JP3676948B2 - 画素数変換回路及びこれを用いた画像表示装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画素数拡大機能を備えた画素数変換回路及び画像表示装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ等の表示装置の大画面化、高精細化に伴い、解像度変換機能を備えた画像表示装置が一般的になってきた。そのような表示装置において、従来、VGA(640×480ドット)の入力信号をSXGA(1280×1024ドット)の表示エリアに拡大表示する場合は、縦横を2倍に拡大して表示するのが一般的である。その場合の変換方法は元の1画素のデータを縦横2倍の4画素のデータにそのまま適用していた。
【0003】
従来の縦横を2倍拡大変換の方法を図10に示す。元の4画素のデータをA、B、C、Dとして縦横2倍の16画素に変換する場合、A、B、C、Dの元の1画素の各データを縦横2倍の4画素データにそのまま適用して表示を行う。実質的には4画素を1画素に見立てて表示を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
パーソナルコンピュータ等の表示装置は、一般的に大画面化と高精細化を両立しながら発展してきた。言い換えると、表示エリアの単位面積当たりの情報量は変化せずに表示する情報量が増えてきている。よって、従来の変換方法で縦横2倍の拡大表示を行うと、表示エリア単位面積当たりの情報量が縦横各々1/2になるので、表示エリアに対する情報量の密度が低下する事になる。よって、表示装置において文字を表示する場合に輪郭部のギザギザ等が目立つ様になり、著しく画質が劣化していた。
【0005】
図11に拡大前の画像例を、図12に従来の縦横2倍の拡大変換を行った後の画像例を示す。図11では文字の輪郭のギザギザが目立つ事はないが、図12においては、文字曲線部分において輪郭のギザギザが目立ち、表示の情報量の密度の低下により画質が劣化する事がわかる。本発明の目的は、表示の情報量の密度の低下による画質の劣化を起こす事無く、縦横2倍に画素数の拡大を行う画素数変換回路を提供する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、入力された前記画像信号を2値化して1個の変換対象画素に対応する画像データと該変換対応画素を上下左右斜め方向から取り囲む8画素にそれぞれ対応する8個の画像データとからなる3行3列9個の入力画像データの配列パターンと、3行3列9個の2値画像データの組み合わせからなる全配列パターンのうちの特定の配列パターンとを比較してこれらの一致、不一致を判断するデータ配列パターン比較手段と、前記入力画像データの配列パターンと前記特定の配列パターンとが一致した場合には前記変換対象画素を上下方向、左右方向ともに2倍に拡大した4画素に対応する4個の画像データの一部に前記変換対象画素の画像データとは異なる画像データを付与し、前記入力画像データの配列パターンと前記特定の配列パターンとが不一致の場合には前記4個の画像データの全てに前記変換対象画素の画像データと同一の画像データを付与する拡大画像データ発生手段とを具備し、前記特定の配列パターンが、前記変換対象画素を囲む8個の画素の画像データの中で前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が3個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが2個の場合には、前記変換対象画素の位置が偶数行偶数列または奇数行奇数列である場合のみ、前記拡大画像データ発生手段が、生成する4画素の画像データのうち前記異なる画像データを有する画素に共に接する位置に対応する画像データのみを前記変換対象画素の画像データと異ならせることを特徴とするものである。
【0007】
この構成によれば、変換対象画素自体の画像データとその周囲8画素の画像データの情報を拡大後の4画素の画像データに反映させるものであり、全9画素の画像データのパターンと特定パターンとの比較から、その画像が例えば斜め方向の輪郭の一部を構成するものであると判断できるような場合には、4画素の画像データの一部に変換対象画素の画像データと異なる画像データを付与するようにした。これにより、斜め方向の輪郭部分のギザギザを細かくすることができ、拡大による画質劣化を防止することができる。
また、この構成により、変換対象画素が連続した斜め方向の輪郭の一部を構成する場合においても変換対象画素の上下方向、左右方向ともに2倍に拡大した4画素に対応する4個の画像データの一部に安易に前記変換対象画素の画像データとは異なる画像データを付与することなく、拡大による画質劣化を防止することができる。
【0008】
また、前記特定の配列パターンが前記変換対象画素の画像データと該変換対象画素を囲む上下の画素のどちらか一方かつ左右の画素のどちらか一方の画像データとが異なる場合の配列パターンであり、その場合に前記拡大画像データ発生手段が、生成する4画素の画像データのうち前記異なる画像データを有する画素に共に接する位置に対応する画像データのみを前記変換対象画素の画像データと異ならせることが好ましい。
【0009】
この構成により、入力画像データの配列パターンと前記特定の配列パターンとが一致した場合には、変換対象画素が例えば斜め方向の輪郭の一部を構成するものであると判断できるようになり、その一致した前記特定の配列パターンにより、前記変換対象画素を上下方向、左右方向ともに2倍に拡大した4画素に対応する4個の画像データのうちどの画素の画像データに変換対象画素の画像データと異なる画像データを付与すればよいかを特定して、斜め方向の輪郭部分のギザギザを細かくすることができ、拡大による画質劣化を防止することができる。
【0010】
