JP2002186884A - 静電塗装装置 - Google Patents

静電塗装装置

Info

Publication number
JP2002186884A
JP2002186884A JP2000387689A JP2000387689A JP2002186884A JP 2002186884 A JP2002186884 A JP 2002186884A JP 2000387689 A JP2000387689 A JP 2000387689A JP 2000387689 A JP2000387689 A JP 2000387689A JP 2002186884 A JP2002186884 A JP 2002186884A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
current
value
high voltage
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000387689A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3673168B2 (ja
Inventor
Kimiyoshi Nagai
公好 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ABB KK
Original Assignee
ABB KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ABB KK filed Critical ABB KK
Priority to JP2000387689A priority Critical patent/JP3673168B2/ja
Publication of JP2002186884A publication Critical patent/JP2002186884A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3673168B2 publication Critical patent/JP3673168B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B5/00Electrostatic spraying apparatus; Spraying apparatus with means for charging the spray electrically; Apparatus for spraying liquids or other fluent materials by other electric means
    • B05B5/08Plant for applying liquids or other fluent materials to objects
    • B05B5/10Arrangements for supplying power, e.g. charging power
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B12/00Arrangements for controlling delivery; Arrangements for controlling the spray area
    • B05B12/004Arrangements for controlling delivery; Arrangements for controlling the spray area comprising sensors for monitoring the delivery, e.g. by displaying the sensed value or generating an alarm
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B5/00Electrostatic spraying apparatus; Spraying apparatus with means for charging the spray electrically; Apparatus for spraying liquids or other fluent materials by other electric means
    • B05B5/025Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns
    • B05B5/04Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns characterised by having rotary outlet or deflecting elements, i.e. spraying being also effected by centrifugal forces

Landscapes

  • Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着物によってカバー等の焼損状態が進行
するのを事前に検出し、塗装機の損傷を未然に防止し、
信頼性、耐久性を高める。 【解決手段】 塗装機1のカバー2内にエアモータ3
と、該エアモータ3によって高速回転する回転霧化頭4
と、エアモータ3、回転霧化頭4を介して塗料に高電圧
を印加する高電圧発生器7とを設ける。また、高電圧発
生器7には出力電圧制御装置8、電流センサ15を接続
する。そして、出力電圧制御装置8には制御装置13を
接続し、制御装置13は、電流センサ16によって検出
した電流が通常の振動幅を超えて振動したときに、電流
の振動値を積算し、この電流積算値が所定の設定値を超
えたか否かを判定する。そして、電流積算値が電流設定
値を超えたときには、警報ブザー17、警報ランプ18
を駆動して作業者に塗装機の清掃を促す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装機に高電圧を
印加した状態で塗料を噴霧するようにした静電塗装装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、静電塗装装置は、例えば図11
に示すように絶縁性樹脂材料等によって筒状に形成され
たカバー101内にエアモータ102と、該エアモータ
102によって高速回転する回転霧化頭103と、エア
モータ102、回転霧化頭103を介して塗料に高電圧
を印加する高電圧発生器104等によって構成されたも
のが知られている。
【0003】このような従来技術による静電塗装装置で
は、回転霧化頭103は高電圧を放電する電極を構成す
るから、回転霧化頭103とアース電位となった被塗物
との間には、静電界Aが形成されている。そして、回転
霧化頭103を通じて高電圧に帯電した塗料粒子は、こ
