JP3673306B2 - 管体清掃装置およびボイラ装置 - Google Patents

管体清掃装置およびボイラ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は例えばボイラ、燃焼炉、焼却炉、独立過熱器、独立節炭器、各種熱交換器あるいは各種プラントまたは各種産業機器などに設置されている管体の清掃装置に係り、特に管体の壁面に付着、堆積した粉塵類のまわりのガス体を音波により振動させて管壁から除去する管体清掃装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、ボイラの概略構成を示す図である。同図に示されているように火炉101の後部に設置されている後部伝熱前壁102と、後部伝熱側壁103と、後部伝熱隔壁104と、後部伝熱後壁105によって囲まれている煙道内には、横置過熱器106、横置蒸発器107、節炭器108などが所定の間隔をおいて燃焼ガスの流れ方向に沿って設置されている。
【0003】
各前記横置過熱器106、横置蒸発器107、節炭器108には多数本の伝熱管109が狭い間隔をおいて水平方向に延びており、煙道を流れる高温燃焼ガスGと伝熱管109内を流れる流体との間において熱交換が行われる。
【0004】
ところで特に微粉炭焚ボイラにおいては前記燃焼ガスG中に燃焼灰110等が多く含まれており、それが伝熱管109の壁面に付着、堆積する。このように伝熱管壁面の周囲に燃焼灰が付着、堆積すると伝熱管109の伝熱性能が低下するため、定期的あるいは必要に応じてスートブロワ(図示せず)を起動して、燃焼灰を伝熱管の壁面から除去する方法がとられている。しかし同図に示すように、スートブロワから噴出される水蒸気Sは燃焼ガスの流れと同じく伝熱管109列に沿って上から下、あるいは下から上へ流れるため、上側の伝熱管109と下側の伝熱管109の間に除去されない燃焼灰110の堆積部分が残る。
【0005】
図10はこの状態を示しており、燃焼ガスGは伝熱管109の間を通過する時に伝熱管109の後流部でカルマン渦111を発生して流速が低下するため、伝熱管109と伝熱管109の間に燃焼灰110のブリッジが残る。比較的粒径の大きい燃焼灰は燃焼ガスGとともに流れるため、伝熱管109への付着、堆積は少ないが、最近は脱硝燃焼を行うため粒径の小さい燃焼灰110が多くなり、それに応じて伝熱管109への付着、堆積量が多くなってきている。
【0006】
従来、熱交換器内の粉塵を除去するため、例えば特公昭62−27357号公報に記載されているような方法が提案されている。図11はこの粉塵除去方法を説明するための図で、ケーシング121内には伝熱管群122が水平に配置され、この伝熱管群122と同一高さの所に音響発生装置(サイレン)123が設置され、さらにケーシング121の上流側には粒状物質124を投入する投入シュート125が設けられている。
【0007】
前記音響発生装置(サイレン)123によって音響的な振動を発生させて、伝熱管群122に付着、堆積している燃焼灰を除去する際に、燃焼灰よりもかなり大きい粒径を有する例えば砂などの粒状物質124をシュート125から投入して清掃面に付加せしめ、振動を受ける面積を実質的に増加することにより、燃焼灰が伝熱管122から脱落するのを促進させる方法である。
【0008】
この他、特表昭55−500355号公報に記載されているような音波洗浄方法も公知である。この方法は、少なくとも2つの音波発生装置を所定の間隔おいて配置し、一方の音波発生装置から発せられる圧力波との関連において、他方の音波発生装置から発せられる圧力波の位相差を制御することにより増幅した圧力波を発生させて、その圧力波を清掃すべき面に集中させる方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図11に示した熱交換器内の粉塵除去方法では、使用済の粒状物質を粉塵から分離して回収する機構が必要となり、また投入した粒状物質が熱交換器の内部の凹部や隙間などに溜まることがあるから、それを除去する作業も必要となり、そのために装置の大型化、粉塵除去後の作業の煩雑化し、またコスト高を招く。
【0010】
