JP3673168B2 - 静電塗装装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装機に高電圧を印加した状態で塗料を噴霧するようにした静電塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、静電塗装装置は、例えば図11に示すように絶縁性樹脂材料等によって筒状に形成されたカバー101内にエアモータ102と、該エアモータ102によって高速回転する回転霧化頭103と、エアモータ102、回転霧化頭103を介して塗料に高電圧を印加する高電圧発生器104等によって構成されたものが知られている。
【0003】
このような従来技術による静電塗装装置では、回転霧化頭103は高電圧を放電する電極を構成するから、回転霧化頭103とアース電位となった被塗物との間には、静電界Aが形成されている。そして、回転霧化頭103を通じて高電圧に帯電した塗料粒子は、この静電界Aに沿って被塗物に向けて飛行して塗着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来技術による静電塗装装置では、回転霧化頭103と被塗物との間の静電界Aに加えて、高電圧発生器104のアース側となる静電塗装装置の後部側と回転霧化頭103との間にも静電界Bが形成されている。そして、静電界Bは、絶縁性樹脂材料からなるカバー101の外表面を高電圧に帯電する。また、カバー101内には、絶縁樹脂からなるモータ取付ブラケット等の各種の絶縁性部品が設けられており、これらの絶縁性部品の表面も高電圧に帯電する。
【0005】
一方、静電塗装装置の周囲には回転霧化頭103から噴霧され空気中に浮遊する噴霧ミスト、塵埃等の浮遊物および空気中の水分等が存在しているから、これらの浮遊物、水分等は、塗装中、高電圧帯電下にある静電塗装装置のカバー101の表面等に静電誘導によって吸着する。このように浮遊物、水分等がカバー101の表面に吸着すると、カバー101等の表面抵抗を低下させて漏洩電流の増加を招くと共に、回転霧化頭101の電位を低下させることになる。
【0006】
そして、吸着した浮遊物等からなる吸着物は、その付着密度を増すことによってコンデンサとして作用し、カバー101の表面で充放電を繰り返しながら沿面放電を行い、高電圧電路を形成する。このため、この状態で塗装を継続した場合には、吸着物はカバー101の表面を焼損しながら沿面放電を加速させるから、カバー101表面の損傷が進行して、静電塗装装置の絶縁性を損なうという問題があった。
【0007】
特に、カバー101の外表面は直接大気と接触しているから、空気中の水分だけでなく噴霧ミスト、塵埃等の浮遊物が吸着し易い環境にある。このため、カバー101の外表面に吸着物が堆積したときには、この吸着物を取除くために塗装を中断してカバー101等を清掃する必要があった。これに対し、吸着物による絶縁性の低下を的確に把握することができないという問題があった。
【0008】
また、従来技術による静電塗装装置では、被塗物等のアース電位の物体が静電塗装装置に接近するのを検知して高電圧発生器104と電源との間を遮断し、高電圧の供給を停止している。この場合、被塗物等が静電塗装装置に接近したか否かは、漏洩電流の上限値を予め設定して漏洩電流がその上限値に達したときに検出する絶対値検出と呼ばれる検出方法が用いられている。また、他の方法として、漏洩電流の増加量を例えば170ms毎に検出し、この増加量が予め設定された値に達したときに検出するスロープ検出と呼ばれる検出方法も知られている。
【0009】
しかし、このような検出方法は、被塗物等が静電塗装装置に接近するのを検出するのには適しているが、カバー101の表面に付着した吸着物による絶縁性の低下を検出することはできなかった。
【0010】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、カバー等の焼損状態が進行するのを事前に検出し、塗装機の損傷を未然に防止し、信頼性、耐久性を高めることができる静電塗装装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、被塗物に塗料を噴霧する塗装機と、電源電圧を昇圧して高電圧を発生し、該高電圧を前記塗装機に出力する高電圧発生器と、該高電圧発生器から出力される出力電圧を制御するために該高電圧発生器に供給する電源電圧を制御する出力電圧制御装置と、該出力電圧制御装置に対して電源電圧を制御するために設定電圧に応じた信号を出力する制御装置とを備えてなる静電塗装装置に適用される。