の静電界Aに沿って被塗物に向けて飛行して塗着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術に
よる静電塗装装置では、回転霧化頭103と被塗物との
間の静電界Aに加えて、高電圧発生器104のアース側
となる静電塗装装置の後部側と回転霧化頭103との間
にも静電界Bが形成されている。そして、静電界Bは、
絶縁性樹脂材料からなるカバー101の外表面を高電圧
に帯電する。また、カバー101内には、絶縁樹脂から
なるモータ取付ブラケット等の各種の絶縁性部品が設け
られており、これらの絶縁性部品の表面も高電圧に帯電
する。
【0005】一方、静電塗装装置の周囲には回転霧化頭
103から噴霧され空気中に浮遊する噴霧ミスト、塵埃
等の浮遊物および空気中の水分等が存在しているから、
これらの浮遊物、水分等は、塗装中、高電圧帯電下にあ
る静電塗装装置のカバー101の表面等に静電誘導によ
って吸着する。このように浮遊物、水分等がカバー10
1の表面に吸着すると、カバー101等の表面抵抗を低
下させて漏洩電流の増加を招くと共に、回転霧化頭10
1の電位を低下させることになる。
【0006】そして、吸着した浮遊物等からなる吸着物
は、その付着密度を増すことによってコンデンサとして
作用し、カバー101の表面で充放電を繰り返しながら
沿面放電を行い、高電圧電路を形成する。このため、こ
の状態で塗装を継続した場合には、吸着物はカバー10
1の表面を焼損しながら沿面放電を加速させるから、カ
バー101表面の損傷が進行して、静電塗装装置の絶縁
性を損なうという問題があった。
【0007】特に、カバー101の外表面は直接大気と
接触しているから、空気中の水分だけでなく噴霧ミス
ト、塵埃等の浮遊物が吸着し易い環境にある。このた
め、カバー101の外表面に吸着物が堆積したときに
は、この吸着物を取除くために塗装を中断してカバー1
01等を清掃する必要があった。これに対し、吸着物に
よる絶縁性の低下を的確に把握することができないとい
う問題があった。
【0008】また、従来技術による静電塗装装置では、
被塗物等のアース電位の物体が静電塗装装置に接近する
のを検知して高電圧発生器104と電源との間を遮断
し、高電圧の供給を停止している。この場合、被塗物等
が静電塗装装置に接近したか否かは、漏洩電流の上限値
を予め設定して漏洩電流がその上限値に達したときに検
出する絶対値検出と呼ばれる検出方法が用いられてい
る。また、他の方法として、漏洩電流の増加量を例えば
170ms毎に検出し、この増加量が予め設定された値
に達したときに検出するスロープ検出と呼ばれる検出方
法も知られている。
【0009】しかし、このような検出方法は、被塗物等
が静電塗装装置に接近するのを検出するのには適してい
るが、カバー101の表面に付着した吸着物による絶縁
性の低下を検出することはできなかった。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、カバー等の焼損状態が
進行するのを事前に検出し、塗装機の損傷を未然に防止
し、信頼性、耐久性を高めることができる静電塗装装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、被塗物に塗料を噴霧する塗装機と、
電源電圧を昇圧して高電圧を発生し、該高電圧を前記塗
装機に出力する高電圧発生器と、該高電圧発生器から出
力される出力電圧を制御するために該高電圧発生器に供
給する電源電圧を制御する出力電圧制御装置と、該出力
電圧制御装置に対して電源電圧を制御するために設定電
圧に応じた信号を出力する制御装置とを備えてなる静電
塗装装置に適用される。
【0012】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、制御装置には、前記高電圧発生器を含む高電圧
印加経路内に電流が入力され、当該電流が所定の振動幅
を超えて振動したときに一定時間に亘って電流の振動値
を積算する電流振動値積算手段と、該電流振動値積算手
段によって積算した電流積算値が所定の電流積算設定値
を超えたときに警報手段に対して警報を発生する警報信
号を出力する信号出力手段とを設けたことにある。
【0013】このように構成したことにより、電流振動
値積算手段は、カバー表面等で充放電を繰り返しながら
沿面放電を行うときの電流の振動値を積算することがで
きる。このため、信号出力手段は、電流積算値が所定の
電流積算設定値を超えたか否かを判断することによっ
て、カバー等の表面の損傷が進行する前に警報の発生
し、作業者に塗装機の清掃を促すことができる。
【0014】請求項2の発明は、制御装置には、前記高
電圧発生器から出力電圧が出力され、当該出力電圧が所
定の振動幅を超えて振動したときに一定時間に亘って出
力電圧の振動値を積算する電圧振動値積算手段と、該電
圧振動値積算手段によって積算した電圧積算値が所定の
電圧積算設定値を超えたときに警報手段に対して警報を
発生する警報信号を出力する信号出力手段とを設けたこ
とを特徴としている。
【0015】これにより、電圧振動値積算手段は、カバ
ー表面等で充放電を繰り返しながら沿面放電を行うとき
の電圧の振動値を積算することができる。このため、信
号出力手段は、電圧積算値が所定の電圧積算設定値を超
えたか否かを判断することによって、カバー等の表面の
損傷が進行する前に警報の発生し、作業者に塗装機に清
掃を促すことができる。
【0016】請求項3の発明では、信号出力手段は、警
報信号と別個に出力電圧制御装置に対して電源電圧の供
給を遮断する遮断信号を出力する構成としている。
【0017】これにより、信号出力手段は、電流積算値
または電圧積算値を用いて吸着物による沿面放電を検出
したときには、出力電圧制御装置に対して電源電圧の供
給を遮断し、出力電圧(高電圧)の出力を停止すること
ができる。
【0018】請求項4の発明は、制御装置には、高電圧
発生器を含む高電圧印加経路内に電流が入力され、当該
電流が所定の電流設定値を超えたときに出力電圧制御装
置に対して電源電圧の供給を遮断する遮断信号を出力す
る絶対値検出手段を設ける構成としたことにある。
【0019】これにより、高電圧印加経路内を流れる電
流が電流設定値を超えるか否かを判断することによっ
て、吸着物によって塗装機の絶縁性が損なわれたか否か
を判断することができる。このため、絶対値検出手段
は、塗装機の絶縁性が損なわれたときには、出力電圧
(高電圧)の出力を停止することができる。
【0020】請求項5の発明は、制御装置には、高電圧
発生器を含む高電圧印加経路内に電流が入力され、当該
電流の変化量が所定の設定変化量を超えたときに警報信
号を出力するスロープ検出手段を設ける構成としたこと
にある。
【0021】これにより、高電圧印加経路内を流れる電
流の変化量が設定変化量を超えるか否かを判断すること
によって、電流が電流設定値に達する前に塗装機の絶縁
