JP3677206B2 - インクジェット用記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体、特に、シリアル方式のプリンターを用いて双方向印字を行う場合に使用するのに好適なインクジェット用記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のプリンターは、高解像度化が進み、単位面積当たりのインク打ち込み量が増加する傾向にある。特に、中間調の画像領域において、粒状感の減少のためのフォトインク等の淡いインクを多量に使用するために、単位面積当たりのインクの打ち込み量を増加させている。そこで、これらのプリンターで使用される記録媒体としては、総じて吸収性の良好(吸収容量が大)なものが望まれている。
【0003】
高解像度印刷を実現させるためには、ノズルを高密度化すること、および、インクを吐出するための周波数を高くすること、が必要である。また、高速印刷を実現させるためには、往路と復路とにおいてインク滴を吐出させる、いわゆる双方向印刷をすること、および、上述したインクを吐出する周波数を高くすること、が必要である。一方、印字速度は、ヘッドのスキャン速度に依存する。(なお、本発明において、「ヘッドのスキャン速度」とは、「同じ地点にヘッドが戻るまでの時間」を意味するものとする。)
このため、高解像モードでは、どうしても低速スキャンとなるため、印字速度を速めるには双方向から印字する必要が生じる。
【0004】
この双方向印字においては、行きと帰りとでインクの吐出順が逆になり、このため、より高速化に適した並列ヘッドを用いた双方向印字では、インク受容層表層のインク吸収容量が小さい又はインク吸収速度が遅いと、例えば、赤,青,緑色のような混色画像を印字する際、往路と復路では発色が異なってしまう。その結果、縞模様が認められ、画質の低下を招いてしまう。(なお、本発明において、「インク吸収速度」とは、「インク着弾から表面にインク液滴がなくなるまでの時間」を意味するものとする。)
【0005】
この双方向印字での問題を解決するためには、インクの吸収性を向上させることが有効である。インクの吸収性を良好にするには、大きく分けて次の2通りの方法が考えられる。
その一つは、特開昭52-9074号公報,特開昭58-72495号公報,特開昭55-51583号公報等に開示されているような、合成シリカ等の比表面積の大きな顔料を主体としたインク受容層を一定膜厚以上に形成する方法である。
上記従来方法によれば、高いインク吸収性を確保できるが、インクが深く浸透するため、印字濃度が低く、鮮明さに欠けた画像しか得られないという問題がある。特に、色間のブリードの低減化を意図して、記録媒体へのインクの浸透性を高めるために、インクの表面張力を低下させた最近のフルカラー用プリンターでは、印字濃度の低下が顕著である。
【0006】
もう一つの方法は、特開昭63-39373号公報等に開示されているような、表面の濡れ性を良くする方法である。
この方法では、解像度が低い等でインクの打ち込み量が少ない場合は、ある程度の吸収性は確保されるものの、解像度が高かったり、濃い画像を印字する場合等で、インクの打ち込み量が多い場合は、本質的にインクの吸収量が不足しているため、インクが溢れて画像が滲んだり、また、ドットが大きくなるため、シャープさに欠けた画像しか得られない、という問題がある。
【0007】
一方、インク吸収速度が速く、インクの記録媒体表面に対する接触角が高いと、ドットが小さくなり、インクが縦(深さ)方向に浸透するため、発色性に乏しく、色再現性に劣った画像しか得られない、という問題がある。
逆に、インク吸収速度が遅くかつ接触角が低いと、ドットが大きいため、解像度が低くなり、細部がつぶれたり、文字などが太くなって滲んでしまう、という問題がある。
【0008】
また、インク受容層のインク吸収容量が小さいと、又は、インク吸収速度が遅いと、例えば、イエローインクとシアンインクでグリーン色を表現する際、イエローの後にシアンを印字した場合(往路)と、シアンの後にイエローを印字した場合(復路)とでは、グリーンの色合いが異なる、という問題がある。これは、最初のインクが表面に残留した状態で次のインクが重なると、後からのインクは表層にとどまることが出来ず、先のインクより深くインク受容層中に浸透することに起因する。
