JP3671708B2 - 光偏向装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばレーザプリンタ、バーコードリーダ、レーザ複写機等に用いられるポリゴンミラーを有する光偏向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザプリンタ等の画像記録装置においては、その画像の書き込み手段として読み取った情報を基にレーザ光を光偏向装置の高速回転するポリゴンミラー(回転多面鏡)に入光させ、反射光を走査させて感光体面に投影して画像記録を行っている。図5はポリゴンミラーの光偏向装置を用いたビーム走査光学装置の一実施の形態を示す斜視図である。
【0003】
図において、80は半導体レーザ、81はビーム整形用光学系のコリメータレンズ、82は第1シリンドリカルレンズ、83はポリゴンミラー、84A、84Bはfθレンズ、85は第2シリンドリカルレンズ、86はミラー、87はカバーガラス、88は感光体ドラムをそれぞれ示している。なお、89は同期検知用のインデックスミラー、89Sは同期検知用インデックスのインデックスセンサ、83Mは光偏向装置のポリゴンミラー83の回転駆動部である。
【0004】
半導体レーザ80から出射したビーム光は、コリメータレンズ81により平行光となり、第1結像光学系の第1シリンドリカルレンズ82を経て、等速で高速回転するポリゴンミラー83のミラー面に入射する。この反射光はfθレンズ84A、84B、第2シリンドリカルレンズ85から成る第2結像光学系を透過し、ミラー86、カバーガラス87を介して感光体ドラム88の周面上に所定のスポット径で(主)走査が行われる。主走査方向は図示しない調整機構によって微調整がなされ、1ライン毎の同期検知は、走査開始前のビームをインデックスミラー89を介してインデックスセンサ89Sに入射することによって行われる。
【0005】
かかるビーム走査光学装置で、感光体ドラム88上で良好な潜像を得るには、高速回転するポリゴンミラーが高精度の正多角形をなす多面鏡に作成されていて、回転軸に対して傾きなく、かつ軸方向への位置ずれがなく回転することが求められる。
【0006】
回転するミラーユニットにはポリゴンミラーと、固定ベース板上のプリント基板に設けたコイルに対向するトルク発生用の永久磁石とを取り付け、ミラーユニットの外筒軸受と、固定した内筒軸受との間で高速で回転するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
光偏向装置で回転するミラーユニットは、ポリゴンミラーを搭載する際の基準面となる円板部をもったフランジの円筒部を、外筒軸受の焼ばめ等の手段によって接合し、フランジの円板部と永久磁石を固定したミラー押さえ板との間にポリゴンミラーを板ばね等の弾性体を介して挟持し固定する構成となっている。
【0008】
ミラー押さえ板は高速回転するミラーユニット内にあって2つの作用を行っている。1つはポリゴンミラーの取付け基準面を有した円板部に対しポリゴンミラーを板ばね等の弾性体を介して押圧・固定する作用であり、他の1つはベース板に設けたマグネットコイルに対向して回転する永久磁石を固定支持する作用である。
【0009】
管理温度の変動があると前記歪み等により接着性の信頼性について問題が起こり得る。
【0011】
またミラー押さえ板が歪みが生じて変形すると、板ばね等を介してのポリゴンミラーの押圧状態が変化し、ポリゴンミラーの回転動作が不安定となる。
【0012】
本発明の目的は、温度変動があっても外部に影響する歪み変形がないミラー押さえ板とした光偏向装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的は、
外筒軸受を有したミラーユニットが固定した内筒軸受との間で回転する光偏向装置において、前記ミラーユニットはフランジ部材とポリゴンミラーと弾性部材とミラー押さえ板とによって構成され、前記フランジ部材は円筒部とその端部に設けた円板部とから成っていて、前記円筒部は前記外筒軸受の外周と接合し、前記円板部にはミラー搭載の基準面が設けられ、前記ミラー押さえ板にはトルク発生用の永久磁石が固設されていて、前記ポリゴンミラーは該円板部と前記弾性部材を介して該ミラー押さえ板とによって挟持され、前記ミラー押さえ板の表面であって、前記永久磁石の取付け位置と前記弾性部材の当接位置との間にリング状の溝部を設けることを特徴とする光偏向装置
により達成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光偏向装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1は光偏向装置の断面図である。この実施の形態の光偏向装置1は、例えば図5のビーム走査光学装置に組み込まれて、レーザ光をポリゴンミラー16の回転により偏向するものであり、ベース板2により装置側に固定される。
【0017】