性が損なわれたか否かを判断することができる。このた
め、スロープ検出手段は、塗装機の絶縁性が損なわれた
ときには、警報の発生を行い、必要に応じて高電圧の出
力停止を行うことができる。
【0022】また、スロープ検出手段は塗装が継続可能
な警報信号を出力するから、被塗物が瞬間的に高電圧放
電電極に接近して高電圧印加経路内を流れる電流が急速
に増加した場合であっても、電流が絶縁破壊が生じない
程度に小さいときであれば塗装をそのまま継続すること
ができ、不必要な塗装の中断を回避することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
静電塗装装置として回転霧化頭型塗装装置を例に挙げて
添付図面に従って詳細に説明する。
【0024】まず、図1ないし図6は第1の実施の形態
を示し、図において、1はアース電位にある被塗物(図
示せず)に向けて塗料を噴霧する塗装機で、該塗装機
は、後述するカバー2、エアモータ3、回転霧化頭4等
によって構成されている。
【0025】2は絶縁性樹脂材料によって形成された円
筒状のカバーで、該カバー2は、エアモータ3、高電圧
発生器7等を覆っている。
【0026】3はカバー2の内周側に収容された導電性
金属材料からなるエアモータで、該エアモータ3は、モ
ータハウジング3Aと、該モータハウジング3A内に静
圧エア軸受3Bを介して回転可能に支持された中空の回
転軸3Cと、該回転軸3Cの基端側に固定されたエアタ
ービン3Dとによって構成されている。そして、エアモ
ータ3は、エアタービン3Dにエアを供給することによ
り、回転軸3Cと回転霧化頭4を、例えば3000〜1
00000rpmで高速回転させる。
【0027】4はエアモータ3の回転軸3C先端側に取
付けられた回転霧化頭で、該回転霧化頭4は、例えば金
属材料または導電性の樹脂材料によって形成され、エア
モータ3によって高速回転された状態で後述のフィード
チューブ6を通じて塗料を供給することにより、その塗
料を遠心力によって周縁から噴霧する。また、回転霧化
頭4にはエアモータ3等を介して後述の高電圧発生器7
が接続されている。これにより、静電塗装を行う場合
に、回転霧化頭4全体に高電圧を印加することができ、
これらの表面を流れる塗料を直接的に高電圧に帯電させ
ることができる。
【0028】5は回転霧化頭4を囲繞するようにカバー
2の先端側に設けられたシェーピングエアリングで、該
シェーピングエアリング5には、シェーピングエアを回
転霧化頭4から噴霧される塗料に向けて噴出する複数個
のエア吐出孔5Aが穿設されている。
【0029】6は回転軸3C内に挿通して設けられたフ
ィードチューブで、該フィードチューブ6の先端側は、
回転軸3Cの先端から突出して回転霧化頭4内に延在し
ている。そして、フィードチューブ6内には、塗料通路
6Aとシンナ通路6Bが設けられている。これにより、
フィードチューブ6は、回転霧化頭4に塗料、洗浄流体
としてのシンナ等を供給する。
【0030】7はカバー2の基端側に内臓された高電圧
発生器で、該高電圧発生器7は、複数のコンデンサ、ダ
イオード(いずれも図示せず)からなる多段式整流回路
(所謂、コッククロフト回路)によって構成され、例え
ば−30〜−120kVの高電圧を発生する。そして、
高電圧発生器7は、エアモータ3、回転霧化頭4を通じ
て塗料を直接的に高電圧に帯電させている。
【0031】8は高電圧発生器7から出力される出力電
圧を制御するために高電圧発生器7に供給する直流の電
源電圧を制御する出力電圧制御装置で、該出力電圧制御
装置8は、その入力側が電源変換回路9を介して商用電
源10に接続され、出力側が高電圧発生器7に接続され
ている。
【0032】ここで、電源変換回路9は例えば高圧用ト
ランスとA/D変換器とから構成され、商用電源10か
ら給電されるAC100Vを例えばDC24Vに電源変
換し、このDC24Vを電源電圧として出力電圧制御装
置8に出力している。
【0033】また、出力電圧制御装置8は出力電圧制御
回路11、NPN型のパワートランジスタ12によって
構成されている。そして、パワートランジスタ12のコ
レクタは電源変換回路9に接続され、エミッタは高電圧
発生器7の入力側に接続されると共に、ベースは出力電
圧制御回路11に接続されている。
【0034】そして、出力電圧制御回路11は、後述す
る制御装置13から出力される信号に応じてパワートラ
ンジスタ12のベース電圧を変化させ、エミッタから高
電圧発生器7の入力側に印加される電源電圧を可変に制
御している。
【0035】13は出力電圧制御装置8に対して電源電
圧を制御するために電圧設定器14から出力される設定
電圧に応じた信号を出力する制御装置で、該制御装置1
3は、処理装置(CPU)等を含んで構成されている。
また、制御装置13は、その入力側に電圧設定器14、
電圧センサ15、電流センサ16が接続されると共に、
出力側に警報手段としての警報ブザー17、警報ランプ
18が接続されている。
【0036】そして、制御装置13は、電圧設定器14
から出力される設定電圧と電圧センサ15による検出電
圧とを比較して高電圧発生器7から出力される出力電圧
をフィードバック制御すると共に、後述の図3に示す高
電圧発生制御処理のプログラムに従って作動する。これ
により、制御装置13は、出力電圧制御回路11を通じ
てパワートランジスタ12の駆動を制御すると共に、警
報ブザー17、警報ランプ18に駆動用の警報信号を出
力する。
【0037】なお、電圧設定器14から出力される設定
電圧は、塗料の性質、塗装条件等に応じて例えば−60
〜−120kVの範囲内で適宜設定されるものである。
【0038】15は高電圧発生器7の出力側に接続され
た電圧センサで、該電圧センサ15は、エアモータ3、
回転霧化頭4の電圧として高電圧発生器7から出力され
る出力電圧を検出し、この電圧検出値を制御装置13に
向けて出力している。
【0039】16は高電圧発生器7の入力側に接続され
た電流センサで、該電流センサ16は、高電圧発生器7
を含む高電圧発生経路内を流れる電流を検出し、この電
流検出値を制御装置13に向けて出力している。
【0040】17は警報ブザー、18は警報ランプをそ
れぞれ示し、これらは警報手段を構成すると共に、制御
装置13の出力側に接続されている。そして、警報ブザ
ー17、警報ランプ18は、制御装置13から出力され
る警報信号に基づいて駆動し、作業者に対してカバー2
等の絶縁性が低下していることを報知するものである。
【0041】本実施の形態による回転霧化頭型塗装装置
は上述のような構成を有するもので、次に、塗装装置と
しての作動について説明する。
【0042】塗装機1は、エアモータ3によって回転霧
化頭4を高速回転させ、この状態でフィードチューブ6
を通じて回転霧化頭4に塗料を供給する。これにより、
塗装機1は、回転霧化頭4が回転するときの遠心力によ
って塗料を微粒化して噴霧すると共に、シェーピングエ