この場合、ヘッドの幅(1スキャンで印字できる印字幅)の2倍以上の画像を印刷する場合、画像に色ムラ(横縞)を生じ、問題となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、これまでは、フルカラープリンターで印字した際に、高解像モードで、かつ、高速印字のために双方向印字しても、色ムラを生じることがなく、しかも、高画質(高解像度)で発色性に優れる記録媒体を提供することはできなかった。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑み成されたものであって、その目的とするところは、インク吸収性に優れ、かつ画像の発色性が高く、高解像度プリンターで双方向印字しても、色ムラを生じることなく、高画質な画像を印字できるインクジェット用記録媒体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、記録媒体におけるインク受容層のインク吸収容量,インクのインク受容層に対する濡れ性,インクのインク受容層への吸収速度,ヘッドのスキャン速度等と記録画像の品質との関係について調査研究をしていたところ、インク受容層が特定のインク吸収容量を有し、かつ、インクのインク受容層表面に対する接触角が特定の値を有するような記録媒体を使用したときに、高品質の画像が得られることを見い出し、本発明を完成したものである。
【0012】
即ち、本発明に係るインクジェット用記録媒体は、
「2色以上のインクがキャリッジに搭載され、該インクのノズル列がヘッドの主走査方向と平行に配置されたシリアル方式のプリンターを用いて、双方向印字を行う際のインクジェット用記録媒体において、
前記記録媒体が基材及びインク受容層よりなり、
前記インク受容層が、少なくとも2層以上の、インクを吸収するための顔料およびバインダーを含む塗工層からなり、10〜30cc/m 2 の平均インク吸収容量を有し、最表層のインク吸収容量が下層のインク吸収容量より大きく、前記インク受容層に含まれる顔料は、3〜20cm 3 /gの見かけ比容積を有する合成シリカ,水酸化アルミニウム,アルミナ,擬ベーマイト,炭酸カルシュウム,珪酸アルミニウム,炭酸マグネシウム,ゼオライト,酸化亜鉛のいずれかを含有し、前記最表層はインクを吸収する顔料100部に対してカチオン性サイズ剤を0.2〜8部含有するか、またはカチオン性サイズ剤を0.2〜3g/m 2 含有する層をオーバーコートしてなり、かつ、前記インク受容層の最表層の接触角が、33dyn/cmの表面張力を有するインクに対して20〜60度となるようにしたことを特徴とするインクジェット用記録媒体。」(請求項1)を要旨(発明を特定する事項)とし、これにより、前記目的とするインクジェット用記録媒体を提供することができる。
【0013】
また、本発明に係るインクジェット用記録媒体は、
・前記インク受容層の最表層のインク吸収速度が、ヘッドのスキャン速度より速いこと(請求項2)、
を特徴とし、これにより、特に、高解像度プリンターで双方向印字しても、色ムラを生じることなく、高画質な画像を印字できるインクジェット用記録媒体を提供することができる。
【0014】
さらに、本発明に係るインクジェット用記録媒体は、
・前記インク受容層は、インクを吸収するための顔料を含み、該顔料は、3〜20cm3/gの見かけ比容積を有する合成シリカ,水酸化アルミニウム,アルミナ,擬ベーマイト,炭酸カルシュウム,珪酸アルミニウム,炭酸マグネシウム,ゼオライト,酸化亜鉛のいずれかを含有すること(請求項1参照)、
・前記インク受容層は、インクを吸収するための顔料および該顔料100部に対して20〜80部のバインダーを含む塗工層からなり、該塗工層の塗工量が10〜30g/m2であること(請求項3)、
を特徴とし、これによって、10〜30cc/m2の平均インク吸収容量を有するインク受容層を形成することができる。
【0015】
また、本発明に係るインクジェット用記録媒体は、
・前記最表層は、インクを吸収する顔料100部に対してカチオン性サイズ剤を0.2〜8部含有していること(請求項1参照)、
・前記最表層は、インクを吸収する顔料100部に対してカチオン性サイズ剤を
0.2〜3部含有する層をオーバーコートしてなること(請求項1参照)、
・前記カチオン性サイズ剤は、スチレン系樹脂からなること(請求項4)、
を特徴とし、これによって、インク受容層の最表層の接触角が、33dyn/cmの表面張力を有するインクに対して20〜60度とすることができ、また、最表層のインク吸収容量が下層のインク吸収容量より大きいインクジェット用記録媒体を提供することができる。
【0016】
そして、本発明に係るインクジェット用記録媒体は、
・解像度が720×720dpi以上の記録方法に用いるインクジェット用記録媒体(請求項5)、
・1ドットあたりのインクの最大吐出量が15pl以下である記録方法に用いるインクジェット用記録媒体(請求項6)、
であって、このような解像度およびインクの最大吐出量の記録方法によっても、色ムラを生じることなく、高画質な画像を印字することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、それに先立って、本発明で用いる“双方向印字を行うプリンター”を図1に基づいて説明する。なお、図1は、該プリンターを説明するための図であって、プリンターの印字用ヘッド(記録媒体方向から見たヘッド)の平面図である。