また、音響発生装置123が伝熱管群122と同一高さの所に設置されているため、音響発生装置123から発せられた音波が直ちに伝熱管群122に当たって乱される。そのためケーシング121内全体を共振モードにすることが難しく、各伝熱管群122に付着、堆積した燃焼灰を振動によって確実に落下させるためには各伝熱管群122に対応して音響発生装置123を設置する必要があり、音響発生装置123の設置個数が増え、この点からも装置の大型化とコスト高を招く。
【0011】
一方、後者の音波洗浄方法では、増幅した圧力波を清掃すべき面に集中させ局部的に清掃することは可能であるが、例えばボイラ装置の煙道内のように広い空間内に多数の熱交換器が設置され、各熱交換器の伝熱管群に燃焼灰が堆積している場合には、増幅される圧力波の指向方向を変えて圧力波を清掃すべき面に対して走査させる必要があり、そのために走査時間が長くかかり、作業能率が悪い。
【0012】
また、この圧力波の走査は2つ以上の圧力波の位相差制御によってなされるが、走査個所によって音波発生装置と清掃すべき面との距離が逐次変化するため、圧力波の位相差制御が非常に難しいなどの問題点を有している。
【0013】
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を有効に解消し、装置を余り大きくすることなく、清掃効率の良好な管体清掃装置およびボイラ装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の第 1 の手段は、管体群と隣の管体群との間に形成される空洞部に対向するように音波発生装置を設置し、その音波発生装置から発せられる音波によって前記管体群を含む空洞部を共振モードにして、管体に付着している塵埃類を除去するとともに、
前記音波発生装置から発せられる音波の周波数が変更可能になっており、前記空洞部が共振モードになったかどうかを検知する検知手段が設けられ、その検知手段によって空洞部の共振モードが検知される周波数領域に前記音波発生装置の周波数を調整するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は、管体群と隣の管体群との間に形成される空洞部と対向するように音波発生装置を設置し、その音波発生装置から発せられる音波によって前記管体群を含む空洞部を共振モードにして、管体に付着している塵埃類を除去するとともに、
前記空洞部内に形成される共振波形の腹の位置が調整できるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は、管体群と隣の管体群との間に形成される空洞部と対向するように音波発生装置を設置し、その音波発生装置から発せられる音波によって前記管体群を含む空洞部を共振モードにして、管体に付着している塵埃類を除去するとともに、
前記音波発生装置から発せられる音波の周波数が変更可能になっており、前記空洞部の雰囲気温度によって前記音波発生装置の周波数が調整できるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第4の手段は、伝熱管群が所定の間隔をおいて燃焼ガスの流れ方向に沿って配置され、伝熱管群と隣の伝熱管群との間に形成される空洞部に対向するように炉外に音波発生装置を設置し、その音波発生装置から発せられる音波によって前記伝熱管群を含む空洞部を共振モードにして、管体に付着している燃焼灰を除去するとともに、
前記空洞部に形成される共振波形の腹の位置が調整できるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第5の手段は、伝熱管群が所定の間隔をおいて燃焼ガスの流れ方向に沿って配置され、伝熱管群と隣の伝熱管群との間に形成される空洞部に対向するように炉外に音波発生装置を設置し、その音波発生装置から発せられる音波によって前記伝熱管群を含む空洞部を共振モードにして、管体に付着している燃焼灰を除去するとともに、
前記音波発生装置が燃焼ガスの流れ方向に沿って複数設置され、各音波発生装置から発せられる音波の周波数が変更可能になっており、前記空洞部の雰囲気温度によって前記音波発生装置の周波数が調整できるように構成されていることを特徴とするものである。
【0015】
【作用】