フランジ15はアルミや鉄を材料とし、円筒形状の円筒部15bと、円筒部15bの端部には円盤状の円板部15aが設けられている。円板部15aのミラー搭載の基準面15a1にポリゴンミラー16の一端面16aを当接し、ミラー押さえ板6との間には弾性部材20を介して一体回転可能に組み付けられている。このフランジ15の円筒部15bは外筒軸受12bに焼ばめ等の手段により接合されて一体化してミラーユニット100が形成される。
【0018】
このミラーユニット100を上下の下スラスト軸受10と上スラスト軸受11と内筒軸受12aとの間に介在させて、ベース板2の軸部2aに挿着し、プレート13を介してねじ14を軸部2aに螺着して取り付けられる。
【0019】
ベース板2には固定ヨーク50が設けられ、さらにマグネットコイル4を取り付けたプリント基板3が設けられている。このマグネットコイル4に対向してトルク発生用の永久磁石5が配置するようにミラー押さえ板6に固着されている。
【0020】
回転軸12は、内筒軸受12aと外筒軸受12bとから構成され、内筒軸受12aに対して外筒軸受12bが回動可能になっており、外筒軸受12bにフランジ15が円筒部15bによって接合状態となっている。なお、この実施の形態では、軸受構造が下スラスト軸受10、上スラスト軸受11、内筒軸受12a、外筒軸受12bとから成る動圧軸受構造であって、動圧発生溝が下スラスト軸受面と内筒軸受12aの外周面の両方あるいはどちらか一方に設けられている。
【0021】
フランジ15の円筒部15bは回転軸12の外筒軸受12bに接合することによって接合強度が向上し、更に円筒部15bの外周をポリゴンミラー16の回転中心軸の取り付け基準とすることによって、ポリゴンミラー16の軸中心精度が向上するよう構成されている。
【0022】
フランジ15の円筒部15bの、回転軸12の外筒軸受12bへの接合は好ましくは焼ばめであり、その他の圧入手段による接合であってもよい。かかる接合はポリゴンミラー16の取り付け時の倒れ角を解消し、軸心に対する精度をより確実に出すことができる。
【0023】
また作成に当たっては、フランジ15と外筒軸受12bとの接合後に、円板部15aにポリゴンミラー16を取り付けるためのミラー搭載基準面15a1を切削加工し、フランジ15の円筒部15bにポリゴンミラー16を挿着してポリゴンミラー16の一端面16aを基準面15a1に当接させることがなされている。
【0024】
ポリゴンミラー16の他端面16bとミラー押さえ板6との間には板ばね等の弾性部材20を介在させ、フランジ15の円筒部15bの端面とミラー押さえ板6とをねじ等の締結部材21により締付固定して、弾性部材20によるポリゴンミラー16の押さえ力を安定させ、ポリゴンミラー16を歪ませることなくミラー固定がなされている。
【0025】
本発明の光偏向装置は、温度変動があっても外部に影響するような歪み変形のないミラー押さえ板としたものであって、以下、実施の形態1〜3によって詳しく説明する。
【0026】
(実施の形態1)
実施の形態1について図2を用いて説明する。図2(a)はミラー押さえ板6に永久磁石5を接着剤Bによって固着した状態を示す当該箇所の断面図で、図2(b)は平面図である。
【0027】
ベース板2に設けたマグネットコイル4に対向したミラー押さえ板6に断面がコの字状をしたリング状の磁石取付け溝部6aを設けている。そして磁石取付け溝部6aには接着剤Bが充填されて、リング状をした永久磁石5は上面(図2(a)においては、下方)が0.5mm程度ミラー押さえ板6の板面から突出した状態で永久磁石5の底面(図2(a)においては上方)及び永久磁石5側面(図2(a)においては左右)から接着剤Bによってミラー押さえ板6の磁石取付け溝部6aの内壁面に接着・固定することがなされている。接着剤にはアクリル系、エポキシ系等の樹脂接着剤があるが、アクリル系UV硬化樹脂が好ましく用いられる。かかる構成とすることによって、従来永久磁石5の底面だけが接着剤によって貼合せ固定されていたのと比較して、接着強度は強力となり、信頼性が向上して永久磁石5は剥離することがない状態が維持されることとなった。
【0028】
なお、ミラー押さえ板6としてアルミ等の非磁性材料を用いるときは、磁石取付け溝部6aと永久磁石5の底面との間には磁性をもったロータヨーク7を接着剤によって固定されていることが好ましい。
【0029】
(実施の形態2)
実施の形態2について、図3に示すミラー押さえ板6の断面図を用いて説明する。本実施の形態の光偏向装置では、ミラー押さえ板6に設けられた永久磁石5の外輪箇所に溝部6bを設けている。永久磁石5の近傍はモータ駆動に伴う発熱による歪みが、ミラー押さえ板6の外輪部の弾性部材20の当接位置にまで及ばないよう、永久磁石5の取付け位置と弾性部材20の当接位置との間にリング状をした溝部6bを設けたものである。ミラー押さえ板6にかかる溝部を設けることによって、当該箇所で内部応力は放散された形となって局部的な歪みを解消し、永久磁石5部分での温度変動による歪みは歪み吸収用溝部6bの外方には及ばないこととなる。
【0030】