【0018】
図1に示すヘッド1は、図の右から、イエローY,ライトマゼンタLM,マゼンタM,ライトシアンLC,シアンC,ブラックBの各色を吐出するノズルNzを備えたノズル列2を有する。このノズル列2は、ヘッド1の主走査方向と平行に配置されている。そして、このプリンター(図示せず)は、主走査方向の往復動(図1において、矢印a方向と矢印b方向)の両方の動作において印字を行う“双方向印字動作”をするものである。なお、記録媒体(図示せず)は、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。
【0019】
本発明は、前記したとおり、基材及びインク受容層よりなり、該インク受容層はインクを吸収するための顔料およびバインダーを含む塗工層からなり、該インク受容層が10〜30cc/m2の平均インク吸収容量を有し、かつ、該インク受容層の最表層の接触角が、33dyn/cmの表面張力を有するインクに対して20〜60度となるようにしたことを特徴とするインクジェット用記録媒体である。
【0020】
本発明に係るインクジェット用記録媒体は、基材の上にインク受容層を設けたものであり、必要に応じて、更に紫外線吸収層,光沢層等をインク受容層上に設けることもできるが、その際、紫外線吸収層,光沢層等は、十分にインク透過性のもの(最表層よりもインク透過性大のもの)でなければならない。
また、インク受容層自体は、少なくとも2層以上からなり、即ち、最表層を形成する上層と、少なくとも1層以上の下層より構成される2層以上からなり、かつ、最表層のインク吸収容量が下層のインク吸収容量より大きいことが好ましい。
【0021】
本発明における基材としては、従来公知の基材、例えば、普通紙,合成紙,プラスチックフイルム等を用いることができる。
基材としての紙は、繊維状物質および必要により填料を含有するシートであり、従来公知の酸性抄紙法や中性抄紙法により抄紙されたものはいずれも使用できる。
上記の紙を構成する繊維状物質は、LBKP及びNBKPに代表される木材パルプを主体とするが、必要により各種の合成繊維やガラス繊維等を混合しても良い。
基材としてのプラスチックフイルムは、透明,不透明のいずれでも従来公知の基材が使用される。その素材としては、従来公知の素材である、ポリエステル系樹脂,トリアセテート系樹脂,アクリル系樹脂,ポリカーボネート系樹脂,ポリイミド系樹脂,ポリウレタン系樹脂,エポキシ系樹脂,セロハン,セルロイド等が用いられる。
【0022】
本発明におけるインク受容層は、バインダーと、インクを吸収するための顔料(以下、単に“顔料”と記載することもある)とを主成分とし、最表層を含む1層以上の層から構成されており、単位面積当たりの平均インク吸収容量が10〜30cc/m2で、かつ、該インク受容層の最表層の接触角が、33dyn/cmの表面張力を有するインクに対して20〜60度となるようにしたものである。
インク受容層中には、必要に応じ、本発明の効果を損なわない程度に、サイズ剤,蛍光増白剤,界面活性剤,消泡剤,pH調整剤,防黴剤,紫外線吸収剤,酸化防止剤等の各種添加剤を混合できる。添加剤は、インク受容層の塗工液に混合しても良いし(いわゆる内添)、インク受容層を形成した後に塗工しても良い。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態としては、見かけ比容積が3〜20cm3/gの顔料を使用し、該顔料100部に対するバインダーの配合量を20〜80部の範囲とした塗工層を10〜30g/m2設けることなどにより、インク受容層の平均インク吸収容量を10〜30cc/m 2 とすることができる。なお、本発明において、見かけ比容積は、JIS K6220の「6.8 見掛比重」の項に記載されている“ピストン法”で測定した(以下同じ)。
また、最表層にカチオン性サイズ剤を見かけ比容積が3〜20cm3/gの顔料100部に対して0.2〜8部添加するか、又は、カチオン性サイズ剤を0.2〜3g/m2含む層をオーバーコートするなどにより、最表層の接触角を20〜60度とすることができる。
【0024】
単位面積当たりの平均インク吸収容量が10cc/m 2 未満では、インクの吸収容量が足りず、インクが溢れることから、文字や画像に滲みが生じるので好ましくない。また、30cc/m 2 を超えると、インクが深く浸透しすぎるので、ドット径が小さく、ベタが完全に埋まった画像にならない等全体的に反射濃度が低く、薄いイメージ画像となるので、同じく好ましくない。
一方、インク受容層の最表層の接触角が、25〜72dyn/cmの表面張力を有するインクに対して20度未満では、インクが平面方向に速く浸透する結果、ドット径が大きくなり、文字などが太くなるので、シャープさに欠けた(ぼけた)画像となり、逆に、60度を超えると、インクの乾燥性が遅くなり、双方向印字でのムラが発生したり、極端なケースでは、搬送系のロールを汚したりする場合があるので、好ましくない。