例えば図11に示すように音波発生装置から発振された音波を管体群中に直接発振すると、数多くの管体からの小さな反射音が多数発生し、発振音波のエネルギーが音波の進向とともに減少する。また面積の大きな壁からの反射波が発生することで発振音波のエネルギーが減少することになる。
【0016】
これらの減少を回避するため、本発明では管体が無く減衰の少ない空洞部(キャビティ)に反射音と同期する周波数(音波発生装置の設置位置と壁との距離、さらに音波が通過する雰囲気温度に対応した同期モードにより決定される周波数)を発振させ、発振波エネルギーと反射波エネルギーを重畳させて、大きな共振エネルギーを空洞部内に連続的に保持し、その後、小さな反射波が多数発生する管体群内に増幅された振動エネルギーを徐々に拡大させ、管体群全体を空洞部内と同じ振動を発生させることで、管体の間の空間にも大きな振動が発生し、管体壁面上に堆積した粉塵を効果的に除去することができる。
【0017】
【実施例】
本発明の実施例を図とともに説明する。図1はボイラ装置の後部伝熱部の正面図、図2はその後部伝熱部の側面図である。
【0018】
図1ならびに図2に示すように炉壁1で囲まれた煙道内には伝熱管群2が幾つかの部分に分かれて配置され、個々の伝熱管群2の間には点検用に人が通れる空洞部(キャビティ)3が形成されている。前記伝熱管群2は例えば前述の横置過熱器、横置蒸発器、節炭器などに相当し、各伝熱管が水平方向に配置されている
【0019】
図2に示すように、炉壁1の前記空洞部3と対向する所定位置には2個が一対になって音波発生装置4が設置されている。この実施例の場合、音波発生装置4が炉幅方向において対向しており、しかも1つおきの空洞部3a、3cと対向する位置に設置されているが、他の空洞部3bには設置されていない。
【0020】
前記音波発生装置4は、図3に示されているようにスピーカ5と、それの先端部に取りつけられた共鳴管6とから構成されている。本実施例ではスピーカ5を使用したが、それ以外に例えば流体的音波発生装置などの発振装置も使用可能である。
【0021】
対になっている音波発生装置4は周波数が調整可能になっており、図2に示すように対向する両側の音波発生装置4によりそれに対応する空洞部3内が共振モード7となり、その共振モードは伝熱管群2が設置されている領域ならびに音波発生装置4が設置されていない空洞部3にもおよび、最終的には煙道内全体が共振モードとなる。
【0022】
図2に示すように炉壁1に燃焼灰脱落検出装置(本実施例では監視カメラを使用したが、他の構成の燃焼灰脱落検出装置を用いることも可能である。)8を設置し、それによって伝熱管群2からの燃焼灰の脱落状態を見ながら音波発生装置4の周波数を調整して、燃焼灰の脱落が激しいところで、すなわち共振モードになったところで音波発生装置4の周波数を固定する。
【0023】
図4は、空洞部内を共振させることにより伝熱管群2を振動させるメカニズムを説明するための図である。同図に示すように、音波発生装置4により空洞部3内で音圧が高い部分と低い部分が定常的に発生して共振モードになると(図中の矢印Xで音圧の高低の方向を示し、音圧分布を点線波形イで表示)、音圧の高い部分から伝熱管群2側に空気粒子が移動し、音圧の低い部分は伝熱管群2側より空気粒子が排出される(図中の矢印Yで空気粒子の1次移動方向を表示)。さらに伝熱管群2内においても空洞部3内と同様の周波数で音圧が高い部分と低い部分が発生し、空気粒子の移動が生じる(図中の矢印Zで空気粒子の2次移動方向を表示)。このようにして空洞部3ならびに伝熱管群2の領域おいて共振が生じ、その時の音圧分布は点線波形イとなり、ガス体の振動幅は実線波形ロで表示しており、この共振により各伝熱管に付着、堆積している燃焼灰が激しく落下され、燃焼灰の除去が有効に進行する。
【0024】
なお、共振振動が発生していない時には伝熱管群2中の振動は反射波等との位相差により減衰してしまうので、伝熱管群2の上下にある空洞部3内の共振は同位相、同周波数であることが不可欠である。
【0025】
図5は本発明の第2実施例を説明するための図で、実線波形は振動幅を示すものであり、前記第1実施例と同様に炉壁1には対向して音波発生装置4a、4bが設置されている(この図では1対の音波発生装置4a、4bしか記載されていないが、実際には例えば図2に示されているように全体としては複数対の音波発生装置4、4が設置されている)。