さらに、前記特定の配列パターンが、前記変換対象画素を囲む8個の画素の画像データの中で前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が3個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが1個以上であるか、または前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が4個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが2個以上であるか、または前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が5個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが3個以上である場合に、前記拡大画像データ発生手段が、生成する4画素の画像データのうち前記異なる画像データを有する画素に共に接する位置に対応する画像データのみを前記変換対象画素の画像データと異ならせることが好ましい。
【0011】
この構成により、変換対象画素が複雑な斜め方向の輪郭の一部を構成する場合において変換対象画素の上下方向、左右方向ともに2倍に拡大した4画素に対応する4個の画像データの一部に安易に前記変換対象画素の画像データとは異なる画像データを付与することなく、拡大による画質劣化を防止することができる。
【0014】
本発明の画像表示装置は、前記画素数変換回路を画像表示装置に適用したものであり、この画像表示装置によれば、画質劣化を伴うことなく上下方向、左右方向ともに2倍に拡大表示が行える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明が適用される画像表示装置の構成の一例であって、画素数変換回路における縦横2倍拡大処理周辺のブロック図である。図2は本発明の拡大変換処理の概念説明図である。図2の入力画像データDの中心にある変換対象画素Aはその周囲の8画素を参照する事によりA1〜A4の4つの画素に変換される。
【0016】
図1において、入力映像信号1は、周囲8画素分のデータを参照できる様にラインメモリ群2による1ライン遅延処理により3ライン分の映像信号として画素数変換回路3に入力される。画素数変換回路3は、変換対象となる画素のデータとその周囲8画素のデータとを参照して1画素を4画素のデータに変換し、更に1ライン毎の信号4に変換した後、表示部5において拡大表示を行う。
【0017】
変換処理について詳細に説明する。変換対象画素とその周囲8画素のデータは2値化処理を行った後にそれらの配置の照合を行う。2値化処理を行う為の閾値は参照している画素データのダイナミックレンジ中心や平均値を用いるか、映像信号の性質に合わせて適宜可変しても良い。今後、2値化処理後の画素データを「0」、「1」と表現する。これらの2値パターンは「0」を黒で「1」を白で表現すると、変換対象画素が0(黒)の場合、周囲8画素のデータのパターンには図4のパターンが考えられる。同様に、変換対象画素が1(白)の場合、図5のパターンが考えられる。この他に、各パターンを90°、180°、270°回転したパターンが存在するが、ここでは省略する。これらの2値パターンのうち、大部分のパターンに関しては、変換前の変換対象画素のデータをそのまま変換後の4画素全てに適用すればよいが、破線で囲んだパターンおよびこれらパターンの90°、180°、270°回転パターンのみは、図6、図7に示した以下に説明する規則に従って変換すれば、拡大時の画質劣化が防止できることを、本発明者は実験により確認した。
【0018】
図6、図7は、図4、図5中で破線で囲んだ変換対象画素とその周囲の画素8画素を含む9画素の各パターンにおいて、変換対象画素を矢印で示した各々の4画素に変換する事を示しており、図6は変換対象画素が0(黒)の場合、図7は変換対象画素が1(白)の場合を示している。具体的に説明すると、図6の6aのパターンについては、変換対象画素が0(黒)で、変換後の4画素は左下の1画素のみ1(白)で残りは0(黒)となる。この時の変換は、変換後の4画素のうち0(黒)となった画素には2値化前の変換対象画素のデータがそのまま適用され、1(白)となった画素には2値化前の周囲8画素のうち丸印の画素データの平均値を適応する。この様にして、9画素を参照しながら6b〜6hのパターンも同様にして変換処理を行うが、6aおよび6eに示す網掛けの画素について照合時は画素データは0(黒)でも1(白)でも良い。
【0019】
例えば、図6のパターン6aは、本発明の解決手段に記載したように、変換対象画素の画像データ(0(黒))と変換対象画素を囲む上下の画素のどちらか一方、かつ左右の画素のどちらか一方の画像データとが異なる(1(白))場合であり、生成する4画素の画像データのうち、その画像データが異なっている画素(左横と中央下の1(白))に共に接する位置(左下)に対応する画像データのみを変換対象画素の画像データと異ならせたもの(1(白))である。さらに、図6のパターン6aは、網掛けの画素が1(白)の場合、解決手段に記載したように、変換対象画素の画像データ(0(黒))と異なる画像データ(1(白))を持つ画素が隣接する組み合わせが3つ(左横と左下、左下と中央下、中央下と右下の1(白)の画素)の場合であり、生成する4画素の画像データのうち上下どちらか一方と左右どちらか一方の画像データが異なっている画素(左横、中央下の1(白))に共に接する位置(左下)に対応する画像データのみを変換対象画素の画像データと異ならせたもの(1(白))である。なお、上記の「画素が隣接する組み合わせ」とは、画素が上下方向、左右方向にのみ隣接している場合を言い、斜め方向に隣接している場合は含まない。
【0020】
