JP3672002B2 - 浴室暖房・乾燥装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温風による浴室の暖房、及び、浴室や衣類の乾燥を行う、浴室乾燥・暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、温風により浴室を暖房したり、浴室乾燥や浴室内で衣類乾燥をする手段としては、電気ヒーター又は温水ヒーターを熱源とする温風発生装置を、浴室の天井や壁面又はカウンターや浴槽部分に埋め込んだり、これらの表面に取付け、送風機により、浴室内に温風を直接吹き込むのが一般的である。
なお、浴室に設置された浴槽の裏面空間に温風を吹き込むものとして、実開昭48ー37939号の組立式浴室兼乾燥室が、また、浴槽設置部の乾燥装置として、特開平2ー128721号の浴室装置がある。
実開昭48ー37939号の組立式浴室兼乾燥室は、浴室の側壁を貫通して乾燥用熱風の送給口を設けるとともに、浴室天井に乾燥後排気の排気口を設けるもので、添付図によると、その送給口を、浴槽の裏面空間に面するように設けている。
また、特開平2ー128721号の浴室装置では、浴槽載置部空間に強制対流を形成するファン装置を設けるか、浴槽載置部に電熱部を設けることにより、浴槽載置部を乾燥状態に保とうとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来の技術では、次のような問題がある。
まず、温風発生装置を天井や高い位置の壁面に取り付けたものでは、暖かい空気は軽いため、暖房や浴室乾燥の効率が悪い。また、空気を十分に撹拌できるほど風速を増すと、濡れた裸の肌にかなりの風を当てることになるため、蒸発熱が奪われて、寒いか、寒くないまでも風が強すぎて快適とは言いがたい、また、騒音が大きいなどの問題も発生する。
次に、低い位置の壁面、あるいはカウンターや浴槽部分に取り付けたものでは、人に触れ易い所に高温の温風が吹き出したり、温風吹出部分が高温になったりで、熱い思いをしたり、火傷の恐れさえある。また、温度むらや風の当たり具合のむらも大きく、やはり快適とは言いがたい。
いずれの場合も、最もじめじめし勝ちで、このために細菌・かび・その他の微生物などの繁殖と、これに伴う悪臭や異臭の原因となる、浴槽裏面部、すなわち、浴槽の裏面とこれに隣接する床パンの浴槽載置部や壁パネルなど、を乾燥することはできない。
なお、実開昭48ー37939号の組立式浴室兼乾燥室で、送給口を浴槽の裏面空間に面するように設けると、浴槽裏面部の乾燥は可能であるが、浴室内とりわけ浴槽の上に吊るした洗濯物には、温風が直接当たらないため、衣類乾燥の効率が悪い欠点がある。又、温風装置とは別に、乾燥後排気の排気口を浴室天井に設けるので、コストの高騰をも招く。
また、特開平2ー128721号の浴室装置では、強制対流又は浴槽載置部に設けた電熱部による加熱により浴槽載置部まわり、すなわち浴槽裏面部を乾燥させようとするものであるが、前者では強制対流のみであり、後者の床パンに設けた電熱部では、一般的に加熱能力が不足し、何れも、浴槽裏面部の十分な乾燥ができないばかりか、暖房や衣類の乾燥に適さないのは明らかである。
【0004】
本発明は、このような前記従来技術の課題を解決するためのものであって、浴室の暖房及び浴室や衣類の乾燥の効率が良く、使用時に安全かつ快適で、なおかつ、浴槽裏面部の乾燥までできる、浴室暖房・乾燥装置を、安価に提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題を解決するために、本発明の、温風によって浴室の暖房及び浴室や衣類の乾燥を行なう装置では、浴槽の裏面空間、及び、浴槽の上横壁面あるいは浴槽リム上面に、温風の吹出口を備え、浴槽の裏面空間に温風を吹出す場合には、浴槽の上横壁面あるいは浴槽リム上面の吹出口を吸込口として利用し、浴槽の上横壁面あるいは浴槽リム上面に温風を吹出す場合には、浴槽の裏面空間の吹出口を吸込口として利用するようにした。
【0006】
まず、浴室暖房や浴室乾燥時には、浴槽の裏面空間に直接温風を吹き込むことにより、最もじめじめし勝ちな浴槽裏面部、すなわち、浴槽の裏面とこれに隣接する床パンの浴槽載置部や壁パネルなど、及び、浴槽裏面部に連なる排水溝やグレーチング(排水溝蓋)などを乾燥させて、細菌・かび・その他の微生物などの繁殖や、これに伴う悪臭や異臭を防止できるようにした。
【0007】
次に、同じく浴槽の裏面空間に直接温風を吹き込むようにしたから、浴槽裏面空間から、浴槽のエプロン周囲(横・下)や、グレーチング(排水溝蓋)などを通して、低い位置から浴室内(洗い場)に温風が吹き出すので、暖房や浴室乾燥の効率が良く、また、同様の場所、つまり広い範囲から、間接的に浴室内(洗い場)に温風が吹き出すので、身体に触れ易い部分が火傷をするほど高温になることはなく、かつ、高温や大風速の温風が直接身体に当たることもなく、温度むらや風の当たり具合のむらも小さくできるため、安全かつ快適に使用できる。
【0008】
又、衣類乾燥時には、切替装置によって、浴槽の上横壁面、あるいは浴槽リム上面から温風を吹き出すようにしたから、温風が洗濯物に直接吹き付けるられるので、衣類乾燥の効率を向上させることができる。
【0009】
更に、吹出吸込口やダクトを、温風供給用と排気用に兼用したり、温風発生装置に換気機能を持たせるなどの、部材の兼用化、多機能化によって、省スペース、省施工、コスト低減を図っている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
第1図は本発明の請求項1に係る主要部縦断面図である。
1は浴室ユニット、2は建築外壁、3はボックス、4は温風装置である。
【0011】
浴室ユニット1は、床パン11の上に壁パネル12、ドア枠(図示せず)を組立て、その上に天井(図示せず)を載せ、浴槽13などの必要な機器を設置したものである。
浴室ユニットに隣接する建築外壁2は、在来木造建築では、布基礎21の上に横に寝かせた土台22、土台上に垂直に立てる柱、さらに梁・桁・胴差し(何れも図示せず)、など、つまり軸組材の外側に、胴縁などの壁下地材(図示せず)を介して外壁仕上げ材23を取付けて仕上げる。なお、ツーバイフォー工法などのパネル工法では、土台の上、又はその上に設置した床パネルの上に壁パネルを組立て、表面に外壁仕上げ材を取付けて仕上げる。
ボックス3は、給湯機及び/又はその他の浴室用機能部品を内蔵しており、このボックスを建築外壁2に埋め込むようになっている。
【0012】
温風装置4は、温風発生装置(図示せず)、送風機42、ダクト43、切替ダンパー44、吹出口45などからなる。送風機42から出た温風を、切替ダンパー44により二つに分け、一方は、浴槽13の裏面空間に面する壁パネル12に取付けられた下側吹出口451に導くとともに、他方は、浴槽13の上横壁面に設けた上側吹出口452に導いており、浴室暖房や浴室乾燥時には下側吹出口451から浴槽裏面空間に温風を吹き込み、衣類乾燥時には、上側吹出口452から、直接洗濯物に温風を吹き付ける。
【0013】
なお、本実施例では、浴室ユニット1としているが、在来工法の浴室であっても良いし、ボックス3も設けなくても良い。また、温風発生装置を浴室外に置き、温風をダクトによって浴槽裏面空間に導いているが、浴槽裏面空間又はその隣接部に温風発生装置を置いても良い。
【0014】
更に、温風発生装置の熱源は、電気ヒーター、温水ヒーター、蒸気ヒーター、ガスヒーター、石油ヒーター、ヒートポンプなど、種類を限定するものではないし、本実施例では、送風機を温風発生装置の後ろに置いているが、その前後関係を限定するものでもない。
【0015】
本発明の請求項1記載のポイントは、以上のように、浴室暖房や浴室乾燥時には、下側吹出口451から浴槽裏面空間に温風を吹き込み、衣類乾燥時には、上側吹出口452から、洗濯物に直接温風を吹き付けることにある。
【0016】
これによって、浴室暖房・乾燥時には、最もじめじめし勝ちな浴槽裏面部や、これに連なる排水溝15、グレーチング(排水溝蓋)16などを乾燥することができるので、微生物などの繁殖や悪臭・異臭の防止に役立つともに、浴槽裏面空間から浴槽のエプロン14の周囲(横・下)や、グレーチング(排水溝蓋)16などを通して、低い位置かつ広い範囲から、間接的に浴室内(洗い場)に温風を吹き出すので、暖房や浴室乾燥の効率が良く、又、身体に触れ易い部分が火傷をするほど高温になることはなく、かつ、高温や大風速の温風が直接身体に当たることがないので、熱すぎたり寒すぎたりせず、更に、温度むらや風の当たり具合のむらも小さくできるため、安全かつ快適に使用できる。また、衣類乾燥時には、洗濯物に直接温風を吹き付けるため、衣類乾燥の効率を向上させることができる。
【0017】
第2図乃至第4図は本発明の請求項1乃至4に係る温風及び換気風の流れを示す説明図である。
図中41は温風発生装置、42は送風機、43はダクト、44は切替ダクト、45は吹出吸込口である。
【0018】
まず、運転開始直後の空気の流れは、第2図のようになる。すなわち、第二送風機422の力によって、下側吹出吸込口451から吸い込まれた、浴槽裏面空間の空気は、下側ダクト432から、第一切替ダンパー441、中間ダクト434、第二切替ダンパー442、排気ダクト436を通じて、外気に放出される。この状態を適宜時間、例えば1分間継続して、浴槽裏面空間の悪臭や異臭を十分に排気した後に、第3図又は第4図に移行する。すなわち、第一切替ダンパー441及び第二切替ダンパー442が所定の位置に切り替わり、温風発生装置41、第一送風機421が運転を開始し、第二送風機422は運転を停止する。
【0019】
浴室暖房や浴室乾燥の場合が第3図であり、温風発生装置41で発生した温風は、第一送風機421の力で、温風一次ダクト431、第一切替ダンパー441、下側ダクト432を通じて、下側吹出吸込口451から、浴槽裏面空間に吹き込まれる。と同時に、第一送風機421の力で、上側吹出吸込口452から吸い込まれた浴室内の空気は、上側ダクト433から、第一切替ダンパー441、中間ダクト434、第二切替ダンパー442、回収ダクト435を通じて、温風発生装置41に回収・再利用される。
【0020】
衣類乾燥の場合が第4図であり、温風発生装置41で発生した温風は、第一送風機421の力で、温風一次ダクト431、第一切替ダンパー441、上側ダクト433を通じて、上側吹出吸込口452から、浴槽上面空間、さらに詳しくは、浴槽上に吊るされた洗濯物に向けて吹き出される。と同時に、第一送風機421の力で、下側吹出吸込口451から吸い込まれた浴室内の空気は、下側ダクト432から、第一切替ダンパー441、中間ダクト434、第二切替ダンパー442、回収ダクト435を通じて、温風発生装置41に回収・再利用される。
【0021】
なお、浴室暖房や浴室乾燥の場合も、衣類乾燥の場合も、室内の温湿度や乾燥状態などの状況に応じて、第二送風機422も同時運転し、第二切替ダンパー442を調節すれば、外気放出のみとするも、温風発生装置41への回収と外気への放出を同時に、適宜割合で行うも、自由である。この場合、温風発生装置41は、適宜量の外気が供給される構造とする必要がある。
【0022】
又、温風発生装置41、第一送風機421、第二送風機422、第一切替ダンパー441、第二切替ダンパー442などの位置や形状は、説明のための一例であって、これらに限定するものではない。
【0023】
さらに、第二送風機422、第二切替ダンパー442を温風発生装置41に内蔵するも任意で、内蔵したものが本発明の請求項5記載に係る。
【0024】
本発明の請求項2記載のポイントは、浴室暖房・乾燥装置を運転する際に、まず、浴槽裏面空間の空気を排出して、悪臭や異臭を浴室内に拡散させないことにある。つまり、請求項1記載の発明により、この部分の悪臭や異臭はほとんど防止できるが、より完全を期すものである。
【0025】
本発明の請求項1、3、4のポイントは、吹出吸込口やダクトを、温風供給用と排気用に兼用したり、温風発生装置に換気機能を持たせるなど、部材の兼用化、多機能化によって、省スペース、省施工、コスト低減を図るものである。
【0026】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されているような効果を奏する。
【0027】
請求項1記載の発明によれば、第1に、浴室暖房や浴室乾燥時には、下側吹出口451から浴槽裏面空間に温風を吹き込むので、最もじめじめし勝ちな浴槽裏面部や、これに連なる排水溝やグレーチングなどを乾燥することができ、細菌・かび・その他の微生物などの繁殖や、これに伴う悪臭や異臭の防止ができる。
【0028】
第2に、浴槽裏面空間に吹き込まれた温風は、浴槽のエプロン周囲(横・下)や、グレーチング(排水溝蓋)などを通して、低い位置から浴室内(洗い場)に吹き出すので、暖かい空気は冷たい空気よりも軽いという性質によって、暖房や浴室乾燥の効率が良い。
【0029】
第3に、浴槽裏面空間に吹き込まれた温風は、浴槽のエプロン周囲(横・下)や、グレーチング(排水溝蓋)などを通して、広い範囲から、間接的に浴室内(洗い場)に吹き出すため、身体に触れ易い部分が火傷をするほど高温になることはなく、かつ、高温や大風速の温風が直接身体に当たることがないので、熱すぎたり寒すぎたりせず、更に、温度むらや風の当たり具合のむらも小さくできるため、安全かつ快適に使用できる。
【0030】
第4に、衣類乾燥時は、浴槽の上横壁面、あるいは浴槽リム上面から温風を吹き出すため、洗濯物に直接温風を吹き付けるられるので、衣類乾燥の効率を向上できる。
【0031】
請求項2記載の発明によれば、浴室暖房・乾燥装置を運転する際に、まず、浴槽裏面空間の空気を排出することにしたので、悪臭や異臭を浴室内に拡散させないため、快適に使用できる。
【0032】
請求項1記載の発明によれば、吹出吸込口を温風供給用と排気用に兼用し、請求項3記載の発明によれば、ダクトを温風供給用と排気用に兼用し、請求項4記載の発明によれば、温風発生装置に換気機能を持たせたので、いずれも、省スペース、省施工、コスト低減が図れる。
【0033】
又、請求項1記載の発明では、衣類乾燥の際には、浴槽裏面空間から浴室内空気を吸い込むため、浴槽裏側空間に強力な空気の流れが発生し、浴室暖房や浴室乾燥の場合、つまり温風を吹き込む場合ほどではないものの、最もじめじめし勝ちな浴槽裏面部や、これに連なる排水溝やグレーチングなどをある程度乾燥することができるので、細菌・かび・その他の微生物などの繁殖や、これに伴う悪臭・異臭の防止ができる。
【0034】
更に、請求項4記載の発明では、温風発生装置に換気機能を持たせているので、排気用の換気扇を別途設ける場合に比べて、室内の温湿度や乾燥状態などの状況に応じて、温風発生機能と換気機能を最適に制御し易く、より効率的及び/又はより快適な運転が可能である。なお、送風機や切替ダンパーも併せて制御することにより、更に効率的及び/又は更に快適な運転が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に関わる実施例の主要部縦断面図である。
【図2】請求項1乃至4の発明に係る説明用の図であり、詳しくは、運転開始直後の空気の流れを示す説明図である。
【図3】請求項1乃至4の発明に係る説明用の図であり、詳しくは、浴室暖房や浴室乾燥の場合の空気の流れを示す説明図である。
【図4】請求項1乃至4の発明に係る説明用の図であり、詳しくは、衣類乾燥の場合の空気の流れを示す説明図である。
【符号の説明】
1 … 浴室ユニット
11 … 床パン
12 … 壁パネル
13 … 浴槽
14 … 浴槽エプロン
15 … 排水溝
16 … グレーチング(排水溝蓋)
2 … 建築外壁
21 … 布基礎
22 … 土台
23 … 外壁仕上げ材
3 … ボックス
4 … 温風装置
41 … 温風発生装置
42 … 送風機
421 … 第一送風機
422 … 第二送風機
43 … ダクト
431 … 温風一次ダクト
432 … 下側ダクト
433 … 上側ダクト
434 … 中間ダクト
435 … 回収ダクト
436 … 排気ダクト
44 … 切替ダンパー
441 … 第一切替ダンパー
442 … 第二切替ダンパー
45 … 吹出(吸込)口
451 … 下側吹出(吸込)口
452 … 上側吹出(吸込)口
Claims (4)
- 温風によって浴室の暖房及び浴室や衣類の乾燥を行なう装置であって、浴槽の裏面空間、及び、浴槽の上横壁面あるいは浴槽リム上面に、温風の吹出口を備え、浴槽の裏面空間に温風を吹出す場合には、浴槽の上横壁面あるいは浴槽リム上面の吹出口を吸込口として利用し、浴槽の上横壁面あるいは浴槽リム上面に温風を吹出す場合には、浴槽の裏面空間の吹出口を吸込口として利用することを特徴とする浴室暖房・乾燥装置。
- 運転開始後適宜時間は、浴槽の裏面空間の空気を排出することを特徴とする請求項1に記載の浴室暖房・乾燥装置。
- ダクトの少なくとも一部を、温風供給用と換気用に、適宜切り替えて利用することを特徴とする請求項1又は2に記載の浴室暖房・乾燥装置。
- 温風発生装置に換気機能を持たせたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の浴室暖房・乾燥装置。
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