【0026】
そして音波発生装置4a、4bの起動モードが時間的に変化している。すなわち、最初、同図(1)に示すように音波発生装置4aの方だけ一例として周波数74.5Hzで音波を発して共振させ、他方の音波発生装置4bからは音波を発生していない(Aモード)。この状態でしばらく燃焼灰の脱落状態を監視して燃焼灰の脱落が少なくなると、今度は同図(2)に示すように音波発生装置4bの方だけ一例として周波数74.5Hzで音波を発して共振させ、他方の音波発生装置4aからは音波を発生していない(Bモード)。またこの状態でしばらく燃焼灰の脱落状態を監視して燃焼灰の脱落が次第に少なくなると、次に音波発生装置4a、4bの両方とも一例として周波数82.7Hzで音波を発して共振させる(Cモード)。
【0027】
同図の振動波形において破線の斜線部分で示されている領域は振幅の大きい領域(振動の腹の部分)を示しており、その領域で燃焼灰の脱落が激しく起こっており、Aモード→Bモード→Cモードと順番に繰り返したり、あるいはそれらのモードを適宜変更することにより、燃焼灰の脱落が激しく起こる領域が移行して、伝熱管群の略全域にわたって燃焼灰を有効に除去することができる。
【0028】
この実施例では燃焼灰の脱落状態を監視しながらモードの変更を行ったが、予め時間を設定してモードの切り替えを自動的に行うようにしてもよい。
【0029】
図6は本発明の第3実施例を説明するための図であり、前記第1実施例と同様に炉壁1の空洞部3と対応する位置には燃焼ガスGの流れ方向に沿って複数対の音波発生装置4a〜4fが設置されている。
【0030】
この実施例では音速が雰囲気温度によって変わることを考慮して、燃焼ガスGの温度によって音波発生装置4の周波数を違わせている。具体的には、燃焼ガス流れ方向上流側に設置されている音波発生装置4a、4bに挟まれている空洞部3aのガス温度は約825℃であり、音波発生装置4a、4bの周波数は74.5Hzに設定されている。次の音波発生装置4c、4dに挟まれている空洞部3bのガス温度は約500℃であり、音波発生装置4c、4dの周波数は56.9Hzに設定されている。さらに次の音波発生装置4e、4fに挟まれている空洞部3cのガス温度は約340℃であり、音波発生装置4e、4fの周波数は47.4Hzに設定されている。このようにガス温度が低くなるに従って音波発生装置4の周波数も低く設定されている。
【0031】
この実施例では1段目の音波発生装置4a、4bの周波数を74.5Hz、2段目の音波発生装置4c、4dの周波数を56.9Hz、3段目の音波発生装置4e、4fの周波数を47.4Hzに設定したが、本発明者に実験によれば各段の音波発生装置4の周波数はある範囲内で調整可能である。すなわち、前述のような温度分布においては、1段目の音波発生装置4a、4bの周波数は64〜85Hz、2段目の音波発生装置4c、4dの周波数は46〜67Hz、3段目の音波発生装置4e、4fの周波数は37〜58Hzの範囲内で調整可能である。もちろんこの周波数の調整範囲は、周波数共振モード数や雰囲気温度によって変更される。
【0032】
このように燃焼ガスGの温度を考慮して音波発生装置4の周波数を設定することにより、炉壁1内をより確実に共振モードにすることができる。
【0033】
図7は本発明の第4実施例を説明するための図で、空洞部3内に配置されている一方の音波発生装置4aの周波数を設定し、発信器9aと増幅率が可変のパワー増幅器10aとにより駆動される。他方の音波発生装置4bの周波数は音波発生装置4aの設定値に対して可変で、発信器9bと増幅率が可変のパワー増幅器10bとにより駆動される。
【0034】
この音波発生装置4a,4bが配置されている空洞部3より下方の適当な所に燃焼灰の落下状態を監視するための検出装置(例えば監視カメラ)11が配置され、それの出力信号は画像処理装置12に入力され、画像処理装置12にはモニタテレビ13が接続されているとともに、画像処理装置12の出力信号は周波数制御器14に入力され、それに基づいて前記発信器9aと9bが駆動制御される。
【0035】
清掃中、燃焼灰が降下している状態を検出装置(例えば監視カメラ)11で監視し、その信号を画像処理装置12に送り、処理された画像データをテレビ13に入力して降下状態をテレビ13でモニタリングする。