【0025】
本発明において、バインダーとしては、ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール誘導体、カゼイン,ゼラチン,大豆タンパク等のタンパク質類、酸化澱粉,リン酸エステル化澱粉,エーテル化澱粉等の澱粉誘導体、カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、スチレン・ブタジエン共重合体,アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体等の各種ラテックス、ポリウレタン樹脂等を使用することができる。特に、ポリビニルアルコール等の親水性の高いものを使用することが好ましい。
【0026】
また、インクを吸収するための顔料としては、合成シリカ,水酸化アルミニウム,アルミナ,擬ベーマイト,炭酸カルシュウム,珪酸アルミニウム,炭酸マグネシウム,ゼオライト,酸化亜鉛等を使用することができる。
【0027】
インクを吸収するための顔料の比表面積としては、50〜600m2/gが好ましく、より好ましくは、100〜350m2/gである。
上記顔料の比表面積が50m2/g未満では、単位体積当たりのインク吸収容量が少ないので、インク吸収速度も遅くなり、滲みが発生する。一方、600m2/gを超えると、インク吸収性は良好となるが、バインダーも吸収される結果、表面強度が弱く、粉落ちしやすいので好ましくない。
【0028】
インクを吸収するための顔料に対するバインダーの添加量は、顔料100部に対して10〜100部が好ましく、より好ましくは、20〜80部であり、最も好ましくは、15〜60部である。
顔料100部に対するバインダーの添加量が、10部未満では、顔料の接着が不十分のため、粉落ちし、逆に100部を超えると、顔料の空隙が減少する結果、インク吸収性(容量や速度)が悪化し、滲みが発生するので好ましくない。
【0029】
更に、カチオン性サイズ剤としては、スチレン樹脂系,アルキルダイマー系(荒川化学社製のサイズパインK-902等),高級脂肪酸系(近代化学工業社製のNS-815等),石油樹脂系(近代化学社製のH-7A等),スチレンアクリル合成樹脂系(パールガムCS-25S等)のようなカチオン性サイズ剤を使用することができるが、特に、スチレン樹脂系のカチオン性サイズ剤を使用することが好ましい。
最表層におけるサイズ剤の添加量は、前記したとおり、インクを吸収するための顔料100部に対して0.2〜8部が好ましく、より好ましくは、0.5〜5部である。サイズ剤の添加量が、0.2部未満では接触角が小さくなり、逆に8部を超えると、接触角が大きくなるので、好ましくない。
【0030】
また、本発明におけるインク受容層の最表層のインクの吸収速度は、ヘッドのスキャン速度より速いことが好ましい。そのためには、例えば、
▲1▼最表層に、インク吸収容量が大きな顔料を主体とする処方でバインダーを適度に配合する層を一定膜厚以上設けることにより、主に垂直方向に速くインクを吸収しようとする、
▲2▼最表層に、一定量以上の界面活性剤を配合又は塗布することで、濡れ性を非常に高くし、主に平面方向にインクを吸収しようとする、
この両方の性質を持たせることにより達成される。
【0031】
また、本発明におけるインク受容層は、最表層の膜厚を“A(μm)”,この最表層の平均インク吸収容量を“La(cc/m 2 )”とし、インク受容層全体の膜厚を“T(μm)”,インク受容層全体の平均インク吸収容量を“L(cc/m 2 )”とした場合に、次の式(1),式(2)の関係が成り立っていることが好ましい。
式(1)………… 5μm<A<0.7T
式(2)………… 1.1×L<La<2×L
Aが“5μm以下”では、吸収容量不足であり、受容層Aが“0.7T”よりも大きいと、インク吸収性が良すぎてドット径が小さくなり、みかけの印字濃度が低下する。
Laが“1.1L以下”では、下層の方がインク吸収速度が速くなるので、一層で多量塗工した場合と同様に、ドットが広がらずに縦方向に浸透する結果、印字濃度が低下する。また、Laが“2×L”よりも大きいと、嵩があり、ポーラスな構造となっているので、塗工層強度がなく粉落ちする。
【0032】
上記のような関係が成り立っているインク受容層は、例えば、以下のようにして得られる。即ち、見かけ比容積5cm3/gの顔料100部にバインダーを50部添加したものを第1層(下層)として10g/m2塗工し、その上に見かけ比容積10cm3/gの顔料100部にバインダーを40部添加したものを第2層(上層)として6g/m2塗工し、次いで、その上にカチオンサイズ剤を0.5g/m2塗工して最表層を形成すること、または、上記第1層(下層)の上に、上記第2層(上層)を形成する塗工液にカチオンサイズ剤を1.5部添加したものを塗工して、最表層を形成すること等により得られる。