図7は、図6の0(黒)、1(白)の値が反転した場合であるが、処理は同様に行う。またこの場合も、変換後の4画素のうち、1(白)となった画素は2値化前の変換対象画素のデータをそのまま適用し、0(黒)となった画素は2値化前の周囲8画素のうちの丸印の画素データの平均値を適用する、また図6、図7の各パターンを90°、180°、270°回転した場合についても同様の処理を行う。
【0021】
ただし、図6の6hや図7の7h(点線囲い部)については、変換処理の際に特別の配慮が必要である。例えば図形等を表示する場合などで0(黒)、1(白)の境界が画素の並びで45°方向に連続して続く場合、6hと7hの変換処理を交互に行う事になり、結果は図8に示すようなパターンとなる。もし仮に変換対象画素がどの位置にあるかにかかわらず、一様に図6の6hおよび図7の7hの変換を行ったとすると、図6の6hのように、変換対象画素が0(黒)の時に変換後の4画素の右上の画素が1(白)となり、図7の7hのパターンを180°回転させた場合のように、変換対象画素が1(白)の時に変換後の4画素の左下の画素が0(黒)となる。この場合、変換後の結果は、図8において、符号a11、a22、a33で示す4画素の右上の画素に1(白)を付与し、符号a12、a23で示す4画素の左下の画素に0(黒)を付与した後の状態となる。これを変換前の図6の6hの状態と比べてみると、変換前にギザギザの谷であった部分が変換後のギザギザの山の部分となり、変換前の山の部分が変換後に谷の部分になるだけのことであって、ギザギザの山谷の大きさ自体は変わらないため、画質劣化は防止できない。
【0022】
そこで、それを回避するため、変換対象画素が偶数行偶数列および奇数行奇数列の時のみ、図6の6hおよび図7の7hの変換処理を行うこととする。図8の例で具体的に言えば、偶数行偶数列および奇数行奇数列にあたる符号a11、a22、a33で示す4画素に対しては右上の画素に1(白)を付与する変換を行うが、偶数行偶数列および奇数行奇数列にあたらない符号a12、a23、で示す4画素に対しては左下の画素に0(黒)を付与する変換を行わず、4画素全てを1(白)とする。すると、図8のパターンにおいて、黒が付与されている画素が白になり、図6の6hおよび図7の7hの変換を一様に行った場合に比べてギザギザが細かくなることになり、画質劣化を防止することができる。
【0023】
図11の画像について本発明の縦横2倍の拡大変換を行った後の画像例を図9に示す。図12と比較すると、情報量の密度の低下による画質劣化を伴う事無く拡大表示が行えることがわかる。
【0024】
次に、上記のような変換処理を行う回路の具体例について説明する。図3は、本実施形態における画素数変換回路3のブロック図である。ここでの処理は基本的にはディジタル回路で構成される事を前提としているが、ブロック図においてはクロック信号等は煩雑さを考慮して省略してある。3ライン分の映像信号6は2値化コンパレータ7(データ配列パターン比較手段)と平均値算出回路25(拡大画像データ発生手段)に入力される。2値化コンパレータ7では、入力された映像信号を逐次2値化する。その後、2値化コンパレータ7では、変換対象となる1画素とその周囲8画素の2値化データ(0、1)を保持しながら照合回路A8(データ配列パターン比較手段)にそれらのデータを出力する。
【0025】
一方、パターン保持回路9(データ配列パターン比較手段)は、図6の各パターンに対応する3×3=9画素の2値パターンを0、1の値で保持しており、ROMやRAM等のデバイスで構成され、各パターンに対応するデータを照合回路A8に出力する。照合回路A8においては、2値化コンパレータ7からの各画素データの出力とパターン保持回路9の出力をそれぞれの位置に対応させて一致検出を行う。この時、図6の各パターンの各々について9画素全てが一致した場合と9画素全てが不一致な場合のみ一致検出信号11を一致フラグレジスタA10に送出する。9画素全てが不一致な場合も検出する事で図6と白黒が反転した図7の各パターンについても一致検出を行う事と等価になる。一致検出信号11は、図6の8パターンのうちどのパターンと一致したのかを識別できる情報と一致したパターンの回転の情報、すなわち0°、90°、180°、270°のうちどの回転パターンであったのかを識別できる情報が含まれる。
【0026】
2値化コンパレータ7が照合回路A8に出力するパターンは、3ライン分の映像信号6の位置情報そのものに対応したパターンであり、回転の情報としては0°に対応する。また、一致フラグレジスタA10の初期状態は、一致検出がされていない状態にセットされており、照合回路A8から送られる一致検出信号11により一致検出情報があった場合にのみその情報を保持する。
【0027】
次に、2値化コンパレータ7より変換対象となる1画素とその周囲8画素の2値化データが90°マッピング回路A12(データ配列パターン比較手段)に送出され、90°マッピング回路A12では、変換対象以外の周辺の画素の2値化データが変換対象画素を中心に90°回転したパターンで9画素の2値化データを保持し、照合回路B13(データ配列パターン比較手段)に出力される。パターン保持回路9は、照合回路B13にも照合回路A8に出力しているものと同じ9画素の2値パターンのデータを出力しており、この場合も照合回路B13は照合回路A8と同様の一致検出を行う。照合回路B13により一致が検出された場合は、一致検出信号14には一致したパターンを識別する情報とパターンの回転の情報として90°であった事を示す情報が含まれ、一致フラグレジスタB15に保持される事になる。
【0028】
この様にして、90°マッピング回路A12、90°マッピング回路B16(データ配列パターン比較手段)、90°マッピング回路C20(データ配列パターン比較手段)により、図6で示した各パターンの90°、180°、270°のパターンにおいて一致検出を行う。また、一致フラグレジスタA10、一致フラグレジスタB15、一致フラグレジスタC19、一致フラグレジスタD23はそれぞれを構成する保持要素がシフトレジスタ構成になっており、図6の各パターンの0°、90°、180°、270°の回転毎の一致検出情報が順次保持されるようにし、図6で示した各パターンの0°、90°、180°、270°において一致検出がされなかった場合には、一致フラグレジスタD23の出力24は一致フラグレジスタA10の初期状態が出力される事になる。
