JP3674540B2 - 加湿器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、空気中に蒸気を放出して空気中の湿度を高めるようにした加湿器に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
最近では、室内の空気を加湿するために用いられる加湿器として、各種のタイプのものが開発されている。これらの加湿器は、その蒸気発生メカニズムには差があるが、何れにしても発生した水蒸気を部屋等の居住空間に放出することにより同空間中の空気の加湿を行うようになっている。
【0004】
そして、これまでの加湿器の場合、製品毎に定格加湿能力(MAXmL/h)が決まっており、その能力範囲内において、加湿能力を例えば強、中、弱と複数の段階に調節設定することができるようになっている。したがって、この能力調節機能を利用すれば、例えば設置される部屋の大きさに対応した加湿能力の調整が一応可能となる。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の加湿器の場合、上記加湿能力の調整機能は、必ずしも部屋の大きさ(畳数)に対応して正確に調節することを主眼としたものではなく、単に単位時間当りの加湿能力の調整を行うものにすぎないため、何の程度の大きさの部屋に何の程度の加湿能力が適切なのかは、ユーザーにとって、はっきりとは分からない。
【0006】
また一方、設定された目標湿度を適切に実現するためには、上述のような部屋の大きさだけではなく、畳数が同じでも吸湿性や通気性が大きく相違する建物の種類(例えば木造・プレハブ・集合住宅など)や部屋の種類(例えば和室・洋室など)をも考慮して正確に加湿能力を設定しなければならない。しかし、従来、このような建物や部屋の種類(様式)に応じた対応は、必ずしも適切になされていない。このため、ケースによっては、過加湿や加湿不足などの現象を招いている。
【0007】
なお、これまでにも製品によっては、一応の目安として建物および部屋の種類や適用床面積と加湿能力(調節レベル)との対応関係を概略的に取扱説明書中に記述したものも見られるが、操作パネル面の表示部を含めて製品本体側では、そのような対応関係が分かるようになってはいない。
【0008】
本願発明は、このような事情に鑑み、上述のような建物と部屋の種類(様式)を相互に対応させて幾つかの様式モードに分類し、これら各様式モード毎の畳数との関係における最適な定格加湿能力を容易に調節設定できるようにした高性能の加湿器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0010】
(1) 請求項1の発明
この発明の加湿器は、加湿手段と該加湿手段の加湿能力を変える加湿能力可変手段とを備え、該加湿能力可変手段によって上記加湿手段の加湿能力を所望の大きさに調節できるようにしてなる加湿器であって、上記加湿能力可変手段は、建物の種類と部屋の種類を相互に対応させて幾つかの様式モードに分類し、これら各様式モード毎の畳数との関係における最適な定格加湿能力を調節設定するように構成されているとともに、当該各様式モードに応じた定格加湿能力の調節設定は、所定の様式モードの所定の定格加湿能力を基準とし、該基準となる定格加湿能力を所定の補正係数により補正することによって他の様式モードの加湿能力とするように構成されている。
【0011】
したがって、該構成では、例えば幾つかの様式モードの内の所望の様式モードを選択し、その畳数を設定すれば、その様式モードでの対応する部屋の畳数に適した最適な加湿能力が自動的に調節設定されることになる。
【0012】
また、その場合において、上記各様式モードに応じた定格加湿能力の調節設定は、上記所定の様式モードの所定の定格加湿能力を基準とし、該基準となる定格加湿能力を所定の補正係数により補正することによって他の様式モードの加湿能力とするように構成されている。
【0013】