【0033】
ここで、本発明のインクジェット用記録媒体に印字を行う際に使用するインクについて詳細に説明するが、本発明は、以下に記載のインクに限定されるものではない。
【0034】
本発明において、インク着色剤としては、無機顔料,有機顔料を任意に使用することができる。このうち、無機顔料としては、例えば、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト法,ファ−ネス法,サ−マル法などの公知の方法によって製造されたカ−ボンブラックを使用することができる。有機顔料としては、アゾ染料(アゾレ−キ,不溶性アゾ顔料,縮合アゾ顔料,キレ−トアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(フタロシアニン顔料,ペリレン顔料,ペリノン顔料,アントラキノン顔料,キナクリドン顔料,ジオキサジン顔料,チオインジゴ顔料,イソインドリノン顔料,キノフラロン顔料など)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用することができる。
上記のような無機顔料,有機顔料を使用する場合、インクへの顔料の添加量は、0.5〜25重量%程度が好ましく、より好ましくは2〜15重量%である。
【0035】
インク着色剤として、上記無機顔料,有機顔料以外に水溶性染料を使用することができ、直接染料,酸性染料,食用染料,塩基性染料,反応性染料,分散性染料を挙げることができる。特に好ましいものは、
「C.I.ダイレクトレッド2,4,9,23,26,31,39,62,63,72,75,76,79,80,81,83,84,89,92,95,111,173,184,207,211,212,214,218,221,223,224,225,226,227,232,233,240,241,242,243,247」
「C.I.ダイレクトバイオレット7,9,47,48,51,66,90,93,94,95,98,100,101」
「C.I.ダイレクトイエロー8,9,11,12,27,28,29,33,35,39,41,44,50,53,58,59,68,86,87,93,95,96,98,100,106,108,109,110,130,132,142,144,161,163」
「C.I.ダイレクトブルー1,10,15,22,25,55,67,68,71,76,77,78,80,84,86,87,90,98,106,108,109,151,156,158,159,160,168,189,192,193,194,199,200,201,202,203,207,211,213,214,218,225,229,236,237,244,248,249,251,252,264,270,280,288,289,291」
「C.I.ダイレクトブラック9,17,19,22,32,51,56,62,69,77,80,91,94,97,108,112,113,114,117,118,121,122,125,132,146,154,166,168,173,199」
「C.I.アシッドレッド35,42,52,57,62,80,82,111,114,118,119,127,128,131,143,151,154,158,249,254,257,261,263,266,289,299,301,305,336,337,361,396,397」
「C.I.アシッドバイオレット5,34,43,47,48,90,103,126」
「C.I.アシッドイエロー17,19,23,25,39,40,42,44,49,50,61,64,76,79,110,127,135,143,151,159,169,174,190,195,196,197,199,218,219,222,227」
「C.I.アシッドブルー9,25,40,41,62,72,76,78,80,82,92,106,112,113,120,127:1,129,138,143,175,181,205,207,220,221,230,232,247,258,260,264,271,277,278,279,280,288,290,326」
「C.I.アシッドブラック7,24,29,48,52:1,172」
「C.I.リアクティブレッド3,13,17,19,21,22,23,24,29,35,37,40,41,43,45,49,55」
「C.I.リアクティブバイオレット1,3,4,5,6,7,8,9,16,17,22,23,24,26,27,33,34」
「C.I.リアクティブイエロー2,3,13,14,15,17,18,23,24,25,26,27,29,35,37,41,42」