本実施形態においては、3〜4mmの板厚をもったミラー押さえ板6について溝幅1mm深さ1〜2mmのリング状の溝部6bを設けることによって、温度変動があってもミラー押さえ板6の外形形状の変化は可なり厳密にも認められないようになり、弾性部材20を介して押圧・固定されたポリゴンミラー16は安定した高速回転がなされて、温度変動によってバランスがくずれて振動や騒音は生じることがない。更にまた永久磁石5の接着箇所についても、第1の実施の形態と同様に溝部を設けることによって温度変動時に発生する内部応力も減って、接着剤を用いて固設した永久磁石5の接着力をも向上させる効果が認められた。
【0031】
なお、上記の溝部6bは、ミラー押さえ板6について永久磁石5の取付け面と同じ側に設けた場合も、反対の面に設けた場合も本発明の効果は認められたが、反対の面に設けた方がより効果があり、同じ側に設けた溝部の大きさ(深さ)よりも小さな溝部を反対側に設けることによって同じ効果が得られることが認められた。また溝部6bはミラー押さえ板6の永久磁石5の取付け面の反対側で永久磁石5の直上位置又はその近傍に設けることによって効果が認められる。
【0032】
(実施の形態3)
実施の形態3について、図4に示すミラー押さえ板6の断面図を用いて説明する。本実施の形態の光偏向装置では、ミラー押さえ板6の外周先端部分に円筒形状の鍔部6cを設けている。かかる鍔部6cをミラー押さえ板6に設けることによって、構造的な弾性強度(剛性)を高めることとなるので、永久磁石5の近傍が局部的な温度上昇によって内部応力が生じても剛性が高いので、歪みは僅少であってミラー押さえ板6の外形形状は殆ど変化することがない。従って弾性部材20を介して押圧・固定されたポリゴンミラー16は安定した高速回転がなされるようになった。そして信頼性が更に向上することが認められた。
【0033】
本実施形態においては、永久磁石5を固定した箇所近傍を3〜4mmの板厚とし、先端近傍を1〜2mmの板厚としたミラー押さえ板6について、厚み1〜2mm、円筒部長さ3〜4mmの鍔部6cを外周先端部に設けることによって、本発明の効果を充分奏することが確認された。本実施形態においても第1の実施の形態での永久磁石5を磁石取付け溝部を設けて接着剤を用いて取り付けることで効果は更に高まることとなる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、永久磁石5が接着剤によってミラーユニットに固着した状態が維持されて、信頼性が更に向上して光偏向装置は長期にわたって安定したポリゴンミラーの回転動作が維持されることとなった。
【0035】
また、光偏向装置は管理中あるいは作動中に温度変動があってもポリゴンミラーは安定した高速回転がなされて、振動や騒音が生じることがない、極めて安定した回転動作がなされるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】光偏向装置の断面図。
【図2】実施の形態1の永久磁石の接着状態を示す説明図。
【図3】実施の形態2のミラー押さえ板の断面形状を示す説明図。
【図4】実施の形態3のミラー押さえ板の断面形状を示す説明図。
【図5】ビーム走査光学装置の斜視図。
【符号の説明】
1 光偏向装置
2 ベース板
4 マグネットコイル
5 永久磁石
6 ミラー押さえ板
6a 磁石取付け溝部
6b 溝部
6c 鍔部
7 ロータヨーク
12 回転軸
12a 内筒軸受
12b 外筒軸受
15 フランジ
15a 円板部
15a1 ミラー搭載基準面
15b 円筒部
16 ポリゴンミラー
Claims (2)
- 外筒軸受を有したミラーユニットが固定した内筒軸受との間で回転する光偏向装置において、
前記ミラーユニットはフランジ部材とポリゴンミラーと弾性部材とミラー押さえ板とによって構成され、
前記フランジ部材は円筒部とその端部に設けた円板部とから成っていて、前記円筒部は前記外筒軸受の外周と接合し、前記円板部にはミラー搭載の基準面が設けられ、前記ミラー押さえ板にはトルク発生用の永久磁石が固設されていて、前記ポリゴンミラーは該円板部と前記弾性部材を介して該ミラー押さえ板とによって挟持され、
前記ミラー押さえ板の表面であって、前記永久磁石の取付け位置と前記弾性部材の当接位置との間にリング状の溝部を設けることを特徴とする光偏向装置。 - 前記リング状の溝部を前記弾性部材が当接する面に設けることを特徴とする請求項1に記載の光偏向装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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| JP33924498A JP3671708B2 (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 光偏向装置 |
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1998
- 1998-11-30 JP JP33924498A patent/JP3671708B2/ja not_active Expired - Fee Related
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