アリング5を通じてシェーピングエアを供給することに
よって噴霧パターンを制御しつつ塗料粒子を被塗物に塗
着させる。
【0043】また、回転霧化頭4にはエアモータ3を介
して高電圧発生器7による高電圧が印加されている。こ
れにより、塗料粒子は、回転霧化頭4を通じて直接的に
高電圧に帯電すると共に、回転霧化頭4と被塗物との間
に形成された静電界に沿って飛行し、被塗物に塗着す
る。
【0044】次に、制御装置13による高電圧発生制御
処理について図3を参照しつつ説明する。なお、高電圧
発生制御処理のプログラムは、微小振動する電流の半周
期程度の時間として例えば5ms毎に割込み処理され、
5ms前の電流の検出値は、Ia-1として制御装置13
のメモリ(図示せず)に格納されているものとする。
【0045】また、電流設定値I0(設定値I0)は、回
転霧化頭4が被塗物に異常接近した状態またはカバー2
等の絶縁性が失われた状態で高電圧発生器7を含む高電
圧発生経路内を流れる電流値として例えば120μA程
度に設定されている。
【0046】一方、電流積算設定値I1(設定値I1)
は、カバー2等に付着した吸着物によって沿面放電が生
じ、高電圧発生経路内を流れる電流が振動した状態を判
別する値として例えば通常の電流の振動幅(2μA)の
30倍〜50倍程度の値として70μA程度(I1=7
0μA)に設定されている。
【0047】まず、ステップ1では、予めメモリに格納
しておいた絶対値検出用の設定値I0と電流積算値判定
用の設定値I1を読込み、ステップ2では、電流センサ
16によって検出した電流の検出値Iaを読込む。
【0048】次に、ステップ3では、電流センサ16に
よる検出値Iaが予め決められた設定値I0である120
μAよりも大きいか否かを判定する。そして、ステップ
3で「YES」と判定したときには、回転霧化頭4が被
塗物に異常接近した状態またはカバー2等の絶縁性が失
われた状態となって、高電圧発生器7を含む高電圧発生
経路内を流れる電流が絶縁破壊を生じ得る程度に増大し
ている。このため、ステップ4に移って出力電圧制御回
路11を駆動し、高電圧発生器7と電源変換回路9との
間を遮断して高電圧の供給を停止する。その後、ステッ
プ5に移って塗装機1の駆動を停止させる処理を行い、
処理を終了する。
【0049】一方、ステップ3で「NO」と判定したと
きには、高電圧発生経路内を流れる電流は小さく、塗装
が可能な状態であるから、ステップ6に移行する。
【0050】そして、ステップ6では、今回の検出値I
aと前回(5ms前)の検出値Ia-1との差を演算し、こ
の差の絶対値を電流の振動による差分値ΔI(振動値)
として算出する。
【0051】なお、本実施の形態では、振動値として5
ms毎の電流の差分値ΔIを用いるが、電流が1周期に
亘って変化するときの最大値と最小値との差を振動値と
してもよい。
【0052】次に、ステップ7では、差分値ΔIが通常
の電流の振動幅(振動値)内として例えば2μA以下か
否かを判定する。そして、ステップ7で「YES」と判
定したときには、通常の振動幅内で電流が変化している
から、ステップ8に移って差分値ΔIを零に設定し(Δ
I=0)、ステップ9に移行する。
【0053】一方、ステップ7で「NO」と判定したと
きには、通常の振動幅を超えて電流が変化しているか
ら、ステップ9に移行し、積算時間T0が経過したか否
かを判定する。
【0054】ここで、積算時間T0は、差分値ΔIを積
算するのに必要な時間として予め設定されており、例え
ば差分値ΔIを算出するための電流のサンプリング時間
を5msとしたときには、このサンプリング時間の10
倍の値として50msに設定されている。
【0055】そして、ステップ9で「YES」と判定し
たときには、ステップ10に移って前回(5ms前)ま
での電流積算値Is-1を零にリセットし(Is-1=0)、
ステップ11に移行する。
【0056】一方、ステップ9で「NO」と判定したと
きには、積算時間T0が経過していないから、ステップ
11に移って前回までの電流積算値Is-1に差分値ΔI
を加算して電流積算値Isを演算し(Is=Is-1+Δ
I)、ステップ12に移行する。
【0057】次に、ステップ12では、電流積算値Is
が設定値I1である70μAよりも大きいか否かを判定
する。そして、ステップ12で「YES」と判定したと
きには、カバー2等に付着した吸着物によって沿面放電
が生じ、高電圧発生経路内を流れる電流が振動状態とな
っているから、ステップ13に移って警報ブザー17、
警報ランプ18に警報信号を出力し、これらを用いて作
業者に塗装機1の清掃を促す。その後、ステップ14に
移って塗装を継続するための処理を行い、ステップ2以
降の処理を繰返す。
【0058】一方、ステップ12で「NO」と判定した
ときには、高電圧発生経路内を流れる電流は振動せず、
通常の塗装状態に保たれているから、そのままの状態を
保持して、ステップ2に移行し、ステップ2以降の処理
を繰返す。
【0059】本実施の形態による回転霧化頭型塗装装置
は上述の如き高電圧発生制御処理に基づき作動するもの
である。
【0060】然るに、塗装中の塗装機1には、高電圧発
生器7を含む高電圧発生経路に例えば60μA程度の微
弱な電流(漏洩電流)が流れている。そして、この電流
は、塗装機1周辺の環境変化、電源電圧の変動等に応じ
て僅かに振動するものの、その振動幅は2μA程度に抑
えられる。このため、図4中のa部に示すように通常の
塗装状態では、電流の検出値Iaの振動(変動)は微小
量となる。この結果、図5に示すように差分値ΔIはほ
ぼ2μA以下となり、差分値ΔIを積算時間T0(T0=
50ms)に亘って積算した電流積算値Isが70μA
程度の設定値I1を超えることはない。
【0061】これに対し、塗装を長時間に亘って継続す
ると、高電圧発生器7のアース側となる塗装機1の後部
側と回転霧化頭4との間に形成される静電界によって、
カバー2の外表面には、空気中に浮遊する噴霧ミスト、
塵埃等の浮遊物および空気中の水分等が吸着する。そし
て、吸着した浮遊物等からなる吸着物は、その付着密度
を増すことによってコンデンサとして作用し、カバー2
の表面や絶縁材料の表面で充放電を繰り返しながら沿面
放電を行い、高電圧電路を形成する。
【0062】このとき、図4中のb部に示すように高電
圧発生器7を含む高電圧発生経路内を流れる漏洩電流
は、吸着物による充放電によって微小な振動を生じると
共に、その振動幅が吸着物の堆積量に応じて大きくな
る。そして、漏洩電流の振動幅が通常の振動幅内(吸着
物が付着していない状態での振動幅内)を超えて振動す
ると、図6に示すように差分値ΔIは2μAよりも大き
くなり、差分値ΔIを積算時間T0(T0=50ms)に
亘って積算した電流積算値Isが設定値I1を超えること
になる。
【0063】この結果、電流積算値Isが設定値I1を超
えたときには、カバー2等に付着した吸着物によって沿