【0012】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、制御装置には、前記高電圧発生器を含む高電圧印加経路内に電流が入力され、当該電流が所定の振動幅を超えて振動したときに一定時間に亘って電流の振動値を積算する電流振動値積算手段と、該電流振動値積算手段によって積算した電流積算値が所定の電流積算設定値を超えたときに警報手段に対して警報を発生する警報信号を出力する信号出力手段とを設けたことにある。
【0013】
このように構成したことにより、電流振動値積算手段は、カバー表面等で充放電を繰り返しながら沿面放電を行うときの電流の振動値を積算することができる。このため、信号出力手段は、電流積算値が所定の電流積算設定値を超えたか否かを判断することによって、カバー等の表面の損傷が進行する前に警報の発生し、作業者に塗装機の清掃を促すことができる。
【0014】
請求項2の発明は、制御装置には、前記高電圧発生器から出力電圧が出力され、当該出力電圧が所定の振動幅を超えて振動したときに一定時間に亘って出力電圧の振動値を積算する電圧振動値積算手段と、該電圧振動値積算手段によって積算した電圧積算値が所定の電圧積算設定値を超えたときに警報手段に対して警報を発生する警報信号を出力する信号出力手段とを設けたことを特徴としている。
【0015】
これにより、電圧振動値積算手段は、カバー表面等で充放電を繰り返しながら沿面放電を行うときの電圧の振動値を積算することができる。このため、信号出力手段は、電圧積算値が所定の電圧積算設定値を超えたか否かを判断することによって、カバー等の表面の損傷が進行する前に警報の発生し、作業者に塗装機に清掃を促すことができる。
【0016】
請求項3の発明では、信号出力手段は、警報信号と別個に出力電圧制御装置に対して電源電圧の供給を遮断する遮断信号を出力する構成としている。
【0017】
これにより、信号出力手段は、電流積算値または電圧積算値を用いて吸着物による沿面放電を検出したときには、出力電圧制御装置に対して電源電圧の供給を遮断し、出力電圧(高電圧)の出力を停止することができる。
【0018】
請求項4の発明は、制御装置には、高電圧発生器を含む高電圧印加経路内に電流が入力され、当該電流が所定の電流設定値を超えたときに出力電圧制御装置に対して電源電圧の供給を遮断する遮断信号を出力する絶対値検出手段を設ける構成としたことにある。
【0019】
これにより、高電圧印加経路内を流れる電流が電流設定値を超えるか否かを判断することによって、吸着物によって塗装機の絶縁性が損なわれたか否かを判断することができる。このため、絶対値検出手段は、塗装機の絶縁性が損なわれたときには、出力電圧(高電圧)の出力を停止することができる。
【0020】
請求項5の発明は、制御装置には、高電圧発生器を含む高電圧印加経路内に電流が入力され、当該電流の変化量が所定の設定変化量を超えたときに警報信号を出力するスロープ検出手段を設ける構成としたことにある。
【0021】
これにより、高電圧印加経路内を流れる電流の変化量が設定変化量を超えるか否かを判断することによって、電流が電流設定値に達する前に塗装機の絶縁性が損なわれたか否かを判断することができる。このため、スロープ検出手段は、塗装機の絶縁性が損なわれたときには、警報の発生を行い、必要に応じて高電圧の出力停止を行うことができる。
【0022】
また、スロープ検出手段は塗装が継続可能な警報信号を出力するから、被塗物が瞬間的に高電圧放電電極に接近して高電圧印加経路内を流れる電流が急速に増加した場合であっても、電流が絶縁破壊が生じない程度に小さいときであれば塗装をそのまま継続することができ、不必要な塗装の中断を回避することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による静電塗装装置として回転霧化頭型塗装装置を例に挙げて添付図面に従って詳細に説明する。
【0024】
まず、図1ないし図6は第1の実施の形態を示し、図において、1はアース電位にある被塗物(図示せず)に向けて塗料を噴霧する塗装機で、該塗装機は、後述するカバー2、エアモータ3、回転霧化頭4等によって構成されている。
【0025】
2は絶縁性樹脂材料によって形成された円筒状のカバーで、該カバー2は、エアモータ3、高電圧発生器7等を覆っている。
【0026】
3はカバー2の内周側に収容された導電性金属材料からなるエアモータで、該エアモータ3は、モータハウジング3Aと、該モータハウジング3A内に静圧エア軸受3Bを介して回転可能に支持された中空の回転軸3Cと、該回転軸3Cの基端側に固定されたエアタービン3Dとによって構成されている。そして、エアモータ3は、エアタービン3Dにエアを供給することにより、回転軸3Cと回転霧化頭4を、例えば3000〜100000rpmで高速回転させる。
【0027】