【0029】
これらの一致検出処理は、各パターンの回転毎にいわゆるパイプライン処理を行う構成になっているが、全ての一致検出処理を一括で行うことができれば、この構成の限りではない。
【0030】
平均値算出回路25は、3ライン分の映像信号6と一致フラグレジスタD23の出力25に基づき、図6、図7に示した変換処理を行う。その処理は、変換後の4画素に対して変換対象画素のデータをそのまま適用する画素と、図6、図7の各パターンに丸印で示した画素のデータの平均値を求め、その値を適用する画素を決定し、変換後の4画素のデータを算出する事であり、論理的な演算回路で構成される。図6、図7の6h、7hの処理を行うに際しては同期信号29とクロックを計数する事によって偶数行、偶数列等の判別を行い、処理を行う事になる。
【0031】
平均値算出回路25は、変換後の4画素のデータ28を出力するが、画素データとしては2ラインにまたがるデータであるので、一般的な映像信号とのインターフェースを考慮し、ラインメモリ群26及びMUX(マルチプレクサ)27を使用して1ラインのシーケンシャルな画素データに変換して1ライン毎の信号4を出力する。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、2値化されて入力される画像データの1画素のデータとそれを囲む周囲8画素のデータを参照してそれら9画素のデータより1画素に対応する4画素のデータを発生する事により、情報量の密度の低下による画質劣化を伴う事無く拡大表示を行う事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画素数変換回路の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】 本発明の拡大変換処理の概念説明図である。
【図3】 図1に示した画素数変換回路のブロック図である。
【図4】 入力画像データの中心にある変換対象画素が0(黒)の場合の周辺8画素のパターンを示した図である。
【図5】 入力画像データの中心にある変換対象画素が1(白)の場合の周辺8画素のパターンを示した図である。
【図6】 本発明において変換対象画素が0(黒)の場合の画素数変換規則を示した図である。
【図7】 本発明において変換対象画素が1(白)の場合の画素数変換規則を示した図である。
【図8】 本発明による画像例での問題点を示した図である。
【図9】 本発明の縦横2倍の拡大変換を行った後の画像例である。
【図10】 従来の縦横2倍拡大変換の方法の説明図である。
【図11】 拡大前の画像例である。
【図12】 従来の縦横2倍の拡大変換を行った後の画像例である。
【符号の説明】
1 入力映像信号
2 ラインメモリ群
3 画素数変換回路
4 1ライン毎の信号
5 表示部
6 3ライン分の映像信号
7 2値化コンパレータ(データ配列パターン比較手段)
8 照合回路A(データ配列パターン比較手段)
9 パターン保持回路(データ配列パターン比較手段)
10 一致フラグレジスタA
11 一致検出信号
12 90°マッピング回路A(データ配列パターン比較手段)
13 照合回路B(データ配列パターン比較手段)
14 一致検出信号
15 一致フラグレジスタB
16 90°マッピング回路B(データ配列パターン比較手段)
17 照合回路C(データ配列パターン比較手段)
18 一致検出信号
19 一致フラグレジスタC
20 90°マッピング回路C(データ配列パターン比較手段)
21 照合回路D(データ配列パターン比較手段)
22 一致検出信号
23 一致フラグレジスタD
24 一致フラグレジスタDの出力
25 平均値算出回路(拡大画像データ発生手段)
26 ラインメモリ群
27 MUX(マルチプレクサ)
28 変換後の4画素のデータ
29 同期信号
【発明の属する技術分野】
本発明は、画素数拡大機能を備えた画素数変換回路及び画像表示装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ等の表示装置の大画面化、高精細化に伴い、解像度変換機能を備えた画像表示装置が一般的になってきた。そのような表示装置において、従来、VGA(640×480ドット)の入力信号をSXGA(1280×1024ドット)の表示エリアに拡大表示する場合は、縦横を2倍に拡大して表示するのが一般的である。その場合の変換方法は元の1画素のデータを縦横2倍の4画素のデータにそのまま適用していた。
【0003】
従来の縦横を2倍拡大変換の方法を図10に示す。元の4画素のデータをA、B、C、Dとして縦横2倍の16画素に変換する場合、A、B、C、Dの元の1画素の各データを縦横2倍の4画素データにそのまま適用して表示を行う。実質的には4画素を1画素に見立てて表示を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
パーソナルコンピュータ等の表示装置は、一般的に大画面化と高精細化を両立しながら発展してきた。言い換えると、表示エリアの単位面積当たりの情報量は変化せずに表示する情報量が増えてきている。よって、従来の変換方法で縦横2倍の拡大表示を行うと、表示エリア単位面積当たりの情報量が縦横各々1/2になるので、表示エリアに対する情報量の密度が低下する事になる。よって、表示装置において文字を表示する場合に輪郭部のギザギザ等が目立つ様になり、著しく画質が劣化していた。
【0005】