面放電が生じ、高電圧発生経路内を流れる電流が振動状
態となっているから、制御装置13は、警報ブザー1
7、警報ランプ18を用いて作業者に塗装機1の清掃を
促すことができ、沿面放電によるカバー2等の焼損を未
然に防止し、信頼性、耐久性を高めることができる。
【0064】また、従来技術のように絶対値検出のみを
用いた場合には、吸着物の堆積によって絶縁破壊に生じ
たときには、塗装を途中で中断する必要があり、塗装途
中の被塗物に塗装不良が生じるという問題があった。こ
の場合、自動車車体のような大型の被塗物は、塗装不良
が発生しても、一旦乾燥炉を通過させ、塗膜を硬化させ
た後に硬化塗膜研磨を施す必要があり、塗装の生産性を
著しく低下させていた。
【0065】これに対し、本実施の形態では、電流積算
値Isが設定値I1を超えるか否かを判定することによっ
て、吸着物による沿面放電が開始する初期の段階を検出
することができる。このため、制御装置13が警報信号
を出力し、作業者に警報を発したときであっても、絶縁
破壊が生じる虞がないため、塗装を継続して行うことが
できる。従って、塗装を途中で中断することがないか
ら、被塗物の塗装不良を回避することができ、生産性を
向上させることができる。
【0066】次に、図7は第2の実施の形態による高電
圧制御処理を示し、本実施の形態の特徴は高電圧発生器
から供給する電圧の振動を積算し、沿面放電の発生を検
出することにある。なお、本実施の形態では第1の実施
の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説
明を省略するものとする。
【0067】また、電圧積算設定値V1(設定値V1)
は、カバー2等に付着した吸着物によって沿面放電が生
じ、高電圧発生器7から出力される電圧の振動した状態
を判別する値として例えば10kV程度に設定されてい
る。
【0068】まず、ステップ21では、予めメモリに格
納しておいた絶対値検出用の設定値I0と電圧積算値判
定用の設定値V1を読込み、ステップ22では、電流セ
ンサ16によって検出した電流の検出値Iaと電圧セン
サ15によって検出した電圧の検出値Vaとを読込む。
【0069】次に、ステップ23では、第1の実施の形
態のステップ3と同様に電流センサ16による検出値I
aが予め決められた設定値I0よりも大きいか否かを判定
する。そして、ステップ23で「YES」と判定したと
きには、ステップ24に移って出力電圧制御回路11を
駆動し、高電圧発生器7と電源変換回路9との間を遮断
して高電圧の供給を停止すると共に、ステップ25に移
って塗装機1の駆動を停止させる処理を行い、処理を終
了する。
【0070】一方、ステップ23で「NO」と判定した
ときには、高電圧発生経路内を流れる電流は小さく、塗
装が可能な状態であるから、ステップ26に移行する。
【0071】そして、ステップ26では、今回の電圧の
検出値Vaと前回(5ms前)の検出値Va-1との差を演
算し、この差の絶対値を電圧の振動による差分値ΔV
(振動値)として算出する。
【0072】次に、ステップ27では、差分値ΔVが通
常の電圧の振動幅(振動値)内として例えば0.5kV
以下か否かを判定する。そして、ステップ27で「YE
S」と判定したときには、通常の振動幅内で電圧が変化
しているから、ステップ28に移って差分値ΔVを零に
設定し(ΔV=0)、ステップ29に移行する。
【0073】一方、ステップ27で「NO」と判定した
ときには、通常の振動幅を超えて電圧が変化しているか
ら、ステップ29に移行し、積算時間T0が経過したか
否かを判定する。
【0074】そして、ステップ29で「YES」と判定
したときには、ステップ30に移って前回(5ms前)
までの電圧積算値Vs-1を零にリセットし(Vs-1=
0)、ステップ31に移行する。
【0075】一方、ステップ29で「NO」と判定した
ときには、積算時間T0が経過していないから、ステッ
プ31に移って前回までの電圧積算値Vs-1に差分値Δ
Vを加算して電圧積算値Vsを演算し(Vs=Vs-1+Δ
V)、ステップ32に移行する。
【0076】次に、ステップ32では、電圧積算値Vs
が設定値V1よりも大きいか否かを判定する。そして、
ステップ32で「YES」と判定したときには、カバー
2等に付着した吸着物によって沿面放電が生じ、高電圧
発生器7から出力される電圧(高電圧)が振動状態とな
っているから、ステップ33に移って警報ブザー17、
警報ランプ18に警報信号を出力し、これらを用いて作
業者に塗装機1の清掃を促す。その後、ステップ34に
移って塗装を継続するための処理を行い、ステップ22
以降の処理を繰返す。
【0077】一方、ステップ32で「NO」と判定した
ときには、高電圧発生器7から出力される電圧は振動せ
ず、通常の塗装状態に保たれているから、そのままの状
態を保持して、ステップ22に移行し、ステップ22以
降の処理を繰返す。
【0078】かくして、本実施の形態でも第1の実施の
形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0079】次に、図8および図9は第3の実施の形態
による高電圧制御処理を示し、本実施の形態の特徴はス
ロープ検出処理を行うことにある。なお、本実施の形態
では第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号
を付し、その説明を省略するものとする。
【0080】また、スロープ検出用に用いる170ms
前の電流の検出値は、Ia-2として制御装置13のメモ
リ(図示せず)に格納されているものとする。また、設
定変化量としての設定値I2は、4〜40μA程度の値
として例えば15μA程度に設定され、制御装置13の
メモリに格納されている。
【0081】ステップ41は、第1の実施の形態による
ステップ3とステップ6との間に行われるスロープ検出
処理で、該スロープ検出処理は、図9に示すようにステ
ップ42〜47からなる。
【0082】そして、ステップ42では、設定値I2を
読込み、ステップ43に移って電流の時間変化を検出す
るために予め設定された時間として例えば170ms程
度の設定時間T1を経過したか否かを判定する。そし
て、ステップ42で「NO」と判定したときには、ステ
ップ48に移ってそのままリターンする。
【0083】一方、ステップ43で「YES」と判定し
たときには、ステップ44に移って今回の検出値Iaと
前回(170ms前)の検出値Ia-2との差を演算し、
この差を電流の振動によるスロープ検出用の差分値ΔI
pとして算出する。
【0084】次に、ステップ45では、差分値ΔIpが
設定値I2よりも大きいか否かを判定する。そして、ス
テップ45で「NO」と判定したときには、電流の増加
量(差分値ΔIp)は小さいから、ステップ48に移っ
て、そのままの状態でリターンする。
【0085】一方、ステップ45で「YES」と判定し
