JP3672394B2 - エチレン系共重合体及びそれからなるフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なエチレン系共重合体に関するものである。さらに詳しくは、透明性、ヒートシール性及び機械的強度等に優れたエチレンと炭素数3以上のオレフィンとから得られるエチレン系共重合体及びそれからなるフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にエチレンとα−オレフィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPEとする場合もある。)は、透明性、ヒートシール性及び、耐衝撃性等の機械的強度等に優れていることから、包装分野で利用されるフィルム、シートをはじめ、その他のフィルム成形品の素材として工業的に広く用いられている。
【0003】
近年、自動包装技術の発達に伴う包装スピードの向上等から、LLDPEに対するヒートシール性、機械的強度等のさらなる改善が要求されている。また、透明性の向上も同時に要求されている。
ところで、LLDPEは、マグネシウム化合物、チタン化合物、有機アルミニウム化合物及び有機ハロゲン化合物から得られる触媒の存在下で高温溶液重合する方法、マグネシウム化合物、チタン化合物、有機アルミニウム化合物からなる触媒に種々の活性剤を添加して重合する方法等により製造され、上記の特性の改善が図られてきている。
【0004】
しかしながら、上記で要求される透明性、ヒートシール性及び機械的特性を満足できるようなLLDPEが得られていないし、どのようなLLDPEの構造にすればよいかといった設計思想も明らかにされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況のもとで、透明性、ヒートシール性及び機械的特性等に優れ、それらの特性バランスが良好であるフィルム、好ましくはさらに耐ブロッキング性に優れたフィルムを与えることができるエチレン系共重合体及びそれからなるフィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するエチレン系共重合体を開発すべく鋭意研究した結果、以下に示すような特定の範囲にあるエチレン系共重合体がその目的を達成しうることを見出し、本発明を完成した。
(1)以下の(イ)〜(ト)の特性を有するエチレンと炭素数3以上のオレフィンとから得られるエチレン系共重合体。
(イ)密度が890〜940kg/m3
(ロ)デカリン中、温度135℃で測定した極限粘度が0.5〜5.0デシリットル/g
(ハ)昇温分別法より得られるクロマトグラムにおいて、0℃で結晶化しない成分を有し、かつ0℃より高い温度に2個のピークを有する
(ニ)昇温分別における0℃の溶出成分量が10重量%以下
(ホ)昇温分別における95℃以上の溶出成分量が0.5〜10重量%
(ヘ)昇温分別法により求めた0℃を除いた平均溶出温度の標準偏差が20℃以下
(ト)GPC・MALLS測定による90°光散乱クロマトグラムにおいて、分子量106以上に現われる超高分子量成分のピーク面積が5〜20%
(2)上記(1)に記載のエチレン系共重合体を製膜してなるフィルム。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のエチレン系共重合体は、エチレンと炭素数3以上のオレフィン、好ましくはエチレンと炭素数6〜18のオレフィンとの共重合体である。コモノマーとして用いる炭素数3以上のオレフィンとしては、炭素数3〜18の直鎖状,分岐状,芳香核で置換されたα−オレフィン等を挙げることができる。
【0008】
該α−オレフィンの具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等の直鎖状モノオレフィン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1,2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等の分岐鎖モノオレフィン、さらにはスチレンなどの芳香核で置換されたモノオレフィン等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上で組み合わせて用いてもよい。
【0009】
本発明のエチレン系共重合体は、次の(イ)〜(ト)の特性を有するものである。
(イ)密度
密度は890〜940kg/m3の範囲にある。この密度が890kg/m3未満では、剛性に劣り、また940kg/m3を超えると、透明性,耐衝撃性及び低温ヒートシール性が低下する。剛性,透明性,耐衝撃性及び低温ヒートシール性の特性バランスの面から、密度としては900〜935kg/m3が好ましく、特に905〜930kg/m3が好ましい。なお、この密度は、JIS K−7112に準拠して求めた値である。
(ロ)極限粘度
極限粘度は、デカリン中、135℃の温度での測定において、0.5〜5.0デシリットル/gの範囲にある。この極限粘度が0.5デシリットル/g未満では、成形性に劣るとともに機械的強度が不充分であり、また5.0デシリットル/gを超えると、溶融粘度が高くなり、成形性が低下する。成形性及び機械的強度の面から、該極限粘度としては、0.90〜4.80デシリットル/gが好ましく、特に0.95〜4.50デシリットル/gの範囲が好ましい。
【0010】
(ハ)昇温分別法より得られるクロマトグラム
LLDPEのコモノマーによる短鎖分岐はどの分子にも同じ数だけ生成するわけではなく、多い少ないという分布が分子間に存在する(組成分布がある)。
これを評価する方法として、短鎖分岐が少ないほど融点が高くなり、溶出温度も高くなることを利用した昇温分別法がある。例えば、o−ジクロロベンゼンを溶媒に用いた場合は、これに一定量のLLDPEを溶解させ、それを所定のカラムに入れ、0℃まで冷却した後、0℃から135℃程度まで温度を上げながら、逐次溶出した成分を回収し、各温度に対するLLDPEの溶出成分の重量分率として測定する。
【0011】
公知のLLDPEにおいては、2個又は3個のピークを有し、最近開発されたメタロセン触媒によるLLDPEは、1個のピークを有することが知られているが、本発明のエチレン系共重合体は、この昇温分別法より得られるクロマトグラムにおいて、0℃で結晶しない成分を有し、かつ0℃よりも高い温度に2個のピークを有するものである。
【0012】
このピークが1個しかない場合は、透明性の低下、成形性の不良等が生じる場合やべたつき成分が多く、機械特性が低下する場合がある。なお、本発明のエチレン系共重合体は、昇温分別において、0℃で結晶しない成分を有し、かつ0℃よりも高い温度に2個のピークを有し、また以下に示す(ニ)〜(ト)も規定する範囲にあることで、所望の特性が得られるものである。
【0013】
(ニ)昇温分別における0℃の溶出成分量
本発明のエチレン系共重合体は、昇温分別における0℃の溶出成分量が10重量%以下のものである。10重量%を超えると耐ブロッキング性に劣り、またブリード物によるトラブル発生がある。主に耐ブロッキング性の面から、好ましくは、8重量%以下、特に好ましくは、5重量%以下のものである。
(ホ)昇温分別における95℃以上の溶出成分量
本発明のエチレン系共重合体は、昇温分別における95℃以上の溶出成分量が0.5〜10重量%の範囲にあるものである。0.5重量%未満では、透明性が悪くなり、10重量%を超えてもヘイズが高くなり、透明性が悪くなる。主に透明性の面から、好ましくは、0.5〜8重量%の範囲にあるものである。
【0014】
(へ)昇温分別法により求めた0℃を除いた平均溶出温度の標準偏差本発明のエチレン系共重合体は、(へ)昇温分別法により求めた0℃を除いた平均溶出温度の標準偏差が20℃以下のものである。20℃を超えるものは、組成分布が広く、低温ヒートシール性、ホットタック性が不良である。低温ヒートシール性の面から、好ましくは、17℃以下のものがよい。以上で説明した昇温分別法より得られるクロマトグラムにおける2個のピークの大きさやピーク温度、平均溶出温度の標準偏差は極めて重要な意味をもつものである。
【0015】
例えば、第1図に示すような2個のピークを有する場合、高温側の小ピークと0℃で結晶しない成分量は、通常の製造方法では、それぞれの大きさに相互関係があり、高温側の小ピークを大きくしようとすると、0℃で結晶化しない成分量も増加し、それぞれを個々に制御することができていなかったし、それぞれの効果に着目して、制御しようとする考え方も明らかにされていなかった。
また、平均溶出温度の標準偏差は小さい程、組成分布が狭いことは知られていたが、要求特性を考慮して、どの程度にすべきであるかは何ら明らかにされていなかった。
【0016】
本発明のエチレン系共重合体は、要求特性とこれらのピークの大きさ、ピーク温度、平均溶出温度の標準偏差等のバランスを考えて種々検討した結果、初めて見出した関係であり、特に上記の(ハ)〜(ト)で規定した範囲にあることに意味があり、従来にない透明性、ヒートシール性、耐ブロッキング性及び機械的強度の特性バランスに優れたフィルムを提供できるものである。上記の(ハ)〜(ヘ)は、第2図に示すような構成の昇温分別装置(以下に装置構成の詳細を示す。)を用いて、以下の条件で測定を行い、求めたものである。
【0017】
【0018】
【0019】
カラム内に試料溶液を135℃の条件下で導入後、5℃/時間で徐冷してポリマーを充填剤に吸着させたのち、0℃まで冷却後、カラム温度を上記条件で昇温させることにより、各温度で溶出したポリマー濃度を赤外検出器で検出する。 この温度と濃度の関係から、各温度における溶出量を求めることができる。
0℃溶出成分量(%)は、0℃まで冷却した時点で結晶化しなかった成分であり、最初の試料溶液中のポリマー量に対するこの成分中のポリマー量の重量%に相当する。
95℃以上溶出成分量は、最初の試料溶液中のポリマー量に対する95℃以上で溶出した成分中のポリマー量の重量%に相当する。
【0020】
また、0℃を除いた平均溶出温度の標準偏差は、昇温分別における温度Ti と溶出量Wi のデータから、下式により先ず平均溶出温度(Tw)を求め、次いで標準偏差(σ)を求める。一定昇温であるから、溶出成分量のデータを時間間隔を一定にして取り込み、求めることができる。
【0021】
【数1】
【0022】
【数2】
【0023】
(ト)GPC・MALLS測定による90°光散乱クロマトグラム
本発明のエチレン系共重合体は、(ト)GPC・MALLS測定による90°光散乱クロマトグラムにおいて、分子量106以上に現れる超高分子量成分のピーク面積が5〜20%の範囲にあるものである。このようにすることで、さらにフィルムの耐ブロッキング性が向上する。これが20%を超えるとゲルやフィッシュアイが多くなり、好ましくない。一方、5%未満では、充分な耐ブロッキング性が得られない場合がある。耐ブロッキング性等の面から、好ましくは、7〜18%の範囲がよい。
【0024】
このGPC・MALLS測定による90°光散乱クロマトグラムの一例を第3図に示す。図に示すように、超高分子量成分のピークが顕著に表される傾向があり、上記の規定はベースラインからの全ピーク面積に対する分子量106 以上に現われる超高分子量成分のピーク(斜線部分)面積の割合を示すものである。
【0025】
なお、GPC・MALLS測定は、以下の装置及び条件で行い、求めたものである。
【0026】
【0027】
本発明のエチレン系共重合体は、上記の特性を有するものが製造できるならば、その製造方法は特に問わないが、以下に示すような〔I〕固体触媒成分、〔II〕有機アルミニウム混合体及び〔III 〕電子供与体からなる触媒の存在下で、エチレンとα−オレフィンとを高温溶液重合することで効率よく製造することができる。
〔I〕固体触媒成分
固体触媒成分は、次の(A)ハロゲン含有有機アルミニウム化合物、(B)有機マグネシウム化合物との接触反応物に、(C)遷移金属化合物及び(D)ハロゲン化炭化水素化合物を実質上同時に接触、反応させ、さらにこれをMg換算5ミリモル/リットル以上の濃度で熟成して得られたスラリー状の物質を固液分離して得られた固体成分である。
(A)ハロゲン含有有機アルミニウム化合物
ハロゲン含有有機アルミニウム化合物としては、ジエチルアルミニウムモノクロリド,ジ−n−プロピルアルミニウムモノクロリド,ジイソプロピルアルミニウムモノクロリド,ジイソブチルアルミニウムモノクロリド,ジオクチルアルミニウムモノクロリド,エチルアルミニウムジクロリド,イソプロピルアルミニウムジクロリド,ブチルアルミニウムジクロリド,オクチルアルミニウムジクロリド,モノエチルモノエトキシアルミニウムクロリド,エチルアルミニウムセスキクロリド,プロピルアルミニウムセスキクロリド,イソブチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げられる。
【0028】
これらの中では、特に、ジエチルアルミニウムモノクロリド,ジイソプロピルアルミニウムモノクロリド,ジイソブチルアルミニウムモノクロリド,エチルアルミニウムジクロリド,イソプロピルアルミニウムジクロリド,エチルアルミニウムセスキクロリド,イソブチルアルミニウムセスキクロリドが好適である。また、これらのハロゲン含有有機アルミニウム化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
(B)有機マグネシウム化合物
有機マグネシウム化合物としては、ジエチルマグネシウム,ジブチルマグネシウム,ブチルオクチルマグネシウム,ジアミルマグネシウム,ジヘキシルマグネシウム,ジオクチルマグネシウム,エチルブチルマグネシウム,ブチルイソプロピルマグネシウム等のジアルキルマグネシウム、ジフェニルマグネシウム等のジアリールマグネシウム、エチルフェニルマグネシウム等のアルキルアリールマグネシウム、ブチルマグネシウムイソプロポキシド等のアルキルマグネシウムアルコキシド、フェニルマグネシウムプロポキシド等のアリールマグネシウムアルコキシド、ブチルマグネシウムクロリド,アミルマグネシウムクロリド等のアルキルマグネシウムハライド、フェニルマグネシウムクロリド等のアリールマグネシウムハライド等が挙げられる。これらの中では、特にジブチルマグネシウム,ブチルオクチルマグネシウム,エチルブチルマグネシウム等のジアルキルマグネシウムが好適である。また、これらの有機マグネシウム化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
(C)遷移金属化合物
遷移金属化合物としては、テトラクロロチタン等のテトラハロゲン化チタン、トリクロロエトキシチタン等のトリハロゲン化アルコキシチタン、トリクロロシクロヘキソキシチタン等のトリハロゲン化シクロアルキルオキシチタン、トリクロロフェノキシチタン等のトリハロゲン化アリールオキシチタン、ジクロロジエトキシチタン等のジハロゲン化ジアルコキシチタン、ジクロロジシクロヘキソキシチタン等のジハロゲン化ジシクロアルキルオキシチタン、ジクロロジフェノキシチタン等のジハロゲン化ジアリールオキシチタン、クロロトリエトキシチタン等のモノハロゲン化トリアルコキシチタン、クロロトリシクロヘキソキシチタン等のモノハロゲン化トリシクロアルキルオキシチタン、クロロトリフェノキシチタン等のモノハロゲン化トリアリールオキシチタン、テトラエトキシチタン,テトラブトキシチタン等のテトラアルコキシチタン、テトラシクロヘキソキシチタン等のテトラシクロアルキルオキシチタン、テトラフェノキシチタン等のテトラアリールオキシチタン等が挙げられる。これらの中では、テトラアルコキシチタン及びテトラハロゲン化チタンが好ましく、特にテトラ−n−ブトキシチタン及びテトラクロロチタンが好適である。これらの遷移金属化合物はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】
(D)ハロゲン化炭化水素化合物
ハロゲン化炭化水素化合物としては、ジクロロメタン,クロロホルム,四塩化炭素,ジクロロエタン,トリクロロエタン,テトラクロロエタン,ペンタクロロエタン,n−プロピルクロリド,イソプロピルクロリド;1,3−ジクロロプロパン;1,2−ジクロロプロパン;n−ブチルクロリド,イソブチルクロリド,sec−ブチルクロリド,tert−ブチルクロリド;1,4−ジクロロブタン,n−アミルクロリド,イソアミルクロリド,n−ヘキシルクロリド,n−デシルクロリド等の脂肪族塩素化炭化水素化合物及びこれらに対応する臭素化,沃素化あるいはフッ素化炭化水素化合物等が挙げられる。また、クロロベンゼン,o−クロロトルエン,p−クロロトルエン,p−クロロエチルベンゼン,o−ジクロロベンゼン;3,4−ジクロロトルエン,塩化ベンジル,p−クロロベンジルクロリド等の芳香族塩素化炭化水素化合物及びこれらに対応する臭素化,沃素化あるいはフッ素化炭化水素化合物等が挙げられる。これらの中では、特に、イソプロピルクロリド,イソブチルクロリド,sec−ブチルクロリド,tert−ブチルクロリドが好適である。これらのハロゲン化炭化水素化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
以上の触媒成分は、次に示す方法により調製される。
すなわち、まず、(A)成分のハロゲン含有有機アルミニウム化合物と(B)成分の有機マグネシウム化合物とを、ヘキサンやヘプタン等の不活性有機溶剤中において、攪拌しながら混合して接触させる。この際、マグネシウム濃度が5ミリモル/リットル以上、好ましくは7〜500ミリモル/リットル、より好ましくは10〜200ミリモル/リットルの範囲になるように調整するのが有利である。また、(A)成分と(B)成分とを接触させることにより、白色固形物が生成するので、固まりができないように攪拌するのが望ましい。
【0033】
次に、このようにして、(A)成分と(B)成分とを接触させて得られた化合物(I−a)に、(C)成分の遷移金属化合物及び(D)成分のハロゲン化炭化水素化合物を実質上同時に、15〜50℃程度、好ましくは20〜40℃の範囲の温度で接触、反応させて化合物(I−b)を得る。ここで、(C)成分及び(D)成分を実質上同時に接触、反応させるとは、化合物(I−a)を攪拌しながら、これに(C)成分と(D)成分とを同時に添加するか、又は(C)成分を添加後1分間以内に(D)成分を添加し、接触、反応させることを意味する。(D)成分を(C)成分の前に接触させると、得られる触媒の活性が低下し、かつ重合体のヘキサン可溶分が多くなり、好ましくない。また、(C)成分を充分に接触させた後に、(D)成分を接触させた場合、得られる触媒の活性がさらに低下する。
【0034】
次いで、このようにして得られた化合物(I−b)を、15〜40℃程度、好ましくは20〜30℃の範囲の温度において、好ましくは1時間以上、より好ましくは3時間以上熟成させて、化合物(I−c)からなるスラリー状物質をを得る。これを、ろ別法等により固液分離し、再び炭化水素溶媒中に分散して得られたスラリー体を〔I〕固体触媒成分として用いる。この熟成温度が15℃未満では所望の性能を有する触媒が得られにくく、40℃を超えると活性及び性能が共に低下し、好ましくない。また、熟成時間が1時間未満では性能が充分に良好な触媒が得られにくい。さらに、この際、化合物(I−b)の濃度は、マグネシウム換算濃度で5ミリモル/リットル以上になるように調整される。マグネシウム換算濃度が5ミリモル/リットル未満では性能が充分な触媒が得られにくい。また、濃度が高すぎると活性が低下する傾向がみられる。得られる触媒の活性及び性能の面から、化合物(I−b)の濃度は、マグネシウム換算濃度で7〜500ミリモル/リットルの範囲が好ましく、特に10〜200ミリモル/リットルの範囲が好適である。なお、この熟成においては、攪拌を行っても行わなくてもよい。また、化合物(I−b)をヘキサン等の不活性溶剤で希釈して熟成しても、各成分を同様に希釈して使用しても、化合物(I−c)で最終的な濃度がマグネシウム換算で5ミリモル/リットル以上とすれば問題はない。
【0035】
前記各触媒成分の使用割合については、マグネシウム/チタン原子比が0.1〜200、好ましくは0.5〜30の範囲に、アルミニウム/チタン原子比が1〜200、好ましくは2〜100の範囲になるように各成分を用いることが望ましい。マグネシウム/チタン原子比が上記範囲を逸脱すると触媒の活性が低下し、好ましくない。また、アルミニウム/チタン原子比が1未満では触媒の活性が低下し、200を超えるとその量の割には触媒活性の向上があまりみられない。また、(D)成分/(B)成分モル比は0.01〜10、好ましくは0.05〜5の範囲にあることが望ましい。この(D)成分/(B)成分モル比が上記範囲を逸脱すると触媒活性が低下する傾向がみられる。
【0036】
〔II〕有機アルミニウム混合体
この有機アルミニウム混合体は、(E)有機アルミニウム、(F)ハロゲン化炭化水素、及び(G)含酸素化合物の混合体から調整されるものである。
(E)有機アルミニウム化合物
この有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムモノメトキシド、ジエチルアルミニウムモノエトキシド、ジエチルアルミニウムモノブトキシド、ジエチルアルミニウムモノフェノキシド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプリピルアルミニウムジクロリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド等を挙げることができる。これらの化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】
(F)ハロゲン化炭化水素
任意のものを用いることができるが、炭素数1〜18の脂肪族ハロゲン化炭化水素、炭素数6〜15の芳香族ハロゲン化炭化水素等が好ましい。好ましいものとして、例えば、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、イソプロピルクロリド、sec−ブチルクロリド等が挙げられる。これらの化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(G)含酸素化合物
任意のものを用いることができるが、アルコール類が好ましく、特に炭素数1〜18の脂肪族アルコールが好ましい。好ましいものとして、例えば、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール等が挙げられる。これらの化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0038】
上記の(E)有機アルミニウム、(F)ハロゲン化炭化水素、及び(G)含酸素化合物の混合比は、(E)有機アルミニウム1モルに対して、〔(F)ハロゲン化炭化水素+(G)含酸素化合物〕を0.01〜10モル、好ましくは0.1〜1モルの範囲にするのがよい。これが10モルを超えると活性の低下を引き起こす場合がある。
これらの接触は、ヘキサン、ペプタン、シクロヘキサン、トルエン等の炭化水素中で行うのがよい。
また、これらの接触条件として、接触温度は、通常0〜100℃の範囲の下、接触時間は、通常1分間以上、好ましくは、5分間以上とするのがよい。
【0039】
〔II〕電子供与体
電子供与体としては、例えばアルコール類,エーテル類,ケイ素化合物等を好ましく挙げることができる。アルコール類としては、エタノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノール,t−ブタノール,n−ヘキサノール,2−エチルヘキサノール,n−デカノール,オレイルアルコール,n−ステアリルアルコール,イソステアリルアルコール,シクロペンタノール,シクロヘキサノール,ベンジルアルコール,メチルベンジルアルコール,n−ブチルセロソルブ等が挙げられる。
【0040】
また、エーテル類としては、ジエチルエーテル,ジ−n−プロピルエーテル,ジ−イソプロピルエーテル,ジ−n−ブチルエーテル,ジ−n−アミルエーテル,ジ−イソアミルエーテル,ジネオペンチルエーテル,ジ−n−ヘキシルエーテル,ジ−n−オクチルエーテル,メチルn−ブチルエーテル,メチル−tert−ブチルエーテル,メチルイソアミルエーテル,エチルイソブチルエーテル,エチル−n−ブチルエーテル,アニソール,フェネトール等が挙げられる。
【0041】
さらに、ケイ素化合物としては、トリクロロメトキシシラン,ジクロロジメトキシシラン,クロロトリメトキシシラン,テトラメトキシシラン,トリクロロエトキシシラン,ジクロロジエトキシシラン,クロロトリエトキシシラン,テトラエトキシシラン,トリクロロプロポキシシラン,ジクロロジプロポキシシラン,クロロトリプロポキシシラン,テトラプロポキシシラン,トリクロロブトキシシラン,ジクロロブトキシシラン,クロロトリブトキシシラン,テトラブトキシシラン等が挙げられる。これらの電子供与体の中では、特にn−デカノール,イソステアリルアルコール,メチル−tert−ブチルエーテル,アニソール,テトラエトキシシラン及びテトラブトキシシランが好適である。また、これらの電子供与体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0042】
前記〔I〕固体触媒成分、〔II〕有機アルミニウム混合体及び〔III 〕電子供与体からなる触媒における各触媒成分の使用割合は、〔I〕固体触媒成分のチタン1モルに対して、〔II〕有機アルミニウム混合体のアルミニウムを通常1〜1000モル、好ましくは10〜100モルの範囲とするのがよい。また、〔III 〕電子供与体は、〔II〕有機アルミニウム混合体のアルミニウム1モルに対して、通常0.01〜10モル、好ましくは0.1〜1モルの範囲とするのがよい。本発明のエチレン系共重合体は、前記重合用触媒の存在下、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとを高温溶液重合させることで効率よく製造できるものである。この炭素数3以上のα−オレフィンとしては、前記の通りである。
【0043】
高温溶液重合の製造条件としては、炭素数5〜18の脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素等の不活性溶剤中で重合が行われる。不活性溶剤の具体例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テトラデカン等の直鎖状又は分岐鎖状炭化水素、シクロヘキサン等の環状炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が挙げられる。特に好ましい不活性溶剤としては、n−ヘキサンを挙げることができる。これらは、1種を用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0044】
この共重合反応は、生成する重合体が反応媒体に溶解する加熱条件下で行われ、通常120〜240℃、好ましくは160〜220℃の範囲の温度で行われる。また、反応圧力は、通常0.2〜10MPa、好ましくは1〜8MPaの範囲で選定される。反応時間は1〜180分程度である。そして、触媒濃度は、チタン濃度で0.001〜10ミリモル/リットル、特に好ましくは0.001〜0.1ミリモル/リットルである。このエチレンとα−オレフィンとの共重合反応においては、水素等の公知の分子量調節剤を用い、分子量を調節することができる。
【0045】
生成した共重合体は、公知の方法により、溶剤と分離し、それ単独で、又は、必要に応じて添加剤を配合して、通常、押出機を通してペレットとする。その他、パウダーのまま、フィルム、シートの成形機に供される場合もある。
以上で得られた本発明のエチレン系共重合体は、それ単独で、又は、必要に応じて添加剤を配合してから、通常の成形方法により、フィルム、シート等に成形加工される。
添加剤としては、滑剤、酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、染料等が挙げられる。
【0046】
成形方法としては、一般的な押出成形法、射出成形法、ブロー成形法、回転成形法が挙げられる。フィルム、シート等の成形には、押出成形法の中のTダイ成形法やインフレーション成形法が一般的に用いられる。
【0047】
【実施例】
次に実施例により本発明を具体的に示すが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、フィルムの特性は、以下に示すようにして求めた。
(1)ヒートシール温度(℃)
JIS Z−1707に準拠して求めた。すなわち、東洋精機製作所製の熱傾斜試験機を用い、設定温度にて、圧力0.5kg/cm2 、シール時間1秒でヒートシールした。シール部の面積はMD(機械方向)10mm×TD(横方向)15mmとし、引張試験法の条件は、MDのT型剥離で剥離試験速度200mm/分とした。この剥離強度が0.3kg/15mmになるときの温度をヒートシール温度と定義した。
(2)ヘイズ(%)
JIS K−7105に準拠して求めた。
(3)フィルムインパクト(kJ/m)
ASTM−D3420に準拠し、東洋精機製作所製のフィルムインパクトテスターで測定した。衝撃頭の径は1インチに設定した。
(4)ブロッキング強度(N/m2 )
荷重72g/cm2 (720kg/m2 )、60℃、3時間の条件下で、2枚のフィルムを密着させた(密着面積100cm2 (0.01m2 ))。そのフィルムを室温で16時間以上放置した後、フィルム面に対して垂直方向に剥離してブロッキング強度を測定した。
また、共重合体の各物性は、前述した方法に従って求めた。
【0048】
〔実施例1〕
(1)固体触媒成分〔I〕の調製
乾燥した5リットルのガラス製触媒調製槽に、脱気処理したドライヘキサン2160ミリリットルを入れ、攪拌機で攪拌しながらエチルアルミニウムセスキクロリド864ミリモルを添加し、温度を室温(約23℃)に調製した。ついでエチルブチルマグネシウム216ミリモルを添加すると白色固形物▲1▼が生成したので、約10分攪拌を続けた。次に、これに、テトラブトキシチタン48ミリモル及びイソプロピルクロリド324ミリモルを同時に添加して化合物▲2▼を得るが、発熱により温度が上昇するので、最高温度が40℃以下になるように調製し、更に室温まで温度を戻した。その後化合物▲2▼をそのまま室温で1日間熟成し、化合物▲3▼を得た。化合物▲3▼は、窒素置換された3リットルのガラス製ろ過管にて加圧ろ過、固液分離し、固体成分を得、これを脱気処理したドライヘキサン中に再び分散させた。
【0049】
(2)有機アルミニウム混合体〔II〕の調製
窒素ガスで充分に置換した攪拌機付きガラス製フラスコ(内容積5リットル)に、乾燥n−ヘキサン2320ml、ジエチルアルミニウムモノクロライド67.5mmol(アルミニウム原子当たり)を順次加え、それにイソプロピルクロライド15mmol、n−ブタノール15mmolを同時に加えた。この溶液を室温にて、1時間攪拌し、有機アルミニウム混合体(II)を得た。
【0050】
(3)エチレン・オクテン−1共重合体の重合
内容積1リットルの連続重合反応器に、n−ヘキサンを5.5リットル/時間、エチレンを710g/時間、およびオクテン−1を360g/時間で供給した。また、触媒として上記で得られた化合物Iをチタン原子換算で0.15ミリモル/時間、化合物IIをアルミニウム原子換算で2.7ミリモル/時間、ならびに電子供与体IIIとしてメチル−tert−ブチルエーテルを1.1ミリモル/時間、重合器の直前で三者が混合する様式で、重合器に供給した。また水素を0.04g/時間で供給し、反応温度185℃、反応温度7.0MPaの条件の条件下で重合反応を行い、エチレン・オクテン−1共重合体を得た。重合活性(1時間当たりの生産量を使用Ti量で除した値)は119kg/gTi−Hrであった。
【0051】
得られた共重合体の特性の測定は前述の方法に従って行った。
また、その品質評価としては、以下のようにキャストフィルムを成形し、各特性について評価した。
まず、得られた共重合体に添加剤として、酸化防止剤(イルガノックス1076及びイルガノックス1010(いずれもチバガイギー社製))、中和剤(ステアリン酸カルシウム(日本油脂社製))アンチブロッキング剤(シルトンAMT(水沢化学社製))、スリップ剤(ニュトロンS(日本精化社製))を適量配合し、これを20mmφ単軸押出機で混練して造粒した。次いで、20mmφ押出成形機(塚田機械社製)で、以下の成形条件でキャストフィルムに成形した。
得られたフィルムの特性の測定は前述の方法に従って行った。
【0052】
成形条件
スクリュー :フルフライトタイプ(L/D=20)
スクリュー径:20mm、 回転数:50rpm
ダイス :コートハンガータイプ(幅170mm)
リップ幅 :0.4mm、フィルム厚み:40μm
樹脂温度 :170℃
得られた共重合体の特性は第1表に、フィルム特性は第2表に示す。
【0053】
〔実施例2〕
実施例1の(2)において、イソプロピルクロライドの代わりにn−ブチルクロライドを使用した以外は実施例1と同様にして重合を行なった。
実施例1と同様に、共重合体の特性及びフィルム特性の評価を行った。
その結果は、第1表及び第2表に示す。
【0054】
〔実施例3〕
実施例1の(2)において、n−ブタノールの代わりにn−ヘキサノールをを使用した以外は実施例1と同様にして重合を行なった。
実施例1と同様に、共重合体の特性及びフィルム特性の評価を行った。
その結果は、第1表及び第2表に示す。
【0055】
〔実施例4〕
実施例1において、オクテン−1の供給量を144g/時間で供給した以外は実施例1と同様にして重合を行なった。
実施例1と同様に、共重合体の特性及びフィルム特性の評価を行った。
その結果は、第1表及び第2表に示す。
【0056】
〔比較例1〕
実施例1において、(2)を有機アルミニウム混合体を用いずに、ジエチルアルミニウムモノクロライド単独で使用した以外は実施例1と同様にして重合を行なった。
実施例1と同様に、共重合体の特性及びフィルム特性の評価を行った。
その結果は、第1表及び第2表に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】
本発明は、透明性、低温ヒートシール性及び機械的特性等に優れ、これらの特性バランスが良好であるフィルム、好ましくはさらに耐ブロッキング性に優れたフィルムを与えることができるエチレン系共重合体を提供することができる。
従って、包装用フィルム、食品用フィルム、テープ用フィルムの用途に好ましく利用できる。また、好ましい特性を活かし、シート、容器、日用品等の用途にも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、昇温分別法より得られるクロマトグラムを示す。(図にも示すように一定昇温であるから時間は溶出温度に相当する。)
【図2】第2図は、分析昇温分別装置の模式図を示す。
【図3】第3図は、GPC・MALLS測定による90°光散乱クロマトグラム示す。
【符号の説明】
1・・・TREFカラム
2・・・送液ポンプ
3・・・バルブオーブン
4・・・TREFオーブン
5・・・検出器
6・・・10方バルブ
7・・・ループ
Claims (2)
- 以下の(イ)〜(ト)の特性を有するエチレンと炭素数3以上のオレフィンとから得られるエチレン系共重合体。
(イ)密度が890〜940kg/m3
(ロ)デカリン中、温度135℃で測定した極限粘度が0.5〜5.0デシリットル/g
(ハ)昇温分別法より得られるクロマトグラムおいて、0℃で結晶化しない成分を有し、かつ0℃より高い温度に2個のピークを有する
(ニ)昇温分別における0℃の溶出成分量が10重量%以下
(ホ)昇温分別における95℃以上の溶出成分量が0.5〜10重量%
(ヘ)昇温分別法により求めた0℃を除いた平均溶出温度の標準偏差が20℃以下
(ト)GPC・MALLS測定による90°光散乱クロマトグラムにおいて、分子量106以上に現われる超高分子量成分のピーク面積が5〜20% - 請求項1に記載のエチレン系共重合体を製膜してなるフィルム。
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