図11に拡大前の画像例を、図12に従来の縦横2倍の拡大変換を行った後の画像例を示す。図11では文字の輪郭のギザギザが目立つ事はないが、図12においては、文字曲線部分において輪郭のギザギザが目立ち、表示の情報量の密度の低下により画質が劣化する事がわかる。本発明の目的は、表示の情報量の密度の低下による画質の劣化を起こす事無く、縦横2倍に画素数の拡大を行う画素数変換回路を提供する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、入力された前記画像信号を2値化して1個の変換対象画素に対応する画像データと該変換対応画素を上下左右斜め方向から取り囲む8画素にそれぞれ対応する8個の画像データとからなる3行3列9個の入力画像データの配列パターンと、3行3列9個の2値画像データの組み合わせからなる全配列パターンのうちの特定の配列パターンとを比較してこれらの一致、不一致を判断するデータ配列パターン比較手段と、前記入力画像データの配列パターンと前記特定の配列パターンとが一致した場合には前記変換対象画素を上下方向、左右方向ともに2倍に拡大した4画素に対応する4個の画像データの一部に前記変換対象画素の画像データとは異なる画像データを付与し、前記入力画像データの配列パターンと前記特定の配列パターンとが不一致の場合には前記4個の画像データの全てに前記変換対象画素の画像データと同一の画像データを付与する拡大画像データ発生手段とを具備し、前記特定の配列パターンが、前記変換対象画素を囲む8個の画素の画像データの中で前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が3個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが2個の場合には、前記変換対象画素の位置が偶数行偶数列または奇数行奇数列である場合のみ、前記拡大画像データ発生手段が、生成する4画素の画像データのうち前記異なる画像データを有する画素に共に接する位置に対応する画像データのみを前記変換対象画素の画像データと異ならせることを特徴とするものである。
【0007】
この構成によれば、変換対象画素自体の画像データとその周囲8画素の画像データの情報を拡大後の4画素の画像データに反映させるものであり、全9画素の画像データのパターンと特定パターンとの比較から、その画像が例えば斜め方向の輪郭の一部を構成するものであると判断できるような場合には、4画素の画像データの一部に変換対象画素の画像データと異なる画像データを付与するようにした。これにより、斜め方向の輪郭部分のギザギザを細かくすることができ、拡大による画質劣化を防止することができる。
また、この構成により、変換対象画素が連続した斜め方向の輪郭の一部を構成する場合においても変換対象画素の上下方向、左右方向ともに2倍に拡大した4画素に対応する4個の画像データの一部に安易に前記変換対象画素の画像データとは異なる画像データを付与することなく、拡大による画質劣化を防止することができる。
【0008】
また、前記特定の配列パターンが前記変換対象画素の画像データと該変換対象画素を囲む上下の画素のどちらか一方かつ左右の画素のどちらか一方の画像データとが異なる場合の配列パターンであり、その場合に前記拡大画像データ発生手段が、生成する4画素の画像データのうち前記異なる画像データを有する画素に共に接する位置に対応する画像データのみを前記変換対象画素の画像データと異ならせることが好ましい。
【0009】
この構成により、入力画像データの配列パターンと前記特定の配列パターンとが一致した場合には、変換対象画素が例えば斜め方向の輪郭の一部を構成するものであると判断できるようになり、その一致した前記特定の配列パターンにより、前記変換対象画素を上下方向、左右方向ともに2倍に拡大した4画素に対応する4個の画像データのうちどの画素の画像データに変換対象画素の画像データと異なる画像データを付与すればよいかを特定して、斜め方向の輪郭部分のギザギザを細かくすることができ、拡大による画質劣化を防止することができる。
【0010】
さらに、前記特定の配列パターンが、前記変換対象画素を囲む8個の画素の画像データの中で前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が3個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが1個以上であるか、または前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が4個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが2個以上であるか、または前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が5個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが3個以上である場合に、前記拡大画像データ発生手段が、生成する4画素の画像データのうち前記異なる画像データを有する画素に共に接する位置に対応する画像データのみを前記変換対象画素の画像データと異ならせることが好ましい。
【0011】
この構成により、変換対象画素が複雑な斜め方向の輪郭の一部を構成する場合において変換対象画素の上下方向、左右方向ともに2倍に拡大した4画素に対応する4個の画像データの一部に安易に前記変換対象画素の画像データとは異なる画像データを付与することなく、拡大による画質劣化を防止することができる。
【0014】
本発明の画像表示装置は、前記画素数変換回路を画像表示装置に適用したものであり、この画像表示装置によれば、画質劣化を伴うことなく上下方向、左右方向ともに2倍に拡大表示が行える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明が適用される画像表示装置の構成の一例であって、画素数変換回路における縦横2倍拡大処理周辺のブロック図である。図2は本発明の拡大変換処理の概念説明図である。図2の入力画像データDの中心にある変換対象画素Aはその周囲の8画素を参照する事によりA1〜A4の4つの画素に変換される。