たときには、高電圧発生器7を含む高電圧発生経路内を
流れる電流が大きく増大しているから、ステップ46に
移って警報ブザー17、警報ランプ18に警報信号を出
力し、作業者に警報を発する。その後、ステップ47に
移って塗装を継続する処理を行った後、ステップ48に
移ってリターンする。
【0086】かくして、本実施の形態でも第1の実施の
形態と同様の作用効果を得ることができる。しかし、本
実施の形態では、スロープ検出処理を行うから、被塗物
が瞬間的に高電圧放電電極としての回転霧化頭4に接近
して高電圧印加経路内を流れる電流が増加した場合であ
っても、電流の検出値Iaが設定値I0よりも小さいとき
であれば塗装をそのまま継続することができる。このた
め、不必要な塗装の中断を回避することができる。
【0087】なお、第3の実施の形態では、第1の実施
の形態による高電圧発生制御処理中にスロープ検出処理
を行う構成としたが、図10に示す第3の実施の形態の
変形例のように、第2の実施の形態による高電圧発生処
理中のステップ23とステップ26との間にスロープ検
出処理となるステップ41を行う構成としてもよい。
【0088】また、第1,第3の実施の形態では、ステ
ップ3〜5は絶対値検出手段の具体例、ステップ6〜1
1は電流振動値積算手段の具体例、ステップ12〜14
は信号出力手段の具体例をそれぞれ示している。
【0089】また、第2の実施の形態では、ステップ2
3〜25は絶対値検出手段の具体例、ステップ26〜3
1は電圧振動値積算手段の具体例、ステップ32〜34
は信号出力手段の具体例をそれぞれ示している。
【0090】また、前記各実施の形態では、電流の検出
値Iaを用いた高電圧発生制御処理と電圧の検出値Vaを
用いた高電圧発生制御処理とのうちいずれか一方を実施
した場合を例に挙げて記載したが、例えば第1の実施の
形態による電流の検出値Iaを用いた高電圧発生制御処
理に加えて第2の実施の形態による電圧の検出値Vaを
用いた高電圧発生制御処理を行う構成としてもよい。
【0091】さらに、検出値Ia,Vaを検出するための
5ms程度のサンプリング周期、積算時間T0、電流積
算値判定用の設定値I1、電圧積算値判定用の設定値V
1、スロープ検出用の設定値I2は、本実施の形態に例示
した値に限らず、塗装機の種類、塗装条件等に応じて適
宜設定されるものである。
【0092】また、前記各実施の形態では、電流積算値
Isが設定値I1を超えたとき、電圧積算値Vsが設定値
V1を超えたとき、スロープ検出用の差分値ΔIpが設定
値I2を超えたときには、制御装置13から警報ブザー
17、警報ランプ18に向けて警報信号を出力するもの
としたが、警報信号に代えて出力電圧制御装置8に向け
て電源電圧の供給を停止するための遮断信号を出力する
構成としてもよい。
【0093】また、前記各実施の形態では、回転霧化頭
4を金属材料または導電性の樹脂材料によって形成し、
該回転霧化頭4を介して直接的に塗料を高電圧に帯電さ
せる直接帯電式の回転霧化頭型塗装装置を例に挙げて説
明したが、本発明はこれに限らず、例えば回転霧化頭型
塗装装置のカバーの外周側に外部電極を設け、この外部
電極によって回転霧化頭から噴霧された塗料を間接的に
高電圧に帯電させる間接帯電式の回転霧化頭型塗装装置
に適用してもよい。
【0094】さらに、本実施の形態では静電塗装装置と
して回転霧化頭4を用いて塗料を噴霧する回転霧化頭型
塗装装置に適用する場合を例に挙げて説明したが、ノズ
ルチップから塗料を噴霧するスプレーガン型塗装装置に
適用してもよい。
【0095】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、制御装置には、電流が所定の振動幅を超えて振動
したときに一定時間に亘って電流の振動値を積算する電
流振動値積算手段と、該電流振動値積算手段による電流
積算値が所定の電流積算設定値を超えたときに警報信号
を出力する信号出力手段とを設けたから、電流振動値積
算手段は、吸着物によってカバー表面等で充放電を繰り
返しながら沿面放電を行うときの電流の振動値を積算す
ることができる。このため、信号出力手段は、電流積算
値が所定の電流積算設定値を超えたか否かを判断するこ
とによって、吸着物が堆積したことを検出することがで
きる。従って、信号出力手段は、沿面放電による損傷が
進行する前に警報を発生して塗装機の清掃を促すことが
でき、塗装機の損傷を防ぎ、信頼性、耐久性を高めるこ
とができる。
【0096】また、請求項2の発明によれば、制御装置
には、高電圧が所定の振動幅を超えて振動したときに一
定時間に亘って高電圧の振動値を積算する電圧振動値積
算手段と、該電圧振動値積算手段による電圧積算値が所
定の電圧積算設定値を超えたときに警報信号を出力する
信号出力手段とを設けたから、電圧振動値積算手段は、
吸着物によってカバー表面等で充放電を繰り返しながら
沿面放電を行うときの電圧の振動値を積算することがで
きる。このため、信号出力手段は、沿面放電による損傷
が進行する前に警報を発生して塗装機の清掃を促すこと
ができ、塗装機の損傷を防ぎ、信頼性、耐久性を高める
ことができる。
【0097】また、請求項3の発明によれば、信号出力
手段は警報信号と別個に出力電圧制御装置に対して電源
電圧の供給を遮断する遮断信号を出力する構成としたか
ら、信号出力手段によって電流積算値または電圧積算値
を用いて吸着物による沿面放電を検出したときには、出
力電圧制御装置に対して電源電圧の供給を遮断し、高電
圧の出力を停止することができる。
【0098】また、請求項4の発明によれば、制御装置
には、電流が所定の電流設定値を超えたときに遮断信号
を出力する絶対値検出手段を設けたから、塗装機の絶縁
性が損なわれたときには、絶対値検出手段によって高電
圧の出力停止を行うことができる。
【0099】さらに、請求項5の発明によれば、制御装
置には、電流の変化量が所定の設定変化量を超えたとき
に警報信号を出力するスロープ検出手段を設けたから、
塗装機の絶縁性が損なわれたときには、スロープ検出手
段によって警報を発生することができる。また、スロー
プ検出手段は塗装が継続可能な警報信号を出力するか
ら、被塗物が瞬間的に高電圧放電電極に接近して高電圧
印加経路内を流れる電流が急速に増加した場合であって
も、電流が絶縁破壊が生じない程度に小さいときには塗
装をそのまま継続することができ、不必要な塗装の中断
を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による回転霧化頭型
塗装装置を示す正面図である。
【図2】第1の実施の形態による回転霧化頭型塗装装置
の全体構成を示す構成図である。
【図3】第1の実施の形態による高電圧発生制御処理を
示す流れ図である。
【図4】検出値の時間変化を示す特性線図である。
【図5】図4中のa部における検出値、電流積算値と時
間との関係を示す特性線図である。
【図6】図4中のb部における検出値、電流積算値と時