したがって、該構成では、要するに加湿能力と畳数との相関データとしては、上記基準となる所定の様式モードの相関データのみを基準データとして記憶させておくだけで、他の様式モードの定格加湿能力を容易に調節設定できることになる。
【0014】
もちろん、1部の例外については、別の例外データマップとして記憶させておけばよい。
【発明の効果】
【0015】
したがって、本願発明の加湿器によると、1台の加湿器で、各種の建物様式および部屋様式、部屋の大きさ等に適切に対応することができ、それらの各々に対して最適な加湿能力を簡単かつ低コストに設定することができる。
【発明の実施の形態】
【0016】
以下、添付の図1〜図7を参照して、本願発明の実施の形態に係る加湿器の構成について説明する。
【0017】
(加湿器本体の構成)
この加湿器は、先ず図1および図2に示すように、前面側に位置する給水部2と該給水部2の背面側に隣接する水蒸気発生部3とを有する加湿器本体1を備えている。該加湿器本体1は、上面を形成する合成樹脂製の蓋カバー4と、側面を形成する円筒状の耐熱合成樹脂製の本体ケース5と、該本体ケース5の下端側開口面部を閉塞する合成樹脂製の底ケース6とからなっており、前記蓋カバー4は、前記本体ケース5に対して着脱自在とされている。
【0018】
前記給水部2は、取り外し自在な給水タンク7と、該給水タンク7内から供給される水Wを一時的に貯溜する貯溜容器8とを備えている。
【0019】
前記給水タンク7は、透明あるいは半透明の合成樹脂からなるタンク本体9と、該タンク本体9の給水用開口部10に対して螺着脱自在とされる給水キャップ11とを備えて構成されている。該給水キャップ11には、給水弁13が付設された給水ノズル12が設けられている。前記給水弁13は、給水ノズル12内に架設された軸受14に対して上下摺動可能に支持されており、図示しないスプリングによって閉弁方向に付勢されている。
【0020】
前記貯溜容器8は、前記本体ケース5の上下方向中間部に一体形成された支持壁5aにより構成されており、その中央には、円筒状の突部16が一体に形成されている。そして、前記給水タンク7のセット時においては、該突部16に対して給水タンク7の給水ノズル12が外挿され、給水弁13が同突部16によって押し上げられて開弁状態となるようになっている。そして、この状態においては、前記給水ノズル12の先端よりも、やや上方位置に水位が保持される。
【0021】
一方、前記水蒸気発生部3は、水Wを加熱する加熱タンク部17を備えている。該加熱タンク部17は、前記本体ケース5の支持壁5aを利用して前記貯溜容器8部分に連続するように形成された底部17aと、該底部17aに対して着脱自在に載置される略円筒形状のカバー部17bとからなっており、該カバー部17bの下端には、前記貯溜容器8との連通孔18(図示の断面位置では直接見えない)が形成されている。
【0022】
前記加熱タンク部17の水位と前記貯溜容器8の水位とは同位とされており、前記加熱タンク部17からの水蒸気発生によってその水位が低下し、貯溜容器8において給水タンク7の給水ノズル12の下端より低位となると、前記給水タンク7からの水の補給がなされる。
【0023】
前記加熱タンク部17の下方側には、前記支持壁5aの周縁部に対してビス19により固定された断面ハット型のヒータプレート20が配置されており、該ヒータプレート20の内側には、電源端子21a,21bを有してAC電源に接続される電熱ヒータ21が配置されている。また、該電熱ヒータ21の下方には、さらに遮熱板22が設けられている。さらに、該遮熱板22の下方には、図示はしていないが制御基板が設けられている。
【0024】
そして、前記電熱ヒータ21により、前記加熱タンク部17内の水Wが蒸発するように加熱されるようになっている。
【0025】
また、前記加熱タンク部17の底部17aには、これも図示はしていないが、加熱タンク部17の温度を検出する温度センサーが取り付けられている。該温度センサーからの温度検出情報は、後述するマイクロコンピュータユニット27(以下、単にマイコンユニット27と略称する)に入力される。
