JP3673847B2 - サスペンション制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、サスペンション制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のサスペンション制御装置の一例として、特開平5-330325号公報に示すサスペンション制御装置がある。このサスペンション制御装置は、車両のばね上及びばね下間に介装される減衰係数可変型ショックアブソーバと、減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数を調整設定するアクチュエータと、車体の上下加速度を検出する加速度センサと、該加速度センサの加速度信号を積分して上下絶対速度を求める積分手段と、該上下絶対速度に制御ゲインを掛けて制御目標値を求める制御目標値算出手段と、前記減衰係数可変型ショックアブソーバの特性に基づいて制御目標値と前記制御信号との対応関係を示す情報をあらかじめ格納し前記制御目標値算出手段から制御目標値を入力することにより対応する制御信号を発生する制御信号発生手段とを有し、上下方向絶対速度に応じた減衰係数を得て乗り心地や運転性等の向上を図るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車体の上下振動を抑えるには、理論上、減衰力を車体の上下方向絶対速度に応じて調整することが望ましいが、ショックアブソーバは直接減衰力を調整できない(減衰力は減衰係数を係数とするピストン速度の関数となる)ため、実際には、上記の従来技術のように上下方向絶対速度に応じて減衰係数を調整することとなってしまう。
【0004】
このため、上記従来技術にあっては、通常の舗装された路面(比較的振動が少なく、振幅も小さい)を走行する際に生じる平均的なピストンスピードを想定して制御ゲイン/不感帯等を設定し、振動制御を行っていた。
【0005】
しかし、荒れた路面(振動が多く、振幅が大きい)を走行した際には、ピストンスピードが平均的なピストンスピードとかけ離れた速いものとなり、要求される減衰力に比して大きな減衰力が発生してしまい、これにより乗り心地の悪化をまねくおそれがあった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、路面状況に関わらず良好な乗り心地を得ることができるサスペンション制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1のサスペンション制御装置に係る発明は、車両のばね上及びばね下間に介装される減衰係数可変型ショックアブソーバと、該減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数を制御信号に基づいて調整設定するアクチュエータと、車体の上下加速度を検出する上下加速度センサと、車体の上下絶対速度を検出する上下絶対速度検出手段と、該上下絶対速度のうち絶対値が所定値より小さいものを不感帯として取り除いた補正値に補正する補正値算出手段と、該補正値に制御ゲインを掛けて制御目標信号を求める制御目標算出手段と、該制御目標信号からアクチュエータの制御信号を発信する制御信号発信手段と、前記上下加速度センサの上下加速度信号の振幅が所定時間内にあらかじめ設定された振幅閾値を超える大振幅回数を求める大振幅回数算出部と、該大振幅回数が所定の回数基準値を超えたとき悪路と判定する路面状況判定手段と、該路面状況判定手段により悪路と判定したとき前記不感帯の所定値を大きい値に調整する不感帯調整手段と、前記路面状況判定手段により悪路と判定したとき前記制御ゲインを変更する制御ゲイン調整手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2のサスペンション制御装置に係る発明は、車両のばね上及びばね下間に介装される減衰係数可変型ショックアブソーバと、該減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数を制御信号に基づいて調整設定するアクチュエータと、車体の上下絶対速度を検出する上下絶対速度検出手段と、該上下絶対速度のうち絶対値が所定値より小さいものを不感帯として取り除いた補正値に補正する補正値算出手段と、該補正値に制御ゲインを掛けて制御目標信号を求める制御目標算出手段と、該制御目標信号からアクチュエータの制御信号を発信する制御信号発信手段と、前記上下絶対速度検出手段の上下絶対速度信号の振幅が所定時間内にあらかじめ設定された振幅閾値を超える大振幅回数を求める大振幅回数算出部と、該大振幅回数が所定の回数基準値を超えたとき悪路と判定する路面状況判定手段と、該路面状況判定手段により悪路と判定したとき前記不感帯の所定値を大きい値に調整する不感帯調整手段と、前記路面状況判定手段により悪路と判定したとき前記制御ゲインを変更する制御ゲイン調整手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のサスペンション制御装置において、車両の車速を検出する車速検出手段を設け、前記路面状況判定手段は、前記車速検出手段により検出された車速に応じて前記回数基準値が大きくなるようにして悪路を判定することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1または2に記載のサスペンション制御装置において、車両の車速を検出する車速検出手段を設け、前記路面状況判定手段は、前記車速検出手段により検出された車速に応じて前記振幅閾値が大きくなるようにして、悪路を判定することを特徴とする。
【0011】
【作用】
請求項1の発明によれば、路面状況が悪路の場合に不感帯の所定値は不感帯調整手段により大きい値に調整されるので、この不感帯の拡張された領域内においては良路に比べ減衰係数が小さい値となるので、ピストンスピードが速くなっても減衰力が大きくなり過ぎることは防止される。また、所定時間内での車体の上下加速度の振幅が振幅閾値を超える大振幅回数を求め、この大振幅回数が基準値を超えたとき悪路と判定できる。