間との関係を示す特性線図である。
【図7】第2の実施の形態による高電圧発生制御処理を
示す流れ図である。
【図8】第3の実施の形態による高電圧発生制御処理を
示す流れ図である。
【図9】図8中のスロープ検出処理を示す流れ図であ
る。
【図10】第3の実施の形態の変形例による高電圧発生
制御処理を示す流れ図である。
【図11】従来技術による回転霧化頭型塗装装置の全体
構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 塗装機 2 カバー 3 エアモータ 4 回転霧化頭 7 高電圧発生器 8 出力電圧制御装置 13 制御装置 15 電圧センサ 16 電流センサ 17 警報ブザー(警報手段) 18 警報ランプ(警報手段) I1 電流積算設定値 V1 電圧積算設定値 I2 設定変化量

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗物に塗料を噴霧する塗装機と、電源
    電圧を昇圧して高電圧を発生し、該高電圧を前記塗装機
    に出力する高電圧発生器と、該高電圧発生器から出力さ
    れる出力電圧を制御するために該高電圧発生器に供給す
    る電源電圧を制御する出力電圧制御装置と、該出力電圧
    制御装置に対して電源電圧を制御するために設定電圧に
    応じた信号を出力する制御装置とを備えてなる静電塗装
    装置において、 前記制御装置には、前記高電圧発生器を含む高電圧印加
    経路内に電流が入力され、当該電流が所定の振動幅を超
    えて振動したときに一定時間に亘って電流の振動値を積
    算する電流振動値積算手段と、該電流振動値積算手段に
    よって積算した電流積算値が所定の電流積算設定値を超
    えたときに警報手段に対して警報を発生する警報信号を
    出力する信号出力手段とを設けたことを特徴とする静電
    塗装装置。
  2. 【請求項2】 被塗物に塗料を噴霧する塗装機と、電源
    電圧を昇圧して高電圧を発生し、該高電圧を前記塗装機
    に出力する高電圧発生器と、該高電圧発生器から出力さ
    れる出力電圧を制御するために該高電圧発生器に供給す
    る電源電圧を制御する出力電圧制御装置と、該出力電圧
    制御装置に対して電源電圧を制御するために設定電圧に
    応じた信号を出力する制御装置とを備えてなる静電塗装
    装置において、 前記制御装置には、前記高電圧発生器から出力電圧が出
    力され、当該出力電圧が所定の振動幅を超えて振動した
    ときに一定時間に亘って出力電圧の振動値を積算する電
    圧振動値積算手段と、該電圧振動値積算手段によって積
    算した電圧積算値が所定の電圧積算設定値を超えたとき
    に警報手段に対して警報を発生する警報信号を出力する
    信号出力手段とを設けたことを特徴とする静電塗装装
    置。
  3. 【請求項3】 前記信号出力手段は、前記警報信号と別
    個に前記出力電圧制御装置に対して電源電圧の供給を遮
    断する遮断信号を出力する構成としてなる請求項1また
    は2に記載の静電塗装装置。
  4. 【請求項4】 前記制御装置には、前記高電圧発生器を
    含む高電圧印加経路内に電流が入力され、当該電流が所
    定の電流設定値を超えたときに前記出力電圧制御装置に
    対して電源電圧の供給を遮断する遮断信号を出力する絶
    対値検出手段を設ける構成としてなる請求項1,2また
    は3に記載の静電塗装装置。
  5. 【請求項5】 前記制御装置には、前記高電圧発生器を
    含む高電圧印加経路内に電流が入力され、当該電流の変
    化量が所定の設定変化量を超えたときに前記警報信号を
    出力するスロープ検出手段を設ける構成としてなる請求
    項1,2または3に記載の静電塗装装置。
JP2000387689A 2000-12-20 2000-12-20 静電塗装装置 Expired - Fee Related JP3673168B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000387689A JP3673168B2 (ja) 2000-12-20 2000-12-20 静電塗装装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000387689A JP3673168B2 (ja) 2000-12-20 2000-12-20 静電塗装装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002186884A true JP2002186884A (ja) 2002-07-02
JP3673168B2 JP3673168B2 (ja) 2005-07-20

Family

ID=18854575

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000387689A Expired - Fee Related JP3673168B2 (ja) 2000-12-20 2000-12-20 静電塗装装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3673168B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005009621A1 (ja) * 2003-07-24 2005-02-03 Ransburg Industrial Finishing K.K. 静電塗装装置
WO2006016472A1 (ja) 2004-08-10 2006-02-16 Abb K.K. 静電塗装装置
JP2008279390A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Asahi Sunac Corp 静電塗装装置
CN100446869C (zh) * 2004-02-23 2008-12-31 Abb株式会社 旋转雾化头型喷涂装置
US8434702B2 (en) 2005-07-29 2013-05-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Electrostatic coating system
WO2013125478A1 (ja) 2012-02-20 2013-08-29 ランズバーグ・インダストリー株式会社 静電塗装ケーブル保全装置
US8585854B2 (en) 2007-03-27 2013-11-19 Butterworth Industries, Inc. Polymeric cover for robots
WO2014061716A1 (ja) * 2012-10-17 2014-04-24 トリニティ工業株式会社 静電塗装装置及びアース状態検査方法