4はエアモータ3の回転軸3C先端側に取付けられた回転霧化頭で、該回転霧化頭4は、例えば金属材料または導電性の樹脂材料によって形成され、エアモータ3によって高速回転された状態で後述のフィードチューブ6を通じて塗料を供給することにより、その塗料を遠心力によって周縁から噴霧する。また、回転霧化頭4にはエアモータ3等を介して後述の高電圧発生器7が接続されている。これにより、静電塗装を行う場合に、回転霧化頭4全体に高電圧を印加することができ、これらの表面を流れる塗料を直接的に高電圧に帯電させることができる。
【0028】
5は回転霧化頭4を囲繞するようにカバー2の先端側に設けられたシェーピングエアリングで、該シェーピングエアリング5には、シェーピングエアを回転霧化頭4から噴霧される塗料に向けて噴出する複数個のエア吐出孔5Aが穿設されている。
【0029】
6は回転軸3C内に挿通して設けられたフィードチューブで、該フィードチューブ6の先端側は、回転軸3Cの先端から突出して回転霧化頭4内に延在している。そして、フィードチューブ6内には、塗料通路6Aとシンナ通路6Bが設けられている。これにより、フィードチューブ6は、回転霧化頭4に塗料、洗浄流体としてのシンナ等を供給する。
【0030】
7はカバー2の基端側に内臓された高電圧発生器で、該高電圧発生器7は、複数のコンデンサ、ダイオード(いずれも図示せず)からなる多段式整流回路(所謂、コッククロフト回路)によって構成され、例えば−30〜−120kVの高電圧を発生する。そして、高電圧発生器7は、エアモータ3、回転霧化頭4を通じて塗料を直接的に高電圧に帯電させている。
【0031】
8は高電圧発生器7から出力される出力電圧を制御するために高電圧発生器7に供給する直流の電源電圧を制御する出力電圧制御装置で、該出力電圧制御装置8は、その入力側が電源変換回路9を介して商用電源10に接続され、出力側が高電圧発生器7に接続されている。
【0032】
ここで、電源変換回路9は例えば高圧用トランスとA/D変換器とから構成され、商用電源10から給電されるAC100Vを例えばDC24Vに電源変換し、このDC24Vを電源電圧として出力電圧制御装置8に出力している。
【0033】
また、出力電圧制御装置8は出力電圧制御回路11、NPN型のパワートランジスタ12によって構成されている。そして、パワートランジスタ12のコレクタは電源変換回路9に接続され、エミッタは高電圧発生器7の入力側に接続されると共に、ベースは出力電圧制御回路11に接続されている。
【0034】
そして、出力電圧制御回路11は、後述する制御装置13から出力される信号に応じてパワートランジスタ12のベース電圧を変化させ、エミッタから高電圧発生器7の入力側に印加される電源電圧を可変に制御している。
【0035】
13は出力電圧制御装置8に対して電源電圧を制御するために電圧設定器14から出力される設定電圧に応じた信号を出力する制御装置で、該制御装置13は、処理装置(CPU)等を含んで構成されている。また、制御装置13は、その入力側に電圧設定器14、電圧センサ15、電流センサ16が接続されると共に、出力側に警報手段としての警報ブザー17、警報ランプ18が接続されている。
【0036】
そして、制御装置13は、電圧設定器14から出力される設定電圧と電圧センサ15による検出電圧とを比較して高電圧発生器7から出力される出力電圧をフィードバック制御すると共に、後述の図3に示す高電圧発生制御処理のプログラムに従って作動する。これにより、制御装置13は、出力電圧制御回路11を通じてパワートランジスタ12の駆動を制御すると共に、警報ブザー17、警報ランプ18に駆動用の警報信号を出力する。
【0037】
なお、電圧設定器14から出力される設定電圧は、塗料の性質、塗装条件等に応じて例えば−60〜−120kVの範囲内で適宜設定されるものである。
【0038】
15は高電圧発生器7の出力側に接続された電圧センサで、該電圧センサ15は、エアモータ3、回転霧化頭4の電圧として高電圧発生器7から出力される出力電圧を検出し、この電圧検出値を制御装置13に向けて出力している。
【0039】
16は高電圧発生器7の入力側に接続された電流センサで、該電流センサ16は、高電圧発生器7を含む高電圧発生経路内を流れる電流を検出し、この電流検出値を制御装置13に向けて出力している。
【0040】
17は警報ブザー、18は警報ランプをそれぞれ示し、これらは警報手段を構成すると共に、制御装置13の出力側に接続されている。そして、警報ブザー17、警報ランプ18は、制御装置13から出力される警報信号に基づいて駆動し、作業者に対してカバー2等の絶縁性が低下していることを報知するものである。
【0041】
本実施の形態による回転霧化頭型塗装装置は上述のような構成を有するもので、次に、塗装装置としての作動について説明する。
【0042】