【0026】
前記加熱タンク部17の一部を構成する上方側加熱タンク部17のカバー部17bの上部には、その上端側天板部に水蒸気排出口32,32・・を有する蒸気排出筒33が着脱自在に取り付けられている。該蒸気排出筒33内には、さらに前記加熱タンクカバー部17bの天板部に設けられ、例えばアロマオイル等のテラピー剤が収納される漏斗状容器34と、ハーブ等の芳香剤Fを収納する芳香剤収納部35とが設けられている。このような構成の場合、例えば蓋カバー4を取り外して、蒸気排出筒33を取り外せば、アロマスオイルや芳香剤Fの交換を容易に行うことができる。また符号36は加熱タンクカバー部17bの天面に形成された蒸気流通孔、37は芳香剤収納部35の底部に形成された蒸気流通孔である。
【0027】
ところで、前記遮熱板22の制御基板下方部には、上記のように図示しない制御基板があり、同制御基板上には前記電熱ヒータ21を駆動する電源回路や制御回路が設けられている。そして、この制御基板上に配設された各種の電気部品は、前記電熱ヒータ21の作動中に発熱するため、これを冷却する必要がある。
【0028】
そこで、例えば図2に示すように、前記給水部2の下方であって前記貯溜容器8の側方には、それら各種の電気部品を冷却するための冷却風Aを得るための送風機38が配設されている。該送風機38は、例えば駆動源であるファンモータ39により回転駆動される多翼遠心羽根車と、該多翼遠心羽根車を被包するスクロールタイプのファンケーシングとからなっており、該ファンケーシングの吐出口は、前記加熱タンク部17の下方空間(即ち、前記制御基板部分)の方向に向かって開口されている。該送風機38からの冷却風Aは、先ず前記加熱タンク部17の下方空間を通る過程で特に前記制御基板のヒートシンクを有効に冷却し、その後支持壁5aに形成された連通口(図示省略)を通って前記加熱タンクカバー部17bの一側方に形成された空気導入室41に入り、該空気導入室41から空気導入口42を介して加熱タンク部17内に導入されて、該加熱タンク部17内において発生する水蒸気Sと合流することとなっている。このようにすると、1個の送風機38で、発熱する各種電気部品の冷却と、加熱タンク部17において発生する水蒸気Sの温度降下とを併せて行うことができる。
【0029】
なお、前記本体ケース5には、前記給水タンク7内の水位を見通せる水位表示窓43が形成されている。また符号44は加湿器を持ち運ぶための把手である。
【0030】
また、前記本体ケース5の外面には、該本体ケース5の前面側から側面側にかけての部分(換言すれば、給水タンク7の前面側および側面側の一部に対応する部分)を覆うABS樹脂等からなる断熱カバー45が着脱自在に取り付けられている。
【0031】
前記断熱カバー45には、前記本体ケース5に形成された水位表示窓43に対応する覗窓46が形成されている。また、この断熱カバー45の前面側下部内面には、操作スイッチ類を備えた操作基板47が取り付けられている。該操作基板47は、前記断熱カバー45の下部内面に突設された取付用ボス48に対してビス49で直接取り付けられている。
【0032】
他方、前記断熱カバー45の前面側中央部には、例えば図3に示すような操作パネル50が設けられている。該操作パネル50には、運転キー51、タイマー設定キー52、連続運転/タイマー運転を切換える運転切換キー53、後述するような建物および部屋の様式モード(木造・和室、プレハブ・洋室、集合住宅・洋室など)を任意に切換えて選択する様式切換キ−54、部屋の大きさを入力する畳数切換キ−55、目標湿度を設定する湿度設定キー56、各種設定状態をリセットするリセットキー57等の各種操作キーに加え、さらに、設定時間表示、運転状態表示、現在の設定湿度表示(%)、建物および部屋の様式表示(例えば木造・和室、プレハブ・洋室、集合住宅・洋室など)、部屋の畳数表示(大きさ)、お手入れ表示、給水表示等の各種の表示を行う液晶表示部60が設けられている。
【0033】