【0036】
周波数制御器14には燃焼灰の降下量と画像処理装置12の出力との関係が予め記憶されており、画像処理装置12からの出力に基づいて燃焼灰の降下量が最も多いか否か、すなわち煙道内が共振モードになっているか否かの判断が周波数制御器14内でなされ、共振モードに達していなければ周波数制御器14からの信号によって発信器9aと9bの発振周波数を逐次自動的に変更する。そして共振モードに達っすると発信器9a,9bの発振周波数を固定して、一定時間あるいは検出装置(例えば監視カメラ)11で監視しながら清掃を続行するシステムになっている。
【0037】
図8は本発明の第5実施例を説明するための図で、前記実施例では共振モードになったか否かを検知する手段としてカメラを使用したが、本実施例ではレーザ光の透過光強度の変化によって共振モードになったか否かを検知する。すなわち適当な所に燃焼灰の落下状態を監視するためのレーザ光源15と光センサ16とが、炉幅方向(または炉奥方向)に対向して配置されている。
【0038】
前記レーザ光源15は一定出力になるように駆動され、降下灰の量が少ない場合にはレーザ光源15から照射されたレーザ光は降下灰による散乱を殆ど受けずに光センサ16に到達するから、光センサ16の出力は大である。降下灰の量が多くなるとレーザ光は降下灰によって散乱するから、それに応じて光センサ16の出力は減少する。
【0039】
従って灰の降下量とレーザ光の透過光強度(光センサ16の出力)との関係を予め求めておき、光センサ16の出力を周波数制御器14に入力して、光センサ16の出力が小さくなるように発振器9aと9bの周波数を微調整することにより、共振モードに導くことができる。
【0040】
前記各実施例では音波発生装置4を炉幅方向において対向させているが、それとは直交する炉奥方向において対向させることもできるし、また、各空洞部3に対応させて音波発生装置4を設置することも可能である。
【0041】
前記実施例のように音波発生装置4、燃焼灰脱落検出装置(例えば監視カメラ8、11)、レーザ光源15、光センサ16などを炉外に設置することで、清掃すべき装置或いは機器(本実施例の場合はボイラ装置)の運転中に塵埃類の除去ができ、清掃のために装置或いは機器の運転を止める必要がない。また運転中に清掃装置を起動すれば、管体への塵埃類の付着を防止することができる。
【0042】
本発明の管体清掃装置をボイラ装置に適用する場合、音波発生装置の周波数は30〜150Hzの範囲が適当で、前述のようにガス体の温度などによって周波数を変えるときには設定周波数の10%の範囲で調節可能である。
【0043】
前記実施例ではボイラ装置の伝熱管に付着、堆積する燃焼灰の除去について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば各種プラントまたは各種産業機器などに設置されている管体の清掃にも適用可能である。
【0044】
【発明の効果】
音波発生装置から発振された音波を管体群中に直接発振すると、数多くの管体からの小さな反射音が多数発生し、発振音波のエネルギーが音波の進向とともに減少する。また面積の大きな壁からの反射波が発生することで発振音波のエネルギーが減少することになる。
【0045】
これらの減少を回避するため、本発明では管体が無く減衰の少ない空洞部に反射音と同期する周波数(音波発生装置の設置位置と壁との距離、さらに音波が通過する雰囲気温度に対応した同期モードにより決定される周波数)を発振させ、発振波エネルギーと反射波エネルギーを重畳させて、大きな共振エネルギーを空洞部内に連続的に保持し、その後、小さな反射波が多数発生する管体群内に増幅された振動エネルギーを徐々に拡大させ、管体群全体を空洞部内と同じ振動を発生させることで、管体の間の空間にも大きな振動が発生し、管体壁面上に堆積した粉塵を効果的に除去することができる。
【0046】
また従来提案されたような粒状物質投入シュート、粒状物質を再利用するための循環系統、ならびに落下した塵埃類から粒状物質を分離する機構などが不要となり、そのために装置の大型化、コスト高などが解消される。
【0047】
さらに周波数を調整して管体を含む空洞内を共振モードにすれば良いだけであるから、従来提案されたように位相制御により音波に指向性を与えて局部的に塵埃類を除去する方法に較べて制御が簡単で、しかも全体的に塵埃類の除去が行われ、そのため効率が高いなどの特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るボイラ装置の後部伝熱部の正面図である。
【図2】その後部伝熱部の側面図である。
【図3】この実施例で使用される音波発生装置の側面図である。
【図4】空洞内を共振させるメカニズムを示す説明図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る共振モードの腹の位置を移行させる運用法を示す説明図である。
【図6】本発明の第3実施例に係るガス温度が変化した状況での運用法を示す説明図である。
【図7】本発明の第4実施例に係る清掃装置の概略構成図である。
【図8】本発明の第5実施例に係る清掃装置の概略構成図である。
【図9】ボイラ装置の概略構成図である。
【図10】そのボイラ装置内の伝熱管に燃焼灰が付着、堆積する状態を示す説明図である。
【図11】従来提案された清掃装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 炉壁
2 伝熱管群
3 空洞部
4 音波発生装置
5 スピーカ
6 共鳴管
7 共振モード
8 燃焼灰脱落検出装置
9a,9b 発振器
10a,10b パワー増幅器
11 燃焼灰脱落検出装置
12 画像処理装置
13 モニタテレビ
14 周波数制御器
15 レーザ光源
16 光センサ
G 燃焼ガス

Claims (5)

  1. 管体群と隣の管体群との間に形成される空洞部に対向するように音波発生装置を設置し、その音波発生装置から発せられる音波によって前記管体群を含む空洞部を共振モードにして、管体に付着している塵埃類を除去するとともに、
    前記音波発生装置から発せられる音波の周波数が変更可能になっており、前記空洞部が共振モードになったかどうかを検知する検知手段が設けられ、その検知手段によって空洞部の共振モードが検知される周波数領域に前記音波発生装置の周波数を調整するように構成されていることを特徴とする管体清掃装置。
  2. 管体群と隣の管体群との間に形成される空洞部に対向するように音波発生装置を設置し、その音波発生装置から発せられる音波によって前記管体群を含む空洞部を共振モードにして、管体に付着している塵埃類を除去するとともに、
    前記空洞部内に形成される共振波形の腹の位置が調整できるように構成されていることを特徴とする管体清掃装置。
  3. 管体群と隣の管体群との間に形成される空洞部に対向するように音波発生装置を設置し、その音波発生装置から発せられる音波によって前記管体群を含む空洞部を共振モードにして、管体に付着している塵埃類を除去するとともに、
    前記音波発生装置から発せられる音波の周波数が変更可能になっており、前記空洞部の雰囲気温度によって前記音波発生装置の周波数が調整できるように構成されていることを特徴とする管体清掃装置。
  4. 伝熱管群が所定の間隔をおいて燃焼ガスの流れ方向に沿って配置され、伝熱管群と隣の伝熱管群との間に形成される空洞部に対向するように炉外に音波発生装置を設置し、その音波発生装置から発せられる音波によって前記伝熱管群を含む空洞部を共振モードにして、管体に付着している燃焼灰を除去するとともに、
    前記空洞部内に形成される共振波形の腹の位置が調整できるように構成されていることを特徴とするボイラ装置。
  5. 伝熱管群が所定の間隔をおいて燃焼ガスの流れ方向に沿って配置され、伝熱管群と隣の伝熱管群との間に形成される空洞部に対向するように炉外に音波発生装置を設置し、その音波発生装置から発せられる音波によって前記伝熱管群を含む空洞部を共振モードにして、管体に付着している燃焼灰を除去するとともに、
    前記音波発生装置が燃焼ガスの流れ方向に沿って複数設置され、各音波発生装置から発せられる音波の周波数が変更可能になっており、前記空洞部の雰囲気温度によって前記音波発生装置の周波数が調整できるように構成されていることを特徴とするボイラ装置。
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