塗装機1は、エアモータ3によって回転霧化頭4を高速回転させ、この状態でフィードチューブ6を通じて回転霧化頭4に塗料を供給する。これにより、塗装機1は、回転霧化頭4が回転するときの遠心力によって塗料を微粒化して噴霧すると共に、シェーピングエアリング5を通じてシェーピングエアを供給することによって噴霧パターンを制御しつつ塗料粒子を被塗物に塗着させる。
【0043】
また、回転霧化頭4にはエアモータ3を介して高電圧発生器7による高電圧が印加されている。これにより、塗料粒子は、回転霧化頭4を通じて直接的に高電圧に帯電すると共に、回転霧化頭4と被塗物との間に形成された静電界に沿って飛行し、被塗物に塗着する。
【0044】
次に、制御装置13による高電圧発生制御処理について図3を参照しつつ説明する。なお、高電圧発生制御処理のプログラムは、微小振動する電流の半周期程度の時間として例えば5ms毎に割込み処理され、5ms前の電流の検出値は、Ia-1として制御装置13のメモリ(図示せず)に格納されているものとする。
【0045】
また、電流設定値I0(設定値I0)は、回転霧化頭4が被塗物に異常接近した状態またはカバー2等の絶縁性が失われた状態で高電圧発生器7を含む高電圧発生経路内を流れる電流値として例えば120μA程度に設定されている。
【0046】
一方、電流積算設定値I1(設定値I1)は、カバー2等に付着した吸着物によって沿面放電が生じ、高電圧発生経路内を流れる電流が振動した状態を判別する値として例えば通常の電流の振動幅(2μA)の30倍〜50倍程度の値として70μA程度(I1=70μA)に設定されている。
【0047】
まず、ステップ1では、予めメモリに格納しておいた絶対値検出用の設定値I0と電流積算値判定用の設定値I1を読込み、ステップ2では、電流センサ16によって検出した電流の検出値Iaを読込む。
【0048】
次に、ステップ3では、電流センサ16による検出値Iaが予め決められた設定値I0である120μAよりも大きいか否かを判定する。そして、ステップ3で「YES」と判定したときには、回転霧化頭4が被塗物に異常接近した状態またはカバー2等の絶縁性が失われた状態となって、高電圧発生器7を含む高電圧発生経路内を流れる電流が絶縁破壊を生じ得る程度に増大している。このため、ステップ4に移って出力電圧制御回路11を駆動し、高電圧発生器7と電源変換回路9との間を遮断して高電圧の供給を停止する。その後、ステップ5に移って塗装機1の駆動を停止させる処理を行い、処理を終了する。
【0049】
一方、ステップ3で「NO」と判定したときには、高電圧発生経路内を流れる電流は小さく、塗装が可能な状態であるから、ステップ6に移行する。
【0050】
そして、ステップ6では、今回の検出値Iaと前回(5ms前)の検出値Ia-1との差を演算し、この差の絶対値を電流の振動による差分値ΔI(振動値)として算出する。
【0051】
なお、本実施の形態では、振動値として5ms毎の電流の差分値ΔIを用いるが、電流が1周期に亘って変化するときの最大値と最小値との差を振動値としてもよい。
【0052】
次に、ステップ7では、差分値ΔIが通常の電流の振動幅(振動値)内として例えば2μA以下か否かを判定する。そして、ステップ7で「YES」と判定したときには、通常の振動幅内で電流が変化しているから、ステップ8に移って差分値ΔIを零に設定し(ΔI=0)、ステップ9に移行する。
【0053】
一方、ステップ7で「NO」と判定したときには、通常の振動幅を超えて電流が変化しているから、ステップ9に移行し、積算時間T0が経過したか否かを判定する。
【0054】
ここで、積算時間T0は、差分値ΔIを積算するのに必要な時間として予め設定されており、例えば差分値ΔIを算出するための電流のサンプリング時間を5msとしたときには、このサンプリング時間の10倍の値として50msに設定されている。
【0055】
そして、ステップ9で「YES」と判定したときには、ステップ10に移って前回(5ms前)までの電流積算値Is-1を零にリセットし(Is-1=0)、ステップ11に移行する。
【0056】
一方、ステップ9で「NO」と判定したときには、積算時間T0が経過していないから、ステップ11に移って前回までの電流積算値Is-1に差分値ΔIを加算して電流積算値Isを演算し(Is=Is-1+ΔI)、ステップ12に移行する。
【0057】
次に、ステップ12では、電流積算値Isが設定値I1である70μAよりも大きいか否かを判定する。そして、ステップ12で「YES」と判定したときには、カバー2等に付着した吸着物によって沿面放電が生じ、高電圧発生経路内を流れる電流が振動状態となっているから、ステップ13に移って警報ブザー17、警報ランプ18に警報信号を出力し、これらを用いて作業者に塗装機1の清掃を促す。その後、ステップ14に移って塗装を継続するための処理を行い、ステップ2以降の処理を繰返す。
【0058】
一方、ステップ12で「NO」と判定したときには、高電圧発生経路内を流れる電流は振動せず、通常の塗装状態に保たれているから、そのままの状態を保持して、ステップ2に移行し、ステップ2以降の処理を繰返す。
【0059】
本実施の形態による回転霧化頭型塗装装置は上述の如き高電圧発生制御処理に基づき作動するものである。
【0060】
然るに、塗装中の塗装機1には、高電圧発生器7を含む高電圧発生経路に例えば60μA程度の微弱な電流(漏洩電流)が流れている。そして、この電流は、塗装機1周辺の環境変化、電源電圧の変動等に応じて僅かに振動するものの、その振動幅は2μA程度に抑えられる。このため、図4中のa部に示すように通常の塗装状態では、電流の検出値Iaの振動(変動)は微小量となる。この結果、図5に示すように差分値ΔIはほぼ2μA以下となり、差分値ΔIを積算時間T0(T0=50ms)に亘って積算した電流積算値Isが70μA程度の設定値I1を超えることはない。
【0061】
これに対し、塗装を長時間に亘って継続すると、高電圧発生器7のアース側となる塗装機1の後部側と回転霧化頭4との間に形成される静電界によって、カバー2の外表面には、空気中に浮遊する噴霧ミスト、塵埃等の浮遊物および空気中の水分等が吸着する。そして、吸着した浮遊物等からなる吸着物は、その付着密度を増すことによってコンデンサとして作用し、カバー2の表面や絶縁材料の表面で充放電を繰り返しながら沿面放電を行い、高電圧電路を形成する。
【0062】
このとき、図4中のb部に示すように高電圧発生器7を含む高電圧発生経路内を流れる漏洩電流は、吸着物による充放電によって微小な振動を生じると共に、その振動幅が吸着物の堆積量に応じて大きくなる。そして、漏洩電流の振動幅が通常の振動幅内(吸着物が付着していない状態での振動幅内)を超えて振動すると、図6に示すように差分値ΔIは2μAよりも大きくなり、差分値ΔIを積算時間T0(T0=50ms)に亘って積算した電流積算値Isが設定値I1を超えることになる。
【0063】
この結果、電流積算値Isが設定値I1を超えたときには、カバー2等に付着した吸着物によって沿面放電が生じ、高電圧発生経路内を流れる電流が振動状態となっているから、制御装置13は、警報ブザー17、警報ランプ18を用いて作業者に塗装機1の清掃を促すことができ、沿面放電によるカバー2等の焼損を未然に防止し、信頼性、耐久性を高めることができる。
【0064】
また、従来技術のように絶対値検出のみを用いた場合には、吸着物の堆積によって絶縁破壊に生じたときには、塗装を途中で中断する必要があり、塗装途中の被塗物に塗装不良が生じるという問題があった。この場合、自動車車体のような大型の被塗物は、塗装不良が発生しても、一旦乾燥炉を通過させ、塗膜を硬化させた後に硬化塗膜研磨を施す必要があり、塗装の生産性を著しく低下させていた。
【0065】
これに対し、本実施の形態では、電流積算値Isが設定値I1を超えるか否かを判定することによって、吸着物による沿面放電が開始する初期の段階を検出することができる。このため、制御装置13が警報信号を出力し、作業者に警報を発したときであっても、絶縁破壊が生じる虞がないため、塗装を継続して行うことができる。従って、塗装を途中で中断することがないから、被塗物の塗装不良を回避することができ、生産性を向上させることができる。
【0066】
次に、図7は第2の実施の形態による高電圧制御処理を示し、本実施の形態の特徴は高電圧発生器から供給する電圧の振動を積算し、沿面放電の発生を検出することにある。なお、本実施の形態では第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0067】
また、電圧積算設定値V1(設定値V1)は、カバー2等に付着した吸着物によって沿面放電が生じ、高電圧発生器7から出力される電圧の振動した状態を判別する値として例えば10kV程度に設定されている。
【0068】
まず、ステップ21では、予めメモリに格納しておいた絶対値検出用の設定値I0と電圧積算値判定用の設定値V1を読込み、ステップ22では、電流センサ16によって検出した電流の検出値Iaと電圧センサ15によって検出した電圧の検出値Vaとを読込む。
【0069】
次に、ステップ23では、第1の実施の形態のステップ3と同様に電流センサ16による検出値Iaが予め決められた設定値I0よりも大きいか否かを判定する。そして、ステップ23で「YES」と判定したときには、ステップ24に移って出力電圧制御回路11を駆動し、高電圧発生器7と電源変換回路9との間を遮断して高電圧の供給を停止すると共に、ステップ25に移って塗装機1の駆動を停止させる処理を行い、処理を終了する。
【0070】
一方、ステップ23で「NO」と判定したときには、高電圧発生経路内を流れる電流は小さく、塗装が可能な状態であるから、ステップ26に移行する。
【0071】
そして、ステップ26では、今回の電圧の検出値Vaと前回(5ms前)の検出値Va-1との差を演算し、この差の絶対値を電圧の振動による差分値ΔV(振動値)として算出する。
【0072】
次に、ステップ27では、差分値ΔVが通常の電圧の振動幅(振動値)内として例えば0.5kV以下か否かを判定する。そして、ステップ27で「YES」と判定したときには、通常の振動幅内で電圧が変化しているから、ステップ28に移って差分値ΔVを零に設定し(ΔV=0)、ステップ29に移行する。
【0073】
一方、ステップ27で「NO」と判定したときには、通常の振動幅を超えて電圧が変化しているから、ステップ29に移行し、積算時間T0が経過したか否かを判定する。
【0074】
そして、ステップ29で「YES」と判定したときには、ステップ30に移って前回(5ms前)までの電圧積算値Vs-1を零にリセットし(Vs-1=0)、ステップ31に移行する。
【0075】
一方、ステップ29で「NO」と判定したときには、積算時間T0が経過していないから、ステップ31に移って前回までの電圧積算値Vs-1に差分値ΔVを加算して電圧積算値Vsを演算し(Vs=Vs-1+ΔV)、ステップ32に移行する。
【0076】
次に、ステップ32では、電圧積算値Vsが設定値V1よりも大きいか否かを判定する。そして、ステップ32で「YES」と判定したときには、カバー2等に付着した吸着物によって沿面放電が生じ、高電圧発生器7から出力される電圧(高電圧)が振動状態となっているから、ステップ33に移って警報ブザー17、警報ランプ18に警報信号を出力し、これらを用いて作業者に塗装機1の清掃を促す。その後、ステップ34に移って塗装を継続するための処理を行い、ステップ22以降の処理を繰返す。
【0077】
一方、ステップ32で「NO」と判定したときには、高電圧発生器7から出力される電圧は振動せず、通常の塗装状態に保たれているから、そのままの状態を保持して、ステップ22に移行し、ステップ22以降の処理を繰返す。
【0078】
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0079】
次に、図8および図9は第3の実施の形態による高電圧制御処理を示し、本実施の形態の特徴はスロープ検出処理を行うことにある。なお、本実施の形態では第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0080】
また、スロープ検出用に用いる170ms前の電流の検出値は、Ia-2として制御装置13のメモリ(図示せず)に格納されているものとする。また、設定変化量としての設定値I2は、4〜40μA程度の値として例えば15μA程度に設定され、制御装置13のメモリに格納されている。
【0081】
ステップ41は、第1の実施の形態によるステップ3とステップ6との間に行われるスロープ検出処理で、該スロープ検出処理は、図9に示すようにステップ42〜47からなる。
【0082】
そして、ステップ42では、設定値I2を読込み、ステップ43に移って電流の時間変化を検出するために予め設定された時間として例えば170ms程度の設定時間T1を経過したか否かを判定する。そして、ステップ42で「NO」と判定したときには、ステップ48に移ってそのままリターンする。
【0083】
一方、ステップ43で「YES」と判定したときには、ステップ44に移って今回の検出値Iaと前回(170ms前)の検出値Ia-2との差を演算し、この差を電流の振動によるスロープ検出用の差分値ΔIpとして算出する。
【0084】
次に、ステップ45では、差分値ΔIpが設定値I2よりも大きいか否かを判定する。そして、ステップ45で「NO」と判定したときには、電流の増加量(差分値ΔIp)は小さいから、ステップ48に移って、そのままの状態でリターンする。
【0085】
一方、ステップ45で「YES」と判定したときには、高電圧発生器7を含む高電圧発生経路内を流れる電流が大きく増大しているから、ステップ46に移って警報ブザー17、警報ランプ18に警報信号を出力し、作業者に警報を発する。その後、ステップ47に移って塗装を継続する処理を行った後、ステップ48に移ってリターンする。
【0086】
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。しかし、本実施の形態では、スロープ検出処理を行うから、被塗物が瞬間的に高電圧放電電極としての回転霧化頭4に接近して高電圧印加経路内を流れる電流が増加した場合であっても、電流の検出値Iaが設定値I0よりも小さいときであれば塗装をそのまま継続することができる。このため、不必要な塗装の中断を回避することができる。
【0087】
なお、第3の実施の形態では、第1の実施の形態による高電圧発生制御処理中にスロープ検出処理を行う構成としたが、図10に示す第3の実施の形態の変形例のように、第2の実施の形態による高電圧発生処理中のステップ23とステップ26との間にスロープ検出処理となるステップ41を行う構成としてもよい。
【0088】
また、第1,第3の実施の形態では、ステップ3〜5は絶対値検出手段の具体例、ステップ6〜11は電流振動値積算手段の具体例、ステップ12〜14は信号出力手段の具体例をそれぞれ示している。
【0089】
また、第2の実施の形態では、ステップ23〜25は絶対値検出手段の具体例、ステップ26〜31は電圧振動値積算手段の具体例、ステップ32〜34は信号出力手段の具体例をそれぞれ示している。
【0090】
また、前記各実施の形態では、電流の検出値Iaを用いた高電圧発生制御処理と電圧の検出値Vaを用いた高電圧発生制御処理とのうちいずれか一方を実施した場合を例に挙げて記載したが、例えば第1の実施の形態による電流の検出値Iaを用いた高電圧発生制御処理に加えて第2の実施の形態による電圧の検出値Vaを用いた高電圧発生制御処理を行う構成としてもよい。
【0091】
さらに、検出値Ia,Vaを検出するための5ms程度のサンプリング周期、積算時間T0、電流積算値判定用の設定値I1、電圧積算値判定用の設定値V1、スロープ検出用の設定値I2は、本実施の形態に例示した値に限らず、塗装機の種類、塗装条件等に応じて適宜設定されるものである。
【0092】
また、前記各実施の形態では、電流積算値Isが設定値I1を超えたとき、電圧積算値Vsが設定値V1を超えたとき、スロープ検出用の差分値ΔIpが設定値I2を超えたときには、制御装置13から警報ブザー17、警報ランプ18に向けて警報信号を出力するものとしたが、警報信号に代えて出力電圧制御装置8に向けて電源電圧の供給を停止するための遮断信号を出力する構成としてもよい。
【0093】
また、前記各実施の形態では、回転霧化頭4を金属材料または導電性の樹脂材料によって形成し、該回転霧化頭4を介して直接的に塗料を高電圧に帯電させる直接帯電式の回転霧化頭型塗装装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば回転霧化頭型塗装装置のカバーの外周側に外部電極を設け、この外部電極によって回転霧化頭から噴霧された塗料を間接的に高電圧に帯電させる間接帯電式の回転霧化頭型塗装装置に適用してもよい。
【0094】
さらに、本実施の形態では静電塗装装置として回転霧化頭4を用いて塗料を噴霧する回転霧化頭型塗装装置に適用する場合を例に挙げて説明したが、ノズルチップから塗料を噴霧するスプレーガン型塗装装置に適用してもよい。
【0095】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、制御装置には、電流が所定の振動幅を超えて振動したときに一定時間に亘って電流の振動値を積算する電流振動値積算手段と、該電流振動値積算手段による電流積算値が所定の電流積算設定値を超えたときに警報信号を出力する信号出力手段とを設けたから、電流振動値積算手段は、吸着物によってカバー表面等で充放電を繰り返しながら沿面放電を行うときの電流の振動値を積算することができる。このため、信号出力手段は、電流積算値が所定の電流積算設定値を超えたか否かを判断することによって、吸着物が堆積したことを検出することができる。従って、信号出力手段は、沿面放電による損傷が進行する前に警報を発生して塗装機の清掃を促すことができ、塗装機の損傷を防ぎ、信頼性、耐久性を高めることができる。
【0096】
また、請求項2の発明によれば、制御装置には、高電圧が所定の振動幅を超えて振動したときに一定時間に亘って高電圧の振動値を積算する電圧振動値積算手段と、該電圧振動値積算手段による電圧積算値が所定の電圧積算設定値を超えたときに警報信号を出力する信号出力手段とを設けたから、電圧振動値積算手段は、吸着物によってカバー表面等で充放電を繰り返しながら沿面放電を行うときの電圧の振動値を積算することができる。このため、信号出力手段は、沿面放電による損傷が進行する前に警報を発生して塗装機の清掃を促すことができ、塗装機の損傷を防ぎ、信頼性、耐久性を高めることができる。
【0097】
また、請求項3の発明によれば、信号出力手段は警報信号と別個に出力電圧制御装置に対して電源電圧の供給を遮断する遮断信号を出力する構成としたから、信号出力手段によって電流積算値または電圧積算値を用いて吸着物による沿面放電を検出したときには、出力電圧制御装置に対して電源電圧の供給を遮断し、高電圧の出力を停止することができる。
【0098】