【0016】
図1において、入力映像信号1は、周囲8画素分のデータを参照できる様にラインメモリ群2による1ライン遅延処理により3ライン分の映像信号として画素数変換回路3に入力される。画素数変換回路3は、変換対象となる画素のデータとその周囲8画素のデータとを参照して1画素を4画素のデータに変換し、更に1ライン毎の信号4に変換した後、表示部5において拡大表示を行う。
【0017】
変換処理について詳細に説明する。変換対象画素とその周囲8画素のデータは2値化処理を行った後にそれらの配置の照合を行う。2値化処理を行う為の閾値は参照している画素データのダイナミックレンジ中心や平均値を用いるか、映像信号の性質に合わせて適宜可変しても良い。今後、2値化処理後の画素データを「0」、「1」と表現する。これらの2値パターンは「0」を黒で「1」を白で表現すると、変換対象画素が0(黒)の場合、周囲8画素のデータのパターンには図4のパターンが考えられる。同様に、変換対象画素が1(白)の場合、図5のパターンが考えられる。この他に、各パターンを90°、180°、270°回転したパターンが存在するが、ここでは省略する。これらの2値パターンのうち、大部分のパターンに関しては、変換前の変換対象画素のデータをそのまま変換後の4画素全てに適用すればよいが、破線で囲んだパターンおよびこれらパターンの90°、180°、270°回転パターンのみは、図6、図7に示した以下に説明する規則に従って変換すれば、拡大時の画質劣化が防止できることを、本発明者は実験により確認した。
【0018】
図6、図7は、図4、図5中で破線で囲んだ変換対象画素とその周囲の画素8画素を含む9画素の各パターンにおいて、変換対象画素を矢印で示した各々の4画素に変換する事を示しており、図6は変換対象画素が0(黒)の場合、図7は変換対象画素が1(白)の場合を示している。具体的に説明すると、図6の6aのパターンについては、変換対象画素が0(黒)で、変換後の4画素は左下の1画素のみ1(白)で残りは0(黒)となる。この時の変換は、変換後の4画素のうち0(黒)となった画素には2値化前の変換対象画素のデータがそのまま適用され、1(白)となった画素には2値化前の周囲8画素のうち丸印の画素データの平均値を適応する。この様にして、9画素を参照しながら6b〜6hのパターンも同様にして変換処理を行うが、6aおよび6eに示す網掛けの画素について照合時は画素データは0(黒)でも1(白)でも良い。
【0019】
例えば、図6のパターン6aは、本発明の解決手段に記載したように、変換対象画素の画像データ(0(黒))と変換対象画素を囲む上下の画素のどちらか一方、かつ左右の画素のどちらか一方の画像データとが異なる(1(白))場合であり、生成する4画素の画像データのうち、その画像データが異なっている画素(左横と中央下の1(白))に共に接する位置(左下)に対応する画像データのみを変換対象画素の画像データと異ならせたもの(1(白))である。さらに、図6のパターン6aは、網掛けの画素が1(白)の場合、解決手段に記載したように、変換対象画素の画像データ(0(黒))と異なる画像データ(1(白))を持つ画素が隣接する組み合わせが3つ(左横と左下、左下と中央下、中央下と右下の1(白)の画素)の場合であり、生成する4画素の画像データのうち上下どちらか一方と左右どちらか一方の画像データが異なっている画素(左横、中央下の1(白))に共に接する位置(左下)に対応する画像データのみを変換対象画素の画像データと異ならせたもの(1(白))である。なお、上記の「画素が隣接する組み合わせ」とは、画素が上下方向、左右方向にのみ隣接している場合を言い、斜め方向に隣接している場合は含まない。
【0020】
図7は、図6の0(黒)、1(白)の値が反転した場合であるが、処理は同様に行う。またこの場合も、変換後の4画素のうち、1(白)となった画素は2値化前の変換対象画素のデータをそのまま適用し、0(黒)となった画素は2値化前の周囲8画素のうちの丸印の画素データの平均値を適用する、また図6、図7の各パターンを90°、180°、270°回転した場合についても同様の処理を行う。
【0021】
ただし、図6の6hや図7の7h(点線囲い部)については、変換処理の際に特別の配慮が必要である。例えば図形等を表示する場合などで0(黒)、1(白)の境界が画素の並びで45°方向に連続して続く場合、6hと7hの変換処理を交互に行う事になり、結果は図8に示すようなパターンとなる。もし仮に変換対象画素がどの位置にあるかにかかわらず、一様に図6の6hおよび図7の7hの変換を行ったとすると、図6の6hのように、変換対象画素が0(黒)の時に変換後の4画素の右上の画素が1(白)となり、図7の7hのパターンを180°回転させた場合のように、変換対象画素が1(白)の時に変換後の4画素の左下の画素が0(黒)となる。この場合、変換後の結果は、図8において、符号a11、a22、a33で示す4画素の右上の画素に1(白)を付与し、符号a12、a23で示す4画素の左下の画素に0(黒)を付与した後の状態となる。これを変換前の図6の6hの状態と比べてみると、変換前にギザギザの谷であった部分が変換後のギザギザの山の部分となり、変換前の山の部分が変換後に谷の部分になるだけのことであって、ギザギザの山谷の大きさ自体は変わらないため、画質劣化は防止できない。
【0022】