US9024641B2 (en) 2009-10-02 2015-05-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Wire breakage detecting method for high voltage generating device

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4678858B2 (ja) * 2003-07-24 2011-04-27 ランズバーグ・インダストリー株式会社 静電塗装装置
JPWO2005009621A1 (ja) * 2003-07-24 2006-09-07 ランズバーグ・インダストリー株式会社 静電塗装装置
WO2005009621A1 (ja) * 2003-07-24 2005-02-03 Ransburg Industrial Finishing K.K. 静電塗装装置
US7617997B2 (en) 2003-07-24 2009-11-17 Ransburg Industrial Finishing K.K. Electrostatic coating system
CN100446869C (zh) * 2004-02-23 2008-12-31 Abb株式会社 旋转雾化头型喷涂装置
US7926443B2 (en) 2004-08-10 2011-04-19 Abb K.K. Electrostatic coating apparatus
CN100421810C (zh) * 2004-08-10 2008-10-01 Abb株式会社 静电涂装装置
KR100763457B1 (ko) * 2004-08-10 2007-10-04 에이비비 가부시키가이샤 정전 도장 장치
WO2006016472A1 (ja) 2004-08-10 2006-02-16 Abb K.K. 静電塗装装置
US8042488B2 (en) 2004-08-10 2011-10-25 Abb K.K. Electrostatic coating apparatus
US8434702B2 (en) 2005-07-29 2013-05-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Electrostatic coating system
US10556304B2 (en) 2007-03-27 2020-02-11 Butterworth Industries, Inc. Polymeric cover for robots
US8585854B2 (en) 2007-03-27 2013-11-19 Butterworth Industries, Inc. Polymeric cover for robots
JP2008279390A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Asahi Sunac Corp 静電塗装装置
US9024641B2 (en) 2009-10-02 2015-05-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Wire breakage detecting method for high voltage generating device
US9412500B2 (en) 2012-02-20 2016-08-09 Ransburg Industrial Finishing K.K. Electrostatic coating cable maintenance device
WO2013125478A1 (ja) 2012-02-20 2013-08-29 ランズバーグ・インダストリー株式会社 静電塗装ケーブル保全装置
WO2014061716A1 (ja) * 2012-10-17 2014-04-24 トリニティ工業株式会社 静電塗装装置及びアース状態検査方法
US9415407B2 (en) 2012-10-17 2016-08-16 Trinity Industrial Corp. Electrostatic coating apparatus and grounded state checking method

Also Published As

Publication number Publication date
JP3673168B2 (ja) 2005-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4388070B2 (ja) 静電塗装装置
KR101513957B1 (ko) 정전 도장 장치
CN110743719B (zh) 静电微粒化式涂装装置以及静电微粒化式涂装方法
JP3673168B2 (ja) 静電塗装装置
WO2002000354A1 (fr) Dispositif de peinture électrostatique
JP5738562B2 (ja) 静電塗装装置
US20120187957A1 (en) Wire breakage detecting method for high voltage generating device
JP3673173B2 (ja) 回転霧化頭型塗装装置
JP5719026B2 (ja) 静電塗装装置
EP1445026B1 (en) Powder coating device and method
JP3774654B2 (ja) 粉体塗装装置及び方法
JP2005066410A (ja) 静電塗装装置
JPH08187453A (ja) 回転霧化頭型塗装装置
JP5584088B2 (ja) 静電塗装用スプレーガン及び静電塗装システム
JPS63151368A (ja) 回転霧化静電塗装装置
JP5731218B2 (ja) 静電塗装装置
CN105537724B (zh) 放电被覆方法以及放电被覆装置
WO2023212184A1 (en) Electrostatic coating machine
JP3082986B2 (ja) 静電塗装装置
JP5623931B2 (ja) 静電塗装装置
JPH08150352A (ja) 回転霧化頭型塗装装置
JPH09262507A (ja) 静電塗装機
JPH05184978A (ja) 静電塗装装置
JP2003236414A (ja) 静電塗装装置
JP2003236418A (ja) 塗装方法及び塗装装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100428

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110428

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees