7中、符号(5)で示す(R,G,B)=(192,192,192)の濃淡パッチと、白黒比が1対1であるドットパターン画像46の色の見えが釣り合っているものとする。
この場合、図20に示すように、γ係数値の測定値として、(入力,出力)=(x,y)=(0,0)、(0.753,0.5)、(1.0,1.0)の3点が得られる。なお、数値B(y)=0.5は、白黒比が1:1のドットパターン画像46の表示輝度Bを示し、数値E(x)=0.753は、測定RGB値の値192を入力RGB値の最大値255で割って得られる比の値(192/255)を示している。図20は、入力RGB値E(x)が、x=0.5、表示輝度B(y)がy=0.5の点A(0.5,0.5)と、E(x)が、x=xの点C(x,0)と、γ係数値の不明なγ特性上の、入力RGB値E(x)が、x=x、表示輝度B(y)がy=0.5の点B(x,0.5)をそれぞれ示している。
上記3点の値を、それぞれ、上記(1)式に代入することで、γ係数値としてγ=2.443が算出される(ステップS44)。
(6)式に示した入出力特性式より、図21に示すように、6点の入力E=(0,0.2,0.4,0.6,0.8,1.0)に対する6点の出力E`2.443=(0,0.0196,0.1066,0.2871,0.5798,1.0)を算出し(ステップS45)、これら算出した6点の入出力値(入出力組)をICCプロファイルIpに格納することで、新規なICCプロファイルIpを生成することもできる(ステップS46)。
表示装置14のγ特性は、一般には、前述した(6)式の関係であるB=E`γの関係を有する。しかし、輝度の比較的に暗い低輝度領域(例えば、図22に示す表示輝度B(y)がB(y)=0〜0.35までの領域)、あるいは輝度が比較的に明るい高輝度領域(例えば、図22に示す表示輝度B(y)がB(y)=0.65〜1.0までの領域)では、輝度がB(y)=0.5で求めた(6)式の関係B=E`γから誤差が生じる場合がある。
この問題を解決するための処理例を図23に示す。予め表示装置14のγ特性を、図22に示したように複数の領域{低輝度領域(B(y)=0〜0.35までの領域)、中輝度領域(B(y)=0.35〜0.65までの領域)、高輝度領域(B(y)=0.65〜1.0までの領域)}に分割し、白黒比1:1の模様画像40(この場合、ドットパターン画像46)と濃淡パターン画像42を表示して、模様画像40と明るさの釣り合う濃淡パッチ44を判別し、中輝度領域での入力RGB値E2=E2(x2,0)を測定する(ステップS51〜S54)。
次に、表示する模様画像40の白黒比を1:3に変更して(ステップS55)、低輝度領域での入力RGB値E1=E1(x1,0)を測定する(ステップS51〜S54)。
さらに、表示する模様画像40の白黒比を3:1に変更して(ステップS55)、高輝度領域での入力RGB値E3=E3(x3,0)を測定する(ステップS51〜S54)。
次いで、各輝度領域でのγ係数値を上記(1)式に基づいて算出する(ステップS56)。すなわち、図24に示すように、入出力関係(入力,出力)=(0,0)、(x1,0.25)、(1.0,1.0)から低輝度領域でのγ係数値γ1を算出し、入出力関係(入力,出力)=(0,0)、(x2,0.5)、(1.0,1.0)から中輝度領域でのγ係数値γ2を算出し、入出力関係(入力,出力)=(0,0)、(x3,0.75)、(1.0,1.0)から高輝度領域でのγ係数値γ3を算出する。
次に、算出したγ係数値γ1,γ2,γ3から各輝度領域で、入力:出力の関係を、各輝度領域で求めた(6)式から算出する(ステップS57)。この場合、図24に示したように、入力E(x)=0.1,0.2,0.3,0.4,0.5,0.6については、γ係数値γ1に基づき出力B(y)=B11,B12,B13,B14,B15,B16を算出し、入力E(x)=0.7,0.8については、γ係数値γ2に基づき出力B(y)=B17,B18を算出し、入力E(x)=0.9については、γ係数値γ3に基づき出力B(y)=B19を算出する。
そして、これらの値をICCプロファイルIpとして格納することにより新たなICCプロファイルIpが生成される(ステップS58)。このようにして作成されたICCプロファイルIpは、表示装置14の特性を忠実に再現するきわめて高精度なものとなる。
上述したように、ICCプロファイルIpには、γ特性の入力−出力値の関係を格納することが可能であるため、模様画像40と濃淡パターン画像42とを比較して得た測定点を、そのまま格納するようにしてもよい。
すなわち、図25で示す処理例では、表示する模様画像40として、白黒比1:3,2:3,3:2,3:1のドットパターン画像46を順次用いて、図26に示すように、出力値B(y)としてB(y)=0.2(1/4),0.4(2/5),0.6(3/5),0.8(3/4)の4点に対する入力値E(x)としてE(x)=x1,x2,x3,x4を求めている(ステップS61〜S65)。
そして、予め定めた4点の出力値B(y)に対応する入力値E(x)についての測定を終了した場合、その入力−出力値の関係(図27参照)をICCプロファイルIpとして格納することで、ICCプロファイルIpが生成される(ステップS66)。
図28、図29は、この発明のさらに他の実施の形態の構成を示している。図28は、この実施の形態に係る表示装置の調整システム100の概念的な構成を示しており、図29は、この実施の形態に係る表示装置の調整システム100の具体的な構成例(符号は、同じく100とする。)を示している。
図28、図29において、表示装置の調整システム100は、基本的に、それぞれがコンピュータであり、データの保管、管理等の役割を有する第1の装置としてのサーバ102と、このサーバ102に対して、LANやインターネット等の通信回線であるネットワーク104を通じて接続される1以上の第2の装置としてのクライアント106とから構成される。サーバ102は、クライアント106の様々な要求に応じて処理を行い、クライアント106は、サーバ102の機能を利用する。ネットワーク104は、サーバ102とクライアント106との間でのデータ伝送を司る。
サーバ102とクライアント106は、それぞれがコンピュータであるので、図1に示したように、コンピュータ本体12と表示装置14とキーボード16およびマウス18等をそれぞれ備えている。
サーバ102は、各クライアント106側の表示装置14のICCプロファイルIpに関連する調整用データ108を保持する調整用データ保持手段110と、該調整用データ108をネットワーク104を通じて対象とするクライアント106に送信するための送信手段112とを有している。
クライアント106は、ネットワーク104を通じて送信されてきた調整用データ108を受信する受信手段114と、受信した調整用データ108に対応する画像(調整用データ108に基づく調整用画像とガイダンスのために表示される文字とを含む。)を、自身の表示装置14上に表示する表示用アプリケーションである表示制御手段31と、ユーザ116によるキーボード16等の操作に対応して表示装置14のプロファイルに関連するデータを収集する表示装置調整情報収集手段118とを有している。
図28、図29の表示装置の調整システム100では、表示装置14のプロファイルに関連する調整を行うための調整用データ108が、サーバ102側にのみ保持されている。
次に、図30に示すフローチャートを参照して、図28、図29に示す表示装置の調整システム100の動作について説明する。
まず、ユーザ116は、自身が使用するクライアント106の表示装置14の調整を行う場合、クライアント106から受信手段114を通じてサーバ102に調整用データ保持手段110に保持されている調整用データ108の転送を要求する(ステップS71)。
この転送要求に応じて、サーバ102から、調整用データ108が送信手段112、ネットワーク104を通じてクライアント106の受信手段114に送られる(ステップS72)。
表示制御手段31は、受信手段114を通じて調整用データ108が送られてきたことを検知したとき、表示装置14上に調整用データ108に基づく調整用画像と文字(テキストデータ)によるガイダンス、例えば、「測定器を利用してCIEのXYZ値を測定してください。」を表示する(ステップS73)。
この場合、表示装置14上に、例えば、赤色だけからなる濃淡画像が表示され、ユーザ116は、表示装置調整情報収集手段118の例としての図示していない測定器により前記ガイダンスに従い赤色表示時の色の値を測定する(ステップS73)。
表示装置14上に表示された色は、一般には、CIEのXYZ色度図(図53参照)上でのX値、Y値、Z値として測定される。色を表す値としては、CIEXYZ値の他にRGB,xy,uv,u′v′等があるが、上記(2)式〜(5)式に、一例を示したように、全てCIEXYZ値から線形変換により求めることができる。
このようにして色調整用のデータである表示装置調整情報が表示装置調整情報収集手段118を通じて収集される(ステップS74)。
なお、赤色以外に、青、緑、白、灰、黒などいくつかの代表的な色を測定してXYZ値を得ることで表示装置14のICCプロファイルIp等に関する調整を行うことができる。
この例の表示装置の調整システム100では、測定器さえあれば、ネットワーク104を介して調整用データ108に対応する調整用画像を表示装置14上に表示させることで、表示装置14の色調整を行うためのデータ(上記測定器による測定データ)を、ユーザ116が収集することができる。
このようにして、ネットワーク104に接続されている全てのクライアント106のユーザ116は、例えば、同一の調整用データ108に基づき、各クライアント106の各表示装置14のICCプロファイルIp等に関する調整を行うことができる。
なお、専門的な測定器を用いなくとも表示装置14のICCプロファイルIpに関する調整を行うことができる。
この場合、例えば、図31に示すように、表示装置14上に、上述した黒画素と黒以外の色の画素からなるドットパターン画像(この例では、白黒比1:1の市松模様であるドットパターン画像)46と、階調が段階的に変化する複数の濃淡パッチ44(44a〜44i)からなる濃淡パターン画像42とを表示させるとともに、ガイダンスとして「上の画像と下の画像を比べてみて下さい。」、「上の画像の濃さに最も近い下の画像はどれですか?」、「少しディスプレイから距離をおくと、決めやすいですよ。」等を表示させる。
表示装置14の輝度Bは、図55を参照して説明したように、γ特性に沿った発光パターンを示す。γの値がγ=1.0のときには、白黒のドットパターン画像46の輝度は、濃淡パターン画像42の中間の灰色{(R、G、B)=(127,127,127)}の濃淡パッチ44の輝度と等しくなる。しかし、CRTディスプレイ等のγ値は1.0より大きいために、白黒のドットパターン画像46の輝度は、中間の灰色よりも白に近い灰色の濃淡パッチ44の輝度と等しくなる。したがって、ドットパターン画像46の輝度がどの濃淡パッチ44の輝度と釣り合うのかをキーボード16等により選択することで、表示装置14のγ特性を得ることができる。言い換えれば、ユーザ116は、クライアント106上の表示装置14上に表示されたガイダンスと画像42、46に従い、クライアント106に対して回答操作を行うことのみで、その回答結果である表示装置14のICCプロファイルIpに関連するデータがクライアント106の表示装置調整情報収集手段118により収集される。
表示装置14が比較的に高解像度である場合には、白黒のドットパターン画像46の周波数と描画周波数とが干渉を起こし、モアレと呼ばれる疑似輪郭が表示されてしまう場合がある。このモアレの発生は、ユーザ116の目視確認における比較作業の正確性を阻害するおそれがある。そこで、ドットパターン画像46を白黒比は1:1のまま、換言すれば、いわゆる市松模様のまま、1ドットではなく、2ドット(例えば、注目箇所における連続する2ドットが白ドットであるとき、その上下左右の連続する2ドットを黒ドットとする。)、3ドットのブロックによる模様とすることで、ドット周波数が、描画周波数とは異なるものとなり、干渉が発生しなくなって、モアレを発生せずに測定を行うことができる。
しかし、大きなドットを用いることでモアレの発生を抑制することができる反面、ドットが大きくなり過ぎると濃淡パッチ44との比較が難しくなる。濃淡パッチ44との比較はドットパターン画像46のドットが小さいほど行い易いので、ドットは必要以上に大きくしない方が好ましい。そのためには、予め表示装置14の解像度あるいは描画周波数を知り、これに応じたドットの大きさを指定することで、モアレの発生しない最小のドットによる比較測定を行うことができる。
1ドットの大きさは、表示装置14の解像度に比例するため、表示装置14の解像度に応じてブロックの大きさを変化させてもよい。通常、PC等コンピュータ10の表示装置14の解像度には、VGA(640×480)、SVGA(800×600)、XGA(1024×768)、SXGA(1280×1024)などがある。
これらの解像度に応じてブロックの大きさが異なる複数の画像データを調整用データ108として保持する。なお、上述したプロファイル生成装置21、22、23では、模様画像データ保持手段30に保持する。
このようにすれば、ユーザ116の選択により表示装置14の解像度に応じてブロックの大きさをコントロールすることができる。
上述したように、表示装置14がCRTディスプレイである場合、垂直方向に比較して水平方向の描画周波数が大きいため、ドットパターン画像46のように横方向に複雑な画像の色は輝度レベルが落ちてしまうことがある。このような場合には、図32に模式的に示すように、白黒のドットパターン画像46に代替して、横方向には、周波数のきわめて低周波の横線のみからなる縞模様画像50を採用する。なお、この図32例においても、白黒の横線の太さを同じ(結局、縞模様画像50における黒画素と白画素の存在比が50%)としている。
一方、表示装置14が液晶表示装置等である場合には、横方向の模様によって輝度レベルが落ちることがほとんどない。
このため、表示装置14がCRTディスプレイである場合には縞模様画像50を表示し、液晶表示装置等である場合には市松模様のドットパターン画像46を表示するというように、表示装置14の種類に応じて模様を切り換えるようにすることが好ましい。
このように図28、図29に示した表示装置の調整システム100では、専用の測定器がなくても、ユーザ116がクライアント106の表示装置14上に表示された画像を見ながら、ガイダンスに対する質問に答えることで、ドットパターン画像46と模様画像40を表示している表示装置14の特性を表す情報を収集することができる。この場合、表示装置14の情報(調整情報)を得るための調整用データ108をクライアント106が保持する必要がなく、サーバ102の調整用データ保持手段110に保持させておくことのみで、全てのクライアント106に対して同一の調整用データ108に基づいた表示装置14の調整を行うことができる。
なお、図28、図29に示した表示装置の調整システム100では、ネットワーク104を介したサーバ102とクライアント106間でのクライアント106の表示装置14の調整方法について説明しているが、この発明は、ネットワーク104を介したサーバ102とクライアント106のようなシステムに限らず、ネットワークワーク104を介した、例えば、パーソナルコンピュータ間でも、それぞれを第1の装置および第2の装置として適用することができる。このことは、以下に説明する実施の形態でも同様である。
図33、図34は、この発明のさらに他の実施の形態の構成を示している。図33
は、表示装置の調整システム120の概念的な構成を示しており、図34は、その具体的な構成例としての表示装置の調整システム(符号は、同じく120とする。)を示している。
なお、繁雑となるので、図33、図34に示す表示装置の調整システム120や以下に説明する表示装置の調整システムにおいて、上述の表示装置の調整システム100に示したものと対応するものには同一の符号を付け、その詳細な説明を省略する。
図33、図34に示す表示装置の調整システム120は、サーバ102と、このサーバ102に対し、ネットワーク104を通じて接続される1以上のクライアント106とから構成される。
サーバ102は、各クライアント106側の表示装置14のICCプロファイルIpに関連する調整用データ108を保持する調整用データ保持手段110と、基準のプロファイルとして、上述した色の見えを統一するCMSの枠組みとしてのICCプロファイルIp(図51、図52参照)を保持するプロファイル保持手段122と、ICCプロファイルIpを修正するプロファイル修正手段124と、ネットワーク104を介してクライアント106とデータの送受信を行う送信手段112と受信手段126とを有している。なお、ICCプロファイルIpは、上述したように、Windows(登録商標)環境のICM1.0やMacintosh(登録商標)環境のColorSync(登録商標)2.0などで用いられている。
一方、クライアント106は、受信手段114と、表示制御手段31と、表示装置調整情報収集手段118と、この表示装置調整情報収集手段118により収集された表示装置14のICCプロファイルIpに関連するデータを表示装置調整情報としてネットワーク104を介してサーバ102に送信する送信手段128とを有している。
図33、図34の表示装置の調整システム120の作用について概略的に説明すると、このシステム120では、サーバ102が、サーバ102のプロファイル保持手段122に予め保持しているICCプロファイルIpを元に、表示装置調整情報収集手段118を用いプロファイル修正手段124によりICCプロファイルIpを修正する。修正したICCプロファイルIpは測定した表示装置14に専用のICCプロファイルIpとしてクライアント106側に送られる。クライアント106は、このICCプロファイルIpを表示制御手段31中に組み込むことで、表示装置14上の画像と図示していないプリンタなどの異なる画像入出力装置上に出力される画像の見えを一致させることができる。
次に、図35に示す概略的なフローチャートを参照して、図33、図34の表示装置の調整システム120の動作についてさらに詳しく説明する。
まず、サーバ102の調整用データ保持手段110に保持されている上述した調整用データ108を送信手段112からネットワーク104、クライアント106の受信手段114を通じて表示制御手段31に送信する(ステップS81)。
次に、クライアント106では、自身の表示装置14に調整用データ108に基づく模様画像であるドットパターン画像46と濃淡パターン画像42とガイダンス(質問)を表示し(図31参照)、表示された画像と質問に対してユーザ116がキーボード16等を使用して回答する(ステップS82)。
この回答は、表示装置調整情報として表示装置調整情報収集手段118により収集され、この回答結果としての表示装置調整情報が、送信手段128、ネットワーク104およびサーバ102の受信手段126を通じてプロファイル修正手段124に送信される(ステップS83)。
サーバ102は、回答結果としての表示装置調整情報を受けたとき、プロファイル修正用プログラムを起動し、上述したようにγ特性等を算出して、ICCプロファイルIpの内容を修正する(ステップS84)。
修正されたICCプロファイルIpは、クライアント106の表示装置14に対応付けられてプロファイル保持手段122で保持されるとともに、送信手段112、ネットワーク104および受信手段114を介してクライアント106の表示制御手段31の中に組み込まれる(ステップS85)。
このように図33、図34に示す表示装置の調整システム120では、クライアント106側で、ICCプロファイルIpに関するデータや修正用のプログラムを保持していないのにも関わらず、該クライアント106の表示装置14のICCプロファイルIpを得ることができる。
図36は、この発明のさらに他の実施の形態の表示装置の調整システム130の構成を示している。この表示装置の調整システム130は、図34に示した表示装置の調整システム120の構成と比較して、ICCプロファイルIpを保持するプロファイル保持手段122をサーバ102側ではなくクライアント106側に配した点で異なる。
この図36例の表示装置の調整システム130では、クライアント106が保持している基準プロファイルとしてのICCプロファイルIpを上述の回答結果である表示装置調整情報とともにサーバ102に送付する。サーバ102では、プロファイル修正手段124によりICCプロファイルIpを修正して、再度クライアント106側に送付する。これにより、新たな基準プロファイルとしての修正後のICCプロファイルIpが、表示制御手段31に組み込まれるとともに、プロファイル保持手段122に保持される。
この図36例の表示装置の調整システム130では、サーバ102は、クライアント106のそれぞれに対応したICCプロファイルIpを保持する必要がないという利点に加え、先に生成してクライアント106が既に使用している、クライアント106専用のICCプロファイルIpを更新することもできる。
図示はしないが、この表示装置の調整システム130において、図34例の表示装置の調整システム120のサーバ102のようにプロファイル保持手段122をサーバ102側に設けてもよい。そのように構成することで、不測の理由によりサーバ102またはクライアント106のどちらか一方のICCプロファイルIpが破壊された場合にも、他方のICCプロファイルIpにより修復することができる。
図34、図36に示した、データ伝送を双方向に行う表示装置の調整システム120、130では、ネットワーク104として、共通のプロトコルと共通のアドレス体系を持ち、相互に接続されているネットワークの集合体である、いわゆるインターネットを使用している。
インターネットを利用した例として、クライアント106にデータを送るサーバ102には、WWW(world wide web)のサーバ(以下、httpサーバともいう。)を用いている。
この場合、調整用データ保持手段110に保持される調整用データ108は、WWW用の記述言語であるHTML(hyper text markup language)やJAVA(登録商標)などで記述している。
図37に、図31に示した文字によるガイダンスと市松模様のドットパターン画像46と濃淡パターン画像42からなる画像のHTMLソースである調整用データ108を示している。このソースをhttpサーバとされたサーバ102等に調整用データ108として配することで、ユーザ116は、クライアント106上のNetscape(登録商標) NavigatorやInternetExplorerなどのWWWブラウザ上に図31に示した調整用データ108に基づく画像を表示することができる。
httpサーバとしてのサーバ102は、調整用データ108に基づく画像を見たユーザ116の回答を表示装置調整情報として修正し、プロファイル修正手段124により既存のICCプロファイルIpを修正する。
インターネットのシステムにおいて、ICCプロファイルIpをユーザ116であるクライアント106に送信する方法としては、電子メール(E-mail)を使用する。この場合、サーバ102は、WWW用のhttpサーバであると同時にメールを送信するメールサーバ(以下、SMPTサーバという。)の2つのサーバ機能から構成される必要がある。もちろんhttpサーバとSMPTサーバを異なる複数のサーバで構成し、サーバ間でデータの送受を行うように構成してもよい。
インターネットを利用した表示装置の調整システム(符号は、120、130とする。)では、クライアント106からWWWブラウザを通じてhttpサーバであるサーバ102をアクセスしたとき、サーバ102からクライアント106のe−mailアドレス宛に電子メールでICCプロファイルIpが送信される。クライアント106では、受け取った電子メールからICCプロファイルIp部分のみを抽出して表示制御手段31等に組み込む(インストールする)。
上述した図34、図36に示した表示装置の調整システム120、130では、ICCプロファイルIpをサーバ102側で修正し生成しているが、これに限らず、図38、図39に示す表示装置の調整システム132のように構成してもよい。
この例では、サーバ102がクライアント106に調整用データ108を送付するとともに、元となるICCプロファイルIpとプロファイル生成用プログラムを送付することで、クライアント106側のプロファイル修正手段124によりICCプロファイルIpを生成することができる。プロファイル生成用プログラムの例としては、JAVA(登録商標)言語を用いる。JAVA(登録商標)言語は、インターネットのWWW環境に適した言語であり、生成用プログラムはWWWサーバとしてのサーバ102上に保持されるが、クライアント106からのリクエストにより該生成用プログラム自体をJAVA(登録商標)言語によりクライアント106側に送ることで、クライアント106の図示していないCPU上で、プロファイル生成用プログラムを動作させることができる。
このように構成した場合には、プロファイル生成用プログラムにより機能するプロファイル修正手段124を動作させるための表示装置調整情報のデータをネットワーク104を介してサーバ102に送信する必要がないので、プロファイルの生成のためにサーバ102のCPUを使用する必要がなくなり、ネットワーク104やサーバ102の負荷を軽減することができる。
すなわち、この図38、図39に示す表示装置の調整システム132では、図40のフローチャートに示すように、ICCプロファイルIpとプロファイル修正用のプログラムと調整用データ108とをともにサーバ102からクライアント106に送り(ステップS91)、表示された調整用データに基づく画像およびガイダンスに対してユーザ116が回答する(ステップS92)。これによりクライアント106側でプロファイル生成用プログラムが実行され、プロファイル修正手段124により、回答結果を元にICCプロファイルIpが修正される(ステップS93)。
ここでプログラム言語の例としては、上述したようにJAVA(登録商標)言語を用いている。インターネット上ではデータの分散環境が実現されている。各サーバ102にデータを保持し、ユーザ116の要求に応じてデータを送信する。ネットワーク用の通信プログラム言語として開発されたJAVA(登録商標)言語は、プログラム自体はサーバ102にあるが、ユーザ116の要求に応じてデータとともにプログラムも送ることができるので、ユーザ116側のコンピュータであるクライアント106上で、送られたきたプログラムにより動作させることができる。
ICCプロファイルIpは、クライアント106に保持させてもよい。図41に、この例の表示装置の調整システム134の構成を示す。この図41例では、サーバ102からクライアント106に調整用データ108を送るとともにプロファイル生成用プログラムを送り、クライアント106側で、プロファイル生成用プログラムに基づきプロファイル修正手段124を動作させ、プロファイル保持手段122に保持されているICCプロファイルIpを元にICCプロファイルIpを修正する。
Windows(登録商標)95やWindows(登録商標)98のICM1.0では、ICCプロファイルIpは予め定められているシステム関連のフォルダ(C:¥Window(登録商標)s¥System¥Color)に格納されている。これは、Macintosh(登録商標)のColorSync(登録商標)2.0でも同様である。
そこで、図42に示すさらに他の実施の形態に係る表示装置の調整システム136では、クライアント106側のプロファイル修正手段124で修正したICCプロファイルIpをインストール手段138により、特定の位置である前記システム関連のフォルダに自動的にインストールするようにすることで、ユーザ116自身によるインストール操作の手間を省くことができる。
図43、図44は、この発明のさらに他の実施の形態の構成を示している。この表示装置の調整システム140では、サーバ102から送信される調整用データ108に基づき、クライアント106のCRTディスプレイ等の表示装置14の表示色に与える影響の大きいコントラスト、ブライトネス、色温度、コンバージェンス、モニタの歪みなどの調整を、ユーザ116自身が直接行えるように構成している。
すなわち、この例ではICCプロファイルIpを使用するのではなく、このICCプロファイルIpに関連する表示装置14の設定の共通化を図り、色の表示をある程度均一にすることを目的としている。
図45のフローチャートを参照して、表示装置の調整システム140の動作を説明すると、サーバ102からクライアント106に対して調整用データ108を送信する(ステップS101)。
表示制御手段31は、図46に示すように、この調整用データ108に基づくガイダンス「上の画像と下の画像を比べてみて下さい。」、「下の濃淡画像の、右から3番めの画像が上の画像の濃さに最も近くなるようにディスプレイのコントラストつまみを調整してください。」、「すこしディスプレイから距離をおくと、見やすいですよ。」と画像{ここでは、黒画素と白画素の存在比が50%の市松模様のドットパターン画像46と濃淡パターン画像42(濃淡パッチ44a〜44i)}を表示する(ステップS102)。
ユーザ116は、このガイダンスに従い、右から3番目の濃淡パッチ44とドットパターン画像46の濃さの見えが同じになるように図示していないコントラスト調整用つまみ(調整用ぼたん)等を設定する(ステップS103)。
このようにして、ネットワーク104に接続されている全てのクライアント106が、サーバ102が有する調整用データ108に従い表示装置14を調整することで同じようなディスプレイ表示が得られる。
この図43、図44例の表示装置の調整システム140では、表示装置14の調整のためにICCプロファイルIpを使用しないので、ICCプロファイルIpに対応していないMS−DOS(登録商標)やUNIX(登録商標)などのOSでも、色の見えをある程度共通にすることができる。
すなわち、この表示装置の調整システム140では、いわゆるデバイスプロファイルを作成せず、表示装置14自身が有する調整機構によりディスプレイを調整するため、OSに関わらず、ネットワーク104に接続されている全てのクライアント106に適用することができる。
表示装置14としての、例えば、CRTディスプレイでは、蛍光体が時間とともに劣化し、表示される色の鮮やかさ等が落ちてくる。すなわち、表示装置14が表示する色は、時々刻々経時的に変化する。したがって、表示装置14の調整(ICCプロファイルIpの調整やコントラスト等の調整)は、一度行えばよいというわけではなく、表示装置14の劣化に合わせて定期的に行うことが必要になってくる。
図47、図48は、ユーザがクライアント106の表示装置14のプロファイルの調整を定期的に行うことを可能とする表示装置の調整システム142の構成を示している。
この表示装置の調整システム142では、サーバ102は、計時手段としての内部クロック148を有し、この内部クロック148の日時時刻情報が調整日時情報保持手段144と通知手段146に供給される構成とされている。調整日時情報保持手段144には、図49に示すような管理テーブル150あるいは管理テーブル152が格納されている。管理テーブル150は、前回の調整日時の記憶部153と、この前回の調整日時から一定期間(一定時間)経過後の次回の調整日時の記憶部154と対象とするクライアント106のメールアドレスの記憶部155とから構成され、管理テーブル152は、次回の調整日時の記憶部154と対象とするクライアント106のメールアドレスの記憶部155とから構成されている。
図50に示すフローチャートを参照して、図47、図48例の表示装置の調整システム142の動作について説明する。
サーバ102の調整日時情報保持手段144は、管理テーブル150、152の記憶部154に記憶されている次回調整日時と、内部クロック148から供給される現在日時とを比較する(ステップS111)。
前回の調整日時から一定期間経過した次回調整日時と現在日時とが同じ日時となったときに、通知手段146は、記憶部155のメールアドレスを参照して、クライアント106に、ディスプレイ調整を促す旨の通知をする(ステップS112)。
この通知に対してクライアント106からの要求があったとき、サーバ102は、調整用データ108をクライアント106に送信するとともに(ステップS)、送信した日時を新たな調整日時として記憶部153に格納し、この新たな調整日時に一定期間を加えた日時を次回調整日時として記憶部154の内容を更新する(ステップS114)。
ユーザ116は、調整用データ108に基づく画像により調整を行う(ステップS115)。
このように図46、図47例の表示装置の調整システム142では、サーバ102側では、各クライアント106のICCプロファイルIpの生成日時を保持し、一定期間経過後に、対象となったクライアント106に表示装置14の調整を行うように通知する。クライアント106は、この通知にしたがって、ICCプロファイルIpを生成することで、表示から経時変化の影響を取り除くことができる。
なお、図示はしないが、表示装置14のコントラスト等の定期的なユーザ調整も、図47のクライアント106中の表示装置調整情報収集手段118を表示装置14に代え、この表示装置14に表示制御手段31から調整用データを送る構成に変更すればよい(図43参照)。
クライアント106に通知する手段は、電子メールが好ましい。電子メールはインターネット上の通知手段としてはもっとも一般的である。予め、クライアント106のメールアドレスとしてユーザ116のE−mailアドレスを登録しておき、一定期間経過後に、該E−mailアドレス宛に表示装置の再調整を促すメールを送信すればよい。表示装置の管理者としてのユーザ116のE−mailアドレスは、表示装置調整情報収集手段118に対するユーザ操作の際に、表示装置調整情報に含めてクライアント106から吸い上げる構成とする。
この場合においても、調整用データ108の表示には、図30を参照して説明したようにWWWを使用する。WWWは、画像、音声、文字などのマルチメディア表示環境を実現している。WWWを表示するためのブラウザは、Windows(登録商標)やMacintosh(登録商標)、あるいはUNIX(登録商標)など、複数のプラットフォームに供給されており、調整用データ108をWWWの記述言語であるHTMLやJAVA(登録商標)で記述することで、プラットフォームによらないでインターネットに接続されている全てのクライアント106に対応することができる。
サーバ102に保持される調整用データ108の例について概括的に説明する。この調整用データ108は、上述したプロファイル生成装置21、22、23(図2、図13、図14)の模様画像データ保持手段30と濃淡画像データ保持手段32に保持されるデータ内容と略同一の内容であるので、その詳細については説明しないが、サーバ102では、クライアント106の表示装置14の種類に応じて最適な調整用データ108を送信するようにする。
なお、この発明は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【発明の効果】
この発明によれば、複数の色からなる模様画像と1つの色からなる濃淡画像を表示装置に表示させることで、この表示に基づき、CRT表示装置や液晶表示装置等、いわゆるディスプレイの電光変換特性である入出力特性を、ユーザ側で簡易に測定・算出することができるという効果が達成される。
また、この発明によれば、複数の色からなる模様画像と1つの色からなる濃淡画像を表示装置に表示させ、この表示に基づき入出力特性を求め、求めた入出力特性に基づきプロファイルを生成するようにしているので、ユーザが専用の測定器を使用することなく、表示装置の色の見えに関するプロファイルを生成することができるという効果が達成される。
さらに、この発明によれば、第1の装置側からネットワークを介して第2の装置側に調整用データを送るように構成しているので、第2の装置側のユーザが専用の基準データを持つことなしに、ディスプレイのプロファイル等に関する調整を容易に行うことができるという効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態が適用されるコンピュータの構成図である。
【図2】図1のコンピュータに適用されたこの発明の一実施の形態のプロファイル生成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】プロファイル生成装置の表示装置上の画像表示例を示す線図である。
【図4】濃淡画像の説明に供される線図である。
【図5】模様画像の説明に供される線図である。
【図6】模様画像の他の例の説明に供される線図である。
【図7】ドットパターン画像と濃淡パターン画像の同時表示例を示す線図である。
【図8】任意の色によるγ特性の算出の説明に供される線図である。
【図9】濃淡パッチとRGB値との関係説明に供される線図である。
【図10】γ特性のオフセットとカットオフ電圧の説明に供される線図である。
【図11】縞模様画像と濃淡パターン画像の同時表示例を示す線図である。
【図12】黒線と白線の存在割合を変えた縞模様画像と濃淡パターン画像の同時表示例を示す線図である。
【図13】図2例のプロファイル生成装置の動作説明に供される線図である。
【図14】この発明の他の実施の形態のプロファイル生成装置の構成を示すブロック図である。
【図15】この発明のさらに他の実施の形態のプロファイル生成装置の構成を示すブロック図である。
【図16】図15例のプロファイル生成装置の動作説明に供されるフローチャートである。
【図17】プロファイル生成処理の変形例を示すフローチャートである。
【図18】プロファイル生成処理の変形例を示すフローチャートである。
【図19】プロファイル生成処理の変形例を示すフローチャートである。
【図20】γ係数値の算出説明に供される線図である。
【図21】算出されたγ特性から算出されたICCプロファイル用の6点の入出力値を示す表図である。
【図22】表示輝度に応じたγ係数値の算出の説明に供される線図である。
【図23】表示輝度に応じたγ係数値の算出の説明に供されるフローチャートである。
【図24】表示輝度に応じて算出されたγ係数値の例を示す表図である。
【図25】複数のドットパターン画像を用いてICCプロファイルを生成する処理の説明に供されるフローチャートである。
【図26】図25の処理の説明に供される線図である。
【図27】図25の処理により得られたICCプロファイル用のデータを示す表図である。
【図28】この発明の他の実施の形態が適用された表示装置の調整システムの概念的な構成を示す線図である。
【図29】図28例のシステムの具体的な構成例を示すブロック図である。
【図30】図28、図29に示すシステムの動作説明に供されるフローチャートである。
【図31】図28、図29に示すシステムにおいて、クライアントの表示装置上に表示される画像とガイダンスの例を示す線図である。
【図32】図28、図29に示すシステムにおいて、クライアントの表示装置上に表示される画像とガイダンスの他の例を示す線図である。
【図33】この発明のさらに他の実施の形態が適用された表示装置の調整システムの概念的な構成を示す線図である。
【図34】図33例のシステムの具体的な構成例を示すブロック図である。
【図35】図33、図34に示すシステムの動作説明に供されるフローチャートである。
【図36】この発明のさらに他の実施の形態が適用された表示装置の調整システムの概念的な構成を示す線図である。
【図37】HTMLソースの調整用データの例を示す図である。
【図38】この発明のさらに他の実施の形態が適用された表示装置の調整システムの概念的な構成を示す線図である。
【図39】図38例のシステムの具体的な構成例を示すブロック図である。
【図40】図38、図39に示すシステムの動作説明に供されるフローチャートである。
【図41】この発明のさらに他の実施の形態が適用された表示装置の調整システムの具体的な構成例を示すブロック図である。
【図42】この発明のさらに他の実施の形態が適用された表示装置の調整システムの具体的な構成例を示すブロック図である。
【図43】この発明のさらに他の実施の形態が適用された表示装置の調整システムの概念的な構成を示す線図である。
【図44】図43例のシステムの具体的な構成例を示すブロック図である。
【図45】図43、図44に示すシステムの動作説明に供されるフローチャートである。
【図46】ディスプレイ調整用の画像とガイダンスの例を示す線図である。
【図47】この発明のさらに他の実施の形態が適用された表示装置の調整システムの概念的な構成を示す線図である。
【図48】図47例のシステムの具体的な構成例を示すブロック図である。
【図49】次回調整日時を管理するための管理テーブルの構成例を示す線図である。
【図50】図47、図48に示すシステムの動作説明に供されるフローチャートである。
【図51】ICCプロファイルの一般的な構成例を示す線図である。
【図52】ICCプロファイルの具体的な構成例を示す表図である。
【図53】ディスプレイの色再現範囲の説明に供される線図である。
【図54】CIEXYZ値等の例を示す表図である。
【図55】γ特性の説明に供される線図である。
【符号の説明】
10…コンピュータ(端末装置)
12…コンピュータ本体
14…表示装置(ディスプレイ)
15A…フロッピィディスク(記録媒体)
15B…CD−ROM(記録媒体)
16…キーボード(選択手段)
17A…フロッピィディスクドライブ
17B…CD−ROMドライブ
18…マウス(選択手段)
21、22、23…プロファイル生成装置
30…模様画像データ保持手段
31…表示制御手段
32…濃淡画像データ保持手段
36…γ係数算出手段
38…プロファイル生成手段
39…共通情報保持手段
40…模様画像
42…濃淡画像
44…濃淡パッチ
46、48…ドットパターン画像
50、52…縞模様画像
54…共通情報選択手段
56、122…プロファイル保持手段
58、68、124…プロファイル修正手段
100、120、130、134、136、140、142…表示装置の調整システム
102…サーバ(第1の装置)
104…ネットワーク
106…クライアント(第2の装置)
108…調整用データ
110…調整用データ保持手段
112、128…送信手段
114、126…受信手段
116…ユーザ
118…表示装置調整情報収集手段
138…インストール手段
144…調整日時情報保持手段
146…通知手段
148…内部クロック
150、152…管理テーブル
153…前回調整日時の記憶部
154…次回調整日時の記憶部
155…メールアドレスの記憶部

Claims (2)

  1. 表示装置のプロファイルに関連する調整用データを保持する調整用データ保持手段と、該調整用データを、ネットワークを介して接続された装置に送信し、送信した年月日を保持する調整用データ送信日保持手段と、前記調整用データ送信日から一定期間経過後に、前記ネットワークを介して接続された装置側に設けられた表示装置の調整を促す情報を通知する調整促進情報通知手段とを備える
    ことを特徴とする調整装置。
  2. 請求項1記載の調整装置において、
    前記調整装置は、さらに、電子メールを送信する電子メールサーバと、ネットワークを介して接続された前記装置の電子メールアドレスを保持する電子メールアドレス保持手段を有し、
    前記調整促進情報通知手段は、前記電子メールサーバを介して前記電子メールアドレス先に、前記ネットワークを介して接続された装置側の表示装置の調整を促す情報を通知する
    ことを特徴とする調整装置。
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