そこで、それを回避するため、変換対象画素が偶数行偶数列および奇数行奇数列の時のみ、図6の6hおよび図7の7hの変換処理を行うこととする。図8の例で具体的に言えば、偶数行偶数列および奇数行奇数列にあたる符号a11、a22、a33で示す4画素に対しては右上の画素に1(白)を付与する変換を行うが、偶数行偶数列および奇数行奇数列にあたらない符号a12、a23、で示す4画素に対しては左下の画素に0(黒)を付与する変換を行わず、4画素全てを1(白)とする。すると、図8のパターンにおいて、黒が付与されている画素が白になり、図6の6hおよび図7の7hの変換を一様に行った場合に比べてギザギザが細かくなることになり、画質劣化を防止することができる。
【0023】
図11の画像について本発明の縦横2倍の拡大変換を行った後の画像例を図9に示す。図12と比較すると、情報量の密度の低下による画質劣化を伴う事無く拡大表示が行えることがわかる。
【0024】
次に、上記のような変換処理を行う回路の具体例について説明する。図3は、本実施形態における画素数変換回路3のブロック図である。ここでの処理は基本的にはディジタル回路で構成される事を前提としているが、ブロック図においてはクロック信号等は煩雑さを考慮して省略してある。3ライン分の映像信号6は2値化コンパレータ7(データ配列パターン比較手段)と平均値算出回路25(拡大画像データ発生手段)に入力される。2値化コンパレータ7では、入力された映像信号を逐次2値化する。その後、2値化コンパレータ7では、変換対象となる1画素とその周囲8画素の2値化データ(0、1)を保持しながら照合回路A8(データ配列パターン比較手段)にそれらのデータを出力する。
【0025】
一方、パターン保持回路9(データ配列パターン比較手段)は、図6の各パターンに対応する3×3=9画素の2値パターンを0、1の値で保持しており、ROMやRAM等のデバイスで構成され、各パターンに対応するデータを照合回路A8に出力する。照合回路A8においては、2値化コンパレータ7からの各画素データの出力とパターン保持回路9の出力をそれぞれの位置に対応させて一致検出を行う。この時、図6の各パターンの各々について9画素全てが一致した場合と9画素全てが不一致な場合のみ一致検出信号11を一致フラグレジスタA10に送出する。9画素全てが不一致な場合も検出する事で図6と白黒が反転した図7の各パターンについても一致検出を行う事と等価になる。一致検出信号11は、図6の8パターンのうちどのパターンと一致したのかを識別できる情報と一致したパターンの回転の情報、すなわち0°、90°、180°、270°のうちどの回転パターンであったのかを識別できる情報が含まれる。
【0026】
2値化コンパレータ7が照合回路A8に出力するパターンは、3ライン分の映像信号6の位置情報そのものに対応したパターンであり、回転の情報としては0°に対応する。また、一致フラグレジスタA10の初期状態は、一致検出がされていない状態にセットされており、照合回路A8から送られる一致検出信号11により一致検出情報があった場合にのみその情報を保持する。
【0027】
次に、2値化コンパレータ7より変換対象となる1画素とその周囲8画素の2値化データが90°マッピング回路A12(データ配列パターン比較手段)に送出され、90°マッピング回路A12では、変換対象以外の周辺の画素の2値化データが変換対象画素を中心に90°回転したパターンで9画素の2値化データを保持し、照合回路B13(データ配列パターン比較手段)に出力される。パターン保持回路9は、照合回路B13にも照合回路A8に出力しているものと同じ9画素の2値パターンのデータを出力しており、この場合も照合回路B13は照合回路A8と同様の一致検出を行う。照合回路B13により一致が検出された場合は、一致検出信号14には一致したパターンを識別する情報とパターンの回転の情報として90°であった事を示す情報が含まれ、一致フラグレジスタB15に保持される事になる。
【0028】
この様にして、90°マッピング回路A12、90°マッピング回路B16(データ配列パターン比較手段)、90°マッピング回路C20(データ配列パターン比較手段)により、図6で示した各パターンの90°、180°、270°のパターンにおいて一致検出を行う。また、一致フラグレジスタA10、一致フラグレジスタB15、一致フラグレジスタC19、一致フラグレジスタD23はそれぞれを構成する保持要素がシフトレジスタ構成になっており、図6の各パターンの0°、90°、180°、270°の回転毎の一致検出情報が順次保持されるようにし、図6で示した各パターンの0°、90°、180°、270°において一致検出がされなかった場合には、一致フラグレジスタD23の出力24は一致フラグレジスタA10の初期状態が出力される事になる。
【0029】
これらの一致検出処理は、各パターンの回転毎にいわゆるパイプライン処理を行う構成になっているが、全ての一致検出処理を一括で行うことができれば、この構成の限りではない。
【0030】
平均値算出回路25は、3ライン分の映像信号6と一致フラグレジスタD23の出力25に基づき、図6、図7に示した変換処理を行う。その処理は、変換後の4画素に対して変換対象画素のデータをそのまま適用する画素と、図6、図7の各パターンに丸印で示した画素のデータの平均値を求め、その値を適用する画素を決定し、変換後の4画素のデータを算出する事であり、論理的な演算回路で構成される。図6、図7の6h、7hの処理を行うに際しては同期信号29とクロックを計数する事によって偶数行、偶数列等の判別を行い、処理を行う事になる。
【0031】
平均値算出回路25は、変換後の4画素のデータ28を出力するが、画素データとしては2ラインにまたがるデータであるので、一般的な映像信号とのインターフェースを考慮し、ラインメモリ群26及びMUX(マルチプレクサ)27を使用して1ラインのシーケンシャルな画素データに変換して1ライン毎の信号4を出力する。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、2値化されて入力される画像データの1画素のデータとそれを囲む周囲8画素のデータを参照してそれら9画素のデータより1画素に対応する4画素のデータを発生する事により、情報量の密度の低下による画質劣化を伴う事無く拡大表示を行う事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画素数変換回路の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】 本発明の拡大変換処理の概念説明図である。
【図3】 図1に示した画素数変換回路のブロック図である。
【図4】 入力画像データの中心にある変換対象画素が0(黒)の場合の周辺8画素のパターンを示した図である。
【図5】 入力画像データの中心にある変換対象画素が1(白)の場合の周辺8画素のパターンを示した図である。
【図6】 本発明において変換対象画素が0(黒)の場合の画素数変換規則を示した図である。
【図7】 本発明において変換対象画素が1(白)の場合の画素数変換規則を示した図である。
【図8】 本発明による画像例での問題点を示した図である。
【図9】 本発明の縦横2倍の拡大変換を行った後の画像例である。
【図10】 従来の縦横2倍拡大変換の方法の説明図である。
【図11】 拡大前の画像例である。
【図12】 従来の縦横2倍の拡大変換を行った後の画像例である。
【符号の説明】
1 入力映像信号
2 ラインメモリ群
3 画素数変換回路
4 1ライン毎の信号
5 表示部
6 3ライン分の映像信号
7 2値化コンパレータ(データ配列パターン比較手段)
8 照合回路A(データ配列パターン比較手段)
9 パターン保持回路(データ配列パターン比較手段)
10 一致フラグレジスタA
11 一致検出信号
12 90°マッピング回路A(データ配列パターン比較手段)
13 照合回路B(データ配列パターン比較手段)
14 一致検出信号
15 一致フラグレジスタB
16 90°マッピング回路B(データ配列パターン比較手段)
17 照合回路C(データ配列パターン比較手段)
18 一致検出信号
19 一致フラグレジスタC
20 90°マッピング回路C(データ配列パターン比較手段)
21 照合回路D(データ配列パターン比較手段)
22 一致検出信号
23 一致フラグレジスタD
24 一致フラグレジスタDの出力
25 平均値算出回路(拡大画像データ発生手段)
26 ラインメモリ群
27 MUX(マルチプレクサ)
28 変換後の4画素のデータ
29 同期信号
Claims (4)
- 入力される画像信号の水平画素数および垂直画素数をそれぞれ2倍して出力する画素数変換回路であって、入力された前記画像信号を2値化して1個の変換対象画素に対応する画像データと該変換対象画素を上下左右斜め方向から取り囲む8画素にそれぞれ対応する8個の画像データとからなる3行3列9個の入力画像データの配列パターンと、3行3列9個の2値画像データの組み合わせからなる全配列パターンの中から選択された特定の配列パターンとを比較してこれらの一致、不一致を判断するデータ配列パターン比較手段と、前記入力画像データの配列パターンと前記特定の配列パターンとが一致した場合には前記変換対象画素を上下方向、左右方向ともに2倍に拡大した4画素に対応する4個の画像データの一部に前記変換対象画素の画像データとは異なる画像データを付与し、前記入力画像データの配列パターンと前記特定の配列パターンとが不一致の場合には前記4個の画像データに全てに前記変換対象画素の画像データと同一の画像データを付与する拡大画像データ発生手段とを具備し、
前記特定の配列パターンが、前記変換対象画素を囲む8個の画素の画像データの中で前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が3個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが2個の場合には、前記変換対象画素の位置が偶数行偶数列および奇数行奇数列である場合のみ、前記拡大画像データ発生手段が、生成する4画素の画像データのうち前記異なる画像データを有する画素に共に接する位置に対応する画像データのみを前記変換対象画素の画像データと異ならせることを特徴とする画素数変換回路。 - 前記特定の配列パターンが、前記変換対象画素の画像データと該変換対象画素を囲む上下の画素のどちらか一方かつ左右の画素のどちらか一方の画像データとが異なる場合の配列パターンであり、その場合に前記拡大画像データ発生手段が、生成する4画素の画像データのうち前記異なる画像データを有する画素に共に接する位置に対応する画像データのみを前記変換対象画素の画像データと異ならせることを特徴とする請求項1に記載の画素数変換回路。
- 前記特定の配列パターンが、前記変換対象画素を囲む8個の画素の画像データの中で前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が3個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが1個以上であるか、または前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が4個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが2個以上であるか、または前記変換対象画素の画像データと異なる画像データの数が5個の場合でその異なる画像データが隣接する組み合わせが3個以上である場合に、前記拡大画像データ発生手段が、生成する4画素の画像データのうち前記異なる画像データを有する画素に共に接する位置に対応する画像データのみを前記変換対象画素の画像データと異ならせることを特徴とする請求項2に記載の画素数変換回路。
- 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の画素数変換回路を具備したことを特徴とする画像表示装置。
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