【0012】
請求項2の構成とすれば、路面状況が悪路の場合に不感帯の所定値は不感帯調整手段により大きい値に調整されるので、この不感帯の拡張された領域内においては良路に比べ減衰係数が小さい値となるので、ピストンスピードが速くなっても減衰力が大きくなり過ぎることは防止される。また、所定時間内での車体の上下絶対速度の振幅が振幅閾値を超える大振幅回数を求め、この大振幅回数が基準値を超えたとき悪路と判定できる。
【0013】
請求項3の構成とすれば、車速が速くなったときは、大振幅回数の基準値が大きくなるので、車速が速くなっても正確に悪路の判定を行える。
請求項4の構成とすれば、車速が速くなったとき、悪路を判定する際の振幅閾値を大きくなるようにしたので、車速が速くなっても正確に悪路の判定を行える。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の第1実施例のサスペンション制御装置を図1ないし図8に基づいて説明する。図1において、車両を構成する車体1(ばね上)と4個(図には一つのみを示す。)の車輪2(ばね下)との間には、ばね3と伸/縮反転タイプの減衰係数可変型ショックアブソーバ4が並列に介装されており、車体1を支持している。車体1上には、車体1の上下方向の加速度を検出する加速度センサ5が取り付けられている。加速度センサ5の加速度信号はコントローラ6に供給される。なお、減衰係数可変型ショックアブソーバ4及びばね3は4個の車輪2に対応してそれぞれ4個設けられているが、便宜上そのうち一つのみを図示している。
【0015】
減衰係数可変型ショックアブソーバ4は、図2に示すようにシリンダ11内にフリーピストン12を摺動自在に収納し、このフリーピストン12によりガス室13と油室14との二室に画成されている。ガス室13には高圧ガスが封入されており、油室14には油液が封入されている。油室14にはピストン15が摺動自在に収納されている。油室14はピストン15により下室R1と上室R2とに画成されている。ピストン15にはピストンロッド16が連結されている。ピストンロッド16は上室R2を通ってシリンダ11外に延びている。
【0016】
ピストン15には下室R1と上室R2とをそれぞれ連通する第1、第2の連通路17、18が形成されている。ピストン15の上部には、常閉の第1の減衰弁19が取り付けられている。第1の減衰弁19は、ピストンロッド16の短縮時に下室R1の圧力が高くなって上室R2との差圧が所定値に達すると開き、これにより第1の連通路17を介した下室R1と上室R2との連通を図れるようにしている。ピストン15の下部には、常閉の第2の減衰弁20が取り付けられている。第2の減衰弁20は、ピストンロッド16の伸長時に上室R2の圧力が高くなって下室R1と上室R2との圧力差が所定値になると開き、これにより第2の連通路18を介した下室R1と上室R2との連通を図れるようにしている。ピストン15には、ピストンロッド16の軸心を挟んで相対向する第3、第4の連通路21,22が形成されている。第3、第4の連通路21,22は、それぞれ上室R2、下室R1に連通している。
【0017】
第3、第4の連通路21,22には、それぞれチェック弁23,24が配設されている。チェック弁23は下室R1から上室R2への油液の流れのみを許容し、チェック弁24は上室R2から下室R1への油液の流れのみを許容する。ピストン15内部には円板状の可動板25がピストンロッド16の軸心を中心にして回動自在に保持されており、可動板25の板面は第3、第4の連通路21,22をそれぞれ横切っている。可動板25には図3に示すように周方向に沿って円弧状に延びる一対の長孔26,27が形成されている。長孔26,27は可動板25の中心と同心状の位置に相対向して形成されている。長孔26は、図3矢印R方向に向かうに従って開口面積が小さくなり、長孔27は、矢印R方向に向かうに従って開口面積が大きくなるようになっている。
【0018】
可動板25を矢印R又は矢印L方向に回動すると、長孔26,27の、第3、第4の連通路21,22に臨む部分が連続的に替わり第3、第4の連通路21,22の開口面積が逓増又は逓減するようになっており、これにより減衰係数可変型ショックアブソーバ4が、図4に実線で示す減衰特性を得られるようにしている。なお、滑らかに減衰係数を変化させるために、長孔26,27の中心位置b2,b1付近を破線で示すように滑らかに変化する減衰係数特性とすることもできる。
【0019】
なお、図2において、28はピストンロッド16の軸心に相対回転自在に設けられて下端部が可動板25に連結される操作ロッドである。また、29は、操作ロッド28の上端部に連結され、この操作ロッド28を介して可動板25を矢印R方向または矢印L方向に回転させるステッピングモータ等のアクチュエータである。このアクチュエータ29は、コントローラ6の制御信号発信部44から発信される制御信号θに基づいて操作ロッド28を回転させる。
【0020】
次に、長孔26,27の、第3、第4の連通路21,22に臨む箇所(a2〜b2〜c2,a1〜b1〜c1)と、減衰係数との関係を説明する。ここで、長孔26,27の、第3、第4の連通路21,22に臨む箇所は、可動板25の回転角度θによって表わす。なお、長孔26,27の中心である位置b2,b1が第3、第4の連通路21,22に臨んでいる場合、この位置を可動板25の基準位置(θ=0)としている。
【0021】
(1)可動板25を基準位置から矢印R方向に回転する、即ち可動板25を正方向(θ>0)に回転させた場合、長孔26の位置a2が第3の連通路21に臨み、かつ長孔27の位置a1が第4の連通路22に臨む。これにより、下室R1から上室R2へ油液が流れやすく、上室R2から下室R1へ油液が流れ難くなって伸び側減衰係数が大きくかつ縮み側減衰係数が小さくなる。
【0022】
(2)可動板25を基準位置から矢印L方向に回転する、即ち可動板25を負方向(θ<0)に回転させた場合、長孔26の位置c2が第3の連通路21に臨み、かつ長孔27の位置c1が第4の連通路22に臨む。これにより、下室R1から上室R2へ油液が流れ難く、上室R2から下室R1へ油液が流れやすくなって伸び側減衰係数が小さくかつ縮み側減衰係数が大きくなる。
【0023】
コントローラ6は、積分処理部41と、補正値算出部42と、制御目標値算出部43と、制御信号発信部44と、大振幅回数算出部45と、判定部46と、パラメータ調整部47とから大略構成されている。積分処理部41は、加速度センサ5と共に上下絶対速度検出手段を構成し加速度センサ5の加速度信号αを積分して上下絶対速度Sを求めこの値を補正値算出手段としての補正値算出部42に出力する。補正値算出部42は、上下絶対速度Sのうち絶対値が所定値Aより小さい部分(以下、不感帯Aという。)を除いたデータと、このデータに比例するデータ(以下、補正上下絶対速度という。)S′との対応を示す情報(便宜上、図5の補正値算出部42を示すブロック中にこの情報を示すグラフを示している。)を格納しており、上下絶対速度Sを入力して対応する補正上下絶対速度S′を求めこの値を制御目標算出手段としての制御目標値算出部43に出力する。
【0024】
なお、補正値算出部42には、図9に示すような情報を格納して、この格納情報に基づいて補正上下絶対速度S′を求めるようにしてもよい。ここで、図5のものにおいては、破線で示すように上下絶対速度Sと補正上下絶対速度S′との対応関係を変更することなく、不感帯Aの領域のみを変更するようにしているが、図9のものにおいては、破線で示すように上記対応関係を左右方向にシフトさせることによって不感帯Aの領域を変更するようになっている。したがって、この場合、所定値Aを大きくすると、不感帯Aが大きくなると共に上下絶対速度Sの入力に対し、補正上下絶対速度S′の値が小さくなる。よって、図9のものを用いた場合は、不感帯Aを変更するだけで制御ゲインKを可変としなくも図5の制御ゲインKと不感帯Aの両方を可変としたときとほぼ同様の効果が得られる。
【0025】
制御目標値算出部43は、補正上下絶対速度S′に制御ゲインKを掛けて制御目標値Cを求めこの値を制御信号発信手段としての制御信号発信部44に出力する。制御信号発信部44は、制御目標値Cに基づいて、可動板25の回転角θに対応する制御信号θを発信しこの制御信号θをアクチュエータ29に出力する。この場合、制御信号発信部44には、減衰係数可変型ショックアブソーバ4の特性に基づいて設定した制御目標値Cとこれに比例する制御信号θとを示す情報(便宜上、図5の制御信号発信部44を示すブロック中にこの情報を示すグラフを示している。)が格納されており、制御目標値Cを入力することにより対応する制御信号θを発生する。
【0026】
そして、アクチュエータ29は、この制御信号θを受けて可動板25を回転し、減衰係数可変型ショックアブソーバ4が所望の伸び側、縮み側減衰係数を得られるようにしている。この場合の制御方法は特開平5-330325号公報に示される原理と同様に、例えば、車体1の絶対速度が正方向(車体1の上方向)に大きくなって減衰係数の目標値が正方向に大きくなった場合には、図5の制御信号発信部44を示すブロック中に示すように可動板25の回転角θを正方向に大きくする制御信号θをアクチュエータ29に出力し、これによって上記(1)で説明したように、伸び側減衰係数を大きくし、かつ縮み側減衰係数を小さくする。一方、車体1の上下絶対速度Sが負方向(車体1の下方向)に大きくなって減衰係数の目標値が負方向に大きくなった場合には、可動板25の回転角θを負方向に大きくする制御信号θをアクチュエータ29に出力し、これによって上記(2)で説明したように、伸び側減衰係数を小さくし、かつ縮み側減衰係数を大きくする。
【0027】
なお、図5の制御信号発信部44を示すブロック中のグラフにおいて、目標値の絶対値の大きい領域でθが一定になっているのは、可動板25が所定量以上回転すると、第3、第4の連通路21,22が閉じて第3、第4の連通路21,22を介した油液の流通がなくなるからである。
【0028】
大振幅回数算出部45は、加速度センサ5からの加速度信号αに対する振幅閾値(図8)を有し、500ms 間における、時間的に前後する2つの加速度信号αの値が前記振幅閾値に比して小(閾値内)から大(閾値外)及び大から小に変化する回数を求めこの大振幅回数信号Fを判定部46に出力する。判定部46は、大振幅回数算出部45が得る大振幅回数に対応して路面状況を示す情報をあらかじめ格納し大振幅回数算出部45から大振幅回数信号Fを入力することにより対応する路面状況情報を求めて路面状況を判定し、判定結果を制御ゲイン調整手段及び不感帯調整手段としてのパラメータ調整部47に出力する。パラメータ調整部47は、判定部46の判定結果に応じて前記制御ゲインK及び前記不感帯A(所定値A)を調整する。
【0029】
上記構成のコントローラ6は、図6に示すように車両のエンジン始動等により電力供給を受ける(ステップS31 )と、まず初期設定を行なって(ステップS32)制御周期に達したか否かを判定する(ステップS33 )。ステップS33 では、制御周期に達したと判定するまで繰り返して制御周期に達したか否かを判定する。
【0030】
ステップS33 で制御周期に達したと判定すると、アクチュエータ29を駆動する(ステップS34 )。続いてステップS35 でアクチュエータ29以外の機構に信号を出力して制御する。次に加速度センサ5から加速度信号αを読み込む(ステップS36 )。続いて路面状況の判定を行う(ステップS37 )。ステップS37 の判定結果に基づいて制御目標値Cを求めてこれに対応する制御信号θによりアクチュエータ29を駆動して所望の減衰係数を得る。
【0031】
ここで、上記ステップS37 の路面判定サブルーチンを図7に基づいて説明する。まずステップS42 ないしステップS47 で最新500ms 間の加速度信号αの周波数を算出している。即ち、加速度信号αに対して所定の絶対値の閾値(振幅閾値)を設定し、前加速度信号αF の値の絶対値が閾値より小さくかつ現加速度信号αP の値の絶対値が閾値より大きいとき(ステップS42 ,ステップS45 )、カウンタを「1」インクリメントし(ステップS46 )、同様に前加速度信号αF の値の絶対値が閾値より大きくかつ現加速度信号αP の値の絶対値が閾値より小さいとき(ステップS42 ,ステップS43 )、カウンタを「1」インクリメントして(ステップS44 )、500ms 間における、時間的に前後する2つの加速度信号α(αF,αP )の絶対値が前記振幅閾値に比して小から大及び大から小に変化する回数(大振幅回数)を求める(ステップS47 )。なお、ここでは、小から大及び大から小に変化する両方の回数を求めたが、小から大又は大から小に変化するいずれか一方の回数を求めてもよい。
【0032】
ステップS47 に続いて大振幅回数信号Fがあらかじめ設定してある回数基準値FTH 以上であるか否かを判定する(ステップS48 )。大振幅回数信号Fが回数基準値FTH 以上であると路面は悪路になっていると判定し(ステップS49 )、また大振幅回数信号Fが回数基準値FTH に達していない場合には、路面は良路になっていると判定する(ステップS50 )。
【0033】
続いて現加速度信号αP を前加速度信号αF に置き換えて更新処理を行い(ステップS51 )次のステップS52 で良路と判定されているか否かの確認処理を行い、YES と判定すると、制御目標値算出部43又は補正値算出部42に対して良路用の制御ゲインK/不感帯Aの設定を行い(ステップS53 )、NOと判定すると悪路用の制御ゲインK/不感帯Aの設定を行う(ステップS54 )。この場合、悪路用の制御ゲインK/不感帯Aは、良路用の制御ゲインK/不感帯Aに比して制御ゲインKは小さく、不感帯Aは大きくされている。ステップS53 またはステップS54の処理終了によってステップS37 のサブルーチンの処理が終了し(ステップS55)、メインルーチンのステップS38 に進む。
【0034】
ステップS38 では、制御目標値算出部43又は補正値算出部42に対して上述したように良路用又は悪路用の制御ゲインK/不感帯Aを設定した状態で、加速度センサ5から加速度信号αを入力することにより、所望の制御信号θを発生する。即ち、加速度センサ5から加速度信号αを入力すると、積分処理部41は、加速度信号αを積分して上下絶対速度Sを求めこの値を補正値算出部42に出力する。
【0035】
補正値算出部42は、上下絶対速度Sが上述したように設定された不感帯Aに含まれる場合は、これを除く一方、不感帯Aを超えている場合にはこの上下絶対速度Sに比例するデータ、即ち補正上下絶対速度S′を求めこの値を制御目標値算出部43に出力する。制御目標値算出部43は、補正上下絶対速度S′に上述したように設定された制御ゲインKを掛けて制御目標値Cを求めこの値を制御信号発信部44に出力する。制御信号発信部44は、制御目標値Cに基づいて、可動板25の回転角θに対応する制御信号θを発生しこの制御信号θをアクチュエータ29に出力する。
【0036】
そして、アクチュエータ29は、この制御信号θを受けて可動板25を回転させ、第3、第4の連通路21,22の開口面積を調整することとなる。これにより減衰係数可変型ショックアブソーバ4は路面状況に応じて所望の伸び側、縮み側減衰係数を得られることになる。
【0037】
上述したように不感帯Aを、良路の場合には小さく、また悪路の場合に大きく設定しているので、悪路走行の場合に、要求されるよりも大きな減衰力が発生して制御が過剰になることがなく、悪路走行に伴う頻繁な上下振動を良路走行時と同様に適切に制御でき乗り心地の悪化を防止できる。また、上述したように制御ゲインKを、良路の場合には大きく、また悪路の場合に小さく設定しているので、悪路走行の場合に、要求されるよりも大きな減衰力が発生して制御が過剰になることがなく、悪路走行に伴う頻繁な上下振動を良路走行時と同様に適切に制御でき乗り心地の悪化を防止できる。
【0038】
なお、上記実施例では、大振幅回数算出部45を加速度センサ5の出力側に接続した場合を例にしたが、これに代えて図10に示すように大振幅回数算出部45を積分処理部41の出力側に設けてもよい。この場合、大振幅回数算出部45は、積分処理部41からの上下絶対速度信号に対する振幅閾値を有し、500ms 間における、時間的に前後する2つの上下速度信号の値が前記振幅閾値に比して小から大及び/又は大から小に変化する回数を求めこの大振幅回数信号Fを判定部46に出力することになる。
【0039】
次に、図11ないし図14に基づいて本発明の第2実施例のサスペンション制御装置を説明する。このサスペンション制御装置は、第1実施例が加速度センサ5の出力側に直接大振幅回数算出部45を接続していたのに比して両者間にハイパスフィルタ51を介装したこと、第1実施例のコントローラ6が加速度センサ5から直接得られる前加速度信号αF 及び現加速度信号αP を対象として演算処理を行うのに比してこの第2実施例のコントローラ6はハイパスフィルタ51通過後の前加速度信号αFH及び現加速度信号αPHを対象として演算処理を行うことが異なっている。他の部分は、第1実施例と同等であり、この同等の部分については、説明を省略する。
【0040】
ハイパスフィルタ51は、加速度センサ5から加速度信号αを入力すると、低周波成分を除去し高周波成分を残してこれをハイパスフィルタ通過後加速度信号αH として大振幅回数算出部45に出力する。例えば、図13に示すような加速度信号αを入力するとフィルタ処理することにより図14に示すようなハイパスフィルタ通過後加速度信号αH を大振幅回数算出部45に出力する。大振幅回数算出部45は、ハイパスフィルタ通過後加速度信号αH に対する振幅閾値を有し、500ms 間における、時間的に前後する2つのハイパスフィルタ通過後加速度信号αH の値が前記振幅閾値に比して小から大及び大から小に変化する回数を求めこの大振幅回数信号Fを判定部46に出力する。
【0041】
この第2実施例のコントローラ6は、図7のステップS37 の路面判定サブルーチンに代えて図12の路面判定サブルーチンを実行する。この図12の路面判定サブルーチンは図7に示すものに比して、前加速度信号αF 及び現加速度信号αP に代えてハイパスフィルタ51通過後の前加速度信号αFH及び現加速度信号αPHを対象にして処理を行う(ステップS42 ,S43 ,S45 ,S51 等)こと、及びステップS42 の処理に先立って加速度信号αをハイパスフィルタ51に通してハイパスフィルタ通過後加速度信号αH を得る(ステップS41 )ようにしていることが異なっており、他の処理は図7に示すものと同等に行っている。
【0042】
この第2実施例では、第1実施例と同様に、不感帯Aを、良路の場合には小さく、また悪路の場合に大きく設定しているので、悪路走行の場合に、要求されるよりも大きな減衰力が発生して制御が過剰になることがなく、悪路走行に伴う頻繁な上下振動を良路走行時と同様に適切に制御でき乗り心地の悪化を防止できる。また、上述したように制御ゲインKを、良路の場合には大きく、また悪路の場合に小さく設定しているので、悪路走行の場合に、要求されるよりも大きな減衰力が発生して制御が過剰になることがなく、悪路走行に伴う頻繁な上下振動を良路走行時と同様に適切に制御でき乗り心地の悪化を防止できる。
【0043】
なお、悪路走行に伴って頻繁な上下振動が生じた際、この振動は加速度信号αの高周波成分として現れることとなるが、本第2実施例では加速度信号αをハイパスフィルタ51に通しているので、高周波成分を重畳させている低周波成分を除去でき、これにより加速度信号αの高周波成分、即ち頻繁な上下振動を精度高く検出することとなり、より快適な乗り心地を得ることができる。なお、図10の実施例において、積分処理部41と大振幅回数算出部45との間にハイパスフィルタを介装してもよい。
【0044】
ここで、便宜上、図15に基づいて第1参考例のサスペンション制御装置を説明する。このサスペンション制御装置は、第1実施例が加速度センサ5の出力側に大振幅回数算出部45を接続していたのに比して、車体1に車高センサ52を設け、この車高センサ52の出力側に大振幅回数算出部45を接続していること、及び第1実施例の大振幅回数算出部45が、上下加速度信号αに対する振幅閾値を有し、500ms 間における、時間的に前後する2つの上下速度信号の値が前記振幅閾値に比して小から大及び/又は大から小に変化する回数を求めこの大振幅回数信号Fを判定部46に出力するのに比して本第1参考例の大振幅回数算出部45が、車高信号Hに対する振幅閾値を有し、500ms 間における、時間的に前後する2つの車高信号Hの値が前記振幅閾値に比して小から大及び/又は大から小に変化する回数を求めこの大振幅回数信号Fを判定部46に出力することが異なっている。他の部分は、第1実施例と同等であり、同等の部分については、説明を省略する。また、第1実施例が加速度信号αを対象にして路面状況の判定処理を行うのに対し第1参考例では車高信号Hを対象にして路面状況の判定処理を行うことが異なっている。なお、このフローチャートの記載は省略する。
この第1参考例では、第1実施例と同様に、不感帯Aを、良路の場合には小さく、また悪路の場合に大きく設定している。
【0045】
次に図16に基づいて本発明の第3実施例のサスペンション制御装置を説明する。この第3実施例は、第1実施例の図1ないし図4に示す部材及び部分は同等の構成になっており、この部材及び部分の記載は省略する。また図中、第1実施例と同一部材及び部分については同一の符号で示しその説明は適宜省略する。この第3実施例は、同一路面状況であっても車速が速い場合は周波数が大きくなるので、車速に応じて路面状況の判定を変えたものである。
【0046】
図において、車体1には、車速センサ53が設けられており、車速を検出し、判定部46に出力する。
【0047】
判定部46は、大振幅回数算出部45が得る大振幅回数に対応して路面状況を示す情報(その内容を表1に示す)をあらかじめ格納し、車速センサ53からの車速信号及び前記大振幅回数算出部45からの大振幅回数信号Fを入力し対応する路面状況情報を選択することにより路面状況を判定し、判定結果をパラメータ調整部47に出力する。
【0048】
【0049】
前記第1実施例は、大振幅回数の回数基準値を1つとして良路、悪路の判定を行っていたが、この第3実施例では、回数基準値を3つとして良路、並路、う路(うねり路)、悪路の判定結果を得、この4種類の判定結果に応じて異なる値の制御ゲインK/不感帯Aを設定する。本実施例では、路面状況に応じた精度高い制御を行えて乗り心地を向上できる。
【0050】
なお、大振幅回数算出部45が車速センサ53から車速信号Vを入力することにより振幅閾値の値を例えば表2のように変えるように構成してもよい。このように構成することにより、車速が小さいとき感度が高くなり、より正確に路面の判定を行えることになる。
【0051】
【0052】
次に図17ないし図23に基づいて第4実施例を説明する。この第4実施例は、第3実施例と比して判定部46が、表3に示す閾値・変化回数表及び図21及び図22に示す車速・路面判定ロジックを格納していることが異なっており、かつ格納データを異にしたことにより判定部46の判定処理内容が異なったものになっている。他の部分は、第3実施例と同等になっている。第3実施例と同等の部分については説明を省略する。また、コントローラ6の制御内容については第1実施例を参照して説明する。
【0053】
【0054】
コントローラ6は、図6(第1実施例)のステップS37 に代えてステップS37Aの処理を行う。ステップS37Aでは、加速度センサ5の加速度信号α及び車速センサ53の車速信号Vに基づいて路面判定を行う。このステップS37Aの内容を図18ないし図20に基づいて説明する。まず、ステップS61 にて第1閾値をステップS62の変化回数カウントサブルーチンに引き渡す。ステップS61 に続くステップS62のサブルーチンを図19に基づいて説明する。このサブルーチンでは、絶対値が小、中、大の第1、第2、第3閾値を順次比較対象にして処理を行う。
【0055】
まず、ステップS61 の処理により引き渡された第1閾値を比較対象にして処理を行う。すなわち、前加速度信号αF の値の絶対値が第1閾値より小さくかつ現加速度信号αP の値の絶対値が第1閾値より大きいとき(ステップS81 ,ステップS84 )、カウンタを「1」インクリメントし(ステップS85 )、同様に前加速度信号αF の値の絶対値が第1閾値より大きくかつ現加速度信号αP の値の絶対値が第1閾値より小さいとき(ステップS81 ,ステップS82 )、カウンタを「1」インクリメントして(ステップS83 )、500ms 間における、時間的に前後する2つの加速度信号αの値が前記第1閾値に比して小から大及び大から小に変化する回数(加速度信号αの周波数に相当する。)を求めメインルーチンのステップS63 に戻る。ステップS63 では、ステップS61 から引き渡された閾値の順番が閾値の数量NMAX(本実施例では3)になったか否かを判定する。
【0056】
上述したように第1閾値を引き渡された段階では、ステップS63 でNOと判定し、処理をステップS61 に戻す。するとステップS61 では第2閾値をステップS62に引き渡す。ステップS62 のサブルーチンでは第2閾値を対象にして大振幅回数を求める。以下同様にして第3閾値を対象にして大振幅回数を求めることになる。第3閾値を対象にした大振幅回数が求められると、ステップS63 でYES と判定して処理をステップS64 に進める。
【0057】
ステップS64 では第1、第2、第3の閾値及び大振幅回数に対応するデータ(例えば3A,2B,1C等)を表3から選択する。続いて路面判定サブルーチンを実行する(ステップS65 )。この場合、判定部46は0〜V1 ,〜V2 ,〜V3 ,〜V4 … (0<V1 <V2 <V3 <V4 < … )(Km/h )毎に第1、第2、第3、第4、 … 第nロジックL1,L2,L3,L4, … Lnを格納している。第1、第2、第3、第4、 … 第nロジックL1,L2,L3,L4, … Lnには、表3のデータの組み合わせにより路面状況を示した判定情報が含まれている。例えば、第1ロジックには表4の判定情報が含まれている。
【0058】
【0059】
そして、車速が0〜V1 ,〜V2 ,〜V3 ,〜V4, … (Km/h )のいずれの領域に入っているかを判定し(ステップS91 ,ステップS93 等)、その判定結果に応じて第1、第2、第3、第4、 … 第nロジックのうち対応するロジックを選択する(ステップS92 ,ステップS94 等)。例えば、車速が0〜V1 (Km/h )であった場合、第1ロジックを選択し(ステップS92 )、また車速が〜V2 (Km/h )であった場合、第2ロジックを選択する(ステップS94 )。選択した第1、第2、第3、第4、 … 第nロジックL1,L2,L3,L4, … Lnに基づいて路面状況を判定して(ステップS95 )、路面判定サブルーチンを終了する(ステップS96 )。路面判定サブルーチン(ステップS65 )に続いて現加速度信号αP を前加速度信号αF に置き換えて更新処理を行う(ステップS66 )。
【0060】
以下、前記ステップS95 での判定結果に応じた制御ゲインK/不感帯Aの設定を行う。すなわち、良路であると判定された場合、ステップS67 でYES と判定して良路用の制御ゲインK/不感帯Aを設定し(ステップS68 )、並路であると判定されると並路用の制御ゲインK/不感帯Aを設定し(ステップS69 ,ステップS70 )、うねり路であると判定されるとうねり路用の制御ゲインK/不感帯Aを設定し(ステップS71 ,ステップS72 )、悪路であると判定されると悪路用の制御ゲインK/不感帯Aを設定する(ステップS73 )。
【0061】
ステップS68 、S70 、S72 、S73 の処理終了によってステップS37 のサブルーチンの処理が終了し(ステップS74 )、メインルーチンのステップS38 に進む。ステップS38 では、制御目標値算出部43及び補正値算出部42に対して上述したように良路、並路、うねり路又は悪路用の制御ゲインK/不感帯Aを設定した状態で、加速度センサ5から加速度信号αを入力することにより、所望の制御信号θを発生する。即ち、加速度センサ5から加速度信号αを入力すると、積分処理部41は、加速度信号αを積分して上下絶対速度Sを求めこの値を補正値算出部42に出力する。
【0062】
補正値算出部42は、上下絶対速度Sが良路、並路、うねり路又は悪路用の不感帯Aのうち上述したように設定された不感帯Aに含まれる場合は、これを除く一方、不感帯Aを越えている場合にはこの上下絶対速度Sに比例するデータ、即ち補正上下絶対速度S′を求めこの値を制御目標値算出部43に出力する。制御目標値算出部43は、補正上下絶対速度S′に良路、並路、うねり路又は悪路用の制御ゲインKのうち上述したように設定された制御ゲインKを掛けて制御目標値Cを求めこの値を制御信号発信部44に出力する。
【0063】
制御信号発信部44は、制御目標値Cに基づいて、可動板25の回転角θに対応する制御信号θを発生しこの制御信号θをアクチュエータ29に出力する。そして、アクチュエータ29は、この制御信号θを受けて可動板25を回転させ、第3、第4の連通路21,22の開口面積を調整することとなる。これにより減衰係数可変型ショックアブソーバ4は路面状況に応じて所望の伸び側、縮み側減衰係数を得られることになる。
【0064】
前記第1実施例は、良路、悪路の判定を行っていたが、この第4実施例では、良路、並路、う路(うねり路)、悪路の判定結果を得、この4種類の判定結果に応じて異なる値の制御ゲインK/不感帯Aを設定できるので、路面状況に応じてさらに精度高い制御を行えることとなって乗り心地を向上できる。
【0065】
なお、第3及び第4実施例では、大振幅回数算出部45が加速度センサ5からの加速度信号αを入力する場合を例にしたが、これに代えて、図10に示すように上下加速度信号を積分した上下絶対速度信号や、図24に示すように車高センサ52からの車高信号Hや、さらにはこの車高信号Hを微分した上下相対速度信号を入力するように構成してもよい。
【0066】
次に、図25ないし図31に基づいて第2参考例を説明する。第2参考例は、第1実施例の図1ないし図4に示す部材及び部分は同等の構成になっており、この部材及び部分の記載は省略する。また図中、第1実施例と同一部材及び部分については同一の符号で示しその説明は適宜省略する。図において、車体1には、車高センサ52が設けられており、車高を検出し、コントローラ6の上下相対速度算出部48に出力する。この車高センサ52と上下相対速度算出部48とで上下相対速度検出手段を構成している。たとえば荒れていない路面を走行しているときには図27、やや荒れた路面を走行しているときには図28、荒れた路面を走行している時には図29に示す車高信号Hを出力する。
【0067】
コントローラ6は、積分処理部41と、補正値算出部42と、制御目標値算出部43と、制御信号発信部44と、上下相対速度算出部48と、2乗平均算出部49と、パラメータ調整部47とから大略構成されている。上下相対速度算出部48は、車高センサ52からの車高信号Hに基づきこれを微分して上下相対速度v0 (図27,図28,図29)を求めてこの上下相対速度信号を2乗平均算出部49に出力する。2乗平均算出部49は、上下相対速度信号に基づいて相対速度の2乗値vh2を求め、所定時間(500ms 〜10s )格納し、さらにこの2乗値vh2に基づいて格納されている最新の所定時間内の相対速度の2乗平均値vh2a を得てこれをパラメータ調整部47に出力する。この所定時間の長さによって感度を変えることができる。図27,図28,図29を比較して明らかなように路面が荒れるに従って相対速度の2乗平均値vh2a が大きくなる。
【0068】
パラメータ調整部47は、相対速度の2乗平均値vh2a と路面状況に上述した関係があることに基づいて制御ゲインK/不感帯Aを調整する。パラメータ調整部47には、制御ゲインK及び不感帯Aのテーブルが格納されている。その一例を表5に制御ゲインテーブル、表6に不感帯テーブルを示す。
【0069】
【0070】
【0071】
制御ゲインK及び不感帯AはテーブルポインタTBLPにより選択され、後述するように、路面が荒れていない場合、やや荒れている場合、荒れている場合(悪路の場合)の順に制御ゲインKは小さく、不感帯Aは大きくなるように制御ゲインK/不感帯Aが設定される。
【0072】
コントローラ6は、制御ゲインK/不感帯Aの設定のために、図6(第1実施例)のステップS37 に代えてステップS37B及びステップS37Cの処理(図26)を行う。ステップS37Bでは、相対速度の2乗平均値vh2a を求め、ステップS37Cでは相対速度の2乗平均値vh2a に基づいて路面状況の判定(制御パラメータの設定)を行う。ステップS37Cのサブルーチンを図30に基づいて説明する。まず、ステップS37Bで求めた上下相対速度v0 の2乗平均値vh2a の算出を行う(ステップS101)。この上下相対速度v0 の2乗平均値vh2a からテーブルポインタTBLPを作成する(ステップS102)。上下相対速度v0 の2乗平均値vh2a とテーブルポインタTBLPとは図31に示す関係となる。即ち、2乗平均値vh2a が大きくなるに従い、テーブルポインタTBLPも大きくなる。そして、テーブルポインタTBLPに対応する制御ゲインK/不感帯Aを格納されている情報から選択し(ステップS103)、このサブルーチンの処理を終了して(ステップS104)メインルーチンのステップS38 (図26)に戻る。
【0073】
この第2参考例では、路面状況に応じて異なる値の制御ゲインK/不感帯Aを設定している。このため、路面状況に応じて上下振動の抑制を図れて乗り心地を向上できる。前記第1実施例は、良路、悪路の判定及びこの2種類の制御が可能であったが、第2参考例では多段階の設定が可能となってより制度高い制御を行えて優れた乗り心地を得ることができる。
【0074】
第2参考例では、ステップS38Bで上下相対速度v0 の2乗平均値を算出した後ステップS37Cの処理を行う場合を例にしたが、図32に示すようにステップS37CとステップS38 に代えてステップS38A及びステップS38Bの処理を行うように構成してもよい。
【0075】
ステップS38Aでは、上下相対速度v0 に基づいて仮に補正前の目標減衰係数を求める。ステップS38Bでは、補正前の目標減衰係数に対してステップS37Bで得た上下相対速度v0 の2乗平均値vh2a を用いて次式(1)の演算を行って補正後の目標減衰係数Cを得る。次式(1)の演算を行うことにより、路面が荒れていて車輪側のばね下エネルギが大きいとき(このとき2乗平均値vh2a は大きくなっている)の補正を行うことができる。
【0076】
目標減衰係数C=(補正前目標減衰係数)/(上下相対速度の2乗平均値)… … (1)
【0077】
なお、上記実施例において、大振幅回数算出部45、判定部46、上下相対速度算出部48、2乗平均算出部49が路面の粗さを表わす信号を発生する手段を構成し、また、パラメータ調整部47及び図32のステップS38A,S38Bが制御ユニット調整手段を構成するものである。また、減衰係数調整式ショックアブソーバとして図3に示す円盤状の可動板25によるものを用いたが、これに限らず、円筒状のシャッタ形式のものや、比例ソレノイドを使用したスプール型のもの等を用いるようにしてもよい。
【0078】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されたサスペンション制御装置であるから、路面状況が悪路と判定されたときに又は判定されるような状況のときに制御ゲインが小さい値に、または、不感帯の所定値が大きい値となるので、悪路走行中にピストンスピードが速くなっても減衰力が大きくなりすぎることがなく、これにより、車体への振動の伝わることを抑え、乗り心地の悪化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のサスペンション制御装置を模式的に示す図である。
【図2】 同サスペンション制御装置に用いる減衰係数可変型ショックアブソーバを示す断面図である。
【図3】 同減衰係数可変型ショックアブソーバに組み付けられる可動板を示す平面図である。
【図4】 同可動板の回転角度と、減衰係数との関係を示す図である。
【図5】 同サスペンション制御装置のコントローラを示すブロック図である。
【図6】 同コントローラの制御内容を示すフローチャートである。
【図7】 同フローチャートの路面判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】 加速度センサの検出信号と閾値との対応関係を示す図である。
【図9】 補正値算出部に格納される他の情報例を模式的に示す図である。
【図10】 コントローラの他の例を示す図である。
【図11】 本発明の第2実施例のサスペンション制御装置を模式的に示す図である。
【図12】 同サスペンション制御装置の路面判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】 同サスペンション制御装置の加速度信号と閾値との対応関係を示す図である。
【図14】 ハイパスフィルタを介した加速度センサからの信号と閾値との対応関係を示す図である。
【図15】 第1参考例のコントローラを模式的に示す図である。
【図16】 本発明の第3実施例のコントローラを模式的に示す図である。
【図17】 本発明の第4実施例のコントローラの制御内容を示すフローチャートである。
【図18】 同フローチャートの路面判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図19】 同フローチャートの変化回数カウントサブルーチンを示すフローチャートである。
【図20】 図18の路面判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図21】 図16の判定部の格納情報を模式的に示す図である。
【図22】 同格納情報の一部を模式的に示す図である。
【図23】 図16の加速度センサが出力する加速度信号と第1、第2、第3閾値との関係を示す図である。
【図24】 図16のコントローラに代える他のコントローラの例を示す図である。
【図25】 第2参考例のコントローラを示すブロック図である。
【図26】 同コントローラの制御内容を示すフローチャートである。
【図27】 第2参考例における、路面が荒れていないときにおける各部の信号波形を示す図である。
【図28】 第2参考例における、路面がやや荒れているときにおける各部の信号波形を示す図である。
【図29】 第2参考例における、路面が荒れているときにおける各部の信号波形を示す図である。
【図30】 図26の制御パラメータ設定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図31】 上下相対速度の2乗平均値とテーブルポインタとの関係を示す図である。
【図32】 図26の制御内容のコントローラに代える他のコントローラの制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 減衰係数可変型ショックアブソーバ
5 加速度センサ
6 コントローラ
29 アクチュエータ
41 積分処理部
42 補正値算出部
43 制御目標値算出部
44 制御信号発信部
45 大振幅回数算出部
46 判定部
47 パラメータ調整部
Claims (4)
- 車両のばね上及びばね下間に介装される減衰係数可変型ショックアブソーバと、該減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数を制御信号に基づいて調整設定するアクチュエータと、車体の上下加速度を検出する上下加速度センサと、車体の上下絶対速度を検出する上下絶対速度検出手段と、該上下絶対速度のうち絶対値が所定値より小さいものを不感帯として取り除いた補正値に補正する補正値算出手段と、該補正値に制御ゲインを掛けて制御目標信号を求める制御目標算出手段と、該制御目標信号からアクチュエータの制御信号を発信する制御信号発信手段と、前記上下加速度センサの上下加速度信号の振幅が所定時間内にあらかじめ設定された振幅閾値を超える大振幅回数を求める大振幅回数算出部と、該大振幅回数が所定の回数基準値を超えたとき悪路と判定する路面状況判定手段と、該路面状況判定手段により悪路と判定したとき前記不感帯の所定値を大きい値に調整する不感帯調整手段と、前記路面状況判定手段により悪路と判定したとき前記制御ゲインを変更する制御ゲイン調整手段とを備えたことを特徴とするサスペンション制御装置。
- 車両のばね上及びばね下間に介装される減衰係数可変型ショックアブソーバと、該減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数を制御信号に基づいて調整設定するアクチュエータと、車体の上下絶対速度を検出する上下絶対速度検出手段と、該上下絶対速度のうち絶対値が所定値より小さいものを不感帯として取り除いた補正値に補正する補正値算出手段と、該補正値に制御ゲインを掛けて制御目標信号を求める制御目標算出手段と、該制御目標信号からアクチュエータの制御信号を発信する制御信号発信手段と、前記上下絶対速度検出手段の上下絶対速度信号の振幅が所定時間内にあらかじめ設定された振幅閾値を超える大振幅回数を求める大振幅回数算出部と、該大振幅回数が所定の回数基準値を超えたとき悪路と判定する路面状況判定手段と、該路面状況判定手段により悪路と判定したとき前記不感帯の所定値を大きい値に調整する不感帯調整手段と、前記路面状況判定手段により悪路と判定したとき前記制御ゲインを変更する制御ゲイン調整手段とを備えたことを特徴とするサスペンション制御装置。
- 車両の車速を検出する車速検出手段を設け、前記路面状況判定手段は、前記車速検出手段により検出された車速に応じて前記回数基準値が大きくなるようにして悪路を判定することを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション制御装置。
- 車両の車速を検出する車速検出手段を設け、前記路面状況判定手段は、前記車速検出手段により検出された車速に応じて前記振幅閾値が大きくなるようにして、悪路を判定することを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション制御装置。
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| JPH07232530A (ja) | 1995-09-05 |
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