JP2000249959A - 光偏向装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転多面鏡をフランジ部材に結合させる波ワ
ッシャ等の偏心を防ぐ。 【解決手段】 回転多面鏡１は、弾性押圧機構８によっ
てフランジ部材４に押圧され、フランジ部材４を介して
モータのロータ５と一体的に回転する。弾性押圧機構８
は、回転多面鏡１の中心穴１ｂの大径部１ｃに嵌合する
波ワッシャ８ａ、固定具８ｂ、止め輪８ｃによって構成
され、波ワッシャ８ａは、回転多面鏡１の中心穴１ｂの
段差部１ｄに当接されて、フランジ部材４との間に回転
多面鏡１の中心部を挟持する。波ワッシャ８ａを回転多
面鏡１の中心穴１ｂに嵌挿するときに、大径部１ｃの内
径によって、波ワッシャ８ａが同軸的に位置決めされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタやレーザファクシミリ等の画像形成装置に用いられ
る光偏向装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】レーザビームプリンタやレーザファクシ
ミリ等の画像形成装置に用いられる光偏向装置は、高速
回転する回転多面鏡によってレーザビーム等の光ビーム
を偏向走査し、得られた走査光を回転ドラム上の感光体
に結像させて静電潜像を形成する。次いで、感光体の静
電潜像を現像装置によってトナー像に顕像化し、これを
記録紙等の記録媒体に転写して定着装置へ送り、記録媒
体上のトナーを加熱定着させることで印刷（プリント）
が行なわれる。

【０００３】図５は一従来例による光偏向装置の主要部
を示すもので、これは、光学箱と一体である軸受ハウジ
ングにボールベアリング１０２を介して支承された回転
軸１０３と、該回転軸１０３と一体的に結合された回転
部材であるフランジ部材１０４と、これと一体的である
ヨーク１０５ａおよびロータマグネット１０５ｂからな
るロータ１０５と、前記軸受ハウジングと一体であるモ
ータ基板１０６に固定されたステータ１０７を有する。
回転多面鏡１０１は、波ワッシャ１０８ａ、固定具１０
８ｂ、止め輪１０８ｃ等からなる弾性押圧機構１０８に
よってフランジ部材１０４に押圧され、該フランジ部材
１０４を介して回転軸１０３やロータ１０５と一体的に
結合されている。

【０００４】モータ基板１０６上の駆動回路から供給さ
れた駆動電流によってステータ１０７が励磁されると、
ロータ１０５が回転多面鏡１０１とともに高速度で回転
し、前述のように、回転多面鏡１０１に照射された光ビ
ームを偏向走査する。

【０００５】回転多面鏡１０１を高速度で回転させる
と、回転多面鏡１０１、ロータ１０５、フランジ部材１
０４および弾性押圧機構１０８等を含む回転体全体の質
量のアンバランスによって動的不均衡が発生し、これに
起因する振れ回り振動等のために、画像形成装置の画質
が劣化するおそれがある。そこで、回転多面鏡１０１の
上面やロータ１０５のヨーク１０５ａのフランジ部等に
バランス溝１０９を設け、ここにバランスウエイト１１
０を接着することで前記回転体の質量のアンバランスを
低減するように工夫されている。

【０００６】なお、バランスウエイト１１０は金属粒子
やガラスビーズ等を紫外線硬化型等の光硬化型の接着剤
に混ぜたものであり、適量のバランスウエイト１１０を
バランス溝１０９の適切な部位に載せて、紫外線等の光
を照射することで硬化させて回転多面鏡１０１等に接着
する。

【０００７】波ワッシャ１０８ａは、一般的に、０．５
ｍｍ程度のガタ（偏心許容量）で回転軸１０３に嵌着さ
れる。波ワッシャ１０８ａの組み付けは、波ワッシャ１
０８ａを回転軸１０３に嵌着し、固定具１０８ｂを回転
軸１０３に沿って押し下げて波ワッシャ１０８ａを回転
多面鏡１０１の上面に押圧した状態で、止め輪１０８ｃ
を回転軸１０３の環状溝に係止させることによって行な
われる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、前述のように、波ワッシャはその性質
上、内径公差が大きくなるため、固定具を用いても軸中
心から０．５ｍｍ程度のガタ内で固定されることにな
り、回転軸に対して偏心した状態で固定される傾向があ
る。そこで、波ワッシャ等を組み付けたのちにモータを
駆動して、波ワッシャの回転軸に対する偏心や回転多面
鏡およびロータの質量の不均一に起因する動的不均衡を
実測し、これらを補正するための重りを取り付けること
でバランス修正を行ない、回転多面鏡を高速回転させた
ときの触れ回り振動等を防ぐように工夫されている。

【０００９】ところが近年では、画像形成装置の高速化
および高精細化が進み、回転多面鏡をより高速度で回転
させることが要求されているが、回転多面鏡の回転速度
が上昇すると、回転中の動的不均衡がより一層大きくな
るため、バランス修正の精度を向上させる必要がでてき
た。

【００１０】波ワッシャによって生じる動的不均衡は、
初期の波ワッシャ組み付け時の偏心量が大きいほど動的
不均衡が大きくて、バランス修正の精度が低下する。そ
の結果、バランス修正の回数を増やすことになり、この
ために装置の製造コストが上昇する。

【００１１】また、バランス修正の回数が増えると、例
えば、１回目の修正箇所と２回目の修正箇所が重なった
場合、修正のための重りを重ね塗りすることとなり、修
正位置が軸方向で変化する。これによって、目標修正量
と実際の修正量に差が生じ、何度バランス修正してもモ
ータの動的不均衡を修正できなくなる。

【００１２】その結果、ある程度の動的不均衡が残る
と、モータを高速化するほどモータの振動が大きくな
り、回転多面鏡や光学箱の振動となって画像性能の劣化
を招く。

【００１３】また、回転多面鏡は波ワッシャと固定具に
よって、固定具を軸方向に付勢して波ワッシャに押圧力
が働いた状態で止め輪を回転軸の環状溝に係止すること
によって組み付けられるものであるため、回転軸を回転
多面鏡の上方へ突出させて、波ワッシャ、固定具および
止め輪の組み付け部分を確保しなければならない。従っ
て回転軸が長くなり、その結果、回転多面鏡の駆動部全
体が崇高となり、光偏向装置の小型化を妨げるという未
解決の課題もある。

【００１４】本発明は上記従来技術の有する未解決の課
題に鑑みてなされたものであり、バランス修正の精度を
向上させるために波ワッシャ組み付け時の偏心量を低減
し、初期の動的不均衡をできるだけ小さくして、バラン
ス修正の精度と作業効率を改善するとともに、回転多面
鏡の駆動部が崇高になるのを防ぎ、小型、かつ高画質
で、しかも製造コストの低い光偏向装置を提供すること
を目的とするものである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光偏向装置は、光ビームを偏向走査する回
転多面鏡と、回転部材を介して前記回転多面鏡を回転さ
せる駆動手段と、前記回転部材に前記回転多面鏡を押圧
することで両者を一体的に結合させる結合部材を有し、
前記回転多面鏡が、前記結合部材を嵌合させる大径部と
前記結合部材を当接するための段差部を備えた中心穴を
有することを特徴とする。

【００１６】回転多面鏡の中心穴の大径部が、テーパー
形状部を有するとよい。

【００１７】回転多面鏡の中心穴の大径部が、結合部材
を同軸的に位置決めするための所定の内径を有するとよ
い。

【００１８】

【作用】上記の装置において、回転多面鏡をフランジ部
材等の回転部材に押圧して結合させる波ワッシャ等の結
合部材が偏心して組み付けられると、回転多面鏡や回転
部材を含む回転体の初期のバランス修正量が増大する。
そこで、結合部材を回転多面鏡の中心穴の大径部に嵌合
させるように構成し、結合部材を回転多面鏡の中心穴の
大径部に嵌合させる工程で同軸修正を行ない、結合部材
の偏心量を低減する。

【００１９】このように波ワッシャ等の結合部材の組み
付け工程でその偏心を除去しておくことで、初期の動的
不均衡を低減し、回転多面鏡のバランス修正の精度と作
業効率を向上させる。これによって、高画質でしかも低
価格な光偏向装置を実現できる。

【００２０】回転多面鏡の中心穴の大径部の少なくとも
一部分がテーパー形状であれば、結合部材の組み付け時
のガイドとなるため、組立作業性がより一層向上する。

【００２１】また、結合部材を回転多面鏡の中心穴の大
径部内に収容できるため、回転多面鏡の駆動部全体の高
さを大幅に縮小できる。

【００２２】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。

【００２３】図１は第１の実施の形態による光偏向装置
の主要部を示すもので、これは、後述する光学箱５０と
一体である軸受ハウジング２ａにボールベアリング２を
介して支承された回転軸３と、該回転軸３と一体的に結
合された回転部材であるフランジ部材４と、これと一体
であるヨーク５ａおよびロータマグネット５ｂからなる
ロータ５と、軸受ハウジング２ａと一体であるモータ基
板６に固定されたステータ７を有する。回転多面鏡１
は、結合部材である波ワッシャ８ａ、固定具８ｂ、止め
輪８ｃ等からなる弾性押圧機構８によってフランジ部材
４に押圧され、該フランジ部材４を介して回転軸３やロ
ータ５と一体的に結合されている。

【００２４】モータ基板６上の駆動回路から供給された
駆動電流によってステータ７が励磁されると、ロータ５
が回転多面鏡１とともに高速度で回転し、前述のよう
に、回転多面鏡１の反射面１ａに照射された光ビームを
偏向走査する。

【００２５】回転多面鏡１を高速度で回転させると、回
転多面鏡１、ロータ５、フランジ部材４および弾性押圧
機構８等を含む回転体全体の質量のアンバランスによっ
て動的不均衡が発生し、これに起因する振れ回り振動等
のために、画像形成装置の画質が劣化するおそれがあ
る。そこで、回転多面鏡１の上面や、ロータ５のヨーク
５ａのフランジ部等にバランス溝９を設け、ここにバラ
ンスウエイト１０を接着することで前記回転体の質量の
アンバランスを低減するように工夫されている。

【００２６】なお、バランスウエイト１０は金属粒子や
ガラスビーズ等を紫外線硬化型等の光硬化型の接着剤に
混ぜたものであり、適量のバランスウエイト１０をバラ
ンス溝９の適切な部位に載せて、紫外線等の光を照射す
ることで硬化させて回転多面鏡１等に接着する。

【００２７】回転多面鏡１は、弾性押圧機構８を嵌合さ
せる大径部１ｃと、段差部１ｄと、小径部１ｅからなる
中心穴１ｂを有する。

【００２８】波ワッシャ８ａと固定具８ｂと止め輪８ｃ
からなる弾性押圧機構８は、回転多面鏡１の中心穴１ｂ
の大径部１ｃ内に嵌合し、中心穴１ｂの段差部１ｄに波
ワッシャ８ａが当接され、波ワッシャ８ａによって、フ
ランジ部材４の上面に回転多面鏡１を押圧する。すなわ
ち、波ワッシャ８ａとフランジ部材４の間に回転多面鏡
１の中心部を弾力的に挟持する。このようにして、回転
多面鏡１がフランジ部材４に一体的に結合される。

【００２９】回転多面鏡１の中心穴１ｂの段差部１ｄの
下側の小径部１ｅには、フランジ部材４のボス部４ａが
嵌合している。回転多面鏡１の中心穴１ｂの大径部１ｃ
の内径は、マイナス公差において、波ワッシャ８ａによ
って回転多面鏡１がフランジ部材４に固定されていると
きの波ワッシャ８ａの外径プラス公差の寸法に一致する
ように設計されている。

【００３０】波ワッシャ８ａは展開形状に近づくほど外
径精度が上がるため、従来例のように波ワッシャを固定
具で位置決めする場合と比較して、回転多面鏡１の中心
穴１ｂの大径部１ｃの内径によって同軸的に位置決めす
る方が、波ワッシャ８ａのガタが少なくなり、その偏心
量を低減することができる。

【００３１】回転多面鏡１をロータ５に組み付けるに
は、まず、回転多面鏡１の下から中心穴１ｂの小径部１
ｅに回転軸３と一体であるフランジ部材４のボス部４ａ
を嵌挿し、回転多面鏡１の下面をフランジ部材４の上面
の基準面に当接したうえで、回転多面鏡１の中心穴１ｂ
の上から大径部１ｃに波ワッシャ８ａを嵌挿し、続い
て、固定具８ｂを回転軸３に装着し、止め輪８ｃを回転
軸３の環状溝に係止する。このようにして、波ワッシャ
８ａの押圧力によって回転多面鏡１をフランジ部材４に
押圧する。このとき、波ワッシャ８ａの嵌挿が偏心して
行なわれた場合は、固定具８ｂによって軸方向に押圧す
る際に波ワッシャ８ａの外径が広がり、回転多面鏡１の
中心穴１ｂの大径部１ｃの内径に倣って同軸修正が行な
われる。その結果、波ワッシャ８ａの回転軸３に対する
偏心量を少なくすることができる。

【００３２】固定具８ｂの外径は、波ワッシャ８ａの外
径よりも大きいことが望ましいが、同径かあるいは小径
にすると、回転多面鏡１の中心穴１ｂに収容することが
できる。止め輪８ｃに関しては、通常は波ワッシャ８ａ
の外径よりも小さいため、回転多面鏡１の中心穴１ｂに
収容可能である。

【００３３】このようにして回転多面鏡１をロータ５に
組み付けたうえで、モータを駆動し、ロータ５や回転多
面鏡１、波ワッシャ８ａ等を含む回転体全体の動的不均
衡を実測し、これを解消するためのバランスウエイト１
０を回転多面鏡１やロータ５のバランス溝９に取り付け
る。

【００３４】本実施の形態によれば、回転多面鏡の中心
穴の内径によって波ワッシャの同軸的な位置決めを行な
うことにより、波ワッシャの回転軸に対する偏心量を低
減し、初期の動的不均衡を小さくすることができる。こ
れによって、バランス修正の精度と作業効率を向上さ
せ、画質の向上に大きく貢献できる。

【００３５】従来は、波ワッシャを固定具で位置決めし
ており、両者を作業者の手の付勢力のみで組み合わせて
同時に回転軸に嵌挿していたため組立作業性が悪かった
が、本実施の形態によれば、波ワッシャを回転多面鏡の
中心穴に単品で遊嵌できるため組立作業効率を大幅に改
善して、製造コストの低減に貢献できる。

【００３６】さらに、波ワッシャと固定具、止め輪等を
回転多面鏡の中心穴に収容できるため、回転多面鏡の駆
動部が崇高になるのを防ぎ、光偏向装置の小型化を促進
できる。

【００３７】図２は第２の実施の形態を示す。これは、
回転多面鏡２１の中心穴２１ｂの一部分にテーパー形状
部２１ｆを設けたものである。テーパー形状部２１ｆは
回転多面鏡２１の上面へ拡大するように形成されてい
る。固定具２８ｂ、止め輪２８ｃとともに弾性押圧機構
２８を構成する波ワッシャ２８ａを回転多面鏡２１の中
心穴２１ｂに遊嵌する際に、テーパー形状部２１ｆがガ
イドとなり、波ワッシャ２８ａを容易に中心穴２１ｂの
大径部２１ｃに遊嵌し、段差部２１ｄに当接することが
できるという利点が付加される。

【００３８】ボールベアリング２、回転軸３、フランジ
部材４、ロータ５、ステータ７等については第１の実施
の形態と同様であるから同一符号で表わし、説明は省略
する。

【００３９】回転多面鏡の中心穴にテーパー形状部を設
けることにより、波ワッシャを回転多面鏡の中心穴に嵌
挿する作業が容易になり、作業効率をより一層上げるこ
とができる。その他の効果については、第１の実施の形
態と同様である。

【００４０】図３は第３の実施の形態を示す。これは、
回転多面鏡３１をフランジ部材４に押圧する弾性押圧機
構を皿バネのような結合部材である押さえバネ３８にし
たものである。

【００４１】ボールベアリング２、回転軸３、フランジ
部材４、ロータ５、ステータ７等については第１の実施
の形態と同様であるから同一符号で表わし、説明は省略
する。

【００４２】回転多面鏡３１をロータ５に組み付けるに
は、まず、回転多面鏡３１の中心穴３１ｂの小径部３１
ｅに回転軸３と一体になっているフランジ部材４のボス
部４ａを嵌挿し、回転多面鏡３１の下面をフランジ部材
４の上面の基準面に当接したうえで回転多面鏡３１の中
心穴３１ｂの大径部３１ｃに押さえバネ３８を嵌挿し、
その外縁部分を回転多面鏡３１の中心穴３１ｂの段差部
３１ｄに当接させて回転多面鏡３１の中心部をフランジ
部材４に押圧する。押さえバネ３８の内縁部分は、回転
軸３の溝部３ａに係止される。

【００４３】押さえバネ３８は、回転多面鏡３１の中心
部をフランジ部材４との間に挟持できるものであれば、
この形状の限りではない。

【００４４】このように、回転多面鏡をフランジ部材に
押圧する弾性押圧機構を皿バネのような押さえバネにす
ることによって、装置の部品コストを低減することがで
きる。また、押さえバネは回転軸との組み付けガタが生
じないため、回転軸に対して偏心量が少なくて、初期の
動的不均衡を小さくすることができる。従って、バラン
ス修正の精度をより向上させることができるという利点
が付加される。その他の点については第１の実施の形態
と同様である。

【００４５】図４は光偏向装置全体を示すもので、これ
は、レーザ光等の光ビームを発生する光源５１と、前記
レーザ光を回転多面鏡１の反射面１ａに線状に集光させ
るシリンドリカルレンズ５１ａとを有し、前記光ビーム
を回転多面鏡１の回転によって偏向走査し、結像レンズ
系５２および反射ミラー５３を経て回転ドラムＤ上の感
光体に結像させる。結像レンズ系５２は球面レンズ５２
ａ、トーリックレンズ５２ｂ等を有し、感光体に結像す
る点像の走査速度等を補正するいわゆるｆθ機能を有す
る。

【００４６】前記モータによって回転多面鏡１が回転す
ると、その反射面１ａは、回転多面鏡１の軸線まわりに
等速で回転する。前述のように光源５１から発生され、
シリンドリカルレンズ５１ａによって集光される光ビー
ムの光路と回転多面鏡１の反射面１ａの法線とがなす
角、すなわち該反射面１ａに対する光ビームの入射角
は、回転多面鏡１の回転とともに経時的に変化し、同様
に反射角１ａも変化するため、感光体上で光ビームが集
光されてできる点像は所定の方向（主走査方向）に移動
する。

【００４７】結像レンズ系５２は、回転多面鏡１におい
て反射された光ビーム（走査光）を感光体上で所定のス
ポット形状の点像に集光するとともに、該点像の主走査
方向への走査速度を等速に保つように設計されたもので
ある。

【００４８】感光体に結像する点像は、回転多面鏡１の
回転による主走査と、感光体を有する回転ドラムＤがそ
の軸線まわりに回転することによる副走査に伴なって、
静電潜像を形成する。