「C.I.リアクティブブルー2,3,5,8,10,13,14,15,17,18,19,21,25,26,27,28,29,38」
「C.I.リアクティブブラック4,5,8,14,21,23,26,31,32,34」
「C.I.ベーシックレッド12,13,14,15,18,22,23,24,25,27,29,35,36,38,39,45,46」
「C.I.ベーシックバイオレット1,2,3,7,10,15,16,20,21,25,27,28,35,37,39,40,48」
「C.I.ベーシックイエロー1,2,4,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,39,40」
「C.I.ベーシックブルー1,3,5,7,9,22,26,41,45,46,47,54,57,60,62,65,66,69,71」
「C.I.ベーシックブラック8」
などが挙げられる。
【0036】
これら水溶性染料の添加量は、染料の種類,溶媒成分の種類,要求特性等によって決定されるが、インク全重量に対し0.2〜7重量%、好ましくは0.5〜5重量%の範囲で添加するのがよい。
【0037】
また、本発明において、添加剤として、目詰まりを防止するために湿潤剤を添加することができる。湿潤剤としては、グリセリン,エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,ヘキシレングリコール,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール,1,3プロパンジオール,1,5ペンタンジオール等の高沸点低揮発性の多価アルコール類が用いられ、その他、N−メチル2−ピロリドン,1,3ジメチルイミダゾリジノン,モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン等の含窒素有機溶剤、尿素,糖などの固体で吸湿性の高い添加剤等も用いることができる。添加量は4〜30重量%が望ましく、好ましくは7〜20重量%である。
【0038】
また、アセチレングリコール系界面活性剤を用いることも好ましく、インクの表面張力の調節、記録媒体との濡れ性調節および記録媒体への浸透性付与を確実に行うことができる。アセチレングリコール系界面活性剤の好ましい例は、下記一般式で表されるものである。
【0039】
【化1】
【0040】
(式中、R1,R2,R3及びR4は、それぞれ独立してアルキル基を示し、n+mは0から30である。)
【0041】
その具体例としては、サーフィノールTG、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノール465(以上いずれもエアープロダクツ社製)等を挙げることができる。このような浸透剤のインクジェット用記録インクに対する添加量は0.1〜5重量%が好ましいが、さらには0.5〜3重量%が好ましい。
【0042】
他の添加剤としては、従来公知の水溶性有機溶剤,各種の分散剤,粘度調整剤,蛍光増白剤などを必要に応じて添加することができる。それらの例を以下に示す。メタノール,エタノール,プロパノール等の炭素数1〜4を有するアルキルアルコール等の有機溶剤、セルロース類,ポリビニルピロリドン,ポリビニルアルコール,水溶性樹脂等の水溶性の天然あるいは合成高分子物を粘度調整剤として使用することができ、更に、緩衝液によるpH調整剤を添加することができる。
【0043】
また、記録液を帯電するタイプのインクジェット記録方法に使用される記録液を調合するためには、塩化リチウム,塩化アンモニウム,塩化ナトリウムの無機塩類等の比抵抗調整剤を添加することができる。
なお、熱エネルギーの作用によって記録液を吐出させるタイプのインクジェット記録方法に適応する場合には、熱的な物性値(蒸発熱,沸点,融点,比熱,熱膨張係数,熱伝導率等)が調整されることもある。
【0044】
本発明で用いるインクジェット記録用インクは、上記のような各種の成分を混合し溶解させた後、不純物などを濾過して調製することができる。
また、インクの物性としては、ヘッドからの安定吐出,ヘッドへの安定インク供給を確保するために、50mPa・s以下であることが望ましく、さらに望ましくは20mPa・s以下が良い。
【0045】
本発明に係るインクジェット用記録媒体は、
「解像度が720×720dpi以上の記録方法に用いるインクジェット用記録媒体。」、
「1ドット当たりのインクの最大吐出量が15pl以下である記録方法に用いるインクジェット用記録媒体。」
であって、このような解像度およびインクの最大吐出量の記録方法によっても、色ムラを生じることなく、高画質な画像を印字することができる。例えば、後記の実施例に示す“試験方法”の結果から明らかなように、解像度が720×720dpiで、1ドット当たりのインクの最大吐出量が13plである“エプソン社製のプリンタPM−770C(商品名)”を用いて双方向印字を行っても、色ムラを生じることなく、高画質な画像を印字することができる。
【0046】
【実施例】
次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
【0047】
[実施例1]
(原紙の作製)
パルプとして、LBKP 85部およびNBKP 15部、ロジンサイズ剤 0.5部、タルク 15部、硫酸バンド 1部、歩留り向上剤、消泡剤を適宜添加して長網抄紙機で水分6%の原紙を得た。
(インク受容層の形成)
を添加したスラリーを20%の固形分になるように調製して下層塗工液とした。この下層塗工液をバーブレードで10g/m2塗工した(下層形成)。
を添加したスラリーを17%の固形分になるように調製して上層塗工液とした。この上層塗工液を前記下層の上にバーブレードで7g/m2塗工した(上層形成)。
さらに、スチレン樹脂系カチオン性サイズ剤であるポリマロン360(荒川化学社製)を、前記上層の上にバーブレードで 0.5g/m2塗工し、水分が4.5%となるまで乾燥して最表層を形成し、ソフトカレンダー装置で線圧120kg/cm2の条件で表面処理を施し、インクジェット用塗工紙を得た。
この用紙の平均インク吸収容量(L)は、18cc/m 2 であり、33dyn/cmのインクに対する接触角は、50°であった。
【0048】
[実施例2]
実施例1における最表層を省き、実施例1における上層塗工液に更にスチレン樹脂系カチオン性サイズ剤を0.8部添加し、塗工量を8g/m2として形成した層を最表層とした以外は、すべて実施例1と同様にした。
この用紙の平均インク吸収容量(L)は、22cc/m 2 であり、33dyn/cmのインクに対する接触角は、35°であった。
【0049】
[実施例3]
実施例1における最表層を省き、実施例1における上層塗工液に更にスチレン樹脂系カチオン性サイズ剤を3部添加し、塗工量を8g/m2として形成した層を最表層とした以外は、すべて実施例1と同様にした。
この用紙の平均インク吸収容量(L)は、22cc/m 2 であり、33dyn/cmのインクに対する接触角は、35°であった。
【0050】
[比較例1]
上層も下層も前記実施例1の下層塗工液を用い、そして、実施例1の最表層を形成しない点以外は、実施例1と同様とした。
この用紙の平均インク吸収容量(L)は、15cc/m 2 であり、33dyn/cmのインクに対する接触角は、65°であった。
【0051】
[比較例2]
インク受容層として、ゲル法シリカ ミズカシール P-50(見かけ比容積:3.9cm3/g)(水沢化学社製)100部、バインダーのPVA117を120部配合した以外は、実施例1における下層塗工液と同様の塗工液を用いてバーブレードで8g/m2塗工した。
この上に、最表層として、カチオン系サイズ剤であるスチレン樹脂系カチオン性サイズ剤を3g/m2塗工してインクジェット塗工紙を得た。
この用紙の平均インク吸収容量(L)は、8cc/m 2 であり、33dyn/cmのインクに対する接触角は、70°であった。
【0052】
[比較例3]
カチオン系サイズ剤であるスチレン樹脂系カチオン性サイズ剤を5g/m2塗工した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット塗工紙を得た。
この用紙の平均インク吸収容量(L)は、20cc/m 2 であり、33dyn/cmのインクに対する接触角は、75°であった。
【0053】
[比較例4]
界面活性剤であるエマルゲン707をオーバーコートして1g/m2塗工した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット塗工紙を得た。
この用紙の平均インク吸収容量(L)は、20cc/m 2 であり、33dyn/cmのインクに対する接触角は、5°であった。
【0054】
上記実施例1〜3,比較例1〜4において得られたインクジェット塗工紙について、下記に示す方法で、双方向印字,解像度,画質,発色性の試験を行い、その結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
○測定方法
・インク吸収容量の測定方法
東洋精機社製の動的浸透性試験機(通称“ブリストー試験機”)を使用し、エプソン社製のPM-700C用BKインクを用いて、各試料について√t=0.1sec,0.2sec,0.3secの3点の液体転移量(cc/m 2 )を測定し、3点の平均を計算して求め、インク吸収容量とした。
・接触角の測定方法
協和界面科学社製のFACE自動接触計CA-Z型により、エプソン社製のPM-700C用BKインクを使用し、0.03sec後の接触角を測定した。
【0057】
○試験方法
・双方向印字
エプソン社製のプリンター PM-770Cを用い、スーパーファインモードで双方向の条件で印字する。画像は、日本規格協会発行「N1」、ソフトは、アドビ社のフォトショップを使用した。評価は、目視にて行った。
○ 全くムラがない
△ ややムラが認められる
× 著しくムラが認められる。
【0058】
・解像度(線幅)
エプソン社製のプリンター PM-770Cを用い、ヘッド目詰り確認パターンを印字後100倍に拡大して平均直径を算出し、以下のように評価した。
◎ 50μm未満
○ 50〜70μm
△ 71〜90μm
× 90μm超
【0059】
・画質
エクセルで黄ベタに黒文字画像を作り、スーパーファイン用紙/フォトモードで、エプソン社製のプリンター PM-770Cを使用して印字し、以下のように評価した。
○ 文字の滲みが全くない
△ やや滲みが認められる
× 著しく滲みが認められる
【0060】
・発色性
エクセルで、ブラック,シアン,マゼンタ,イエローのベタ画像を作り、スーパーファイン用紙/フォトモードで、エプソン社製のプリンター PM-770Cを使用して印字し、マクベス(RD 914)濃度計で4色の印字濃度を測定し、以下のように評価した。
○ 4色合計濃度が6.4超
○△ 4色合計濃度が5.8〜6.4
△ 4色合計濃度が5.2〜5.7
× 4色合計濃度が5.2未満
【0061】
上記の結果から、本発明のインクジェット用記録媒体を用いて記録したものは、双方向印字,解像度,画質,発色性の全ての面で優れた効果を示すことが明らかである。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、以上詳記したとおり、基材に、平均インク吸収容量が10〜30cc/m 2 有するインク受容層を設け、このインク受容層の最表層の接触角が、25〜72dyn/cmの表面張力を有するインクに対して20〜60度となるようにしたことにより、インク吸収性に優れ、かつ画像の発色性が高く、高解像度プリンターで双方向印字しても色ムラを生じることなく、高画質な画像を印字できる等の優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】“双方向印字を行うプリンター”を説明するための図であって、プリンターの印字用ヘッド(記録媒体方向から見たヘッド)の平面図である。
【符号の説明】
1 ヘッド
2 ノズル列
Nz ノズル
B ブラック
C シアン
LC ライトシアン
M マゼンタ
LM ライトマゼンタ
Y イエロー
Claims (6)
- 2色以上のインクがキャリッジに搭載され、該インクのノズル列がヘッドの主走査方向と平行に配置されたシリアル方式のプリンターを用いて、双方向印字を行う際のインクジェット用記録媒体において、
前記記録媒体が基材及びインク受容層よりなり、
前記インク受容層が、少なくとも2層以上の、インクを吸収するための顔料およびバインダーを含む塗工層からなり、10〜30cc/m 2 の平均インク吸収容量を有し、最表層のインク吸収容量が下層のインク吸収容量より大きく、前記インク受容層に含まれる顔料は、3〜20cm 3 /gの見かけ比容積を有する合成シリカ,水酸化アルミニウム,アルミナ,擬ベーマイト,炭酸カルシュウム,珪酸アルミニウム,炭酸マグネシウム,ゼオライト,酸化亜鉛のいずれかを含有し、前記最表層はインクを吸収する顔料100部に対してカチオン性サイズ剤を0.2〜8部含有するか、またはカチオン性サイズ剤を0.2〜3g/m 2 含有する層をオーバーコートしてなり、かつ、前記インク受容層の最表層の接触角が、33dyn/cmの表面張力を有するインクに対して20〜60度となるようにしたことを特徴とするインクジェット用記録媒体。 - 前記インク受容層の最表層のインク吸収速度が、ヘッドのスキャン速度より速いことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用記録媒体。
- 前記塗工層に含まれるバインダーの量が顔料100部に対して20〜80部であり、該塗工層の塗工量が10〜30g/m2であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット用記録媒体。
- 前記カチオン性サイズ剤は、スチレン系樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット用記録媒体。
- 解像度が720×720dpi以上の記録方法に用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット用記録媒体。
- 1ドット当たりのインクの最大吐出量が15pl以下である記録方法に用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット用記録媒体。
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