また、請求項4の発明によれば、制御装置には、電流が所定の電流設定値を超えたときに遮断信号を出力する絶対値検出手段を設けたから、塗装機の絶縁性が損なわれたときには、絶対値検出手段によって高電圧の出力停止を行うことができる。
【0099】
さらに、請求項5の発明によれば、制御装置には、電流の変化量が所定の設定変化量を超えたときに警報信号を出力するスロープ検出手段を設けたから、塗装機の絶縁性が損なわれたときには、スロープ検出手段によって警報を発生することができる。また、スロープ検出手段は塗装が継続可能な警報信号を出力するから、被塗物が瞬間的に高電圧放電電極に接近して高電圧印加経路内を流れる電流が急速に増加した場合であっても、電流が絶縁破壊が生じない程度に小さいときには塗装をそのまま継続することができ、不必要な塗装の中断を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による回転霧化頭型塗装装置を示す正面図である。
【図2】第1の実施の形態による回転霧化頭型塗装装置の全体構成を示す構成図である。
【図3】第1の実施の形態による高電圧発生制御処理を示す流れ図である。
【図4】検出値の時間変化を示す特性線図である。
【図5】図4中のa部における検出値、電流積算値と時間との関係を示す特性線図である。
【図6】図4中のb部における検出値、電流積算値と時間との関係を示す特性線図である。
【図7】第2の実施の形態による高電圧発生制御処理を示す流れ図である。
【図8】第3の実施の形態による高電圧発生制御処理を示す流れ図である。
【図9】図8中のスロープ検出処理を示す流れ図である。
【図10】第3の実施の形態の変形例による高電圧発生制御処理を示す流れ図である。
【図11】従来技術による回転霧化頭型塗装装置の全体構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 塗装機
2 カバー
3 エアモータ
4 回転霧化頭
7 高電圧発生器
8 出力電圧制御装置
13 制御装置
15 電圧センサ
16 電流センサ
17 警報ブザー(警報手段)
18 警報ランプ(警報手段)
I1 電流積算設定値
V1 電圧積算設定値
I2 設定変化量
Claims (5)
- 被塗物に塗料を噴霧する塗装機と、電源電圧を昇圧して高電圧を発生し、該高電圧を前記塗装機に出力する高電圧発生器と、該高電圧発生器から出力される出力電圧を制御するために該高電圧発生器に供給する電源電圧を制御する出力電圧制御装置と、該出力電圧制御装置に対して電源電圧を制御するために設定電圧に応じた信号を出力する制御装置とを備えてなる静電塗装装置において、
前記制御装置には、前記高電圧発生器を含む高電圧印加経路内に電流が入力され、当該電流が所定の振動幅を超えて振動したときに一定時間に亘って電流の振動値を積算する電流振動値積算手段と、該電流振動値積算手段によって積算した電流積算値が所定の電流積算設定値を超えたときに警報手段に対して警報を発生する警報信号を出力する信号出力手段とを設けたことを特徴とする静電塗装装置。 - 被塗物に塗料を噴霧する塗装機と、電源電圧を昇圧して高電圧を発生し、該高電圧を前記塗装機に出力する高電圧発生器と、該高電圧発生器から出力される出力電圧を制御するために該高電圧発生器に供給する電源電圧を制御する出力電圧制御装置と、該出力電圧制御装置に対して電源電圧を制御するために設定電圧に応じた信号を出力する制御装置とを備えてなる静電塗装装置において、
前記制御装置には、前記高電圧発生器から出力電圧が出力され、当該出力電圧が所定の振動幅を超えて振動したときに一定時間に亘って出力電圧の振動値を積算する電圧振動値積算手段と、該電圧振動値積算手段によって積算した電圧積算値が所定の電圧積算設定値を超えたときに警報手段に対して警報を発生する警報信号を出力する信号出力手段とを設けたことを特徴とする静電塗装装置。 - 前記信号出力手段は、前記警報信号と別個に前記出力電圧制御装置に対して電源電圧の供給を遮断する遮断信号を出力する構成としてなる請求項1または2に記載の静電塗装装置。
- 前記制御装置には、前記高電圧発生器を含む高電圧印加経路内に電流が入力され、当該電流が所定の電流設定値を超えたときに前記出力電圧制御装置に対して電源電圧の供給を遮断する遮断信号を出力する絶対値検出手段を設ける構成としてなる請求項1,2または3に記載の静電塗装装置。
- 前記制御装置には、前記高電圧発生器を含む高電圧印加経路内に電流が入力され、当該電流の変化量が所定の設定変化量を超えたときに前記警報信号を出力するスロープ検出手段を設ける構成としてなる請求項1,2または3に記載の静電塗装装置。
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