(制御回路部の構成)
次に、図4に示す電気回路図に基づいて、本実施の形態にかかる加湿器における加湿制御回路の構成を説明する。なお、図1ないし図3において示された各部に対応する電気的要素には同一の参照符号を付して示す。
【0034】
商用交流電源61からの電力は、加熱タンク部17の異常加熱を検知して溶断する温度ヒューズ62を介して送風機38のファンモータ39に供給されるとともに、降圧トランス64で降圧され、且つ整流器65で整流されて、マイコンユニット27に対してその電源として供給されるようになっている。また、前記商用交流電源61からの電力は、マイコンユニット27から電熱ヒータON信号が出力されて、リレーコイル駆動トランジスタ28がONになり、リレーコイル71が駆動されると、リレースイッチ70が閉じ、同リレースイッチ70を介して電熱ヒータ21に供給されるようになっている。
【0035】
そして、上述した運転キー51のON操作により、電源回路に電源が入ると、上記電熱ヒータ21により、前記加熱タンク部17内の水Wが加熱され、水蒸気Sが発生せしめられる。そして、該発生された水蒸気Sは、上述の蒸気排出筒33を経て芳香等が付与された後に、水蒸気排出口32から室内へ放出され、その放出量に応じて設定された目標湿度への室内空気の加湿が行われる。
【0036】
(建物および部屋の種類や部屋の大きさに応じた最適加湿能力の設定制御)
すでに述べたように、これまでの加湿器の場合、製品毎に定格加湿能力(MAXmL/h)が決まっており、その能力範囲内において、例えば強(400mL/h)、中(250mL/h)、弱(150mL/h)と複数の段階に調節設定することができるようになっている。したがって、この能力調節機能を利用すれば、例えば設置される部屋の大きさ(畳数)に対応した加湿能力の調節設定が一応可能となる。
【0037】
しかし、従来の加湿器の場合、この加湿能力の調節機能は、一応の目安にすぎず、必ずしも部屋の大きさ(畳数)に正確に対応して調節することを主眼としたものではなく、基本的には単位時間当りの加湿能力の調整を行うものにすぎないため、何の程度の大きさの部屋に何の程度の加湿能力が適切なのかは、はっきりとは分からない。
【0038】
また一方、上記の設定された目標湿度を適切に実現するためには、上述のような部屋の大きさ(畳数)だけではなく、畳数が同じでも吸湿性や通気性が大きく相違する建物の種類(例えば木造・プレハブ・集合住宅など)や部屋の種類(例えば和室・洋室など)をも考慮して加湿能力を設定しなければならない。しかし、従来、このような建物の種類や部屋の種類に応じた対応は、なされていない。
【0039】
なお、これまでも製品によっては、一応の目安として建物および部屋の種類や適用床面積と加湿能力(調節レベル)との対応関係を概略的に取扱説明書中に記述したものも見られるが、操作パネル面の表示部を含めて製品本体側では、そのような対応関係が分かるようにはなっていない。
【0040】
そこで、この本願発明の実施の形態の構成では、このような事情に鑑み、上述のような建物の種類と部屋の種類を相互に対応させて幾つかの様式モードNo1〜NoN(例えばNo1:「木造・和室」、No2:「プレハブ・洋室」、No3:「集合住宅・洋室」・・・NoN「その他」)に分類し、これら各様式モードNo1〜NoN毎の畳数との関係における最適な定格加湿能力を調節設定できるようにしている。
【0041】
この定格加湿能力の調節設定は、例えば吸湿性、通気性の良さから言って上記各様式モードNo1〜NoNの中でも同一畳数下において最も大きな加湿能力が要求される様式モードNo1:「木造・和室」の場合を基準に設定された最大定格加湿能力(基本加湿能力)を上記様式モードNo1〜NoN毎に設定した補正係数(様式モードNo2〜NoNの畳数N2〜Nnを様式モードNo1の畳数N1に対応した畳数に変換する変換係数)K1〜Knにより低減補正するようになっている(例えば様式モードNo2の場合K2=3/5、様式モードNo3の場合K3=1/2に設定。但し、様式モードNo1に対応した補正係数K1は本来補正が不要なため、K1=1に設定されている)。