【００４９】感光体の周辺には、感光体の表面を一様に
帯電するための、帯電装置、感光体の表面に形成される
静電潜像をトナー像に顕像化するための現像装置、前記
トナー像を記録紙等に転写する転写装置（いずれも不図
示）等が配置されており、光源５１から発生する光ビー
ムによる記録情報が記録紙等にプリントされる。

【００５０】検出ミラー５４は、感光体に対する記録情
報の書き込み開始位置に入射する光ビームの光路よりも
主走査方向上流側において光ビームを反射し、集光レン
ズ５５を経て受光素子５６の受光面に導入する。受光素
子５６はその受光面が前記光ビームによって照射された
ときに、走査開始位置（書き出し位置）を検出するため
の走査開始信号を出力する。

【００５１】光源５１は、ホストコンピュータからの情
報を処理する処理回路から与えられる信号に対応した光
ビームを発生する。光源５１に与えられる信号は、感光
体に書き込むべき情報に対応しており、前記処理回路
は、感光体の表面において結像する点像が作る軌跡であ
る一走査線に対応する情報を表す信号を一単位として光
源５１に与える。この情報信号は、受光素子５６から与
えられる走査開始信号に同期して送信される。

【００５２】なお、回転多面鏡１、結像レンズ系５２等
は光学箱５０に収容され、光源５１等は光学箱５０の側
壁に取り付けられる。光学箱５０に回転多面鏡１、結像
レンズ系５２等を組み付けたうえで、光学箱５０の上部
開口に図示しないふたを装着する。

【００５３】

【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。

【００５４】回転多面鏡をロータに一体的に結合する結
合部材である波ワッシャ等の偏心量を大幅に低減し、初
期の動的不均衡を小さくすることができる。これによっ
て、回転多面鏡の振れ回り振動等を防ぐためのバランス
修正の精度と作業効率を向上させて、高画質かつ低価格
であってしかも、高速化に適した光偏向装置を実現でき
る。

【００５５】また、回転多面鏡の駆動部が崇高になるの
を防ぎ、装置の小型化を促進できる。

【００５６】このような光偏向装置を用いることで、画
像形成装置の高速化と高性能化および小型化、低価格化
等に大きく貢献できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施の形態による光偏向装置の主要部を
示す部分模式断面図である。

【図２】第２の実施の形態による光偏向装置の主要部を
示す部分模式断面図である。

【図３】第３の実施の形態による光偏向装置の主要部を
示す部分模式断面図である。

【図４】光偏向装置全体を示す平面図である。

【図５】一従来例を示す部分模式断面図である。

【符号の説明】

１，２１，３１ 回転多面鏡 １ａ 反射面 １ｂ，２１ｂ，３１ｂ 中心穴 １ｃ，２１ｃ，３１ｃ 大径部 １ｄ，２１ｄ，３１ｄ 段差部 １ｅ，３１ｅ 小径部 ２ ボールベアリング ３ 回転軸 ４ フランジ部材 ５ ロータ ７ ステータ ８，２８ 弾性押圧機構 ８ａ，２８ａ 波ワッシャ ２１ｆ テーパー形状部 ３８ 押さえバネ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、
   回転部材を介して前記回転多面鏡を回転させる駆動手段
   と、前記回転部材に前記回転多面鏡を押圧することで両
   者を一体的に結合させる結合部材を有し、前記回転多面
   鏡が、前記結合部材を嵌合させる大径部と前記結合部材
   を当接するための段差部を備えた中心穴を有することを
   特徴とする光偏向装置。
2. 【請求項２】 回転多面鏡の中心穴の大径部が、テーパ
   ー形状部を有することを特徴とする請求項１記載の光偏
   向装置。
3. 【請求項３】 回転多面鏡の中心穴の大径部が、結合部
   材を同軸的に位置決めするための所定の内径を有するこ
   とを特徴とする請求項１または２記載の光偏向装置。
4. 【請求項４】 回転多面鏡の中心穴が、回転部材のボス
   部を嵌合させる小径部を有することを特徴とする請求項
   １ないし３いずれか１項記載の光偏向装置。