【0042】
これは、次のような事情に基いている。
【0043】
すなわち、一部の例外はあるが、例えば図6の定格加湿量と建物および部屋の種類(様式)・畳数とを比較すると、
(1) 様式モードNo2の「プレハブ・洋室」の畳数に対してK2=3/5を掛けると、ほぼ様式モードNo1の「木造・和室」の畳数になる。
【0044】
例1:例えば定格加湿能力350mL/hのとき、
10畳×3/5=6畳
例2:例えば定格加湿能力300mL/hのとき、
8畳×3/5=24/5=4.8≒5畳
(2) 様式モードNo3の「集合住宅・洋室」の畳数にK3=1/2を掛けると、ほぼ様式モードNo1の「木造・和室」の畳数になる。
【0045】
例1:例えば定格加湿能力250mL/hのとき、
8畳×1/2=4畳
例2:例えば定格加湿能力450mL/hのとき、
15畳×1/2=7.5≒8畳
・・・・・となる。
【0046】
このように建物および部屋の種類に応じた様式モードとして、例えばNo2:「プレハブ・洋室」又はNo3:「集合住宅・洋室」が選択されたときには、それぞれその様式モードの部屋の実際の畳数に対して各々上述の補正係数K2=3/5,K3=1/2を掛けたときに得られた畳数値とNo1:「木造・和室」のときの畳数値とを比較して対応する加湿能力を決定し、運転すればよいことが分かる。
【0047】
したがって、この実施の形態の構成では、要するに加湿能力と畳数との相関データとしては、例えば図7に示される様式モードNo1の「木造・和室」の加湿量と畳数データのみを、「通常データマップ」として記憶させておくだけでよいことになる。
【0048】
もちろん、1部の例外については、別の「例外データマップ」として記憶させておけばよい。
【0049】
例えば様式モードNo1の「木造・和室」で、8.5畳に対応する加湿能力が必要な場合などが、それである。
【0050】
この場合、基本的に小数点以下は、四捨五入することになっているので、本来8.5という数字はでてこない。したがって、そのような加湿能力が必要な建物および部屋の様式と畳数が選択されたときは上記の例外となる。
【0051】
さらに、上記の場合において、加湿能力を変化させる具体的な方法としては、例えば上述の電熱ヒータ21への通電時間(ON/OFF時間)を変えることで、単位時間当りの加湿量に大小をつけることができる。
【0052】
例えば電熱ヒータ21のフル通電(デューティー比100%)にて加湿量が700mL/hとすると、10分間で電熱ヒータ21をON/OFFと間欠運転することで、350mL/hの加湿能力とする。このように、間欠運転の時間を変えることで、容易に加湿能力の可変設定を行うことができる。
【0053】
以下、このような観点から構成された本願発明の実施の形態における建物および部屋の種類や部屋の大きさに応じた最適加湿能力設定制御の方法について、図5のフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0054】
すなわち、先ず運転キー51がON操作され、当該加湿器本体のマイコンユニット27に電源が入ると、本制御をスタートする。
【0055】
そして、先ず最初にステップS1で、上述の様式切換キー54により選択された様式モードが、上記様式モードNo1の「木造・和室」であるか否かを判定する。その結果、YESと判定された時は、さらに続いてステップS2に進んで、上記畳数切換キー55を使用して、当該部屋の畳数N1を入力する。その後、続くステップS4で同入力された畳数N1が上述した例外であるか否かを判断する。
【0056】
他方、上記ステップS1でNOと判定された時は、さらにステップS3で様式モードNo2の「プレハブ・洋室」であるか否か、それもNOである時は、さらにステップS9で様式モードNo3の「集合住宅・洋室」であるか否かを、順次判定して行く。
【0057】
そして、それぞれ続くステップS8,S12で各々畳数N2,N3を入力し、さらに続くステップS10,S13で同入力された畳数N2,N3が上述した例外であるか否かを各々判断する。
【0058】
先ず最初に、上記ステップS1でYESのユーザーにより選択された様式モードが様式モードNo1:「木造・和室」である場合において、上記ステップS2で入力された畳数N1が例外である時は、ステップS7に進んで上述した例外データマップから加湿量を選択して決定した後、最終的にステップS6で上述した電熱ヒータ21のON/OFF時間を決定して運転する。他方、同ステップS4でNOの入力された畳数N1が例外ではない時は、先ずステップS5に進んで、上述した通常のデータマップから加湿量を決定して、ステップS6で上述した電熱ヒータ21のON/OFF時間を決定して運転する。
【0059】
次にステップS3でYESの様式モードNo2:「プレハブ・洋室」である場合において、入力された畳数N2が例外である時は、上述のステップS7に進んで上述した例外データマップから加湿量を選択決定した後、最終的にステップS6で上記電熱ヒータ21のON/OFF時間を決定して運転する。他方、同ステップS10でNOの入力された畳数N2が例外ではない時は、先ずステップS11に進んで、N1=3・N2/5として畳数N2を畳数N1に変換(補正)した上でステップS5に進み、上述した通常のデータマップから加湿量を決定して、ステップS6で電熱ヒータ21のON/OFF時間を決定して運転する。
【0060】
また他方ステップS13でYESの様式モードNo3:「集合住宅・洋室」である場合において、入力された畳数N3が例外である時は、上述のステップS7に進んで上述した例外データマップから加湿量を選択決定した後、最終的にステップS6で上記電熱ヒータ21のON/OFF時間を決定して運転する。他方、同ステップS13でNOの入力された畳数N3が例外ではない時は、先ずステップS14に進んで、N1=N3/2として畳数N3を畳数N1に変換(補正)した上でステップS5に進み、上述した通常のデータマップから加湿量を決定した後、ステップS6で上記電熱ヒータ21のON/OFF時間を決定して運転する。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】 本願発明の実施の形態にかかる加湿器の本体部分の構成を示す左側方から見た断面図である。
【図2】 同加湿器の本体部分の前方から見た断面図である。
【図3】 同加湿器の本体部分前面に設けられている操作パネル部の正面図である。
【図4】 同加湿器の制御回路の構成を示す電気回路図である。
【図5】 同加湿器の加湿能力設定制御の内容を示すフローチャートである。
【図6】 同加湿器の建物および部屋の種類等様式と定格加湿能力との関係を示すデータテーブル図である。
【図7】 同加湿器の木造・和室モードでの加湿量と畳数との関係を示す基本となるデータテーブル図である。
【符号の説明】
【0062】
1は加湿器本体、21は電熱ヒータ、27はマイコンユニット、50は操作パネル、51は運転キー、52はタイマーキー、53は運転切換キー、54は様式切換キー、55は畳数切換キー、56は湿度設定キー、60は液晶表示部である。
Claims (1)
- 加湿手段と該加湿手段の加湿能力を変える加湿能力可変手段とを備え、該加湿能力可変手段によって上記加湿手段の加湿能力を所望の大きさに調節できるようにしてなる加湿器であって、上記加湿能力可変手段は、建物の種類と部屋の種類を相互に対応させて幾つかの様式モードに分類し、これら各様式モード毎の畳数との関係における最適な定格加湿能力を調節設定するように構成されているとともに、当該各様式モードに応じた定格加湿能力の調節設定は、所定の様式モードの所定の定格加湿能力を基準とし、該基準となる定格加湿能力を所定の補正係数により補正することによって他の様式モードの加湿能力とするように構成されていることを特徴とする加湿器。
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